JP2020156272A - 回転電機制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】インバータを駆動対象とする駆動装置の駆動電圧が低下した場合に、簡単な構成で、要否に応じて適切にアクティブショートサーキット制御を行う。【解決手段】回転電機制御装置100は、インバータを駆動対象とするインバータ駆動装置10と、インバータ駆動装置10に供給される駆動電圧VDが第1基準電圧以下となった場合に、インバータの直流側の電力を用いて、アクティブショートサーキット制御を行うフェールセーフ制御部4とを備える。フェールセーフ制御部4は、回転電機の逆起電圧が第2基準電圧以下の場合には、駆動電圧VDが第1基準電圧以下であっても、アクティブショートサーキット制御の実行を禁止する。【選択図】図3
Description
本発明は、車両の車輪に駆動連結された交流の回転電機を駆動制御する回転電機制御装置に関する。
電気自動車やハイブリッド自動車において車輪の駆動力源となる交流の回転電機と高圧直流電源との間に備えられたインバータは、一般的に高圧直流電源よりも低電圧の低圧直流電源から電力を供給される制御装置により制御される。ここで、低圧直流電源からの電力の供給が途絶えると、インバータを制御することができなくなるため、フェールセーフ機能が設けられる場合がある。国際公開第2016/104318号には、インバータを制御する制御装置への電力の供給が不十分となった場合に、バックアップ電源から電力を供給して、制御装置にフェールセーフ制御を実行させることが記載されている。また、フェールセーフ制御の一例として、直流と複数相の交流との間で電力を変換するインバータの上段側スイッチング素子及び下段側スイッチング素子の何れか一方の全てをオン状態とし、他方の全てをオフ状態とするアクティブショートサーキット制御を行うことが記載されている。
アクティブショートサーキットでは、回転電機のステータコイルとインバータのスイッチング素子との間で電流が還流し、ステータコイル及びスイッチング素子において電流が熱となって消費される。この際に発生する熱により、ステータコイルやスイッチング素子等に影響を与える場合がある。一般的に、インバータの直流側には、直流電圧を平滑化するための平滑コンデンサが備えられている。このため、例えば上述したように、インバータを適切に制御することができなくなった場合でも、回転電機による逆起電力のエネルギーを還流させずに、平滑コンデンサに蓄え、徐々に放電させることが可能な場合もある。インバータを適切に制御することができなくなった場合に、常にアクティブショートサーキット制御を行うことが最適とは言えない。
上記背景に鑑みて、インバータを駆動対象とする駆動装置の駆動電圧が低下した場合に、簡単な構成で、要否に応じて適切にアクティブショートサーキット制御を行うことが望まれる。
上記に鑑みた、車両の車輪に駆動連結された交流の回転電機を駆動制御する回転電機制御装置は、1つの態様として、直流電源に接続されると共に前記回転電機に接続されて直流と複数相の交流との間で電力を変換するインバータを駆動対象とするインバータ駆動装置と、前記インバータ駆動装置に供給される駆動電圧が予め規定された第1基準電圧以下となった場合に、前記インバータの直流側の電力を用いて、前記インバータの上段側スイッチング素子を全てオン状態とする制御、又は下段側スイッチング素子を全てオン状態にする制御、であるアクティブショートサーキット制御を行うフェールセーフ制御部と、を備え、前記フェールセーフ制御部は、前記回転電機の逆起電圧が予め規定された第2基準電圧以下の場合には、前記駆動電圧が前記第1基準電圧以下であっても、前記アクティブショートサーキット制御の実行を禁止する。
この構成によれば、駆動電圧が第1基準電圧以下であり、且つ、逆起電圧が第2基準電圧よりも大きい場合には、アクティブショートサーキット制御を実行して、逆起電力によるエネルギーを消費することができる。一方、駆動電圧が第1基準電圧以下であっても、逆起電圧が第2基準電圧以下の場合には、アクティブショートサーキット制御を実行しなくとも、逆起電力によるエネルギーを消費することができる可能性が高い。本構成によれば、この場合には、アクティブショートサーキット制御が禁止されるので、発熱によりインバータや回転電機が影響を受けることを抑制することができる。また、フェールセーフ制御部は、インバータの直流側の電力を用いて動作する。回転電機の逆起電力が大きい場合には、インバータを介してエネルギーが直流側に回生されるので、別途バックアップ電源等を備えなくても、フェールセーフ制御部を効率良く動作させることができる。このように、本構成によれば、インバータを駆動対象とする駆動装置の駆動電圧が低下した場合に、簡単な構成で、要否に応じて適切にアクティブショートサーキット制御を行うことができる。
回転電機制御装置のさらなる特徴と利点は、図面を参照して説明する実施形態についての以下の記載から明確となる。
以下、回転電機制御装置の実施形態を図面に基づいて説明する。図1のブロック図は、回転電機制御装置100を含む回転電機駆動装置200の構成例を模式的に示している。図2のブロック図は、回転電機制御装置100による制御対象の回転電機80を含む車両用駆動装置300の構成例を模式的に示している。図3のブロック図は、後述するインバータ駆動装置10、フェールセーフ制御部4及び駆動電源回路7を含む回転電機制御装置100の構成例を模式的に示している。図4の回路ブロック図は、駆動電源回路7の構成例を示している。また、図5の回路図は、フェールセーフ制御部4の構成例を示し、図6のフローチャートは、フェールセーフ制御部4の動作条件(機能)を示している。
図2に示すように、回転電機80は、差動歯車装置DFを介して車両の車輪Wに駆動連結され、車輪の駆動力源となる。図2に仮想線で示すように、回転電機80と車輪Wとの動力伝達経路に、例えば変速機など他の要素が連結されていてもよい。また、動力伝達経路において回転電機80よりも上流側(車輪Wとは反対側)に、例えば内燃機関などの他の動力源が接続されていてもよい。尚、本実施形態では、車両用駆動装置300は、回転電機80と車輪Wとの動力伝達経路に変速機などの他の要素が連結されていても、動力を伝達しない状態(いわゆるニュートラル状態)にならず、回転電機80と車輪Wとが常に駆動連結される構成とする。
回転電機制御装置100は、このように車両の車輪Wに駆動連結された交流の回転電機80を駆動制御する。図1に示すように、回転電機駆動装置200は、回転電機制御装置100と、インバータ30とを備えている。インバータ30は、第1直流電源11(直流電源、高圧直流電源)に接続されると共に回転電機80に接続されて直流と複数相の交流との間で電力を変換する。本実施形態では、回転電機80は、3相交流型の回転電機であり、インバータ30は、直流と3相の交流との間で電力を変換する。また、回転電機80は、第1直流電源11から電力を供給されて力行する電動機と、車輪W等からの動力により発電して第1直流電源11の側へ電力を回生する発電機との双方の機能を有する。
