JP2016165180A - 電動車両 - Google Patents

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幸二朗 朝川
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Abstract

【課題】永久磁石モータを走行用電動機として搭載する電動車両において、被牽引走行時の短絡電流を抑制する。【解決手段】インバータ装置INVのU相回路11、V相回路12およびW相回路13の上アーム素子および下アーム素子を構成複数のスイッチング素子Q11,Q12,Q21,Q22,Q31,Q32のいずれかにおいて短絡故障が発生しており、さらに、イグニッションオン状態であって、かつ、ニュートラルポジションが選択されている場合には、ECU10は、短絡故障が発生してない各相において、上側アーム素子および下側アーム子のうちの、短絡故障が発生したスイッチング素子と同一側のスイッチング素子をオンさせる。【選択図】図1

Description

この発明は電動車両に関し、より特定的には、インバータによって走行用電動機を制御する電動車両において、当該インバータを構成する電力用半導体スイッチング素子に短絡故障が発生した場合の制御に関する。
ハイブリッド自動車や電気自動車などの電動車両では、走行用電動機をインバータによって制御することで走行用の車両駆動力が発生される。したがって、インバータを構成する電力用半導体スイッチング素子(以下、単に「スイッチング素子」とも称する)に短絡故障が発生すると、通常走行が不能な状態となり、場合によっては修理工場等へ向けて牽引されるケースが発生する。以下では、このような走行状態を「被牽引走行」とも称する。
特に、回転子に永久磁石を装着した永久磁石モータを走行用電動機として搭載する構成では、被牽引走行時には、短絡故障したスイッチング素子を含む短絡ループに、モータジェネレータの逆起電力による短絡電流が発生する。この短絡電流は特定相に集中して流れることから過大となりやすく、さらなる機器損傷を発生させる可能性がある。
特開2006−087715号公報(特許文献1)には、逆起電力による部材の損傷を防止するために、短絡故障の発生が判定された際には、牽引を禁止する旨の指示を運転者に対して行うとともにブレーキを作動させる制御が記載されている。
特開2006−087715号公報
しかしながら、特許文献1の制御では、車両の牽引を完全に禁止するため、部材の損傷を確実に防止できる一方で、緊急時等に車両を移動させることができず、ユーザに不都合が生じることが懸念される。
この発明はこのような問題点を解決するためになされたものであって、この発明の目的は、永久磁石モータを走行用電動機として搭載する電動車両において、被牽引走行時の短絡電流を抑制することである。
この発明によれば、電動車両は、磁石が装着された回転子を有する交流電動発電機と、複数のスイッチング素子を有するインバータ装置と、複数のスイッチング素子のオンオフを制御する制御装置とを備える。インバータ装置は、電源装置の直流電圧および交流電動発電機を駆動する交流電圧の間での電力変換を実行するように構成される。交流電動発電機とは、車輪との間で回転力を相互に伝達可能に構成される。複数のスイッチング素子は、複数相の上側アーム素子および下側アーム素子を構成するように、電源装置および交流電動発電機の間に電気的に接続される。制御装置は、イグニッションオン状態であって、かつ、ニュートラルポジションが選択されている場合において、複数相のいずれかにおいてスイッチング素子に短絡故障が発生しているときには、複数相のうちの短絡故障が発生してない各相において、上側アーム素子および下側アーム素子のうちの、短絡故障が発生したスイッチング素子と同一側のスイッチング素子をオンさせる。
この発明によれば、永久磁石モータを走行用電動機として搭載する電動車両において、牽引走行時の電流を抑制することができる。
