JP2014158399A - 回転電機駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置規模が増大することを抑制しつつ、インバータの制御回路の電源が喪失した場合にも、円滑にインバータを制御する。
【解決手段】低圧直流電源からインバータ制御部81への電力供給が途絶した低圧電源途絶状態において、インバータのスイッチング素子3の制御端子3gとインバータ制御部81との接続を遮断する接続遮断部1と、低圧電源途絶状態において、インバータのスイッチング素子3をオン状態に制御するバックアップ制御信号BSを生成するバックアップ制御部2と、高圧直流電源に基づく電力を電力源として構成され、バックアップ制御部2に電力を供給するバックアップ電源部と、接続遮断部1と制御端子3gとの間においてバックアップ制御信号BSを伝達する信号線が接続される接続部5とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、交流の回転電機を駆動制御する回転電機駆動装置に関する。
架線からの電力供給を受けない電気自動車やハイブリッド自動車では、一般的に駆動力源としての回転電機に、例えば直流200〜400[V]のバッテリから電力が供給される。また、回転電機は、電動機としての機能に留まらず、車両や内燃機関などの運動エネルギーにより発電を行う発電機としての機能も併せ持っている。回転電機により発電された電力は、バッテリに回生されて蓄電される。多くの場合、回転電機として交流回転電機が利用され、バッテリは直流電源であるから、バッテリと回転電機との間には、一般的に、直流電力と交流電力との間で電力変換を行うインバータが備えられる。
ところで、バッテリと回転電機の間、より具体的にはバッテリとインバータとの間には、開閉装置(コンタクタ)が備えられている場合がある。コンタクタが閉状態においてバッテリとインバータ(及び回転電機)とが電気的に接続され、コンタクタが開状態においてバッテリとインバータ(及び回転電機)との電気的接続が遮断される。例えば、車両のメインスイッチがオフ状態となった場合や、車両のメインスイッチがオン状態であっても、インバータとバッテリとの電気的接続を切り離す必要が生じた場合などに、このコンタクタが開状態となる。例えば、車両が衝突した際や、衝突が予見された際に、早期に車両を停止させるために、インバータとバッテリとの電気的接続が切り離される。
特開2006−20450号公報(特許文献1)には、車両の衝突時又は衝突予見時に、インバータとバッテリとの電気的接続を遮断すると共に、インバータの上段側のスイッチング素子をオフ状態に制御し、下段側のスイッチング素子をオン状態に制御する車両用制御装置が開示されている。つまり、この車両用制御装置は、駆動力源である回転電機への電力供給を遮断すると共に、回転電機を発電機として機能させ、発電された電力を還流させることによって車両の制動力を得るように構成されている(特許文献1:要約等)。
車両の衝突が予見されたような場合には、車両内の各種回路が正常に動作している可能性が高く、特許文献1の手法により、車両に好適な制動力を与えることが可能である。しかし、車両が衝突した場合には、衝突の衝撃により、車両内の回路に断線が生じる可能性もある。回転電機を駆動力源とする車両では、多くの場合、回転電機に電力を供給する高圧のバッテリとは別に、車両用制御装置などの電子回路に電力を供給するための12〜24[V]程度の低圧バッテリも備えられている。例えば、衝突の衝撃によって、車両用制御装置と低圧バッテリとの接続が遮断されたような場合には、上述したようなインバータの制御を実施することができなくなってしまう。低圧バッテリを複数化したり、低圧バッテリと制御装置との接続ケーブルを強化したりすることも可能ではあるが、装置規模を増大させることは好ましくはない。
特開2006−20450号公報
上記背景に鑑みて、装置規模が増大することを抑制しつつ、インバータの制御回路の電源が喪失した場合にも、円滑にインバータを制御する技術が望まれる。
上記課題に鑑みた本発明に係る、交流の回転電機を駆動制御する回転電機駆動装置の特徴構成は、
高圧直流電源と前記回転電機との間に介在され、直流と交流との間で電力変換を行うインバータと、
前記高圧直流電源よりも低電圧の電源であり、前記高圧直流電源とは絶縁された低圧直流電源から供給される電力により動作し、前記インバータのスイッチング素子をスイッチング制御するインバータ制御部と、
前記低圧直流電源から前記インバータ制御部への電力供給が途絶した低圧電源途絶状態では、前記インバータのスイッチング素子の制御端子と前記インバータ制御部との接続を遮断する接続遮断部と、
前記低圧電源途絶状態において、前記インバータのスイッチング素子をオン状態に制御するバックアップ制御信号を生成するバックアップ制御部と、
前記高圧直流電源に基づく電力を電力源として構成され、前記バックアップ制御部に電力を供給するバックアップ電源部と、
前記接続遮断部と前記制御端子との間において前記バックアップ制御信号を伝達する信号線が接続される接続部と、を備える点にある。
