JP2017206939A - 引戸装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】上吊り手段とロックバー部材を扉体の開閉移動方向における同じ箇所又は略同じ箇所において扉体に配置しても、不動部材に配置されたロック部材が上吊り手段と干渉しないようになる引戸装置を提供すること。【解決手段】レール部材に案内されて開閉移動する扉体は、扉体をレール部材から吊り下げられた上吊り式扉体とするための上吊り手段17と、昇降自在のロックバー部材67とを有し、不動部材には、扉体が全閉位置に達しているときに上昇したロックバー部材67の頭部67Aが挿入可能となっている開口部71が設けられたロック部材69が配置され、上吊り手段17とロック部材69は扉体の開閉移動方向における同じ箇所又は略同じ箇所に配置され、上吊り手段17は、ロックバー部材67の頭部が突出可能で、ロック部材69が挿入可能となっている空間部S1を有し、空間部S1は上吊り手段17に扉体の開閉移動方向へ貫通して形成されている。【選択図】図11

Description

本発明は、開閉移動自在となっている扉体により出入口等の開口部を開閉するための引戸装置に係り、例えば、玄関用引戸装置として利用できるものである。
下記の特許文献1には、開閉移動自在となっている扉体により出入口等の開口部を開閉するための引戸装置が示されている。この引戸装置は、扉体を開閉移動方向に案内するレール部材と、このレール部材に転動自在に係合するローラを有し、扉体をレール部材から吊り下げられた上吊り式扉体とするために扉体に設けられた上吊り手段と、扉体に昇降自在に配置されたロックバー部材と、開閉移動する扉体に対して開閉移動しないで不動となっている不動部材に配置され、扉体が全閉位置に達しているときに上昇したロックバー部材の頭部が挿入可能となっている開口部が設けられたロック部材と、を含んで構成されたものとなっており、上昇したロックバー部材の頭部をロック部材の開口部に挿入することにより、扉体を全閉位置でロックして開き移動不能とすることができる。
特開2009−121233号公報(図2、図5及び図6)
以上のように扉体に上吊り手段とロックバー部材とが配置されている引戸装置において、扉体における上吊り手段とロックバー部材の配置箇所は、扉体に求められる機能や扉体に取り付けられるほかの部材との位置関係等に基づいて設定され、このため、扉体における上吊り手段とロックバー部材の配置箇所を、扉体の開閉移動方向における同じ箇所又は略同じ箇所としなければならない場合がある。これによると、上昇したロックバー部材の頭部が挿入する開口部が設けられているロック部材を、扉体が全閉位置に達しているときの上吊り手段と干渉する位置において、上述の不動部材に配置しなければならなくなる。
本発明の目的は、上吊り手段とロックバー部材を扉体の開閉移動方向における同じ箇所又は略同じ箇所において扉体に配置しても、不動部材に配置されたロック部材が上吊り手段と干渉しないようにできる引戸装置を提供するところにある。
本発明に係る引戸装置は、扉体を開閉移動方向に案内するレール部材と、このレール部材に転動自在に係合するローラを有し、前記扉体を前記レール部材から吊り下げられた上吊り式扉体とするために前記扉体に設けられた上吊り手段と、前記扉体に昇降自在に配置されたロックバー部材と、開閉移動する前記扉体に対して開閉移動しないで不動となっている不動部材に配置され、前記扉体が全閉位置に達しているときに上昇した前記ロックバー部材の頭部が挿入可能となっている開口部が設けられたロック部材と、を含んで構成されている引戸装置において、前記上吊り手段と前記ロック部材は、前記扉体の開閉移動方向における同じ箇所又は略同じ箇所に配置され、前記上吊り手段は、前記ロックバー部材の前記頭部が突出可能であって、前記ロック部材が挿入可能となっている空間部を有し、この空間部は、前記上吊り手段に前記扉体の開閉移動方向へ貫通して形成されていることを特徴とするものである。
この引戸装置では、上吊り手段とロック部材は、扉体の開閉移動方向における同じ箇所又は略同じ箇所において扉体に配置されるが、上吊り手段は、ロックバー部材の頭部が突出可能であって、ロック部材が挿入可能となっている空間部を有しているため、ロックバー部材の頭部が挿入される開口部が設けられているロック部材を、扉体が全閉位置に達しているときの上吊り手段と干渉させることなく、不動部材に配置することができる。
また、上吊り手段が有している空間部は、上吊り手段に前記扉体の開閉移動方向へ貫通して形成されているため、扉体が開閉移動しても、ロック部材は上吊り手段と干渉することはない。
このような空間部は、上吊り手段に任意の形態より形成することができ、その一例は、上吊り手段を、上位部分と、この上位部分の下側に設けられた下位部分と、これらの上位部分及び下位部分における扉体の厚さ方向の両端部のうち、一方の端部同士を連結する連結部とを有する空間部形成部材を含んで構成し、上位部分と下位部分と連結部とで囲まれる箇所を前記空間部とすることである。また、他の例は、複数の部品を組み合わせることにより前記空間部を形成することである。
前者によると、上吊り手段を構成する1個の部品により、ロック部材が上吊り手段と干渉することをなくすための空間部を上吊り手段に形成できることになる。
また、上吊り手段を上述の空間部形成部材を含んで構成されたものとする場合には、上吊り手段を、下側の台座部材と、前記ローラを回転自在に支持している上側のローラ用ブラケット支持部材とを含んで構成されたものとし、台座部材を空間部形成部材としてもよい。
さらに、このように上吊り手段を、下側の台座部材と、前記ローラを回転自在に支持している上側のローラ用ブラケット支持部材とを含んで構成されたものとし、台座部材を空間部形成部材とする場合には、台座部材とローラ用ブラケット支持部材との間に、上下に積み重ねられる個数の変更により上吊り手段を含む扉体全体の上下寸法を調整可能するスペース部材を介入できるようにしてもよい。
これによると、上吊り手段自体の上下寸法をスペース部材により変更できることになるため、上吊り手段を含む扉体全体の上下寸法を適正な値に調整できるようになる。
また、本発明の引戸装置において、前記ロック部材を、水平又は略水平に延びる延出部を有するものとし、この延出部に、ロックバー部材の頭部が係止する前記開口部を上下に貫通して形成してもよい。
そして、このようにロック部材を、水平又は略水平に延びる延出部を有するものとし、この延出部に、ロックバー部材の頭部が係止する前記開口部を上下に貫通して形成する場合には、この開口部は、ロックバー部材の頭部を上下に挿入できる大きさだけを有するものとしてもよく、あるいは、開口部を、大形部と、この大形部から扉体の開き方向へ細幅状に延びる細幅延出部とを有するものとし、ロックバー部材の頭部を、平面視で大形部よりも小さく、細幅延出部の幅寸法よりも大きい第1部分と、この第1部分の下側に設けられ、平面視で細幅延出部の幅寸法よりも小さい第2部分とを有するものとしてもよい。
後者によると、ロックバー部材の頭部を大形部に挿入した後に、第2部分により細幅延出部の延出長さ分だけ扉体を開き移動方向に移動させることができ、言い換えると、扉体を全閉位置から少し開き移動させることができ、そして、扉体を全閉位置から少し開き移動させると、細幅延出部の端部で第2部分はロック部材に係止するため、それ以上に扉体を開き移動させることができなくなり、また、このときにロックバーを下降させようとしても、第1部分が細幅延出部に上から係止するため、ロックバー部材を下降させる操作を実施不能とすることができる。
前述した不動部材は、開閉移動する扉体に対して開閉移動しないで不動となっている部材であれば任意の部材でよく、例えば、前記レールが収納配置されている無目としてもよく、この無目にロック部材を、前記延出部を水平又は略水平に延出させて取り付けてもよい。
以上説明した本発明は、任意の開口部を扉体で開閉するために用いられる各種の引戸装置に適用することができ、このため、本発明に係る引戸装置は、例えば、玄関用引戸装置でもよく、あるいは、室内の廊下と部屋を仕切るために、又は隣接する部屋同士を仕切るために壁に設置される仕切用引戸装置でもよい。
本発明によると、上吊り手段とロックバー部材を扉体の開閉移動方向における同じ箇所又は略同じ箇所において扉体に配置しても、不動部材に配置されたロック部材が上吊り手段と干渉しないようにできるという効果を得られる。
図1は、本発明の一実施形態に係る引戸装置の全体を示す正面図である。 図2は、図1で示されている無目から点検カバーを取り外したときであって、扉体が全閉位置に達しているときを示す図1と同様の図である。 図3は、図1で示されている無目から点検カバーを取り外したときであって、扉体が全開位置に達しているときを示す図1と同様の図である。 図4は、図1のS4−S4線断面図である。 図5は、図1のS5−S5線断面図である。 図6は、図1のS6−S6線断面図である。 図7は、図6の一部拡大図であって、下レール部材及びその周辺構造を示す図である。 図8は、扉体が全閉位置に達しているときにおける無目の内部構造と扉体の上部の内部構造とを示す正断面図である。 図9は、図1のS9−S9線断面図である。 図10は、扉体の上部に設けられている上吊り手段を示す正面図である。 図11は、上吊り手段の左側面図である。 図12は、図10及び図11で示されているロック部材を示す平面図である。 図13は、図10及び図11で示されているスペース部材を示す平面図である。 図14は、無目の内部に設けられている振れ止め手段を示す正面図である。 図15は、振れ止め手段の左側面図である。 図16は、振れ止め手段の右側面図である。 図17は、扉体の下部に配置される浮き上がり防止部材の構成及び長さ寸法を示す正面図である。 図18は、下レール部材の取付構造を示す平面図である。 図19は、無目の正面図である。 図20は、無目の平面図である。 図21は、無目の左側面図である。 図22は、無目の右側面図である。 図23は、点検カバーの正面図である。 図24は、点検カバーの平面図である。 図25は、点検カバーの左側面図である。 図26は、点検カバーの右側面図である。 図27は、無目に点検カバーを取り付けるための作業を示す平面図である。 図28は、無目に点検カバーを取り付けた状態を示す平面図である。 図29は、上額縁部材に無目が取り付けられているときを示す(A)と、上額縁部材から無目を分離し、上額縁部材に別の無目を取り付け可能となることを示す(B)とを示した側断面図である。 図30は、戸先側竪枠部材を主部材に副部材を取り付けることで形成したときを示す(A)と、主部材から副部材を分離し、主部材に別の副部材を取り付け可能となることを示す(B)とを示した平断面図である。 図31は、自動閉鎖装置の配置箇所に関する別実施形態を示す図8と同様の図である。 図32は、振れ止め手段についての別実施形態を示す図8と同様の図である。 図33は、図32の実施形態の振れ止め手段を拡大して示す図6と同様の図である。