本実施の形態に従う電動車両の一例を説明する全体構成図である。 図1に示されたモータジェネレータのロータ構造を説明するための図である。 図1に示された電動車両における電源ポジションの遷移図である。 本実施の形態に従う電動車両での被牽引走行時の制御処理を説明するフローチャートである。 スイッチング素子の短絡故障による被牽引走行における三相オン制御が非実行であるときの短絡電流経路を説明する回路図である。 三相オン制御が非実行であるときの被牽引走行における三相電流を説明する概念的な波形図である。 本実施の形態に従う三相オン制御が実行されたときの被牽引走行における三相オン制御が非実行であるときの短絡電流経路を説明する回路図である。 本実施の形態に従う三相オン制御が非実行であるときの被牽引走行における三相電流を説明する概念的な波形図である。
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下では、図中の同一または相当部分については同一符号を付して、その説明は原則的に繰返さないものとする。
図1は、本実施の形態に従う電動車両の一例を説明する全体構成図である。
図1を参照して、本発明の実施の形態に従う電動車両100は、一例として、モータジェネレータが発生する駆動力により走行可能に構成された電動車両である。なお、「電動車両」とは、電源装置から供給される電力により、電動機(モータ)から駆動力を発生させ、駆動輪を回転させることが可能に構成された車両を含む概念であり、一例として、ハイブリッド自動車、電気自動車および燃料電池自動車などを含む。以下の説明では、電動車両100がハイブリッド自動車であるとして説明を行なう。すなわち、電動車両100は、図示しないエンジンにより発生される駆動力による走行も可能であるとともに、当該エンジンからの駆動力により発電可能にも構成される。
電動車両100は、電源装置PSと、コンデンサC2と、インバータ装置INVと、モータジェネレータMGと、駆動輪4と、ディファレンシャルギア6と、駆動軸8と、制御装置10とを含む。
制御装置10は、一般的には電子制御ユニット(Electronic Control Unit)によって構成されるので、以下では、制御装置10をECU10とも称する。ECU10は、電動車両100の各構成機器の動作を制御する。
電源装置PSは、主正線PLおよび主負線NLを介して、直流電力をインバータ装置INVへ供給可能に構成される。より詳細には、電源装置PSは、蓄電装置BATと、システムリレーSR1,SR2と、コンデンサC1と、コンバータCONVとを含む。
蓄電装置BATは、直流電力による充放電が可能に構成される。一例として、蓄電装置BATは、リチウムイオン電池やニッケル水素電池などの二次電池、もしくは電気二重層キャパシタなどの蓄電素子によって構成することができる。
システムリレーSR1は、蓄電装置BATの正極と正線MLとの間に介装される。同様に、システムリレーSR2は、蓄電装置BATの負極と主負線NLとの間に介装される。システムリレーSR1,SR2は、システム指令SEに応じてオンまたはオフされる。
コンデンサC1は、正線MLと主負線NLとの間に接続され、蓄電装置BATの充放電電圧を平滑化する。
コンバータCONVは、蓄電装置BATから放電された直流電力を昇圧してインバータ装置INVへ供給可能に構成される。さらに、コンバータCONVは、インバータ装置INVから回生される直流電力を降圧して蓄電装置BATへ供給可能にも構成される。すなわち、コンバータCONVは、蓄電装置BATの充電を伴う回生動作と、蓄電装置BATの放電を伴う力行動作との両方に対応して、双方向のDC/DC変換を実行する。
代表的には、コンバータCONVは、スイッチング素子Q1,Q2と、ダイオードD1,D2と、インダクタL1とを有するチョッパ回路により構成することができる。そして、コンバータCONVでは、スイッチング指令PWCに従って、スイッチング素子Q1およびQ2のスイッチング動作が行なわれる。なお、本実施の形態において、スイッチング素子はIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)により構成されるが、代替的に、バイポーラスイッチング素子、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、もしくはGTO(Gate Turn Off thyristor)を用いてもよい。ダイオードD1およびD2は、スイッチング素子Q1およびQ2と逆並列に接続される。ダイオードD1および/またはD2により、帰還電流の経路が確保される。
