以下、図面に基づいて複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的におよび/または構造的に対応する部分および/または関連付けられる部分には同一の参照符号が付される場合がある。対応する部分および/または関連付けられる部分については、他の実施形態の説明を参照することができる。
本実施形態の電力変換装置は、たとえば、回転電機を駆動源とする移動体の電力変換装置に適用される。移動体は、たとえば、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、燃料電池車(FCV)などの電動車両、ドローンなどの飛行体、船舶、建設機械、農業機械である。以下では、車両に適用される例について説明する。
(第1実施形態)
先ず、図1に基づき、車両の駆動システムの概略構成について説明する。
<車両の駆動システム>
図1に示すように、車両の駆動システム10は、高圧バッテリ11と、モータジェネレータ12と、電力変換装置13を備えている。
高圧バッテリ11は、充放電可能な二次電池で構成された直流電圧源である。二次電池は、たとえばリチウムイオン電池、ニッケル水素電池である。高圧バッテリ11は、インバータ21に高電圧(たとえば数百V)を供給するとともに、インバータ21によって直流に変換された回生電力を蓄電する。
モータジェネレータ12は、三相交流方式の回転電機である。モータジェネレータ12は、たとえば、永久磁石を有する回転子を備えている。モータジェネレータ12は、車両の走行駆動源、すなわち電動機として機能する。モータジェネレータ12は、回生時に発電機として機能する。電力変換装置13は、高圧バッテリ11とモータジェネレータ12との間で電力変換を行う。
<電力変換装置>
次に、図1および図2に基づき、電力変換装置13の構成について説明する。電力変換装置13は、平滑コンデンサ20と、インバータ21と、インバータECU22と、冷却器23と、電源制御回路24を備えている。
平滑コンデンサ20は、主として、高圧バッテリ11から供給される直流電圧を平滑化する。図2に示すように、平滑コンデンサ20は、高電位側の電力ラインであるPライン25と低電位側の電力ラインであるNライン26とに接続されている。Pライン25は高圧バッテリ11の正極に接続され、Nライン26は高圧バッテリ11の負極に接続されている。平滑コンデンサ20の正極は、高圧バッテリ11とインバータ21との間において、Pライン25に接続されている。同じく負極は、高圧バッテリ11とインバータ21との間において、Nライン26に接続されている。平滑コンデンサ20は、高圧バッテリ11に並列に接続されている。電力変換装置13は、Pライン25、Nライン26として、たとえばバスバーを備えている。
平滑コンデンサ20と高圧バッテリ11との間には、システムメインリレー14が設けられている。平滑コンデンサ20は、高圧バッテリ11からシステムメインリレー14を介して供給される電圧により充電される。システムメインリレー14は、高圧バッテリ11の正極と平滑コンデンサ20の正極との間、および、高圧バッテリ11の負極と平滑コンデンサ20の負極との間の少なくとも一方に設けられている。システムメインリレー14が導通状態になると、高圧バッテリ11と平滑コンデンサ20(インバータ21)とが電気的に接続される。システムメインリレー14が遮断状態になると、高圧バッテリ11と平滑コンデンサ20(インバータ21)とが電気的に遮断される。本実施形態のシステムメインリレー14は、車両の非動作状態において遮断状態に制御される。
インバータ21は、DC-AC変換回路である。インバータ21は、三相分の上下アーム回路210を備えて構成されている。上下アーム回路210は、レグと称されることがある。上下アーム回路210は、上アーム210Hと、下アーム210Lをそれぞれ有している。上アーム210Hと下アーム210Lは、上アーム210HをPライン25側として、Pライン25とNライン26との間で直列接続されている。上アーム210Hと下アーム210Lとの接続点は、出力ライン27を介して、モータジェネレータ12における対応する相の巻線12aに接続されている。インバータ21は、6つのアーム(210H、210L)を有している。電力変換装置13は、出力ライン27として、たとえばバスバーを備えている。
各アームは、スイッチング素子であるnチャネル型のIGBT211と、還流用のダイオード212(以下、FWD212と示す)を有している。FWD212は、IGBT211に逆並列に接続されている。上アーム210Hにおいて、IGBT211のコレクタが、Pライン25に接続されている。下アーム210Lにおいて、IGBT211のエミッタが、Nライン26に接続されている。そして、上アーム210HにおけるIGBT211のエミッタと、下アーム210LにおけるIGBT211のコレクタが相互に接続されている。FWD212のアノードは対応するIGBT211のエミッタに接続され、カソードはコレクタに接続されている。
