JP2009197754A - 内燃機関の始動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置の大型化を抑制し、内燃機関の搭載性を向上させることが可能な内燃機関の始動装置を提供する。
【解決手段】内燃機関1のクランク軸2に設けられたリングギア14を第1始動モータ11又は第2始動モータ12で回転駆動することにより内燃機関1を始動する内燃機関の始動装置10Aにおいて、リングギア14は、外周面に全周に亘って形成されて第1始動モータ11のピニオンギア11bと噛み合う外歯14aと、内周面に全周に亘って形成されて第2始動モータ12のピニオンギア12bと噛み合う内歯14bと、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数の始動モータを備えた内燃機関の始動装置に関する。
高温状態の内燃機関の始動に使用し、耐用回数が十分に高くかつ低トルクを出力する第1のスタータモータと、低温状態の内燃機関の始動に使用し、高トルクを出力する第2のスタータモータとを備え、内燃機関を安定に始動させるべくこれらのスタータモータを内燃機関の状態に応じて使い分ける始動装置が知られている(特許文献1参照)。その他、本発明に関連する先行技術文献として特許文献2、3が存在する。
特開2001−159384号公報 特開2000−274337号公報 特開2006−348891号公報
特許文献1の始動装置では、ゴムベルト及びプーリを使用して第1のスタータモータの回転をクランク軸に伝達し、プラネタリギアを使用して第2のスタータモータの回転をクランク軸に伝達している。このように各スタータモータの回転をクランク軸に伝達するための回転伝達機構を複数設けると、始動装置が大型化するおそれがある。
そこで、本発明は、装置の大型化を抑制し、内燃機関の搭載性を向上させることが可能な内燃機関の始動装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の内燃機関の始動装置は、内燃機関のクランク軸に設けられたリングギアを始動手段で回転駆動することにより前記内燃機関を始動する内燃機関の始動装置において、前記始動手段として、第1始動モータと、第2始動モータと、が設けられ、前記リングギアは、外周面に全周に亘って形成されて前記第1始動モータのピニオンギアと噛み合う外歯と、内周面に全周に亘って形成されて前記第2始動モータのピニオンギアと噛み合う内歯と、を備えていることにより、上述した課題を解決する(請求項1)。
本発明の内燃機関の始動装置によれば、クランク軸に設けた一つのリングギアに外歯及び内歯を設けたので、このリングギアに第1始動モータのピニオンギア及び第2始動モータのピニオンギアをそれぞれ噛み合わせることができる。そのため、始動装置の大型化を抑制しつつ異なる始動モータを使い分けて内燃機関を始動することができる。また、これにより、内燃機関の搭載性を向上させることができる。外周面に形成される外歯は、内周面に形成される内歯よりも歯数を多くすることができる。そのため、外歯とピニオンギアが噛み合う第1始動モータの減速比を大きくすることができる。したがって、例えば冷間始動時など内燃機関の始動に高トルクが必要な場合においては第1始動モータで内燃機関を始動することにより、内燃機関をより確実に始動することができる。一方、内歯とピニオンギアが噛み合う第2始動モータは減速比を小さくすることができるため、この第2始動モータで内燃機関を始動する場合はクランク軸を高回転で回転させることができる。そのため、例えば内燃機関の温度が十分に高い場合などは第2始動モータで内燃機関を始動することにより、内燃機関を速やかに始動することができる。
本発明の内燃機関の始動装置の一形態において、前記第1始動モータは、前記第2始動モータよりも出力トルクが大きく、前記内燃機関の温度が所定温度より低い場合は、前記第1始動モータを使用して前記内燃機関を始動し、前記内燃機関の温度が前記所定温度以上の場合は前記第2始動モータを使用して前記内燃機関を始動する制御手段をさらに備えていてもよい(請求項2)。このように内燃機関の温度が所定温度より低い場合、すなわち冷間時などには出力トルクの大きい第1始動モータで内燃機関の始動を行うことにより、確実かつ速やかに内燃機関を始動することができる。
