JP2017208911A - インバータ制御基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】高圧直流電源の過電圧を回避可能とするためにアクティブショート制御回路を実装したインバータ制御基板において、小型化を図りつつ誤作動を抑制する。【解決手段】インバータ制御基板(1)は、複数のドライブ回路(36)とアクティブショート制御回路(40)とを高圧回路領域(65)に備え、複数のスイッチング電源(33)を低圧回路領域(63)と高圧回路領域(65)とに跨る状態で備える。アクティブショート制御回路(40)は、下段用ドライブ回路(36L)の1つである対象ドライブ回路(36T)に隣接して配置され、対象ドライブ回路(36T)に接続されているスイッチング電源(33)の2次コイルの電位に基づいて、下段側の全てのスイッチング素子をオン状態とする。【選択図】図5

Description

本発明は、インバータ制御基板に関する。
例えば高圧直流電源を用いて交流の電気機器(例えば車両駆動用の回転電機)を駆動するのに、両者間に設けられて直流と交流との間で電力を変換するインバータが利用される。インバータは、高圧直流電源に接続される上下複数相の複数のスイッチング素子を有しており、それらのスイッチング素子を制御する制御信号は、インバータ制御回路によって生成される。このようなインバータ制御回路は、一般に交流電気機器を駆動するために必要な電力に比べて遙かに小さい電力で駆動されるため、インバータとインバータ制御回路との間には、制御信号に駆動力を付与するためのドライブ回路が設けられる。そして、電力源の電源電圧が大きく異なるインバータ制御回路とドライブ回路とは、インバータ制御基板上において、絶縁領域によって区分された異なる回路領域(低圧回路領域/高圧回路領域)に分かれて配置される。
一方、例えば特開2012−186871号公報(特許文献1)には、低圧直流電源の異常時に高圧直流電源の過電圧を防止するため、上段側のスイッチング素子及び下段側のスイッチング素子のいずれか一方を全てオン状態とすることが開示されている。このようなアクティブショート制御のための回路は、インバータ制御基板に実装される場合、高圧回路領域に設けられる場合が多い。このとき、アクティブショート制御回路をインバータ制御基板の高圧回路領域のいかなる部位に設けるかは重要である。アクティブショート制御回路は、周囲に絶縁領域を広く取る必要があるため、インバータ制御基板の大型化につながりやすい。また、トリガ電源との位置関係次第では、ノイズ等の影響を受けやすくなる可能性がある。特許文献1には、これらの点を考慮したインバータ制御基板上の各回路の好適なレイアウトについて、一切記載されていなかった。
特開2012−186871号公報
高圧直流電源の過電圧を回避可能とするためにアクティブショート制御回路を実装したインバータ制御基板において、小型化を図りつつノイズ等の影響を抑制することが望まれている。
本開示に係るインバータ制御基板は、
高圧直流電源に接続される上下複数相の複数のスイッチング素子を有するインバータを制御するインバータ制御基板であって、
前記高圧直流電源よりも低圧の低圧直流電源の負極を基準電位とする低圧回路領域と、
前記高圧直流電源の負極を基準電位とし、前記低圧回路領域とは絶縁された高圧回路領域と、を含み、
複数の前記スイッチング素子のそれぞれを制御する各スイッチング制御信号に対して個別に駆動力を付与する複数のドライブ回路と、アクティブショート制御回路と、を前記高圧回路領域に備え、
前記低圧直流電源に接続されて複数の前記ドライブ回路に個別に電力を供給する複数のスイッチング電源を、各スイッチング電源が有する1次コイルが前記低圧回路領域に配置され、且つ、2次コイルが前記高圧回路領域に配置される状態で備え、
前記アクティブショート制御回路は、
複数の前記ドライブ回路のうち、下段側の複数の前記スイッチング素子に対応する複数の下段用ドライブ回路の1つである対象ドライブ回路に隣接して配置されており、
前記対象ドライブ回路に接続されている前記スイッチング電源の前記2次コイルの電位に基づいて、当該電位が低下した場合に下段側の全ての前記スイッチング素子をオン状態とする。
この構成によれば、アクティブショート制御回路が相対的に低電位の下段用ドライブ回路の1つ(対象ドライブ回路)に隣接して配置されるので、相対的に高電位の上段用ドライブ回路に隣接して配置される場合に比べて、確保すべき絶縁距離が短くて済む。よって、インバータ制御基板の小型化を図ることができる。また、アクティブショート制御回路に隣接する対象ドライブ回路に接続されているスイッチング電源をトリガ電源とすることで、両回路を接続する配線を極力短く抑えることができる。よって、当該配線がノイズの影響を受ける可能性を低減することができる。
本開示に係る技術のさらなる特徴と利点は、図面を参照して記述する以下の例示的かつ非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