この構成によれば、低圧電源途絶状態において、高圧直流電源に基づく電力を電力源として、バックアップ制御部によりインバータのスイッチング素子をオン状態に制御するバックアップ制御信号が生成される。そして、このバックアップ制御信号は、接続遮断部によってインバータのスイッチング素子の制御端子とインバータ制御部との接続を解除した上で、接続部を介して当該制御端子へ伝達される。その結果、回転電機駆動装置は、低圧電源途絶状態においても、インバータのスイッチング素子をオン状態に制御することが可能となる。即ち、本特徴構成によれば、低圧バッテリを複数化することなどによる装置規模の増大を抑制しつつ、インバータの制御回路の電源が喪失した場合にも、円滑にインバータを制御することが可能となる。
ここで、本発明に係る回転電機駆動装置は、前記接続遮断部が、前記インバータ制御部から前記制御端子へ向かう方向を順方向として接続されるダイオードと、前記ダイオードに並列に接続されるスイッチング素子とを備えて構成され、前記接続遮断部のスイッチング素子が、前記低圧電源途絶状態ではオフ状態となると好適である。この構成によれば、スイッチング素子によって簡潔且つ確実にインバータ制御部と制御端子とを結ぶ信号線を遮断することができる。また、ダイオードによって、制御端子の動作論理に応じた方向の電流の流れが規定されるので、バックアップ制御信号と通常時の制御信号との競合を抑制することができる。
ところで、バックアップ電源部は、高圧直流電源に基づく電力を電力源として構成されるが、低圧電源途絶状態では高圧直流電源と回転電機駆動装置との接続も途絶している可能性がある。一般的に、インバータには、直流側の電圧を平滑する平滑コンデンサが備えられており、この平滑コンデンサに蓄積された電荷は高圧直流電源との接続が途絶しても瞬時には放電されない。従って、高圧直流電源と回転電機駆動装置との電気的接続が遮断された状態、具体的には、高圧直流電源と平滑コンデンサとの電気的接続が遮断された状態において、バックアップ電源部は、平滑コンデンサに蓄えられた電力を電力源とすることができる。1つの態様として、本発明に係る回転電機駆動装置は、前記高圧直流電源と前記インバータとの間に介在され、前記インバータの直流電圧を平滑する平滑コンデンサを備え、前記バックアップ電源部が、前記高圧直流電源と前記平滑コンデンサとの電気的接続が遮断された状態では、前記平滑コンデンサに蓄えられた電力を電力源として前記バックアップ制御部に電力を供給すると好適である。
ところで、高圧直流電源と回転電機駆動装置との電気的接続が遮断された後、回転電機が発電機として機能している場合には、発電された電力を高圧直流電源に回生することができない。従って、行き場のない電荷が平滑コンデンサに蓄積され、平滑コンデンサの電位が上昇する可能性もある。点検などで作業者がインバータに触れることも考慮すると、高圧直流電源と回転電機駆動装置との電気的接続が遮断されている状態では、平滑コンデンサの電位を速やかに低下させることが好ましい。つまり、平滑コンデンサへの充電を抑制し、既に平滑コンデンサに蓄積された電荷もできるだけ早く放電させることが好ましい。上述したように、バックアップ電源部が、平滑コンデンサに蓄えられた電力を電力源としてバックアップ制御部に電力を供給することで、平滑コンデンサに蓄積された電荷を消費するので、平滑コンデンサへの充電を抑制し、蓄積された電荷もできるだけ早く放電させることが可能となる。
バックアップ制御信号は、インバータのスイッチング素子をオン状態に制御する信号である。従って、通常動作時においてバックアップ制御信号が、通常の制御信号と競合し、スイッチング素子をオン状態に制御してしまうことは好ましくない。このため、バックアップ制御信号は、インバータ制御部が通常動作を行うことができない低圧電源途絶状態において生成される。つまり、バックアップ制御信号を生成する条件が限定され、通常動作時においてバックアップ制御信号が通常の制御信号と競合するような可能性が抑制されている。このような競合を抑制する観点では、バックアップ制御信号を生成する条件をさらに規定することも好適である。例えば、高圧直流電源と回転電機駆動装置との電気的接続が維持されていれば、上述したような平滑コンデンサの端子間電圧の上昇などは抑制される。従って、高圧直流電源と回転電機駆動装置との電気的接続状態も考慮することも好適である。1つの態様として、本発明に係る回転電機駆動装置は、前記バックアップ制御部が、前記高圧直流電源と前記インバータとの電気的接続が遮断された高圧直流電源遮断状態でのみ、前記バックアップ制御信号を生成すると好適である。
回転電機駆動装置のシステム構成を模式的に示す回路ブロック図 接続遮断部周辺の構成を模式的に示すブロック図 バックアップ制御部の構成を模式的に示す回路ブロック図
以下、ハイブリッド車両や電動車両等の駆動力源となる回転電機MGを制御する回転電機駆動装置を例として、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1のブロック図は、回転電機駆動装置100の構成を模式的に示している。車両の駆動力源としての回転電機MGは、多相交流(ここでは3相交流)により動作する回転電機であり、電動機としても発電機としても機能することができる。