図1に示すように、インバータ30は、複数のスイッチング素子3を有して構成される。スイッチング素子3には、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やパワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)やSiC−MOSFET(Silicon Carbide - Metal Oxide Semiconductor FET)やSiC−SIT(SiC - Static Induction Transistor)、GaN−MOSFET(Gallium Nitride - MOSFET)などのパワー半導体素子を適用すると好適である。図1等に示すように、本実施形態では、スイッチング素子3としてIGBTが用いられる形態を例示する。それぞれのスイッチング素子3は、負極Nから正極Pへ向かう方向(下段側から上段側へ向かう方向)を順方向としてフリーホイールダイオードを有して構成されている。
インバータ30は、上段側スイッチング素子3Hと下段側スイッチング素子3Lとの直列回路により構成された交流1相分のアーム3Aを複数組(ここでは3組)備えている。本実施形態では、回転電機80のU相、V相、W相に対応するステータコイル8のそれぞれに一組の直列回路(アーム3A)が対応したブリッジ回路が構成される。アーム3Aの中間点、つまり、上段側スイッチング素子3Hと下段側スイッチング素子3Lとの接続点は、回転電機80の3相のステータコイル8にそれぞれ接続される。
図1及び図3に示すように、回転電機制御装置100は、インバータ30を駆動対象とするインバータ駆動装置10と、インバータ駆動装置10を駆動するための駆動電圧VDの一部を供給する駆動電源回路7と、インバータ駆動装置10に供給される駆動電圧VDが予め規定された第1基準電圧(Vref1:図6参照)以下となった場合にフェールセーフ制御を行うフェールセーフ制御部4とを備えている。
ここで、駆動電圧VDは、第1直流電源11とは異なる電源で、第1直流電源11よりも低圧の第2直流電源19(低圧直流電源)の電圧(B)、及び、第2直流電源19から供給される電力を用いて後述する駆動電源回路7により生成されてインバータ駆動装置10に備えられたドライブ回路2(後述する)で用いられる電圧(VL,VH)を含む。また、本実施形態では、フェールセーフ制御は、インバータの直流側の電力を用いたアクティブショートサーキット制御である。アクティブショートサーキット制御は、インバータ30の上段側スイッチング素子3Hを全てオン状態とする制御(上段側アクティブショートサーキット制御)、又は下段側スイッチング素子3Lを全てオン状態にする制御(下段側アクティブショートサーキット制御)である。尚、上段側アクティブショートサーキット制御においては、下段側スイッチング素子3Lは全てオフ状態であり、下段側アクティブショートサーキット制御においては、上段側スイッチング素子3Hは全てオフ状態である。
上述したように、車輪Wに駆動連結された回転電機80は、例えばハイブリッド自動車や電気自動車等の車両の駆動力源とすることができる。回転電機80がこのような車両の駆動力源の場合、第1直流電源11の電源電圧は、例えば200〜400[V]である。以下、インバータ30の直流側の電圧(正極Pと負極Nとの間の電圧)を直流リンク電圧Vdcと称する。第1直流電源11は、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池などの二次電池(バッテリ)や、電気二重層キャパシタなどにより構成されていると好適である。インバータ30の直流側には、直流リンク電圧Vdcを平滑化する平滑コンデンサ(直流リンクコンデンサ5)が備えられている。直流リンクコンデンサ5は、回転電機80の消費電力の変動に応じて変動する直流電圧(直流リンク電圧Vdc)を安定化させる。
図1に示すように、第1直流電源11とインバータ30との間には、コンタクタ9が備えられている。具体的には、コンタクタ9は、直流リンクコンデンサ5と第1直流電源11との間に配置されている。コンタクタ9は、回転電機駆動装置200の電気回路系統(直流リンクコンデンサ5、インバータ30)と、第1直流電源11との電気的な接続を切り離すことが可能である。即ち、インバータ30は、回転電機80に接続されていると共に、第1直流電源11との間にコンタクタ9を介して接続されている。コンタクタ9が接続状態(閉状態)において第1直流電源11とインバータ30(及び回転電機80)とが電気的に接続され、コンタクタ9が開放状態(開状態)において第1直流電源11とインバータ30(及び回転電機80)との電気的接続が遮断される。
本実施形態において、このコンタクタ9は、車両内の上位の制御装置の1つである車両制御装置90(VHL−CTRL:図2参照)からの指令に基づいて開閉するメカニカルリレーであり、例えばシステムメインリレーと称される。コンタクタ9は、車両のイグニッションキー(メインスイッチ)がオン状態(有効状態)の際にリレーの接点が閉じて導通状態(接続状態)となり、イグニッションキーがオフ状態(非有効状態)の際にリレーの接点が開いて非導通状態(開放状態)となる。車両には、回転電機80の他、比較的高電圧で駆動される不図示の補機(エアコンディショナー、DC/DCコンバータ等)が備えられている場合がある。これらの補機は、インバータ30と並列に備えられている場合があり、この場合、コンタクタ9は、補機と第1直流電源11との電気的な接続も切り離すことが可能である。
尚、第2直流電源19にも、イグニッションキーに連動するスイッチIGが設けられており、一部の供給先へは、イグニッションキーがオン状態(有効状態)の際にスイッチIGが閉じて導通状態(接続状態)となって電力が供給され、イグニッションキーがオフ状態(非有効状態)の際にスイッチIGが開いて非導通状態(開放状態)となり電力の供給が遮断される。例えば、時計や駐車中にも撮影が可能なドライブレコーダー等への電力は、イグニッションキーの状態に拘わらず常に供給されるが、図1に示すようにイグニッションキーがオフ状態の場合には、スイッチIGが開くためにインバータ駆動装置10(インバータ制御装置1、駆動電源回路7)へは電力が供給されない。
インバータ30は、インバータ制御装置1(INV−CTRL)により制御される。インバータ制御装置1は、マイクロコンピュータ等の論理プロセッサを中核部材として構築されている。回転電機80の各相のステータコイル8を流れる実電流は電流センサ14により検出され、インバータ制御装置1はその検出結果を取得する。また、回転電機80のロータの各時点での磁極位置や回転速度は、レゾルバ15などの回転センサにより検出され、インバータ制御装置1はその検出結果を取得する。また、直流リンク電圧Vdcは、不図示の電圧センサ等によって検出され、インバータ制御装置1はその検出結果を取得する。直流リンク電圧Vdcは、直流電力に対する交流電力の実効値の割合を示す変調率の設定や、後述するフェールセーフ制御(アクティブショートサーキット制御)の判定に利用される。
インバータ制御装置1は、車両制御装置90等の他の制御装置から提供される回転電機80の目標トルクに基づき、電流センサ14及びレゾルバ15の検出結果を用いて、例えばベクトル制御法による電流フィードバック制御を行って、インバータ30を介して回転電機80を制御する。インバータ制御装置1は、モータ制御のために種々の機能部を有して構成されており、各機能部は、マイクロコンピュータ等のハードウエアとソフトウエア(プログラム)との協働により実現される。ベクトル制御及び電流フィードバック制御については、公知であるのでここでは詳細な説明は省略する。
