JP2017222249A - 車両の駆動制御装置 - Google Patents

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憲治 板垣
曲田 尚史
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尚史 曲田
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Abstract

【課題】セレクタブルワンウェイクラッチのプレート開故障に応じた退避走行による走行距離を延ばすこと。【解決手段】セレクタプレートが意図せず開状態となるプレート開故障が発生していると判定された場合にセレクタブルワンウェイクラッチを負回転させながら走行する退避走行モードを実行する走行制御手段を備えた車両の駆動制御装置において、退避走行モード中にエンジンを始動する際、エンジンの吸気管負圧が目標値となった場合にエンジンの始動を開始し(時刻t2)、その目標値はエンジンが自立運転可能なエンジン最低回転数NEminにおける吸気管負圧であることを特徴とする。【選択図】図5

Description

本発明は、車両の駆動制御装置に関する。
特許文献1には、車両の駆動制御装置において、セレクタブルワンウェイクラッチ(SOWC)のセレクタプレートが意図せず開状態に維持されてしまうプレート開故障時、SOWCを負回転数領域に維持する退避走行を実施することが記載されている。SOWCは、切替部材であるセレクタプレートが開状態であることによって回転要素の回転方向を一方向に規制する係合状態と、セレクタプレートが閉状態であることによって回転要素を両方向に回転許容する非係合状態とを選択的に切り替える。
特開2015−202788号公報
ところで、エンジン始動(エンジン回転数を上昇させて完爆するまでの動作)を実施する場合、エンジン回転数は初爆後に目標回転数よりもオーバーシュートする傾向がある。上述した退避走行中にエンジンを始動する場合、負回転数領域のSOWCが係合しないようにエンジン回転数のオーバーシュート分を考慮しなければならない。この場合、エンジン始動を許可する車速が高くなってしまう。また、エンジン停止中の退避走行では電動機によって電力を消費する。そのため、退避走行中の低車速時にエンジンを始動できず、エンジンを駆動することによる発電機会が減ってしまうため、退避走行距離が短くなってしまう虞がある。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであって、セレクタブルワンウェイクラッチのプレート開故障に応じた退避走行による走行距離を延ばすことができる車両の駆動制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、係合状態と非係合状態とを切り替える部材であるセレクタプレートを有し、係合片が前記セレクタプレートに設けられた窓孔を通じて突出可能な前記セレクタプレートの開状態であることによって回転要素の回転方向を一方向に規制する係合状態と、前記係合片が前記窓孔から突出不可能な前記セレクタプレートの閉状態であることによって前記回転要素が両方向に回転可能な非係合状態とを切り替えるセレクタブルワンウェイクラッチと、エンジンと、電動機と、前記エンジンが出力した動力を前記電動機側と駆動輪側とに分割するとともに、前記セレクタブルワンウェイクラッチによって選択的に回転不能に固定される反力要素としての前記回転要素を有する遊星歯車機構と、前記セレクタプレートが開状態に維持されてしまうプレート開故障であるか否かを判定する故障判定手段と、前記プレート開故障であると判定された場合に前記回転要素を負回転させながら走行する退避走行モードを実行する走行制御手段と、を備えた車両の駆動制御装置において、前記走行制御手段は、前記退避走行モード中に前記エンジンを始動する際、前記エンジンの吸入空気量あるいは吸気管負圧が所定値となった場合に前記エンジンの始動を開始し、前記所定値は、前記エンジンが自立運転可能な最低回転数における吸入空気量あるいは吸気管負圧であることを特徴とする。
本発明によれば、セレクタブルワンウェイクラッチのプレート開故障に応じた退避走行中、従来よりもエンジン始動の頻度が多くなり発電機会が増えるため、退避走行による走行距離を延ばすことができる。