インバータを中心として見た回転電機制御装置のブロック図 インバータ制御基板を中心として見た回転電機制御装置のブロック図 スイッチング電源の回路図 アクティブショート制御回路の回路図 インバータ制御基板上の各回路の配置図 別態様のインバータ制御基板の配置図 別態様のインバータ制御基板の配置図
インバータ制御基板の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態のインバータ制御基板1は、高圧直流電源2と交流の電気機器との間に設けられるインバータ4を制御するための基板である。本実施形態では、ハイブリッド自動車や電気自動車等の車両の車輪の駆動力源となる回転電機3(交流の電気機器の一例)を駆動制御するための回転電機制御装置100の中核となるインバータ制御基板1を例として説明する。なお、図1のブロック図では、回転電機制御装置100の構成を、インバータ4を中心として模式的に示しており、図2のブロック図では、回転電機制御装置100の構成を、インバータ制御基板1を中心として模式的に示している。
なお、図1及び図2では、回転電機制御装置100が車輪駆動用の1つの回転電機3だけを制御する例を示しているが、回転電機制御装置100は、車輪駆動用、回生用、又は補機駆動用等の他の用途の第2の回転電機を含む、複数の回転電機3を制御するように構成されても良い。
走行中に外部から電力供給を受けることができない車両では、回転電機3を駆動するための電力源として、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池等の二次電池(バッテリ)や、電気二重層キャパシタ等の直流電源を搭載している。本実施形態では、回転電機3に駆動電力を供給するための大電圧大容量の直流電源として、高圧直流電源2が備えられている。この高圧直流電源2の電源電圧は、例えば200〜400[V]である。高圧直流電源2は、回転電機3により発電された電力を蓄電することも可能である。
高圧直流電源2と交流駆動式の回転電機3との間には、直流と交流との間で電力変換を行うインバータ4が設けられている。回転電機制御装置100が複数の回転電機3を制御するように構成される場合には、各回転電機3に1対1に対応させてインバータ4が設けられる。この場合、複数のインバータ4は、高圧直流電源2に対して互いに並列に接続される。
高圧直流電源2とインバータ4との間には、直流電圧を平滑化する平滑コンデンサ5が設けられている。平滑コンデンサ5は、回転電機3の消費電力の変動に応じて変動する直流電圧を安定化させる。また、高圧直流電源2と平滑コンデンサ5との間には、高圧直流電源2と、平滑コンデンサ5から回転電機3までの回路との電気的な接続を切り離すことが可能なコンタクタ6が設けられている。本実施形態のコンタクタ6は、一例として、車両の最も上位の制御装置の1つである車両ECU(Electronic Control Unit)9からの指令に基づいて開閉するメカニカルリレーである。
図1に示すように、インバータ4は、高圧直流電源2に接続される上下複数相(本例では上下3相)の複数(本例では計6つ)のスイッチング素子11を有する。図1には、スイッチング素子11として、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を利用する形態を例示している。本実施形態では、インバータ4は、スイッチング素子11によるブリッジ回路が1つの筐体内に構築されたIPM(Intelligent Power Module)として構成されている。IPMには、高圧直流電源2の正極P側に接続される上段側のスイッチング素子11と高圧直流電源2の負極N側に接続される下段側のスイッチング素子11とが直列接続されたアームが、複数相並列接続されてブリッジ回路が構成されている。
本実施形態では、第一スイッチング素子11a〜第六スイッチング素子11fの計6つのスイッチング素子11が設けられている。第一スイッチング素子11aはW相上段側のスイッチング素子11であり、第二スイッチング素子11bはV相上段側のスイッチング素子11であり、第三スイッチング素子11cはU相上段側のスイッチング素子11である。第四スイッチング素子11dはW相下段側のスイッチング素子11であり、第五スイッチング素子11eはV相下段側のスイッチング素子11であり、第六スイッチング素子11fはU相下段側のスイッチング素子11である。
インバータ4が有するスイッチング素子11は、インバータ制御回路27(図2を参照)によって生成されるスイッチング制御信号によって制御される。インバータ制御回路27は、マイクロコンピュータ等の論理演算プロセッサを中核とした電子回路によって構成されている。多くの場合、このような電子回路の電源電圧は、高圧直流電源2の電源電圧(上述したように200〜400[V])に比べて遙かに低電圧の1.5〜5[V]程度である。このため、インバータ制御回路27から出力されたスイッチング制御信号では、直接、インバータ4のスイッチング素子11を駆動することができない。このため、図2に示すように、インバータ制御回路27とインバータ4との間には、ドライブ回路36が設けられている。
