JP2017207384A - 電子時計 - Google Patents

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Hiroshi Takyo
祐 田京
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Abstract

【課題】時計の状態や情報を指針による多彩な表現によって表示する低消費電力の表示手段を備えた電子時計を提供する。【解決手段】径方向に2極以上着磁されたロータ21と、第1のコイルAと第2のコイルBとを有する2コイルステップモータ20と、ロータ21を回転駆動するための駆動パルスSPを、第1のコイルAと第2のコイルBに供給する駆動パルス生成回路4と、ロータ21が回転駆動しない駆動力の微小パルスMPを、第1のコイルAと第2のコイルBに供給する微小パルス生成回路5と、駆動パルスSPと微小パルスMPのいずれかを入力し、2コイルステップモータ20を駆動するドライバ回路10と、を有する構成とした。これにより、ステップモータ20を駆動して、低消費電力で多彩な表現での指針による振動表示が可能な表示手段を備えた電子時計を提供できる。【選択図】図1

Description

本発明は、2コイルステップモータを用いたアナログ表示方式の電子時計に関する。
従来、アナログ表示方式の電子時計は、指針をステップモータによって駆動することが一般的である。このステップモータは、コイルによって磁化されるステータと、2極磁化された円盤状の回転体であるロータで構成され、たとえば1秒毎に駆動されることで指針によって時刻を表示する。
また、近年では、ストップウォッチ、アラーム、タイマー等の付加機能を持つ多機能アナログ電子時計が商品化されている。このような多機能アナログ電子時計として、通常の秒針、分針、時針の他に、クロノグラフ針等を設けて多機能情報を表示する提案がなされている(たとえば特許文献1参照)。
この特許文献1の多機能電子時計は、ストップウォッチ計測状態で10分間リューズ及びボタン操作が無い場合には、1/10秒クロノグラフ針が0位置を中心として左右に振動する扇形運針手段を備えている。この機能により、ストップウォッチ計測中の通常の運針では、1秒当たり39発の駆動パルスが発生するが、クロノグラフ針の扇形運針では、1秒間に3発しか駆動パルスが発生しないため、電池寿命を延ばすことができると共に、ストップウォッチ計測中であることも一目で知ることができる効果が示されている。
特許第2993202号公報(第10頁、図31)
しかしながら、特許文献1で提示されている多機能電子時計の扇形運針手段は、クロノグラフ針について、0位置を中心に時計回りと反時計回りにステップ送りで運針させるので、その都度、クロノグラフ針を動かすステップモータを1ステップずつ正転および逆転させる必要があり、その結果、大きな駆動電力が必要となる。なぜならば、ステップモータの逆転駆動は、正転駆動と比較して駆動電力が一例として10倍程度必要だからである。
従って、ステップモータの逆転駆動が必要な従来例の扇形運針手段では、ステップモータによる運針回数が少なくても、実際の駆動電力はかなり大きくなり問題である。また、ステップ送りの正転と逆転で指針を左右に振動させる扇形運針では、運針のスピードが遅くなるために指針の動きがぎこちなく、使用者に違和感を与えて好ましくない。また、ステップ送りによる扇形運針では、指針の振動量(振幅)が一定であって可変できない。このため、扇形運針による表現が限定されるので、時計の様々な状態や情報をきめ細かく表示することは困難である。
本発明の目的は上記課題を解決し、時計の状態や情報を指針による多彩な表現によって表示する低消費電力の表示手段を備えた電子時計を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の電子時計は下記記載の構成を採用する。
本発明の電子時計は、径方向に2極以上着磁されたロータと、該ロータを介して対向して設けられる第1及び第2のステータ磁極部と、該第1及び第2のステータ磁極部の間にあって、ロータに向き合って設けられる第3のステータ磁極部と、を有するステータと、第1のステータ磁極部と第3のステータ磁極部に磁気的に結合する第1のコイルと、第2のステータ磁極部と第3のステータ磁極部に磁気的に結合する第2のコイルと、を有する2コイルステップモータと、ロータを回転駆動するための駆動パルスを、第1のコイルと第2のコイルに供給する駆動パルス生成回路と、ロータが回転駆動しない駆動力の微小パルスを、第1のコイルと第2のコイルに供給する微小パルス生成回路と、駆動パルスと微小パルスのいずれかを入力し、2コイルステップモータを駆動するモータドライバ回路と、を有することを特徴とする。
本発明の電子時計により、2コイルステップモータの第1のコイルと第2のコイルにそれぞれ微小パルスを供給することで、ロータが回転しない駆動力で2コイルステップモータを正転方向と逆転方向に回転振動できる。これにより、指針を従来のステップ送りの運針による振動よりも少ない消費電力で高速に振動でき、時計の状態や情報を指針による振動表示によって分かりやすく表示する電子時計を提供できる。
また、微小パルス生成回路は、複数の駆動力の微小パルスが生成可能であることを特徴とする。
これにより、複数の駆動力の微小パルスを2コイルステップモータに供給することができるので、指針による振動表示の振動量(振幅)の違いによって、時計の様々な状態や情報をきめ細かく表示する電子時計を提供できる。
また、微小パルス生成回路は、第1のコイルに供給する第1の微小パルスと、第2のコイルに供給する第2の微小パルスと、を出力可能に構成されることを特徴とする。
これにより、2コイルステップモータの第1のコイルと第2のコイルに、個別に微小パルスが供給されるので、指針による振動表示を多彩に表現でき、時計の様々な状態や情報をきめ細かく表示する電子時計を提供できる。
また、第1の微小パルスの出力のタイミングと、第2の微小パルスの出力のタイミングとが異なっていることを特徴とする。
これにより、第1の微小パルスによって指針を第1の方向に振動させ、その直後に、第2の微小パルスによって第1の方向と逆方向に指針を振動させるので、指針による振動表示を素早く高速に行うことができる。
また、第1の微小パルスは、第1の所定時間に第1の所定間隔で出力され、第2の微小パルスは、第2の所定時間に第2の所定間隔で出力されることを特徴とする。
これにより、指針による振動表示を様々な形態に変えることが可能となり、時計の様々な状態や情報をきめ細かく表示する電子時計を提供できる。
また、第1の微小パルスの駆動力と第2の微小パルスの駆動力とが異なることを特徴とする。
これにより、指針による振動表示の第1の方向の振動量と、第1の方向と逆方向の振動量と、を変えることが可能となり、振動表示の振動バランスを均等または偏らせたりでき
るので、振動表示の形態によって時計の様々な状態や情報をきめ細かく表示する電子時計を提供できる。
また、第1の所定時間と第2の所定時間とが異なるか、又は、第1の所定間隔と第2の所定間隔とが異なることを特徴とする。
これにより、指針による振動表示の第1の方向の振動形態と、第1の方向と逆方向の振動形態とを自在に変えることが可能となり、指針による振動表示を多彩に表現できるので、時計の様々な状態や情報をきめ細かく表示する電子時計を提供できる。
また、微小パルスは、第1のコイルと第2のコイルのいずれか又は両方に供給され、ロータを第1の方向に駆動する第3微小パルスと、第1のコイルと第2のコイルのいずれか又は両方に、該第3微小パルスの出力直後に供給され、ロータを第1の方向と逆の方向に引き戻す第4微小パルスと、で構成されることを特徴とする。
これにより、ロータの回転振動を大きく、且つ、高速に駆動することが可能となり、指針による振動表示の振動量を大きくできると共に、指針が高速に振動する振動表示を実現した電子時計を提供できる。
また、第1のコイルの一方の端子と第2のコイルの一方の端子が共通であることを特徴とする。
これにより、2コイルステップモータを駆動するドライバ回路の出力本数を削減できるので、ドライバ回路を内蔵する電子時計のICチップの規模を縮小でき、量産性に優れた電子時計を提供できる。
上記の如く本発明によれば、2コイルステップモータの第1のコイルと第2のコイルにそれぞれ微小パルスを供給することで、ロータが回転しない駆動力で2コイルステップモータを正転方向と逆転方向に回転振動できる。これにより、指針を従来のステップ送りによる振動よりも少ない消費電力で高速に振動でき、時計の様々な状態や情報を指針による振動表示によって分かりやすくきめ細かく表示する電子時計を提供できる。
本発明の第1の実施形態に係わる電子時計の概略構成を示す構成図である。 本発明の第1の実施形態に係わる2コイルステップモータの概略構成を示す平面図である。 本発明の第1の実施形態に係わる電子時計のドライバ回路の一例を示す回路図である。 本発明の第1の実施形態に係わる電子時計の駆動パルス波形図とドライバ回路の動作表である。 本発明の第1の実施形態に係わる電子時計の駆動パルスSP1によるステップモータの回転動作を説明する説明図である。 本発明の第1の実施形態に係わる電子時計の駆動パルスSP2によるステップモータの回転動作を説明する説明図である。 本発明の第1の実施形態に係わる電子時計の微小パルス波形図とドライバ回路の動作表である。 本発明の第1の実施形態に係わる電子時計の微小パルスMP1によるステップモータの振動動作を説明する説明図である。 本発明の第1の実施形態に係わる電子時計の微小パルスMP2によるステップモータの振動動作を説明する説明図である。 本発明の第1の実施形態の変形例1と変形例2に係わる微小パルス波形図である。 本発明の第2の実施形態に係わる電子時計の微小パルス波形図とドライバ回路の動作表である。 本発明の第2の実施形態に係わる電子時計の微小パルスMP31とMP41によるステップモータの振動動作を説明する説明図である。 本発明の第2の実施形態に係わる電子時計の微小パルスMP32とMP42によるステップモータの振動動作を説明する説明図である。 本発明の第2の実施形態の変形例に係わる微小パルス波形図とドライバ回路の動作表である。 本発明の第2の実施形態の変形例に係わる微小パルスMP31とMP51によるステップモータの振動動作を説明する説明図である。 本発明の第2の実施形態の変形例に係わる微小パルスMP32とMP52によるステップモータの振動動作を説明する説明図である。 本発明の第3の実施形態に係わる電子時計のドライバ回路の一例を示す回路図である。 本発明の第3の実施形態に係わる電子時計の駆動パルス波形図とドライバ回路の動作表である。 本発明の第3の実施形態に係わる電子時計の微小パルス波形図とドライバ回路の動作表である。 本発明の第3の実施形態の変形例に係わる微小パルス波形図とドライバ回路の動作表である。
以下図面により本発明の実施の形態を詳述する。
[各実施形態の特徴]
第1の実施形態の特徴は、本発明の基本形態であり、2コイルステップモータの二つのコイルに回転駆動しない駆動力の微小パルスを供給し、ステップモータのロータをステップ送り以下の回転角で回転振動させて指針による振動表示を行う電子時計である。
第2の実施形態の特徴は、ロータを第1の方向に駆動する微小パルスを供給し、その直後に第1の方向と逆方向にロータを引き戻す微小パルスを供給し、指針の振動量が大きく、且つ、高速に振動表示を行う電子時計である。
第3の実施形態の特徴は、2コイルステップモータの第1のコイルと第2のコイルの一方の端子を共通にして、ドライバ回路の出力数を減らした構成で指針による振動表示を行う電子時計である。なお、微小パルスによってステップモータのロータをステップ送り以下の回転角で回転振動させ、指針の振動によって所定の情報等を表示する手段を指針による振動表示と称する。
[第1の実施形態]
[第1の実施形態の電子時計の構成説明:図1]
