JP2021002942A - 回転電機制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】インバータを構成するスイッチング素子が短絡状態である故障とその他の故障とを適切に判別して、インバータに対して適切なフェールセーフ制御を実行する。【解決手段】回転電機制御装置は、スイッチング制御信号を生成するインバータ制御装置と、スイッチング制御信号を中継すると共に少なくともインバータの診断情報をインバータ制御装置に提供するドライブ回路とを備える。インバータ制御装置は、診断情報にスイッチング素子が短絡状態であることを示す短絡情報が含まれている場合には、アクティブショートサーキット制御ASCを実行し、診断情報にスイッチング素子が短絡状態であることを示す短絡情報が含まれず、スイッチング素子が短絡状態であること以外の異常を示す情報が含まれている場合には、シャットダウン制御SDを実行する。【選択図】図4
Description
本発明は、車両の車輪に常時連動するように駆動連結された回転電機を駆動制御する回転電機制御装置に関する。
特開2017−175849号公報には、インバータ(30)を含む回転電機制御装置(1)に異常が発生した場合に、迅速にインバータ(30)にアクティブショートサーキット制御を実行させるインバータ制御装置(20)が開示されている(背景技術において括弧内の符号は参照する文献のもの。)。例えば、インバータ(30)を構成するスイッチング素子(3)に過電流が生じた場合には、インバータ制御装置(20)とインバータ(30)との間に配置された駆動回路(50)(ドライブ回路)に内蔵された診断回路が、過電流検出信号(シャント抵抗の端子間電圧)に基づいてスイッチング素子(3)における過電流の発生を判定する。そして、その判定結果を警報信号(ALM)として出力する。警報信号(ALM)を受けたインバータ制御装置(20)は、駆動回路(50)からスイッチング素子(3)への駆動信号(DS)の出力を固定する。例えば、インバータ制御装置(20)は、全ての上段側スイッチング素子(3H)への駆動信号(DSH)を非有効状態(ロー状態)とし、全ての下段側スイッチング素子(3L)への駆動信号(DSL)を有効状態(ハイ状態)として、下段側アクティブショートサーキット制御を実行する。
ここで、制御対象の回転電機が、車両の車輪に常時連動するように駆動連結された回転電機であり、当該車両が故障して、回転電機に駆動連結された車輪を接地した状態で車両が牽引される場合、回転電機の起電力により、回転電機及びインバータに電流が流れる。この際、スイッチング素子が短絡故障していると、過電流によりインバータが絶対最大定格を超えるほど過熱されるおそれがある。このため、上述したように過電流の発生が検出されている状態では、牽引を行わないことが好ましい。上記のように、1つの警報信号が多くの故障状態を含む場合には、牽引が実施可能か否かを判別することができない。このため、過電流故障の場合に牽引を行うことによってインバータへの負荷が過大となったり、過電流故障以外の故障の場合に牽引を行えずに車両の復旧に時間を要したりする可能性がある。
上記背景に鑑みて、インバータを構成するスイッチング素子が短絡状態である故障とその他の故障とを適切に判別して、インバータに対して適切なフェールセーフ制御を実行することが望まれる。
上記に鑑みた、車両の車輪に常時連動するように駆動連結された回転電機を駆動制御する回転電機制御装置は、直流電源に接続されると共に前記回転電機に接続されて直流と複数相の交流との間で電力を変換するインバータを制御対象とし、当該インバータを構成する複数のスイッチング素子のそれぞれのスイッチング制御信号を生成するインバータ制御装置と、複数の前記スイッチング素子のそれぞれへの前記スイッチング制御信号を前記インバータ制御装置から前記インバータに中継すると共に、少なくとも前記インバータの診断情報を前記インバータ制御装置に提供するドライブ回路と、を備え、前記診断情報は、前記スイッチング素子が短絡状態であるか否かを示す短絡情報を少なくとも含み、前記インバータ制御装置は、前記診断情報に前記スイッチング素子が短絡状態であることを示す前記短絡情報が含まれている場合には、前記インバータの上段側スイッチング素子を全てオン状態とする制御、又は下段側スイッチング素子を全てオン状態にする制御、であるアクティブショートサーキット制御を実行し、前記診断情報に前記スイッチング素子が短絡状態であることを示す前記短絡情報が含まれず、前記スイッチング素子が短絡状態であること以外の異常を示す情報が含まれている場合には、前記インバータを構成する全ての前記スイッチング素子をオフ状態とするシャットダウン制御を実行する。