また、低電圧の電源電圧を高圧直流電源2の出力から生成するとエネルギーのロスが大きくなるため、インバータ制御回路27の電源用に、高圧直流電源2よりも低圧の低圧直流電源7も設けられている。低圧直流電源7の電源電圧は、例えば12〜24[V]である。低圧直流電源7は、例えば一般に車両に搭載される、オーディオシステムや灯火装置、室内照明、計器類のイルミネーション、パワーウィンドウ等の電装品や、これらを制御する制御装置に電力を供給するための低圧バッテリによって兼用されると好適である。但し、そのような構成に限定されることなく、車両に搭載された低圧バッテリとは別に低圧直流電源7が設けられても良い。なお、低圧直流電源7と高圧直流電源2とは、互いに絶縁されており、互いに電気的にフローティングの関係にある。
低圧直流電源7は、インバータ制御基板1に接続されている。図2に示すように、インバータ制御基板1は、電源入力回路21と、電圧調整回路23と、電源制御回路25と、インバータ制御回路27と、通信制御回路29とを備えている。また、インバータ制御基板1は、アイソレーション素子31と、スイッチング電源33と、ドライブ回路36とを備えている。アイソレーション素子31、スイッチング電源33、及びドライブ回路36は、上下複数相の複数のスイッチング素子11のそれぞれに対して個別に設けられている。さらに、本実施形態のインバータ制御基板1は、アクティブショート制御回路40を備えている。
電源入力回路21には、低圧直流電源7からの電源電圧(例えば12〜24[V])が入力される。電源入力回路21は、ノイズフィルタや平滑コンデンサ、レギュレータ回路等を有して構成されている。電圧調整回路23は、低圧直流電源7から入力される電圧をインバータ制御回路27の動作電圧(例えば1.5〜5[V]程度)に調整する。電圧調整回路23は、レギュレータ素子を中核として構成されている。電源制御回路25は、制御回路25Aとトランジスタ25Bとを含んで構成されており(図3を参照)、スイッチング電源33が有する絶縁トランス34を制御する。
インバータ制御回路27は、電圧調整回路23によって調整された電圧(V1−G間電圧)を動作電圧として動作する。インバータ制御回路27は、車両の運行を制御する車両ECU9等からCAN(Controller Area Network)等を介した通信によって取得する指令に従って、回転電機3を制御する。本実施形態では、インバータ制御回路27は、通信制御回路29を介して、車両ECU9との通信を行う。インバータ制御回路27は、電流センサ13や回転センサ15等の検出結果を利用して、回転電機3をフィードバック制御する。電流センサ13は、回転電機3のステータコイルを流れる電流を検出する。レゾルバ等の回転センサ15は、回転電機3の回転(回転速度や磁極位置)を検出する。
アイソレーション素子31は、インバータ制御回路27により生成されたスイッチング制御信号を、ドライブ回路36に伝達する。アイソレーション素子31は、絶縁型信号伝送素子であるフォトカプラや磁気カプラを用いて構成される。アイソレーション素子31は、一次側回路と二次側回路との絶縁を保ちつつ、ドライブ回路36へスイッチング制御信号を伝達することができる。アイソレーション素子31は、インバータ4を構成するスイッチング素子11やそれらに対応するドライブ回路36の個数と同じ数だけ(本例では6つ)設けられており、複数のドライブ回路36に個別にスイッチング制御信号を伝達する。
スイッチング電源33は、ドライブ回路36に対する電源として機能する。図3に示すように、スイッチング電源33は、低圧直流電源7(B)に接続されているとともに、絶縁トランス34を含んで構成されている。なお、図3では、下段側のスイッチング素子11に対応するスイッチング電源33だけを示しているが、上段側のスイッチング素子11に対しても同様にスイッチング電源33がそれぞれ設けられている。絶縁トランス34は、1次コイル34Pと2次コイル34Sとを有する。絶縁トランス34は、1次コイル34Pと2次コイル34Sとの間を電磁結合して信号やエネルギーを伝送する公知の電子部品である。絶縁トランス34は、一次側回路と二次側回路との絶縁を保ちつつ、ドライブ回路36等へ電力を供給することができる。図2に示すように、スイッチング電源33(絶縁トランス34)は、スイッチング素子11やドライブ回路36、アイソレーション素子31の個数と同じ数だけ(本例では6つ)設けられており、複数のドライブ回路36に個別に電力を供給する。
本実施形態では、第一スイッチング電源33a〜第六スイッチング電源33fの計6つのスイッチング電源33が設けられている。第一スイッチング電源33aはW相上段側のスイッチング電源33であり、第二スイッチング電源33bはV相上段側のスイッチング電源33であり、第三スイッチング電源33cはU相上段側のスイッチング電源33である。これら第一スイッチング電源33a〜第三スイッチング電源33cを総称して、“上段用スイッチング電源33U”と言う場合がある。また、第四スイッチング電源33dはW相下段側のスイッチング電源33であり、第五スイッチング電源33eはV相下段側のスイッチング電源33であり、第六スイッチング電源33fはU相下段側のスイッチング電源33である。これら第四スイッチング電源33d〜第六スイッチング電源33fを総称して、“下段用スイッチング電源33L”と言う場合がある。