第1の実施形態の電子時計の概略構成について図1を用いて説明する。図1において、符号1は本発明のアナログ表示方式の電子時計である。電子時計1は、水晶振動子(図示せず)によって所定の基準信号P1を出力する発振回路2と、制御回路3、駆動パルス生成回路4、微小パルス生成回路5、モータドライバ回路10(以下、「ドライバ回路10」と略す)、および、2コイルステップモータ20(以下、「ステップモータ20」と略す)などを備えている。なお、電子時計1は、指針等による表示部、輪列、電源、操作部材等を含むが、ここでは図示を省略する。
制御回路3は、基準信号P1を入力して所定の周波数信号に分周し、各回路を制御するための制御信号P2、P3などを出力する。
駆動パルス生成回路4は、制御信号P2を入力して、ステップモータ20の二つのコイルにそれぞれ供給する第1駆動パルスSP1と第2駆動パルスSP2で構成される駆動パルスSPを生成し、ドライバ回路10に出力する。
微小パルス生成回路5は、制御信号P3を入力して微小パルスMPを出力する。この微小パルスMPは、第1の実施形態では、第1微小パルスMP1と第2微小パルスMP2で構成され、それぞれの微小パルスは、ステップモータ20の二つのコイルに個別に供給される。なお、微小パルスMPの符号は、後述する他の実施形態を含めて、微小パルスの全体を示す場合に用いることとし、微小パルスMPを構成する個々の微小パルスは、MPのあとに番号を付加して示す。
また、微小パルス生成回路5は、それぞれ複数の駆動力の第1微小パルスMP1と第2微小パルスMP2が生成可能に構成される。従って、第1微小パルスMP1と第2微小パルスMP2は、同一の駆動力で出力することも、異なる駆動力で出力することも可能である。
ここで、第1微小パルスMP1と第2微小パルスMP2の複数の駆動力は、それぞれの微小パルスのデューティを変えることで実現している。また、第1微小パルスMP1と第2微小パルスMP2の駆動力は、ステップモータ20が回転駆動しない値に設定される。なお、微小パルスMPのパルス波形の詳細は後述する。
ドライバ回路10は、駆動パルスSPと微小パルスMPを入力し、各パルス信号に基づいた駆動波形O1、O2、O3、O4を出力端子O1、O2、O3、O4から出力し、ステップモータ20に供給してステップモータ20を駆動する。なお、説明を分かりやすくするために、ドライバ回路10の出力端子O1〜O4と、出力される駆動波形O1〜O4の符号を同一にした。なお、ドライバ回路10の詳細な回路構成は後述する。
ステップモータ20は、第1のコイルA(以下、「コイルA」と略する)と第2のコイルB(以下、「コイルB」と略す)とを有している。なお、ステップモータ20の詳細は後述する。
[ステップモータの構成説明:図2]
次に、ステップモータ20の構成について図2を用いて説明する。ステップモータ20は、ロータ21、ステータ22、二つのコイルA、コイルBなどによって構成される。ロータ21は2極磁化された円盤状の回転体であり、径方向にN極、S極が着磁されている。
ステータ22は、軟磁性材によって成り、ロータ21が挿入されるロータ穴22dが設けられ、このロータ穴22dにロータ21が配置されている。ステータ22は、ロータ21に略対向して第1のステータ磁極部22a(以下、「第1磁極部22a」と略す)と第2のステータ磁極部22b(以下、「第2磁極部22b」と略す)が設けられている。また、第1磁極部22aと第2磁極部22bの間にあって、ロータ21に向き合う位置に第3のステータ磁極部22c(以下、「第3磁極部22c」と略す)が設けられている。
また、第1磁極部22aと第3磁極部22cに磁気的に結合する位置にコイルAが設けられ、第2磁極部22bと第3磁極部22cに磁気的に結合する位置にコイルBが設けら
れている。
コイルAは絶縁基板23a上にコイル端子O1、O2を有しており、コイルAの巻線の両端が接続されている。また、コイルBは絶縁基板23b上にコイル端子O3、O4を有しており、コイルBの巻線の両端が接続されている。この各コイル端子O1〜O4に、前述したドライバ回路10から出力される駆動波形O1〜O4がそれぞれ供給される。
なお、説明をわかりやすくするために、各コイル端子と供給される各駆動波形の符号を共通にしている。また、一例としてコイル端子O1がコイルAの巻始めであり、コイル端子O4がコイルBの巻始めである。
また、図2で示すロータ21は静止状態であり、ロータ21の角度は、図面の上方を0度と規定し、その位置から時計回りに90度、180度、270度と規定する。このロータ21の角度の規定は、後述するステップモータ20のすべての図面に共通である。
また、ロータ21の時計回りの回転を正転と称し、反時計回りの回転を逆転と称す。また、ロータ21は、N極が0度、または180度に位置するときが静止位置(静的安定点)である。よって、図2で示すロータ21は、N極が静止位置0度にある。また、ロータのN極が90度、または270度の位置が、保持トルクのピーク位置である。
このように、ステップモータ20は、ロータ21を基準にして、ステータ22と二つのコイルA、Bが左右対称に配置されており、この構造によって、ロータ21の正転駆動と逆転駆動、および、本発明の特徴であるロータ21を回転振動させて指針を振動表示する動作をバランス良く容易に行うことができる。なお、図2で示すステップモータ20の各符号は、後述するステップモータ20の動作を説明するすべての図面に共通である。
[ドライバ回路の回路構成の説明:図3]
次に、ステップモータ20を駆動するためのドライバ回路10の回路構成の一例について図3を用いて説明する。ドライバ回路10は、ステップモータ20のコイルA、コイルBに駆動バルスSPと微小パルスMPによる駆動波形O1〜O4を供給する4つのバッファ回路によって構成される。
この4つのバッファ回路の構成を説明すると、まず、低ON抵抗のPチャンネルMOSトランジスタであるトランジスタP1と、低ON抵抗のNチャンネルMOSトランジスタであるトランジスタN1と、のコンプリメンタリ接続でなるバッファ回路が、駆動波形O1を出力してコイルAのコイル端子O1に供給される。
また同様に、それぞれ低ON抵抗のトランジスタP2とトランジスタN2とのコンプリメンタリ接続でなるバッファ回路が、駆動波形O2を出力してコイルAのコイル端子O2に供給される。
また同様に、それぞれ低ON抵抗のトランジスタP3とトランジスタN3とのコンプリメンタリ接続でなるバッファ回路が、駆動波形O3を出力してコイルBのコイル端子O3に供給される。
また同様に、それぞれ低ON抵抗のトランジスタP4とトランジスタN4とのコンプリメンタリ接続でなるバッファ回路が、駆動波形O4を出力してコイルBのコイル端子O4に供給される。
各トランジスタP1〜P4、N1〜N4のそれぞれゲート端子Gは、図示しないが、前
述した駆動パルス生成回路4からの駆動パルスSPと、微小パルス生成回路5からの微小パルスMPと、を入力し、各トランジスタは駆動パルスSPと微小パルスMPに基づいてON/OFF制御され、駆動波形O1〜O4が出力される。なお、各トランジスタのON/OFF動作の詳細は後述する。
なお、トランジスタP1〜P4の各ソース端子Sは、電源VDDに接続され、トランジスタN1〜N4の各ソース端子Sは、電源VSSに接続される。ここで、電源VDDは電圧0Vであり、電源VSSは電圧−V(たとえば、−3V位)である。
[2コイルステップモータの回転駆動波形の説明:図4]
次に、2コイルステップモータを1ステップ180度単位で回転駆動する駆動波形は公知であるが、本発明を理解する上で必要であるので、図2で示したステップモータ20と図3で示したドライバ回路10とを用いて、1ステップ180度の回転駆動を2ステップで行いロータ21を1回転(360度)駆動する駆動波形の一例について図4を用いて説明する。
図4(a)は、駆動パルスSPによる駆動波形O1〜O4の一例であり、図4(b)と図4(c)は、駆動パルスSPによって制御されるドライバ回路10の各トランジスタのONとOFFの動作表である。
図4(a)において、ステップモータ20のロータ21のN極を静止位置0度から180度正転(時計回り)させる第1ステップは、駆動パルス生成回路4から第1駆動パルスSP1が出力し、駆動波形O2が電圧−Vとなり、他の駆動波形O1、O3、O4は電圧0Vが維持される。また、第1駆動パルスSP1の出力が終了すると、次の駆動パルスの到来まで、すべての駆動波形O1〜O4は電圧0Vが維持される。
この第1駆動パルスSP1によるドライバ回路10の各トランジスタの動作を図4(b)の動作表を用いて説明する。ここで、第1駆動パルスSP1によって、駆動波形O2を電圧−Vとし、駆動波形O1を電圧0Vとするので、ドライバ回路10のトランジスタP1とトランジスタN2がON、トランジスタN1とトランジスタP2がOFFし、図示しないが、駆動電流がコイル端子O1からコイル端子O2に流れ、コイルAが励磁される。
また、第1駆動パルスSP1によって、駆動波形O3、O4を共に電圧0Vとするので、トランジスタP3、P4がON、トランジスタN3、N4がOFFし、コイルBのコイル端子O3、O4は共に電源VDDに接続されて電圧0Vとなり、コイルBには駆動電流が流れず、コイルBは励磁されない。
次に、図4(a)において、ステップモータ20のロータ21のN極を静止位置180度から更に180度正転(時計回り)させる第2ステップでは、駆動パルス生成回路4から第2駆動パルスSP2が出力し、駆動波形O1が電圧−Vとなり、他の駆動波形O2、O3、O4は電圧0Vが維持される。また、第2駆動パルスSP2の出力が終了すると、次の駆動パルスの到来まで、すべての駆動波形O1〜O4は電圧0Vが維持される。
この第2駆動パルスSP2によるドライバ回路10の各トランジスタの動作を図4(c)の動作表を用いて説明する。ここで、第2駆動パルスSP2によって、駆動波形O1を電圧−Vとし、駆動波形O2を電圧0Vとするので、ドライバ回路10のトランジスタN1とトランジスタP2がON、トランジスタP1とトランジスタN2がOFFし、図示しないが、駆動電流がコイル端子O2からコイル端子O1に流れ、コイルAが第1駆動パルスSP1の逆方向に励磁される。
また、第2駆動パルスSP2によって、駆動波形O3、O4を共に電圧0Vとするので、トランジスタP3、P4がON、トランジスタN3、N4がOFFし、コイルBのコイル端子O3、O4は共に電源VDDに接続されて電圧0Vとなり、コイルBには駆動電流が流れず、コイルBは励磁されない。なお、第1駆動パルスSP1と第2駆動パルスSP2の駆動期間は、一例として共に3msである。
[第1駆動パルスSP1によるステップモータの回転動作の説明:図5]
次に、ステップモータ20の第1駆動パルスSP1による回転動作について図5を用いて説明する。図5(a)は、ステップモータ20のロータ21のN極が静止位置0度にあって、静止状態にあることを示している。
次に図5(b)において、第1駆動パルスSP1によって駆動波形O2が電圧−Vになると(図4(a)参照)、前述したように、図示しないが駆動電流がコイル端子O1からコイル端子O2に流れ、コイルAが励磁される(コイルAの矢印は励磁方向を示す)。これにより、第1磁極部22aがN極、第3磁極部22cがS極に磁化され、また、コイルBは励磁されないので、第2磁極部22bは第3磁極部22cと同じS極となる。
その結果、ロータ21のN極と、第2磁極部22b及び第3磁極部22cのS極が引き合い、また、ロータ21のS極と第1磁極部22aのN極が引き合い、ロータ21は静止位置0度から正転方向(時計回り)にピーク位置(90度)を超えて約135度回転する。
次に図5(c)において、第1駆動パルスSP1の出力が終了すると、コイルAの励磁が無くなり、第1〜第3磁極部22a〜22cの磁化が消えるが、ロータ21はピーク位置(90度)を超えているので、N極が約135度の位置から180度の静的安定点まで回転を継続し、その位置で保持される。この結果、ロータ21は、第1駆動パルスSP1によって、正転方向に1ステップ(180度)回転駆動される。
図5(d)は、第1駆動パルスSP1によって運針する秒針31の動きを示している。図5(d)において、ステップモータ20のロータ21のN極が静止位置0度から1ステップ(180度)回転駆動すると、ステップモータ20のロータ21と輪列(図示せず)を介して所定の減速比で結合している秒針31は、0秒位置(点線で示す)から、1秒位置(実線で示す)に運針する。なお、秒針31の1秒位置は、分かりやすくするために実際より大きな角度で図示している。