図1は、実施形態における車両を示すスケルトン図である。 図2は、Hiギヤロック状態を示す共線図である。 図3は、セレクタブルワンウェイクラッチを説明するための図である。 図4は、駆動制御装置を説明するためのブロック図である。 図5は、退避走行中のエンジン始動タイミングを説明するためのタイムチャートである。 図6は、退避走行時にエンジン始動する際の車速を説明するための共線図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態における車両の駆動制御装置について具体的に説明する。
[1.車両]
図1は、実施形態における車両を示すスケルトン図である。車両Veは、動力源としてエンジン1と、第1モータMG1と、第2モータMG2とを備えている。エンジン1は、周知の内燃機関により構成されている。各モータMG1,MG2は、モータ機能と発電機能とを有する周知のモータ・ジェネレータ(電動機)であって、インバータを介してバッテリ(いずれも図示せず)に電気的に接続されている。
車両Veは、動力分割機構としての第1遊星歯車機構10と、変速部としての第2遊星歯車機構20と、セレクタブルワンウェイクラッチ(以下「SOWC」という)30と、カウンタギヤ機構40と、デファレンシャルギヤ機構50とを備えている。エンジン1が出力した動力は第1遊星歯車機構10によって第1モータMG1側と駆動輪2側とに分割される。その第1モータMG1側に分割された機械的な動力によって、第1モータMG1を発電機として機能させ、第1モータMG1で発電した電力をバッテリに充電し、もしくはインバータを介して第2モータMG2に供給する。その電力によって第2モータMG2をモータとして機能させる。さらに、エンジントルクが駆動輪2に伝達される際、SOWC30がエンジン反力を受け持つことによって、第2遊星歯車機構20は増速機として機能する。
エンジン1のクランクシャフトは入力軸3に連結されている。入力軸3とクランクシャフトとは同一軸線上に配置されており、その入力軸3と同一軸線上には、第1遊星歯車機構10、第1モータMG1、第2遊星歯車機構20、SOWC30が配置されている。第2モータMG2は、クランクシャフトとは別軸線上に配置されている。
第1遊星歯車機構10は、シングルピニオン型の遊星歯車機構によって構成され、三つの回転要素として、第1サンギヤSと、第1サンギヤSに対して同心円上に配置された第1リングギヤRと、第1サンギヤSと第1リングギヤRとに噛み合っているピニオンギヤを自転可能かつ公転可能に保持している第1キャリアCとを有する。
第1サンギヤSには第1モータMG1が連結されており、第1モータMG1のロータ軸4と第1サンギヤSとは一体回転する。第1キャリアCにはエンジン1が連結されており、エンジン1のクランクシャフトと入力軸3と第1キャリアCとは一体回転する。第1リングギヤRには、第1遊星歯車機構10から駆動輪2側へトルクを伝達する出力ギヤ5が一体化されている。第1リングギヤRはエンジン1から出力されたトルクを駆動輪2へ出力する出力要素であり、出力ギヤ5と第1リングギヤRとは一体回転する。
出力ギヤ5は、カウンタギヤ機構40を介してデファレンシャルギヤ機構50に連結されている。デファレンシャルギヤ機構50には、左右のドライブシャフト6を介して駆動輪2が連結されている。
また、エンジン1から駆動輪2に伝達されるトルクに、第2モータMG2から出力されたトルクが付加される。第2モータMG2のロータ軸7は、リダクションギヤ8と一体回転し、入力軸3に対して平行に配置されている。リダクションギヤ8は、ロータ軸7に取り付けられた状態でカウンタギヤ機構40のカウンタドリブンギヤと噛み合っている。
第2遊星歯車機構20は、ダブルピニオン型の遊星歯車機構によって構成され、三つの回転要素として、第2サンギヤSと、第2サンギヤSに対して同心円上に配置された第2リングギヤRと、第1ピニオンギヤおよび第2ピニオンギヤを自転可能かつ公転可能に保持している第2キャリアCとを有する。なお、第1ピニオンギヤは第2サンギヤSと噛み合っており、第2ピニオンギヤは第1ピニオンギヤおよび第2リングギヤRと噛み合っている。
第2サンギヤSには第1モータMG1が連結されており、第1モータMG1のロータ軸4と第1サンギヤSと第2サンギヤSとは一体回転する。第2キャリアCにはエンジン1が連結されており、入力軸3と第1キャリアCと第2キャリアCとは一体回転する。第2リングギヤRには、係合機構であるSOWC30が連結されており、SOWC30のノッチプレート(回転プレート)32と第2リングギヤRとは一体回転する。第2リングギヤRは、SOWC30によって選択的に回転不能に固定される反力要素である。