インバータ21は、図示しない半導体装置により構成される。半導体装置は、半導体モジュールと称されることがある。半導体装置は、複数の半導体素子を有している。半導体素子は、シリコン(Si)、シリコンよりもバンドギャップが広いワイドバンドギャップ半導体などを材料とする半導体基板に、素子が形成されてなる。半導体素子は、素子が形成された半導体チップである。ワイドバンドギャップ半導体は、たとえばシリコンカーバイド(SiC)、窒化ガリウム(GaN)、酸化ガリウム(Ga2O3)、ダイヤモンドである。
本実施形態において、ひとつの半導体素子に、ひとつのアームを構成するIGBT211およびFWD212が形成されている。すなわち、RC(Reverse Conducting)-IGBTが形成されている。半導体装置は、各アームを構成する6つの半導体素子を有している。半導体素子は、通電により発熱する。
インバータ21は、制御回路221によるスイッチング制御にしたがって、直流電圧を三相交流電圧に変換し、モータジェネレータ12へ出力する。これにより、モータジェネレータ12は、所定のトルクを発生するように動作する。インバータ21は、車両の回生制動時、駆動輪からの回転力を受けてモータジェネレータ12が発電した三相交流電圧を、制御回路221によるスイッチング制御にしたがって直流電圧に変換し、Pライン25へ出力する。このように、インバータ21は、高圧バッテリ11とモータジェネレータ12との間で双方向の電力変換を行う。
インバータ21は、温度検出部213を有している。温度検出部213は、インバータ21の温度を検出する。本実施形態の温度検出部213は、半導体素子に形成された感温ダイオードである。感温ダイオードは、半導体素子のそれぞれに形成されている。感温ダイオードに代えて、半導体装置に設けられたサーミスタ等の温度センサを用いてもよい。
インバータECU22は、インバータ21の駆動を制御する電子制御装置である。インバータECU22は、電源回路220と、制御回路221と、駆動回路222と、牽引検出回路223を有している。
電源回路220は、高圧バッテリ11とは別に車両に搭載された図示しない低圧バッテリから供給される電源電圧+Bを降圧し、インバータECU22の動作に必要な電圧を生成する内部電源である。低圧バッテリは、高圧バッテリ11よりも供給電圧が低い直流電圧源であり、たとえば鉛バッテリである。電源回路220は、電源電圧+B(たとえば12V)を降圧することで、制御回路221の動作電源(たとえば5V)を生成する。
制御回路221は、電源回路220から動作電源(5V)が供給されて動作する。制御回路221は、IGBT211を動作させるための駆動指令を生成し、駆動回路222に出力する。制御回路221は、上位ECU15から入力されるトルク要求、各種センサにて検出された信号に基づいて、駆動指令を生成する。制御回路221は、駆動指令として、たとえばPWM信号を出力する。制御回路221は、たとえばマイコン(マイクロコンピュータ)を備えて構成されている。ECUは、Electronic Control Unitの略称である。PWMは、Pulse Width Modulationの略称である。
上位ECU15は、たとえばハイブリッド自動車において、統合ECU(HVECU)である。上位ECU15は、インバータECU22と通信可能に接続されている。各種センサとして、たとえば電流センサ、回転角センサ、電圧センサがある。電流センサは、各相の巻線12aに流れる相電流を検出する。回転角センサは、モータジェネレータ12の回転子の回転角を検出する。電圧センサは、平滑コンデンサ20の両端電圧を検出する。電力変換装置13は、これらの図示しないセンサを備えている。
制御回路221は、温度検出部213の検出信号を取得する。制御回路221は、たとえば駆動回路222を介して温度検出信号を取得する。制御回路221は、冷却ポンプ230の駆動を制御する。制御回路221は、温度検出信号に基づいて、駆動指令を生成し、駆動回路231に出力する。
駆動回路222は、制御回路221の駆動指令に基づいて、対応するアームのIGBT211のゲートに駆動電圧を供給する。駆動回路222は、駆動電圧の印加により、対応するIGBT211を駆動、すなわちオン駆動、オフ駆動させる。駆動回路222は、ドライバと称されることがある。本実施形態では、図2に示すように、ひとつのアームに対して、ひとつの駆動回路222を設けている。図1では、便宜上、駆動回路222をひとつにまとめて示している。駆動回路222は、アームごとに個別に設けてもよいし、所定の単位で集積化してもよい。
牽引検出回路223は、電力変換装置13の外部から、車両の牽引状態を示す信号を取得する。本実施形態の牽引検出回路223は、上位ECU15(たとえばHVECU)から、上記した信号を取得する。たとえば、車両の非動作状態において車両に設けられた牽引ボタンが乗員などによって押下されると、牽引状態であることを示す信号が上位ECU15に入力される。そして、上位ECU15は、インバータECU22の牽引検出回路223に対して、牽引モードであることを示す信号を出力する。牽引検出回路223は、牽引時と非牽引時とで互いに異なる信号を出力する。牽引検出回路223は、牽引信号として、牽引時にはHレベルの信号を出力し、非牽引時にはLレベルの信号を出力する。牽引検出回路223が、牽引検出部に相当する。