[第2駆動パルスSP2によるステップモータの回転動作の説明:図6]
次に、ステップモータ20の第2駆動パルスSP2による回転動作について図6を用いて説明する。図6(a)は、ステップモータ20のロータ21のN極が静止位置180度にあって、静止状態にあることを示している。
次に図6(b)において、第2駆動パルスSP2によって駆動波形O1が電圧−Vになると(図4(a)参照)、前述したように、図示しないが駆動電流がコイル端子O2からコイル端子O1に流れ、コイルAが第1駆動パルスSP1とは逆方向に励磁される(コイルAの矢印は励磁方向を示す)。これにより、第1磁極部22aがS極、第3磁極部22cがN極に磁化され、また、コイルBは励磁されないので、第2磁極部22bは第3磁極部22cと同じN極となる。
その結果、ロータ21のS極と、第2磁極部22b及び第3磁極部22cのN極が引き合い、また、ロータ21のN極と第1磁極部22aのS極が引き合い、ロータ21はN極の静止位置180度から正転方向(時計回り)にピーク位置(270度)を超えて約13
5度回転し、N極は約315度の位置となる。
次に図6(c)において、第2駆動パルスSP2の出力が終了すると、コイルAの励磁が無くなり、第1〜第3磁極部22a〜22cの磁化が消えるが、ロータ21はピーク位置(270度)を超えているので、N極が約315度の位置から360度(0度)の静的安定点まで回転を継続し、その位置で保持される。この結果、ロータ21は、第2駆動パルスSP2によって1ステップ(180度)回転駆動される。すなわち、ロータ21は、第1駆動パルスSP1と第2駆動パルスSP2によって1回転(360度回転)する。
図6(d)は、第2駆動パルスSP2によって運針する秒針31の動きを示している。図6(d)において、ステップモータ20のロータ21のN極が静止位置180度から1ステップ(180度)回転駆動すると、ステップモータ20のロータ21と輪列(図示せず)を介して所定の減速比で結合している秒針31は、1秒位置(点線で示す)から、2秒位置(実線で示す)に運針する。なお、秒針31の1秒位置および2秒位置は、分かりやすくするために実際より大きな角度で図示している。このように、ステップモータ20が1ステップ毎に回転駆動することで、電子時計1の指針(秒針31)は、運針が行われる。
なお、図示しないが、ステップモータ20のロータ21のN極が静止位置0度にあって、逆転駆動(反時計回り)で1回転させる場合は、第1駆動パルスSP1で駆動波形O3を電圧−Vとし、次の第2駆動パルスSP2で駆動波形O4を電圧−Vとすればよい。
[第1の実施形態の微小パルスの波形説明:図7(a)]
次に、本発明の特徴である2コイルステップモータを用い、指針を振動表示するための第1の実施形態の微小パルス波形について図7(a)を用いて説明する。図7(a)は第1の実施形態の微小パルス波形図であり、ドライバ回路10から出力される駆動波形O1〜O4を示している。
図7(a)において、指針を振動表示するための第1の実施形態の微小パルスMPは、二つのパルス列で構成される。第1微小パルスMP1は、ステップモータ20のコイルAに供給される微小パルスであり、第2微小パルスMP2は、第1微小パルスMP1の出力とタイミングを異ならせて、第1微小パルスMP1の出力直後に出力され、ステップモータ20のコイルBに供給される微小パルスである。
ここで、第1微小パルスMP1は、ドライバ回路10の出力端子O1から出力されてコイルAに供給され、ステップモータ20のロータ21を逆転方向に回転振動させる。また、第2微小パルスMP2は、ドライバ回路10の出力端子O4から出力されてコイルBに供給され、ロータ21を正転方向に回転振動させる。
詳しくは、第1微小パルスMP1は、図示するように、駆動波形O1がパルス状に電圧−Vとなり、他の駆動波形O2、O3、O4が電圧0Vに維持され、一例として0.5ms周期の複数のパルス列で構成され、パルスのデューティは、たとえば8/32であり、3.0msの期間継続して出力される。
第2微小パルスMP2も同様に、駆動波形O4がパルス状に電圧−Vとなり、他の駆動波形O1、O2、O3が電圧0Vに維持され、一例として0.5ms周期の複数のパルス列で構成され、パルスのデューティは、たとえば8/32であり、3.0msの期間継続して出力される。
ここで、第1微小パルスMP1と第2微小パルスMP2は、前述したように、各パルス
のデューティを変えることで複数の駆動力が設定される。たとえば、パルスのデューティを4/32で出力すれば、駆動力は小さくなり、デューティを16/32で出力すれば、駆動力は大きくなる。しかし、第1微小パルスMP1と第2微小パルスMP2は、デューティが最も大きな駆動力になるように選ばれても、回転駆動しない駆動力が設定される。このように、微小パルスMPは、ロータ21を回転駆動する駆動力がないので、駆動パルスSPと比較して、消費電力を少なくでき、低消費電力で指針による振動表示を実現できる。
また、第1微小パルスMP1と第2微小パルスMP2は、一例として32msの間隔で交互に出力される。これにより、ステップモータ20のロータ21は、32msの間隔で逆転方向と正転方向の回転振動を高速に繰り返すことになる。この微小パルスMPの間隔は任意であるが、32msは、指針の振動表示の視認性が良好で、見やすくなる値である。なお、第1微小パルスMP1と第2微小パルスMP2との間の期間は、図示するように、すべての駆動波形O1〜O4が、電圧0Vに保たれている。
このように、第1微小パルスMP1と第2微小パルスMP2でなる第1の実施形態の微小パルスMPは、前述したように、ロータ12を回転駆動しない駆動力を有しており、第1微小パルスMP1と第2微小パルスMP2とを交互に供給することで、ステップモータ20のロータ21を逆転方向と正転方向に回転振動させて、指針による振動表示を行うことができる。
また、図7(a)に示す例では、第1微小パルスMP1と第2微小パルスMP2とのパルス列の周期やデューティを等しく構成しているので、ロータ21に対する逆転方向と正転方向の駆動力が同一であり、指針の時計回り方向の振動と反時計回り方向の振動が均等となり、振動バランスに優れた振動表示を実現できる。
これは、前述したように、ステップモータ20は、ロータ21を基準にして、ステータ22と二つのコイルA、Bが左右対称に配置されているので、第1微小パルスMP1と第2微小パルスMP2の駆動力を精度良く均等にロータ21に伝達できるためである。従って、指針の振動表示のために、二つのコイルを有する2コイルステップモータを用いることは、指針の振動バランスを良好に保つために大きな効果がある。
なお、第1微小パルスMP1と第2微小パルスMP2とのパルス列の周期やデューティ等は、ステップモータの性能やステップモータに接続される輪列等の条件に応じて任意に変更してよいことはもちろんである。
[第1の実施形態の微小パルスを出力するドライバ回路の動作説明:図7(b)(c)]
次に、第1微小パルスMP1と第2微小パルスMP2によって駆動波形O1〜O4を出力するドライバ回路10の各トランジスタの動作を図7(b)と図7(c)の動作表を用いて説明する。
図7(b)において、第1微小パルスMP1のパルス列によって、駆動波形O1をパルス状に電圧−Vとし、駆動波形O2を電圧0Vに維持するので(図7(a)参照)、ドライバ回路10のトランジスタN1とトランジスタP2がON、トランジスタP1とトランジスタN2がOFFし、図示しないが、パルス状の駆動電流がコイル端子O2からコイル端子O1に流れ、コイルAが第1微小パルスMP1のデューティと繰り返し周期に応じて励磁される。
また、第1微小パルスMP1の期間中は、駆動波形O3、O4を共に電圧0Vとするので(図7(a)参照)、トランジスタP3、P4がON、トランジスタN3、N4がOF
Fして、コイルBのコイル端子O3、O4は共に電源VDDに接続されて電圧0Vとなり、コイルBには駆動電流が流れず、コイルBは励磁されない。なお、トランジスタP3、P4もOFFにして、コイルBをオープン状態としてもよい。
また、図7(c)において、第2微小パルスMP2のパルス列によって、駆動波形O4をパルス状に電圧−Vとし、駆動波形O3を電圧0Vに維持するので(図7(a)参照)、ドライバ回路10のトランジスタP3とトランジスタN4がON、トランジスタN3とトランジスタP4がOFFし、図示しないが、パルス状の駆動電流がコイル端子O3からコイル端子O4に流れ、コイルBが第2微小パルスMP2のデューティと繰り返し周期に応じて励磁される。
また、第2微小パルスMP2の期間中は、駆動波形O1、O2を共に電圧0Vとするので(図7(a)参照)、トランジスタP1、P2がON、トランジスタN1、N2がOFFして、コイルAのコイル端子O1、O2は共に電源VDDに接続されて電圧0Vとなり、コイルAには駆動電流が流れず、コイルAは励磁されない。なお、トランジスタP1、P2もOFFにして、コイルAをオープン状態としてもよい。
[第1の実施形態によるステップモータの回転振動の説明:図8、図9]
次に、第1の実施形態の微小パルスMPによるステップモータ20の回転振動動作について図8と図9を用いて説明する。まず、第1微小パルスMP1(図7(a)参照)によって、ステップモータ20のロータ21が逆転方向(反時計回り)に回転振動する動作について図8を用いて説明する。
図8(a)は、ステップモータ20のロータ21のN極が静止位置0度にあって、静止状態にあることを示している。
次に図8(b)において、第1微小パルスMP1のパルス列によって駆動波形O1が電圧−Vになると(図7(a)参照)、前述したように、図示しないがパルス状の駆動電流がコイル端子O2からコイル端子O1に流れ、コイルAが励磁される(コイルAの矢印は励磁方向を示す)。これにより、第1磁極部22aがS極に磁化され、第3磁極部22cがN極に磁化され、また、コイルBは励磁されないので、第2磁極部22bは第3磁極部22cと同じN極となる。
その結果、ロータ21のN極と第1磁極部22aのS極が引き合い、また、ロータ21のS極と第2磁極部22b及び第3磁極部22cのN極が引き合い、ロータ21は静止位置0度から逆転方向(反時計回り)に約45度回転して、ロータ21のN極は約315度の位置になる(ロータ21の角度については図2参照)。
次に図8(c)において、第1微小パルスMP1の出力が終了すると、コイルAの励磁が無くなり、第1〜第3磁極部22a〜22cの磁化は消えるが、このとき、ロータ21のN極は保持トルクのピーク位置(270度:図2参照)に達していないので、ロータ21のN極は、約315度付近に達した後、静的安定点(0度)に戻る方向(時計回り)に回転して0度に戻る。
図8(d)は、第1微小パルスMP1によって振動する秒針31の動きの一例を示している。図8(d)において、第1微小パルスMP1によってロータ21のN極が静止位置0度から逆転方向(反時計回り)に約45度回転すると、ロータ21と輪列(図示せず)を介して所定の減速比で結合している秒針31は、0秒位置(点線で示す)から、秒針の1秒角より少ない所定の回転角θ1まで反時計回りの方向に回転し(実線で示す)、その後、0秒位置に戻る動きをする。
次に、第2微小パルスMP2(図7(a)参照)によって、ステップモータ20のロータ21が正転方向(時計回り)に回転振動する動作について図9を用いて説明する。図9(a)は、ステップモータ20のロータ21のN極が静止位置0度にあって、静止状態にあることを示している。
次に図9(b)において、第2微小パルスMP2のパルス列によって駆動波形O4が電圧−Vになると(図7(a)参照)、前述したように、図示しないがパルス状の駆動電流がコイル端子O3からコイル端子O4に流れ、コイルBが励磁される(コイルBの矢印は励磁方向を示す)。これにより、第2磁極部22bがS極、第3磁極部22cがN極に磁化され、また、コイルAは励磁されないので、第1磁極部22aは第3磁極部22cと同じN極となる。
