JP2017206087A - 車両の駆動装置 - Google Patents

車両の駆動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017206087A
JP2017206087A JP2016098792A JP2016098792A JP2017206087A JP 2017206087 A JP2017206087 A JP 2017206087A JP 2016098792 A JP2016098792 A JP 2016098792A JP 2016098792 A JP2016098792 A JP 2016098792A JP 2017206087 A JP2017206087 A JP 2017206087A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
engine
speed
rotating
selector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016098792A
Other languages
English (en)
Inventor
憲治 板垣
Kenji Itagaki
憲治 板垣
曲田 尚史
Hisafumi Magata
尚史 曲田
加藤 浩一
Koichi Kato
浩一 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2016098792A priority Critical patent/JP2017206087A/ja
Publication of JP2017206087A publication Critical patent/JP2017206087A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

Landscapes

  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】エンジン始動時にセレクタブルワンウェイクラッチの誤係合を抑制すること。
【解決手段】セレクタブルワンウェイクラッチがロック機構として機能するように構成された車両の駆動装置において、エンジンの始動時(ステップS1:Yes)、エンジン始動モード開始時の外気温が閾値よりも低い場合(ステップS2:Yes)、上昇中のエンジン回転数を一時的に制限回転数Aに維持するエンジン回転数制限モードを実行し(ステップS3)、エンジン始動モード経過時間が時間Bを過ぎた際(ステップS4:No)、通常エンジン始動モードを実行する(ステップS5)。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両の駆動装置に関する。
特許文献1には、ハイブリッド車両において、エンジンが出力した動力を第1モータ・ジェネレータ側と駆動輪側とに分割する第1遊星歯車機構と、係合機構がひとつの回転要素を固定することによって増速機として機能する第2遊星歯車機構とを備える駆動装置が開示されている。
特許文献2には、係合機構の一種として、回転要素の回転方向を一方向に規制する係合状態と、回転要素が両方向に回転することを許容する非係合状態とを選択的に切り替えるセレクタブルワンウェイクラッチが開示されている。セレクタブルワンウェイクラッチは、固定プレートと、固定プレートに対向する回転プレートと、係合状態と非係合状態とを切り替えるセレクタプレートと、回転プレートの係合凹部と係合する係合片とを備えている。固定プレートと回転プレートとの間に設けられたセレクタプレートがアクチュエータによって回転させられることにより係合状態と非係合状態とを切り替える。その際、セレクタプレートは、固定プレートに取り付けられた係合片が回転プレート側に突出可能になる係合位置と、係合片が回転プレート側に突出不可能になる非係合位置とを周方向に往復動する。これにより、セレクタプレートが係合位置にある場合に係合片を回転プレート側に突出させた係合状態となり、セレクタプレートが非係合位置にある場合にはセレクタプレートが閉じて係合片を固定プレート側に退避させた非係合状態となる。
特許第5120650号公報 国際公開第2013/040135号
車両の駆動装置にセレクタブルワンウェイクラッチを含む場合、セレクタブルワンウェイクラッチ内には駆動装置の潤滑油が供給される。しかしながら、回転プレートとセレクタプレートとの間に潤滑油が介在することによって、回転プレートがセレクタプレートに対して相対回転すると非係合状態を維持したいにも拘らずセレクタプレートが引き摺られて回転してしまう虞がある。つまり、意図せず係合状態となってしまう。特に、潤滑油の粘度が高い状態でのエンジン始動時、潤滑油よってセレクタブルワンウェイクラッチが誤係合してエンジン始動に失敗する虞がある。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであって、エンジン始動時にセレクタブルワンウェイクラッチの誤係合を抑制することができる車両の駆動装置を提供することを目的とする。