コンデンサC2は、主正線PLと主負線NLとの間に接続され、電源装置PSとインバータ装置INVとの間で授受される直流電力を平滑化する。コンデンサC2は、電力バッファとして機能する。
なお、図1の構成例において、コンバータCONVの配置を省略して、電源装置PSを構成することも可能である。この場合には、電源装置PSは電圧調整機能を有さず、インバータ装置INVへの直流電圧は蓄電装置BATの出力電圧によって決まる。
インバータ装置INVは、電源装置PSとモータジェネレータMGとの間でDC/AC電力変換を行なう。より詳細には、インバータ装置INVは、電源装置PSから主正線PLおよび主負線NLを介して供給される直流電力を、3個の相電圧(U相電圧、V相電圧、W相電圧)を有する三相交流電力に変換可能である。さらに、インバータ装置INVは、モータジェネレータMGから供給される三相交流電力を直流電力にも変換可能である。
具体的には、インバータ装置INVは、U相回路11と、V相回路12と、W相回路13とを含む、一般的な三相インバータによって構成される。
U相回路11は、主正線PLと主負線NLとの間に直列接続されたスイッチング素子Q11およびQ12とを含む。U相回路11では、スイッチング指令PWMに従って、スイッチング素子Q11およびQ12のスイッチング動作が行なわれることにより、接続点N1にU相電圧が生じる。そして、このU相電圧は、U相供給線LN1を介して、モータジェネレータMGへ供給される。スイッチング素子Q11は、U相の上側アーム素子を構成し、スイッチング素子Q12は、U相の下側アーム素子を構成する。
U相回路11は、スイッチング素子Q11およびQ12にそれぞれ逆並列接続された、ダイオードD11およびD12を有する。ダイオードD11およびD12により、主負線NLから主正線PLへの電流の流れが許容されるので、スイッチング素子Q11およびQ12がオン状態からオフ状態に遷移した直後に生じるサージを抑制する機能が実現される。
同様に、V相回路12は、主正線PLと主負線NLとの間に直列接続されたスイッチング素子Q21およびQ22と、スイッチング素子Q21およびQ22にそれぞれ逆並列接続されたダイオードD21およびD22とを含む。スイッチング素子Q21は、V相の上側アーム素子を構成し、スイッチング素子Q22は、V相の下側アーム素子を構成する。
W相回路13は、主正線PLと主負線NLとの間に直列接続されたスイッチング素子Q31およびQ32と、スイッチング素子Q31およびQ32にそれぞれ逆並列接続されたダイオードD31およびD32とを含む。スイッチング素子Q31は、W相の上側アーム素子を構成し、スイッチング素子Q32は、W相の下側アーム素子を構成する。
したがって、V相回路12は、接続点N2にV相電圧を発生し、V相供給線LN2を介してモータジェネレータMGへ供給する。同様に、そして、W相回路13は、接続点N3にW相電圧を発生し、W相供給線LN3を介してモータジェネレータMGへ供給する。
モータジェネレータMGは、インバータ装置INVから供給される三相交流電力に応じて駆動力を発生し、機械的に連結された駆動軸8およびディファレンシャルギア6を介して、駆動輪4を回転駆動する。
モータジェネレータMGは、たとえば、永久磁石が埋設されたロータを備える三相交流回転電機からなる。図2には、モータジェネレータMGのロータ構造が示される。
図2を参照して、モータジェネレータMGのロータ90は、積層鋼板によって形成されるロータコア94に設けられた装着孔に永久磁石95を埋設することによって構成される。永久磁石95が埋設されたロータ90が回転することにより、モータジェネレータMGの内部では、時間的および位置的な磁束変化が生じて、ロータ90の回転数に比例した逆起電力が生じる。なお、モータジェネレータMGのステータ(図示せず)には、接続点N1〜N3とそれぞれ一端側が接続されるU,V,W相の三相コイル巻線が巻回されており、各相コイル巻線の他端同士は中性点にて互いに接続される。
なお、図示しないエンジンによる駆動輪4の回転駆動を可能にする場合には、モータジェネレータMGからの駆動力伝達経路上に、遊星歯車機構などを用いた動力分割機構などを介挿し、モータジェネレータMGおよびエンジンが発生する駆動力を適切に分配するように構成してもよい。