鉄道のように架線から電力の供給を受けることができない自動車のような車両では、回転電機を駆動するための電力源としてニッケル水素電池やリチウムイオン電池などの二次電池(バッテリ)や、電気二重層キャパシタなどの直流電源を搭載している。本実施形態では、回転電機MGに電力を供給するための大電圧大容量の直流電源として、例えば電源電圧200〜400[V]の高圧バッテリ11(高圧直流電源)が備えられている。回転電機MGは、交流の回転電機であるから、高圧バッテリ11と回転電機MGとの間には、直流と交流との間で電力変換を行うインバータ10が備えられている。インバータ10の直流側の正極電源ラインPと負極電源ラインNとの間の直流電圧は、以下“システム電圧Vdc”と称する。高圧バッテリ11は、インバータ10を介して回転電機MGに電力を供給可能であると共に、回転電機MGが発電して得られた電力を蓄電可能である。
インバータ10と高圧バッテリ11との間には、直流電圧(システム電圧Vdc)を平滑化する平滑コンデンサ40が備えられている。平滑コンデンサ40は、回転電機MGの消費電力の変動に応じて変動する直流電圧を安定化させる。平滑コンデンサ40と高圧バッテリ11との間には、平滑コンデンサ40から回転電機MGまでの回路と、高圧バッテリ11との電気的な接続を切り離すことが可能なコンタクタ9が備えられている。本実施形態において、このコンタクタ9は、車両の最も上位の制御装置の1つである不図示の車両ECU(electronic control unit)からの指令に基づいて開閉するメカニカルリレーであり、例えばシステムメインリレー(SMR:system main relay)と称される。尚、コンタクタ9を開放した際に、平滑コンデンサ40の残存電荷を放電させるために、平滑コンデンサ40には並列に放電抵抗が設けられている。
ところで、図1に例示するように回転電機駆動装置100には、コンバータ19が備えられる場合がある。このコンバータ19は、システム電圧Vdcと高圧バッテリ11の電圧との間で直流電力(直流電圧)を変換する。この場合、システム電圧Vdcは、コンバータ19の出力電圧(昇圧側出力電圧)となる。昇圧率が“1”の場合には、コンバータ19の出力電圧は、高圧バッテリ11の端子間電圧(PT−NT間電圧)にほぼ一致する。高圧バッテリ11(高圧直流電源)とインバータ10とは、コンタクタ9を介して、或いはコンタクタ9及びコンバータ19を介して電気的に接続されている。尚、コンタクタ9を開放することによって、コンバータ19の有無に拘わらず、高圧バッテリ11とインバータ10との電気的接続は遮断される。
インバータ10は、システム電圧Vdcを有する直流電力を複数相(nを自然数としてn相、ここでは3相)の交流電力に変換して回転電機MGに供給すると共に、回転電機MGが発電した交流電力を直流電力に変換して直流電源に供給する。インバータ10は、複数のスイッチング素子を有して構成される。スイッチング素子には、IGBT(insulated gate bipolar transistor)やパワーMOSFET(metal oxide semiconductor field effect transistor)などのパワー半導体素子を適用すると好適である。図1に示すように、本実施形態では、スイッチング素子としてIGBT3が用いられる。
例えば直流と多相交流(ここでは3相交流)との間で電力変換するインバータ10は、よく知られているように多相(ここでは3相)のそれぞれに対応する数のアームを有するブリッジ回路により構成される。つまり、図1に示すように、インバータ10の直流正極側(直流電源の正極側の正極電源ラインP)と直流負極側(直流電源の負極側の負極電源ラインN)との間に2つのIGBT3が直列に接続されて1つのアーム10Lが構成される。ここで、正極電源ラインPに接続されるIGBT3を上段側IGBT3U(上段側スイッチング素子又はハイサイドスイッチ)と称し、負極電源ラインNに接続されるIGBT3を下段側IGBT3L(負極側スイッチング素子又はローサイドスイッチ)と称する。
3相交流の場合には、この直列回路(1つのアーム10L)が3回線(3相:10U,10V,10W)並列接続される。つまり、回転電機MGのU相、V相、W相に対応するステータコイルのそれぞれに一組の直列回路(アーム10L)が対応したブリッジ回路が構成される。各相の上段側IGBT3Uのコレクタ端子は正極電源ラインPに接続され、エミッタ端子は各相の下段側IGBT3Lのコレクタ端子に接続される。また、各相の下段側IGBT3Lのエミッタ端子は、負極電源ラインN(例えば、高圧系回路のグラウンド)に接続される。対となる各相のIGBT3による直列回路(アーム10L)の中間点、つまり、上段側IGBT3Uと下段側IGBT3Lとの接続点は、回転電機MGのステータコイルにそれぞれ接続される。
尚、IGBT3には、それぞれフリーホイールダイオード39(回生ダイオード)が並列に接続される。フリーホイールダイオード39は、カソード端子がIGBT3のコレクタ端子に接続され、アノード端子がIGBT3のエミッタ端子に接続される形で、各IGBT3に対して並列に接続される。