本発明は、エンジンと、電動機と、回転要素の回転方向を一方向に規制する係合状態と、前記回転要素が両方向に回転することを許容する非係合状態とを切り替えるセレクタブルワンウェイクラッチと、前記エンジンが出力した動力を前記電動機側と駆動輪側とに分割するとともに、前記セレクタブルワンウェイクラッチによって選択的に回転不能に固定される反力要素としての前記回転要素を有する遊星歯車機構と、を備え、前記セレクタブルワンウェイクラッチは、固定プレートと、前記固定プレートに対向する環状の回転プレートと、前記固定プレートと前記回転プレートとの間に配置されたセレクタプレートとを有し、前記セレクタプレートが前記固定プレートに対して相対回転することによって、前記固定プレートに保持された係合片が前記セレクタプレートの窓孔を通じて前記固定プレート側から前記回転プレート側に突出し前記回転プレートの係合凹部に係合する状態と、前記係合片が前記セレクタプレートによって前記固定プレート側に収容された状態とを切り替えるように構成された車両の駆動装置において、前記エンジンの始動時、前記回転プレートと前記セレクタプレートの間に介在するオイルの温度に相関する所定の温度パラメータが閾値よりも低い場合には、前記電動機によってエンジン回転数を初爆回転数まで上昇させる途中で一時的に前記エンジン回転数を前記初爆回転数よりも低い回転数に維持する制御を実行することを特徴とする。
本発明では、冷間始動時など、オイルの粘度が高い状態でのエンジン始動時、エンジン回転数を上昇途中で一時的に初爆回転数よりも低い回転数に維持することにより、回転プレートに付着したオイルによるセレクタプレートの引き摺りを減らすことができる。これにより、エンジン始動時、オイル粘度に起因してセレクタブルワンウェイクラッチが誤係合することを抑制できる。そのため、極低温下でのエンジン始動時、オイルの引き摺りによるエンジン始動の失敗を抑制できる。
図1は、実施形態における車両の駆動装置を示すスケルトン図である。 図2は、エンジン走行中にセレクタブルワンウェイクラッチを係合したHiギヤロック状態を示す共線図である。 図3は、セレクタブルワンウェイクラッチの全体構成を模式的に示す分解図である。 図4は、セレクタブルワンウェイクラッチの切り替え動作を説明するための図である。 図5は、エンジン始動時のエンジン回転数変化を説明するための図である。 図6は、エンジン始動時の制御フローを示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態における車両の駆動装置について具体的に説明する。
[1.全体構成]
図1は、実施形態における車両の駆動装置を示すスケルトン図である。車両Veの駆動装置100は、動力源としてエンジン1と、第1モータMG1と、第2モータMG2とを備えている。エンジン1は、周知の内燃機関により構成されている。各モータMG1,MG2は、モータ機能と発電機能とを有する周知のモータ・ジェネレータ(電動機)であって、インバータを介してバッテリ(いずれも図示せず)に電気的に接続されている。
駆動装置100は、動力分割機構としての第1遊星歯車機構10と、変速部としての第2遊星歯車機構20と、セレクタブルワンウェイクラッチ(以下「SOWC」という)30と、カウンタギヤ機構40と、デファレンシャルギヤ機構50とを備えている。エンジン1が出力した動力は第1遊星歯車機構10によって第1モータMG1側と駆動輪2側とに分割される。第1モータMG1側に分割された機械的な動力によって、第1モータMG1を発電機として機能させ、第1モータMG1で発電した電力をバッテリに充電し、もしくはインバータを介して第2モータMG2に供給する。その電力によって第2モータMG2をモータとして機能させる。さらに、エンジントルクが駆動輪2に伝達される際、SOWC30がエンジン反力を受け持つ機構として機能することによって、第2遊星歯車機構20は増速機として機能する。
エンジン1のクランクシャフトは、ダンパ(図示せず)を介して入力軸3に連結されている。入力軸3はクランクシャフトと同一軸線上に配置され、動力伝達経路でエンジン1と入力軸3との間にダンパ(振動減衰装置)が設けられている。その入力軸3と同一軸線上には、第1遊星歯車機構10、第1モータMG1、第2遊星歯車機構20、SOWC30が配置されている。第2モータMG2は、クランクシャフトとは別軸線上に配置されている。
第1遊星歯車機構10は、シングルピニオン型の遊星歯車機構によって構成されており、三つの回転要素として、第1サンギヤSと、第1サンギヤSに対して同心円上に配置された第1リングギヤRと、第1サンギヤSと第1リングギヤRとに噛み合っているピニオンギヤを自転可能かつ公転可能に保持している第1キャリアCとを有する。