ドライブ回路36は、アイソレーション素子31を介して入力されるスイッチング制御信号に基づき、スイッチング電源33から供給される電力を電源として、IGBTのゲート端子とエミッタ端子との間にゲートをオン状態にするために必要な電圧を印加する。ドライブ回路36は、スイッチング素子11やアイソレーション素子31、スイッチング電源33の個数と同じ数だけ(本例では6つ)設けられており、複数のスイッチング素子11に個別にゲート駆動電圧を印加する。すなわち、複数のドライブ回路36は、複数のスイッチング素子11のそれぞれを制御する各スイッチング制御信号に対して個別に駆動力を付与する。
本実施形態では、第一ドライブ回路36a〜第六ドライブ回路36fの計6つのドライブ回路36が設けられている。第一ドライブ回路36aはW相上段側のドライブ回路36であり、第二ドライブ回路36bはV相上段側のドライブ回路36であり、第三ドライブ回路36cはU相上段側のドライブ回路36である。これら第一ドライブ回路36a〜第三ドライブ回路36cを総称して、“上段用ドライブ回路36U”と言う場合がある。また、第四ドライブ回路36dはW相下段側のドライブ回路36であり、第五ドライブ回路36eはV相下段側のドライブ回路36であり、第六ドライブ回路36fはU相下段側のドライブ回路36である。これら第四ドライブ回路36d〜第六ドライブ回路36fを総称して、“下段用ドライブ回路36L”と言う場合がある。
アクティブショート制御回路40は、低圧直流電源7の異常時に高圧直流電源2の過電圧を防止するために設けられている。アクティブショート制御回路40は、ドライブ回路36に対してスイッチング電源33から十分な電力が供給されなくなった場合に、上段側のスイッチング素子11(11a〜11c)及び下段側のスイッチング素子11(11d〜11f)のうちのいずれかを、全てオン状態とする。本実施形態では、アクティブショート制御回路40は、上段側のスイッチング素子11(11a〜11c)ではなく、下段側の全てのスイッチング素子11(11d〜11f)をオン状態とするように構成されている。
本実施形態のアクティブショート制御回路40は、複数の下段用ドライブ回路36Lのうちの1つに接続されているスイッチング電源33の2次コイル34Sの電位に基づいて、下段側の全てのスイッチング素子11d〜11fをオン状態とする。本実施形態では、3つの下段用スイッチング電源33Lは、図3に示すように、低圧直流電源7の正極Bに対して、当該正極Bに近い側から、第四スイッチング電源33d→第五スイッチング電源33e→第六スイッチング電源33fの順に接続されている。そして、本実施形態では、アクティブショート制御回路40は、これらの中で低圧直流電源7の正極Bに最も近付けて接続された第四スイッチング電源33dの2次コイル34Sの電位(WL+)に基づいて、アクティブショート制御を実行する。
アクティブショート制御回路40は、公知の構成のものを用いることができる。図4には、一例として、第一起動スイッチ41と、ツェナーダイオード43と、第二起動スイッチ45とを含んで構成されるアクティブショート制御回路40を示している。この例のアクティブショート制御回路40には、参照電位として第四スイッチング電源33dの2次コイル34Sの電位(WL+)が入力されるとともに、高圧直流電源2の正極Pの電位が入力される。第一起動スイッチ41は通常時はオフ状態であり、参照電位(WL+)が予め定められた低圧判定閾値未満となるとオン状態となる。すると、ツェナー電圧が低下して第二起動スイッチ45がオン状態となり、高圧直流電源2の電力を電源としてバックアップ電力BPが生成される。
なお、低圧判定閾値は、低圧直流電源7の電圧が低下していること又は低下しつつあることを判定するためのしきい値である。この低圧判定閾値は、正常時における第四スイッチング電源33dの2次コイル34Sの電位と、低圧直流電源7の負極Gの電位との電位差(正常時電圧)の、例えば70%〜80%程度の値に設定される。
アクティブショート制御回路40の出力端子は、下段用ドライブ回路36L(第四ドライブ回路36d〜第六ドライブ回路36f)にそれぞれ接続されている。アクティブショート制御回路40にてバックアップ電力BPが生成されると、そのバックアップ電力BPが各下段用ドライブ回路36Lに供給される。これにより、低圧直流電源7が十分な電力を供給することができない場合にも、高圧直流電源2から生成されるバックアップ電力BPを各下段用ドライブ回路36Lに供給して、下段側の全てのスイッチング素子11(11d〜11f)をオン状態とすることができる。
ここで、図3に破線にて概念的に示すように、低圧直流電源7の正極Bと各スイッチング電源33とを接続する電気配線には、配線抵抗38が存在する。このため、これらの配線抵抗38で不可避的に多少なりとも電圧降下が生じる分、低圧直流電源7の正極Bからより離れるに従ってスイッチング電源33の電位が低下する。より具体的には、第四スイッチング電源33dの電位に比べて第五スイッチング電源33eの電位が低下し、さらに第五スイッチング電源33eの電位に比べて第六スイッチング電源33fの電位が低下する。