図1に示すように、インバータ10は、制御装置80により制御される。制御装置80は、ECU(electronic control unit)やドライバ回路を有して構成されている。制御装置80に搭載されるECUは、マイクロコンピュータ等の論理回路を中核部材として構築されている。本実施形態では、ECUは、不図示の車両ECU等の他の制御装置等からの要求信号として制御装置80に提供される回転電機MGの目標トルクTMに基づいて、ベクトル制御法を用いた電流フィードバック制御を行って、インバータ10を介して回転電機MGを制御する。制御装置80のECUは、電流フィードバック制御のために種々の機能部を有して構成されており、各機能部は、マイクロコンピュータ等のハードウエアとソフトウエア(プログラム)との協働により実現される。図2及び図3に示すインバータ制御部81は、このようなECUを中核として構成されている。
回転電機MGの各相のステータコイルを流れる実電流は電流センサ12により検出され、制御装置80はその検出結果を取得する。本実施形態では、3相全ての電流を検出する構成を示しているが、3相は平衡状態にあり、電流の瞬時値の総和は零であるので2相のみの電流を電流センサ12で検出し、制御装置80において残りの1相の電流を演算により求めてもよい。また、回転電機MGのロータの各時点での磁極位置は、回転センサ13により検出され、制御装置80はその検出結果を取得する。回転センサ13は、例えばレゾルバ等により構成される。ここで、磁極位置は、電気角上でのロータの回転角度を表している。制御装置80のECUは、電流センサ12及び回転センサ13の検出結果を用いて、回転電機MGをフィードバック制御する。
車両には、高圧バッテリ11の他に、高圧バッテリ11よりも低電圧の電源である低圧バッテリ18(低圧直流電源)も搭載されている。低圧バッテリ18の電源電圧(+B)は、例えば12〜24[V]である。低圧バッテリ18は、インバータ制御部81(ECU)の他、オーディオシステムや灯火装置、室内照明、計器類のイルミネーション、パワーウィンドウなどの電装品や、これらを制御する制御装置に電力を供給する。尚、低圧バッテリ18と高圧バッテリ11とは、互いに絶縁されており、互いにフローティングの関係にある。従って、高圧バッテリ11から電力を供給される高圧系回路のグラウンド“N”(負極電源ラインN)と、低圧バッテリ18から電力を供給される低圧系回路のグラウンド“GB”とは電気的にフローティングの関係にある。
インバータ10を構成する各IGBT3の制御端子であるゲート端子3gは、図2及び図3に示すように、ドライブ回路82を介してインバータ制御部81(ECU)に接続されており、それぞれ個別にスイッチング制御される。回転電機MGを駆動するための高圧系回路と、マイクロコンピュータなどを中核とするECUなどの低圧系回路とは、動作電圧(回路の電源電圧)が大きく異なる。このため、低圧系回路のインバータ制御部81(ECU)により生成されたIGBT3の制御信号は、ドライブ回路82を介して高圧回路系のゲート駆動信号(制御信号S)としてインバータ10に供給される。ドライブ回路82は、フォトカプラやトランスなどの絶縁素子を利用して構成されている。尚、回転電機駆動装置100にコンバータ19が搭載されている場合には、同様のドライブ回路を介して高圧回路系のコンバータ用ゲート駆動信号SCがコンバータ19に供給される。
図2及び図3に示すように、インバータ制御部81は“VCC1”を電源電圧として動作する。電源電圧“VCC1”は、低圧バッテリ18の電圧(+B:例えば12[V])からレギュレータICなどの不図示の制御系電源回路を用いて生成された電圧であり、低圧回路系のグラウンド“GB”を基準として例えば5[V]や3.3[V]である。フォトカプラやトランスなどの絶縁素子を含むドライブ回路82のインバータ制御部81側の回路は、この電源電圧“VCC1”で動作する。
一方、ドライブ回路82のインバータ10側(IGBT3側)の回路は、この電源電圧“VCC1”とは絶縁された、電源電圧“VCC2”で動作する。この電源電圧“VCC2”は、図3に示すように、トランスを用いたゲート駆動電源8により生成される。ゲート駆動電源8は、図3に示すように、例えば低圧バッテリ18の電圧(+B:例えば12[V])を利用して生成された電圧であり、出力側の端子間電圧は例えば15〜20[V]である。この電圧は、各IGBT3に対応して独立したフローティング電源であるが、下段側IGBT3Lについては、負極電源ラインNが共通しているため、共通のグラウンド“N”を有する電源となる。尚、ゲート駆動電源8は、低圧バッテリ18の電圧から電源電圧“VCC2”を生成しているが、電源電圧“VCC2”はトランスを介して生成されているために、グラウンドGBを基準とした低圧回路系とは独立した電源系である。また、本実施形態では、低圧バッテリ18及びトランスを利用してゲート駆動電源8が構成される例を示したが、高圧バッテリ11から電力の供給を受けて構成される形態を採ることも可能である。
ここで、コンタクタ9が閉じた状態から開放状態へ切り替わった場合を考える。上述したように、コンタクタ9はメカニカルリレーによって構成されているので、高圧バッテリ11からインバータ10側への電力の供給は直ちに遮断される。しかし、コンタクタ9とインバータ10との間には、平滑コンデンサ40が接続されており、この平滑コンデンサ40は、高圧バッテリ11と同電位となるまで充電されている(システム電圧Vdcとなるまで充電されている)。高圧バッテリ11の電源電圧は、上述したように200〜400[V]である。従って、コンタクタ9を開放状態とした後でも、平滑コンデンサ40の端子間電圧はすぐには低下しない。例えば、回転電機MGやインバータ10のメンテナンス等を行う場合には、平滑コンデンサ40の電位が充分に低下するまで待機する必要がある。この待機時間は、短いほど好ましい。