第1サンギヤSには第1モータMG1が連結されており、第1モータMG1のロータ軸4と第1サンギヤSとは一体回転する。第1キャリアCにはエンジン1が連結されており、エンジン1のクランクシャフトと入力軸3と第1キャリアCとは一体回転する。第1リングギヤRには、第1遊星歯車機構10から駆動輪2側へトルクを伝達する出力ギヤ5が一体化されている。第1リングギヤRはエンジン1から出力されたトルクを駆動輪2へ出力する出力要素であり、出力ギヤ5と第1リングギヤRとは一体回転する。
出力ギヤ5は、カウンタギヤ機構40を介してデファレンシャルギヤ機構50に連結されている。デファレンシャルギヤ機構50には、左右のドライブシャフト6を介して駆動輪2が連結されている。
また、エンジン1から駆動輪2に伝達されるトルクに、第2モータMG2が出力したトルクを付加できる。第2モータMG2のロータ軸7は、入力軸3と平行に配置されている。ロータ軸7には、カウンタギヤ機構40のカウンタドリブンギヤと噛み合っているリダクションギヤ8が一体回転するように取り付けられている。
第2遊星歯車機構20は、ダブルピニオン型の遊星歯車機構によって構成されており、三つの回転要素として、第2サンギヤSと、第2サンギヤSに対して同心円上に配置された第2リングギヤRと、第1ピニオンギヤおよび第2ピニオンギヤを自転可能かつ公転可能に保持している第2キャリアCとを有する。なお、第1ピニオンギヤは第2サンギヤSと噛み合っており、第2ピニオンギヤは第1ピニオンギヤおよび第2リングギヤRと噛み合っている。
第2サンギヤSには第1モータMG1が連結されており、第1遊星歯車機構10の第1サンギヤSと第1モータMG1のロータ軸4と第2サンギヤSとは一体回転する。第2キャリアCにはエンジン1が連結されており、第1遊星歯車機構10の第1キャリアCと入力軸3と第2キャリアCとは一体回転する。第2リングギヤRは、選択的に回転不能に固定される反力要素であり、ロック機構として機能するSOWC30に連結されている。その第2リングギヤRはSOWC30のノッチプレート32と一体回転する。
SOWC30は、第2リングギヤRを選択的に回転不能にロックする係合機構(Hiギヤロック機構)である。図1に示すように、SOWC30は、ケースに固定されたポケットプレート31と、回転プレートであるノッチプレート32とを有し、第2リングギヤRの回転方向を一方向のみに規制する係合状態と、第2リングギヤRが両方向に回転可能となる非係合状態とを選択的に切り替える。SOWC30が係合している場合、第2リングギヤRが正回転することは規制され、第2リングギヤRが負回転することは許容される。正回転とは、エンジン走行中にクランクシャフトが回転する方向と同一方向に回転することを意味する。負回転とは、正回転に対して逆方向に回転することを意味する。なお、SOWC30の詳細構成については、図3,図4を参照して後述する。
さらに、駆動装置100では、二つの遊星歯車機構10,20によって複合遊星歯車機構が構成されている。その複合遊星歯車機構では、四つの回転要素として、エンジン1に連結された第1回転要素(第1キャリアC,第2キャリアC)と、第1モータMG1に連結された第2回転要素(第1サンギヤS,第2サンギヤS)と、SOWC30によってロックされる反力要素としての第3回転要素(第2リングギヤR)と、トルクを駆動輪2に向けて出力する出力要素としての第4回転要素(第1リングギヤR)とを有する。そして、駆動装置100は、エンジン走行中にSOWC30を係合することによってHiギヤロック機構として機能するように構成されている。この複合遊星歯車機構は、エンジン1が出力した動力を第1モータMG1側と駆動輪2側とに分割するとともに、SOWC30によって選択的に回転不能に固定される反力要素としての第2リングギヤRを有する遊星歯車機構である。
[2.Hiギヤロック状態(オーバードライブ状態)]
図2は、エンジン走行中にSOWC30を係合したHiギヤロック状態を示す共線図である。なお、図2には、上述した複合遊星歯車機構の四つの回転要素について回転数および回転方向を示すとともに、エンジン1を「ENG」、出力部材を「OUT」、第1遊星歯車機構10を「Frプラネタリ」、第2遊星歯車機構20を「Rrプラネタリ」と記載する。また、ENG軸の上向き矢印はエンジン1から出力されたトルク(エンジントルク)、OUT/MG2軸の上向き矢印は駆動トルクを表す。
図2に示すように、Hiギヤロック状態では反力要素である第2リングギヤRがSOWC30によって正回転不能にロックされているために、出力要素である第1リングギヤRの回転数(出力回転数)が入力要素である第1キャリアCおよび第2キャリアCの回転数(入力回転数)よりも大きいオーバードライブ状態となる。つまり、SOWC30がエンジントルクの反力受け機構として機能し、第2遊星歯車機構20が増速機として機能する。なお、図2に示す第1モータMG1は、トルクを出力せずに連れ回されていることにより負回転している。