以下に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。図1には、本発明の一実施形態に係る引戸装置の全体の正面図が示されており、この引戸装置は、集合住宅の玄関の出入口を開閉するための玄関用引戸装置である。このため、本実施形態の引戸装置の扉体1により開閉される開口部は、玄関の出入口である。
図1では、扉体1が、建物躯体である壁2に結合された戸先側竪枠部材3に当接することにより全閉位置に達している状態が示されている。扉体1の上方には、無目4が、壁2のうち、垂れ壁部2Aに結合されて配設され、この無目4には、点検カバー5が取り外し可能に取り付けられている。図2には、扉体1が全閉位置に達し、かつ点検カバー5が無目4から取り外された状態が示され、図3には、扉体1が全開位置まで開き移動し、かつ点検カバー5が無目4から取り外された状態が示されている。なお、無目4から点検カバー5を取り外すことは、無目4の内部に収納されている扉体移動機構等についての保守、点検作業等を行うために行われる。
図3から分かるように、扉体1で開閉される開口部となっている玄関の出入口6は、戸先側竪枠部材3と、無目4と、戸先側竪枠部材3に対し扉体1の開閉移動方向に対向して壁2に結合された竪額縁部材7と、床8に敷設された沓摺部材9とにより四方が囲まれた空間であり、竪額縁部材7は、図1のS4−S4線断面図である図4や、図1のS5−S5線断面図である図5、図1のS6−S6線断面図である図6にも示されている。
なお、以下の説明において、戸先側とは、扉体1の閉じ移動側のことであり、戸尻側とは、扉体1の開き移動側のことである。
図4に示されているように、壁2の垂れ壁部2Aには、上額縁部材10が結合され、また、板金の折り曲げ品である無目4には、扉体1の厚さ方向のうち、垂れ壁部2A側と同じ側の箇所において、上面部4Aから垂下した垂下部4Bが形成され、この垂下部4Bとは扉体1の厚さ方向反対側の箇所は、点検カバー5により覆われる開口した箇所となっている。垂下部4Bは、それぞれが扉体1の開閉移動方向に複数個設けられたビス11,12により上額縁部材10に結合され、これらのビス11,12は、垂下部4Bを上額縁部材10に止着するための止着具になっている。無目4の内部には、この無目4の強度を補強するための補強部材にもなっている取付部材13が配設されており、扉体1の開閉移動方向へ延びる長さを有する板金の折り曲げ品であって、扉体1の厚さ方向への凹凸の形状を有しているこの取付部材13は、ビス12及び溶接により無目4の垂下部4Bに結合されている。また、取付部材13には、垂れ壁部2A側へ窪んだ凹部13Aが形成されている。
この凹部13Aよりも上部において、取付部材13には、アルミ又はアルミ合金の押し出し成形で形成された上レール部材14の上部14Aが、ビス15により結合され、この上部14Aの下側には、取付部材13の凹部13Aの内部に嵌合された嵌合部14Bが形成されており、この嵌合部14Bの下側は、鉛直下向きに延びる延長部14Cとなっている。そして、この延長部14Cは、取付部材13の下端部13Bを越えて下向きに延びている。また、上レール部材14には、上部14Aと嵌合部14Bとの間において、ガイド部14Dが、扉体1の厚さ方向のうち、垂れ壁部2A側とは反対側へ水平に延出形成されている。このような上部14Aと嵌合部14Bと延長部14Cとガイド部14Dとを有する上レール部材14は、扉体1が全閉位置に達しているときにおける無目4の内部構造と扉体1の上部の内部構造とを示している図8から分かるように、扉体1の開閉移動方向への長さを有している。
図4に示されているように、扉体1の上端には、扉体1の上力骨である上枠部材16が配設され、この上枠部材16は、水平部16Aと、鉛直上向きに立ち上がった立上り部16Bとからなるアングル材により形成され、立上り部16Bは、扉体1の厚さ方向である水平部16Aの幅方向の両端部のうち、垂れ壁部2A側とは反対側の端部から立ち上がっている。水平部16Aには、1個の上吊り手段17が取り付けられており、この上吊り手段17には、上吊りローラ18が設けられ、上レール部材14のガイド部14Dに上から転動自在に係合しているこの上吊りローラ18は、図8に示されているように、扉体1の開閉移動方向に小さな間隔をあけて2個配設されている。
以上の説明から分かるように、扉体1の上方には、無目4の内部に配置された上レール部材14が配設されており、扉体1は、この扉体1の上部に配置された1個の上吊り手段17の上吊りローラ18が上レール部材14に転動自在に係合することにより、上レール部材14から吊り下げられた上吊り式の扉体となっている。
図8に示されているように、扉体1の上部には、上吊り手段17の配置箇所よりも戸尻側において、上ガイド部材19が固定されており、図5に示されているように、上枠部材16の水平部16Aの上面にビス46で結合されているこの上ガイド部材19は、図8に示されているように、扉体1の開閉移動方向への長さを有している。また、上ガイド部材19は、図5に示されているように、上枠部材16の水平部16Aの上面にビス46で結合された水平のベース部19Aと、扉体1の厚さ方向であるベース部19Aの幅方向の両端部から鉛直に立ち上がった一対の立上り部19B,19Cとからなる上向きに開口したチャンネル状の部材により形成されている。
図4で説明した取付部材13は、図8に示されているように、上レール部材14の戸尻側の端部を越えてさらに戸尻側へ延出した延出部13Cを有しており、この延出部13Cに振れ止め手段20が取り付けられている。この振れ止め手段20は、図6に示されているように、上ガイド部材19の一対の立上り部19B,19Cの間に挿入された振れ止め部材21を備えており、この振れ止め部材21により、扉体1が、扉体1の厚さ方向に振れることが防止されるようになっている。そして、上吊り手段17が、扉体1の上部における戸先側端部の箇所又はこの箇所の近傍に配置されているのに対して、振れ止め手段20は、扉体1が前述の全閉位置に達しているときに、扉体1の上部における戸尻側端部の箇所又はこの箇所の近傍に配置されているようになっている。
図5や図6に示されているように、扉体1の下端には、扉体1の下力骨である下枠部材22が配置され、下向きに開口したチャンネル材で形成されているこの下枠部材22の内部には、下ガイド部材23が図5のビス24で結合されて収納配置されており、この下ガイド部材23は、扉体1の開閉移動方向である図1の左右方向への長さ寸法を有している。
図3から分かるように、前述した沓摺部材9は、扉体1で開閉される出入口6を越えて扉体1の開き移動方向へ延びる延長部9Aを有しており、この延長部9Aの上面には、扉体1の開閉移動方向へ延びる長さを有している下レール部材25が固定設置されている。図6に示されているように、下ガイド部材23の内部には、1個の下ローラ26を回転自在に支持したブラケット27がビス28で取り付けられ、下ローラ26は、下レール部材25に上から転動自在に係合している。また、ビス28は、下ガイド部材23を下枠部材22に止着するための止着具にもなっている。そして、下ローラ26は、図1に示されているように、扉体1の下部における戸尻側端部の箇所又はこの箇所の近傍に配置されている。
前述したように、扉体1を上レール部材14から吊り下げるための上吊り手段17が、扉体1の上部における戸先側端部の箇所又はこの箇所の近傍に配置され、また、下レール部材25に載せられている下ローラ26が、扉体1の下部における戸尻側端部の箇所又はこの箇所の近傍に配置されていることにより、扉体1の重量は、扉体1が鉛直面内で回転することを阻止されながら、上レール部材14と下レール部材25とで支持されることになる。
図7は、図6の一部拡大図であって、下レール部材25と下ローラ26の箇所を示している。この図7から分かるように、板金の折り曲げ品である下レール部材25は、扉体1の厚さ方向のうち、前述の垂れ壁部2A側とは反対側へ延出し、この延出方向の寸法が幅寸法となっている水平のベース部25Aと、このベース部25Aの基端部から鉛直に起立した起立部25Bと、この起立部25Bの上端から下向きに折り返されて起立部25Bの途中まで達し、起立部25Bと扉体1の厚さ方向に重ねられている折り返し部25Cと、この折り返し部25Cの端部からベース部25Aとは反対側へ延出し、この延出方向の寸法が幅寸法となっている水平の係止部25Dとからなり、起立部25Bと折り返し部25Cとの接続部が、下ローラ26が転動自在に係合載置されるガイド部25Eとなっている。
ベース部25Aは、前述の沓摺部材9に接合されている裏ナット29に螺入される止着具であるビス30により、この沓摺部材9の上面に固定され、このようにベース部25Aを沓摺部材9の上面にビス30で固定したとき、係止部25Dは、沓摺部材9の上面から上方へ離れた高さ位置にある。また、起立部25Bには、ベース部25Aとは扉体1の厚さ方向の反対側であって、係止部25Cよりも下側において、沓摺部材9の上面に載せられた支持部材31がビス32により結合されている。