この形態においては、前記第1始動モータが前記リングギアの一方の面と対向するように設けられるとともに前記第2始動モータが前記リングギアの他方の面と対向するように設けられ、前記第1始動モータのピニオンギアは、前記第1始動モータの回転時に前記第1始動モータの出力軸の軸線方向に移動して前記リングギアの外歯と噛み合い、かつ前記第1始動モータの停止時には前記リングギアの外歯との噛み合いが解除されるようにモータ本体側に後退するように移動可能に設けられ、前記第2始動モータには、前記内燃機関の温度が前記所定温度より低い場合は前記リングギアが前記クランク軸の軸線方向に移動しないように前記リングギアの他方の面と接触するように変形し、かつ前記内燃機関の温度が前記所定温度以上になると前記リングギアの他方の面との接触が解除されるように変形する感温部材が設けられていてもよい(請求項3)。この形態の第1始動モータのように回転時にピニオンギアが軸線方向に移動してリングギアと噛み合うものにおいては、ピニオンギアがリングギアと噛み合う際にリングギアを押し、リングギアがクランク軸の軸線方向に移動するおそれがある。この場合、例えばリングギアに設けたオイルシールなどに隙間が発生し、この隙間からオイルが漏れることがある。この形態では、内燃機関の温度が所定温度より低い場合は、リングギアがクランク軸の軸線方向に移動しないように感温部材が変形するので、この感温部材によってリングギアの移動を防止できる。そのため、リングギアに設けたオイルシールからのオイル漏れなどを抑制できる。一方、内燃機関の温度が所定温度以上では感温部材の変形によって感温部材とリングギアの他方の面との接触が解除されるので、感温部材が内燃機関のリングギアを高回転で回転させる際の抵抗になることを防止できる。
本発明の第1の内燃機関の始動装置の一形態において、前記第2始動モータは、電機子コイルと、前記リングギアと噛み合うピニオンギアが一体に回転するように取り付けられ、かつ前記電機子コイルにて回転駆動される回転軸と、前記電機子コイルから前記回転軸への回転伝達を許容するとともに、前記回転軸から前記電機子コイルへの回転伝達を阻止するモータ用一方向クラッチと、を備えていてもよい(請求項4)。この場合、第1始動モータでリングギアを回転駆動する際にこれに伴って第2始動モータの電機子コイルが回転駆動されることを防止できる。そのため、第1始動モータで内燃機関を始動する際のフリクション抵抗を低減できる。また、第1始動モータのトルクが第2始動モータの電機子コイルを回転するために消費されることを防止できる。さらに、第2始動モータのピニオンギアとリングギアとが常時噛み合い、かつクランク軸によってリングギアが回転駆動される場合でも、このリングギアの回転に伴って第2始動モータの電機子コイルが回転することを防止できる。そのため、第2始動モータが高速で回され、これに起因して第2始動モータが故障することを防止できる。
本発明の第1の内燃機関の始動装置の一形態において、前記リングギアは、中心部よりも外周部の方が重くなるようにその外周部に取り付けられる重り部材を備え、前記クランク軸と前記リングギアとの間には、前記クランク軸の回転数が前記クランク軸の回転変動が発生し易い所定の回転数域内の場合は前記クランク軸から前記リングギアへの回転伝達を許容するとともに、前記クランク軸の回転数が前記所定の回転数域外の回転数の場合には前記クランク軸から前記リングギアへの回転伝達を阻止し、かつ前記リングギアから前記クランク軸への回転伝達は許容する一方向クラッチが設けられていてもよい(請求項5)。この場合、所定の回転数域においてリングギアをフライホイールとして機能させることができる。そのため、この回転数域におけるクランク軸の回転変動を抑制することができる。