インバータ30を構成するそれぞれのスイッチング素子3の制御端子(例えばIGBTのゲート端子)は、ドライブ回路2(DRV)を介してインバータ制御装置1に接続されており、それぞれ個別にスイッチング制御される。スイッチング制御信号Sを生成するインバータ制御装置1は、マイクロコンピュータなどを中核とした電子回路であり、低圧系回路として構成される。低圧系回路は、インバータ30などの高圧系回路とは、動作電圧(回路の電源電圧)が大きく異なる。上述したように、車両には、第1直流電源11の他に、第1直流電源11よりも低い電圧(B:例えば12〜24[V])の電源である第2直流電源19も搭載されている。マイクロコンピュータ等のプロセッサを中核とするインバータ制御装置1の動作電圧は、例えば5[V]、3.3[V]、2.5[V]等であり、第2直流電源19の電力に基づいてこのような動作電圧を生成する不図示の電圧レギュレータなどの電源回路から電力を供給されて動作する。上述した駆動電圧VDは、これらインバータ制御装置1の動作電圧を含んでいてもよい。
上述したように、低圧系回路は、インバータ30などの高圧系回路とは、動作電圧(回路の電源電圧)が大きく異なる。このため、回転電機制御装置100には、それぞれのスイッチング素子3に対するスイッチング制御信号Sの電力を増幅するドライブ回路2が備えられている。換言すれば、ドライブ回路2は、スイッチング制御信号Sの駆動能力(例えば電圧振幅や出力電流など、後段の回路を動作させる能力)をそれぞれ高めて、対応するスイッチング素子3に中継する。低圧系回路のインバータ制御装置1により生成されたスイッチング制御信号Sは、ドライブ回路2により増幅された高圧系回路の駆動信号SVとしてインバータ30に供給される。
ドライブ回路2は、それぞれのスイッチング素子3に対応して備えられている。図1に示すように、本実施形態では、インバータ30に、駆動対象となる6つのスイッチング素子3が備えられており、ドライブ回路2も6つ備えられている。ドライブ回路2には、上段側スイッチング素子3Hに駆動信号SVを提供する上段側ドライブ回路2Hと、下段側スイッチング素子3Lに駆動信号SVを提供する下段側ドライブ回路2Lとがあるが、特に区別する必要が無い場合は、単にドライブ回路2として説明する。尚、インバータ駆動装置10は、低圧系回路のインバータ制御装置1とスイッチング素子3とが電気的に絶縁した状態で、スイッチング制御信号Sによりスイッチング素子3を制御する。このため、ドライブ回路2には、フォトカプラや信号用トランスなどの絶縁素子ISを介してスイッチング制御信号Sが入力されている。
また、基本的にインバータ30の6つのスイッチング素子3の駆動信号SVも、それぞれ電気的に独立しているため、ドライブ回路2への電力もそれぞれ個別に供給される。それぞれのドライブ回路2には、駆動電源回路7(PW)からそれぞれ個別に電力が供給される。図4は、駆動電源回路7の一例を示している。6つのドライブ回路2に対応して、駆動電源回路7も6つ備えられている。6つの駆動電源回路7の構成は同一であり、個体差による誤差を考慮しなければ、原理的には同じ電圧が出力される。駆動電源回路7は、U相上段用駆動電源回路71、V相上段用駆動電源回路72、W相上段用駆動電源回路73、V相下段用駆動電源回路74、U相下段用駆動電源回路75、W相下段用駆動電源回路76を有している。上段側ドライブ回路2Hに電力を供給する3つの駆動電源回路7(71,72,73)は上段側駆動電源回路7Hであり、下段側ドライブ回路2Lに電力を供給する3つの駆動電源回路7(74,75,76)は下段側駆動電源回路7Lである。
上段側駆動電源回路7H(71〜73)は、それぞれ電気的に絶縁されたフローティング電源である。上段側駆動電源回路7Hは、それぞれ異なる正極側電位(VHU,VHV,VHW)及び負極側電位(GHU,GHV,GHW)を有する。下段側駆動電源回路7L(74〜76)は、図1から明らかなように負極側電位(GL:GLU,GLV,GLW)が共通しており、互いに絶縁されてはいないが、それぞれ異なる正極側電位(VLU,VLV,VLW)を有する。尚、各相を区別することなく上段側駆動電源回路7Hの正極側電位を示す場合は“VH”と称し、各相を区別することなく下段側駆動電源回路7Lの正極側電位を示す場合は“VL”と称する。それぞれの駆動電源回路7(71〜76)の負極側電位と正極側電位との間の電位差は、概ね15〜20[V]である。
図4に示すように、駆動電源回路7は、インバータ制御装置1が備えられる低圧側回路との絶縁を確保するためにトランスTの二次側コイルを用いて構成されている。駆動電源回路7の一次側には電源制御ICなどを用いた電源制御装置79(PCNT)が備えられており、第2直流電源の出力電圧“B”に接続されたスイッチング素子をスイッチング制御することによって、駆動電源回路7に規定された出力電圧を生じさせる。電源制御装置79は、駆動電源回路7の二次側回路に生じる電圧に基づくフィードバック制御を行って当該スイッチング素子をスイッチングし、それぞれの駆動電源回路7に規定された出力電圧を生じさせる。
このドライブ回路2が正常に機能しない場合や、インバータ制御装置1が正常に機能しない場合には、駆動信号SVが正常にスイッチング素子3に入力されず、インバータ30が正常に制御されなくなる。例えば、駆動電源回路7に異常が生じると、ドライブ回路2の電源電圧(VL,VH)が低下し、駆動信号SVが必要な電圧振幅で出力されなくなる。また、第2直流電源19やスイッチIGに異常が生じて、第2直流電源19からの電力の供給が遮断されると、インバータ制御装置1の電源電圧(動作電圧)も低下するので、スイッチング制御信号Sが生成されなくなる。第2直流電源19の電圧“B”が、インバータ制御装置1が動作可能な範囲で降下した場合には、スイッチング制御信号Sは生成できても駆動電源回路7が正常に動作せずに、駆動信号SVが必要な電圧振幅で出力されなくなる可能性がある。
このようにスイッチング素子3を適切に制御できない状況であっても、回転電機80が回転していると、回転電機80は逆起電力を生じさせる。駆動信号SVが出力されない場合、インバータ30の全てのスイッチング素子3がオフ状態となるので、インバータ30はシャットダウン制御された状態となり、発電された電力(逆起電力)はフリーホイールダイオードを介してインバータ30の直流側に回生される。ここで、コンタクタ9が開放状態であると、第1直流電源11に電力を回生することができず、直流リンクコンデンサ5の端子間電圧(直流リンク電圧Vdc)が第1直流電源11の定格電圧よりも上昇する可能性がある。上述したように、車両には、回転電機80の他、比較的高電圧で駆動される不図示の補機(エアコンディショナー、DC/DCコンバータ等)がインバータ30と並列に備えられている場合がある。直流リンクコンデンサ5の端子間電圧が上昇すると、補機に印加される電圧も上昇することになる。