図1のS9−S9線断面図である図9には、下レール部材25を沓摺部材9の延長部9Aに取り付けているビス30が、下レール部材25の長さ方向に複数個設けられていることが示されており、支持部材31は、下レール部材25と同様に、扉体1の開閉移動方向への長さを有する長寸部材となっている。
図7に示されているように、扉体1の下力骨である下枠部材22の内部に収納結合されている下ガイド部材23は、ビス28で下枠部材22に止着されたベース部23Aと、扉体1の厚さ方向であるこのベース部23Aの幅方向の両端部から鉛直に垂下した一対の垂下部23B,23Cとからなる下向きに開口したチャンネル状の部材で形成されている。一対の垂下部23B,23Cのうち、垂れ壁部2A側の垂下部23Bの下部には、扉体1の厚さ方向への幅寸法が大きくなっている膨大部23Dが形成されており、この膨大部23Dの内部には、浮き上がり防止部材33の上部33Aが挿入された挿入部23Eが形成されている。浮き上がり防止部材33は、上部33Aから膨大部23Dの下側へ突出していて、下ローラ26側へ屈曲して水平に延びている浮き上がり防止部33Bを備えており、この浮き上がり防止部33Bは、下レール部材25の係止部25Dの下側において、この係止部25Dと隙間をあけて上下方向に対向している。
以上のように、扉体1の下部において、下ガイド部材23に配設されている浮き上がり防止部材33は、下ガイド部材23と同様に、扉体1の開閉移動方向である図1の左右方向への長さ寸法を有している。
図1には、扉体1の下部に挿入された下ガイドローラ35が沓摺部材9に配置されていることが示されている。下レール部材25よりも少し戸先側に配置されているこの下ガイドローラ35は、図5にも示されており、下ガイドローラ35は、沓摺部材9の上面に結合されたベース部材36に立設されている支柱37の上端に、鉛直軸を中心に水平面内で回転自在に取り付けられている。また、下ガイドローラ35は、図7でも説明した下ガイド部材23の垂下部23Bの膨大部23Dと垂下部23Cとの間に挿入されている。
図1に示されているように、扉体1には、戸先側の端部近傍において、把持部40が設けられ、この把持部40は、扉体1の厚さ方向の両面、すなわち、扉体1の室外側の表面と室内側の表面に設けられている。また、扉体1の戸先側の端部近傍には施錠装置41も設けられ、この施錠装置41の扉体1の戸先側の端面から出没するデッドボルトを受けるためのストライク42は、図9に示されているように、前述の戸先側竪枠部材3に配置されている。
把持部40により扉体1を開閉操作すると、上吊り手段17の上吊りローラ18が上レール部材14のガイド部14Dに案内されて転動し、また、下ローラ26は下レール部材25のガイド部25Eに案内されて転動し、これにより、扉体1は上レール部材14と下レール部材25に案内されながら開閉移動する。
このため、上レール部材14と、この上レール部材14が取り付けられている図4の取付部材13と、この取付部材13が内部に収納結合されている無目4と、この無目4に取り外し可能に取り付けられている前述の点検カバー5と、下レール部材25と、この下レール部材25が配置されている沓摺部材9は、開閉移動する扉体1に対して開閉移動しないで不動となっている不動部材になっており、戸先側竪枠部材3や竪額縁部材7等も不動部材になっている。
扉体1が上レール部材14と下レール部材25に案内されながら開閉移動する際には、不動部材である取付部材13に取り付けられた図6の振れ止め手段20の振れ止め部材21が、扉体1の上部に配設されている上ガイド部材19の一対の立上り部19B,19Cの間の空間を移動するため、扉体1が上レール部材14と下レール部材25に案内されながら開閉移動することは、扉体1の上部が扉体1の厚さ方向に振れることが、振れ止め手段20により防止されながら行われる。また、扉体1の下部に配置された下ガイド部材23の垂下部23Bの膨大部23Dと垂下部23Cとの間には、不動部材となっている沓摺部材9に配設されている下ガイドローラ35が挿入されているため、扉体1が上レール部材14と下レール部材25に案内されながら開閉移動することは、扉体1の下部が扉体1の厚さ方向に振れることが、下ガイドローラ35により防止されながら行われる。
なお、前述したように、上吊り手段17が、扉体1の上部における戸先側端部の箇所又はこの箇所の近傍に配置されているのに対して、振れ止め手段20は、扉体1が前述の全閉位置に達しているときに、扉体1の上部における戸尻側端部の箇所又はこの箇所の近傍に配置されているため、扉体1が全閉位置に達しているときに、上吊り手段17と振れ止め手段20は、扉体1の開閉移動方向に大きな間隔をあけて配置されていることになり、これにより、扉体1の上部が扉体1の厚さ方向に大きく振れることを防止しながら、扉体1を大きな距離を開閉移動させることができる。
また、扉体1の下ローラ26が、扉体1に作用する外力等により下レール部材25から浮き上がろうとしたときには、扉体1の下部に配置されている浮き上がり防止部材33の浮き上がり防止部33Bが、下レール部材25の係止部25Dに下側から係止することになり、これにより、下ローラ26の浮き上がりが防止され、この下ローラ26が下レール部材25から脱落することが阻止される。
このため、扉体1の下部に配置されている浮き上がり防止部材33と、下レール部材25の係止部25Dとにより、図7で示す下ローラ26の浮き上がり防止手段44が構成されている。
さらに、本実施形態では、図4〜図6に示されているように、扉体1の上部に、立上り部16Bを備えた上枠部材16が配設されており、この立上り部16Bは、扉体1の厚さ方向において、上吊り手段17や振れ止め手段20よりも点検カバー5に近い箇所に設けられているため、立上り部16Bと点検カバー5とにより、上吊り手段17や振れ止め手段20等を外力や塵埃等から保護することができる。
また、図4で説明したように、上レール部材14の下部に鉛直下向きに形成されている延長部14Cは、無目4に上レール部材14を取り付けるためにこの無目4に結合されている取付部材13の下端部13Bを越えて下向きに延びているため、扉体1が図3で示す出入口6を開放する全開位置まで移動したときでも、取付部材13の下端部13Bは、上レール部材14の延長部14Cにより隠されて外部に露出しない。このため、この延長部14Cを塗装するなどの表面処理作業を取付部材13に行う必要がなく、金属板の折り曲げ品である取付部材13をそのまま用いることができる。
なお、図6に示されているように、前述した竪額縁部材7と扉体1の下ガイド部材23には、竪額縁部材7と扉体1との間や扉体1と沓摺部材9との間の気密性を確保するための気密部材45が配設されており、図9に示されているように、戸先側竪枠部材3にも気密部材45が配設されているとともに、竪額縁部材7の図6で示されている箇所とは異なる箇所にも気密部材45が配設されている。
図8に示されているように、扉体1の内部には、紐状部材であるワイヤー51を有していて、繰り出されたこのワイヤー51の引っ張り力により扉体1を閉じ移動させるための自動閉鎖装置50が収納配置されており、扉体1の上部における戸尻側端部の箇所又はこの箇所の近傍に配置されているこの自動閉鎖装置50は、自動閉鎖装置50の上面を、扉体1の上部に配置されている上枠部材16の水平部16Aと上ガイド部材19のベース部19Aとに形成されている開口部から上向きに露出させて扉体1の内部に収納固定されている。そして、ワイヤー51は、自動閉鎖装置50の内部に回転自在に収納されているリール52に繰り出し自在に巻き取られており、リール52から先のワイヤー51の部分は、自動閉鎖装置50の上面の近くで自動閉鎖装置50の内部に回転自在に配設されている回転ガイド部材53の回転ガイド作用により、自動閉鎖装置50の上面から導出され、ワイヤー51の先端部は、振れ止め手段20に設けられている連結部54に連結されている。また、自動閉鎖装置50の内部には、リール52からワイヤー51が繰り出されるときに、リール52にワイヤー51を巻き取るためのばね力を蓄圧するぜんまいばね等による戻しばねも収納されている。
このため、図1等で示されている把持部40を把持した手により扉体1を全開位置等まで開き移動させると、リール52からワイヤー51が繰り出されながら、戻しばねにはばね力が蓄圧され、このため、把持部40から手を離すと、蓄圧されたばね力によりリール52はワイヤー51を巻き取り、このワイヤー51に作用する引っ張り力により扉体1は全閉位置まで自動的に閉じ移動する。
以上説明したように本実施形態の自動閉鎖装置50は、扉体1に配置されており、前述した不動部材となっている上レール部材14や取付部材13、無目4に配置されていない。このため、自動閉鎖装置50を上レール部材14や取付部材13、無目4に配置した場合と異なり、これらの上レール部材14や取付部材13、無目4の高さ寸法を自動閉鎖装置50の上下寸法に対応させて大きくする必要がない。これによると、上レール部材14や取付部材13、無目4の高さ寸法を小さくできるため、扉体1で開閉される出入口6の上辺部の高さ位置を、自動閉鎖装置50に影響されることなく、天井に近づけることができるようになり、これにより、引戸装置の設置現場が天井高さの低い現場であっても、出入口6の高さ寸法を大きくできるようになる。
また、図8に示されているように、無目4の内部に配置されている上レール部材14には、扉体1が全閉位置に近づいたときに、扉体1の閉じ移動速度を低下させるためのドアクローズ装置55が取り付けられており、この取り付けが行われている箇所は、図4及び図5に示されているように、上レール部材14に設けられている前述の嵌合部14Bである。図5に示されているように、扉体1の上部に配置されている上ガイド部材19の一対の立上り部19B,19Cのうち、垂れ壁部2A側の立上り部19Bには、ドアクローズ装置55を作動させるための作動部材56が取り付けられている。図8に示されているように、ドアクローズ装置55は、装置本体55Aと、この装置本体55Aに対して扉体1の開閉移動方向に往復動自在となっている係止部材55Bとを有し、扉体1が全開位置に達しているときには、係止部材55Bは、装置本体55Aから扉体1の開き移動方向に離れた開き側の移動限界位置に達している。