本発明の第2の内燃機関の始動装置は、内燃機関のクランク軸に設けられたリングギアと、前記リングギアとピニオンギアが噛み合うように設けられた始動モータと、を備えた内燃機関の始動装置において、前記クランク軸と前記リングギアとの間に介在し、前記クランク軸の回転数が前記クランク軸の回転変動が発生し易い所定の回転数域内の場合は前記クランク軸から前記リングギアへの回転伝達を許容するとともに、前記クランク軸の回転数が前記所定の回転数域外の回転数の場合には前記クランク軸から前記リングギアへの回転伝達を阻止し、かつ前記リングギアから前記クランク軸への回転伝達は許容する一方向クラッチと、前記リングギアの外周部が中心部よりも重くなるようにその外周部に取り付けられる重り部材と、を備え、前記始動モータは、電機子コイルと、前記リングギアと噛み合うピニオンギアが一体に回転するように取り付けられ、かつ前記電機子コイルにて回転駆動される回転軸と、前記電機子コイルから前記回転軸への回転伝達を許容するとともに、前記回転軸から前記電機子コイルへの回転伝達を阻止するモータ用一方向クラッチと、を備えていることにより、上述した課題を解決する(請求項6)。
本発明の第2の内燃機関の始動装置によれば、内燃機関の回転数が所定の回転数域内の場合にリングギアをクランク軸と一体に回転させることができるので、リングギアをフライホイールとして機能させることができる。また、始動モータにはモータ用一方向クラッチが設けられているので、リングギアの回転エネルギが電機子コイルを回転させるためのエネルギとして消費されることを防止できる。このようにリングギアをフライホイールとして機能させることにより、内燃機関のクランク軸に設けるフライホイールを小さくすることができる。したがって、装置の大型化を抑制し、内燃機関の搭載性を向上させることができる。
以上に説明したように、本発明の始動装置によれば、クランク軸に設けた一つのリングギアに第1始動モータのピニオンギア及び第2始動モータのピニオンギアを噛み合わせることができる。また、リングギアをフライホイールとして機能させることができる。そのため、装置の大型化を抑制し、内燃機関の搭載性を向上させることができる。
(第1の形態)
図1は、本発明の第1の形態に係る始動装置が組み込まれた内燃機関の概略を示している。図1の内燃機関(以下、エンジンと称することがある。)1は、車両に走行用動力源として搭載されるものであり、クランク軸2を回転可能に支持する機関本体3と、始動装置10Aとを備えている。なお、機関本体3及びクランク軸2は、周知の内燃機関が備えるものと同じであるため、詳細な説明は省略する。始動装置10Aは、始動手段としての第1始動モータ11及び第2始動モータ12と、各始動モータ11、12の回転をクランク軸2に伝達する回転伝達機構13とを備えている。第1始動モータ11の出力トルクは、第2始動モータ12の出力トルクよりも大きく設定されている。
回転伝達機構13は、一方向クラッチとしてのワンウェイクラッチ15(図2参照)を介してクランク軸2に設けられるリングギア14を備えている。リングギア14は、その外周面に全周に亘って設けられる外歯14aと、内周面に全周に亘って設けられる内歯14bとを備えている。外歯14aは、内歯14bよりもバックラッシが大きく設定され、減速比が大きくなるように内歯14bよりも歯数を増加させる。一方、内歯14bは、外歯14aよりも加工精度を高めてバックラッシを小さくし、減速比が小さくなるように外歯14aよりも歯数を少なくする。図2を参照して回転伝達機構13について詳しく説明する。図2は、回転伝達機構13の断面を拡大して示している、なお、図2ではクランク軸2及び回転伝達機構13の各部分の半分を省略して示す。図2に示したようにクランク軸2には、中間プレート16がクランク軸2と同軸に、かつ一体回転可能なように設けられている。クランク軸2上には転がり軸受17が設けられ、この転がり軸受17はリングギア14をクランク軸2の周囲を転動可能なように支持している。ワンウェイクラッチ15は、中間プレート16とリングギア14との間に配置されている。ワンウェイクラッチ15は、リングギア14から中間プレート16への回転伝達を許容し、かつ中間プレート16からリングギア14への回転伝達を阻止する。すなわち、ワンウェイクラッチ15は、リングギア14からクランク軸2への回転伝達を許容し、クランク軸2からリングギア14への回転伝達を阻止する。リングギア14と機関本体3との間、及びリングギア14と中間プレート16との間には、オイルシール18がそれぞれ設けられている。