[3.SOWC]
ここで、図3,図4を参照して、SOWC30の詳細構成を説明する。図3は、SOWC30の全体構成を説明するための分解図である。図4は、SOWC30の切り替え動作を説明するための図である。
図3に示すように、SOWC30は、固定プレートである環状のポケットプレート31と、回転プレートである環状のノッチプレート32と、SOWC30の係合状態と非係合状態とを切り替える部材であるセレクタプレート33と、スナップリング34と、ストラット(係合片)35と、アーム36とを備えている。
ポケットプレート31は、円盤状のプレート部311を有し、プレート部311の外周部分から軸方向に伸びる円筒部が一体成形されている。プレート部311の一方の面は、軸方向でセレクタプレート33およびノッチプレート32と対向する面であり、ストラット35を収容するポケット312が周方向で所定間隔を空けた位置に複数設けられている。ポケット312は、プレート部311の板厚方向に窪んだ形状を有する。なお、ポケット312の底部とストラット35との間にはストラット35をノッチプレート32側に付勢する弾性部材(図示せず)が設けられている。
ノッチプレート32は、ポケットプレート31およびセレクタプレート33に対して相対回転可能な環状のプレートである。ノッチプレート32のうち一方の面(セレクタプレート33およびポケットプレート31と軸方向で対向する面)には、ポケットプレート31のポケット312に対応する位置に、ストラット35が係合するノッチ(係合凹部)321が複数設けられている。図3ではノッチ321が一つのみ示されているが、ノッチプレート32にはポケット312(ストラット35)と対応する位置に複数のノッチ321が設けられている。また、図3に示すように、ノッチプレート32はセレクタプレート33とともにポケットプレート31の円筒部内に収容され、その円筒部の内周部に嵌合させたスナップリング34によってポケットプレート31から抜け落ちないように構成されている。さらに、駆動装置100では、SOWC30内部(ポケットプレート31、セレクタプレート33、ノッチプレート32のそれぞれのプレート間)に潤滑用のオイル(潤滑油)が供給されるため、ノッチプレート32とセレクタプレート33との間に潤滑油が介在する。
セレクタプレート33は、軸方向でプレート部311とノッチプレート32との間に配置され、ポケットプレート31およびノッチプレート32に対して相対回転可能な環状のプレートである。図3に示すように、セレクタプレート33には、ポケットプレート31のポケット312に対応する位置に複数の窓孔331が設けられている。窓孔331は、板厚方向に貫通したストラット開閉窓であり、ポケット312およびストラット35と同数設けられている。図4に示すように、セレクタプレート33は、アーム36を介してアクチュエータ37に連結されており、アクチュエータ37によってポケットプレート31に対して相対回転させられる。その際、セレクタプレート33は係合位置と非係合位置との間を周方向に往復動する。図3に示すように、係合位置とは、窓孔331の位置がポケット312の位置と周方向で略一致するプレート位置である。非係合位置とは、窓孔331の位置がポケット312の位置と周方向にずれているプレート位置である。
アーム36は、アクチュエータ37から出力された力をセレクタプレート33に伝達する部材である。図3に示すように、ポケットプレート31の円筒部には、アーム36を差し込むための切欠部313が形成されている。アーム36の一方の先端部分は、円筒部の外側から切欠部313に差し込まれて、ポケットプレート31の内部でセレクタプレート33と連結される。切欠部313は、円筒部の根元側(プレート部311側)を径方向に貫通し、円筒部の一部を周方向に切り欠いた形状を有する。そのため、切欠部313に差し込まれたアーム36は、切欠部313の端部(壁面)によって周方向での可動域が制限される。つまり、アーム36が切欠部313の端部に接触すると、アーム36の動きが規制されてセレクタプレート33の回転は停止する。また、アーム36の他方の先端部分は、切欠部313から円筒部の外側に突出してアクチュエータ37(図4に示す)に連結される。
図4に示すように、アクチュエータ37は、アクチュエータ本体371から突出する軸状のプランジャ372が直線的に動作する電磁式の直動アクチュエータにより構成されている。アクチュエータ本体371内部には、電磁コイル(図示せず)が設けられているとともにプランジャ372の一方の先端部が挿入されている。プランジャ372は、アクチュエータ本体371から突出している部分がアーム36と連結されている。つまり、プランジャ372の直線運動をセレクタプレート33の回転運動に変換するリンク機構に構成されている。