例えば車両に何らかの故障が生じた場合、当該車両が牽引により移動されることがある。しかし、インバータのスイッチング素子が短絡状態となる故障が生じている場合に、回転電機が車輪に常時連動するように駆動連結されている車両を牽引すると、逆起電力によって生じた電流がインバータ及び回転電機を流れて、インバータ及び回転電機が過熱状態となる可能性がある。一方、スイッチング素子が短絡状態ではない故障が生じている場合には、例えば、全てのスイッチング素子をオフ状態とすることで、スイッチング素子に電流を流さずに車両を牽引することができる。本構成によれば、診断情報にスイッチング素子が短絡状態であることを示す短絡情報が含まれず、スイッチング素子が短絡状態であること以外の異常を示す情報が含まれている場合には、シャットダウン制御が実行される。従って、スイッチング素子の短絡故障以外の場合には、必要に応じて車両を牽引することができる。一方、診断情報にスイッチング素子が短絡状態であることを示す短絡情報が含まれている場合には、アクティブショートサーキット制御が実行される。この際、上段側及び下段側の内、例えば短絡故障が生じているスイッチング素子を含む側をオン状態となるアクティブショートサーキット制御が実行されると、短絡故障による影響を最小限に留めてフェールセーフ制御を実行することができる。このように、本構成によれば、インバータを構成するスイッチング素子が短絡状態である故障とその他の故障とを適切に判別して、インバータに対して適切なフェールセーフ制御を実行することができる。
回転電機制御装置のさらなる特徴と利点は、図面を参照して説明する実施形態についての以下の記載から明確となる。
以下、回転電機制御装置の実施形態を図面に基づいて説明する。図1のブロック図は、回転電機制御装置10を含む回転電機駆動装置100の構成例を模式的に示している。図2のブロック図は、回転電機制御装置10による制御対象の回転電機8を含む車両用駆動装置200の構成例を模式的に示している。図3のブロック図は、後述するインバータ制御装置1及びドライブ回路2を含む回転電機制御装置10の一部分の構成例を模式的に示している。図4のフローチャートは、インバータ制御装置1によるフェールセーフ制御の一例を示している。
図2に示すように、回転電機8は、動力を分配する差動歯車装置DFを介して車両の車輪Wに駆動連結され、車輪Wの駆動力源となる。図2に仮想線で示すように、回転電機8と車輪Wとの動力伝達経路に、例えば変速機など他の要素が連結されていてもよい。また、動力伝達経路において回転電機8よりも上流側(車輪Wとは反対側)に、例えば内燃機関などの他の動力源が接続されていてもよい。尚、本実施形態では、車両用駆動装置200は、回転電機8と車輪Wとの動力伝達経路に変速機などの他の要素が連結されていても、動力を伝達しない状態(いわゆるニュートラル状態)にならず、回転電機8と車輪Wとが常に駆動連結される構成とする。
回転電機制御装置10は、このように車両の車輪Wに常時連動するように駆動連結された交流の回転電機8を駆動制御する。図1に示すように、回転電機駆動装置100は、回転電機制御装置10と、インバータ30とを備えている。インバータ30は、直流電源4(高圧直流電源)に接続されると共に回転電機8に接続されて直流と複数相の交流との間で電力を変換する。本実施形態では、回転電機8は、3相交流型の回転電機であり、インバータ30は、直流と3相の交流との間で電力を変換する。また、回転電機8は、直流電源4から電力を供給されて力行する電動機と、車輪W等からの動力により発電して直流電源4の側へ電力を回生する発電機との双方の機能を有する。
車輪Wに駆動連結された回転電機8は、例えばハイブリッド自動車や電気自動車等の車両の駆動力源とすることができる。回転電機8がこのような車両の駆動力源の場合、直流電源4の電源電圧は、例えば200〜400[V]である。以下、インバータ30の直流側の電圧(正極Pと負極Nとの間の電圧)を直流リンク電圧と称する。直流電源4は、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池などの二次電池(バッテリ)や、電気二重層キャパシタなどにより構成されていると好適である。インバータ30の直流側には、直流リンク電圧を平滑化する平滑コンデンサ(直流リンクコンデンサ5)が備えられている。直流リンクコンデンサ5は、回転電機8の消費電力の変動に応じて変動する直流電圧(直流リンク電圧Vdc)を安定化させる。
図1に示すように、直流電源4とインバータ30(直流リンクコンデンサ5)との間には、コンタクタ9が備えられている。コンタクタ9は、回転電機駆動装置100の電気回路系統(直流リンクコンデンサ5、インバータ30)と、直流電源4との電気的な接続を切り離すことが可能である。即ち、インバータ30は、回転電機8に接続されていると共に、直流電源4との間にコンタクタ9を介して接続されている。コンタクタ9が接続状態(閉状態)において直流電源4とインバータ30(及び回転電機8)とが電気的に接続され、コンタクタ9が開放状態(開状態)において直流電源4とインバータ30(及び回転電機8)との電気的接続が遮断される。このコンタクタ9は、車両内の上位の制御装置の1つである車両制御装置90(VHL−CTRL:図1参照)からの指令に基づいて開閉するメカニカルリレーであり、例えばシステムメインリレーと称される。