装置本体55Aには、係止部材55Bが装置本体55Aからこの開き側の移動限界位置に達する際に、引っ張り力が蓄圧される長寸法のコイルばねと、係止部材55Bが装置本体55Aに対し扉体1の閉じ移動方向に移動して、この移動が閉じ側の移動限界位置に近づくことにより、装置本体55Aの内部に充填されているオイル等の流体の抵抗作用で係止部材55Bの移動速度を低下させるためのダンパーと、係止部材55Bの移動を案内するための案内部材とが設けられている。そして、係止部材55Bは揺動中心軸を中心に揺動自在となっており、この揺動により、作動部材56は係止部材55Bに対して係脱できるようになっている。
このため、全開位置に達していた扉体1の把持部40から手を離し、自動閉鎖装置50により自動的に扉体1を閉じ移動させると、その途中において、作動部材56は、この作動部材56が当接することにより揺動するドアクローズ装置55の係止部材55Bに係止され、これにより、扉体1とドアクローズ装置55とが連結され、このため、これ以後の扉体1は、ドアクローズ装置55の長寸法のコイルばねの引っ張り力と、自動閉鎖装置50のワイヤー51の引っ張り力とにより閉じ移動する。係止部材55Bが上述の閉じ側の移動限界位置の近くに達すると、言い換えると、扉体1が全閉位置に近づくと、上述のダンパーの作用により係止部材55Bの移動速度が低下するため、扉体1は閉じ移動速度を低下させながら全閉位置に達することになる。
また、全閉位置に達していた扉体1を把持部40を把持した手により開き移動させたときには、扉体1と係止部材55Bは、ダンパーに設けられている逆止弁の作用により移動速度が低下せずに開き移動し、係止部材55Bが、長寸のコイルばねに引っ張り力を蓄圧しながら上述の開き側の移動限界位置に達すると、この係止部材55Bの移動を案内する前述の案内部材に形成されている案内溝の作用により、係止部材55Bは、前述とは逆方向に揺動し、このため、係止部材55Bに係止されていた作動部材56は、この係止部材55Bから離脱し、これにより、扉体1は、ドアクローズ装置55から離れて全開位置等の開き位置まで達する。
図10及び図11には、図8等で示した上吊り手段17が拡大されて示されており、図10は、上吊り手段17の正面図であり、図11は、上吊り手段17を戸先側から見た左側面図である。これらの図10及び図11から分かるように、扉体1の上部に設けられている上吊り手段17は、下側の台座部材60と、この台座部材60の上に載せられた上側のローラ支持用ブラケット部材61とを含んで構成されている。ローラ支持用ブラケット部材61は、水平の基部61Aと、この基部61Aにおける扉体1の厚さ方向の両端部のうち、垂れ壁部2A側である上レール部材14側とは反対側の端部から鉛直に起立した起立部61Bとを有し、この起立部61Bに、2個の上吊りローラ18が扉体1の開閉移動方向に小さな間隔をあけて回転自在に支持されている。
台座部材60は、上下2個の水平部60A,60Bと、これらの水平部60A,60Bにおける扉体1の厚さ方向の両端部のうち、垂れ壁部2A側である上レール部材14側とは反対側の端部同士を連結している連結部60Cとを有する扉体1の厚さ方向の横向きに開口した形状を有するものとなっており、上側の水平部60Aは、台座部材60の上位部分であり、下側の水平部60Bは、上位部分の下側に設けられた台座部材60の下位部分である。上側の水平部60Aの上にスペース部材62を介してローラ支持用ブラケット部材61の基部61Aが載せられ、これらの水平部60Aと基部61Aとが、スペース部材62を貫通するボルト63で結合されることにより、台座部材60にローラ支持用ブラケット部材61が取り付けられている。また、台座部材60の下側の水平部60Bは、図8に示されているように、扉体1の上力骨である上枠部材16の水平部16Aにビス64で結合されている。
なお、厚板金属の折り曲げ品である台座部材60には、上側の水平部60Aにおける扉体1の開閉移動方向の両端部において、この水平部60Aからの下向きの折り曲げによる面部60D,60Eが設けられている。
台座部材60の下側の水平部60Bの上面には、板状のガイド部材65がビス66で取り付けられている。扉体1の内部には、図4や図8で示されているロックバー部材67が昇降自在に収納されており、このロックバー部材67の頭部67Aは、図11に示されているように、台座部材60の下側の水平部60Bに形成されている孔60Fと、ガイド部材65に形成されている孔65Aとを下から上に貫通し、台座部材の上下の水平部60A,60Bの間に突出している。ロックバー部材67は、扉体1に設けられている図1のレバー等の操作部材68の操作により昇降動するものであり、この操作部材68は、玄関の出入口6を開閉する扉体1の厚さ方向の両面のうち、室内側の表面に配設されている。
図11に示されているように、図4でも示されている取付部材13には、ロック部材69がビス70により取り付けられ、厚板金属製のこのロック部材69は、ビス70で取付部材13に結合された基部69Aと、この基部69Aから扉体1側へ水平に延びる延出部69Bとを有しており、図10に示されているように、長さ方向が扉体1の開閉移動方向となっているこの延出部69Bには、上下に貫通した開口部71が形成されている。ロックバー部材67の頭部67Aは、軸方向が上下方向となっている丸棒状部材の上部と下部との間を、互いに対向する2か所において、平坦状に切削加工等したものであり、このため、この頭部67Aは、図11に示されているように、平面視で共に円形となっている上部67Bと下部67Cと、これらの上部67Bと下部67Cの間に形成されている2個の平坦部67D,67Eとを有するものになっている。このような頭部67Aの形状は、ロック部材69の平面形状を示している図12にも示されている。
この図12に示されているように、ロック部材69の延出部69Bに形成されている開口部71は、ロックバー部材67の頭部67Aのうち、上側半分程度が下から上に貫通することができるものとなっており、この開口部71は、頭部67Aの上部67Bが貫通する大きさを有する大形部71Aと、この大形部71Aから扉体1の開き移動方向へ細幅状に延びる細幅延出部71Bとからなり、この細幅延出部71Bの幅寸法W1は、頭部67Aの上部67Bの直径寸法(平面視寸法)よりも小さく、かつ頭部67Aの2個の平坦部67D,67Eの間隔寸法W2よりも大きくなっている。
したがって、ロックバー部材67の頭部67Aは、平面視で大形部71Aよりも小さく、細幅延出部71Bの幅寸法W1よりも大きくなっている第1部分(上部67Bの箇所)と、この第1部分の下側に設けられ、平面視で細幅延出部71Bの幅寸法W1よりも小さくなっている第2部分(2個の平坦部67D,67Eが形成されている箇所)とを有するものになっている。
扉体1を前述したように把持部40を把持した手により開閉移動させるときには、前述のレバー等の操作部材68の操作により、ロックバー部材67を下降させておき、これにより、ロックバー部材67の頭部67Aの上面を、図11の二点鎖線で示されているように、ロック部材69の下面よりも下側の位置まで下がらせておく。これにより、扉体1を開閉移動させることができる。
扉体1を閉じ移動させて全閉とした後に、扉体1を、この扉体1で開閉される玄関の出入口6の室内側からロックするときには、操作部材68の操作によりロックバー部材67を上昇させる。これにより、図11の実線で示されているように、ロックバー部材67の頭部67Aのうち、上部67Bと、平坦部67D,67Eの一部とが、ロック部材69に形成されている開口部71のうち、大形部71Aに下から上に挿入される。そして、扉体1を開き移動させると、平坦部67D,67Eが、図12の二点鎖線で示されているように、大形部71Aから細長延出部71Bへ移行し、頭部67Aが細長延出部71Bの終端部71Cに達すると、頭部67Aがこの終端部71Cに当接するため、扉体1をそれ以上開き移動させることができず、扉体1はロックされる。
これにより、玄関の出入口6の室内側に居る人は、細幅延出部71Bの長さ寸法分だけ扉体1を開き移動させて、玄関の出入口6の室外側を視認、確認することができるとともに、玄関の出入口6の室外側に居る人は、それ以上に扉体1を把持部40により開き移動させることができない。また、玄関の出入口6の室外側に居る人が、全閉位置から少し開き移動している扉体1の戸先側の隙間から手等を挿入して前述の操作部材68を操作することにより、ロックバー部材67を下降させようとしても、ロックバー部材67の頭部67Aの上部67Bが細幅延出部71Bに上から係止するため、頭部67Aの全体が細幅延出部71Bから抜け出すまでロックバー部材67を下降させることができず、これにより、扉体1を開き移動させることができないため、扉体玄関の出入口6に関する安全性が確保される。
また、玄関の出入口6の室内側に居る人が、扉体1を全閉位置まで閉じ移動させた後に、操作部材68によりロックバー部材67を下降させることにより、扉体1を全開位置まで開き移動させることができる。
本実施形態では、前述したように扉体1を上レール部材14から上吊りしている上吊り手段17は、扉体1の上部における戸先側端部の箇所又はこの箇所の近傍に配置されており、このような上吊り手段17の配置箇所は、扉体1に昇降自在に配置されているロックバー部材67についての扉体1の開閉移動方向における同じ箇所又は略同じ箇所であって、扉体1が全閉位置に達しているときには、前述の不動部材である無目4の取付部材13に取り付けられているロック部材69の配置箇所と扉体1の開閉移動方向において一致又は略一致しているため、本来は、このような配置箇所にロック部材69を配置することは、上吊り手段17との位置関係で困難又は不可能である。