尚、高圧バッテリ11と平滑コンデンサ40との電気的接続を遮断するコンタクタ9の制御は、車両ECUなどの上位の制御装置によって実行される。例えば、コンタクタ9が開放状態に制御されたことを示す情報は、車両ECUからインバータ制御部81に伝達され、インバータ制御部81は、その情報に基づいて回転電機MGの駆動を停止する制御を行う。平常時には、ユーザーが車両のメインスイッチをオフ状態に操作し、そのメインスイッチの操作状態に基づいて、車両ECUがコンタクタ9を開放状態へと制御することによって、高圧バッテリ11と平滑コンデンサ40との接続が遮断される。この際、インバータ制御部81は、回転電機MGの駆動を停止する制御を行うが、好適には、平滑コンデンサ40の残存電荷がより短い時間で放電されるように制御を実施する。
一方、車両が故障したり破損したりしたような場合には、車両ECUが自動的にコンタクタ9を開放状態へと制御したり、コンタクタ9が破損して開放状態へ遷移したりすることがある。この際も、インバータ制御部81は、回転電機MGの駆動を停止する制御を、平滑コンデンサ40の残存電荷がより短い時間で放電されるように実施すると好適である。しかし、車両が故障したり破損したりしたような場合には、低圧バッテリ18からインバータ制御部81への電力供給が途絶しているような状況も考えられる。ここでは、そのような状況を“低圧電源途絶状態”と称する。低圧電源途絶状態では、回転電機MGの駆動を停止する制御や、平滑コンデンサ40の残存電荷をより短い時間で放電させる制御が良好に実施できない。
さらに、例えば、車両が故障したり破損したりしたような場合に、車輪が回転を続けていると、その運動エネルギーによって比較的大きな電力が発電されることがある。そして、発電された電力は、コンタクタ9が開放状態となっていると、高圧バッテリ11の充電には用いられず、平滑コンデンサ40の充電に用いられることになる。このため、平滑コンデンサ40の放電が遅れたり、放電以上に充電されて平滑コンデンサ40の端子間電圧が上昇したりする可能性もある。従って、車両が故障したり破損したりしたような場合にも、回転電機MGの駆動を停止する制御や、平滑コンデンサ40の残存電荷をより短い時間で放電させる制御が円滑に実行されることが望ましい。
本発明に係る回転電機駆動装置100は、“低圧電源途絶状態”においても、インバータ10の下段側IGBT3Lをオン状態に制御することができるように構成されている。これによって、発電により生じた電力や、平滑コンデンサ40に蓄積された電荷は、高圧回路系のグラウンドである負極電源ラインNに還流される。
具体的には、図2及び図3に示すように、インバータ10とインバータ制御部81とを備える回転電機駆動装置100が、さらに接続遮断部1と、バックアップ制御部2と、バックアップ電源部4と、接続部5とを備えて構成される。インバータ10は、上述したように、高圧バッテリ11と回転電機MGとの間に介在されて直流と交流との間で電力変換を行う回路である。インバータ制御部81は、高圧バッテリ11よりも低電圧の電源であって高圧バッテリ11とは絶縁された低圧バッテリ18から供給される電力により動作し、インバータ10のIGBT3をスイッチング制御する。図2に示すように、接続遮断部1は、低圧バッテリ18からインバータ制御部81への電力供給が途絶した低圧電源途絶状態において、インバータ10のIGBT3のゲート端子3g(制御端子)とインバータ制御部81との接続を解除する(遮断する)。バックアップ制御部2は、低圧電源途絶状態において、インバータ10のIGBT3、特に下段側IGBT3Lをオン状態に制御するバックアップ制御信号BSを生成する。
バックアップ制御信号BSを伝達する信号線は、接続遮断部1とIGBT3のゲート端子3gとの間に設定された接続部5において接続される。上述したように、低圧電源途絶状態では、IGBT3のゲート端子3gとインバータ制御部81との接続は、接続遮断部1によって解除されているから、ゲート端子3gには制御信号Sに代わってバックアップ制御信号BSが入力される。バックアップ制御信号BSは、下段側IGBT3Lをオン状態に制御する信号であるから、回転電機MGにより発電された電力、並びに平滑コンデンサ40の残存電荷は、下段側IGBT3Lを介して負極電源ラインNに還流される。尚、バックアップ制御部2は、バックアップ電源部4から電力を供給されて、バックアップ制御信号BSを生成する。バックアップ電源部4は、高圧バッテリ11に基づく電力を電力源として構成されている。ここで、高圧バッテリ11に基づく電力とは、高圧バッテリ11を直接の電力源とする構成に限定されるものではない。例えば、高圧バッテリ11との電気的接続が遮断された状態において、平滑コンデンサ40に蓄えられた電力(残存電荷)は高圧バッテリ11に基づく電力である。従って、平滑コンデンサ40に蓄えられた電力(残存電荷)を電力源とする構成も含まれる。