その結果、ロータ21のN極と第2磁極部22bのS極が引き合い、また、ロータ21のS極と第1磁極部22a及び第3磁極部22cのN極が引き合い、ロータ21は静止位置0度から正転方向(時計回り)に約45度回転して、ロータ21のN極は約45度の位置になる。
次に図9(c)において、第2微小パルスMP2の出力が終了すると、コイルBの励磁が無くなり、第1〜第3磁極部22a〜22cの磁化は消えるが、このとき、ロータ21のN極は保持トルクのピーク位置(90度:図2参照)に達していないので、ロータ21のN極は、約45度付近に達した後、静的安定点(0度)に戻る方向(反時計回り)に回転して0度に戻る。
従って、第1の実施形態の第1微小パルスMP1と第2微小パルスMP2とによるステップモータ20のロータ21の振動回転角は、静的安定点を中心に±約45度となる。
図9(d)は、第2微小パルスMP2によって振動する秒針31の動きの一例を示している。図9(d)において、第2微小パルスMP2によってロータ21のN極が静止位置0度から正転方向(時計回り)に約45度回転すると、ロータ21と輪列(図示せず)を介して所定の減速比で結合している秒針31は、0秒位置(点線で示す)から、秒針の1秒角より少ない所定の回転角θ1´まで時計回りの方向に回転し(実線で示す)、その後、0秒位置に戻る動きをする。
ここで、第1微小パルスMP1と第2微小パルスMP2が図7(a)に示したように、一例として32msの間隔でステップモータ20に供給されると、秒針31は、0秒位置(点線で示す)を中心にして、図8(d)と図9(d)に示すように、反時計回りと時計回りによる振動表示を32msの間隔で連続して行う。この指針による振動表示を用いることによって、電子時計の使用者に対して、電子時計の様々な状態や情報を伝達することができる。
なお、図7(a)で示した第1微小パルスMP1と第2微小パルスMP2の波形図は、ステップモータ20のロータ21のN極が静止位置0度である場合(図8、図9参照)を例として説明したが、ロータ21のN極が静止位置180度である場合は、コイルAとコイルBに流れる駆動電流の向きを反転させればよい。
すなわち、図示しないが、第1微小パルスMP1では、駆動波形O2がパルス状に電圧−Vとなり、第2微小パルスMP2では、駆動波形O3がパルス状に電圧−Vとなるように、ドライバ回路10を制御することで、ロータ21のN極が静止位置180度である場合でも、図8と図9と同様にロータ21を回転振動させることができる。
また、図7(a)で示した波形図は、微小パルスMPとして、第1微小パルスMP1と第2微小パルスMP2とを交互に供給し、指針が左右にバランス良く振動する振動表示を実現しているが、微小パルスMPは、この構成に限定されず、第1微小パルスMP1、または第2微小パルスMP2のどちらか一方で構成してもよい。
たとえば、第1微小パルスMP1のみを32msの周期で、ステップモータ20に供給すると、ロータ21は、図8(a)〜図8(c)で示す回転振動を継続し、秒針31は、図8(d)に示すように、0秒位置から回転角θ1まで反時計回りの方向のみに振動する動作を継続する。この場合の振動表示は、微小パルスMP1と第2微小パルスMP2を交互に供給した場合とは異なる形態となり、振動表示の多彩な表現が可能となる。
また、第1微小パルスMP1と第2微小パルスMP2の各パルスのデューティを調節して駆動力を異ならせ、指針の振動バランスを偏らせて、振動表示の表現を変えることも可能である。たとえば、図示しないが、第1微小パルスMP1のデューティを8/32とし、第2微小パルスMP2のデューティを4/32として駆動すると、ロータ21の回転振動が逆転方向に偏るので、指針も静止位置(たとえば0秒位置)に対して偏った振動表示となり、振動表示の偏りの違いによっても、振動表示の多彩な表現が可能となる。
以上のように、第1の実施形態によれば、二つの駆動コイルを備えた2コイルステップモータを有し、この二つのコイルAとコイルBに、回転駆動しない小さな駆動力を有する微小パルスMPを供給することで、従来のステップ送りでの正転・逆転 駆動による扇形運針と比較して、極めて少ない消費電力による振動表示を実現でき、時計の状態や情報を指針による振動表示によって分かりやすく表示する電子時計を提供できる。
また、微小パルスMPによるロータ21の回転振動は、静止位置を中心として±45度転度の回転角となるので、ロータ21は高速に回転振動することが可能となり、第1微小パルスMP1と第2微小パルスMP2の間隔を狭めることで、従来の扇形運針と比較して、指針は短い周期で高速に振動表示でき、見栄えの良い指針による振動表示を実現できる。
また、二つのコイルにそれぞれ供給する微小パルスMP1と第2微小パルスMP2は、駆動力を均等にしたり、または偏らせたり、どちらか一方のみを供給することで、ロータ21の回転振動を様々な形態に可変することができる。これにより、指針による振動表示をバランス良く振動させて視認性に優れた振動表示を実現すると共に、振動表示の振動量の大小や、指針の左右の振動バランスの偏りなどで、振動表示を多彩に表現することが可能となり、時計の様々な状態や情報をきめ細かく表示する電子時計を提供できる。
また、2コイルステップモータの二つのコイルにそれぞれ微小パルスを供給することで、ロータ21の振動バランスを良好に保てるので、電子時計の電池電圧の変動や環境温度の変化などで、ステップモータに対する微小パルスの駆動力の変動等が生じても、ロータ21の振動バランスが大きく崩れて、ロータ21が微小パルスMPによってステップ送り(180度回転)して誤動作するなどの問題を回避できる効果がある。
[第1の実施形態の変形例1]
[第1の実施形態の変形例1による微小パルスの波形説明:図10(a)]
次に、第1の実施形態の変形例1の微小パルス波形について図10(a)を用いて説明する。この変形例1は、交互に出力される二つの微小パルスのそれぞれの継続時間を変えることで指針の振動表示を多彩に表現するものである。図10(a)において、変形例1の微小パルスMPは、第1微小パルスMP11と第2微小パルスMP12で構成される。
第1微小パルスMP11は、ドライバ回路10の出力端子O1から出力されてコイルAに供給され、ステップモータ20のロータ21を逆転方向に回転振動させ、第2微小パルスMP12は、ドライバ回路10の出力端子O4から出力されてコイルBに供給され、ロータ21を正転方向に回転振動させる。
第1微小パルスMP11は、前述した第1の実施形態の第1微小パルスMP1(デューティ8/32、周期0.5ms、期間3ms)が一例として32msの繰り返し周期で連続して5回出力されるパルス列で構成され、駆動波形O1が電圧−Vとなり、他の駆動波形O2、O3、O4が電圧0Vを維持する波形である。この第1微小パルスMP11の継続時間(32ms×5回=160ms)を第1の所定時間と称する。
また、第2微小パルスMP12は、前述した第1の実施形態の第2微小パルスMP2(デューティ8/32、周期0.5ms、期間3ms)が一例として32msの繰り返し周期で連続して50回出力されるパルス列で構成され、駆動波形O4が電圧−Vとなり、他の駆動波形O1、O2、O3が電圧0Vを維持する波形である。この第2微小パルスMP12の継続時間(32ms×50回=1600ms)を第2の所定時間と称する。また、第1微小パルスMP11と第2微小パルスMP12の間隔T1は任意であるが、一例として、0.5秒位がよい。
この第1微小パルスMP11がステップモータ20のコイルAに供給され、その後、第2微小パルスMP12がステップモータ20のコイルBに供給されると、秒針31は、まず、第1微小パルスMP11によって静止位置(たとえば0秒位置)から反時計回りの方向に32msの周期で5回継続して振動し(図8(d)参照)、その後、0.5秒後に、第2微小パルスMP12によって静止位置から時計回りの方向に32msの周期で50回継続して振動する(図9(d)参照)。
すなわち、秒針31は、一例として、反時計回り方向(左側)に160msの第1の所定時間振動し、その後、時計回り方向(右側)に1.6秒の第2の所定時間振動する。なお、第1の所定時間と第2の所定時間は、任意に設定してよい。
以上のように、第1の実施形態の変形例1では、第1微小パルスMP11と第2微小パルスMP12によって、指針の静止位置を中心として振動方向を反時計回りと時計回りに切り替えることで異なる振動表示を行うことができる。また、その振動表示の第1の所定時間と第2の所定時間を任意に変えることで、さらに多彩な振動表示を実現できる。
[第1の実施形態の変形例2]
[第1の実施形態の変形例2による微小パルスの波形説明:図10(b)]
次に、第1の実施形態の変形例2の微小パルス波形について図10(b)を用いて説明する。この変形例2は、交互に出力される二つの微小パルスのそれぞれの出力間隔を変えることで指針の振動表示を多彩に表現するものである。図10(b)において、変形例2の微小パルスMPは、第1微小パルスMP21と第2微小パルスMP22で構成される。
第1微小パルスMP21は、ドライバ回路10の出力端子O1から出力されてコイルAに供給され、ステップモータ20のロータ21を逆転方向に回転振動させ、第2微小パルスMP22は、ドライバ回路10の出力端子O4から出力されてコイルBに供給され、ロータ21を正転方向に回転振動させる。
第1微小パルスMP21は、前述した第1の実施形態の第1微小パルスMP1(デューティ8/32、周期0.5ms、期間3ms)が一例として50msの間隔で連続して5
回出力されるパルス列で構成され、駆動波形O1が電圧−Vとなり、他の駆動波形O2、O3、O4が電圧0Vを維持する波形である。この第1微小パルスMP21の出力間隔(50ms)を第1の所定間隔と称する。
また、第2微小パルスMP22は、前述した第1の実施形態の第2微小パルスMP2(デューティ8/32、周期0.5ms、期間3ms)が一例として200msの間隔で連続して7回出力されるパルス列で構成され、駆動波形O4が電圧−Vとなり、他の駆動波形O1、O2、O3が電圧0Vを維持する波形である。この第2微小パルスMP22の出力間隔(200ms)を第2の所定間隔と称する。また、第1微小パルスMP21と第2微小パルスMP22の間隔T2は任意であるが、一例として、0.5秒位がよい。
この第1微小パルスMP21がステップモータ20のコイルAに供給され、第2微小パルスMP22がステップモータ20のコイルBに供給されると、秒針31は、まず、第1微小パルスMP21によって静止位置から反時計回りの方向に50msの第1の所定間隔で5回振動し(図8(d)参照)、その後、0.5秒後に、第2微小パルスMP22によって静止位置から時計回りの方向に200msの間隔で7回振動する(図9(d)参照)。なお、第1の所定間隔と第2の所定間隔、及び繰り返し回数は任意に設定してよい。
以上のように、第1の実施形態の変形例2では、第1微小パルスMP21と第2微小パルスMP22によって、指針の静止位置を中心として振動方向を反時計回りと時計回りに切り替えることで異なる表示を行うことができる。また、その振動表示の第1の所定間隔と第2の所定間隔、及び、繰り返し回数を任意に変えることで、変形例1の振動表示とは異なるさらに多彩な振動表示を実現できる。
また、変形例1と変形例2とを組み合わせて、第1微小パルスMP11、MP21と、第2微小パルスMP12、MP22と、のそれぞれの第1の所定時間または所定間隔と、第2の所定時間または所定間隔と、をそれぞれ異なるように設定すれば、指針による振動表示の反時計回り方向と時計回り方向のそれぞれの振動形態を自在に変えることが可能となり、指針による振動表示をさらに多彩に表現できるので、時計の様々な状態や情報をきめ細かく多彩に表示する電子時計を提供できる。
[第1の実施形態の変形例3]
[第1の実施形態の変形例3による微小パルスの説明:図7(a)]
次に、第1の実施形態の変形例3の微小パルスを説明する。変形例3の微小パルスMPは、たとえば、図7(a)で示した第1微小パルスMP1の設定を変えて所定の周期(たとえば1秒)でステップモータ20のコイルAに供給し、微小パルスMPを電子時計の歩度を測定するための歩度パルスとして使用する構成である。