牽引検出回路223は、車両の牽引状態を検出すべく、車両の非動作状態において電源が供給され、動作が可能に構成された回路である。牽引検出回路223は、たとえば、インバータECU22において常時電源が供給される回路である。牽引検出回路223への電源供給の構成は特に限定されない。本実施形態の牽引検出回路223は、電源制御回路24を介さずに、+B端子に接続されている。すなわち、牽引検出回路223に、常時、電源電圧+Bが供給される。たとえば、インバータECU22の内部に図示しないDCDCコンバータを備え、DCDCコンバータにより電源が供給される構成としてもよい。DCDCコンバータは、高圧バッテリ11の電源電圧を降圧し、牽引検出回路223に供給する。DCDCコンバータは、上位ECU15から牽引モードを示す信号が入力されると起動する。
冷却器23は、インバータ21およびモータジェネレータ12の少なくとも一方である対象機器を冷却する。冷却器23は、さらにインバータECU22を冷却してもよい。冷却器23は、さらに平滑コンデンサ20を冷却してもよい。本実施形態の冷却器23は、インバータ21を冷却する。冷却器23の冷却方式は、たとえば、水冷や空冷である。本実施形態では、水冷式の冷却器23を採用している。冷却器23は、冷却ポンプ230と、駆動回路231を有している。
冷却器23は、インバータ21(半導体装置)を冷却するように配置された図示しない熱交換部を有している。熱交換部は、たとえば半導体装置に対して積層配置される。熱交換部は、その内部流路に半導体装置の少なくとも一部を収容してもよい。熱交換部は、冷却ポンプ230とともに冷却回路を構成している。冷却ポンプ230が動作することで、熱交換部内の流路に冷媒が流れ、半導体装置が冷却される。冷媒としては、たとえば、水やアンモニアなどの相変化する冷媒や、エチレングリコール系などの相変化しない冷媒を用いることができる。
駆動回路231は、制御回路221の駆動指令に基づいて、冷却ポンプ230を駆動させる。本実施形態では、制御回路221、駆動回路222、および駆動回路231が、インバータ21および冷却器23(冷却ポンプ230)の駆動を制御する制御部に相当する。なお、制御回路221が冷却ポンプ230の駆動を制御する例を示したが、これに限定されない。冷却ポンプ230の制御機能を制御回路221から切り離し、冷却器23側に持たせてもよい。冷却器23の制御回路が、インバータECU22を介して取得した温度検出信号に基づいて駆動指令を生成し、駆動回路231に出力してもよい。
電源制御回路24は、インバータECU22および冷却器23が動作するために必要な電源、すなわち動作電源の供給を制御する。電源制御回路24が、電源制御部に相当する。電源制御回路24は、複数のスイッチ240、241、242を有している。
スイッチ240は、低圧バッテリから、インバータECU22および冷却ポンプ230への電源供給経路に設けられている。具体的には、+B端子と、インバータECU22および冷却ポンプ230との間に設けられている。本実施形態のスイッチ240は、pチャネル型のMOSFETである。
スイッチ241、242は、ともにnpn型のバイポーラトランジスタである。スイッチ241、242のコレクタは、スイッチ240のゲートに接続されている。スイッチ241、242のエミッタは、グランド(GND)に接続されている。スイッチ241のベースは、IG端子に接続されている。スイッチ242のベースは、牽引検出回路223に接続されている。
車両の動作状態において、スイッチ241のベースには、IG端子から、IG(イグニッション)オンを示すHレベルの信号が入力される。一方、スイッチ242のベースには、牽引信号として非牽引時を示すLレベルの信号が入力される。よって、スイッチ241がオンし、スイッチ242がオフする。スイッチ241のオンにより、スイッチ240のゲートがグランドに接続され、スイッチ240がオンする。スイッチ240のオンにより、電源電圧+BがインバータECU22および冷却器23に供給される。電源制御回路24は、車両の動作状態において、インバータECU22および冷却器23への動作電源の供給を許可する。
一方、車両の非動作状態において、スイッチ241のベースには、IG端子からIGオフを示すLレベルの信号が入力される。非牽引時には、スイッチ242のベースに、牽引信号としてLレベルの信号が入力される。よって、スイッチ241、242がオフし、これによりスイッチ240がオフする。非動作状態であって非牽引時には、インバータECU22および冷却器23に電源電圧+Bが供給されない。電源制御回路24は、車両の非動作状態であって非牽引時には、インバータECU22および冷却器23への動作電源の供給を遮断する。