第1始動モータ11は、モータ11aと、モータ11aの出力軸11cと一体回転し、かつこの出力軸11cの軸線方向に移動可能なように設けられるピニオンギア11bと、ピニオンギア11bをリングギア14の外歯14aと噛み合う位置P1と噛み合いが外れる位置P2との間で移動させる不図示のギア移動機構とを備えている。ギア移動機構は、モータ11aの通電時、すなわちモータ11aの回転時にピニオンギア14を図1の左側に移動させてピニオンギア11bとリングギア14の外歯14aとを噛み合わせる。一方、モータ11aへの電気の供給が停止されると、ギア移動機構は、ピニオンギア11bを図1の右側に移動させてピニオンギア11bとリングギア14の外歯14aとの噛み合いを解除する。第2始動モータ12は、モータ12aと、モータ12aの出力軸12cと一体回転するピニオンギア12bとを備えている。第2始動モータ12は、ピニオンギア12bがリングギア14の内歯14bと常に噛み合っているように設けられる。図1に示したように第1始動モータ11は、リングギア14の一方の面14cと対向するように設けられ、第2始動モータ12はリングギア14の他方の面14dと対向するように設けられる。
第1始動モータ11及び第2始動モータ12の動作は、制御手段としてのエンジンコントロールユニット(ECU)20によってそれぞれ制御される。ECU20は、マイクロプロセッサ及びその動作に必要なRAM、ROM等の周辺装置を含んだコンピュータとして構成され、ROMに記録されたプログラムに従ってエンジン1の運転状態を制御するために必要な種々の処理を実行する。例えば、ECU20は、エンジン1のアイドル運転状態が所定の時間継続した場合などに所定の機関停止条件が満たされたと判断してエンジン1を停止させる、いわゆるアイドルストップ制御をエンジン1に対して実行する。また、ECU20は、エンジン1の停止時にエンジン1を始動させるべき所定の始動条件が成立すると第1始動モータ11又は第2始動モータ12を動作させてエンジン1を始動する。このような制御を実行する際に参照する情報を取得するため、ECU20には、例えばエンジン1の冷却水の温度に対応する信号を出力する水温センサ21やクランク軸2の回転数に対応する信号を出力する回転数センサ(不図示)などが接続されている。
ECU20は、エンジン1の温度に応じてエンジン1を始動するために使用する始動モータを使い分ける。エンジン1の温度が所定温度よりも低い場合、ECU20は第1始動モータ11を使用してエンジン1を始動する。一方、エンジン1の温度が所定温度以上の場合、ECU20は第2始動モータ12を使用してエンジン1を始動する。上述したように第2始動モータ12は、第1始動モータ11よりも出力トルクが小さい。そこで、所定温度としては、例えば第2始動モータ12でエンジン1を始動可能なエンジン1の温度域の下限値を設定する。なお、この所定温度は、第2始動モータ12の性能に応じて変化するので、第2始動モータ12に性能に応じて適宜変更してよい。
第1の形態の始動装置10Aによれば、一つのリングギア14に外歯14aと内歯14bを設けたので、このリングギア14に第1始動モータ11のピニオンギア11b及び第2始動モータ12のピニオンギア12bをそれぞれ噛み合わせることができる。そのため、始動モータ11、12の回転を伝達するための回転要素をクランク軸2に始動モータ毎に設けなくてもよいため、始動装置10Aの大型化を抑制し、エンジン1の搭載性を向上させることができる。また、始動装置10Aでは、第1始動モータ11のピニオンギア11bとリングギア14の外歯14aとを噛み合わせるので、第1始動モータ11で始動するときの減速比を大きくしてクランク軸2に大きなトルクを伝達することができる。そのため、エンジン1の温度が所定温度よりも低い冷間始動時でもより確実にエンジン1を始動することができる。さらに、第2始動モータ12のピニオンギア12bとリングギア14の内歯14bとを噛み合わせるので、第2始動モータ12で始動するときの減速比を小さくしてクランク軸2を高速で回転させることができる。そのため、エンジン1を速やかに始動することができる。
(第2の形態)