SOWC30は、ケースに固定されたポケットプレート(固定プレート)31を有し、第2リングギヤRを固定するHiギヤロック機構である。そのSOWC30は、第2リングギヤRの回転方向を一方向のみに規制する係合状態と、第2リングギヤRが両方向に回転可能になる非係合状態とを切り替える。なお、SOWC30の詳細構成は図3を参照して後述する。
さらに、車両Veでは、二つの遊星歯車機構10,20によって複合遊星歯車機構が構成されている。その複合遊星歯車機構は、四つの回転要素として、エンジン1に連結された第1回転要素(第1キャリアC,第2キャリアC)と、第1モータMG1に連結された第2回転要素(第1サンギヤS,第2サンギヤS)と、反力要素である第3回転要素(第2リングギヤR)と、出力要素である第4回転要素(第1リングギヤR)とを有する。すなわち、複合遊星歯車機構は、エンジン1が出力した動力を第1モータMG1側と駆動輪2側とに分割するとともに、SOWC30によって選択的に回転不能に固定される反力要素を有する。そして、エンジン走行中にSOWC30を係合する(Hiギヤロック状態)ことによって複合遊星歯車機構は増速機として機能する。
[2.Hiギヤロック状態]
図2は、エンジン走行中にSOWC30を係合したHiギヤロック状態を示す共線図である。図2には、複合遊星歯車機構の回転要素における回転数および回転方向を示す。なお、図2に示す「ENG」はエンジン1、「OUT」は出力部材、「Frプラネタリ」は第1遊星歯車機構10、「Rrプラネタリ」は第2遊星歯車機構20を表す。また、ENG軸の上向き矢印はエンジントルク、OUT/MG2軸の上向き矢印は駆動トルクを表す。
図2に示すように、SOWC30が係合している場合、第2リングギヤRの正回転が規制され、第2リングギヤRの負回転は許容される。正回転とは、エンジン走行中のクランクシャフトの回転方向と同一方向に回転することを意味する。負回転とは、正回転に対して逆方向に回転することを意味する。
Hiギヤロック状態では、第2リングギヤRがSOWC30によって正回転不能にロックされているため、第1リングギヤR(出力要素)の回転数が第1キャリアCおよび第2キャリアC(入力要素)の回転数よりも大きいオーバードライブ状態となる。この場合、SOWC30はエンジントルクの反力受け機構として機能し、第1および第2遊星歯車機構10,20が増速機として機能する。なお、図2に示すHiギヤロック状態では、第1モータMG1はトルクを出力せずに連れ回された結果、負回転する。
[3.SOWC]
図3は、SOWC30を説明するための図である。なお、SOWC30の内部構造を説明するために、図3ではポケットプレート31の一部とノッチプレート32の一部とが断面図として示されている。
図3に示すように、SOWC30は、本体形状が円環状に形成された係合機構である。そのSOWC30は、環状のポケットプレート31と、環状のノッチプレート32と、係合状態と非係合状態とを切り替える部材であるセレクタプレート33と、ストラット(係合片)34と、アーム35とを備えている。ポケットプレート31とノッチプレート32とセレクタプレート33とはいずれも環状のプレート部材であり、軸方向で対向して配置されている。ポケットプレート31とノッチプレート32との間にセレクタプレート33が設けられている。ノッチプレート32およびセレクタプレート33はポケットプレート31の円筒部内に収容され、その円筒部の内周部に嵌合されたスナップリング(図示せず)によってポケットプレート31から抜け落ちないように構成されている。また、SOWC30内部(ポケットプレート31、セレクタプレート33、ノッチプレート32のそれぞれのプレート間)に潤滑オイルが供給される。なお、軸方向は回転中心Oの軸線方向のことであり、周方向は回転中心Oに対する周方向のことである。
ポケットプレート31は、円盤状のプレート部と円筒部とが一体成形された部材であり、プレート部の外周部分から円筒部が軸方向に延びている構造を有する。ポケットプレート31のうちセレクタプレート33およびノッチプレート32と軸方向で対向する面には、ストラット34を収容するポケット(図示せず)が設けられている。ポケットは周方向で所定間隔を空けた位置に複数設けられている。また、ポケットの底部とストラット34との間には、ストラット34をノッチプレート32側に付勢する弾性部材(図示せず)が設けられている。
ノッチプレート32は、ポケットプレート31およびセレクタプレート33に対して相対回転可能な部材である。ノッチプレート32のうちセレクタプレート33およびポケットプレート31と軸方向で対向する面には、ストラット34が係合するノッチ(係合凹部)32aが設けられている。ノッチ32aは、図3には一つのみ示されているが、ストラット34(ポケットプレート31のポケット)に対応する位置に複数設けられている。