図1に示すように、インバータ30は、複数のスイッチング素子3を有して構成される。スイッチング素子3には、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やパワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)やSiC−MOSFET(Silicon Carbide - Metal Oxide Semiconductor FET)やSiC−SIT(SiC - Static Induction Transistor)、GaN−MOSFET(Gallium Nitride - MOSFET)などのパワー半導体素子を適用すると好適である。図1等に示すように、本実施形態では、スイッチング素子3としてIGBTが用いられる形態を例示する。それぞれのスイッチング素子3は、負極Nから正極Pへ向かう方向(下段側から上段側へ向かう方向)を順方向としてフリーホイールダイオード3Fを有して構成されている。
インバータ30は、上段側スイッチング素子3Hと下段側スイッチング素子3Lとの直列回路により構成された交流1相分のアーム3Aを複数組(ここでは3組)備えている。本実施形態では、回転電機8のU相、V相、W相に対応するステータコイルのそれぞれに一組の直列回路(アーム3A)が対応したブリッジ回路が構成される。アーム3Aの中間点、つまり、上段側スイッチング素子3Hと下段側スイッチング素子3Lとの接続点は、回転電機8の3相のステータコイルにそれぞれ接続される。
図1に示すように、それぞれのスイッチング素子3は、例えば、素子本体3D及びフリーホイールダイオード3Fが1つの半導体チップに集積され、後述する他の回路素子と共に1つの半導体モジュールとして構成されている。本実施形態では、フリーホイールダイオード3Fの他、電流検出回路3S、温度検出ダイオード3Tも一体化されて半導体モジュールが形成されている。温度によってオン抵抗が変化する温度検出ダイオード3Tは、スイッチング素子3の温度を検出する温度検出センサとして機能する。温度検出ダイオード3Tの順方向電圧(a−b間電圧)が出力され、この電圧によりスイッチング素子3の温度が検出される。電流検出回路3Sは、入出力端子間(コレクタ−エミッタ間)を流れる素子電流(コレクタ−エミッタ間電流)に比例する微小な電流(センス電流)をセンス端子から流してセンス端子とエミッタ端子間に接続されたセンス抵抗の両端電圧(d−e間電圧)を出力する。尚、ノード(e)は、スイッチング素子3のエミッタ端子(図3に示すドライブ回路2の負極“NV”)に接続される。スイッチング素子3を駆動する駆動信号SV(図3参照)は、ゲート端子につながるノード(e)に接続される。駆動信号SVが有効状態(ハイ状態)の際に、ゲート−エミッタ間(c−e間)にドライブ回路2の駆動電圧PV(図3参照)に相当する電圧が印加される。
図1〜図3に示すように、回転電機制御装置10は、直流電源4に接続されると共に回転電機8に接続されて直流と複数相の交流との間で電力を変換するインバータ30を制御対象とし、当該インバータ30を構成する複数のスイッチング素子3のそれぞれのスイッチング制御信号Sを生成してインバータ30を制御するインバータ制御装置1(INV−CTRL)と、複数のスイッチング制御信号Sをインバータ制御装置1からインバータ30に中継すると共に、少なくともインバータ30の診断情報DIAGをインバータ制御装置1に提供するドライブ回路2(DRV−CCT)とを備えている。
ここで、診断情報DIAGは、スイッチング素子3が短絡状態であるか否かを示す短絡情報SCを少なくとも含む。本実施形態では、診断情報DIAGは、さらに、スイッチング素子3が予め規定された規定温度以上であるか否かを示す過熱情報OT、及び、ドライブ回路の駆動電圧PVが予め規定された規定電圧以下であるか否かを示す駆動電圧低下情報UVLOを含む。短絡情報SCが有効状態の場合には短絡状態を示し、過熱情報OTが有効状態の場合には過熱状態を示し、駆動電圧低下情報UVLOが有効状態の場合には駆動電圧低下状態を示している。診断情報DIAGは、短絡情報SC、過熱情報OT、駆動電圧低下情報UVLOのそれぞれ、或いは、これらを包括した信号である。複数の情報が包括された診断情報DIAGが有効状態の場合には、短絡故障、過熱故障、駆動電圧低下故障の何れかが生じていることを示している。図3には、短絡情報SCのみによって示される診断情報DIAGと、短絡情報SC、過熱情報OT、駆動電圧低下情報UVLOを包括した診断情報DIAGとの2種類の診断情報DIAGが、ドライブ回路2からインバータ制御装置1に提供される形態を例示している。即ち、本実施形態では、後述するように、ドライブ回路2は、短絡情報SCとそれ以外の情報(ここでは、過熱情報OT及び駆動電圧低下情報UVLO)とを識別可能な状態で診断情報DIAGをインバータ制御装置に提供している。
また、詳細は後述するが、インバータ制御装置1は、診断情報DIAGにスイッチング素子3が短絡状態であること示す短絡情報が含まれている場合には、アクティブショートサーキット制御(ASC)を実行する。つまり、インバータ制御装置1は、インバータ30の上段側スイッチング素子3Hを全てオン状態とすると共に下段側スイッチング素子3Lを全てオフ状態にする上段側アクティブショートサーキット制御、又は、下段側スイッチング素子3Lを全てオン状態にすると共に上段側スイッチング素子3Hを全てオフ状態にする下段側アクティブショートサーキット制御を実行する。また、インバータ制御装置1は、診断情報DIAGにスイッチング素子3が短絡状態であること示す短絡情報が含まれておらず、スイッチング素子3が短絡状態であること以外の異常があることを示す情報(ここでは、過熱情報OT及び駆動電圧低下情報UVLO)が含まれている場合には、インバータ30を構成する全てのスイッチング素子3をオフ状態とするシャットダウン制御(SD)を実行する。