再び図1を参照して、電流センサ7は、U相、V相およびW相のうちの少なくとも2相に対応して設けられる。電流センサ7が検出した相電流は、ECU10へ入力される。電流センサ7を非配置とした相の電流についても、相電流値Iu,Iv,Iwの瞬時値の総和が零と成ることから、ECU10での演算により求めることができる。たとえば、図1において、U相およびV相に電流センサ7を配置すれば、ECU10は、電流センサ7によって検出されたIu,Ivを用いて、W相電流を演算によって求めることができる(Iw=−(Iu+Iv))。なお、信頼性を向上するために、各相に電流センサ7を配置してもよい。
ECU10は、予め格納されたプログラムを実行することで、図示しない各センサから送信された信号、走行状況、アクセル開度の変化率、蓄電装置の充電状態、格納しているマップなどに基づいて演算処理を実行する。これにより、ECU10は、運転者の操作に応じて、電動車両100が所望の運転状態となるように、システム指令SEおよびスイッチング指令PWC,PWMなどを生成する。
なお、本実施の形態による電動車両100では、インバータ装置INVを構成する各スイッチング素子Q11〜Q32の故障発生時には、故障内容(短絡故障、開放故障の識別等)を示す情報を含む故障検出信号FSGが発生されて、ECU10へ与えられる。
ECU10は、故障検出信号FSGを受けたときには、正常な走行が不能な状態であると判断して、運転者に警告を発するとともに、システム指令SEによりシステムリレーSR1,SR2を遮断する。さらに、故障したスイッチング素子の特定およびその故障内容を示す情報をダイアグコードとして不揮的に記憶する。
ECU10には、さらに、パワースイッチ118の操作信号が入力される。パワースイッチ118は、運転者用シート前方のインストルメントパネルなどに配置され、電動車両100の始動操作に用いられる。パワースイッチ118は、運転者によって操作(押圧)されると、操作信号をECU10へ出力する。ECU10は、パワースイッチ118の操作信号およびブレーキペダル(図示せず)の操作信号に応じて、電源ポジションを設定する。
図3には、電動車両100における電源ポジションの遷移図が示される。
図3を参照して、電源ポジションには、OFFポジション200、ACC(アクセサリー)ポジション202、IG−ONポジション204、HV起動ポジション206およびReady−ONポジション208が存在する。
OFFポジション200は、電源オフ状態に相当し、この電源ポジションでは、車両搭載の各機器への電源供給が遮断される。ACCポジション202では、オーディオ類やエアコン等のアクセサリー機器に対して給電される。IG−ONポジション204では、さらに、車両走行に必要な機器類に対しても給電される。
さらに、HV起動ポジション206が選択されると、電動車両100を走行可能な状態とするようにシステムが起動される。システムの起動後にはシステムチェックが実行され、走行条件が成立するとReady-ONポジション208へ移行する。これにより、電動車両100は、アクセルペダルの操作に応じて走行可能な状態となる。
Ready-ONポジション208では、図1に示したシステムリレーSR1,SR2がオンされ、かつ、コンバータCONVおよびインバータ装置INVの制御が実行可能な状態となっている。
一方で、IG−ONポジション204では、システムリレーSR1,SR2はオフされているが、コンバータCONVおよびインバータ装置INVの制御は実行可能な状態となっている。したがって、被牽引走行を行う場合には、IG−ONポジション204が選択されたIGオン状態が選択される。
電源ポジションは、ブレーキペダル操作を伴わずにパワースイッチ118(図1)が操作(押圧)されるごとに、矢印210に示すように、OFFポジション200、ACCポジション202、IG−ONポジション204の順に遷移する。
また、矢印220に示すように、OFFポジション200、ACCポジション202あるいはIG−ONポジション204において、ブレーキペダルを踏みながらパワースイッチ118を操作することにより、電源ポジションは、HV起動ポジション206へ遷移する。
一方、IG−ONポジション204、HV起動ポジション206あるいはReady−ONポジション208にて、パワースイッチ118を操作した場合には、点線矢印230で示すように、電源ポジションはOFFポジション200へ遷移される。