車両の非動作状態において、車両の牽引時には、スイッチ242のベースに、牽引信号としてHレベルの信号が入力される。よって、スイッチ241がオフし、スイッチ242がオンする。スイッチ242のオンにより、スイッチ240のゲートがグランドに接続され、スイッチ240がオンする。スイッチ240のオンにより、電源電圧+BがインバータECU22および冷却器23に供給される。電源電圧+Bの供給により、駆動回路222、冷却ポンプ230、駆動回路231が動作可能となる。電源回路220により電源電圧+Bが降圧され、制御回路221が動作可能となる。電源制御回路24は、車両が非動作状態であっても牽引時には、インバータECU22および冷却器23への動作電源の供給を許可する。
<牽引処理>
次に、図3に基づいて、インバータECU22、ひいては電力変換装置13が実行する牽引処理について説明する。インバータECU22および電力変換装置13は、車両の非動作状態において、以下に示す処理を所定の周期で繰り返し実行する。
先ず、インバータECU22の牽引検出回路223は、上位ECU15から取得するモード信号に基づいて、車両が牽引されているか否かを判定する(ステップS10)。上記したように、牽引検出回路223には、車両の非動作状態においても電源が供給されており、牽引検出回路223は動作が可能である。
ステップS10において非牽引状態であると判定すると、牽引検出回路223は、電源供給を遮断するために、牽引信号として非牽引時であることを示すLレベルの信号を出力する。Lレベルの信号によりスイッチ242がオフし、これによりスイッチ240もオフする。よって、電源制御回路24は、電源電圧+Bの供給を遮断する(ステップS20)。電源供給を遮断すると、一連の処理を終了する。
ステップS10において牽引状態であると判定すると、牽引検出回路223は、電源供給を許可するために、牽引信号として牽引時であることを示すHレベルの信号を出力する。Hレベルの信号によりスイッチ242がオンし、これによりスイッチ240もオンする。よって、電源制御回路24は、電源電圧+Bの供給を許可する(ステップS30)。すなわち、動作電源の供給を許可する。
動作電源の供給により制御回路221が起動する。起動した制御回路221は、車両の牽引によって生じる回生電力を消費する制御を実行する(ステップS40)。IGオフの非動作状態において、牽引時にはモータジェネレータ12の回転により、回生電力(逆起電力)が発生する。制御回路221は、牽引により生じる回生電力を、インバータ21とモータジェネレータ12との間で消費するように、インバータ21(複数のIGBT211)の駆動を制御する。制御回路221は、上アーム210Hおよび下アーム210Lの一方において、全相のIGBT211をオン駆動させる。これにより、インバータ21を構成する全相の上アーム210H(または下アーム210L)のIGBT211とモータジェネレータ12(巻線12a)とによる閉回路が形成され、この閉回路において回生電力が消費される。
次いで、制御回路221は、温度検出部213により検出された温度を取得する(ステップS50)。そして制御回路221は、検出温度と予め設定された所定の閾値温度T1とを比較し、検出温度が閾値温度T1を超えているか否かを判定する(ステップS60)。ステップS60において検出温度が閾値温度T1を超えていると判定すると、制御回路221は、冷媒の流量が所定流量となるように冷却ポンプ230を動作させる駆動指令を出力する。この駆動指令にしたがって、駆動回路231が冷却ポンプ230を動作させる。検出温度が閾値温度T1を超えると、冷却ポンプ230が動作する(ステップS70)。よって、牽引時の回生電力消費により発熱したインバータ21(半導体素子)が冷却される。そして、一連の処理を終了する。
ステップS60において検出温度が閾値温度T1を超えていないと判定すると、制御回路221は、検出温度と予め設定された閾値温度T2とを比較し、検出温度が閾値温度T2を下回っているか否かを判定する(ステップS80)。閾値温度T2は、閾値温度T1よりも低い温度である。ステップS80において検出温度が閾値温度T2を下回っていると判定すると、制御回路221は、冷却ポンプ230の動作を停止させる駆動指令を出力する。この駆動指令にしたがって、駆動回路231は、冷却ポンプ230を停止させる。検出温度が閾値温度T2を下回ると、冷却ポンプ230が停止する(ステップS90)。そして、一連の処理を終了する。
ステップS80において、検出温度が閾値温度T2を下回っていないと判定すると、上記したステップS70の処理を実行する。すなわち、制御回路221は、冷却ポンプ230を動作させる駆動指令を出力する。よって、冷却ポンプ230が動作する。
<第1実施形態のまとめ>
本実施形態によれば、車両の牽引を検出するとインバータECU22や冷却器23への動作電源の供給を許可する。制御回路221は動作電源の供給により起動し、牽引による回生電力をモータジェネレータ12とインバータ21との間で消費するように、インバータ21(IGBT211)の駆動を制御する。回生電力の消費によって、インバータ21を構成するIGBT211、モータジェネレータ12、平滑コンデンサ20などを保護することができる。