また、アクチュエータ37には、プランジャ372を介してセレクタプレート33を非係合方向に付勢するリターンスプリング38が設けられている。リターンスプリング38は、プランジャ372の他方の先端部の周りに設けられたコイルスプリングであり、プランジャ372のフランジ部372aと固定部材との間に挟まれている。さらに、プランジャ372のストローク量を検出するストロークセンサ39が設けられている。ストロークセンサ39は、検出したプランジャ372のストローク量を検出信号として電子制御装置(図示せず)へ出力する。電子制御装置は、ストロークセンサ39からの入力信号に基づいてセレクタプレート33が係合位置にあるのか非係合位置にあるのかを検出する。
例えば、非係合状態から係合状態への切り替え動作では、アクチュエータ37が駆動し、リターンスプリング38に抗してプランジャ372が伸びるように直線的に動くと、アーム36を介してセレクタプレート33は係合方向に回転する。そして、セレクタプレート33は所定角度だけ係合方向に回転してから係合位置で停止する。図3に示すように、セレクタプレート33が係合位置にある場合、ストラット35は、図示しない弾性部材によって押され窓孔331を通じてノッチプレート32側に立ち上がる。この場合、ノッチプレート32の回転方向に応じて、ストラット35がノッチプレート32に係合する場合(係合状態)と、ストラット35がノッチプレート32に係合しない場合(オーバーラン状態)とに分けられる。係合状態では、係合方向にノッチプレート32が回転すること(正回転すること)が規制される。オーバーラン状態では、オーバーラン方向にノッチプレート32が回転(負回転)している。
一方、係合状態から非係合状態への切り替え動作では、アクチュエータ37が停止し、リターンスプリング38の付勢力によってプランジャ372が縮むように直線的に動くと、アーム36を介してセレクタプレート33は非係合方向に回転する。そして、セレクタプレート33は所定角度だけ非係合方向に回転してから非係合位置で停止する。図3に示すように、セレクタプレート33が非係合位置にある場合、セレクタプレート33の窓孔331間の板部分332によってストラット35がポケット312の内部に押し込まれている。板部分332は、ストラット35をポケット312内に収容させる部材として機能し、ストラット35が立ち上がらないようにポケット312の開口を閉じる。この場合、ノッチプレート32とストラット35とが係合しないため、ノッチプレート32は両方向に回転可能な状態(非係合状態)となる。
[4.始動制御]
駆動装置100は、図示しない電子制御装置(ECU)を含み、電子制御装置によって車両Veを制御するように構成されている。電子制御装置は、車両Veに搭載された各種センサから入力された信号および記憶装置に保存されているデータを用いて各種の演算を行い、その演算結果に基づく指令信号をエンジン1やアクチュエータ37に出力する。例えば、電子制御装置は、エンジン1への燃料噴射および点火時期を制御するエンジン制御部と、SOWC30のアクチュエータ37を制御するSOWC制御部とを有する。その電子制御装置によって、車両VeはHiギヤロック状態(オーバードライブ状態)となる走行モードに制御される。
また、電子制御装置は、エンジン1を始動する制御(エンジン始動モード)として、SOWC30の誤係合を抑制するための制御モード(エンジン回転数制限モード)と、通常のエンジン始動を行う制御モード(通常エンジン始動モード)とを使い分けるように構成されている。詳細には、電子制御装置は、エンジン始動時にノッチプレート32とセレクタプレート33との間に介在するオイルの温度に相関する所定の温度パラメータを用いて、温度パラメータが閾値よりも低いか否かを判定し、その判定結果に応じて制御モードを選択する。温度パラメータとしては、ノッチプレート32周辺のオイルの温度を直接計測したものを用いてもよく、車両Veの外気温を用いてもよく、エンジン1の冷却水温度(エンジン水温)を用いてもよく、第1モータMG1のコイル温度(第1モータコイル温度)あるいは第2モータMG2のコイル温度(第2モータコイル温度)を用いてもよい。これにより、エンジン始動時にSOWC30でセレクタプレート33の引き摺りが生じるような低温状態のオイルであるか否かが判断される。そのため、電子制御装置には、アクチュエータ37のストロークセンサ39に加え、モータコイル温度を検出するセンサ(モータ温度センサ)や、ノッチプレート32周辺のオイルの温度を検出するセンサ(油温センサ)からの出力信号が入力される。さらに、電子制御装置は、車両VeのメインスイッチのON/OFFを検出できる。メインスイッチは車両Ve全体のシステムを起動するスイッチを含む。
[4−1.エンジン始動時の回転数制御]
ここで、エンジン始動時の温度パラメータとして、車両Veの外気温を用いる場合について説明する。図5は、エンジン始動時のエンジン回転数変化を説明するための図である。なお、図5には、外気温が通常時に通常エンジン始動モードを実行した場合のエンジン回転数変化を破線で示し、外気温が極低温時(冷間始動時)にエンジン回転数制限モードを実行した場合のエンジン回転数変化を実線で示す。