しかし、本実施形態の上吊り手段17は、前述したように台座部材60を含んで構成されたものとなっており、この台座部材60は、図11に示されているように、上下の間隔をあけて配設された部分であって、前述の上位部分と下位部分となっている2個の水平部60A,60Bを有する横向きに開口した形状となっており、また、これらの水平部60A,60Bと前述の連結部60Cとで囲まれる箇所が空間部S1となっている。このため、台座部材60は、空間部S1を形成するための空間部形成部材となっており、この空間部S1にロック部材69を、無目4の取付部材13側から扉体1に厚さ方向に挿入することができ、この挿入により、このロック部材69を、全閉位置に達しているときの扉体1の上吊り手段17と干渉させることなく、無目4の取付部材13に取り付けることができる。
また、空間部S1には、ロックバー部材67の頭部67Aを突出させることができるため、この頭部67Aをロック部材69の開口部71に挿入させることもできる。さらに、空間部S1は、図11から分かるように扉体1の開閉移動方向に貫通して形成されているため、扉体1を開閉移動させても、ロック部材69が上吊り手段17を構成する部材となっている台座部材60と干渉することはない。
また、本実施形態によると、空間部S1を形成するための空間部形成部材となっている台座部材60は、1個の部品により形成されたものとなっているため、この空間部形成部材を、さらには、この空間部形成部材を含んで構成される上吊り手段17を少ない部品点数により簡単な構造で構成できる。
また、本実施形態では、前述したように、上吊り手段17の台座部材60とローラ支持用ブラケット部材61との間には、スペース部材62が介入されている。このため、台座部材60とローラ支持用ブラケット部材61との間に上下に積み重ねられて介入されるスペース部材62の個数を変更したり、スペース部材62を介入しないことにより、台座部材60に対するローラ支持用ブラケット部材61の高さ位置を調整すること、すなわち、上吊り手段17を含む扉体1全体の上下寸法を調整することができるようになり、これにより、前述した上レール部材14と下レール部材25との間の上下間隔寸法に適切に対応した寸法に、上吊り手段17を含む扉体1全体の上下寸法を調整できるようになる。
図13には、スペース部材62の平面図が示されている。スペース部材62は、戸先側の端部に設けられ、指で摘むことができる摘み部62Aと、この摘み部62Aから戸尻側へ長く延出形成された延出部62Bとからなり、この延出部62Bには、延出部62Bの戸尻側の端部から戸先側へ長く形成された切り込み部62Cが設けられている。
ところで、図4に示されているように、上吊り手段17の台座部材60とローラ支持用ブラケット部材61との間に配置されるスペース部材62を、これらの台座部材60とローラ支持用ブラケット部材61との間に挿入する際に、このスペース部材62を、図4において、無目4から点検カバー5を取り外した後に、この点検カバー5があった側から挿入しようとしても、扉体1の上部には、前述の上枠部材16が配置され、この上枠部材16は、水平部16Aの幅方向の両端部のうち、垂れ壁部2A側とは反対側の端部から立ち上がった立上り部16Bを備えているため、この立上り部16Bの影響により、スペース部材62の挿入作業を行うことは困難である。
しかし、本実施形態のスペース部材62は、上述したように摘み部62Aが戸先側の端部に設けられ、この摘み部62Aから延出部62Bが戸尻側へ長く延出形成され、この延出部62Bには、延出部62Bの戸尻側の端部から戸先側へ長く形成された切り込み部62Cが設けられているため、扉体1を全開位置等まで開き移動させた後に、上吊り手段17の台座部材60とローラ支持用ブラケット部材61とを結合している図10のボルト63を緩め、次いで、摘み部62Aで摘んだスペース部材62を、図10の二点鎖線で示されているように、戸先側から台座部材60とローラ支持用ブラケット部材61との間に、ボルト63を切り込み部62Cに嵌入しながら挿入することができ、この後に、ボルト63を締め付けることにより、スペース部材62を台座部材60とローラ支持用ブラケット部材61との間で固定することができる。
スペース部材62を台座部材60とローラ支持用ブラケット部材61との間から抜き取るときには、以上とは逆の作業を行えばよく、このため、スペース部材62を台座部材60とローラ支持用ブラケット部材61との間で挿抜するための作業を、戸先側からの作業により容易に行える。
また、本実施形態に係る上吊り手段17には、図4及び図11に示されているように、ローラ支持用ブラケット部材61において、上吊りローラ18が上レール部材14から上側に脱落することを防止するための脱落防止部材75が設けられている。上吊りローラ18よりも下側に配置されているこの脱落防止部材75は、ローラ支持用ブラケット部材61の起立部61Bにねじ込まれたボルトであって、上吊りローラ18の下側において、水平に垂れ壁部2Aへ延びる棒状部75Aを有するものとなっている。この棒状部75Aは、図4から分かるように、上吊りローラ18が上から係合した上レール部材14のガイド部14Dの下側に配設される。
このため、扉体1に作用する外力等により、上吊りローラ18が上レール部材14から上側に脱落しようとしたときには、脱落防止部材75の棒状部75Aが上レール部材14のガイド部14Dの下面に当接し、上吊りローラ18が上レール部材14から上側に脱落することが防止される。
図14〜図16には、図8等で示した振れ止め手段20が拡大されて示されており、図14は、振れ止め手段20の正面図であり、図15は、振れ止め手段20を戸先側から見た左側面図であり、図16は、振れ止め手段20を戸尻側から見た右側面図である。これらの図14〜図16に示されているように、振れ止め手段20の厚板金属の折り曲げ品となっている本体77は、図8で示した前述の不動部材となっている取付部材13における戸尻側へ延出した延出部13Cにビス78で取り付けられるベース部77Aと、このベース部77Aと接続され、扉体1の開閉移動方向の間隔をあけて並設されている2個の取付部77B,77Cとを有するものとなっており、これらの取付部77B,77Cの上部の間には、図14に示されているように、ビス79で取付部77B,77Cに長さ方向の両方の端面が当接結合された筒状部材による連結部材80が架け渡され、これにより、取付部77B,77C同士は、連結強度が確保されて連結されている。また、取付部77B,77Cの下部の間には、図6で説明した振れ止め部材21が挿入配置され、図14に示されているように、取付部77B,77Cにビス81で結合されているこの振れ止め部材21は、図6で既に説明し、また、図15にも示されているように、扉体1の上部に配置されている上ガイド部材19の一対の立上り部19B,19Cの間に挿入されている。
図14に示されているように、2個の取付部77B,77Cのうち、戸先側の取付部77Bには、硬質の合成樹脂やゴム等で形成された戸当たり部材82がビス83で取り付けられ、取付部77Bに戸先側へ突出した状態で取り付けられているこの戸当たり部材82に、扉体1の上吊り手段17を構成している図10の台座部材60の面部60Eが当接することにより、扉体1は開き移動限界位置、すなわち、全開位置に達する。
このため、開閉移動しているときの扉体1の上部が、この扉体1の厚さ方向に振れることを防止するための振れ止め手段20は、扉体1の全開位置を規定するために、前述の不動部材である取付部材13に配置された扉体全開位置規定手段にもなっている。
また、図14に示されているように、2個の取付部77B,77Cのうち、戸尻側の取付部77Cには、L字状部材となっている支持部材85の立上り部85Aがビス86で取り付けられ、立上り部85Aの下端部から戸尻側へ延びている水平部85Bには、筒状のピン部材87が、このピン部材87の内部に上から挿入されて水平部85Bにねじ込まれた長寸法の止着具となっているビス88により、立設固定されている。そして、支持部材85に支持されているこのピン部材87に、図8で説明した自動閉鎖装置50から繰り出し自在の紐状部材となっているワイヤー51の先端部に設けられたリング部51Aが、上からの挿入により連結されている。このため、ピン部材87は、ワイヤー51の先端部を振れ止め手段20に連結するために、この振れ止め手段20に設けられている図8の連結部54となっている。
したがって、開閉移動しているときの扉体1の上部がこの扉体1の厚さ方向に振れることを防止するための振れ止め手段20は、扉体1の内部に配置されている自動閉鎖装置50のワイヤー51の先端部を不動部材である取付部材13に連結するために、この取付部材13に配置されているワイヤー先端部連結手段にもなっている。
そして、振れ止め手段20は、取付部材13に配置されていて、この取付部材13は、開閉移動する扉体1に対して開閉移動しない不動部材であるため、この振れ止め手段20及び連結部54も不動部材となっている。
図17には、図7で説明した浮き上がり防止手段44の扉体1側の部材となっている浮き上がり防止部材33が、二点鎖線により示されている。扉体1の開閉移動方向が長さ方向となっているこの浮き上がり防止部材33の長さ寸法L1は、扉体1の左右寸法(扉体1の開閉移動方向寸法)L2と同じ寸法又はL2よりも若干短い寸法となっている。そして、これらの寸法L1,L2は、扉体1で開閉される出入口6の左右寸法L3よりも大きくなっている。
このため、図17に示されているように、扉体1を全開位置まで開き移動させた後に、扉体1の下部の内部に浮き上がり防止部材33を、扉体1の戸先側の端面に形成した孔部から挿入する作業を行おうとしても、出入口6に浮き上がり防止部材33を持ち込むことができないため、この作業を行うことはできない。また、扉体1を全閉位置まで移動させ、扉体1の下部の内部に浮き上がり防止部材33を、扉体1の戸尻側の端面に形成した孔部から挿入する作業を行おうとしても、図9に示されているように、前述した壁2には、沓摺部材9の戸尻側の端部の近くまで突出形成された竪壁部2Bが設けられており、この竪壁部2Bと全閉位置に達している扉体1の戸尻側の端面との間の左右寸法L4は、浮き上がり防止部材33の長さ寸法L1よりも小さくなっているため、扉体1の下部の内部に浮き上がり防止部材33を扉体1の戸尻側の端面に形成した孔部から挿入する作業も行うことができない。