フェールセーフ制御部4は、このような場合に、直流リンクコンデンサ5や補機を過電圧から保護するために、インバータ30をアクティブショートサーキット制御する。アクティブショートサーキット制御では、回転電機80の発電(逆起電力)によって生じた電流を、ステータコイル8及びインバータ30(電流の通り道となるスイッチング素子3)において熱として消費させることにより、直流リンク電圧Vdcの上昇を抑制する。上述したように、このような異常の原因としては、駆動電源回路7の異常や、第2直流電源19の異常(スイッチIGの異常を含む)が考えられる。そして、これらの異常が生じた場合には、ドライブ回路2で用いられる電力の電圧(VL,VH)や、第2直流電源19から供給される電力の電圧(B)など、インバータ駆動装置10に供給される駆動電圧VDが低下する。従って、フェールセーフ制御部4は、駆動電圧VDが第1基準電圧Vref1以下となった場合に、フェールセーフ制御(アクティブショートサーキット制御)を行う。
フェールセーフ制御部4がアクティブショートサーキット制御を行う場合、上述したように、第2直流電源19から電力が供給されない場合を含む。従って、フェールセーフ制御部4は、インバータ30の直流側の電力を用いて、アクティブショートサーキット制御を行う。インバータ30の直流側には、直流リンクコンデンサ5が接続されており、回転電機80から電力が回生される場合には、直流リンク電圧Vdcはゼロではなく、アクティブショートサーキット制御に必要な電圧を有している。従って、フェールセーフ制御部4は、インバータ30の直流側の電力を用いて、アクティブショートサーキット制御を行うことができる。直流リンク電圧Vdcが、アクティブショートサーキット制御に必要な電圧未満の場合には、フェールセーフ制御部4がアクティブショートサーキット制御を行うことができないが、この場合には直流リンク電圧Vdcが低いのでアクティブショートサーキット制御を行う必要もない。
ところで、直流リンク電圧Vdcの電圧値が、フェールセーフ制御部4がインバータ30の直流側の電力を用いてアクティブショートサーキット制御を行うことができる電圧以上(例えば20[V]以上)であるが、直流リンク電圧Vdcが直流リンクコンデンサ5や補機にとって問題となるような電圧(例えば100〜200[V]以上)ではないような場合、アクティブショートサーキット制御を行わないことで、ステータコイル8やスイッチング素子3が受ける発熱による影響を軽減することができる。このため、本実施形態のフェールセーフ制御部4は、回転電機80の逆起電圧Vbef(図5参照)が予め規定された第2基準電圧Vref2(図6参照)以下の場合には、駆動電圧VDが第1基準電圧Vref1以下であっても、アクティブショートサーキット制御の実行を禁止するように構成されている。
例えば、自走できない状態の車両の前輪及び後輪の内、回転電機80に駆動連結されていない側の車輪を持ち上げ、回転電機80に駆動連結されている側の車輪Wが接地した状態で牽引される場合を考える。この時、イグニッションスイッチはオフ状態であり、スイッチIG及びコンタクタ9は開放状態である。牽引により、車輪Wが回転すると回転電機80も従動回転し、逆起電圧Vbefが生じる。この時、第2直流電源19からの電力は、インバータ制御装置1にも、駆動電源回路7にも供給されていない。従って、インバータ30を構成するスイッチング素子3への全ての駆動信号SVは、スイッチング素子3をオン状態にすることができない状態となっている。
つまり、駆動電圧VD(B又はVL又はVH)は、第1基準電圧Vref1以下であり、フェールセーフ制御部4は回転電機80による逆起電力を利用して、アクティブショートサーキット制御を実行する。しかし、一般的に他の車両を牽引する場合、走行速度は比較的低速であることが多く、回転電機80の回転速度も遅くなることが多い。従って、逆起電圧Vbefも大きく上昇しない可能性がある。回転電機駆動装置200には、図1に示すように直流リンクコンデンサ5に並列に、抵抗値が数十[kΩ]〜数[MΩ]の放電抵抗6が備えられている。放電抵抗6による直流リンクコンデンサ5の放電(逆起電力の消費)が十分に行える程度の逆起電力の場合には、アクティブショートサーキット制御の実行を禁止することで、ステータコイル8やスイッチング素子3が受ける熱による影響を軽減することができる。
このため、本実施形態のフェールセーフ制御部4は、図6に示すように、駆動電圧VDが第1基準電圧Vref1以下であるかを判定する(#1)と共に、駆動電圧VDが第1基準電圧Vref1以下である場合にはさらに逆起電圧Vbefが第2基準電圧Vref2より大きいか否かを判定する(#5)。そして、逆起電圧Vbefが第2基準電圧Vref2よりも大きい場合には、アクティブショートサーキット制御が実行され(#3)、逆起電圧Vbefが第2基準電圧Vref2以下の場合には、アクティブショートサーキット制御の実行が禁止される。尚、ここでは理解を容易にするために、フローチャートを利用してフェールセーフ制御部4の動作条件を説明したが、フローチャートに示すそれぞれの機能は順次実施されるのではなく、図5を参照して後述するように、回路によって同時に実施される。
図5の回路図は、本実施形態のフェールセーフ制御部4の構成例を示しており、図7の回路図は、フェールセーフ制御部4の比較例を示している。図5(図2も含む)及び図7は、下段側スイッチング素子3Lの全てをオン状態に制御する下段側アクティブショートサーキット制御を実行する場合のフェールセーフ制御部4の構成例を示している。
図5に示すように、本実施形態のフェールセーフ制御部4は、第1判定部41と、実行部42と、出力部43と、第2判定部44と、制限部45とを備えている。比較例のフェールセーフ制御部4は、図6に示すように、第1判定部41と、実行部42と、出力部43とを備えている点で本実施形態のフェールセーフ制御部4と一致し、第2判定部44と制限部45とを備えていない点でフェールセーフ制御部4と相違する。図6のフローチャートにおける機能に対比させると、第1判定部41が機能“#1”に相当し、実行部42及び出力部43が機能“#3”に相当し、第2判定部44及び制限部45が機能“#5”に相当する。
第1判定部41は、駆動電圧VDが第1基準電圧Vref1以下の場合に、第1判定信号(DV1)を有効状態として出力する。実行部42は、第1判定信号(DV1)が有効状態の場合に、アクティブショートサーキット制御を実行させる実行信号OPを有効状態として出力する。出力部43は、実行信号OPが有効状態の場合に、インバータ30の直流側の電力に基づいてアクティブショートサーキット制御による制御対象のスイッチング素子3をオン状態にする出力電圧Voutを出力する。
図2、図5及び図7に示すように、出力電圧Voutは、下段側駆動信号SVLに接続されている。下段側駆動信号SVLは、出力電圧Voutによって、下段側スイッチング素子3Lをオン状態にすることができる電圧振幅を有する信号となり、下段側アクティブショートサーキット制御が実現される。詳細な説明は省略するが、上段側アクティブショートサーキット制御を行う場合には、出力電圧Voutが、上段側駆動信号SVHに接続される。
第2判定部44は、回転電機80の逆起電圧Vbefが第2基準電圧Vref2以下の場合に、第2判定信号(DV2)を有効状態として出力する。制限部45は、第2判定信号(DV2)が有効状態の場合に、第1判定信号(DV1)に拘わらず、実行信号OPを非有効状態とする。実行信号OPが非有効状態の場合、出力部43は出力電圧Voutに電圧を生じさせない。従って、出力電圧Voutが下段側駆動信号SVL(駆動信号SV)に接続されていても、下段側駆動信号SVL(駆動信号SV)は、下段側スイッチング素子3L(スイッチング素子3)をオン状態にすることができる電圧振幅を有する信号とはならない。つまり、第1判定信号(DV1)が有効状態であっても、下段側アクティブショートサーキット制御(アクティブショートサーキット制御)の実行が制限される。上段側アクティブショートサーキット制御についても同様である。