さらに本実施形態では、低圧直流電源7の正極Bに最も近い第四スイッチング電源33d以外の第五スイッチング電源33e及び第六スイッチング電源33fの2次コイル34Sに、抵抗負荷39がそれぞれ接続されている。このため、これらの抵抗負荷39でより積極的に電圧降下を生じさせる分、低圧直流電源7の正極Bからより離れるに従って、スイッチング電源33の出力側の電位が低下する。本実施形態では、これらの配線抵抗38及び抵抗負荷39の存在により、第四スイッチング電源33dの端子間電圧は、第五スイッチング電源33eの端子間電圧や第六スイッチング電源33fの端子間電圧に比べて有意に高い値となる。そして、それらの中で端子間電圧が最大となる第四スイッチング電源33dの2次コイル34Sの電位(WL+)を参照電位とすることで、必要な場合に適切にアクティブショート制御を実行することができる。
その際、他のスイッチング電源33の電位が残った状態でアクティブショート制御を実行することを回避することができる。例えば対象相(W相)以外のいずれかの相の電位が低下しておらず、仮に上段側のスイッチング素子11がオン状態のままでアクティブショート制御を実行すると、その相で上下両方のスイッチング素子11がオン状態となり、短絡する可能性がある。この点、上記のように第四スイッチング電源33dの2次コイル34Sの電位(WL+)を参照電位とすることで、そのような短絡が生じるのを回避することができる。
図5に示すように、インバータ制御基板1は、X方向に沿う長辺とY方向に沿う短辺とを有する矩形状(長方形状)に形成されている。上述したように、回転電機制御装置100は、互いにフローティングの関係にある高圧直流電源2及び低圧直流電源7の両方に接続されている。このため、本実施形態のインバータ制御基板1は、絶縁領域61によって互いに絶縁された低圧回路領域63と高圧回路領域65とを含んでいる。
低圧回路領域63は、低圧直流電源7の負極Gを基準電位とする回路領域である。低圧回路領域63には、少なくともインバータ制御回路27と電源制御回路25とが配置されている。また、低圧回路領域63には、各アイソレーション素子31の一部と、各スイッチング電源33の一部(具体的には1次コイル34P;図3を参照)とが配置されている。電源制御回路25と各スイッチング電源33とが、第一配線パターン71によって接続され、インバータ制御回路27と各アイソレーション素子31とが、第二配線パターン72によって接続されている。これらの第一配線パターン71と第二配線パターン72とは、開口方向が対向する方向を向いたU字状に形成されている。そして、電源制御回路25及びインバータ制御回路27は、それぞれのU字の底部付近に配置されている。よって、U字の両側腕部に対してほぼ等価な位置に電源制御回路25及びインバータ制御回路27を配置することが可能となっている。
高圧回路領域65は、高圧直流電源2の負極Nを基準電位とする回路領域である。高圧回路領域65には、少なくとも各ドライブ回路36とアクティブショート制御回路40とが配置されている。また、高圧回路領域65には、各アイソレーション素子31の一部と、各スイッチング電源33の一部(具体的には2次コイル34S;図3を参照)とが配置されている。すなわち、各アイソレーション素子31及び各スイッチング電源33は、それぞれ、低圧回路領域63と高圧回路領域65とに跨るように配置されている。これらのうち、特に各スイッチング電源33に関して言及すれば、1次コイル34Pが低圧回路領域63に配置され、且つ、2次コイル34Sが高圧回路領域65に配置されている(図3を参照)。
高圧回路領域65は、上段用ドライブ回路36Uが配置される第一配置領域66と、下段用ドライブ回路36Lが配置される第二配置領域67と、アクティブショート制御回路40が配置される第三配置領域68とを含む。第一配置領域66は、矩形状のインバータ制御基板1の1辺(本例では対向する一対の長辺のうちの一方)に沿って設けられている。第二配置領域67は、インバータ制御基板1の第一配置領域66とは反対側の1辺(対向する一対の長辺のうちの他方)に沿って設けられている。第一配置領域66と第二配置領域67とは、X方向における同一の領域に設けられている。第三配置領域68は、第二配置領域67に隣接するとともに、インバータ制御基板1の他の1辺(本例では対向する一対の短辺のうちの一方)に沿うように、L字状に設けられている。
なお、低圧回路領域63は、第一配置領域66と第二配置領域67との間において両配置領域66,67に挟まれるとともに、インバータ制御基板1の残余の1辺(本例では対向する一対の短辺のうちの他方)に沿うように、T字状に設けられている。
複数の上段用ドライブ回路36Uは、第一配置領域66においてX方向に沿って配置されている。複数の下段用ドライブ回路36Lは、複数の上段用ドライブ回路36Uと平行に、低圧回路領域63を挟んで、第二配置領域67においてX方向に沿って配置されている。本実施形態では、X方向が「配列方向」に相当する。なお、各相の上段用ドライブ回路36Uどうしの間には絶縁領域61がそれぞれ設けられており、各相の上段用ドライブ回路36Uどうしは互いに絶縁されている。同様に、各相の下段用ドライブ回路36Lどうしの間には絶縁領域61がそれぞれ設けられており、各相の下段用ドライブ回路36Lどうしは互いに絶縁されている。このとき、相対的に低電位となる下段用ドライブ回路36Lが配置される第二配置領域67における絶縁領域61は、相対的に高電位となる上段用ドライブ回路36Uが配置される第一配置領域66における絶縁領域61に比べて、絶縁距離が短く設定されている。