図5に示すように、エンジン始動時、電子制御装置の制御によって第1モータMG1をスタータとして機能させ、回転停止していたエンジン1は第1モータMG1によって回転数が上昇させられる。その際、上昇させられるエンジン回転数に対する制限値として制限回転数Aが設けられており、所定条件を満たす場合にはエンジン始動開始時からの経過時間を表す時間Bの間、上昇途中で一時的にエンジン回転数を制限回転数Aに維持する制御(エンジン回転数制限モード)が実行される。この場合、「外気温」と「制限回転数Aおよび時間B」との関係をあらかじめ計測し、その計測値が電子制御装置の記憶装置に記憶されている。つまり、制限回転数Aと時間Bとは外気温により決定されている。制限回転数Aは、ノッチプレート32とセレクタプレート33との間に介在するオイルが低温状態であってもセレクタプレート33が引き摺られにくいエンジン回転数に設定されている。具体的には、制限回転数Aは、エンジン1が燃料噴射および点火によって自立運転可能な回転数(例えばアイドル回転数や初爆回転数)よりも低回転の所定値に設定され、例えばダンパの共振周波数(約250〜400rpm)以下に設定されている。また、時間Bは、エンジン始動モード開始後に駆動装置100が暖機されたことによりオイル温度が上昇し、オイルの粘度が小さい状態となるまでの所定時間に設定されている。つまり、外気温に応じて異なる長さの時間Bが設定されている。
エンジン回転数制限モードは、車両VeのメインスイッチがONになった際の初回エンジン始動時など外気温が低い状態でのエンジン始動時、すなわちオイルの粘度が高くSOWC30でのオイルの引き摺りが大きい状態からエンジン1を始動する場合に実行される。図5に実線で示すように、エンジン回転数制限モードが実行される場合、まずエンジン始動モードが開始され(時刻t)、零から上昇し始めたエンジン回転数は制限回転数Aに到達する(時刻t)。時刻t〜t間、エンジン回転数は第1モータMG1によって連続的に上昇させられる。そして、エンジン始動モード開始時からの経過時間が時間Bを過ぎるまで、第1モータMG1によってエンジン回転数が制限回転数Aに維持される。時間B経過時(時刻t)、エンジン回転数制限モードから通常エンジン始動モードに切り替わる。エンジン回転数制限モード後の通常エンジン始動モードによって、制限回転数Aから初爆回転数(アイドル回転数)に向けてエンジン回転数は連続的に上昇する(時刻t〜t)。その後、上昇中のエンジン回転数が初爆回転数に到達すると(時刻t)、エンジン1への初爆(初回の燃料噴射および点火)が行われる。すなわち、初爆回転数としてアイドル回転数が設定されている。時刻t以降のエンジン1は、着火(燃料噴射および点火)による自立運転状態となっている。このように、始動制御の中間モードとしてエンジン回転数制限モードを実行することによって、上昇途中のエンジン回転数を一時的に低回転に維持でき、オイル温度が低温状態であってもオイルによってセレクタプレート33が引き摺られることを抑制できる。
通常エンジン始動モードは、外気温が低くない状態でのエンジン始動時、すなわちオイルの粘度が低くSOWC30でのオイルによる引き摺りが小さい状態からエンジン1を始動する場合に実行される。図5に破線で示すように、通常エンジン始動モードが実行される場合、エンジン始動モードが開始され(時刻t)、零から上昇し始めたエンジン回転数は制限回転数Aに制限されることなく初爆回転数(アイドル回転数)まで連続的に上昇させられる。そして、エンジン1への初爆が行われ、エンジン1は自立運転状態となる。
[4−2.始動制御フロー]
図6は、エンジン始動時の制御フローを示すフローチャートである。図6の制御フローは、駆動装置100の電子制御装置によって実行される。
図6に示すように、電子制御装置は、エンジン始動モードであるか否かを判定する(ステップS1)。ステップS1では、エンジン始動モードの開始時、あるいはエンジン始動モードを実行中であるか否かが判定される。エンジン始動モードでない場合(ステップS1:No)、この制御ルーチンは終了する。
エンジン始動モードである場合(ステップS1:Yes)、電子制御装置は、エンジン始動モード開始時の外気温が閾値よりも低いか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2において、SOWC30内のオイル温度に相関する温度パラメータが閾値よりも低いか否かが判定されることによって、オイル温度が引き摺りの大きい低温状態であるか否かが判断される。そのため、ステップS2では、上述した温度パラメータのうち、外気温、エンジン水温、モータコイル温度、オイル温度のいずれか一つを用いて、その温度が閾値よりも低いか否かを判定する。その閾値は、外気温、エンジン水温、モータコイル温度、オイル温度について別々の値が設定されてもよい。