このため、本実施形態に係る浮き上がり防止部材33は、図17に示されているように、長さ方向に分割された複数個、本実施形態では2個の分割部材90,91により形成されている。分割部材90の長さ寸法はL5であり、分割部材91の長さ寸法はL6であり、これらの長さ寸法L5,L6の合計寸法が、浮き上がり防止部材33の長さ寸法L1と同じになっており、また、それぞれの長さ寸法L5,L6は、上述した左右寸法L3やL4よりも小さくなっている。なお、長さ寸法L5と長さ寸法L6とを同じ長さ寸法とし、これにより、2個の分割部材90,91の製造の容易化を図ってもよい。
以上のように浮き上がり防止部材33を長さ方向に分割された2個の分割部材90,91により形成した本実施形態では、扉体1を全開位置まで開き移動させたときには、扉体1の下部の戸先側の端面に形成されている孔部から、また、扉体1を全閉位置まで閉じ移動させたときには、扉体1の下部の戸尻側の端面に形成されている孔部から、分割部材90,91の上部90A,91Aを、図7で説明した下ガイド部材23の膨大部23Dに形成されている挿入部23Eに順番に挿入する作業を行い、これにより、扉体1の下部に、分割部材90,91が直列に並べられたことによる長さ寸法L1の浮き上がり防止部材33を配置することができる。
なお、扉体1の下部の戸先側の端面や戸尻側の端面に形成されている孔部は、例えば、扉体1の下面から扉体1の内部に挿入されてビス等の止着具で扉体1の力骨等に止着されるストップ部材92,93により塞がれる。
図18には、図9で示した沓摺部材9の延長部9Aの上面に下レール部材25を固定するための構造が示されている。この下レール部材25は、図7で説明したように、この下レール部材25に扉体1の開閉移動方向に長く形成されているベース部25Aを、沓摺部材9に接合された裏ナット29に螺入される止着具となっているビス30により沓摺部材9の延長部9Aの上面に結合することにより、沓摺部材9の延長部9Aの上面に固定されるものとなっているとともに、裏ナット29とビス30のそれぞれは、扉体1の開閉移動方向に複数個設けられている。
下レール部材25のベース部25Aには、ビス30のうち、裏ナット29に螺入される軸部30Aを上下に貫通させるための孔95が形成されているとともに、沓摺部材9の延長部9Aには、裏ナット29の位置と一致して軸部30Aが挿通される孔が形成されている。そして本実施形態では、図18に示されているように、下レール部材25のベース部25Aに形成されている孔95のうち、沓摺部材9に配置されている前述の下ガイドローラ35に最も近い箇所に形成されている孔95Aは、通常の丸孔となっており、その他の孔95B,95Cは、扉体1の厚さ方向の長さ成分を有する長孔となっている。これらの長孔95B,95Cは、丸孔95Aを中心とする円弧状の長孔でもよく、扉体1の厚さ方向へ延びる直線状の長孔でもよい。
これによると、沓摺部材9の延長部9Aの上面における下レール部材25の配置位置を、丸孔95Aを中心に扉体1の厚さ方向に振れ変更させて調整した後に、それぞれのビス30を締め付けることにより、下レール部材25を沓摺部材9の延長部9Aの上面に固定することができる。
このため、沓摺部材9が、下レール部材25が配置される延長部9Aを有するものとなっていて、この延長部9Aを図1で示した床8に固定する際に、延長部9Aを扉体1の開閉移動方向に正確に延出させて固定することが困難で、延長部9Aが、この延長部9Aの基端部を中心に扉体1の厚さ方向へ変位し、このような誤差が生じて延長部9Aが床8に固定されていても、上述の長孔95B,95Cにより、沓摺部材9の延長部9Aの上面における下レール部材25の配置位置を、丸孔95Aを中心に扉体1の厚さ方向に振れ変更させて調整できるため、扉体1の本来の開閉移動方向と下レール部材25の延び方向とを一致又は略一致させて、下レール部材25を沓摺部材9の延長部9Aの上面に固定することができる。
また、扉体1は、下ガイドローラ35が扉体1の厚さ方向の基準となって左右方向に開閉移動するものとなっており、本実施形態では、この下ガイドローラ35に最も近い箇所に形成されている孔95Aが、通常の丸孔となっていて、その他の孔95B,95Cは、扉体1の厚さ方向の長さ成分を有する長孔となっているため、これらの長孔95B,95Cによる下レール部材25の配置位置の調整により、扉体1を、下ガイドローラ35を扉体1の厚さ方向の基準にさせて左右方向に開閉移動させることができる。
なお、ビス30の軸部30Aを螺入するために沓摺部材9の延長部9Aに接合されている裏ナット29を省略し、ビス30の軸部30Aを螺入できる雌ねじ孔を沓摺部材9の延長部9Aに形成してもよい。
図19〜図22は、図1や図4で示されている無目4を示し、図19は、無目4の正面図であり、図20は、無目4の平面図であり、図21は、無目4を戸先側から見た左側面図であり、図22は、無目4を戸尻側から見た右側面図である。主要部分が板金の折り曲げで形成されている無目4は、図4でも示されているように、上面部4Aと垂下部4Bとを有し、垂下部4Bにおける無目4の内側の面には、図4でも示されている取付部材13が溶接等で結合されている。図19に示されているように、上面部4Aの下面における戸先側の端部に近い箇所には、受け部材100が溶接等により結合されており、この受け部材100は、図20に示されているように、扉体1の厚さ方向に関し、扉体1の開閉移動方向に凹凸の形状となっており、この形状は、図9で示されている前述の戸先側竪枠部材3の平面形状と対応しており、これにより、受け部材100により戸先側竪枠部材3の上端部を受けることができるようになっている。
図21に示されているように、扉体1の厚さ方向における受け部材100の取付部材13側とは反対側の端部には、下側へ突出した突出部100Aが形成されており、この突出部100Aには戸尻側へ延出した図19の取付部100Bが設けられ、ビスの軸部を貫通させることができる孔99が形成されているこの取付部100Bには、孔99と一致して裏ナット101が接合されている。図20に示されているように、取付部材13の戸尻側の端部には、点検カバー取付用ブラケット部材102がビス103で結合され、扉体1の厚さ方向にクランク状に折り曲げられて戸尻側へ延びている金属板製の点検カバー取付用ブラケット部材102の戸尻側の端部は、取付端部102Aとなっており、この取付端部102Aには、図4等で示した点検カバー5を無目4に止めるための止着具となっている止めねじ104の軸部104Bが螺入したねじ孔102Bが形成されている。
なお、このような点検カバー取付用ブラケット部材102の戸尻側の取付端部102Aが配置されている無目4の上面部4Aの戸尻側の箇所は、図20で示す切欠部4Cとなっており、このため、止めねじ104の頭部104Aと、図4等でも示されている前述の垂れ壁部2Aとの間に隙間S2が設けられている。
また、図21に示されているように、無目4の上面部4Aの下面における取付部材13側とは反対側の端部には、言い換えると、扉体1の厚さ方向の室外側の端部には、上向きのレ字状又はU字状となっている第1係合部105が、板金の折り曲げ品を無目4の上面部4Aの下面に溶接で接合することにより設けられ、この第1係合部105は、本実施形態では、図20に示されているように、扉体1の開閉移動方向に複数個が間隔をあけて配設されている。さらに、図19に示されているように、無目4の上面部4Aの下面における戸尻側の端部には、上向きのレ字状又はU字状となっている第2係合部106が、板金の折り曲げ品を無目4の上面部4Aの下面に溶接で接合することにより設けられ、この第2係合部106は、図20に示されているように、上述の切欠部4Cを除く無目4の上面部4Aの下面における戸尻側の端部において、扉体1の厚さ方向へ延びる長さを有して設けられている。
図23〜図26は、無目4に取り付けられる点検カバー5を示し、図23は、点検カバー5の正面図であり、図24は、点検カバー5の平面図であり、図25は、点検カバー5を戸先側から見た左側面図であり、図26は、点検カバー5を戸尻側から見た右側面図である。上面が開放されている点検カバー5は、図23及び図24に示されているように、無目4における取付部材13とは扉体1の厚さ方向の反対側に形成されている正面側の開口部を塞ぐための正面部5Aと、無目4における戸尻側の開口部を塞ぐための戸尻面部5Bと、無目4の下面のうち、戸尻側の箇所を塞ぐための底面部5Cとを有する。扉体1の開閉移動方向の長さ寸法が小さいこの底面部5Cは、図25及び図26に示されているように、上位の第1段部5Dと、下位の第2段部5Eとからなる上下の段差状に形成されており、第1段部5Dの下側を扉体1が開閉移動できるようになっている。
図25に示されているように、下位の第2段部5Eにおける扉体1の厚さ方向両側の端部は、立ち上がった立上り部107,108となっており、図24に示されているように、扉体1の開閉移動方向である点検カバー5の長さの全長に渡って形成されているこれらの立上り部107,108のうち、立上り部108により点検カバー5の正面部5Aが形成されている。また、図23及び図24に示されているように、立上り部107,108のうち、立上り部107の戸先側の端部には、孔109が設けられている。さらに、図25に示されているように、底面部5Cのうち、上位の第1段部5Dにおける正面部5A側と反対側の端部からも立上り部110が立ち上がり、この立上り部110には、図20及び図22の無目4に設けられている点検カバー取付用ブラケット部材102のねじ孔102Bに螺入された止めねじ104の軸部104Bを侵入させることができる凹状切欠部111が形成されており、この凹状切欠部111への止めねじ104の軸部104Bの侵入は、戸先側から行われるため、凹状切欠部111は、図23に示されているように、戸先側に向かって開口している。