インバータ30は、インバータ制御装置1により制御される。インバータ制御装置1は、マイクロコンピュータ等の論理プロセッサを中核部材として構築されている。回転電機8の各相のステータコイルを流れる実電流は電流センサ61により検出され、インバータ制御装置1はその検出結果を取得する。また、回転電機8のロータの各時点での磁極位置や回転速度は、レゾルバ62などの回転センサにより検出され、インバータ制御装置1はその検出結果を取得する。また、直流リンク電圧は、不図示の電圧センサ等によって検出され、インバータ制御装置1はその検出結果を取得する。直流リンク電圧は、直流電力に対する交流電力の実効値の割合を示す変調率の設定などに利用される。
インバータ制御装置1は、車両制御装置90等の他の制御装置から提供される回転電機8の目標トルクに基づき、電流センサ61及びレゾルバ62の検出結果を用いて、例えばベクトル制御法による電流フィードバック制御を行って、インバータ30を介して回転電機8を制御する。インバータ制御装置1は、モータ制御のために種々の機能部を有して構成されており、各機能部は、マイクロコンピュータ等のハードウエアとソフトウエア(プログラム)との協働により実現される。ベクトル制御及び電流フィードバック制御については、公知であるのでここでは詳細な説明は省略する。
インバータ30を構成するそれぞれのスイッチング素子3の制御端子(例えばIGBTのゲート端子)は、ドライブ回路2を介してインバータ制御装置1に接続されており、それぞれ個別にスイッチング制御される。スイッチング制御信号Sを生成するインバータ制御装置1は、マイクロコンピュータなどを中核とした電子回路であり、低圧系回路として構成される。低圧系回路は、インバータ30などの高圧系回路とは、動作電圧(回路の電源電圧)が大きく異なる。車両には、直流電源4の他に、直流電源4よりも低い電圧(B:例えば12〜24[V])の電源である不図示の直流電源(低圧直流電源)も搭載されている。マイクロコンピュータ等のプロセッサを中核とするインバータ制御装置1の動作電圧は、例えば5[V]、3.3[V]、2.5[V]等であり、低圧直流電源の電力に基づいてこのような動作電圧を生成する不図示の電圧レギュレータなどの電源回路から電力を供給されて動作する。
上述したように、低圧系回路は、インバータ30などの高圧系回路とは、動作電圧(回路の電源電圧)が大きく異なる。このため、ドライブ回路2により、それぞれのスイッチング素子3に対するスイッチング制御信号Sの電力が増幅されてスイッチング素子3に入力される。換言すれば、ドライブ回路2は、スイッチング制御信号Sの駆動能力(例えば電圧振幅や出力電流など、後段の回路を動作させる能力)をそれぞれ高めて、対応するスイッチング素子3に中継する。低圧系回路のインバータ制御装置1により生成されたスイッチング制御信号Sは、ドライブ回路2により増幅された高圧系回路の駆動信号SVとしてインバータ30に供給される。上述したように、低圧系回路と高圧系回路とは、動作電圧(回路の電源電圧)が大きく異なるため、スイッチング制御信号Sと駆動信号SVとは、絶縁素子26(図3参照)により絶縁されている。
ドライブ回路2は、それぞれのスイッチング素子3に対応して備えられている。例えば、本実施形態では、インバータ30に、駆動対象となる6つのスイッチング素子3が備えられており、ドライブ回路2も6つ備えられる。それぞれのドライブ回路2の電源は、それぞれ独立して設けられている。例えば、トランス等を用いて構成された不図示のフローティング電源によって、駆動電圧PVを有するそれぞれ独立した電源がそれぞれのドライブ回路2に提供されている。
図3の部分的なブロック図は、1つのスイッチング素子3に対応する1つのドライブ回路2と、インバータ制御装置1との関係を示している。図3に示すように、ドライブ回路2は、過電流検出部21と、過熱検出部22と、低電圧検出部23(駆動電圧低下検出部)と、診断情報生成部24と、バッファ25と、絶縁素子26とを備えている。
バッファ25は、スイッチング制御信号Sの駆動力を高めて駆動信号SVとして出力する。上述したように、スイッチング制御信号Sと駆動信号SVとは絶縁素子26によって絶縁されている。バッファ25は、駆動信号SVを出力する回路を構成しているため、スイッチング制御信号Sは、絶縁素子26を介してバッファ25に入力される。尚、図3には、絶縁素子26として、信号用トランスを例示しているが、フォトカプラなど、他の構成であってもよい。
過電流検出部21は、スイッチング素子3が短絡故障して(部分的な短絡で抵抗値が低下する状態も含む)、スイッチング素子3に過電流が流れているか否かを判定する。図1を参照して上述したように、半導体モジュールとして構成されたスイッチング素子3のノード“d”及び“e”が、図3に示すように過電流検出部21に入力される。過電流検出部21は、d−e間の電圧(センス抵抗の端子電圧)に基づき、この電圧が予め規定された過電流判定電圧以上の場合に、過電流状態である(短絡状態である)と判定して、短絡情報SCを有効状態で出力する。