外気温が閾値以上の場合(ステップS2:No)、電子制御装置は、通常エンジン始動モードを実行する(ステップS5)。そして、この制御ルーチンは終了する。
外気温が閾値よりも低い場合(ステップS2:Yes)、電子制御装置は、エンジン回転数制限モードを実行する(ステップS3)。ステップS3の処理では、エンジン始動モード開始時の外気温に基づいて制限回転数Aおよび時間Bが決定される。電子制御装置の記憶装置には、外気温と「制限回転数Aおよび時間B」との関係が記憶されているため、エンジン始動モード開始時に測定された外気温に対応する制限回転数Aおよび時間Bを決定することができる。
そして、電子制御装置は、エンジン始動モードを開始してからの経過時間が時間B未満であるか否かを判定する(ステップS4)。その経過時間が時間B未満の場合(ステップS4:Yes)、この制御ルーチンは終了する。一方、その経過時間が時間B以上の場合(ステップS4:No)、電子制御装置は、ステップS5の処理を実行し、エンジン回転数制限モードから通常エンジン始動モードに切り替える。ステップS5の処理を実行後、この制御ルーチンは終了する。
以上説明した通り、冷間始動時など、オイルの粘度が高い状態でエンジン始動する場合には、エンジン回転数を低回転の制限回転数Aに時間Bだけ維持することによって、ノッチプレート32に付着したオイルによるセレクタプレート33の引き摺りを低減することができる。これにより、エンジン始動時、オイル粘度に起因してSOWC30が誤係合することを抑制できる。
また、SOWC30が係合している状態では、第2リングギヤRは正回転不能であるため、第1モータMG1によってエンジン回転数を上昇させられなくなる(図2参照)。そのため、エンジン始動時に意図せずSOWC30が係合してしまうと、エンジン1を始動できなくなってしまう。これに対して、駆動装置100では、SOWC30の誤係合によるエンジン始動の失敗を抑制することができる。
なお、第2遊星歯車機構20は、ダブルピニオン型に限定されず、シングルピニオン型であってもよい。第2遊星歯車機構20は、シングルピニオン型の場合、第1サンギヤSと一体回転するように連結された第2サンギヤSと、ロック機構としてのSOWC30に連結された反力要素としての第2キャリアCと、第1キャリアCと一体回転するように連結された第2リングギヤRとを有する。
さらに、駆動装置100の変形例として、エンジン走行中にSOWC30を係合することによってMG1ロック機構として機能するように構成されてもよい。この変形例において、駆動装置100には第2遊星歯車機構20が設けられておらず、SOWC30は、第1遊星歯車機構10の第1サンギヤSを選択的に回転不能にロックする係合機構(MG1ロック機構)である。このSOWC30は、エンジン反力を受け持つ機構として機能するとともに、ノッチプレート32が第1サンギヤSと一体回転するように構成されている。すなわち、この変形例の第1遊星歯車機構10は、エンジン1が出力した動力を第1モータMG1側と駆動輪2側とに分割するとともに、SOWC30によって選択的に回転不能に固定される反力要素としての第1サンギヤSを有する遊星歯車機構である。
1 エンジン
10 第1遊星歯車機構
第1サンギヤ
第1キャリア
第1リングギヤ
20 第2遊星歯車機構
第2サンギヤ
第2キャリア
第2リングギア
30 セレクタブルワンウェイクラッチ(SOWC)
31 ポケットプレート(固定プレート)
32 ノッチプレート(回転プレート)
33 セレクタプレート
35 ストラット(係合片)
100 駆動装置
Ve 車両

Claims (1)

  1. エンジンと、
    電動機と、
    回転要素の回転方向を一方向に規制する係合状態と、前記回転要素が両方向に回転することを許容する非係合状態とを切り替えるセレクタブルワンウェイクラッチと、
    前記エンジンが出力した動力を前記電動機側と駆動輪側とに分割するとともに、前記セレクタブルワンウェイクラッチによって選択的に回転不能に固定される反力要素としての前記回転要素を有する遊星歯車機構と、を備え、
    前記セレクタブルワンウェイクラッチは、固定プレートと、前記固定プレートに対向する環状の回転プレートと、前記固定プレートと前記回転プレートとの間に配置されたセレクタプレートとを有し、前記セレクタプレートが前記固定プレートに対して相対回転することによって、前記固定プレートに保持された係合片が前記セレクタプレートの窓孔を通じて前記固定プレート側から前記回転プレート側に突出し前記回転プレートの係合凹部に係合する状態と、前記係合片が前記セレクタプレートによって前記固定プレート側に収容された状態とを切り替えるように構成された車両の駆動装置において、