図5及び図7に示すように、第1判定部41は、第1上段側分圧抵抗R11及び第1下段側分圧抵抗R12を備えた分圧回路であって、駆動電圧VDを分圧する第1分圧回路(R11,R12)を備えている。第1分圧回路(R11,R12)による第1分圧電圧DV1は、駆動電圧VDに比例する電圧であり、駆動電圧VDと等価である。ここでは、判定対象となる駆動電圧VDとして、下段側駆動電圧VLを用いている。
第1判定信号(DV1)は、第1分圧電圧DV1が第1基準電圧Vref1以下の場合に有効状態である。ここで、“第1判定信号(第1分圧電圧DV1)が有効状態である”とは、後述する実行部42の第1トランジスタTR1をオフ状態からオン状態へ遷移させる(ターンオンさせる)ことができない電圧に第1判定信号(第1分圧電圧DV1)が留まっている状態を言う。後述するように、第1トランジスタTR1はn型のトランジスタであり、第1判定信号(第1分圧電圧DV1)は、第1トランジスタTR1がターンオンしない相対的に低電圧の場合に有効状態であり、第1トランジスタTR1がターンオンする相対的に高い電圧の場合に非有効状態である。
実行部42は、インバータの直流側の正極Pと負極Nとの間に接続された定電圧回路(ZD1)と、非有効状態の第1判定信号(第1分圧電圧DV1)によりオン状態となり有効状態の第1判定信号(第1分圧電圧DV1)によりオフ状態となる第1トランジスタTR1とを備えている。上述したように、第1トランジスタTR1は、n型のトランジスタであり、ここではnチャネル型のFETを例示している。第1トランジスタTR1は、定電圧回路(ZD1)の出力ノードである第1ノードn1と負極Nとの間に接続されている。ここでは、第1トランジスタTR1のドレイン端子が、第1ノードn1から第1トランジスタTR1への方向を順方向とするダイオードD1を介して第1ノードn1と接続されると共に、ソース端子が負極Nに接続されている。第1トランジスタTR1の制御端子(ゲート端子)は、第1分圧回路の分圧点である第1分圧ノードn41に接続されている。
定電圧回路は、第1ツェナーダイオードZD1を備えて構成されている。定電圧回路(ZD1)の出力ノードである第1ノードn1は、電流制限抵抗R21を介して正極Pに接続されている。第1ノードn1は、後述する出力部43の第2トランジスタTR2の制御端子に接続されており、第1ツェナーダイオードZD1を備えた定電圧回路は、n型のトランジスタである第2トランジスタTR2がターンオンする電圧を出力する。但し、駆動電圧VDが、第1基準電圧Vref1よりも大きい場合、第1トランジスタTR1はオン状態である。このため、ダイオードD1及び第1トランジスタTR1を介して、定電圧回路(ZD1)の出力ノードである第1ノードn1は負極Nに接続され、第1ノードn1の電位は負極Nに対してほぼゼロとなる(ダイオードD1等による順方向電圧降下は除く)。
一方、駆動電圧VDが、第1基準電圧Vref1以下の場合、第1トランジスタTR1はオフ状態である。このため、ダイオードD1及び第1トランジスタTR1には電流が流れない。後述する制限部45に属する第4トランジスタTR4がなく電流制限抵抗R21が正極Pに接続されている場合(図7に示す比較例における実行部42と同様に電流制限抵抗R21が正極Pに接続されている場合)、定電圧回路(ZD1)に電流が流れ、第1ノードn1の負極Nに対する電位は、定電圧回路(第1ツェナーダイオードZD1)により、第2トランジスタTR2がターンオンする電圧となる。実行信号OPは、第1ノードn1の負極Nに対する電位によって表され、第1トランジスタTR1がオフ状態の場合に定電圧回路(ZD1)により生成された電圧を出力して有効状態となる信号である。
出力部43は、有効状態の実行信号OPによりオン状態となり、正極Pに接続された第2トランジスタTR2を備えている。第2トランジスタTR2は、n型のトランジスタであり、ここではnチャネル型のFETを例示している。第2トランジスタTR2は、正極Pと負極Nとの間に接続されている。ここでは、第2トランジスタTR2のドレイン端子が、電流制限抵抗R31を介して正極Pに接続されると共に、ソース端子が出力コンデンサC1を介して負極Nに接続されている。第2トランジスタTR2のソース端子の負極Nに対する電位が出力電圧Voutとなる。負極Nは、出力部43(フェールセーフ制御部4)の基準電圧である出力基準電圧VoutGに対応する。
尚、出力電圧Voutは、下段側駆動電圧VLに代えて下段側スイッチング素子3Lをオン状態とすることができる電位を有していればよい(例えば15〜20[V]程度)。一方、負極Nに対する正極Pの電位は、回転電機80の逆起電圧Vbefによって変動するから、図5及び図7に示すように、出力電圧Voutは、ツェナーダイオード(第3ツェナーダイオードZD3)によって、適切な電圧に設定されると好適である。また、ここでは、図2、図5等に示すように、出力電圧Voutがドライブ回路2に入力される形態を例示しているが、ドライブ回路2の外部でスイッチング素子3の制御端子(ゲート端子)に接続されてもよい。
図7に示すように比較例のフェールセーフ制御部4は、上述した第1判定部41、実行部42、出力部43のみを有し、第2判定部44及び制限部45を有していない。従って、第1分圧電圧DV1が第1基準電圧Vref1以下となると、自動的にフェールセーフ制御(ここでは下段側アクティブショートサーキット制御)が行われる。これに対して、本実施形態のフェールセーフ制御部4は、制限部45に備えられた第4トランジスタTR4がオン状態とならないと、実行信号OPを生成する定電圧回路(ZD1)と正極Pとが接続されず、実行信号OPがほぼゼロとなる。つまり、第4トランジスタTR4の制御によって、フェールセーフ制御(ここでは下段側アクティブショートサーキット制御)の実行を制限することができる。
図5に示すように、第2判定部44は、第2上段側分圧抵抗R41及び第2下段側分圧抵抗R42を備えた分圧回路であって、回転電機80の逆起電圧Vbefを分圧する第2分圧回路(R41,R42)を備えている。コンタクタ9が開放されている場合、逆起電圧Vbefは、ほぼ直流リンク電圧Vdcとなるから、第2分圧回路(R41,R42)は、正極Pと負極Nとの間に接続された第2上段側分圧抵抗R41及び第2下段側分圧抵抗R42によって構成される。第2分圧回路(R41,R42)による第2分圧電圧DV2は、直流リンク電圧Vdc(逆起電圧Vbef)に比例する電圧であり、逆起電圧Vbefと等価である。
第2判定信号(DV2)は、第2分圧電圧DV2が第2基準電圧Vref2以下の場合に有効状態である。ここで、“第2判定信号(第2分圧電圧DV2)が有効状態である”とは、後述する制限部45の第3トランジスタTR3をオフ状態からオン状態へ遷移させる(ターンオンさせる)ことができない電圧に第2判定信号(第2分圧電圧DV2)が留まっている状態を言う。後述するように、第3トランジスタTR3はn型のトランジスタであり、第2判定信号(第2分圧電圧DV2)は、第3トランジスタTR3がターンオンしない相対的に低電圧の場合に有効状態であり、第3トランジスタTR3がターンオンする相対的に高い電圧の場合に非有効状態である。このように、フェールセーフ制御部4(第2判定部44)は、インバータ30の直流側の電圧(Vdc)に基づいて回転電機80の逆起電圧Vbefが第2基準電圧Vref2以下であるか否かを判定する。
