JP7409183B2 - 包装箱の製造方法 - Google Patents
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Description
前記したブランクシートから包装箱を組み立てるときには、傾斜壁の折り畳み線においてブランクシートを折り返して、ブランクシートの両端部を接合する。そして、折り畳まれたブランクシートを筒状に成形して胴部を形成し、さらに、胴部に頂部および底部を設けることで、包装箱を形成できる。
特に、本発明では、胴部の角部が複雑な構造である場合でも、側壁の横方向の中間部に形成された折り畳み線においてブランクシートを折り返すため、ブランクシートを正確に折り返すことができる。
このようにすると、一般的なA式の包装箱を製造可能な製函機を利用して本発明の製造方法を実施できるため、多角形の包装箱の製造コストを低減できる。
以下の説明において、前後左右方向とは、本実施形態の包装箱を説明する上で便宜上設定したものであり、包装箱の構成や使用状態を限定するものではない。
ブランクシートS1の折れ線は、ブランクシートS1の表面を線状に押し込んで形成された罫線(押罫)である。なお、罫線に断続的な切れ込みを形成してもよい。このようにすると、折れ線においてブランクシートS1を折り曲げ易くなる。
また、シートの表面のみを切断したハーフカットの切れ込みやシートを貫通した切れ込みを断続させて線状に形成することで折れ線を構成してもよい。
胴部10は、前後一対の端壁11,12と、左右一対の側壁13,14と、隣り合う端壁11,12と側壁13,14との間に形成された四つの傾斜壁15と、を有している。前後の端壁11,12および左右の側壁13,14は、台形に形成されている。
傾斜壁15は、端壁11,12の側縁部および側壁13,14の側縁部に折れ線を介して連設されている。傾斜壁15は、端壁11,12および側壁13,14に対して傾斜しており、かつ、下蓋部30に対して非垂直である。
本実施形態では、左右の側壁13,14の下縁部に連設された両第二下部フラップ33,33の下面に、前後の端壁11,12の下縁部に連設された両第一下部フラップ31,32を重ねることで、下蓋部30によって胴部10の下側の開口部が閉塞されている。
本実施形態では、左右の側壁13,14の上縁部に連設された両第二上部フラップ23,23の上面に、前後の端壁11,12の上縁部に連設された両第一上部フラップ21,22を重ねることで、上蓋部20によって胴部10の上側の開口部が閉塞されている。
ブランクシートS1では、前側の端壁11と、前側の端壁11に対して横方向の両側に形成された左右の側壁13,14と、隣り合う端壁11,12と側壁13,14との間に形成された四つの傾斜壁15と、が基材シートSに形成されている。
また、ブランクシートS1では、後側の端壁12の左部16および右部17が、基材シートSの横方向の両端部にそれぞれ形成されている。
ブランクシートS1の一端の側縁部と第二罫線L3との間には、縦方向に延びている帯状の重ね代18が形成されている。
本実施形態の包装箱1を製造するための製函機では、図4に示す基材シートSを移動させる搬送路にクリーザースロッタ部50、切り抜き部60(図5参照)および接合部が設けられている。
クリーザースロッタ部50は、横方向の軸回りに回転する四つのクリーザ51を備えている。
基材シートSが各クリーザ51を通過したときに、各クリーザ51の外周面が基材シートSの内面に押し付けられて転動することで、基材シートSの内面に両折り畳み線L1,L1、第一罫線L2および第二罫線L3が形成される。
切り抜き部60は、横方向の軸回りに回転する円筒状のロータリーダイカッタ61を備えている。
これにより、基材シートSには、前後の端壁11,12、左右の側壁13,14および四つの傾斜壁15が形成される。また、基材シートSには、前後の第一上部フラップ21,22、左右の第二上部フラップ23,23、前後の第一下部フラップ31,32および左右の第二下部フラップ33,33が形成される。
まず、図4に示すように、二本の横罫線が縦方向に間隔を空けて形成された基材シートSを用意する。基材シートSはコルゲータによって製造される。
基材シートSを製函機の搬送路に供給すると、搬送路によって基材シートSがクリーザースロッタ部50に送り込まれる。
切り抜き部60では、基材シートSに対して、前側の端壁11、左右の側壁13,14および四つの傾斜壁15を形成する。
また、切り抜き部60では、基材シートSに対して、前側の第一上部フラップ21、第二上部フラップ23、前側の第一下部フラップ31および第二下部フラップ33を形成する。
接合部では、図6に示すように、ブランクシートS1を移動させながら、ガイド部材(図示せず)などの装置によって、両折り畳み線L1,L1において、ブランクシートS1の横方向の両端部を中間部に対して折り返す。