ここで、電子時計の歩度を測定する場合、制御回路3は微小パルス生成回路5を制御し(図1参照)、第1微小パルスMP1の3.0msの出力期間(図7(a)参照)を一例として0.5ms(すなわちパルス1発のみ)に設定するか、パルスのデューティを極小の1/32に設定するか、または、その両方を設定して所定の周期(たとえば1秒)で歩度パルスとして出力するとよい。
これにより、ステップモータ20から、所定の周期で第1微小パルスMP1による磁束が電子時計の外部に漏れるので、この磁束の漏れを外部の歩度測定器(図示せず)が検出し、電子時計の歩度を測定する。また、歩度パルスとして設定される第1微小パルスMP1の駆動力は極めて小さくなるので、ステップモータ20は駆動されず、指針が歩度パルスによって振動することを防ぐことができる。
なお、微小パルスMPによる歩度パルスは、コイルBに供給する第2微小パルスMP2でもよく、また、第1微小パルスMP1と第2微小パルスMP2を所定の周期で交互に出力する構成でもよい。
たとえば、変形例1で示した第1微小パルスMP11と第2微小パルスMP12の間隔T1(図10(a)参照)を0.5秒とすれば、この第1微小パルスMP11と第2微小パルスMP12を歩度パルスとして使用することも可能である。
このように、指針を振動表示するための微小パルスMPを歩度パルスとして応用すると、歩度パルス生成回路が不要となり、電子時計の回路規模を増やすことなく歩度パルスを生成できる効果がある。なお、歩度パルスは、1秒周期に限定されないので、微小パルスMPそのものを歩度パルスとして併用してもよい。
[第2の実施形態]
[第2の実施形態の微小パルスの波形説明:図11(a)]
次に、第2の実施形態の微小パルス波形について図11(a)を用いて説明する。第2の実施形態は、指針による振動表示の振動量が大きく、且つ、高速に振動できる微小パルスをステップモータに供給するものである。なお、第2の実施形態の電子時計の構成は、第1の実施形態の電子時計の構成(図1参照)と同様であるので説明は省略する。
図11(a)において、指針を振動表示するための第2の実施形態の微小パルスMPは、第1の実施形態と同様に、ステップモータ20のロータ21を回転駆動しない駆動力を有しており、ステップモータ20のコイルAとコイルBの両方に供給されて、ロータ21を第1の方向に駆動する第3微小パルスMP3と、この第3微小パルスMP3の出力直後にコイルAとコイルBの両方に供給されて、ロータ21を第1の方向と逆の方向に引き戻すように駆動する第4微小パルスMP4と、によって構成される。
第3微小パルスMP3は、ロータ21を逆転方向(反時計回り)に駆動する第3微小パルスMP31と、ロータ21を正転方向(時計回り)に駆動する第3微小パルスMP32と、によって構成される。また、第4微小パルスMP4は、ロータ21を正転方向(時計回り)に引き戻す第4微小パルスMP41と、ロータ21を逆転方向(反時計回り)に引き戻す第4微小パルスMP42と、によって構成される。
第3微小パルスMP31は、図示するように、駆動波形O1とO3がパルス状に電圧−Vとなり、他の駆動波形O2、O4が電圧0Vに維持され、一例として0.5ms周期の複数のパルス列で構成され、デューティは8/32であり、3.0msの期間継続して出力される。
第4微小パルスMP41は、第3微小パルスMP31の出力直後に供給されるパルスであり、駆動波形O1とO4がパルス状に電圧−Vとなり、他の駆動波形O2、O3が電圧0Vに維持され、一例として0.5ms周期の複数のパルス列で構成され、デューティは8/32であり、3.0msの期間継続して出力される。
第3微小パルスMP32は、駆動波形O2とO4がパルス状に電圧−Vとなり、他の駆動波形O1、O3が電圧0Vに維持され、一例として0.5ms周期の複数のパルス列で構成され、デューティは8/32であり、3.0msの期間継続して出力される。
第4微小パルスMP42は、第3微小パルスMP32の出力直後に供給されるパルスであり、駆動波形O1とO4がパルス状に電圧−Vとなり、他の駆動波形O2、O3が電圧0Vに維持され、一例として0.5ms周期の複数のパルス列で構成され、デューティは
8/32であり、3.0msの期間継続して出力される。
また、ロータ21を逆転方向に駆動する第3微小パルスMP31と、ロータ21を正転方向に駆動する第3微小パルスMP32は、図示するように、一例として32msの間隔を有している。すなわち、第3微小パルスMP31と第4微小パルスMP41、および、第3微小パルスMP32と第4微小パルスMP42は、それぞれ一つのパルス群として出力され、二つのパルス群の間隔が一例として32msである。なお、詳細は後述するが、本実施形態の微小パルスMPは、ロータ21の戻り速度を高速にできるので、第3微小パルスMP31と第3微小パルスMP32の間隔は、ステップモータ20の性能に合わせて、さらに短くすることができる。
[第3、第4微小パルスを出力するドライバ回路の動作説明:図11(b)(c)]
次に、第2の実施形態の第3微小パルスMP31と第4微小パルスMP41によって駆動波形O1〜O4を出力するドライバ回路10(図3参照)の各トランジスタの動作を図11(b)の動作表を用いて説明する。なお、第3微小パルスMP31と第4微小パルスMP41によって、ロータ21は逆転方向(反時計回り)に回転振動される。
図11(b)において、第3微小パルスMP31のパルス列によって、駆動波形O1とO3をパルス状に電圧−Vとし、駆動波形O2とO4を電圧0Vに維持するので、ドライバ回路10のトランジスタN1とトランジスタP2、トランジスタN3とトランジスタP4が共にON、また、トランジスタP1とトランジスタN2、トランジスタP3とトランジスタN4が共にOFFする。
これにより、図示しないが、パルス状の駆動電流がコイル端子O2からコイル端子O1に流れてコイルAが励磁され、また、パルス状の駆動電流がコイル端子O4からコイル端子O3に流れてコイルBが励磁される。
また、第4微小パルスMP41のパルス列によって、駆動波形O1とO4をパルス状に電圧−Vとし、駆動波形O2とO3を電圧0Vに維持するので、ドライバ回路10のトランジスタN1とトランジスタP2、トランジスタP3とトランジスタN4が共にON、また、トランジスタP1とトランジスタN2、トランジスタN3とトランジスタP4が共にOFFする。
これにより、図示しないが、パルス状の駆動電流がコイル端子O2からコイル端子O1に流れてコイルAが励磁され、また、パルス状の駆動電流がコイル端子O3からコイル端子O4に流れてコイルBが励磁される。
次に、第2の実施形態の第3微小パルスMP32と第4微小パルスMP42を出力するドライバ回路10(図3参照)の各トランジスタの動作を図11(c)の動作表を用いて説明する。なお、第3微小パルスMP32と第4微小パルスMP42によって、ロータ21は正転方向(時計回り)に回転振動される。
図11(c)において、第3微小パルスMP32のパルス列によって、駆動波形O2とO4をパルス状の電圧−Vとし、駆動波形O1とO3を電圧0Vに維持するので、ドライバ回路10のトランジスタP1とトランジスタN2、トランジスタP3とトランジスタN4が共にON、また、トランジスタN1とトランジスタP2、トランジスタN3とトランジスタP4が共にOFFする。
これにより、図示しないが、パルス状の駆動電流がコイル端子O1からコイル端子O2に流れてコイルAが第3微小パルスMP31とは逆方向に励磁され、また、パルス状の駆
動電流がコイル端子O3からコイル端子O4に流れてコイルBが第3微小パルスMP31とは逆方向に励磁される。
また、第4微小パルスMP42のパルス列によって、駆動波形O1とO4をパルス状に電圧−Vとし、駆動波形O2とO3を電圧0Vに維持するので、ドライバ回路10のトランジスタN1とトランジスタP2、トランジスタP3とトランジスタN4が共にON、また、トランジスタP1とトランジスタN2、トランジスタN3とトランジスタP4が共にOFFする。
これにより、図示しないが、パルス状の駆動電流がコイル端子O2からコイル端子O1に流れてコイルAが第4微小パルスMP41と同じ方向に励磁され、また、パルス状の駆動電流がコイル端子O3からコイル端子O4に流れてコイルBが第4微小パルスMP41と同じ方向に励磁される。
[第2の実施形態によるステップモータの回転振動の説明:図12、図13]
次に、第2の実施形態の微小パルスMPによるステップモータ20の回転振動動作について図12と図13を用いて説明する。まず、第3微小パルスMP31と第4微小パルス41(図11(a)参照)によって、ステップモータ20のロータ21が逆転方向(反時計回り)に回転振動する動作について図12を用いて説明する。
図12(a)は、ステップモータ20のロータ21のN極が静止位置0度にあって、静止状態にあることを示している。
次に図12(b)において、第3微小パルスMP31のパルス列によって駆動波形O1とO3が電圧−Vになると(図11(a)参照)、前述したように、図示しないが、パルス状の駆動電流がコイル端子O2からコイル端子O1に流れ、コイルAが励磁される(コイルAの矢印は励磁方向を示す)。また同様に、パルス状の駆動電流がコイル端子O4からコイル端子O3に流れ、コイルBが励磁される(コイルBの矢印は励磁方向を示す)。
これにより、第1磁極部22aがS極に磁化され、第2磁極部22bがN極に磁化され、第3磁極部22cは磁化が打ち消し合って磁化されない。
その結果、ロータ21のN極と第1磁極部22aのS極が引き合い、また、ロータ21のS極と第2磁極部22bのN極が引き合い、ロータ21は静止位置0度から第1の方向である逆転方向(反時計回り)に約90度回転して、ロータ21のN極は約270度の位置になる。
次に図12(c)において、第4微小パルスMP41のパルス列によって駆動波形O1とO4が電圧−Vになると(図11(a)参照)、図示しないが、パルス状の駆動電流がコイル端子O2からコイル端子O1に流れ、コイルAが励磁される(コイルAの矢印は励磁方向を示す)。また同様に、パルス状の駆動電流がコイル端子O3からコイル端子O4に流れ、コイルBが励磁される(コイルBの矢印は励磁方向を示す)。
これにより、第1磁極部22aと第2磁極部22bが共にS極に磁化され、第3磁極部22cはN極に磁化される。
その結果、ロータ21のN極は第1磁極部22aと第2磁極部22bの両方のS極と引き合い、また、ロータ21のS極は第3磁極部22cのN極と引き合い、ロータ21は直ちに正転方向(時計回り)に引き戻されて約90度回転し、ロータ21のN極は再び静止位置0度に戻る。
図12(d)は、第3微小パルスMP31と第4微小パルス41によって振動する秒針31の動きを示している。図12(d)において、第3微小パルスMP31によってステップモータ20のロータ21のN極が静止位置0度から逆転方向(反時計回り)に約90度回転すると、秒針31は0秒位置(点線で示す)から、秒針の1秒角より少ない所定の回転角θ2まで反時計回りの方向に回転する(実線で示す)。
この秒針31の回転角θ2は、ロータ21が逆転方向(反時計回り)に約90度回転したことによるので、第1の実施形態の秒針31の回転角θ1(図8(d)参照)より大きな角度となる。また、本実施形態では、ロータ21が第3微小パルスMP31によって逆転方向に約90度回転したのち、第4微小パルス41の駆動力によって直ちに引き戻されてロータ21のN極が静止位置0度に戻るので、秒針31が0秒位置(点線で示す)から回転角θ2の位置まで反時計回りに回転したのち(実線で示す)、再び0秒位置(点線で示す)に戻るまでの時間が短時間で実行される。
次に、第3微小パルスMP32と第4微小パルス42(図11(a)参照)によって、ステップモータ20のロータ21が正転方向(時計回り)に回転振動する動作について図13を用いて説明する。
図13(a)は、ステップモータ20のロータ21のN極が静止位置0度にあって、静止状態にあることを示している。
次に図13(b)において、第3微小パルスMP32のパルス列によって駆動波形O2とO4が電圧−Vになると(図11(a)参照)、前述したように、図示しないが、パルス状の駆動電流がコイル端子O1からコイル端子O2に流れ、コイルAが励磁される(コイルAの矢印は励磁方向を示す)。また同様に、パルス状の駆動電流がコイル端子O3からコイル端子O4に流れ、コイルBが励磁される(コイルBの矢印は励磁方向を示す)。