制限部45は、正極Pに接続されたプルアップ抵抗R51(電流制限抵抗)と、プルアップ抵抗R51と負極Nとの間に接続された第3トランジスタTR3と、正極Pと実行部42の定電圧回路(ZD1)との間に接続された第4トランジスタTR4とを備えている。上述したように、第3トランジスタTR3は、n型のトランジスタであり、ここではnチャネル型のFETを例示している。第3トランジスタTR3は、一方の端子が正極Pに接続されたプルアップ抵抗R51の他方の端子(第2ノードn2)と、負極Nとの間に接続されている。ここでは、第3トランジスタTR3のドレイン端子が、プルアップ抵抗R51(第2ノードn2)と接続されると共に、ソース端子が負極Nに接続されている。プルアップ抵抗R51は、第4トランジスタTR4に対しては、第3トランジスタTR3がオフ状態の場合に、第4トランジスタTR4のゲート端子の状態を確定するためのプルアップ抵抗として機能し、第3トランジスタTR3に対しては、第3トランジスタTR3がオン状態の場合に、第3トランジスタTR3を流れる電流を制限する電流制限抵抗として機能する。
第3トランジスタTR3の制御端子であるゲート端子には、第2判定信号(第2分圧電圧DV2)が入力されている。第3トランジスタTR3は、非有効状態の第2判定信号(DV2)によりオン状態となり有効状態の第2判定信号(DV2)によりオフ状態となる。ここで、回転電機80の逆起電圧Vbefが高い電圧の場合、逆起電圧Vbefに比例する第2分圧電圧DV2も高くなる。第2分圧電圧DV2は、第3トランジスタTR3の制御端子(ゲート端子)に入力されており、この電圧が第3トランジスタTR3の絶対最大定格を超えることは好ましくない。このため、第3トランジスタTR3を保護するために、第2分圧電圧DV2を第2電圧V2までに制限する第2ツェナーダイオードZD2が、第2分圧回路(R41,R42)の分圧ノードである第2分圧ノードn44に接続されている。第2ツェナーダイオードZD2は、カソード端子が第2分圧ノードn44に接続され、アノード端子が負極Nに接続されている。
第2分圧電圧DV2が相対的に高い電圧の場合、第2判定信号は非有効状態である。つまり、逆起電圧Vbefが相対的に高い場合には、第2判定信号は非有効状態となり、第3トランジスタTR3は、第2判定信号(第2分圧電圧DV2或いは第2電圧V2)によりオン状態となる。第3トランジスタTR3がオン状態となると、プルアップ抵抗R51と第3トランジスタTR3のドレイン端子との接続点である第2ノードn2の負極Nに対する電位がほぼゼロとなる。
第2ノードn2は、第4トランジスタTR4の制御端子に接続されている。第4トランジスタTR4は、p型のトランジスタであり、ここではpチャネル型FETを例示している。第4トランジスタTR4は、制御端子であるゲート端子の負極Nに対する電位がほぼゼロの場合にオン状態となり、ゲート端子の正極Pに対する電位がほぼゼロの場合にオフ状態となる。このため、第2ノードn2の負極Nに対する電位がほぼゼロとなると、第4トランジスタTR4はオン状態となり、実行部42において正極Pから電流制限抵抗R21、第1ツェナーダイオードZD1に電流が流れる。この時、駆動電圧VDが第1基準電圧Vref1以下であると、実行部42の第1ノードn1の電圧が第1電圧V1となり、実行信号OPが有効状態となる。これにより、上述したように、出力電圧Voutが出力される。
つまり、駆動電圧VDが第1基準電圧Vref1以下であり、且つ、逆起電圧Vbefが第2基準電圧Vref2よりも大きい場合には、フェールセーフ制御(アクティブショートサーキット制御)が実行される。
一方、第2分圧電圧DV2が相対的に低い電圧の場合、第2判定信号は有効状態である。つまり、逆起電圧Vbefが相対的に低い場合には、第2判定信号は有効状態となり、第3トランジスタTR3は、第2判定信号(第2分圧電圧DV2)によりオフ状態となる。第3トランジスタTR3がオフ状態となると、プルアップ抵抗R51を介して第2ノードn2の負極Nに対する電位がほぼ正極Pの電位となる。
上述したように、pチャネル型FETの第4トランジスタTR4は、ゲート端子の正極Pに対する電位がほぼゼロの場合にオフ状態となる。このため、第2ノードn2の正極Pに対する電位がほぼゼロとなると、第4トランジスタTR4はオフ状態となり、実行部42において正極Pと、電流制限抵抗R21(及び第1ツェナーダイオードZD1)との経路が遮断されて電流が流れなくなる。この時、駆動電圧VDが第1基準電圧Vref1以下であったとしても、実行部42の第1ノードn1の電位は負極Nに対してほぼゼロとなり、実行信号OPは非有効状態となる。出力部43の第2トランジスタTR2はオフ状態となり、出力コンデンサC1を介して負極N(出力基準電圧VoutG)に接続される第2トランジスタTR2のソース端子の負極N(出力基準電圧VoutG)に対する電位は、ほぼゼロとなる。
つまり、駆動電圧VDが第1基準電圧Vref1以下であっても、逆起電圧Vbefが第2基準電圧Vref2以下の場合には、フェールセーフ制御(アクティブショートサーキット制御)が実行されない。
以上、フェールセーフ制御として、下段側アクティブショートサーキット制御が実行される形態を例示したが、上段側アクティブショートサーキット制御が実行されるように、フェールセーフ制御部4を構成してもよい。
このようなフェールセーフ制御を行う場合、インバータ30の直流側の電力を利用して、マイクロコンピュータ等を中核として構成されたインバータ制御装置1に電力を供給すると共に、駆動電源回路7に電力を供給するバックアップ電源を備えることも考えられる。しかし、このようなバックアップ電源は、電力の供給先が多くなる傾向があり、消費電流も大きくなる。従って、例えばトランスを用いたスイッチング電源等が必要となるなど、コストを増大させる可能性がある。本実施形態のフェールセーフ制御部4は、そのようなスイッチング電源等を備えることなく、アクティブショートサーキット制御が必要な場合にのみ、適切にフェールセーフ制御を行うことができる。
〔実施形態の概要〕
以下、上記において説明した回転電機制御装置(100)の概要について簡単に説明する。
以下、上記において説明した回転電機制御装置(100)の概要について簡単に説明する。
1つの態様として、車両の車輪(W)に駆動連結された交流の回転電機(80)を駆動制御する回転電機制御装置(100)は、直流電源(11)に接続されると共に前記回転電機(80)に接続されて直流と複数相の交流との間で電力を変換するインバータ(30)を駆動対象とするインバータ駆動装置(10)と、前記インバータ駆動装置(10)に供給される駆動電圧(VD)が予め規定された第1基準電圧(Vref1)以下となった場合に、前記インバータ(30)の直流側の電力を用いて、前記インバータ(30)の上段側スイッチング素子(3H)を全てオン状態とする制御、又は下段側スイッチング素子(3L)を全てオン状態にする制御、であるアクティブショートサーキット制御を行うフェールセーフ制御部(4)と、を備え、前記フェールセーフ制御部(4)は、前記回転電機(80)の逆起電圧(Vbef)が予め規定された第2基準電圧(Vref2)以下の場合には、前記駆動電圧(VD)が前記第1基準電圧(Vref1)以下であっても、前記アクティブショートサーキット制御の実行を禁止する。