アクティブショート制御回路40は、第三配置領域68のうち第二配置領域67に隣接する領域において、複数の下段用ドライブ回路36Lのうち一端側に位置している第四ドライブ回路36dに隣接して配置されている。「隣接」とは、離間距離が所定距離以下であることを意味し、例えば2mm〜20mm以下であることを意味する。離間距離が上記範囲内である限り、各回路40,36dの適正な動作を担保するための他の要素が間に介在されていても良い。本実施形態では、アクティブショート制御回路40は、第二配置領域67と第三配置領域68とを区画する絶縁領域61を挟んで第四ドライブ回路36dとX方向に対向するように、第四ドライブ回路36dに近接配置されている。こうして、アクティブショート制御回路40は、第二配置領域67においてX方向に沿って配置された複数の下段用ドライブ回路36Lに対して、さらにX方向に並んで配置されている。
本実施形態では、下段用ドライブ回路36Lの1つであるとともに、複数の下段用ドライブ回路36Lの中で低圧直流電源7の正極Bに最も近付けて接続された第四スイッチング電源33dに接続される第四ドライブ回路36dが、「対象ドライブ回路36T」に相当する。
下段用ドライブ回路36Lは上段用ドライブ回路36Uに比べて低電位であるから、アクティブショート制御回路40を下段用ドライブ回路36Lの1つである対象ドライブ回路36Tに隣接して配置することで、確保すべき絶縁距離を短く抑えることができる。これにより、第二配置領域67と第三配置領域68との間の絶縁領域61も、比較的狭く設定することができる。よって、インバータ制御基板1の小型化を図ることができる。
また、アクティブショート制御回路40を対象ドライブ回路36Tに対してX方向に並べることで、2段3列をなす計6つのドライブ回路36の周囲に形成される2段分の短辺領域に、アクティブショート制御回路40を配置することができる。よって、アクティブショート制御回路40を追加的に設置することによって生じ得るデッドスペースを極力小さく抑えることができ、この点からもインバータ制御基板1の小型化を図ることができる。
さらに、隣接配置された第四ドライブ回路36dに接続される第四スイッチング電源33dの2次コイル34Sから参照電位(WL+)を引き出すことで、アクティブショート制御回路40と第四スイッチング電源33dとを接続する第三配線パターン73の長さを極力短く抑えることができる。好適には、第三配線パターン73を必要最小限の長さに抑えることができる。このため、第三配線パターン73がスイッチングノイズや高圧ノイズ等のノイズを拾う可能性を低減することができ、アクティブショート制御回路40において第四スイッチング電源33dの2次コイル34Sの電位(WL+)を安定的に取得することができる。よって、アクティブショート制御に係る誤動作を抑制することができる。
アクティブショート制御回路40と各下段用ドライブ回路36Lとは、第四配線パターン74を介して接続されている。第四配線パターン74は、アクティブショート制御回路40によって生成されたバックアップ電力BPを、各下段用ドライブ回路36Lに供給する。本実施形態では、第四配線パターン74は、アクティブショート制御回路40及び各下段用ドライブ回路36Lよりもインバータ制御基板1の端縁側において、当該端縁に沿ってX方向に延びるように配置されている。
〔その他の実施形態〕
(1)上記の実施形態では、対象ドライブ回路36T(第四ドライブ回路36d)以外の下段用ドライブ回路36Lに接続される下段用スイッチング電源33L(絶縁トランス34)の2次コイル34Sに、抵抗負荷39がそれぞれ接続されている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば対象ドライブ回路36T以外の下段用ドライブ回路36Lに接続される一部の下段用スイッチング電源33Lの2次コイル34Sだけに、抵抗負荷39が接続されても良い。例えば、下段用スイッチング電源33Lのうち、対象ドライブ回路36Tに接続される下段用スイッチング電源33Lの次に低圧直流電源7の正極Bに近い下段用スイッチング電源33Lの2次コイル34Sだけに、抵抗負荷39が接続されても良い。或いは、各下段用スイッチング電源33Lの2次コイル34Sに、抵抗負荷39が一切接続されなくても良い。
(2)上記の実施形態では、複数の下段用ドライブ回路36LがX方向に沿って配置されるとともに、アクティブショート制御回路40が対象ドライブ回路36T(第四ドライブ回路36d)に対してX方向に並んで配置されている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば図6に模式的に示すように、アクティブショート制御回路40が対象ドライブ回路36Tに対してY方向に並んで配置されても良い。すなわち、アクティブショート制御回路40が、対象ドライブ回路36Tに対して、複数の下段用ドライブ回路36Lの並び方向に直交する方向に並んで配置されても良い。