尚、好適な態様として、接続遮断部1は、図2及び図3に示すように、インバータ制御部81からゲート端子3g(制御端子)へ向かう方向を順方向として接続されるダイオード1dと、このダイオード1dに並列に接続されるスイッチング素子1sとを備えて構成される。スイッチング素子1sとしては、例えばFETを利用すると好適である。接続遮断部1のスイッチング素子1sは、低圧電源途絶状態では常時オフ状態となり、IGBT3のゲート端子3gとインバータ制御部81(制御装置80)との接続を遮断する。
一方、低圧バッテリ18からインバータ制御部81へ電力が供給されている低圧電源供給状態では、スイッチング素子1sは、制御信号Sの論理状態(H:ハイ/L:ロー)に応じて変化するゲート端子の論理状態に応じてスイッチングする。制御信号Sの論理状態が“L”状態の場合には、スイッチング素子1sのゲート−ソース間にほぼ“VCC2”の電位差が生じて、スイッチング素子1sはオン状態となり、IGBT3のゲート端子の論理状態は“L”状態となる。つまり、スイッチング素子1sのドレイン−ソース間を介して、ドライブ回路82への吸い込み電流が流れ、IGBT3のゲート端子の論理状態は制御信号Sと同様に“L”状態となる。一方、制御信号Sの論理状態が“H”状態の場合には、スイッチング素子1sのゲート−ソース間の電位差がほぼ“0”となり、スイッチング素子1sはオフ状態となる。しかし、スイッチング素子1sに対して並列に接続されているダイオード1dを介して、ドライブ回路82から吐き出し電流が流れ、IGBT3のゲート端子の論理状態は制御信号Sと同様に“H”状態となる。
尚、高圧バッテリ11とインバータ10との電気的接続が維持されている状態では、回転電機MGにより発電された電力を高圧バッテリ11へ回生することができる。従って、インバータ10の下段側IGBT3Lを強制的にオン状態に制御しなくてもよい。よって、バックアップ制御部2は、高圧バッテリ11とインバータ10との電気的接続が遮断された高圧直流電源遮断状態でのみ、バックアップ制御信号BSを生成するように構成することもできる。
以下、図2及び図3を参照して、接続遮断部1、バックアップ制御部2、バックアップ電源部4の動作について詳細に説明する。まず、図2を参照して、接続遮断部1の動作を中心に説明する。回転電機駆動装置100が通常動作している場合、即ち、高圧バッテリ11及び低圧バッテリ18と、回転電機駆動装置100との接続が維持されている場合には、インバータ制御部81及びドライブ回路82は正常に動作している。当然ながら、ゲート駆動電源8も正常に動作しており、“VCC2”は適正に出力されている。接続遮断部1を構成するスイッチング素子1sは、本実施形態ではNチャネル型のMOSFETである。このMOSFETのゲート端子には、“VCC2”が入力されており、“VCC2”が適正に出力されている状態では、スイッチング素子1sはオン状態となる。このとき、バックアップ制御部2からは、バックアップ制御信号BSは出力されておらず、接続部5には、制御信号Sのみが伝達されている。これにより、ドライブ回路82を介して、制御信号SがIGBT3のゲート端子3gに接続され、IGBT3はインバータ制御部81によってスイッチング制御される。
一方、低圧バッテリ18と回転電機駆動装置100との接続が途絶した低圧電源途絶状態では、低圧バッテリ18からインバータ制御部81への電力供給、並びに低圧バッテリ18からゲート駆動電源8への電力供給も途絶する。従って、制御信号Sの源信号や、“VCC1”、“VCC2”も、適正に生成されなくなる。上述したように、接続遮断部1を構成するスイッチング素子1sは、本実施形態ではNチャネル型のMOSFETである。従って、“VCC2”の電位が低下すると、スイッチング素子1sはオフ状態となり、IGBT3のゲート端子3gに対する制御信号Sの接続を遮断する。尚、制御信号SがIGBT3をオン状態に制御するハイ状態を維持できている場合には、当該制御信号Sをゲート端子3gに導けるように、インバータ制御部81からゲート端子3gへ向かう方向を順方向として、スイッチング素子1sに対して並列にダイオード1dが接続されている。ダイオード1dにより、ハイ状態(IGBT3をオン状態に制御する論理状態)のバックアップ制御信号BSがドライブ回路82の出力側に回り込むことや、バックアップ制御信号BSが有効な際に、ロー状態(IGBT3をオフ状態に制御する論理状態)の制御信号Sがゲート端子3gに伝達されることが抑制される。
詳細は後述するが、低圧バッテリ18と回転電機駆動装置100との接続が途絶した低圧電源途絶状態において、バックアップ制御部2はバックアップ制御信号BSを生成する。接続部5には、バックアップ制御部2により生成されたバックアップ制御信号BSを伝達する信号線が接続されている。バックアップ制御信号BSは、接続部5を介してIGBT3のゲート端子3gに伝達され、IGBT3をオン状態に制御する。即ち、低圧電源途絶状態において、下段側IGBT3Lはバックアップ制御信号BSによってオン状態に制御される。