過熱検出部22は、スイッチング素子3が予め規定された規定温度以上であるか否かを判定する。図1を参照して上述したように、半導体モジュールとして構成されたスイッチング素子3のノード“a”及び“b”が、図3に示すように過熱検出部22に入力される。一般的に接合型ダイオードの順方向電圧は負の温度係数を有し、比較的広い範囲でリニア特性を有している。過熱検出部22は、a−b間の電圧(温度検出ダイオード3Tの順方向電圧)に基づいて温度を検出する。順方向電圧は、ダイオードの温度が上昇するに伴って低下する。従って、過熱検出部22は、a−b間の電圧(順方向電圧)が予め規定された過熱判定電圧以下の場合に、スイッチング素子3が規定温度以上の過熱状態であると判定して、過熱情報OTを有効状態で出力する。
低電圧検出部23は、ドライブ回路2の駆動電圧PV(NVに対する電圧)が予め規定された駆動電圧判定電圧(規定電圧)以下であるか否かを判定する。駆動電圧PVは、ドライブ回路2の電源電圧であり、低電圧検出部23は、分圧抵抗等を用いて、駆動電圧PVの電圧を監視し、駆動電圧PVが駆動電圧判定電圧以下の場合に、駆動電圧低下情報UVLOを有効状態で出力する。
診断情報生成部24は、図3に示す形態では3入力ORゲート(3入力OR機能を有する回路)により構成されている。診断情報生成部24は、短絡情報SC、過熱情報OT、駆動電圧低下情報UVLOの少なくとも1つが有効状態の場合に、診断情報DIAGを有効状態で出力する。つまり、診断情報生成部24から出力される診断情報DIAGは、短絡情報SC、過熱情報OT、駆動電圧低下情報UVLOを包括した情報(信号)である。診断情報DIAGは、スイッチング制御信号Sと同様に、絶縁素子26を介してインバータ制御装置1に提供される。インバータ制御装置1は、後述するように、診断情報DIAGに基づいて、インバータ30をフェールセーフ制御する。
本実施形態では、短絡情報SC、過熱情報OT、駆動電圧低下情報UVLOが包括された診断情報DIAG(包括診断情報)に加えて、短絡情報SCのみで構成された診断情報DIAG(単一診断情報)も、ドライブ回路2からインバータ制御装置1に出力されている。図3に示すように、過電流検出部21は、短絡情報SCを診断情報生成部24に出力すると共に、絶縁素子26を介してインバータ制御装置1にも出力している。つまり、ドライブ回路2は、短絡情報SCとそれ以外の情報(OT,UVLO)とを識別可能な状態で診断情報DIAGをインバータ制御装置1に提供している。
インバータ制御装置1は、包括診断情報としての診断情報DIAG、並びに、単一診断情報としての短絡情報SCに基づいて、例えば、図4のフローチャートに示すような処理を行ってフェールセーフ制御を実行する。インバータ制御装置1は、まず、故障が生じているか否かを診断情報DIAG(包括診断情報)に基づいて判定する(#1)。故障が生じていない場合(診断情報DIAGが非有効状態の場合)には、フェールセーフ制御を実行せずに処理を終了する。
診断情報DIAGが、故障が生じていることを示している場合には、次に、短絡情報SC(単一診断情報)に基づいてその故障が短絡故障であるか否かを判定する(#2)。故障が短絡故障である場合(短絡情報SCが有効状態の場合)には、フェールセーフ制御としてアクティブショートサーキット制御(ASC)を実行する(#3)。この際、例えば、上段側及び下段側の内、短絡故障が生じているスイッチング素子3を含む側をオン状態となるアクティブショートサーキット制御(ASC)が実行されると、短絡故障による影響を最小限に留めてフェールセーフ制御を実行することができる。一方、故障が短絡故障ではない場合(短絡情報SCが非有効状態の場合)には、フェールセーフ制御としてシャットダウン制御(SD)を実行する(#4)。
本実施形態のように、制御対象の回転電機8が、車両の車輪Wに常時連動するように駆動連結された回転電機8である場合に、当該車両が故障して、回転電機8に駆動連結された車輪Wを接地した状態で車両が牽引されると、回転電機8の起電力により、回転電機8及びインバータ30に電流が流れる。この際、スイッチング素子3が短絡故障していると、過電流によりスイッチング素子3を含むインバータ30が絶対最大定格を超えるほど過熱されるおそれがある。このため、短絡故障が生じている場合には、インバータ制御装置1は、牽引を制限する牽引制限情報を出力すると好適である(#5)。例えば、図3に示すように、牽引制限情報NOTRACが有効状態で出力される。即ち、インバータ制御装置1は、フェールセーフ制御としてアクティブショートサーキット制御(ASC)を実行する(#3)と共に、牽引を制限する牽引制限情報NOTRACを出力すると好適である(#5)。
牽引制限情報NOTRACは、例えば車両制御装置90に出力され、車両制御装置90は、車両のコントロールパネルの警告灯を点灯させたり、表示装置に制限メッセージを表示させたり、スピーカから音声によって制限メッセージを流したりすると好適である。また、牽引制限情報NOTRACにより、車両の制動装置を作動させて、車輪Wの回転を制限するなど、車両制御装置90を介して車両を制御する形態であってもよい。