このように、運転者は、パワースイッチ118の操作信号およびブレーキペダルの操作によって、電源ポジションを選択することができる。
再び図1を参照して、ECU10には、シフトポジションセンサ132の出力信号およびPポジションスイッチ135の操作信号が入力される。
運転者は、シフトレバー130の操作により、リバースポジション(Rポジション)、ニューラルポジション(Nポジション)、ドライブポジション(Dポジション)およびブレーキポジション(Bポジション)のいずれかを選択できる。シフトポジションセンサ132は、シフトレバー130の操作により現在選択されているシフトポジションを示す信号をECU10へ出力する。
また、ワンタッチ操作でパーキングポジション(Pポジション)を選択するためのPポジションスイッチ135の操作(押圧)により、運転者はPポジションを選択できる。
運転者によるシフトポジションの選択に従って、電動車両100のシフトレンジは、リバースレンジ(Rレンジ)、ニューラルレンジ(Nレンジ)、ドライブレンジ(Dレンジ)、ブレーキレンジ(Bレンジ)または、パーキングレンジ(Pレンジ)に選択される。Pレンジ選択時には、図示しないパーキングロック機構を作動させることによって、駆動軸8の回転がロックされる。表示パネル140には、選択された現在のシフトレンジが表示される。
被牽引走行時には、駆動軸8をフリーで回転させるために、運転者はNレンジを選択する。したがって、インバータ装置INVの一部のスイッチング素子に短絡故障が発生することによって通常走行が不能になった場合には、不適切なシフトレンジが選択された状態で牽引されることを回避するために、Nポジションを選択するように促す警告メッセージ(文字および/または音声)が運転者に対して出力されることが好ましい。
図4は、本実施の形態に従う電動車両での被牽引走行時の制御処理を説明するフローチャートである。図4に示したフローチャートによる制御処理は、ECU10により繰り返し実行される。
図4を参照して、ECU10は、ステップS100により、電動車両100が被牽引走行状態であるか否かを判定する。ステップS100は、ステップS110〜S130を含む。
EVU10は、ステップS110では、IGオン状態であるか否かを判定し、ステップS120では、シフトレンジがNレンジであるか否かを判定する。さらに、ECU10は、ステップS130では、インバータ装置INVに短絡故障が発生したスイッチング素子(短絡素子)があるか否かを判定する。
ステップS110〜S130のすべてがYES判定であるとき、すなわち、IGオン状態、かつ、Nレンジ選択であって、さらに、インバータ装置INVに短絡素子が存在しているときに、ECU10は、電動車両100が被牽引走行状態であると判定して、処理をステップS200に進める。
ECU10は、ステップS200により、被牽引走行時に三相オン制御を実行する。一方で、ECU10は、ステップS110〜S130の少なくともいずれかがNO判定とされると、電動車両100が被牽引走行状態ではないと判定して、ステップS200の処理をスキップする。
次に、ステップS200での三相オン制御について詳細に説明する。
まず、スイッチング素子の短絡故障による被牽引走行時における三相オン制御が非実行であるときの短絡電流経路を、比較例として図5を用いて説明する。
図5を参照して、被牽引走行により電動車両100の駆動輪4(図1)が回転すると、駆動輪4と機械的に連結されたモータジェネレータMGのロータが回転運動する。このロータの回転運動に伴う永久磁石95の回転移動より、ステータ側の各相コイルと鎖交する磁束に時間的な変化が生じる。この磁束の時間的な変化により、モータジェネレータMGには逆起電力が発生する。
図5の例のように、V相下側アームのスイッチング素子Q22に短絡故障が発生した場合、三相オン制御が非実行であると、スイッチング素子Q11,Q12,Q21,Q31,Q32はオフに維持される。このため、被牽引走行による逆起電力が生じても、U相回路11では、ダイオードD11またはD12による電流経路しか形成することができない。同様に、W相回路13では、ダイオードD31またはD32による電流経路しか形成することができない。この結果、図5中に一点鎖線で示されるような電流経路に短絡電流が生じる。