(3)上記の実施形態では、X方向に沿って配置される複数の下段用ドライブ回路36Lのうち一端側に位置している第四ドライブ回路36dが対象ドライブ回路36Tとされた構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば図7に模式的に示すように、複数の下段用ドライブ回路36LのうちX方向(配列方向)における中央寄りに位置しているドライブ回路36(図示の例では第五ドライブ回路36e)が対象ドライブ回路36Tとされても良い。
(4)上記の実施形態では、回転電機3が3相交流式に構成され、インバータ4が上下3相の計6つのスイッチング素子11を有する構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、回転電機3の相数は2相であっても良いし、4相以上であっても良い。インバータ4に備えられるスイッチング素子11の相数及び個数は、回転電機3の相数に応じて決定される。
(5)上記の実施形態では、車両の駆動力源となる回転電機3を駆動制御するための回転電機制御装置100に設けられるインバータ制御基板1を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば回転電機3以外の他の交流電気機器の制御のために、本開示に係る技術を適用することができる。
(6)上述した各実施形態(上記の実施形態及びその他の実施形態を含む;以下同様)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
〔実施形態の概要〕
以上をまとめると、本開示に係るインバータ制御基板は、好適には、以下の各構成を備える。
高圧直流電源(2)に接続される上下複数相の複数のスイッチング素子(11)を有するインバータ(4)を制御するインバータ制御基板(1)であって、
前記高圧直流電源(2)よりも低圧の低圧直流電源(7)の負極(G)を基準電位とする低圧回路領域(63)と、
前記高圧直流電源(2)の負極(N)を基準電位とし、前記低圧回路領域(63)とは絶縁された高圧回路領域(65)と、を含み、
複数の前記スイッチング素子(11)のそれぞれを制御する各スイッチング制御信号に対して個別に駆動力を付与する複数のドライブ回路(36)と、アクティブショート制御回路(40)と、を前記高圧回路領域(65)に備え、
前記低圧直流電源(7)に接続されて複数の前記ドライブ回路(36)に個別に電力を供給する複数のスイッチング電源(33)を、各スイッチング電源(33)が有する1次コイル(34P)が前記低圧回路領域(63)に配置され、且つ、2次コイル(34S)が前記高圧回路領域(65)に配置される状態で備え、
前記アクティブショート制御回路(40)は、
複数の前記ドライブ回路(36)のうち、下段側の複数の前記スイッチング素子(11)に対応する複数の下段用ドライブ回路(36L)の1つである対象ドライブ回路(36T)に隣接して配置されており、
前記対象ドライブ回路(36T)に接続されている前記スイッチング電源(33)の前記2次コイル(34S)の電位に基づいて、当該電位が低下した場合に下段側の全ての前記スイッチング素子(11)をオン状態とする。
この構成によれば、アクティブショート制御回路(40)が相対的に低電位の下段用ドライブ回路(36L)の1つ(対象ドライブ回路(36T))に隣接して配置されるので、相対的に高電位の上段用ドライブ回路(36U)に隣接して配置される場合に比べて、確保すべき絶縁距離が短くて済む。よって、インバータ制御基板(1)の小型化を図ることができる。また、アクティブショート制御回路(40)に隣接する対象ドライブ回路(36T)に接続されているスイッチング電源(33)をトリガ電源とすることで、両回路を接続する配線を極力短く抑えることができる。よって、当該配線がノイズの影響を受ける可能性を低減することができる。
一態様として、
複数の下段用ドライブ回路(36L)に個別に接続されている各スイッチング電源(33)のうち、前記対象ドライブ回路(36T)に接続されている前記スイッチング電源(33)が、他の前記スイッチング電源(33)よりも前記低圧直流電源(7)の正極(B)に近い側に接続されていることが好ましい。
この構成によれば、低圧直流電源(7)の正極(B)と各下段用ドライブ回路(36L)とを接続する配線における配線抵抗の関係で、トリガ電源となる対象ドライブ回路(36T)に対応するスイッチング電源(33)を、複数の下段用ドライブ回路(36L)のスイッチング電源(33)の中で最も高電位とすることができる。そして、その最も高電位となるスイッチング電源(33)の2次コイル(34S)の電位に基づいて、アクティブショート制御の必要性を的確に判定することができ、必要な場合に適切にアクティブショート制御を実行することができる。その際、他のスイッチング電源の電位が残った状態でアクティブショート制御を実行することを回避することができる。