これにより、第1磁極部22aがN極に磁化され、第2磁極部22bがS極に磁化され、第3磁極部22cは磁化が打ち消し合って磁化されない。
その結果、ロータ21のN極と第2磁極部22bのS極が引き合い、また、ロータ21のS極と第1磁極部22aのN極が引き合い、ロータ21は静止位置0度から第1の方向である正転方向(時計回り)に約90度回転して、ロータ21のN極は約90度の位置になる。
次に図13(c)において、第4微小パルスMP42のパルス列によって駆動波形O1とO4が電圧−Vになると(図11(a)参照)、図示しないが、パルス状の駆動電流がコイル端子O2からコイル端子O1に流れ、コイルAが励磁される(コイルAの矢印は励磁方向を示す)。また同様に、パルス状の駆動電流がコイル端子O3からコイル端子O4に流れ、コイルBが励磁される(コイルBの矢印は励磁方向を示す)。
これにより、第1磁極部22aと第2磁極部22bが共にS極に磁化され、第3磁極部22cはN極に磁化される。
その結果、ロータ21のN極は第1磁極部22aと第2磁極部22bの両方のS極と引き合い、また、ロータ21のS極は第3磁極部22cのN極と引き合い、ロータ21は直ちに逆転方向(反時計回り)に引き戻されて約90度回転し、ロータ21のN極は再び静止位置0度に戻る。
従って、第2の実施形態の第3微小パルスMP3と第4微小パルスMP4とによるステップモータ20のロータ21の振動角は、静的安定点を中心に±約90度となる。
図13(d)は、第3微小パルスMP32と第4微小パルス42によって振動する秒針31の動きを示している。図13(d)において、第3微小パルスMP32によってステップモータ20のロータ21のN極が静止位置0度から正転方向(時計回り)に約90度回転すると、秒針31は0秒位置(点線で示す)から、秒針の1秒角より少ない所定の回転角θ2´まで時計回りの方向に回転する(実線で示す)。
この秒針31の回転角θ2´は、ロータ21が正転方向(時計回り)に約90度回転したことによるので、第1の実施形態の秒針31の回転角θ1´(図9参照)より大きな角度となる。また、本実施形態では、ロータ21が第3微小パルスMP32によって正転方向に約90度回転したのち、第4微小パルス42の駆動力によって直ちに引き戻されてロータ21のN極が静止位置0度に戻るので、秒針31が0秒位置(点線で示す)から回転角θ2´の位置まで時計回りに回転したのち(実線で示す)、再び0秒位置(点線で示す)に戻るまでの時間が短時間で実行される。
以上のように、第2の実施形態によれば、第3微小パルスMP3をステップモータ20のコイルAとコイルBの両方に供給して、ロータ21を第1の方向(逆転方向又は正転方向)に約90度回転させるので、第1の実施形態のロータ21の回転角(約45度)より大きくロータ21を回転振動することができる。その結果、指針の振動表示の振動量(振動振幅)が第1の実施形態の振動量より大きくなるので、振動表示の視認性が向上し、より明確に時計の状態や情報を分かりやすく表示する電子時計を提供できる。
また、第2の実施形態の微小パルスMPは、ステップモータ20のロータ21を第1の方向に駆動する第3微小パルスMP3と、この第3微小パルスMP3の直後に第4微小パルスMP4を供給し、第4微小パルスMP4の駆動力によって第1の方向と逆の方向に直ちに引き戻すので、ロータ21の戻り速度が高速になる。これにより、振動量が大きいだけでなく、微小パルスMPの間隔を短くすることで、振動表示の振動周波数を速くすることができる。
また、前述した第1の実施形態の第1、第2微小パルスMP1、MP2による振動表示(ロータ21の回転角±約45度)と、第2の実施形態の第3、第4微小パルスMP3、MP4による振動表示(ロータ21の回転角±約90度)とを組み合わせることで、振動量の異なる振動表示を簡単に実現でき、多彩な表現による指針の振動表示によって時計の様々な状態や情報をきめ細かく表示できる。
たとえば、ソーラセルによる充電機能付き電子時計の場合、電池の過充電状態のレベルを指針の振動表示の振動量の違いによって表示できる。すなわち、過充電状態が低いレベルであれば、第1、第2微小パルスMP1、MP2を選択して小さな振動量の振動表示を行い、過充電状態が高いレベルであれば、第3、第4微小パルスMP3、MP4を選択して大きな振動量の振動表示を行うと、電子時計の使用者に対して分かりやすい情報伝達が可能となる。
なお、第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、各微小パルスのそれぞれの駆動力を変えて、振動量や振動バランスを変化させることで、指針による振動表示をさらに多彩にきめ細かく表現できる。
[第2の実施形態の変形例]
[第2の実施形態の変形例の微小パルスの波形説明:図14(a)]
次に、第2の実施形態の変形例の微小パルス波形について図14(a)を用いて説明する。この変形例は、第2の実施形態の微小パルスよりも、消費電力を少なくできる微小パルスをステップモータに供給するものである。なお、第2の実施形態の変形例の電子時計の構成は、第1の実施形態の電子時計の構成(図1参照)と同様であるので説明は省略する。
図14(a)において、指針を振動表示するための第2の実施形態の変形例の微小パルスMPは、ロータ21を回転駆動しない駆動力を有しており、ステップモータ10のコイルAとコイルBの両方に供給されて、ロータ21を第1の方向に駆動する第3微小パルスMP3と、この第3微小パルスMP3の出力直後にコイルAまたはコイルBのいずれか一方に供給されて、ロータ21を第1の方向と逆の方向に引き戻すように駆動する第4微小パルスMP5と、によって構成される。
第3微小パルスMP3は、第2の実施形態と同様に、ロータ21を逆転方向(反時計回り)に駆動する第3微小パルスMP31と、ロータ21を正転方向(時計回り)に駆動する第3微小パルスMP32と、によって構成される。また、第4微小パルスMP5は、ロータ21を正転方向(時計回り)に引き戻す第4微小パルスMP51と、ロータ21を逆転方向(反時計回り)に引き戻す第4微小パルスMP52と、によって構成される。
なお、第2の実施形態の変形例の第3微小パルスMP31とMP32は、第2の実施形態の第3微小パルスMP31とMP32の構成と同一であるので、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
第4微小パルスMP51は、第3微小パルスMP31の出力直後に供給されるパルスであり、駆動波形O4が電圧−Vとなり、他の駆動波形O1、O2、O3が電圧0Vに維持され、一例として0.5ms周期の複数のパルス列で構成され、デューティは8/32であり、3.0msの期間継続して出力される。
第4微小パルスMP52は、第3微小パルスMP32の出力直後に供給されるパルスであり、駆動波形O1が電圧−Vとなり、他の駆動波形O2、O3、O4が電圧0Vに維持され、一例として0.5ms周期の複数のパルス列で構成され、デューティは8/32であり、3.0msの期間継続して出力される。
なお、ロータ21を逆転方向に駆動する第3微小パルスMP31とロータ21を正転方向に駆動する第3微小パルスMP32とは、図示するように、一例として32msの間隔を有しているが、第2の実施形態と同様に、第3微小パルスMP31と第3微小パルスMP32の間隔は、さらに短くてもよい。
[変形例の第3、第4微小パルスを出力するドライバ回路の動作説明:図14(b)(c)]
次に、第2の実施形態の変形例の第3微小パルスMP3と第4微小パルスMP5によって駆動波形O1〜O4を出力するドライバ回路10(図3参照)の各トランジスタの動作を図14(b)と図14(c)の動作表を用いて説明する。
ここで、第3微小パルスMP31とMP32による各トランジスタの動作は、第2の実施形態の動作表(図11(b)、図11(c)参照)と同一であるので説明は省略し、第4微小パルスMP51とMP52について説明する。
図14(b)において、第4微小パルスMP51のパルス列によって、駆動波形O4をパルス状に電圧−Vとし、他の駆動波形O1、O2、O3を電圧0Vに維持するので、ド
ライバ回路10のトランジスタP1とトランジスタP2、トランジスタP3とトランジスタN4が共にON、また、トランジスタN1とトランジスタN2、トランジスタN3とトランジスタP4が共にOFFする。なお、トランジスタP1とトランジスタP2は、OFFでもよい。
これにより、図示しないが、パルス状の駆動電流がコイル端子O3からコイル端子O4に流れてコイルBが励磁される。また、コイル端子O1とコイル端子O2は電圧0V(又はオープン)となるので、コイルAは励磁されない。
また、図14(c)において、第4微小パルスMP52のパルス列によって、駆動波形O1をパルス状に電圧−Vとし、他の駆動波形O2、O3、O4を電圧0Vに維持するので、ドライバ回路10のトランジスタN1とトランジスタP2、トランジスタP3とトランジスタP4が共にON、また、トランジスタP1とトランジスタN2、トランジスタN3とトランジスタN4が共にOFFする。なお、トランジスタP3とトランジスタP4は、OFFでもよい。
これにより、図示しないが、パルス状の駆動電流がコイル端子O2からコイル端子O1に流れてコイルAが励磁される。また、コイル端子O3とコイル端子O4は電圧0V(又はオープン)となるので、コイルBは励磁されない。
[第2の実施形態の変形例によるステップモータの回転振動の説明:図15、図16]
次に、第2の実施形態の変形例の微小パルスMPによるステップモータ20の回転振動動作について図15と図16を用いて説明する。まず、第3微小パルスMP31と第4微小パルス51(図14(a)参照)によって、ステップモータ20のロータ21が逆転方向(反時計回り)に回転振動する動作について図15を用いて説明する。
図15(a)は、ステップモータ20のロータ21のN極が静止位置0度にあって、静止状態にあることを示している。
次に図15(b)において、第3微小パルスMP31によるロータ21の動きは、第2の実施形態の図12(b)と同様であるので説明は省略するが、ロータ21は、第1の方向である逆転方向に約90度回転する。
次に図15(c)において、第4微小パルスMP51のパルス列によって駆動波形O4が電圧−Vになると(図14(a)参照)、図示しないが、パルス状の駆動電流がコイル端子O3からコイル端子O4に流れ、コイルBが励磁される(コイルBの矢印は励磁方向を示す)。
これにより、第2磁極部22bがS極に磁化され、第3磁極部22cはN極に磁化され、また、コイルAは励磁されないので、第1磁極部22aは第3磁極部22cと同じN極となる。
その結果、ロータ21のN極は第2磁極部22bのS極と引き合い、また、ロータ21のS極は第1磁極部22aと第3磁極部22cの両方のN極と引き合い、ロータ21は正転方向(時計回り)に引き戻されて約135度回転し、ロータ21のN極は静止位置0度を通り越して約45度の位置に達する。
次に図15(d)において、第4微小パルスMP51の出力が終了すると、コイルBの励磁が無くなり、第1〜第3磁極部22a〜22cの磁化が消えるので、ロータ21は、N極が約45度の位置から0度の静的安定点まで逆転し、ロータ21のN極は再び静止位
置0度に戻る。
ここで、第3微小パルスMP31と第4微小パルス51によって振動する秒針31の動きは、第2の実施形態で示した図12(d)とほぼ同じであるが、厳密には前述したように、ロータ21のN極は静止位置0度を通り越して約45度の位置に達した後に静止位置0度に戻るので、秒針31は、反時計回りに回転角θ2(図12(d)参照)回転した後、0秒位置を通り越して、僅かに時計回りに回転した後に0秒位置に戻る。
次に、第3微小パルスMP32と第4微小パルス52(図14(a)参照)によって、ステップモータ20のロータ21が正転方向(時計回り)に回転振動する動作について図16を用いて説明する。
図16(a)は、ステップモータ20のロータ21のN極が静止位置0度にあって、静止状態にあることを示している。