具体的には、U相回路11と、モータジェネレータMGと、V相回路12とを含む電流経路(短絡経路)に短絡電流Is1が流れる。すなわち、U相回路11のダイオードD12は、主負線NL側から主正線PL側に向けた電流の流れを許容するので、接続点N1を介して、主負線NLからU相供給線LN1へ電流が流れ得る。また、スイッチング素子Q22は短絡状態にあるので、接続点N2を介して、V相供給線LN2から主負線NLへ短絡電流が流れ得る。その結果、短絡電流Is1は、主負線NL、ダイオードD12、接続点N1、U相供給線LN1、モータジェネレータMGのU相コイル、モータジェネレータMGのV相コイル、V相供給線LN2、接続点N2、スイッチング素子Q22(短絡故障)、および主負線NLの順に流れることになる。
同様に、V相回路12と、モータジェネレータMGと、W相回路13とを含む電流経路に短絡電流Is2が流れる。すなわち、短絡電流Is2は、主負線NL、ダイオードD32、接続点N3、W相供給線LN3、モータジェネレータMGのW相コイル、モータジェネレータMGのV相コイル、V相供給線LN2、接続点N2、スイッチング素子Q22(短絡故障)、および主負線NLの順に流れることになる。
したがって、短絡故障のスイッチング素子Q22には、短絡電流Is1と短絡電流Is2との合計電流が流れることになる。このような状態で電動車両100が比較的長時間にわたり牽引されると、過大な短絡電流が継続的に流れることにより、モータジェネレータMGの各相コイルや、短絡経路に存在するダイオード、インバータ装置INVとモータジェネレータMGとを接続する供給線(たとえば、ワイヤーハーネス)などが損傷を受け得る。したがって、被牽引走行を可能とするためには、このような状況での短絡電流を抑制する必要がある。
また、三相オン制御が非実行のときには、U相回路11およびW相回路13ではダイオードによってしか電流経路が形成できないので、V相回路12においてもスイッチング素子Q22(短絡素子)によってしか電流経路が形成されない。この結果、図6に示されるように、三相オン制御の非実行時には、三相電流は、直流電流となってしまう。この結果、電流が不連続になることによる過電圧の発生が懸念される。
次に、スイッチング素子の短絡故障による被牽引走行時に三相オン制御が実行されたときの短絡電流経路を、図7を用いて説明する。三相オン制御の実行時には、被牽引走行時に、短絡故障が非発生の相においても、短絡素子と同一側のアームのスイッチング素子がオンされる。
図7の例では、図5と同様にV相下側アームのスイッチング素子Q22に短絡故障が発生した場合における、三相オン制御が示される。三相オン制御が実行によりされると、短絡故障が発生していないU相回路11およびV相回路13においても、下側アームのスイッチング素子Q11およびスイッチング素子Q32がオンされる。
これにより、U相回路11およびV相回路12を流れる短絡電流Is1は、図5に示されたスイッチング素子Q22(短絡素子)およびダイオードD12を通過する電流方向に加えて、図7に示されるようなスイッチング素子Q12およびQ22(短絡素子)を含む電流経路、すなわち、図5とは反対方向にも形成可能となる。これにより、短絡電流Is2が図5と同じ方向に生じている場合には、短絡電流Is1およびIs2が、スイッチング素子Q22(短絡素子)において互いに打ち消し合う方向に作用する。
同様に、V相回路12およびW相回路13を流れる短絡電流Is2についても、図5および図7に示した電流方向に加えて、スイッチング素子Q32を含む経路によって、図5および図7とは反対方向に形成することが可能となる。これにより、短絡電流Is1が、図5と同じ方向に生じている場合には、短絡電流Is1およびIs2が、スイッチング素子Q22(短絡素子)において互いに打ち消し合う方向に作用する。
この結果、三相オン制御の実行時には、図5に示された三相制御の非実行時と比較して、短絡電流を抑制することが可能となる。これにより、被牽引走行時に、過大な短絡電流が継続的に流れることを防止できるので、機器や部材の損傷を防止することが可能である。