この構成によれば、駆動電圧(VD)が第1基準電圧(Vref1)以下であり、且つ、逆起電圧(Vbef)が第2基準電圧(Vref2)よりも大きい場合には、アクティブショートサーキット制御を実行して、逆起電力によるエネルギーを消費することができる。一方、駆動電圧(VD)が第1基準電圧(Vref1)以下であっても、逆起電圧(Vbef)が第2基準電圧(Vref2)以下の場合には、アクティブショートサーキット制御を実行しなくとも、逆起電力によるエネルギーを消費することができる可能性が高い。本構成によれば、この場合には、アクティブショートサーキット制御の実行を禁止するので、発熱によりインバータ(30)や回転電機(80)が影響を受けることを抑制することができる。また、フェールセーフ制御部(4)は、インバータ(30)の直流側の電力を用いて動作する。回転電機(80)の逆起電力が大きい場合には、インバータ(30)を介してエネルギーが直流側に回生されるので、別途バックアップ電源等を備えなくても、フェールセーフ制御部(4)を効率良く動作させることができる。このように、本構成によれば、インバータ(30)を駆動対象とする駆動装置(10)の駆動電圧(VD)が低下した場合に、簡単な構成で、要否に応じて適切にアクティブショートサーキット制御を行うことができる。
ここで、前記フェールセーフ制御部(4)は、前記インバータ(30)の直流側の電圧(Vdc)に基づいて前記回転電機(80)の逆起電圧(Vbef)が前記第2基準電圧(Vref2)以下であるか否かを判定すると好適である。
回転電機(80)の回転によりステータコイル(8)に生じた逆起電圧(Vbef)は、インバータ(30)のフリーホイールダイオードにより整流されてインバータ(30)の直流側の電圧を上昇させる。インバータ(30)の直流側は、インバータ制御装置(10)など、回転電機制御装置(100)を構成する回路ブロックに接続されているので、フェールセーフ制御部(4)は、簡単な回路構成で逆起電圧(Vbef)を判定することができる。
ここで、前記フェールセーフ制御部(4)は、前記駆動電圧(VD)が前記第1基準電圧(Vref1)以下の場合に、第1判定信号(DV1)を有効状態として出力する第1判定部(41)と、前記第1判定信号(DV1)が有効状態の場合に、前記アクティブショートサーキット制御を実行させる実行信号(OP)を有効状態として出力する実行部(42)と、前記実行信号(OP)が有効状態の場合に、前記インバータ(30)の直流側の電力に基づいて前記アクティブショートサーキット制御による制御対象のスイッチング素子(3)をオン状態にする出力電圧(Vout)を出力する出力部(43)と、前記回転電機(80)の逆起電圧(Vbef)が前記第2基準電圧(Vref2)以下の場合に、第2判定信号(DV2)を有効状態として出力する第2判定部(44)と、前記第2判定信号(DV2)が有効状態の場合に、前記第1判定信号(DV1)に拘わらず、前記実行信号(OP)を非有効状態とする制限部(45)と、を備えると好適である。
第1判定部(41)、実行部(42)、出力部(43)を備えることで、駆動電圧(VD)が第1基準電圧(Vref1)以下となった場合に、適切にアクティブショートサーキット制御を行うことができる。また、第2判定部(44)及び制限部(45)をさらに備えることで、逆起電圧(Vbef)が第2基準電圧(Vref2)以下の場合には、アクティブショートサーキット制御の実行を制限することができる。即ち、本構成によれば、駆動電圧(VD)が第1基準電圧(Vref1)以下であり、且つ、逆起電圧(Vbef)が第2基準電圧(Vref2)よりも大きい場合には、適切にアクティブショートサーキット制御が実行され、駆動電圧(VD)が第1基準電圧(Vref1)以下であっても、逆起電圧(Vbef)が第2基準電圧(Vref2)以下の場合には、アクティブショートサーキット制御が実行されない構成を適切に実現することができる。
ここで、前記第1判定部(41)は、前記駆動電圧(VD)を分圧する第1分圧回路(R11,R12)を備え、前記第1判定信号(DV1)は、前記第1分圧回路(R11,R12)による第1分圧電圧(DV1)が前記第1基準電圧(Vref1)以下の場合に有効状態である信号であり、前記実行部(42)は、前記インバータ(30)の直流側の正極(P)と負極(N)との間に接続された定電圧回路(ZD1)と、非有効状態の前記第1判定信号(DV1)によりオン状態となり有効状態の前記第1判定信号(DV1)によりオフ状態となるn型のトランジスタであり、前記定電圧回路(ZD1)の出力ノードである第1ノード(n1)と前記負極(N)との間に接続された第1トランジスタ(TR1)と、を備え、前記実行信号(OP)は前記第1トランジスタ(TR1)がオフ状態の場合に前記定電圧回路(ZD1)により生成された電圧(V1)を出力して有効状態となる信号であり、前記出力部(43)は、有効状態の前記実行信号(OP)によりオン状態となるn型のトランジスタであり、前記正極(P)に接続された第2トランジスタ(TR2)を備え、前記第2判定部(44)は、前記正極(P)と前記負極(N)との間に接続された第2分圧回路(R41,R42)を備え、前記第2判定信号(DV2)は、前記第2分圧回路(R41,R42)による第2分圧電圧(DV2)が前記第2基準電圧(Vref2)以下の場合に有効状態である信号であり、前記制限部(45)は、前記正極(P)に接続されたプルアップ抵抗(R51)と、非有効状態の前記第2判定信号(DV2)によりオン状態となり有効状態の前記第2判定信号(DV2)によりオフ状態となるn型のトランジスタであり、前記プルアップ抵抗(R51)と前記負極(N)との間に接続された第3トランジスタ(TR3)と、前記プルアップ抵抗(R51)と前記第3トランジスタ(TR3)との接続点である第2ノード(n2)が制御端子に接続されたp型のトランジスタであり、前記正極(P)と前記定電圧回路(ZD1)との間に接続された第4トランジスタ(TR4)と、を備えると好適である。
この構成によれば、駆動電圧(VD)と、正極(P)と、負極(N)とを基準として、比較的簡単な構成でフェールセーフ制御部(4)を構築することができる。即ち、駆動電圧(VD)が第1基準電圧(Vref1)以下であり、且つ、逆起電圧(Vbef)が第2基準電圧(Vref2)よりも大きい場合には、適切に下段側アクティブショートサーキット制御が実行され、駆動電圧(VD)が第1基準電圧(Vref1)以下であっても、逆起電圧(Vbef)が第2基準電圧(Vref2)以下の場合には、当該下段側アクティブショートサーキット制御が実行されない構成を適切に実現することができる。
1 :インバータ制御装置
3 :スイッチング素子
3H :上段側スイッチング素子
3L :下段側スイッチング素子
4 :フェールセーフ制御部
10 :インバータ駆動装置
11 :第1直流電源(直流電源)
30 :インバータ
41 :第1判定部
42 :実行部
43 :出力部
44 :第2判定部
45 :制限部
80 :回転電機