セレクタプレート33は、係合方向および非係合方向に回転する切替部材であり、ポケットプレート31およびノッチプレート32に対して相対回転する。セレクタプレート33には、ポケットプレート31のポケットに対応する位置に複数の窓孔33aが設けられている。窓孔33aは板厚方向に貫通したストラット開閉窓であり、ストラット34に対応する位置に複数設けられている。
さらに、セレクタプレート33は、周方向において係合位置と非係合位置との間を往復動可能であり、アーム35を介してアクチュエータ60に連結されている。係合位置とは、周方向において窓孔33aの位置がストラット34の位置と略一致するプレート位置である。非係合位置とは、周方向において窓孔33aの位置がストラット34の位置とはずれているプレート位置である。なお、図3には、セレクタプレート33が係合位置にある場合(開状態)が示されている。
アーム35は、セレクタプレート33とアクチュエータ60とを接続する部材であり、アクチュエータ60から出力された力をセレクタプレート33に伝達する部材である。アーム35の一方の先端部分は、ポケットプレート31から外側に突出してアクチュエータ60に連結される。ポケットプレート31の円筒部にはアーム35を差し込むための切欠部が形成されている。切欠部はポケットプレート31の円筒部を径方向に貫通しているとともに所定の周方向長さを有する。アーム35の他方の先端部分は、ポケットプレート31の外側から切欠部に差し込まれてポケットプレート31内部でセレクタプレート33と連結される。そのアーム35は切欠部の端部(壁面)によって周方向での可動域が制限されるため、切欠部の端部にアーム35が接触するとセレクタプレート33の回転は停止する。
アクチュエータ60は、直動電磁アクチュエータにより構成されている。そのアクチュエータ60は、内部に電磁コイル(図示せず)を有するアクチュエータ本体(ソレノイド)61と、アクチュエータ本体61から突出する軸状のプランジャ62とを備えている。プランジャ62は、一方の先端部がアクチュエータ本体61内部に挿入されている状態で直進動作する。プランジャ62のうちアクチュエータ本体61から突出している部分にはアーム35が連結されている。つまり、プランジャ62の直線運動をセレクタプレート33の回転運動に変換できるように連結されたリンク機構に構成されている。また、アクチュエータ60にはプランジャ62を介してセレクタプレート33を非係合方向に付勢するリターンスプリング(図示せず)が設けられている。さらに、プランジャ62のストローク量を検出するストロークセンサ71が設けられている。ストロークセンサ71は、検出したストローク量をプランジャ位置信号として電子制御装置100(図4に示す)へ出力する。
例えば、非係合状態から係合状態への切り替え時、アクチュエータ60が駆動しプランジャ62が伸びるように直進動作することによってセレクタプレート33は係合方向に回転する。そして、セレクタプレート33は所定角度だけ回転してから係合位置で停止する。係合位置のセレクタプレート33はストラット34が立ち上がるようにポケットを開いた開状態であるため、ストラット34が窓孔33aを通じてノッチプレート32側に立ち上がる。さらに、セレクタプレート33の開状態ではノッチプレート32の回転方向に応じて、ストラット34がノッチプレート32に係合する場合(係合状態)と、ストラット34がノッチプレート32に係合しない場合(オーバーラン状態)とに分けられる。係合状態ではノッチプレート32の正回転が規制され、オーバーラン状態ではノッチプレート32が負回転している。
一方、係合状態から非係合状態への切り替え時、アクチュエータ60が停止しプランジャ62がリターンスプリングの付勢力によって縮むように直進動作することによってセレクタプレート33は非係合方向に回転する。そして、セレクタプレート33は所定角度だけ回転してから非係合位置で停止する。非係合位置のセレクタプレート33はストラット34が立ち上がらないようにポケットを閉じた閉状態であるため、セレクタプレート33の窓孔33a間の板部分によってストラット34がポケットの内部に押し込まれる。セレクタプレート33の閉状態ではノッチプレート32とストラット34とが係合できないため、ノッチプレート32は両方向に回転可能である。
[4.駆動制御装置]
図4は、駆動制御装置を説明するためのブロック図である。図4に示すように、駆動制御装置には、電子制御装置(HV−ECU)100と、アクチュエータ駆動回路101とが含まれる。