牽引時の回生電力の消費により、インバータ21を構成するIGBT211などが発熱する。これにより、たとえば半導体素子の耐熱温度を超える虞がある。本実施形態では、車両の牽引を検出すると冷却器23への動作電源の供給も許可する。また、動作電源の供給により起動した制御回路221は、対象機器であるインバータ21を冷却するように冷却器23(冷却ポンプ230)の駆動を制御する。冷却によって、回生電力の消費により発熱したインバータ21(半導体素子)を保護することができる。
以上より、優れた保護機能を有する電力変換装置13を提供することができる。
本実施形態の電源制御回路24は、牽引時において、低圧バッテリからの電力の供給を許可し、非動作状態であって非牽引時には供給を遮断する。具体的には、スイッチ240、242により、動作電源の供給を制御する。よって、簡素な構成で、上記した効果を奏することができる。
<変形例>
本実施形態では、冷却器23による冷却の対象機器をインバータ21とする例を示したが、これに限定されない。牽引時の回生電力の消費により、モータジェネレータ12の巻線12aも発熱する。これにより、モータジェネレータ12の性能低下の虞がある。よって、冷却器23は、インバータ21およびモータジェネレータ12の少なくとも一方を冷却対象として含めばよい。
図4に示す変形例のように、モータジェネレータ12のみを対象機器とする場合、制御回路221は、モータジェネレータ12の温度、たとえば巻線12aを含む固定子の温度を、サーミスタなどの温度検出部121から取得すればよい。上記と同様の制御(図3参照)により、牽引時の回生電力消費にともなう発熱から、モータジェネレータ12を保護することができる。
インバータ21およびモータジェネレータ12の両方を対象機器としてもよい。たとえば、インバータ21の検出温度およびモータジェネレータの検出温度の一方が対応する閾値温度を超えると冷却ポンプ230を動作させ、両方の検出温度がそれぞれの対応する閾値温度を下回ると冷却ポンプ230を停止させてもよい。
冷却器23(冷却ポンプ230)の開始判定の閾値温度T1、終了判定の閾値温度T2を互いに異なる温度としたが、これに限定されない。互いに同じ温度としてもよい。検出温度に応じて、冷却器23の駆動を制御すればよい。たとえば、温度が高いほど冷媒の流量が大きくなるように、冷却ポンプ230の駆動を多段、もしくは、リニアに制御してもよい。
また、温度検出部121、213の検出信号によらず、牽引を検出したら冷却を開始し、牽引が終了したら冷却を終了するようにしてもよい。
牽引検出回路223が、上位ECU15が出力する牽引モード信号に基づいて、牽引状態を検出する例を示したが、これに限定されない。図5の変形例に示すように、平滑コンデンサ20の両端電圧、すなわちインバータ21の入力電圧に基づいて、牽引状態を検出してもよい。車両の非動作状態においてシステムメインリレー14は遮断されており、IGBT211には逆並列にFWD212が接続されている。牽引時には、FWD212を通じた回生により、平滑コンデンサ20の両端電圧が上昇する。図5に示す変形例において、牽引検出回路223は、両端電圧とIG信号を取得する。牽引検出回路223は、IGオフの状態で両端電圧が所定の閾値電圧を超える場合に、牽引状態であることを検出し、牽引信号としてHレベルの信号を出力する。
車両の動作状態(通常動作時)と、非動作状態(牽引時)とで、冷却器23の冷媒の流量を異ならせてもよい。牽引時の発熱量は通常動作時よりも小さい。牽引時の流量を通常動作時よりも小さくすることで、冷却器23の駆動による消費電力を抑えることができる。図6に示す変形例では、制御回路221に牽引検出回路223の出力信号が入力される。制御回路221は、牽引時を示す信号(Hレベル)が入力されると牽引時であると判定し、駆動回路231に対して牽引時の小流量モードでの駆動指令を出力する。
なお、牽引信号に代えて、IG信号を用いてもよい。動作電源が供給された制御回路221に対してIGオフを示す信号が入力されると、制御回路221は牽引時であると判定し、小流量モードの駆動指令を出力してもよい。
(第2実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例であり、先行実施形態の記載を援用できる。先行実施形態では、牽引時に低圧バッテリ(+B端子)をインバータECUおよび冷却器に接続した。これに代えて、牽引時に、DCDCコンバータをインバータECUおよび冷却器に接続してもよい。
図7は、本実施形態に係る駆動システム10、および、電力変換装置13を示す図である。電力変換装置13は、DCDCコンバータ28をさらに備えている。DCDCコンバータ28は、電力変換部280と、電源回路281と、制御回路282を有している。
電力変換部280は、入力された直流電圧を、異なる値の直流電圧に変換するDC-DC変換回路である。平滑コンデンサ20に接続されており、平滑コンデンサ20の両端間の電圧VHが入力される。電力変換部280は、電圧VHを所定の電圧(たとえば12V)に降圧し、インバータECU22および冷却器23に出力する。