100 :回転電機制御装置
DV1 :第1分圧電圧(第1判定信号)
DV2 :第2分圧電圧(第2判定信号)
N :負極
OP :実行信号
P :正極
R11 :第1上段側分圧抵抗(第1分圧回路)
R12 :第1下段側分圧抵抗(第1分圧回路)
R41 :第2上段側分圧抵抗(第2分圧回路)
R42 :第2下段側分圧抵抗(第2分圧回路)
R51 :プルアップ抵抗
TR1 :第1トランジスタ
TR2 :第2トランジスタ
TR3 :第3トランジスタ
TR4 :第4トランジスタ
VD :駆動電圧
VL :下段側駆動電圧(駆動電圧)
Vbef :逆起電圧
Vdc :直流リンク電圧(インバータの直流側の電圧)
Vout :出力電圧
Vref1 :第1基準電圧
Vref2 :第2基準電圧
W :車輪
ZD1 :第1ツェナーダイオード(定電圧回路)
n1 :第1ノード
n2 :第2ノード
3 :スイッチング素子
3H :上段側スイッチング素子
3L :下段側スイッチング素子
4 :フェールセーフ制御部
10 :インバータ駆動装置
11 :第1直流電源(直流電源)
30 :インバータ
41 :第1判定部
42 :実行部
43 :出力部
44 :第2判定部
45 :制限部
80 :回転電機
100 :回転電機制御装置
DV1 :第1分圧電圧(第1判定信号)
DV2 :第2分圧電圧(第2判定信号)
N :負極
OP :実行信号
P :正極
R11 :第1上段側分圧抵抗(第1分圧回路)
R12 :第1下段側分圧抵抗(第1分圧回路)
R41 :第2上段側分圧抵抗(第2分圧回路)
R42 :第2下段側分圧抵抗(第2分圧回路)
R51 :プルアップ抵抗
TR1 :第1トランジスタ
TR2 :第2トランジスタ
TR3 :第3トランジスタ
TR4 :第4トランジスタ
VD :駆動電圧
VL :下段側駆動電圧(駆動電圧)
Vbef :逆起電圧
Vdc :直流リンク電圧(インバータの直流側の電圧)
Vout :出力電圧
Vref1 :第1基準電圧
Vref2 :第2基準電圧
W :車輪
ZD1 :第1ツェナーダイオード(定電圧回路)
n1 :第1ノード
n2 :第2ノード
Claims (4)
- 車両の車輪に駆動連結された交流の回転電機を駆動制御する回転電機制御装置であって、
直流電源に接続されると共に前記回転電機に接続されて直流と複数相の交流との間で電力を変換するインバータを駆動対象とするインバータ駆動装置と、
前記インバータ駆動装置に供給される駆動電圧が予め規定された第1基準電圧以下となった場合に、前記インバータの直流側の電力を用いて、前記インバータの上段側スイッチング素子を全てオン状態とする制御、又は下段側スイッチング素子を全てオン状態にする制御、であるアクティブショートサーキット制御を行うフェールセーフ制御部と、を備え、
前記フェールセーフ制御部は、前記回転電機の逆起電圧が予め規定された第2基準電圧以下の場合には、前記駆動電圧が前記第1基準電圧以下であっても、前記アクティブショートサーキット制御の実行を禁止する、回転電機制御装置。 - 前記フェールセーフ制御部は、前記インバータの直流側の電圧に基づいて前記回転電機の逆起電圧が前記第2基準電圧以下であるか否かを判定する、請求項1に記載の回転電機制御装置。
- 前記フェールセーフ制御部は、
前記駆動電圧が前記第1基準電圧以下の場合に、第1判定信号を有効状態として出力する第1判定部と、
前記第1判定信号が有効状態の場合に、前記アクティブショートサーキット制御を実行させる実行信号を有効状態として出力する実行部と、
前記実行信号が有効状態の場合に、前記インバータの直流側の電力に基づいて前記アクティブショートサーキット制御による制御対象のスイッチング素子をオン状態にする出力電圧を出力する出力部と、
前記回転電機の逆起電圧が前記第2基準電圧以下の場合に、第2判定信号を有効状態として出力する第2判定部と、
前記第2判定信号が有効状態の場合に、前記第1判定信号に拘わらず、前記実行信号を非有効状態とする制限部と、を備える、請求項1又は2に記載の回転電機制御装置。 - 前記第1判定部は、
前記駆動電圧を分圧する第1分圧回路を備え、
前記第1判定信号は、前記第1分圧回路による第1分圧電圧が前記第1基準電圧以下の場合に有効状態である信号であり、
前記実行部は、
前記インバータの直流側の正極と負極との間に接続された定電圧回路と、
非有効状態の前記第1判定信号によりオン状態となり有効状態の前記第1判定信号によりオフ状態となるn型のトランジスタであり、前記定電圧回路の出力ノードである第1ノードと前記負極との間に接続された第1トランジスタと、を備え、
前記実行信号は前記第1トランジスタがオフ状態の場合に前記定電圧回路により生成された電圧を出力して有効状態となる信号であり、
前記出力部は、有効状態の前記実行信号によりオン状態となるn型のトランジスタであり、前記正極に接続された第2トランジスタを備え、
前記第2判定部は、
前記正極と前記負極との間に接続された第2分圧回路を備え、
前記第2判定信号は、前記第2分圧回路による第2分圧電圧が前記第2基準電圧以下の場合に有効状態である信号であり、
前記制限部は、
前記正極に接続されたプルアップ抵抗と、
非有効状態の前記第2判定信号によりオン状態となり有効状態の前記第2判定信号によりオフ状態となるn型のトランジスタであり、前記プルアップ抵抗と前記負極との間に接続された第3トランジスタと、
前記プルアップ抵抗と前記第3トランジスタとの接続点である第2ノードが制御端子に接続されたp型のトランジスタであり、前記正極と前記定電圧回路との間に接続された第4トランジスタと、を備える、請求項3に記載の回転電機制御装置。
Priority Applications (1)
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JP2019054558A JP2020156272A (ja) | 2019-03-22 | 2019-03-22 | 回転電機制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2019054558A JP2020156272A (ja) | 2019-03-22 | 2019-03-22 | 回転電機制御装置 |
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Family Applications (1)
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JP2019054558A Pending JP2020156272A (ja) | 2019-03-22 | 2019-03-22 | 回転電機制御装置 |
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- 2019-03-22 JP JP2019054558A patent/JP2020156272A/ja active Pending
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A711 | Notification of change in applicant |
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