故障が短絡故障でない場合には、シャットダウン制御により、スイッチング素子3が全てオフ状態に制御される。回転電機8に駆動連結された車輪Wを接地した状態で車両が牽引された場合、フリーホイールダイオード3Fを介して直流リンクコンデンサ5や直流電源4(コンタクタ9が閉状態の場合)に電流が回生されるが、スイッチング素子3の素子本体3Dには電流が流れない。従って、過熱状態であってもスイッチング素子3は保護される。また、全てのスイッチング素子3がオフ状態に制御されるので、駆動電圧PVはスイッチング素子3を駆動できなくても問題ない。従って、駆動電圧低下状態であっても問題はない。また、これらの場合には、回転電機8に駆動連結された車輪Wを接地した状態で車両が牽引されても、回転電機8が発電した電力が直流リンクコンデンサ5に充電可能、且つ、放電抵抗7によって放電可能な範囲であれば問題はないので、牽引制限情報NOTRACは出力されず、牽引を行うことが可能である。
つまり、本実施形態によれば、インバータ30を構成するスイッチング素子3が短絡状態である故障とその他の故障とを適切に判別して、インバータ30に対して適切なフェールセーフ制御を実行すると共に、故障に応じて車両を牽引することもできる。
上記においては、図3及び図4を参照して、診断情報生成部24が、3入力ORゲート(3入力OR機能を有する回路)により構成され、短絡情報SC、過熱情報OT、駆動電圧低下情報UVLOの少なくとも1つが有効状態の場合に、診断情報DIAGを有効状態で出力する形態を例示した。また、上記においては、ドライブ回路2からインバータ制御装置1に対して、短絡情報SCを含む包括診断情報(診断情報DIAG)と、単一診断情報としての短絡情報SCとが出力されている形態を例示した。つまり、短絡情報SCが重複してインバータ制御装置1に提供される形態を例示した。しかし、図5及び図6に例示するように、診断情報生成部24は、2入力ORゲート(2入力OR機能を有する回路)により構成されてもよい。つまり、診断情報生成部24が、短絡情報SCを除く、過熱情報OT及び駆動電圧低下情報UVLOの少なくとも1つが有効状態の場合に、診断情報DIAGを有効状態で出力する形態であってもよい。図5に示すように、この場合も、ドライブ回路2からインバータ制御装置1には、包括診断情報(診断情報DIAG)と、単一診断情報としての短絡情報SCとが出力されているが、図3に示す形態とは異なり、包括診断情報(診断情報DIAG)には短絡情報SCが含まれず、短絡情報SCは重複することなくインバータ制御装置1に提供されている。
この場合は、図6に示すように、インバータ制御装置1は、まず、短絡故障が生じているか否かを短絡情報SCに基づいて判定する(#11)。短絡故障が生じていない場合(短絡情報SCが非有効状態の場合)には、インバータ制御装置1は、他の故障(過熱故障、駆動電圧低下故障)が生じているか否かを診断情報DIAGに基づいて判定する(#12)。他の故障が生じている場合(診断情報DIAGが有効状態の場合)には、インバータ制御装置1は、フェールセーフ制御としてシャットダウン制御(SD)を実行する(#14)。他の故障が生じていない場合(診断情報DIAGが非有効状態の場合)には、インバータ制御装置1は、フェールセーフ制御を実行せずに処理を終了する。
短絡故障が生じている場合(短絡情報SCが有効状態の場合)には、インバータ制御装置1は、フェールセーフ制御としてアクティブショートサーキット制御(ASC)を実行する(#13)。そして、上述したように、インバータ制御装置1は、牽引を制限する牽引制限情報NOTRACを出力する(#15)。このように、図5及び図6に例示するような形態においても、インバータ30を構成するスイッチング素子3が短絡状態である故障とその他の故障とを適切に判別して、インバータ30に対して適切なフェールセーフ制御を実行すると共に、故障に応じて車両を牽引することができる。
図7は、図3及び図5に例示した形態に対する比較例を示している。図7の比較例においても、図3と同様に、診断情報生成部24は、3入力ORゲート(3入力OR機能を有する回路)により構成されている。診断情報生成部24は、短絡情報SC、過熱情報OT、駆動電圧低下情報UVLOの少なくとも1つが有効状態の場合に、診断情報DIAGを有効状態で出力する。しかし、図3及び図5とは異なり、図7の比較例では、ドライブ回路2からインバータ制御装置1に短絡情報SC(単一診断情報)が独立して出力されてはいない。つまり、ドライブ回路2は、短絡情報SCとそれ以外の情報(OT,UVLO)とを識別可能な状態で診断情報DIAGをインバータ制御装置1に提供していない。
このため、インバータ制御装置1は、故障が、短絡故障であるか、それ以外の故障であるかを判別することができない。このため、短絡故障にも拘わらず、車両を牽引してしまう可能性もある。一方、安全性を考慮すれば、シャットダウン制御を行うと共に牽引が可能な故障(例えば、過熱故障、駆動電圧低下故障)であっても、牽引が制限されるため、車両の迅速な移動が妨げられて、復旧に時間を要する可能性がある。
しかし、本実施形態のように、ドライブ回路2が、短絡情報SCとそれ以外の情報(OT,UVLO)とを識別可能な状態で診断情報DIAGをインバータ制御装置1に提供することによって、インバータ30に対して適切なフェールセーフ制御を実行すると共に、必要に応じて車両を牽引することができる。