次に図16(b)において、第3微小パルスMP32によるロータ21の動きは、第2の実施形態の図13(b)と同様であるので説明は省略するが、ロータ21は、第1の方向である正転方向に約90度回転する。
次に図16(c)において、第4微小パルスMP52のパルス列によって駆動波形O1が電圧−Vになると(図14(a)参照)、図示しないが、パルス状の駆動電流がコイル端子O2からコイル端子O1に流れ、コイルAが励磁される(コイルAの矢印は励磁方向を示す)。
これにより、第1磁極部22aがS極に磁化され、第3磁極部22cはN極に磁化され、また、コイルBは励磁されないので、第2磁極部22bは第3磁極部22cと同じN極となる。
その結果、ロータ21のN極は第1磁極部22aのS極と引き合い、また、ロータ21のS極は第2磁極部22bと第3磁極部22cの両方のN極と引き合い、ロータ21は逆転方向(反時計回り)に引き戻されて約135度回転し、ロータ21のN極は静止位置0度を通り越して約315度の位置に達する。
次に図16(d)において、第4微小パルスMP52の出力が終了すると、コイルAの励磁が無くなり、第1〜第3磁極部22a〜22cの磁化が消えるので、ロータ21は、N極が約315度の位置から0度の静的安定点まで正転し、ロータ21のN極は再び静止位置0度に戻る。
ここで、第3微小パルスMP32と第4微小パルス52によって振動する秒針31の動きは、第2の実施形態で示した図13(d)とほぼ同じであるが、厳密には前述したように、ロータ21のN極は静止位置0度を通り越して約315度の位置に達した後に静止位置0度に戻るので、秒針31は、時計回りに回転角θ2´(図13(d)参照)回転した後、0秒位置を通り越して、僅かに反時計回りに回転した後に0秒位置に戻る。
以上のように、第2の実施形態の変形例によれば、第2の実施形態と同様に第3微小パルスMP3をステップモータ20のコイルAとコイルBの両方に供給して、ロータ21を第1の方向(逆転方向又は正転方向)に約90度回転させるので、第1の実施形態のロータ21の回転角(約45度)より大きくロータ21を回転振動することができる。また、第3微小パルスMP3の直後に第1の方向と逆の方向に引き戻す第4微小パルスMP5が供給されるので、ロータ21の戻り速度が高速になる。従って、第2の実施形態の変形例
は、第2の実施形態と同様の効果を有している。
また、ステップモータ20のロータ21を第1の方向と逆の方向に引き戻す第4微小パルスMP5は、第2の実施形態の第4微小パルスMP4とは異なり、コイルAまたはコイルBのいずれか一方に供給されるので、第2の実施形態よりも少ない消費電力で指針を振動表示することができる。
また、ステップモータ20のロータ21は、第4微小パルスMP5によって正転または逆転の回転振動から引き戻されるとき、静止位置0度を通り越して約45度回転した後に静止位置0度に戻るので、指針の振動表示が第2の実施形態とは僅かであるが異なる動きとなり、さらに多彩な表現の振動表示を実現する電子時計を提供できる。
[第3の実施形態]
[第3の実施形態のドライバ回路の回路構成の説明:図17]
次に、第3の実施形態の電子時計について説明する。第3の実施形態の電子時計の構成は、第1の実施形態の構成(図1参照)と同様であり、ステップモータ20を駆動するドライバ回路10の内部構成のみが異なるので、ドライバ回路の構成について図17を用いて説明し、ドライバ回路以外の説明は省略する。
図17において、符号11は、第3の実施形態の電子時計のドライバ回路である。ドライバ回路11は、ステップモータ20のコイルA、コイルBに駆動バルスSPと微小パルスMPによる駆動波形O1〜O3を供給する3つのバッファ回路によって構成される。
ここで、低ON抵抗のトランジスタP1と低ON抵抗のトランジスタN1とのコンプリメンタリ接続でなるバッファ回路が、駆動波形O1を出力してコイルAのコイル端子O1に供給される。
また同様に、それぞれ低ON抵抗のトランジスタP2とトランジスタN2とのコンプリメンタリ接続でなるバッファ回路が、駆動波形O2´を出力してコイルAのコイル端子O2とコイルBのコイル端子O4に供給される。すなわち、ステップモータ20のコイルAのコイル端子O2とコイルBのコイル端子O4が電気的に接続されて共通である。
また同様に、それぞれ低ON抵抗のトランジスタP3とトランジスタN3とのコンプリメンタリ接続でなるバッファ回路が、駆動波形O3を出力してコイルBのコイル端子O3に供給される。
各トランジスタP1〜P3、N1〜N3のそれぞれゲート端子Gは、図示しないが、前述した駆動パルス生成回路4(図1参照)からの駆動パルスSPと、微小パルス生成回路5(図1参照)からの微小パルスMPと、を入力し、各トランジスタは駆動パルスSPと微小パルスMPに基づいてON/OFF制御され、駆動波形O1、O2´、O3が出力される。なお、各トランジスタのON/OFF動作の詳細は後述する。
このように、第3の実施形態のドライバ回路11は、駆動波形O2´がコイルAのコイル端子O2とコイルBのコイル端子O4の両方に供給され、内蔵するバッファ回路が3個で構成されることが、第1および第2の実施形態の構成と異なる。
[第3の実施形態のステップモータの回転駆動波形の説明:図18]
次に、第3の実施形態のドライバ回路11(図17参照)を用いて、ステップモータ20(図2参照)をステップ送りで回転駆動する駆動波形の一例について図18を用いて説明する。なお、第3の実施形態の電子時計の全体構成は図1を参照する。
図18(a)は、駆動パルスSP31、SP32の駆動波形O1、O2´、O3の一例であり、図18(b)と図18(c)は、駆動パルスSP31、SP32によって制御されるドライバ回路11の各トランジスタのONとOFFの動作表である。
図18(a)において、ステップモータ20のロータ21のN極を静止位置0度から180度正転(時計回り)させる第1ステップは、駆動パルス生成回路4から第1駆動パルスSP31が出力し、駆動波形O2´、O3が電圧−Vとなり、駆動波形O1は電圧0Vが維持される。また、第1駆動パルスSP1の出力が終了すると、次の駆動パルスの到来まで、すべての駆動波形O1、O2´、O3は電圧0Vが維持される。
この第1駆動パルスSP31によるドライバ回路11の各トランジスタの動作を図18(b)の動作表を用いて説明する。ここで、第1駆動パルスSP31によって、駆動波形O2´、O3を電圧−Vとするので、ドライバ回路11のトランジスタP1とトランジスタN2とトランジスタN3がON、トランジスタN1とトランジスタP2とトランジスタP3がOFFし、図示しないが、駆動電流がコイル端子O1からコイル端子O2に流れ、コイルAが励磁される。
また、コイル端子O3、O4は共に電圧−Vとなるので、コイルBには駆動電流が流れず、コイルBは励磁されない。なお、トランジスタN3はOFFでもよい。このように、第1駆動パルスSP31によるステップモータ20に対する動作は、第1の実施形態で示した第1駆動パルスSP1による第1ステップの駆動(図4参照)と同一である。
次に、図18(a)において、ステップモータ20のロータ21のN極を静止位置180度から更に180度正転(時計回り)させる第2ステップでは、駆動パルス生成回路4から第2駆動パルスSP32が出力し、駆動波形O1が電圧−Vとなり、他の駆動波形O2´、O3は電圧0Vが維持される。また、第2駆動パルスSP32の出力が終了すると、次の駆動パルスの到来まで、すべての駆動波形O1、O2´、O3は電圧0Vが維持される。
この第2駆動パルスSP32によるドライバ回路11の各トランジスタの動作を図18(c)の動作表を用いて説明する。ここで、第2駆動パルスSP32によって、駆動波形O1を電圧−Vとするので、ドライバ回路11のトランジスタN1とトランジスタP2とトランジスタP3がON、トランジスタP1とトランジスタN2とトランジスタN3がOFFし、図示しないが、駆動電流がコイル端子O2からコイル端子O1に流れ、コイルAが第1駆動パルスSP31の逆方向に励磁される。
また、コイル端子O3、O4は共に電圧0Vとなるので、コイルBには駆動電流が流れず、コイルBは励磁されない。なお、トランジスタP3はOFFでもよい。このように、第2駆動パルスSP32によるステップモータ20に対する動作は、第1の実施形態で示した第2駆動パルスSP2による第2ステップの駆動(図4参照)と同一である。なお、第1駆動パルスSP31と第2駆動パルスSP32の期間は、一例として共に3msである。
ここで、第3の実施形態の第1駆動パルスSP31と第2駆動パルスSP32によるステップモータ20のステップ送りの回転動作と指針の動きは、第1の実施形態で示したステップモータ20の回転動作(図5、図6参照)と同様であるので、説明は省略する。このように、ドライバ回路11のバッファ回路数が3個であっても、第1駆動パルスSP31と第2駆動パルスSP32によって、ステップモータ20は、問題なく回転駆動できる。
[第3の実施形態の微小パルスの波形説明:図19(a)]
次に、指針を振動表示するための第3の実施形態の微小パルス波形について図19(a)を用いて説明する。図19(a)において、第3の実施形態の微小パルスMPは、ロータ21を回転駆動しない駆動力を有する二つのパルス列で構成される。第1微小パルスMP61は、ステップモータ20のコイルAに供給される微小パルスであり、第2微小パルスMP62は、ステップモータ20のコイルBに供給される微小パルスである。
ここで、第1微小パルスMP61は、ステップモータ20のロータ21を逆転方向に回転振動させるパルスであり、第2微小パルスMP62は、ロータ21を正転方向に回転振動させるパルスである。
第1微小パルスMP61は、図示するように、駆動波形O1がパルス状に電圧−Vとなり、他の駆動波形O2´、O3が電圧0Vに維持され、一例として0.5ms周期の複数のパルス列で構成され、デューティは8/32であり、3.0msの期間継続して出力される。
第2微小パルスMP62は、図示するように、駆動波形O1、O2´がパルス状に電圧−Vとなり、駆動波形O3が電圧0Vに維持され、一例として0.5ms周期の複数のパルス列で構成され、デューティは8/32であり、3.0msの期間継続して出力される。
また、第1微小パルスMP61と第2微小パルスMP62は、一例として32msの間隔で交互に出力される。これにより、ステップモータ20のロータ21は、32msの間隔で逆転方向と正転方向の回転振動を繰り返すことになる。また、第1微小パルスMP61と第2微小パルスMP62との間の期間は、図示するように、すべての駆動波形O1、O2´、O3が電圧0Vに保たれている。
このように、第1微小パルスMP61と第2微小パルスMP62でなる第3の実施形態の微小パルスMPは、第1の実施形態と同様に、ロータ12を回転駆動しない駆動力を有しており、第1微小パルスMP61と第2微小パルスMP62とを交互に供給することで、ステップモータ20のロータ21を逆転方向と正転方向に回転振動させて、指針による振動表示を行うことができる。
[第3の実施形態の微小パルスを出力するドライバ回路の動作説明:図19(b)(c)]
次に、第1微小パルスMP61と第2微小パルスMP62によって駆動波形O1、O2´、O3を出力するドライバ回路11の各トランジスタの動作を図19(b)と図19(c)の動作表を用いて説明する。
図19(b)において、第1微小パルスMP61のパルス列によって、駆動波形O1をパルス状に電圧−Vとし、駆動波形O2´、O3を電圧0Vに維持するので(図19(a)参照)、ドライバ回路11のトランジスタN1とトランジスタP2とトランジスタP3がON、また、トランジスタP1とトランジスタN2とトランジスタN3がOFFする。
これにより、図示しないが、パルス状の駆動電流がコイル端子O2からコイル端子O1に流れ、コイルAが励磁される。
また、第1微小パルスMP61の期間中は、コイルBのコイル端子O3、O4は共に電圧0Vとなるので、コイルBには駆動電流が流れず、コイルBは励磁されない。なお、ト
ランジスタP3はOFFでもよい。