また、接合部では、ブランクシートS1の横方向の端部に接着剤を塗布して、ブランクシートS1の両端部を重ね合わせて接合する。
接合部を通過したブランクシートS1は、折り畳まれた状態で製函機の排出部のテーブル上に積み重ねられる。
さらに、図2に示すように、下蓋部30を組み立てて胴部10の下側の開口部を閉塞し、胴部10内に内容物を収容した後に、上蓋部20を組み立てて胴部10の上側の開口部を閉塞することで、包装箱1の組み立て作業が完了する。
これにより、隣り合う端壁11,12と側壁13,14との間に配置された傾斜壁15に影響されることなく、ブランクシートS1を正確に折り返して、ブランクシートS1の両端部を正しい位置で接合できる。
これにより、第二上部フラップ23および第二下部フラップ33の外形をどのように形成しても、ブランクシートS1を折り返したときに折り曲げ部(折り畳み線L1)の延長線上に第二上部フラップ23および第二下部フラップ33の側部が張り出さない。
したがって、本実施形態の包装箱1では、胴部10の形状に合わせて第二上部フラップ23および第二下部フラップ33を形成できるため、胴部10の形状の自由度を高めることができる。
このように、本実施形態の包装箱1の製造方法は、一般的なA式の包装箱を製造可能な製函機を利用して実施できるため、八角形の包装箱1の製造コストを低減できる。
例えば、図3に示すブランクシートS1の第一罫線L2および第二罫線L3の配置は限定されるものではなく、更には、ブランクシートS1に第一罫線L2および第二罫線L3を形成しなくてもよい。
例えば、図8に示すブランクシートS2のように、前後の端壁11,12と、左右の側壁13,14と、二つの四角形の傾斜壁15,15と、を形成してもよい。この構成では、上下の開口部が六角形に形成された胴部を有する包装箱を形成できる。
また、図9に示すブランクシートS3のように、前後の端壁11,12と、左右の側壁13,14と、四つの四角形の傾斜壁15と、を形成してもよい。この構成では、上下の開口部が八角形に形成された胴部を有する包装箱を形成できる。
10 胴部
11 前側の端壁
12 後側の端壁
13 左側の側壁
14 右側の側壁
15 傾斜壁
16 左部
17 右部
20 上蓋部
21 前側の第一上部フラップ
22 後側の第一上部フラップ
22a 左上部
22b 右上部
23 第二上部フラップ
30 下蓋部
31 前側の第一下部フラップ
32 後側の第一下部フラップ
32a 左下部
32b 右下部
33 第二下部フラップ
50 クリーザースロッタ部
51 クリーザ
52 回転軸
60 切り抜き部
61 ロータリーダイカッタ
62 抜き型
L1 折り畳み線(折り畳み用折れ線)
L2 第一罫線
L3 第二罫線
S 基材シート
S1 ブランクシート
S2 ブランクシート
S3 ブランクシート
Claims (2)
- 包装箱の製造方法であって、
横方向に延びている紙製の基材シートを用意する第一工程と、
二本の折り畳み用折れ線を有するブランクシートを形成する第二工程と、
前記両折り畳み用折れ線において、前記ブランクシートの横方向の両端部を中間部に対して折り返して、前記ブランクシートの両端部を接合する第三工程と、を備え、
前記第二工程では、
前記基材シートに対して、縦方向に延びている二本の前記折り畳み用折れ線を横方向に間隔を空けて形成するとともに、
前記基材シートに対して、前側の端壁と、前側の前記端壁に対して横方向の両側に形成された左右の側壁と、隣り合う前記端壁と前記側壁との間に形成された少なくとも一つの傾斜壁と、前記基材シートの横方向の両端にそれぞれ形成された後側の端壁の左部および右部と、を形成し、
前記側壁の横方向の中間部に前記折り畳み用折れ線が形成されたブランクシートを形成していることを特徴とする包装箱の製造方法。 - 請求項1に記載の包装箱の製造方法であって、
前記第二工程では、
縦方向に移動する前記基材シートに対して、横方向の軸回りに回転するクリーザによって、前記両折り畳み用折れ線を形成するとともに、
縦方向に移動する前記基材シートに対して、横方向の軸回りに回転するロータリーダイカッタの外周面に取り付けられた抜き型によって、前記両端壁、前記両側壁および前記傾斜壁を形成することを特徴とする包装箱の製造方法。
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JP2020049805A JP7409183B2 (ja) | 2020-03-19 | 2020-03-19 | 包装箱の製造方法 |
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