以下、図3を参照して、バックアップ制御部2、及びバックアップ制御部2に電力を供給するバックアップ電源部4について説明する。バックアップ電源部4は、高圧バッテリ11に基づく電力を電力源として構成され、バックアップ制御部2に電力を供給する。ここで、高圧バッテリ11に基づく電力とは、図1におけるシステム電圧Vdcを指す。従って、高圧バッテリ11と回転電機駆動装置100との接続が遮断されている状態、例えば、コンタクタ9が開放状態となっている状態においても、平滑コンデンサ40に蓄えられた電力を電力源としてバックアップ制御部2に供給する電源が構築される。
バックアップ電源部4は、トランスを用いて構成され、例えば同様に平滑コンデンサ40に蓄えられた電力を電力源として動作する不図示の電源コントローラやスイッチング素子などを利用して、電力変換を行う。本実施形態では、グラウンドレベルを負極電源ラインNとして例えば15[V]の出力電圧を有する“15V_P”と、例えば5[V]の出力を有する“5V_P”との2種類の電源電圧が生成される例を示している。
バックアップ制御部2は、バックアップ電源部4と同様にグラウンドレベルが負極電源ラインNの回路系である。生成された“15V_P”の電源は、バックアップ電源スイッチSW2を介してバックアップ電源部4のバックアップ制御信号生成回路22(後述する“SW5”など)に伝達される。バックアップ電源スイッチSW2は、第1バックアップ起動スイッチSW1の制御により、オンオフされる。本実施形態では、バックアップ電源スイッチSW2は、Pチャネル型のMOSFETにより構成され、第1バックアップ起動スイッチSW1は、本実施形態ではNPN型トランジスタにより構成されている。例えば車両ECUから車内通信などにより伝達されるバックアップ起動信号EVが、“コンタクタ9が開状態となったこと”や、“車両の衝突が検出されたこと”などの規定のイベントの発生によって、バックアップ制御部2の起動を指示する状態となった場合(ここでは“ハイ状態”)に、第1バックアップ起動スイッチSW1がオン状態となる。
第1バックアップ起動スイッチSW1がオン状態となると、Pチャネル型のMOSFETで構成されたバックアップ電源スイッチSW2のゲート端子がハイ状態からロー状態に遷移する。これにより、バックアップ電源スイッチSW2はオン状態となり、バックアップ電源部4が生成した“15V_P”の電源を、バックアップ電源部4のバックアップ制御信号生成回路22に伝達する。
バックアップ起動信号EVが“コンタクタ9が開状態となったこと”によってのみハイ状態となる場合には、バックアップ制御部2は、高圧バッテリ11とインバータ10との電気的接続が遮断された“高圧直流電源遮断状態”でのみ、バックアップ制御信号BSを生成することになる。また、バックアップ起動信号EVが“車両の衝突が検出されたこと” によってのみハイ状態となる場合には、バックアップ制御部2は、車両が衝突した“車両衝突状態”でのみ、バックアップ制御信号BSを生成することになる。
当然ながら、このようなバックアップ制御信号BSを必要とする複数の状態の何れか1つが生じた状態においてのみ、バックアップ制御信号BSを生成する構成も好適である。このような状態は、例えば、“バックアップ制御要求状態”や、下段側IGBT3Lを強制的に短絡状態に制御することが望まれる“アクティブショート要求状態”と称することができる。このように、バックアップ制御信号BSが生成される条件を限定することによって、通常動作時においてバックアップ制御信号BSが制御信号Sと競合するような可能性を抑制することができる。
バックアップ制御信号生成回路22は、本実施形態では、第2バックアップ起動スイッチSW3、信号生成起動スイッチSW4、バックアップ制御信号生成スイッチSW5を中心として構成されている。バックアップ電源スイッチSW2がオフ状態の場合には、バックアップ制御信号BSは生成されないので、ここでは、バックアップ電源スイッチSW2がオン状態の場合におけるバックアップ制御信号生成回路22の動作について説明する。本実施形態では、第2バックアップ起動スイッチSW3は、Nチャネル型のMOSFETにより構成され、信号生成起動スイッチSW4は、PNP型のトランジスタにより構成され、バックアップ制御信号生成スイッチSW5は、Pチャネル型のMOSFETにより構成されている。
上述した接続遮断部1と同様に、第2バックアップ起動スイッチSW3のゲート端子には“VCC2”が入力されている。“VCC2”が適正に出力されている状態では、第2バックアップ起動スイッチSW3はオン状態である。これにより、信号生成起動スイッチSW4のベース端子はロー状態となり、信号生成起動スイッチSW4もオン状態となる。バックアップ制御信号生成スイッチSW5のゲート端子はハイ状態となり、バックアップ制御信号生成スイッチSW5はオフ状態となる。従って、バックアップ電源部4が生成した“15V_P”の電源は、バックアップ制御信号生成スイッチSW5によって遮断され、バックアップ制御信号BSは生成されず、ロー状態のままとなる。
一方、低圧バッテリ18と回転電機駆動装置100との接続が途絶した低圧電源途絶状態では、低圧バッテリ18からゲート駆動電源8への電力供給も途絶する。従って、 “VCC2”も、適正に生成されなくなる。“VCC2”の電位が低下すると、第2バックアップ起動スイッチSW3はオフ状態となる。これにより、信号生成起動スイッチSW4のベース端子はハイ状態となり、信号生成起動スイッチSW4もオフ状態となる。そして、バックアップ制御信号生成スイッチSW5のゲート端子はロー状態となり、バックアップ制御信号生成スイッチSW5はオン状態となる。従って、バックアップ電源部4が生成した“15V_P”の電源は、バックアップ制御信号生成スイッチSW5を介して、バックアップ制御信号BSとしてバックアップ制御信号生成回路22から出力される。