電源回路281は、入力される直流電圧を降圧し、制御回路282の動作電源(たとえば5V)を生成する。本実施形態では、電源電圧+Bを降圧する。
制御回路282は、電源回路281から動作電源(5V)が供給されて動作する。制御回路282は、電力変換部280を構成する図示しないスイッチング素子の駆動を制御することで、電力変換部280の駆動を制御する。制御回路282は、たとえばマイコンを備えて構成されている。制御回路282は、電源回路281から動作電源が供給されると起動し、電力変換部280の駆動を制御する。
車両の動作状態において、IG端子からIGオンを示す信号が入力され、スイッチ241がオンする。これにより、スイッチ240がオンする。スイッチ240のオンにより、電源電圧+Bが電源回路281に供給され、電源回路281は動作電源を出力する。動作電源の供給を受けて、制御回路282は電力変換部280の駆動を制御する。DCDCコンバータ28からの電源電圧の供給により、駆動回路222、冷却ポンプ230、駆動回路231が動作可能となる。電源回路220により電源電圧が降圧され、制御回路221が動作可能となる。電源制御回路24は、車両の動作状態において、インバータECU22および冷却器23への動作電源の供給を許可する。
一方、車両の非動作状態において、IG端子からIGオフを示す信号が入力される。非牽引時には、牽引信号として非牽引を示す信号が入力される。よって、スイッチ241、242がオフする。これにより、スイッチ240がオフする。電源回路281への電源電圧+Bの供給が遮断され、制御回路282が動作しないため、DCDCコンバータ28は、電圧VHを降圧する動作を行わない。非動作状態であって非牽引時には、インバータECU22および冷却器23に電源電圧が供給されない。電源制御回路24は、車両の非動作状態であって非牽引時には、インバータECU22および冷却器23への動作電源の供給を遮断する。
車両の非動作状態において、車両の牽引時には、スイッチ242のベースに、牽引信号としてHレベルの信号が入力される。よって、スイッチ241がオフし、スイッチ242がオンする。これにより、スイッチ240がオンする。スイッチ240のオンにより、電源電圧+Bが電源回路281に供給され、DCDCコンバータ28が動作する。DCDCコンバータ28からの電源電圧の供給により、駆動回路222、冷却ポンプ230、駆動回路231が動作可能となる。電源回路220により電源電圧が降圧され、制御回路221が動作可能となる。電源制御回路24は、車両が非動作状態であっても牽引時には、インバータECU22および冷却器23への動作電源の供給を許可する。
<第2実施形態のまとめ>
本実施形態では、DCDCコンバータ28を駆動させて、インバータECU22および冷却器23に電源電圧を供給する。この構成においても、先行実施形態と同等の効果を奏することができる。
また、DCDCコンバータ28は、電圧VHを降圧して電源電圧を生成する。牽引時において、システムメインリレー14は遮断されている。よって、DCDCコンバータ28の動作により、牽引時に生じる回生電力の消費を促進させることができる。
<変形例>
DCDCコンバータ28と電源制御回路24とを、一体的に構成してもよい。
図8に示す変形例のように、牽引時に、システムメインリレー14を導通状態に切り替えてもよい。図8に示す変形例では、牽引検出回路223の出力する牽引信号が、制御回路221にも入力される。制御回路221は、牽引信号としてHレベルの信号が入力されると、システムメインリレー14に対して、遮断状態から導通状態に切り替える信号を出力する。
図9は、図8の電力変換装置13が実行する牽引処理を示すフローチャートである。先行実施形態(図3参照)と異なる点は、ステップS32の処理が追加されている点である。ステップS10において牽引状態であると判定すると、牽引検出回路223は、牽引信号としてHレベルの信号を出力する。これにより、電源制御回路24は、ステップS30の処理を実行して、電源電圧+Bの供給を許可する。動作電源の供給により起動した制御回路221は、システムメインリレー14に対して、遮断状態から導通状態に切り替えるための信号を出力する(ステップS32)。また、制御回路221は、ステップS40の処理、すなわち回生電力消費制御を実行する。
制御回路221は、牽引時において動作電源が供給されると、システムメインリレー14を強制的に導通状態に切り替える信号を出力する。牽引状態が解消されると、制御回路221は導通状態への切り替え信号を出力しない。よって、非動作状態の非牽引時において、システムメインリレー14は、遮断状態とされる。
システムメインリレー14が遮断状態でDCDCコンバータ28が動作すると、電圧VHは低下する。上記したように、牽引時にシステムメインリレー14を導通状態に切り替えると、平滑コンデンサ20が高圧バッテリ11に接続される。これにより、牽引が長時間にわたっても、DCDCコンバータ28による電源供給を安定化させることができる。なお、牽引信号に代えて、IG信号を用いてもよい。