図25に示されているように、扉体1の厚さ方向に間隔をあけて対向配置されている立上り部107,108のうち、点検カバー5の正面部5Aを形成している立上り部108の上端部には、下向きのレ字状又はU字状となっている第1被係合部112が形成されている。また、図23に示されているように、戸尻面部5Bの上端における戸先側の面には、下向きのレ字状又はU字状となっている第2被係合部113が、板金の折り曲げ品を戸尻面部5Bの上端における戸先側の面に溶接で接合することにより設けられている。なお、この第2被係合部113は、戸尻面部5Bの上端の折り曲げにより形成してもよい。
点検カバー5を無目4に取り付ける前に、無目4は、この無目4に溶接で結合された取付部材13と共に、図4で示したビス11,12により、建物躯体である壁2の垂れ壁部2Aに配設された上額縁部材10に取り付けられ、この取付作業を行う際に、無目4の上面部4Aの下面に設けられている前述の受け部材100と前述した戸先側竪枠部材3の上端部とを扉体1の開閉移動方向に重ね合わせることにより、この受け部材100に戸先側竪枠部材3の上端部を受けさせ、この上端部と受け部材100とをビス等による止着具で、あるいは溶接で結合する。次いで、取付部材13に前述した上レール部材14を取り付ける作業を行い、また、上レール部材14に前述したドアクローズ装置55をビス等の止着具で取り付ける作業も行い、この後に、扉体1を鉛直方向に対して斜めにする剣呑作業により、図7に示されているように、扉体1の下部に設けられている下ローラ26を下レール部材25のガイド部25Eに転動自在に係合、載置する作業と、図5に示されているように、扉体1の下部に設けられている下ガイド部材23の垂下部23Bの膨大部23Dと垂下部23Cとの間に、沓摺部材9に配置されている下ガイドローラ35を挿入する作業とを行い、この後、上レール部材14のガイド部14Eに、扉体1の上部に設けられている上吊り手段17の上吊りローラ18を転動自在に係合、載置する作業を行う。次いで、予め上吊り手段17のローラ支持用ブラケット部材61から取り外されていた脱落防止部材75をローラ支持用ブラケット部材61に取り付ける作業を行い、さらに、取付部材13の延出部13Cに振れ止め手段20を取り付ける作業を行い、この作業を行うときに、扉体1の上部に配置されている上ガイド部材19の2個の立上り部19B,19Cの間に、振れ止め手段20の振れ止め部材21を挿入する作業も行う。
そして、この後に、扉体1の内部に収納配置されている自動閉鎖装置50のワイヤー51の先端部を振れ止め手段20の連結部54に連結するための作業と、扉体1の下部に浮き上がり防止手段44の浮き上がり防止部材33を配置する作業と、図6や図9等で示されている気密部材45を所定の各箇所に配置する作業とを行う。
これにより、扉体1を上レール部材14と下レール部材25に案内させて開閉移動させることができ、扉体1の閉じ移動は、自動閉鎖装置50のワイヤー51に作用する引っ張り力で自動的に行われる。
無目4に点検カバー5を取り付ける作業は、図27に示されているように、点検カバー5を戸尻側から無目4に挿入することにより行う。これを具体的に説明すると、図2で示されている無目4の戸尻側の端部と前述した壁2の竪壁部2Bとの間の扉体1の開閉移動方向の寸法である左右方向の寸法L7は、点検カバー5の左右方向の寸法よりも小さいため、点検カバー5を、水平方向に対し点検カバー5の戸先側の端部を高くした斜めの姿勢とすることにより、無目4の戸尻側の端部と壁2の竪壁部2Bとの間に挿入し、次いで、戸先側の端部を無目4の上面部4Aと同じ高さ位置又は略同じ高さ位置とした点検カバー5を戸先側へ移動させながら、点検カバー5の戸先側の端部を降ろすことにより、無目4の複数の第1係合部105のうち、戸尻側の第1係合部105に点検カバー5の第1被係合部112を上から係合させ、さらに、点検カバー5を水平姿勢としながら戸先側へ移動させることにより、全部の第1係合部105に第1被係合部112を係合させ、また、無目4の第2係合部106に点検カバー5の第2被係合部113を係合させる。
これにより、点検カバー5の重量は、無目4により支持される。
また、以上の作業を行うと、図28に示されているように、無目4に結合されている受け部材100の取付部100Bと点検カバー5の立上り部107とが扉体1の厚さ方向に重なるため、取付部100Bに形成されている孔99と立上り部107に形成されている孔109とに止めねじ115の軸部115Bを挿入し、次いで、止めねじ115の頭部115Aを回転させることにより、軸部115Bを、取付部100Bに接合されている裏ナット101にねじ込むための止めねじ115の締付作業を行う。また、上述の作業を行うと、無目4に結合されている点検カバー取付用ブラケット部材102の戸尻側の取付端部102Aと点検カバー5の立上り部110とが扉体1の厚さ方向に重なり、取付端部102Aのねじ孔102Bに螺入されている止めねじ104の軸部104Bが、立上り部110に形成されている凹状切欠部111に挿入されるため、止めねじ104の頭部104Aを回転させることにより、立上り部110を止めねじ104の頭部104Aと取付端部102Aとで挟着するための止めねじ104の締付作業を行う。
これにより、点検カバー5が無目4に止めねじ104,115により取り付けられたことになる。この取付状態は、点検カバー5を二点鎖線で示した図21と図22とに示されている。
また、以上とは逆の作業を行うことにより、点検カバー5を無目4から取り外すことができる。点検カバー5を無目4から取り外すと、図4で示した無目4における取付部材13とは反対側の室外側の箇所が開放されて開口部となるため、この開口部から、例えば、上吊り手段17や振れ止め手段20等についての点検作業、保守作業等の各種作業を行うことができる。
また、点検カバー5を無目4に取り付けている止めねじ104,115のうち、止めねじ115は、図21に示されているように、無目4と点検カバー5とにより、上側と扉体1の厚さ方向の両側とが覆われるため、外力等の作用により止めねじ115が緩むことを防止できる。また、図28に示されているように、止めねじ104の頭部104Aの上側は、無目4の上面部4Aに形成されている切欠部4Cのために、この上面部4Aにより覆われていないが、図22に示されているように、この止めねじ104は上面部4Aよりも下側に配置され、また、図28に示されているように、止めねじ104は、前述した垂れ壁部2Aと点検カバー5の立上り部110とにより、扉体1の厚さ方向の両側が覆われるため、止めねじ104についても、外力等の作用により緩むことを防止できる。
なお、無目4の上面部4Aに切欠部4Cを形成している理由は、止めねじ104の頭部104Aを回転させる作業を、無目4の上面部4Aに影響されることなく、作業者の手によって行えるようにするためであり、このため、止めねじ104の配置位置を、図22で示されている高さ位置よりも低い位置とすることにより、無目4の上面部4Aに切欠部4Cを形成せず、これにより、止めねじ104の上側を無目4の上面部4Aにより覆うようにしてもよい。
また、無目4に固定されている受け部材100の取付部100Bに裏ナット101を設けず、この取付部100Bに止めねじ115の軸部115Bを螺入するための雌ねじ孔を形成してもよい。
図29(A)には、図4で示した無目4が、垂れ壁部2Aに配置された上額縁部材10に止着具であるビス11,12で取り付けられている状態が示されている。垂れ壁部2Aの内部に埋設されているアンカー部材120に溶接等で結合されている上額縁部材10には、裏ナット121,122が接合されており、ビス11の軸部11Bは、無目4の垂下部4Bに形成されている孔123と、上額縁部材10に形成されている孔124とに挿通され、ビス12の軸部12Bは、無目4の垂下部4Bに形成されている孔125と、上額縁部材10に形成されている孔126とに挿通されるため、ビス11,12の頭部11A,12Aを回転させることにより、これらのビス11,12の軸部11B,12Bが裏ナット121,122に螺入されて、無目4は上額縁部材10に取り付けられる。なお、ビス12は、取付部材13を無目4の垂下部4Bに取り付けるためにも利用されているため、ビス12の軸部12Bは、取付部材13に形成されている孔127にも挿通されている。
図29(B)は、ビス11,12の取り外しにより、上額縁部材10から無目4を分離したときを示している。このようにビス11,12を取り外すことにより、上額縁部材10から無目4を分離することができるため、無目4を新たな形状、構造等となっている更新型の無目に変更するときは、裏ナット121,122をそのまま利用することにより、上額縁部材10を再利用して、この上額縁部材10に更新型の無目をビスにより取り付けることができる。
なお、ビス11を取り外し可能とするためには、このビス11を回転操作するためのドライバ等の工具を無目4の外部から内部に挿入して、この工具の先端部をビス11の頭部に係合できるようにすることが必要であり、このためには、ビス11の配置位置を、無目4に扉体1の開閉移動方向に複数個が間隔をあけて設けられる前述の第1係合部105同士の間の位置と一致又は略一致させ、かつ取付部材13と上レール部材14に、扉体1の開閉移動方向において、ビス11の配置位置と一致又は略一致させて工具の先端部を挿入できる孔を形成すればよい。
また、前述したように板金の折り曲げ品で形成されて無目4に設けられる第1係合部105は、扉体1の開閉移動方向に複数個の折り曲げ品を間隔をあけて配置することにより、扉体1の開閉移動方向に複数個設けられたものとしてもよいが、無目に溶接等で結合される基部が共通する部分となっている長寸法の板金の折り曲げ品に、扉体1の開閉移動方向に間隔をあけて複数個の第1係合部105を設けるようにしてもよく、すなわち、1個の長寸法の板金の折り曲げ品に複数個の第1係合部105を分断して形成するようにしてもよい。