〔実施形態の概要〕
以下、上記において説明した回転電機制御装置(10)の概要について簡単に説明する。
以下、上記において説明した回転電機制御装置(10)の概要について簡単に説明する。
車両の車輪(W)に常時連動するように駆動連結された回転電機(8)を駆動制御する回転電機制御装置(10)であって、直流電源(4)に接続されると共に前記回転電機(8)に接続されて直流と複数相の交流との間で電力を変換するインバータ(30)を制御対象とし、当該インバータ(30)を構成する複数のスイッチング素子(3)のそれぞれのスイッチング制御信号(S)を生成するインバータ制御装置(1)と、複数の前記スイッチング素子(3)のそれぞれへの前記スイッチング制御信号(S)を前記インバータ制御装置(1)から前記インバータ(30)に中継すると共に、少なくとも前記インバータ(30)の診断情報(DIAG)を前記インバータ制御装置(1)に提供するドライブ回路(2)と、を備え、前記診断情報(DIAG)は、前記スイッチング素子(3)が短絡状態であるか否かを示す短絡情報(SC)を少なくとも含み、前記インバータ制御装置(1)は、前記診断情報(DIAG)に前記スイッチング素子(3)が短絡状態であることを示す前記短絡情報(SC)が含まれている場合には、前記インバータ(30)の上段側スイッチング素子(3H)を全てオン状態とする制御、又は下段側スイッチング素子(3L)を全てオン状態にする制御(3L)、であるアクティブショートサーキット制御(ASC)を実行し、前記診断情報(DAIG)に前記スイッチング素子(3)が短絡状態であることを示す前記短絡情報(SC)が含まれず、前記スイッチング素子(3)が短絡状態であること以外の異常を示す情報(OT,UVLO)が含まれている場合には、前記インバータ(30)を構成する全ての前記スイッチング素子(3)をオフ状態とするシャットダウン制御(SD)を実行する。
例えば車両に何らかの故障が生じた場合、当該車両が牽引により移動されることがある。しかし、インバータ(30)のスイッチング素子(3)が短絡状態となる故障が生じている場合に、回転電機(8)が車輪(W)に常時連動するように駆動連結されている車両を牽引すると、逆起電力によって生じた電流がインバータ(30)及び回転電機(8)を流れて、インバータ(30)及び回転電機(8)が過熱状態となる可能性がある。一方、スイッチング素子(3)が短絡状態ではない故障が生じている場合には、例えば、全てのスイッチング素子(3)をオフ状態とすることで、スイッチング素子(3)に電流を流さずに車両を牽引することができる。本構成によれば、診断情報(DIAG)にスイッチング素子(3)が短絡状態であることを示す短絡情報(SC)が含まれず、スイッチング素子(3)が短絡状態であること以外の異常を示す情報(OT,UVLO)が含まれている場合には、シャットダウン制御(SD)が実行される。従って、スイッチング素子(3)の短絡故障以外の場合には、必要に応じて車両を牽引することができる。一方、診断情報(DIAG)にスイッチング素子(3)が短絡状態であることを示す短絡情報(SC)が含まれている場合には、アクティブショートサーキット制御(ASC)が実行される。この際、上段側及び下段側の内、例えば短絡故障が生じているスイッチング素子(3)を含む側をオン状態となるアクティブショートサーキット制御(ASC)が実行されると、短絡故障による影響を最小限に留めてフェールセーフ制御を実行することができる。このように、本構成によれば、インバータ(30)を構成するスイッチング素子(3)が短絡状態である故障とその他の故障とを適切に判別して、インバータ(30)に対して適切なフェールセーフ制御を実行することができる。
ここで、前記診断情報(DIAG)は、前記スイッチング素子(3)が予め規定された規定温度以上であるか否かを示す過熱情報(OT)、及び、前記ドライブ回路(2)の駆動電圧(PV)が予め規定された規定電圧以下であるか否かを示す電圧低下情報(UVLO)を含むと好適である。
インバータ(30)を含む回転電機(8)の駆動系回路に生じ得る故障としては、スイッチング素子(3)の短絡の他にも、スイッチング素子(3)の過熱や、ドライブ回路(2)の駆動電圧(PV)の低下が有り得る。従って、これらの故障が生じているか否かを示す情報が診断情報(DIAG)に含まれると、回転電機(8)の駆動系回路の複数種類の故障を適切に検出して、その故障に応じたフェールセーフ制御を実行することができる。
また、記インバータ制御装置(1)は、前記診断情報(DIAG)に前記スイッチング素子(3)が短絡状態であることを示す前記短絡情報(SC)が含まれている場合、前記回転電機(8)に駆動連結された前記車輪(W)を接地した状態での前記車両の牽引を制限するための制御信号(NOTRAC)を出力すると好適である。
スイッチング素子(3)が短絡状態となる故障が生じている場合には、車両が牽引されることは好ましくない。従って、スイッチング素子(3)が短絡状態となる故障が生じている場合には、車両が牽引によって移動されないように、牽引を制限するための制御信号(NOTRAC)が出力されると好適である。この制御信号(NOTORAC)によって、不用意に車両が牽引されることを抑制することができる。