また、図19(c)において、第2微小パルスMP62のパルス列によって、駆動波形O1、O2´をパルス状に電圧−Vとし、駆動波形O3を電圧0Vに維持するので(図19(a)参照)、ドライバ回路11のトランジスタN1とトランジスタN2とトランジスタP3がON、また、トランジスタP1とトランジスタP2とトランジスタN3がOFFする。
これにより、図示しないが、パルス状の駆動電流がコイル端子O3からコイル端子O4に流れ、コイルBが励磁される。
また、第2微小パルスMP62の期間中は、駆動波形O1とO2´は、同電位となるので(図19(a)参照)、コイルAには駆動電流が流れず、コイルAは励磁されない。なお、トランジスタN1はOFFでもよい。
ここで、第3の実施形態の第1微小パルスMP61と第2微小パルスMP62によるステップモータ20の回転振動動作と指針の動きは、第1の実施形態で示したステップモータの回転振動動作(図8、図9参照)と同様であるので、説明は省略する。
以上のように、第3の実施形態によれば、ステップモータ20のコイルAとコイルBの一方のコイル端子を共通にして3端子とし、ドライバ回路11の出力数を3本に減らした構成で、第1の実施形態と同様に、通常の運針と指針による振動表示を実現している。これにより、ドライバ回路11のバッファ回路を4個から3個に減らすことが可能となり、電子時計のICチップ上の占有面積が大きい低インピーダンス出力のトランジスタ数を削減できるので、ICチップ面積を縮小して量産性に優れた電子時計を提供できる。
[第3の実施形態の変形例]
[第3の実施形態の変形例の微小パルスの波形説明:図20(a)]
次に、第3の実施形態の変形例の微小パルス波形について図20(a)を用いて説明する。なお、この第3の実施形態の変形例は、前述した第2の実施形態の変形例の微小パルス波形(図14参照)に対して、ステップモータ20のコイルAとコイルBの一方のコイル端子を共通にして3端子とし、ドライバ回路の出力数を3本に減らした構成であり、重複する説明は省略する。
図20(a)において、第3の実施形態の変形例の微小パルスMPは、ロータ21を回転駆動しない駆動力を有しており、コイルAとコイルBの両方に供給されて、ステップモータ20のロータ21を第1の方向に駆動する第3微小パルスMP7と、この第3微小パルスMP7の出力直後にコイルAまたはコイルBのいずれか一方に供給されて、ロータ21を第1の方向と逆の方向に引き戻すように駆動する第4微小パルスMP8と、によって構成される。
ここで、第3微小パルスMP7は、ロータ21を逆転方向(反時計回り)に駆動する第3微小パルスMP71と、ロータ21を正転方向(時計回り)に駆動する第3微小パルスMP72と、によって構成される。また、第4微小パルスMP8は、ロータ21を正転方向(時計回り)に引き戻す第4微小パルスMP81と、ロータ21を逆転方向(反時計回り)に引き戻す第4微小パルスMP82と、によって構成される。
第3微小パルスMP71は、駆動波形O1とO3がパルス状に電圧−Vとなり、駆動波形O2´が電圧0Vに維持され、一例として0.5ms周期の複数のパルス列で構成され、デューティは8/32であり、3.0msの期間継続して出力される。
第4微小パルスMP81は、第3微小パルスMP71の出力直後に供給されるパルスであり、駆動波形O1とO2´がパルス状に電圧−Vとなり、駆動波形O3が電圧0Vに維持され、一例として0.5ms周期の複数のパルス列で構成され、デューティは8/32であり、3.0msの期間継続して出力される。
また、第3微小パルスMP72は、駆動波形O2´がパルス状に電圧−Vとなり、他の駆動波形O1、O3が電圧0Vに維持され、一例として0.5ms周期の複数のパルス列で構成され、デューティは8/32であり、3.0msの期間継続して出力される。
第4微小パルスMP82は、第3微小パルスMP72の出力直後に供給されるパルスであり、駆動波形O1がパルス状に電圧−Vとなり、他の駆動波形O2´、O3が電圧0Vに維持され、一例として0.5ms周期の複数のパルス列で構成され、デューティは8/32であり、3.0msの期間継続して出力される。
なお、ロータ21を逆転方向に駆動する第3微小パルスMP71と、ロータ21を正転方向に駆動する第3微小パルスMP72は、図示するように、一例として32msの間隔を有しているが、第2の実施形態の変形例の微小パルスと同様に、ロータ21の戻り速度が速いので、第3微小パルスMP71と第3微小パルスMP72の間隔は、さらに短くてもよい。
[変形例の第3、第4微小パルスを出力するドライバ回路の動作説明:図20(b)(c)]
次に、第3の実施形態の変形例の第3微小パルスMP7と第4微小パルスMP8によって駆動波形O1、O2´、O3を出力するドライバ回路11(図17参照)の各トランジスタの動作を図20(b)と図20(c)の動作表を用いて説明する。
図20(b)において、第3微小パルスMP71のパルス列によって、駆動波形O1とO3をパルス状に電圧−Vとし、駆動波形O2´を電圧0Vに維持するので(図20(a)参照)、ドライバ回路11のトランジスタN1とトランジスタP2とトランジスタN3がON、また、トランジスタP1とトランジスタN2とトランジスタP3がOFFする。
これにより、図示しないが、パルス状の駆動電流がコイル端子O2からコイル端子O1に流れてコイルAが励磁され、また、パルス状の駆動電流がコイル端子O4からコイル端子O3に流れてコイルBが励磁される。
また、第4微小パルスMP81のパルス列によって、駆動波形O1とO2´をパルス状に電圧−Vとし、駆動波形O3を電圧0Vに維持するので(図20(a)参照)、ドライバ回路11のトランジスタN1とトランジスタN2とトランジスタP3がON、また、トランジスタP1とトランジスタP2とトランジスタN3がOFFする。なお、トランジスタN1は、OFFでもよい。
これにより、図示しないが、パルス状の駆動電流がコイル端子O3からコイル端子O4に流れてコイルBが励磁される。また、コイル端子O1とコイル端子O2は同電位となるので、コイルAは励磁されない。
また、図20(c)において、第3微小パルスMP72のパルス列によって、駆動波形O2´をパルス状に電圧−Vとし、駆動波形O1とO3を電圧0Vに維持するので(図20(a)参照)、ドライバ回路11のトランジスタP1とトランジスタN2とトランジスタP3がON、また、トランジスタN1とトランジスタP2とトランジスタN3がOFF
する。
これにより、図示しないが、パルス状の駆動電流がコイル端子O1からコイル端子O2に流れてコイルAが励磁され、また、パルス状の駆動電流がコイル端子O3からコイル端子O4に流れてコイルBが励磁される。
また、第4微小パルスMP82のパルス列によって、駆動波形O1をパルス状に電圧−Vとし、駆動波形O2´とO3を電圧0Vに維持するので、ドライバ回路11のトランジスタN1とトランジスタP2とトランジスタP3がON、また、トランジスタP1とトランジスタN2とトランジスタN3がOFFする。なお、トランジスタP3は、OFFでもよい。
これにより、図示しないが、パルス状の駆動電流がコイル端子O2からコイル端子O1に流れてコイルAが励磁される。また、コイル端子O3とコイル端子O4は電圧0Vとなるので、コイルBは励磁されない。
ここで、第3の実施形態の変形例の第3微小パルスMP7と第4微小パルスMP8によるステップモータ20の回転振動動作は、第2の実施形態の変形例で示したステップモータの回転振動動作(図15、図16参照)と同様であるので、説明は省略する。
以上のように、第3の実施形態の変形例によれば、ドライバ回路11の出力数を3本に減らすことができると共に、第2の実施形態の変形例と同様に、第3微小パルスMP7によってロータ21を第1の方向に約90度回転させたのち、第1の方向と逆の方向に引き戻す第4微小パルスMP8を供給する構成である。これにより、電子時計のICチップ面積を縮小して量産性が向上すると共に、指針の振動表示の振動量が大きく、且つ、高速に振動表示できるので、指針による振動表示の視認性に優れ、多彩な表現の振動表示を可能にする電子時計を提供できる。
なお、第3の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、各微小パルスのそれぞれの駆動力を変えて、振動量や振動バランスを変化させることで、指針による振動表示をさらに多彩にきめ細かく表現できる。
また、本発明の各実施形態で示した構成図、波形図等は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を満たすものであれば、任意に変更することができる。
1 電子時計
2 発振回路
3 制御回路
4 駆動パルス生成回路
5 微小パルス生成回路
10、11 モータドライバ回路(ドライバ回路)
20 2コイルステップモータ(ステップモータ)
21 2極ロータ(ロータ)
A 第1のコイル
B 第2のコイル
SP 駆動パルス
MP 微小パルス

Claims (9)

  1. 径方向に2極以上着磁されたロータと、
    該ロータを介して対向して設けられる第1及び第2のステータ磁極部と、
    該第1及び第2のステータ磁極部の間にあって、前記ロータに向き合って設けられる第3のステータ磁極部と、を有するステータと、
    前記第1のステータ磁極部と前記第3のステータ磁極部に磁気的に結合する第1のコイルと、
    前記第2のステータ磁極部と前記第3のステータ磁極部に磁気的に結合する第2のコイルと、
    を有する2コイルステップモータと、
    前記ロータを回転駆動するための駆動パルスを、前記第1のコイルと前記第2のコイルに供給する駆動パルス生成回路と、
    前記ロータが回転駆動しない駆動力の微小パルスを、前記第1のコイルと前記第2のコイルに供給する微小パルス生成回路と、
    前記駆動パルスと前記微小パルスのいずれかを入力し、前記2コイルステップモータを駆動するモータドライバ回路と、を有する
    ことを特徴とする電子時計。
  2. 前記微小パルス生成回路は、複数の駆動力の前記微小パルスが生成可能である
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子時計。
  3. 前記微小パルス生成回路は、
    前記第1のコイルに供給する第1の微小パルスと、
    前記第2のコイルに供給する第2の微小パルスと、を出力可能に構成される
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子時計。
  4. 前記第1の微小パルスの出力のタイミングと 、前記第2の微小パルスの出力のタイミングとが異なっている
    ことを特徴とする請求項3に記載の電子時計。
  5. 前記第1の微小パルスは、第1の所定時間に第1の所定間隔で出力され、
    前記第2の微小パルスは、第2の所定時間に第2の所定間隔で出力される
    ことを特徴とする請求項4 に記載の電子時計。
  6. 前記第1の微小パルスの駆動力と前記第2の微小パルスの駆動力とが異なる
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載の電子時計。
  7. 前記第1の所定時間と前記第2の所定時間とが異なるか、又は、前記第1の所定間隔と前記第2の所定間隔とが異なる
    ことを特徴とする請求項5に記載の電子時計。
  8. 前記微小パルスは、
    前記第1のコイルと前記第2のコイルのいずれか又は両方に供給され、前記ロータを第1の方向に駆動する第3微小パルスと、
    前記第1のコイルと前記第2のコイルのいずれか又は両方に、該第3微小パルスの出力直後に供給され、
    前記ロータを第1の方向と逆の方向に引き戻す第4微小パルスと、で構成される
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1つに記載の電子時計。
  9. 前記第1のコイルの一方の端子と前記第2のコイルの一方の端子とが共通であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載の電子時計。
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