図3及び図4を参照して本発明の第2の形態に係る始動装置10Aについて説明する。図3は、第2の形態に係る始動装置10Aの第2始動モータ12の出力軸12cの先端を拡大して示す図である。図3に示したように、この形態では第2始動モータ12の出力軸12cの先端に温度に応じて変形する感温部材としての板バネ30が設けられる点が異なる。それ以外の部分は、第1の形態と同じであるため、図3及び図4において第1の形態と共通の部分には同一の参照符号を付して説明を省略する。
図3は、エンジン1の温度がエンジン1を第2始動モータ12で始動する所定温度以上のとき(以下、常温時と称することがある。)の板バネ30を示している。一方、図4は、エンジン1の温度がエンジン1を第1始動モータ11で始動する所定温度より低い温度のとき(以下、低温時と称することがある、)の板バネ30を示している。図4に示したように板バネ30は、低温時にリングギア14の他方の面14dと接触するように変形し、図3に示したように常温時にはリングギア14との接触が解除されるように変形する。また、板バネ30は、低温時にリングギア14が図3の左側に移動しないようにリングギア14を支持する。
第2の形態の始動装置によれば、低温時に板バネ30が変形してリングギア14を支持するので、第1始動モータ11による始動時に第1始動モータ11のピニオンギア11bが図4の右側からリングギア14に衝突してもリングギア14が図4の左側に移動することを抑制できる。これによりオイルシール18とリングギア14との間に隙間が発生することを抑制できるので、オイルシール18からのオイル漏れを抑制できる。一方、常温時は、図3に示したように板バネ30がリングギア14から離れるので、板バネ30がフリクション抵抗になることを防止できる。そのため、第2始動モータ12によってクランク軸2を高回転で回転させ、速やかにエンジン1を始動することができる。
(第3の形態)
図5を参照して本発明の第3の形態に係る始動装置について説明する。図5は、第3の形態に係る始動装置の第2始動モータ12の内部を拡大して示した図である。なお、図5に示した第2始動モータ12が設けられる以外は第1の形態と同じである。そのため、始動装置全体の図示は省略する。また、第1の形態と共通の部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図5に示したように第3の形態の始動装置の第2始動モータ12は、モータ12aの一部となる電機子コイルとしてのアーマチャ40と、ピニオンギア12bが一体に回転するように取り付けられ、アーマチャ40にて回転駆動される回転軸41と、アーマチャ40から回転軸41への回転伝達を許容するとともに、回転軸41からアーマチャ40への回転伝達を阻止するモータ用一方向クラッチ42とを備える。すなわち、この第2始動モータ12では、リングギア14が第1始動モータ11やクランク軸2によって回転駆動されてもこの回転がアーマチャ40に伝達されることを防止できる。
第3の形態に係る始動装置によれば、第1始動モータ11でエンジン1を始動するときに第2始動モータ12のアーマチャ40への回転伝達を防止できるので、このアーマチャ40がフリクション抵抗となることを防止できる。また、第1始動モータ11のトルクがアーマチャ40を回転させるために消費されることを防止できる。そのため、無駄にエネルギを消費することなくエンジン1を始動できる。さらに、ワンウェイクラッチ15が故障し、クランク軸2と共にリングギア14が回転してもモータ用一方向クラッチ42によってアーマチャ40にこの回転が伝達されることを阻止できる。そのため、このようにワンウェイクラッチ15の故障時でもアーマチャ40が高速で回転することを防止して第2始動モータ12が故障することを防止できる。
(第4の形態)