    前記エンジンの始動時、前記回転プレートと前記セレクタプレートの間に介在するオイルの温度に相関する所定の温度パラメータが閾値よりも低い場合には、前記電動機によってエンジン回転数を初爆回転数まで上昇させる途中で一時的に前記エンジン回転数を前記初爆回転数よりも低い回転数に維持する制御を実行する
    ことを特徴とする車両の駆動装置。
JP2016098792A 2016-05-17 2016-05-17 車両の駆動装置 Pending JP2017206087A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016098792A JP2017206087A (ja) 2016-05-17 2016-05-17 車両の駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016098792A JP2017206087A (ja) 2016-05-17 2016-05-17 車両の駆動装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017206087A true JP2017206087A (ja) 2017-11-24

Family

ID=60416876

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016098792A Pending JP2017206087A (ja) 2016-05-17 2016-05-17 車両の駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017206087A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20210095649A1 (en) * 2019-09-27 2021-04-01 Nidec Tosok Corporation Control device for motor unit

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20210095649A1 (en) * 2019-09-27 2021-04-01 Nidec Tosok Corporation Control device for motor unit
US11739741B2 (en) * 2019-09-27 2023-08-29 Nidec Tosok Corporation Control device for motor unit

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6421791B2 (ja) 車両の駆動制御装置
US9809107B2 (en) Power transmission device
US9688132B2 (en) Hybrid vehicle
US20160375754A1 (en) Selectable one-way clutch and vehicle
US10247264B2 (en) Selectable one-way clutch
EP3123054B1 (en) Control system for vehicle
JP5880732B2 (ja) ハイブリッド車両の動力伝達装置及びハイブリッドシステム
JP6332137B2 (ja) ハイブリッド車の制御装置
US20150367839A1 (en) Vehicle drive apparatus
JP6319208B2 (ja) ハイブリッド駆動装置
JP5447982B2 (ja) 制御装置
US10449952B2 (en) Hybrid vehicle
JP2020062926A (ja) ハイブリッド車両の駆動装置
JP2017206087A (ja) 車両の駆動装置
US9517690B2 (en) Vehicle driving control device
JP6319209B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP2015202788A (ja) 車両用動力伝達機構の制御装置
JP2018001897A (ja) 車両用制御装置
US10059189B2 (en) Electric machine with variable torque drive
JP2017222249A (ja) 車両の駆動制御装置
US8910607B2 (en) Method and mechanism configured for reducing powertrain rigid body motion during start/stop
JP6717035B2 (ja) セレクタブルワンウェイクラッチおよび車両
JP2016215834A (ja) 車両制御装置
JP2009197754A (ja) 内燃機関の始動装置
JP6848503B2 (ja) 内燃機関の始動装置