1 :インバータ制御装置
2 :ドライブ回路
3 :スイッチング素子
3H :上段側スイッチング素子
3L :下段側スイッチング素子
4 :直流電源
8 :回転電機
10 :回転電機制御装置
30 :インバータ
DIAG :診断情報
NOTRAC:牽引制限情報
OT :過熱情報
PV :駆動電圧
S :スイッチング制御信号
SC :短絡情報
UVLO :駆動電圧低下情報(電圧低下情報)
Vdc :直流リンク電圧
W :車輪
2 :ドライブ回路
3 :スイッチング素子
3H :上段側スイッチング素子
3L :下段側スイッチング素子
4 :直流電源
8 :回転電機
10 :回転電機制御装置
30 :インバータ
DIAG :診断情報
NOTRAC:牽引制限情報
OT :過熱情報
PV :駆動電圧
S :スイッチング制御信号
SC :短絡情報
UVLO :駆動電圧低下情報(電圧低下情報)
Vdc :直流リンク電圧
W :車輪
Claims (3)
- 車両の車輪に常時連動するように駆動連結された回転電機を駆動制御する回転電機制御装置であって、
直流電源に接続されると共に前記回転電機に接続されて直流と複数相の交流との間で電力を変換するインバータを制御対象とし、当該インバータを構成する複数のスイッチング素子のそれぞれのスイッチング制御信号を生成するインバータ制御装置と、
複数の前記スイッチング素子のそれぞれへの前記スイッチング制御信号を前記インバータ制御装置から前記インバータに中継すると共に、少なくとも前記インバータの診断情報を前記インバータ制御装置に提供するドライブ回路と、を備え、
前記診断情報は、前記スイッチング素子が短絡状態であるか否かを示す短絡情報を少なくとも含み、
前記インバータ制御装置は、
前記診断情報に前記スイッチング素子が短絡状態であることを示す前記短絡情報が含まれている場合には、前記インバータの上段側スイッチング素子を全てオン状態とする制御、又は下段側スイッチング素子を全てオン状態にする制御、であるアクティブショートサーキット制御を実行し、
前記診断情報に前記スイッチング素子が短絡状態であることを示す前記短絡情報が含まれず、前記スイッチング素子が短絡状態であること以外の異常を示す情報が含まれている場合には、前記インバータを構成する全ての前記スイッチング素子をオフ状態とするシャットダウン制御を実行する、回転電機制御装置。 - 前記診断情報は、前記スイッチング素子が予め規定された規定温度以上であるか否かを示す過熱情報、及び、前記ドライブ回路の駆動電圧が予め規定された規定電圧以下であるか否かを示す電圧低下情報を含む、請求項1に記載の回転電機制御装置。
- 前記インバータ制御装置は、前記診断情報に前記スイッチング素子が短絡状態であることを示す前記短絡情報が含まれている場合、前記回転電機に駆動連結された前記車輪を接地した状態での前記車両の牽引を制限するための制御信号を出力する、請求項1又は2に記載の回転電機制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019115708A JP2021002942A (ja) | 2019-06-21 | 2019-06-21 | 回転電機制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019115708A JP2021002942A (ja) | 2019-06-21 | 2019-06-21 | 回転電機制御装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2021002942A true JP2021002942A (ja) | 2021-01-07 |
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ID=73994364
Family Applications (1)
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JP2019115708A Pending JP2021002942A (ja) | 2019-06-21 | 2019-06-21 | 回転電機制御装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2021002942A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023079672A1 (ja) * | 2021-11-05 | 2023-05-11 | 三菱電機株式会社 | モータ駆動装置及び冷凍サイクル適用機器 |
WO2024111275A1 (ja) * | 2022-11-22 | 2024-05-30 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 半導体リレー |
-
2019
- 2019-06-21 JP JP2019115708A patent/JP2021002942A/ja active Pending
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