図6を参照して本発明の第4の形態に係る始動装置について説明する。なお、この形態においても上述した形態と共通の部分には同一の符号を付して説明を省略する。図6に示したように第4の形態に係る始動装置10Bでは、リングギア14に外歯14aのみが設けられる。また、リングギア14の外歯14aとピニオンギア51が噛み合うように始動モータ50が設けられる。リングギア14には、外周部が中心部よりも重くなるように重り部材としてのマス60が外周部に設けられる。リングギア14は、第1の形態と同様にワンウェイクラッチ15を介してクランク軸2に設けられる。このワンウェイクラッチ15は、クランク軸2の回転数がクランク軸2の回転変動が発生し易い所定の回転数域、例えば2000rpm以下の回転数域内の場合においてはクランク軸2からリングギア14への回転伝達を許容し、クランク軸2の回転数がこの所定の回転数域外の場合にはクランク軸2からリングギア14への回転伝達を阻止する。また、リングギア14からクランク軸2への回転伝達は許容する。
始動モータ50は、図6に示したようにアーマチャ52と、ピニオンギア51が一体に回転するように取り付けられ、アーマチャ52にて回転駆動される回転軸53と、アーマチャ52から回転軸53への回転伝達を許容するとともに、回転軸53からアーマチャ52への回転伝達を阻止するモータ用一方向クラッチ54とを備える。
第4の形態に係る始動装置10Bにおいては、リングギア14のマス60を設け、かつクランク軸2の回転数が所定の回転数域内の場合はクランク軸2からリングギア14への回転伝達が許容されるので、この所定の回転数域内においてリングギア14をフライホイールとして機能させることができる。なお、リングギア14からアーマチャ52への回転伝達はモータ用一方向クラッチ54によって遮断されるので、リングギア14の回転に伴って回転するのは始動モータ50のピニオンギア51及び回転軸53のみである。そのため、リングギア14のフリクション抵抗を抑え、リングギア14がクランク軸2の回転に追従し易くすることができる。このように第4の形態に係る始動装置10Bでは、リングギア14をフライホイールとして機能させることができるので、クランク軸2に設けるフライホイールを小さくしたり、省略したりすることができる。したがって、装置の大型化を抑制し、内燃機関の搭載性を向上させることができる。
なお、モータ用一方向クラッチ54もワンウェイクラッチ15と同様に、所定回転数以下においては回転軸53からアーマチャ52への回転伝達を許容してもよい。ただし、モータ用一方向クラッチ54の所定回転数には、ワンウェイクラッチ15の所定の回転数域の上限値よりも低い回転数、例えば600rpm程度が設定される。この場合でも、リングギア14の回転をクランク軸2の回転に十分に追従されせることができるので、リングギア14をフライホイールとして機能させることができる。
本発明は、上述した各形態に限定されることなく、種々の形態にて実施することができる。例えば、上述した形態において第2始動モータも第1始動モータと同様に通電時にピニオンギアがリングギアと噛み合う位置に移動し、停止時はピニオンギアとリングギアとの噛み合いが解除される始動モータでもよい。第1〜第3の形態に係る始動装置のリングギアにも、第4の形態と同様に重り手段としてのマスを取り付けてもよい。これにより、リングギアをフライホイールとして機能させることができる。
第1の形態に係る始動装置が組み込まれた内燃機関を示す図。 図1の回転伝達機構の断面を拡大して示す図。 第2の形態に係る始動装置の要部を示す図。 低温時における板バネの状態を示す図。 第3の形態に係る始動装置の要部を示す図。 第4の形態に係る始動装置の要部を示す図。
符号の説明
1 内燃機関
2 クランク軸
10A、10B 始動装置
11 第1始動モータ(始動手段)
11b ピニオンギア
11c 出力軸
12 第2始動モータ(始動手段)
12b ピニオンギア
14 リングギア
14a 外歯
14b 内歯
14c 一方の面
14d 他方の面
15 ワンウェイクラッチ(一方向クラッチ)
20 エンジンコントロールユニット(制御手段)
30 板バネ(感温部材)
40 アーマチャ(電機子コイル)
41 回転軸
42 モータ用一方向クラッチ
50 始動モータ
51 ピニオンギア
52 アーマチャ(電機子コイル)
53 回転軸
54 モータ用一方向クラッチ
60 マス(重り部材)

Claims (6)

  1. 内燃機関のクランク軸に設けられたリングギアを始動手段で回転駆動することにより前記内燃機関を始動する内燃機関の始動装置において、
    前記始動手段として、第1始動モータと、第2始動モータと、が設けられ、