図10は、電力変換装置13(駆動システム10)の別の変形例を示している。この変形例では、インバータECU22が、電圧検出部224をさらに有している。電圧検出部224は、平滑コンデンサ20の両端電圧、すなわち電圧VHを検出し、検出結果を制御回路221に出力する。電圧検出部224は、動作電源の供給により動作する。上記した電圧検出信号と、牽引信号が制御回路221に入力される。制御回路221は、牽引信号としてHレベルの信号が入力される期間において、検出された電圧VHと閾値電圧(第1閾値電圧)とを比較する。そして、電圧VHが閾値電圧を下回ると、システムメインリレー14に対して、遮断状態から導通状態に切り替える信号を出力する。
図11は、図10の電力変換装置13が実行する牽引処理を示すフローチャートである。図9と異なる点は、ステップS31の処理が追加されている点である。ステップS10において牽引状態であると判定すると、牽引検出回路223は、牽引信号としてHレベルの信号を出力する。これにより、電源制御回路24は、ステップS30の処理を実行して、電源電圧+Bの供給を許可する。動作電源の供給により起動した制御回路221は、電圧検出部224の検出電圧(電圧VH)と閾値電圧V1とを比較し、検出電圧が閾値電圧V1を下回るか否かを判定する(ステップS31)。
検出電圧が閾値電圧V1を下回ると判定すると、制御回路221は、ステップS32の処理を実行して、導通状態に切り替えるための信号をシステムメインリレー14に出力する。検出電圧が閾値電圧V1を下回っていないと判定すると、制御回路221はステップS32の処理を実行せずに、すなわちシステムメインリレー14を遮断状態にしたまま、ステップS40の回生電力消費制御を実行する。
上記したように、牽引時に検出電圧が閾値電圧V1を下回ると、システムメインリレー14を導通状態に切り替える。これにより、平滑コンデンサ20が高圧バッテリ11に接続され、牽引が長時間にわたっても、DCDCコンバータ28による電源供給を安定化させることができる。
なお、牽引信号に代えて、IG信号を用いてもよい。制御回路221に検出電圧と閾値電圧との判定機能をもたせる例を示したが、これに限定されない。電圧検出部224に判定機能をもたせてもよい。制御回路221は、牽引時に、電圧検出部224から検出電圧<閾値電圧V1を示す信号を取得すると、システムメインリレー14を導通状態にする信号を出力する。
(第3実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例であり、先行実施形態の記載を援用できる。先行実施形態では、牽引時に、DCDCコンバータをインバータECUおよび冷却器に接続した。これに代えて、所定の条件を満たすと、DCDCコンバータから低圧バッテリに接続を切り替えるようにしてもよい。
図12は、本実施形態に係る駆動システム10、および、電力変換装置13を示す図である。電力変換装置13は、第2実施形態同様、DCDCコンバータ28を備えている。電力変換装置13において、インバータECU22は、電圧検出部225をさらに有している。また、電源制御回路24は、スイッチ243、244をさらに有している。
電圧検出部225は、上記した電圧検出部224同様、平滑コンデンサ20の両端電圧、すなわち電圧VHを検出する。電圧検出部225は、動作電源の供給により動作する。電圧検出部225は、電圧VHと閾値電圧(第2閾値電圧)とを比較し、その比較結果を出力する。電圧検出部225には、牽引検出回路223から牽引信号が入力される。電圧検出部225は、牽引信号としてHレベルの信号が入力されているとき、すなわち牽引時に、電圧VHが閾値電圧を下回ると、Hレベルの信号を出力する。電圧検出部225は、電圧VHが閾値電圧以上の場合に、Lレベルの信号を出力する。それ以外の動作期間において、電圧検出部225は、Lレベルの信号を出力する。
スイッチ243は、第1実施形態に示したスイッチ240同様、+B端子と、インバータECU22および冷却ポンプ230との間に設けられている。本実施形態のスイッチ243は、pチャネル型のMOSFETである。スイッチ244は、npn型のバイポーラトランジスタである。スイッチ244のコレクタは、スイッチ243のゲートに接続されている。スイッチ244のエミッタは、グランドに接続されている。スイッチ244のベースは、電圧検出部225に接続されている。
第2実施形態同様、車両の動作状態においては、DCDCコンバータ28の駆動により、インバータECU22および冷却器23に動作電源が供給される。電源制御回路24は、車両の動作状態において、インバータECU22および冷却器23への動作電源の供給を許可する。車両の非動作状態で非牽引時には、電源回路281への電源電圧+Bの供給が遮断され、DCDCコンバータ28は電圧VHを降圧する動作を行わない。電源制御回路24は、車両の非動作状態であって非牽引時には、インバータECU22および冷却器23への動作電源の供給を遮断する。