また、三相オン制御の実行時には、オン状態に制御されたスイッチング素子Q12,Q32(短絡故障非発生)によって、短絡電流Is1,Is2を両方向に流すことができる。この結果、図8に示されるように、三相オン制御の実行時には、三相電流は、交流電流となる。これにより、電流が不連続になることによる過電圧の発生を回避することができる。
なお、図7の例では、スイッチング素子Q22(V相下側アーム)に短絡故障が発生したときの三相オン制御について説明したが、短絡故障がいずれのスイッチング素子で発生しても同様に三相オン制御を実行することができる。
すなわち、下側アーム素子であるスイッチング素子Q12,Q22,Q32のうちの1または2個に短絡故障が発生した場合にも、被牽引走行状態の検知時(図3のS110〜S130のYES判定時)に残りの下側アーム素子(短絡故障非発生)をオンするように制御することで、同様の三相オン制御を実行することができる。
また、上側アーム素子に短絡故障が発生した場合にも、同様の三相オン制御を実行することが可能である。具体的には、上側アーム素子であるスイッチング素子Q11,Q21,Q31のうちの1個または2個に短絡故障が発生した場合にも、被牽引走行状態の検知時(図3のS110〜S130のYES判定時)に残りの上側アーム素子(短絡故障非発生)をオンするように制御することで、同様の三相オン制御によって、短絡電流を抑制することができる。
以上説明したように、本発明の実施の形態による電動車両では、IGオン状態、かつ、Nレンジ選択であって、さらに、インバータ装置INVに短絡素子が存在しているときには、被牽引走行状態であると判定して、短絡故障が発生しているスイッチング素子と同一側(上アーム側または下アーム側)の各スイッチング素子をオン状態とする三相オン制御を実行することができる。これにより、インバータ装置INVを構成するスイッチング素子の短絡故障発生時における牽引走行における短絡電流を抑制することができるので、過大な短絡電流による機器損傷の発生を防止することできる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
4 駆動輪、6 ディファレンシャルギア、7 電流センサ、8 駆動軸、10 制御装置、11,12,13 各相回路(U,V,W)、90 ロータ、94 ロータコア、95 永久磁石、100 電動車両、118 パワースイッチ、130 シフトレバー、135 ポジションスイッチ、140 表示パネル、BAT 蓄電装置、C1,C2 コンデンサ、CONV コンバータ装置、D1,D2,D11,D12,D21,D31,D32 ダイオード、FSG 故障検出信号、INV インバータ装置、Is1,Is2 短絡電流、Iu,Iv,Iw 電流値、L1 インダクタ、LN1,LN2,LN3 供給線、ML 正線、N1,N2,N3 接続点、NL 主負線、PL 主正線、PS 電源装置、PWC,PWM スイッチング指令、Q1,Q2,Q11,Q12,Q21,Q22,Q31,Q32 スイッチング素子、SE システム指令、SR1,SR2 システムリレー。

Claims (1)

  1. 車輪との間で回転力を相互に伝達可能に構成された交流電動発電機と、
    電源装置の直流電圧および前記交流電動発電機を駆動する交流電圧の間での電力変換を実行するように構成された、複数のスイッチング素子を有するインバータ装置と、
    前記複数のスイッチング素子のオンオフを制御する制御装置とを備え、
    前記交流電動発電機は、磁石が装着された回転子を有し、
    前記複数のスイッチング素子は、複数相の上側アーム素子および下側アーム素子を構成するように、前記電源装置および前記交流電動発電機の間に電気的に接続され、
    前記制御装置は、イグニッションオン状態であって、かつ、ニュートラルポジションが選択されている場合において、前記複数相のいずれかにおいて前記スイッチング素子に短絡故障が発生しているときには、前記複数相のうちの前記短絡故障が発生してない各相において、前記上側アーム素子および前記下側アーム素子のうちの、前記短絡故障が発生したスイッチング素子と同一側のスイッチング素子をオンさせる、電動車両。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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