一態様として、
前記対象ドライブ回路(36T)以外の前記下段用ドライブ回路(36L)に接続されている前記スイッチング電源(33)の前記2次コイル(34S)に、抵抗負荷(39)が接続されていることが好ましい。
この構成によれば、抵抗負荷(39)で積極的に電圧降下を生じさせることにより、トリガ電源となる対象ドライブ回路(36T)に対応するスイッチング電源(33)を、他の下段用ドライブ回路(36L)のスイッチング電源(33)に比べて、有意に高い電位とすることができる。よって、アクティブショート制御の必要性を的確に判定することができ、必要な場合に適切にアクティブショート制御を実行することができる。その際、他のスイッチング電源の電位が残った状態でアクティブショート制御を実行することを回避することができる。
一態様として、
前記インバータ(4)は、上下3相以上の前記スイッチング素子(11)を有するものであり、
上段側の複数のスイッチング素子(11)に対応する複数の上段用ドライブ回路(36U)が所定の配列方向(X)に沿って配置され、
複数の前記下段用ドライブ回路(36L)が、複数の前記上段用ドライブ回路(36U)と平行に前記配列方向(X)に沿って配置され、
前記アクティブショート制御回路(40)が、複数の前記下段用ドライブ回路(36L)に対して前記配列方向(X)に並んで配置されていることが好ましい。
この構成によれば、複数の下段用ドライブ回路(36L)に対して配列方向(X)に直交する方向に並んで配置される構成に比べて、アクティブショート制御回路(40)を追加的に設置することによって生じ得るデッドスペースを極力小さく抑えることができる。よって、インバータ制御基板(1)の小型化を図ることができる。
本開示に係るインバータ制御基板は、上述した各効果のうち、少なくとも1つを奏することができれば良い。
1 インバータ制御基板
2 高圧直流電源
4 インバータ
7 低圧直流電源
11 スイッチング素子
11d 第四スイッチング素子
11e 第五スイッチング素子
11f 第六スイッチング素子
33 スイッチング電源
33L 下段用スイッチング電源
33d 第四スイッチング電源
33e 第五スイッチング電源
33f 第六スイッチング電源
34P 1次コイル
34S 2次コイル
36 ドライブ回路
36L 下段用ドライブ回路
36d 第四ドライブ回路
36e 第五ドライブ回路
36f 第六ドライブ回路
36T 対象ドライブ回路
38 配線抵抗
39 抵抗負荷
40 アクティブショート制御回路
63 低圧回路領域
65 高圧回路領域
P 高圧直流電源の正極
N 高圧直流電源の負極
B 低圧直流電源の正極
G 低圧直流電源の負極

Claims (4)

  1. 高圧直流電源に接続される上下複数相の複数のスイッチング素子を有するインバータを制御するインバータ制御基板であって、
    前記高圧直流電源よりも低圧の低圧直流電源の負極を基準電位とする低圧回路領域と、
    前記高圧直流電源の負極を基準電位とし、前記低圧回路領域とは絶縁された高圧回路領域と、を含み、
    複数の前記スイッチング素子のそれぞれを制御する各スイッチング制御信号に対して個別に駆動力を付与する複数のドライブ回路と、アクティブショート制御回路と、を前記高圧回路領域に備え、
    前記低圧直流電源に接続されて複数の前記ドライブ回路に個別に電力を供給する複数のスイッチング電源を、各スイッチング電源が有する1次コイルが前記低圧回路領域に配置され、且つ、2次コイルが前記高圧回路領域に配置される状態で備え、
    前記アクティブショート制御回路は、
    複数の前記ドライブ回路のうち、下段側の複数の前記スイッチング素子に対応する複数の下段用ドライブ回路の1つである対象ドライブ回路に隣接して配置されており、
    前記対象ドライブ回路に接続されている前記スイッチング電源の前記2次コイルの電位に基づいて、当該電位が低下した場合に下段側の全ての前記スイッチング素子をオン状態とするインバータ制御基板。
  2. 複数の下段用ドライブ回路に個別に接続されている各スイッチング電源のうち、前記対象ドライブ回路に接続されている前記スイッチング電源が、他の前記スイッチング電源よりも前記低圧直流電源の正極に近い側に接続されている請求項1に記載のインバータ制御基板。
  3. 前記対象ドライブ回路以外の前記下段用ドライブ回路に接続されている前記スイッチング電源の前記2次コイルに、抵抗負荷が接続されている請求項1又は2に記載のインバータ制御基板。
  4. 前記インバータは、上下3相以上の前記スイッチング素子を有するものであり、
    上段側の複数のスイッチング素子に対応する複数の上段用ドライブ回路が所定の配列方向に沿って配置され、
    複数の前記下段用ドライブ回路が、複数の前記上段用ドライブ回路と平行に前記配列方向に沿って配置され、
    前記アクティブショート制御回路が、複数の前記下段用ドライブ回路に対して前記配列方向に並んで配置されている請求項1から3のいずれか一項に記載のインバータ制御基板。
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