車両の非動作状態において、車両の牽引時には、スイッチ241がオフし、スイッチ242がオンする。これにより、スイッチ240がオンする。電源電圧+Bが電源回路281に供給され、DCDCコンバータ28が動作する。インバータECU22および冷却器23に、DCDCコンバータ28から電源電圧が供給される。電源供給により、電圧検出部225は、電圧VHを検出する。システムメインリレー14が遮断状態でDCDCコンバータ28が動作すると、電圧VHが低下する。電圧VHが閾値電圧を下回ると、電圧検出部225は、Hレベルの信号を出力する。
電圧検出部225の出力がHレベルに切り替わると、スイッチ244がオンする。これにより、スイッチ243もオンし、電源電圧+BがインバータECU22および冷却器23に供給される。閾値電圧は、たとえば、DCDCコンバータ28の出力電圧が理想的な電源電圧+B(たとえば12V)と等しいときの電圧VHの値とされている。
<第3実施形態のまとめ>
本実施形態でも、車両の牽引時に、インバータECU22および冷却器23に電源電圧を供給する。よって、先行実施形態と同等の効果を奏することができる。
また、牽引時において、まずDCDCコンバータ28を動作させて、インバータECU22および冷却器23に電源電圧を供給する。牽引時において、システムメインリレー14は遮断されているため、DCDCコンバータ28の動作により、牽引時に生じる回生電力の消費を促進させることができる。
また、DCDCコンバータ28の動作により電圧VHが低下し、閾値電圧を下回ると、インバータECU22および冷却器23に電源電圧+Bを供給する。これにより、牽引時において、インバータECU22および冷却器23への電源供給を安定化することができる。
なお、電圧検出部225に入力する信号を、牽引信号に代えて、IG信号を用いてもよい。電圧VHが閾値電圧を下回ることで、電圧検出部225から出力される信号により、DCDCコンバータ28の駆動を停止させてもよい。
電源制御回路24が、IGオン時に+B端子をインバータECU22および冷却器23に接続するための、図示しないスイッチをさらに有してもよい。このスイッチは、たとえばnpn型のバイポーラトランジスタである。コレクタが、スイッチ243のゲートに接続され、エミッタがグランドに接続されている。そして、ベースに、IG端子が接続されている。
(他の実施形態)
この明細書および図面等における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。たとえば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、又は組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものと解されるべきである。
明細書および図面等における開示は、請求の範囲の記載によって限定されない。明細書および図面等における開示は、請求の範囲に記載された技術的思想を包含し、さらに請求の範囲に記載された技術的思想より多様で広範な技術的思想に及んでいる。よって、請求の範囲の記載に拘束されることなく、明細書および図面等の開示から、多様な技術的思想を抽出することができる。
制御回路221および駆動回路222、231は、少なくともひとつのコンピュータを含む制御システムによって提供される。制御システムは、ハードウェアである少なくともひとつのプロセッサ(ハードウェアプロセッサ)を含む。ハードウェアプロセッサは、下記(i)、(ii)、又は(iii)により提供することができる。
(i)ハードウェアプロセッサは、ハードウェア論理回路である場合がある。この場合、コンピュータは、プログラムされた多数の論理ユニット(ゲート回路)を含むデジタル回路によって提供される。デジタル回路は、プログラムおよび/またはデータを格納したメモリを備える場合がある。コンピュータは、アナログ回路によって提供される場合がある。コンピュータは、デジタル回路とアナログ回路との組み合わせによって提供される場合がある。
(ii)ハードウェアプロセッサは、少なくともひとつのメモリに格納されたプログラムを実行する少なくともひとつのプロセッサコアである場合がある。この場合、コンピュータは、少なくともひとつのメモリと、少なくともひとつのプロセッサコアとによって提供される。プロセッサコアは、たとえばCPUと称される。メモリは、記憶媒体とも称される。メモリは、プロセッサによって読み取り可能な「プログラムおよび/またはデータ」を非一時的に格納する非遷移的かつ実体的な記憶媒体である。
(iii)ハードウェアプロセッサは、上記(i)と上記(ii)との組み合わせである場合がある。(i)と(ii)とは、異なるチップの上、又は共通のチップの上に配置される。
すなわち、制御回路221および駆動回路222、231が提供する手段および/または機能は、ハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、又はそれらの組み合わせにより提供することができる。
インバータ21を構成するスイッチング素子は、IGBT211に限定されない。たとえば、MOSFETを用いてもよい。
高圧バッテリ11と平滑コンデンサ20の間に、コンバータを備えてもよい。