また、図29に示されている実施形態では、上レール部材14が、取付部材13に接合されている裏ナット130に軸部131Bが螺入された止着具となっているビス131により、取付部材13に取り付けられており、軸部131Bは、上レール部材14に形成されている孔132と、取付部材13に形成されている孔133とに挿通されているため、ビス131の頭部131Aを回転させてこのビス131を取り外すことにより、取付部材13から上レール部材14を分離することができる。このため、上レール部材14を新たな形状、構造等となっている更新型の上レール部材に変更するときは、裏ナット130をそのまま利用することにより、取付部材13を再利用して、この取付部材13に更新型の上レール部材をビスにより取り付けることができる。
なお、裏ナット121,122,130を省略し、ビス11,12,131の軸部11B,12B,131Bを螺入するための雌ねじ孔を上額縁部材10、取付部材13に形成してもよい。
図30(A)には、図9で示した戸先側竪枠部材3が示されている。この戸先側竪枠部材3は、建物躯体である壁2の内部に埋設されているアンカー部材140に溶接等で結合されている主部材3Aと、この主部材3Aに止着具であるビス141,142で結合された副部材3Bとを有して構成され、主部材3Aには裏ナット143,144が接合されている。ビス141,142の軸部141B,142Bは、副部材3Bに形成されている孔145,146と、主部材3Aに形成されている孔147,148に挿通されて、裏ナット143,144に螺入されている。
このため、ビス141,142の頭部141A,142Aを回転させてこれらのビス141,142を取り外すことにより、図30(B)に示されているように、主部材3Aから副部材3Bを分離することができる。このため、例えば、扉体1を新たな形状、構造等となっている更新型の扉体に変更するために、戸先側竪枠部材3を、この更新型の扉体と対応した形状、構造等となっている更新型の戸先側竪枠部材に変更するときには、ビス141,142を取り外すことにより、主部材3Aの裏ナット143,144をそのまま利用することにより、この主部材3Aを再利用して、この主部材3Aに、更新型の戸先側竪枠部材のための副部材をビスにより取り付けることができる。この更新型の戸先側竪枠部材のための副部材は、例えば、副部材3Bに配置されている図9のストライク42を、更新型の扉体に用いられる施錠装置に適合したストライクに変更するために、用いられるものである。
なお、この実施形態でも、裏ナット143,144を省略し、ビス142,143の軸部142B,143Bを螺入するための雌ねじ孔を主部材3Aに形成してもよい。
図31には、扉体1の内部に配置される自動閉鎖装置50についての別実施形態に係る配置箇所を示している。前記実施形態の自動閉鎖装置50は、図8で説明したように、扉体1の上部における戸尻側端部の箇所又はこの箇所の近傍に配置されていたが、図31の実施形態の自動閉鎖装置50は、図8の実施形態の自動閉鎖装置50の配置箇所よりも戸先側であって、扉体1の戸先側端部と戸尻側端部との間の箇所に配置されている。また、自動閉鎖装置50の紐状部材であるワイヤー51の先端部は、前述した不動部材となっている取付部材13に結合されたピン等による連結部150に連結されている。
このため、この実施形態の振れ止め手段20’には、ワイヤー51の先端部を連結するための連結部54が設けられていない。また、この振れ止め手段20’の戸当たり部材82等には、ワイヤー51を通過させることができる溝や欠部等によるワイヤー通過部が形成されており、これにより、扉体1が振れ止め手段20’の戸当たり部材82で規定される全開位置に達しても、ワイヤー51が戸当たり部材82等と干渉、接触することはない。
この実施形態で明らかなように、自動閉鎖装置50を配置する扉体1の箇所は、任意の箇所でよい。
図32及び図33には、別実施形態に係る振れ止め手段220が示されている。この振れ止め手段220の本体277も、無目4に不動部材となって設けられている取付部材13の延出部13Cに取り付けられている。また、本体277には、図32に示されているように、前述の振れ止め手段20,20’と同様に、扉体1が全開位置まで達したときに、この扉体1の上吊り手段17に設けられている面部60Eが当接する戸当たり部材282が設けられているため、振れ止め手段220は、扉体1の全開位置を規定するための扉体全開位置規定手段にもなっている。さらに、本体277には、扉体1の内部に収納配置されている自動閉鎖装置50のワイヤー51の先端部を連結するための連結部254も設けられているため、振れ止め手段220は、ワイヤー先端部連結手段にもなっている。
図33に示されているように、振れ止め手段220の本体277における戸当たり部材282及び連結部254よりも下部は、扉体1の厚さ方向に分かれた二股状となっており、このため、本体277の下部には、扉体1の厚さ方向の両方の面である室外側の面と室内側の面とに対面する2個の対面部277A,277Bが設けられている。下方へ延出しているこれらの対面部277A,277Bのそれぞれには、軸方向が鉛直方向となっている軸221を中心に水平面内で回転自在の回転部材となっている回転ローラ222が設けられ、これらの回転ローラ222は、扉体1の室外側の面と室内側の面とに接触又は僅かな隙間をあけて対向している。
このため、扉体1の開閉移動は、扉体1の厚さ方向の両側において振れ止め手段220に配置されている2個の回転ローラ222が振れ止め部材となることにより、扉体1が、この扉体1の厚さ方向に振れることが防止されながら行われることになり、また、扉体1と接触する振れ止め手段220の部分は、回転ローラ222であるため、扉体1を円滑に開閉移動させることができる。
なお、図32及び図33の実施形態では、図6等で示した扉体1の上枠部材16及び上ガイド部材19が用いられておらず、扉体1の上部には、上枠部材16と形状が異なる上枠部材216が配置されているが、この上枠部材216を、上枠部材16の前述した立上り部16Bと同様の部分が設けられたものとしてもよい。
本発明は、開閉移動自在となっている扉体により、例えば、玄関の出入口を開閉するための玄関用引戸装置等として利用することができる。
1 扉体
4 不動部材である無目
14 レール部材である上レール部材
17 上吊り手段
18 ローラである上吊りローラ
60 空間部形成部材である台座部材
60A 上位部分である上側の水平部
60B 下位部分である下側の水平部
60C 連結部
61 ローラ支持用ブラケット部材
67 ロックバー部材
67A 頭部
69 ロック部材
69B 延出部
71 開口部
71A 大形部
71B 細幅延出部
S1 空間部

Claims (7)

  1. 扉体を開閉移動方向に案内するレール部材と、このレール部材に転動自在に係合するローラを有し、前記扉体を前記レール部材から吊り下げられた上吊り式扉体とするために前記扉体に設けられた上吊り手段と、前記扉体に昇降自在に配置されたロックバー部材と、開閉移動する前記扉体に対して開閉移動しないで不動となっている不動部材に配置され、前記扉体が全閉位置に達しているときに上昇した前記ロックバー部材の頭部が挿入可能となっている開口部が設けられたロック部材と、を含んで構成されている引戸装置において、
    前記上吊り手段と前記ロック部材は、前記扉体の開閉移動方向における同じ箇所又は略同じ箇所に配置され、前記上吊り手段は、前記ロックバー部材の前記頭部が突出可能であって、前記ロック部材が挿入可能となっている空間部を有し、この空間部は、前記上吊り手段に前記扉体の開閉移動方向へ貫通して形成されていることを特徴とする引戸装置。
  2. 請求項1に記載の引戸装置において、前記上吊り手段は、上位部分と、この上位部分の下側に設けられた下位部分と、これらの上位部分及び下位部分における前記扉体の厚さ方向の両端部のうち、一方の端部同士を連結する連結部とを有する空間部形成部材を含んで構成され、前記上位部分と前記下位部分と前記連結部とで囲まれる箇所が前記空間部となっていることを特徴とする引戸装置
  3. 請求項2に記載の引戸装置において、前記上吊り手段は、下側の台座部材と、前記ローラを回転自在に支持している上側のローラ用ブラケット支持部材とを含んで構成され、前記台座部材が前記空間部形成部材となっていることを特徴とする引戸装置。
  4. 請求項3に記載の引戸装置において、前記台座部材と前記ローラ用ブラケット支持部材との間には、上下に積み重ねられる個数の変更により前記上吊り手段を含む前記扉体全体の上下寸法を調整可能するスペース部材が介入可能となっていることを特徴とする引戸装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の引戸装置において、前記ロック部材は、水平又は略水平に延びる延出部を有し、この延出部に、前記ロックバー部材の前記頭部が挿入可能となっている前記開口部が上下に貫通して形成されていることを特徴とする引戸装置。
  6. 請求項5に記載の引戸装置において、前記開口部は、大形部と、この大形部から前記扉体の開き方向へ細幅状に延びる細幅延出部とを有し、前記ロックバー部材の前記頭部は、平面視で前記大形部よりも小さく、前記細幅延出部の幅寸法よりも大きい第1部分と、この第1部分の下側に設けられ、平面視で前記細幅延出部の幅寸法よりも小さい第2部分とを有するものとなっていることを特徴とする引戸装置。
  7. 請求項5又は6に記載の引戸装置において、前記不動部材は、前記レールが収納配置されている無目であり、この無目に前記ロック部材が、前記延出部が水平又は略水平に延びて取り付けられていることを特徴とする引戸装置。
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