    前記リングギアは、外周面に全周に亘って形成されて前記第1始動モータのピニオンギアと噛み合う外歯と、内周面に全周に亘って形成されて前記第2始動モータのピニオンギアと噛み合う内歯と、を備えていることを特徴とする内燃機関の始動装置。
  2. 前記第1始動モータは、前記第2始動モータよりも出力トルクが大きく、
    前記内燃機関の温度が所定温度より低い場合は、前記第1始動モータを使用して前記内燃機関を始動し、前記内燃機関の温度が前記所定温度以上の場合は前記第2始動モータを使用して前記内燃機関を始動する制御手段をさらに備える請求項1に記載の内燃機関の始動装置。
  3. 前記第1始動モータが前記リングギアの一方の面と対向するように設けられるとともに前記第2始動モータが前記リングギアの他方の面と対向するように設けられ、
    前記第1始動モータのピニオンギアは、前記第1始動モータの回転時に前記第1始動モータの出力軸の軸線方向に移動して前記リングギアの外歯と噛み合い、かつ前記第1始動モータの停止時には前記リングギアの外歯との噛み合いが解除されるようにモータ本体側に後退するように移動可能に設けられ、
    前記第2始動モータには、前記内燃機関の温度が前記所定温度より低い場合は前記リングギアが前記クランク軸の軸線方向に移動しないように前記リングギアの他方の面と接触するように変形し、かつ前記内燃機関の温度が前記所定温度以上になると前記リングギアの他方の面との接触が解除されるように変形する感温部材が設けられている請求項2に記載の内燃機関の始動装置。
  4. 前記第2始動モータは、電機子コイルと、前記リングギアと噛み合うピニオンギアが一体に回転するように取り付けられ、かつ前記電機子コイルにて回転駆動される回転軸と、前記電機子コイルから前記回転軸への回転伝達を許容するとともに、前記回転軸から前記電機子コイルへの回転伝達を阻止するモータ用一方向クラッチと、を備えている請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の始動装置。
  5. 前記リングギアは、中心部よりも外周部の方が重くなるようにその外周部に取り付けられる重り部材を備え、
    前記クランク軸と前記リングギアとの間には、前記クランク軸の回転数が前記クランク軸の回転変動が発生し易い所定の回転数域内の場合は前記クランク軸から前記リングギアへの回転伝達を許容するとともに、前記クランク軸の回転数が前記所定の回転数域外の回転数の場合には前記クランク軸から前記リングギアへの回転伝達を阻止し、かつ前記リングギアから前記クランク軸への回転伝達は許容する一方向クラッチが設けられている請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の始動装置。
  6. 内燃機関のクランク軸に設けられたリングギアと、前記リングギアとピニオンギアが噛み合うように設けられた始動モータと、を備えた内燃機関の始動装置において、
    前記クランク軸と前記リングギアとの間に介在し、前記クランク軸の回転数が前記クランク軸の回転変動が発生し易い所定の回転数域内の場合は前記クランク軸から前記リングギアへの回転伝達を許容するとともに、前記クランク軸の回転数が前記所定の回転数域外の回転数の場合には前記クランク軸から前記リングギアへの回転伝達を阻止し、かつ前記リングギアから前記クランク軸への回転伝達は許容する一方向クラッチと、前記リングギアの外周部が中心部よりも重くなるようにその外周部に取り付けられる重り部材と、を備え、
    前記始動モータは、電機子コイルと、前記リングギアと噛み合うピニオンギアが一体に回転するように取り付けられ、かつ前記電機子コイルにて回転駆動される回転軸と、前記電機子コイルから前記回転軸への回転伝達を許容するとともに、前記回転軸から前記電機子コイルへの回転伝達を阻止するモータ用一方向クラッチと、を備えていることを特徴とする内燃機関の始動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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