このように構成することで、バックアップ制御部2(バックアップ制御信号生成回路22)は、上述した“高圧直流電源遮断状態”、“車両衝突状態”などを含む、“バックアップ制御要求状態”や“アクティブショート要求状態”に加えて、実際にゲート駆動電源8の出力“VCC2”の電圧が低下した状態である“電圧低下状態”も条件として、バックアップ制御信号BSを生成することができる。本実施形態においては、ゲート駆動電源8が低圧バッテリ18に基づいて“VCC2”を生成しているので、この条件を“低圧直流電源遮断状態”と称することもできる。このように、バックアップ制御信号BSが生成される条件を限定することによって、通常動作時においてバックアップ制御信号BSが制御信号Sと競合するような可能性を抑制することができる。
尚、“低圧直流電源遮断状態”を判定する目的であれば、第2バックアップ起動スイッチSW3のゲート端子への入力が“VCC2”に限定されないことは自明である。第2バックアップ起動スイッチSW3のゲート端子への入力は、グラウンドレベルが負極電源ラインNであれば、低圧バッテリ18の電圧低下を判定することができる他の電圧を利用することも当然に可能である。
ところで、バックアップ制御信号生成回路22の出力端には、バックアップ制御部2(バックアップ制御信号生成回路22)から接続部5に向かう方向を順方向としてダイオード2dが備えられている。これにより、バックアップ制御信号BSがロー状態の場合に、ハイ状態の制御信号Sと競合して、IGBT3のゲート端子3gの電圧レベルが低下したり、ドライブ回路82の消費電力が増加したりすることが抑制される。
図2及び図3を参照して上述した接続遮断部1、バックアップ制御部2、バックアップ電源部4の構成は一例である。当業者であれば本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜改変が可能であろう。しかし、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で改変された別の実施形態も当然ながら、本発明に含まれるものである。
本発明は、交流の回転電機を駆動制御する回転電機駆動装置に利用することができる。
1 :接続遮断部
1d :ダイオード
1s :スイッチング素子
2 :バックアップ制御部
3g :ゲート端子(制御端子)
4 :バックアップ電源部
5 :接続部
10 :インバータ
10L :アーム
11 :高圧バッテリ(高圧直流電源)
18 :低圧バッテリ(低圧直流電源)
40 :平滑コンデンサ
81 :インバータ制御部
100 :回転電機駆動装置
BS :バックアップ制御信号
MG :回転電機

Claims (4)

  1. 交流の回転電機を駆動制御する回転電機駆動装置であって、
    高圧直流電源と前記回転電機との間に介在され、直流と交流との間で電力変換を行うインバータと、
    前記高圧直流電源よりも低電圧の電源であり、前記高圧直流電源とは絶縁された低圧直流電源から供給される電力により動作し、前記インバータのスイッチング素子をスイッチング制御するインバータ制御部と、
    前記低圧直流電源から前記インバータ制御部への電力供給が途絶した低圧電源途絶状態では、前記インバータのスイッチング素子の制御端子と前記インバータ制御部との接続を遮断する接続遮断部と、
    前記低圧電源途絶状態において、前記インバータのスイッチング素子をオン状態に制御するバックアップ制御信号を生成するバックアップ制御部と、
    前記高圧直流電源に基づく電力を電力源として構成され、前記バックアップ制御部に電力を供給するバックアップ電源部と、
    前記接続遮断部と前記制御端子との間において前記バックアップ制御信号を伝達する信号線が接続される接続部と、を備える回転電機駆動装置。
  2. 前記接続遮断部は、前記インバータ制御部から前記制御端子へ向かう方向を順方向として接続されるダイオードと、前記ダイオードに並列に接続されるスイッチング素子とを備えて構成され、
    前記接続遮断部のスイッチング素子は、前記低圧電源途絶状態ではオフ状態となる請求項1に記載の回転電機駆動装置。
  3. 前記高圧直流電源と前記インバータとの間に介在され、前記インバータの直流電圧を平滑する平滑コンデンサを備え、
    前記バックアップ電源部は、前記高圧直流電源と前記平滑コンデンサとの電気的接続が遮断された状態では、前記平滑コンデンサに蓄えられた電力を電力源として前記バックアップ制御部に電力を供給する請求項1又は2に記載の回転電機駆動装置。
  4. 前記バックアップ制御部は、前記高圧直流電源と前記インバータとの電気的接続が遮断された高圧直流電源遮断状態でのみ、前記バックアップ制御信号を生成する請求項1から3の何れか一項に記載の回転電機駆動装置。
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