電子制御装置(HV−ECU)100は、車両Veに搭載された各種センサから入力された信号および記憶装置に保存されているデータを用いて各種の演算を行い、その演算結果に基づく指令信号をエンジン1やアクチュエータ駆動回路101に出力する。例えば、電子制御装置100は、エンジン1への燃料噴射および点火時期を制御するエンジン制御部と、SOWC30の係合状態および非係合状態を制御するSOWC制御部と、車両Veの走行モードを制御する走行制御部と、各種の判定処理を実行する判定部とを有する。電子制御装置100はアクチュエータ駆動回路101に指令信号を出力してSOWC30を制御する。
電子制御装置100には、ストロークセンサ71から出力されたプランジャ位置信号や、エンジン1に設けられたエアフローメータ72から出力された信号が入力される。エアフローメータ72は、エンジン1の吸気管負圧および吸入空気量を検出するセンサ(吸気管負圧センサ/吸入空気量センサ)である。例えば、電子制御装置100の判定部は、ストロークセンサ71から入力された信号(センサ値)に基づいてセレクタプレート33が開状態であるか、あるいは閉状態であるかを判定する。さらに、電子制御装置100には、エアフローメータ72から入力された信号に基づいてエンジン1のシリンダへの流入空気量を推定する推定部が設けられている。要するに、電子制御装置100ではエアフローメータ72から入力された信号に基づいて吸気管負圧および吸入空気量が所定の目標値であるか否かが判定される。この場合、エアフローメータ72のセンサ値と目標値とを比較してもよく、そのセンサ値に基づく吸入空気量あるいは吸気管負圧の推定値と目標値とを比較してもよい。
アクチュエータ駆動回路101は、アクチュエータ60と電気的に接続されており、電子制御装置100からの指令信号に応じてアクチュエータ60に流す励磁電流(印加電圧)を制御する。例えば、SOWC30を係合する係合信号(プレート開信号)が電子制御装置100からアクチュエータ駆動回路101に入力されると、アクチュエータ駆動回路101はアクチュエータ60に励磁電流を流してアクチュエータ60を駆動させる。一方、プレート開信号が出力されない場合(あるいはSOWC30を非係合する非係合信号/プレート閉信号が電子制御装置100からアクチュエータ駆動回路101に入力された場合)、アクチュエータ駆動回路101はアクチュエータ60に励磁電流を流さず、アクチュエータ60は駆動されない。
[5.退避走行モード]
電子制御装置100は、SOWC30のセレクタプレート33が意図せず開状態に維持されてしまうプレート開故障時に、第2リングギヤRを負回転させながら走行する退避走行モードを実行する。この場合、判定部は故障判定部として機能し、ストロークセンサ71から入力されるプランジャ位置信号と電子制御装置100から出力されるプレート開信号(プレート閉信号)との整合性を判断することによって、SOWC30でプレート開故障が発生しているか否かを判定する。例えば、電子制御装置100がプレート開信号(係合信号)を出力していないにも拘らず、ストロークセンサ71からプレート開状態(係合状態)を表すプランジャ位置信号が入力された場合に、プレート開故障が発生していると判断される。また、電子制御装置100の走行制御部は退避走行モードを実行し、第1モータMG1によってSOWC30(ノッチプレート32,第2リングギヤR)を負回転数領域に制御する。その回転数制御時、第1モータMG1は負回転しつつ負方向のトルクを出力する。なお、SOWC30は所定の負回転数領域内に制御される。
例えば、低車速時の退避走行モードとして、エンジン1を停止して第2モータMG2を動力源として走行する第1退避走行モード(EV走行モード)が実施される。つまり、第1退避走行モードでは、エンジン1への燃料供給および点火が停止されるフューエルカット制御(F/C制御)が実行されている。そのため、第1退避走行モードで走行中には、SOWC30の負回転数制御を実行している第1モータMG1において電力消費が発生するとともに、動力源として駆動中の第2モータMG2で電力消費が発生する。
高車速時の退避走行モードとして、エンジン1を駆動してエンジントルクで走行する第2退避走行モード(HV走行モード)を実施される。第2退避走行モードでは、第2モータMG2を発電機として機能させることが可能である。そのため、第2退避走行モードで走行中には、第1退避走行モードとは異なり、第2モータMG2によって発電した電力をバッテリに充電し、あるいはその発電された電力を第1モータMG1に供給することが可能になる。
本実施形態の駆動制御装置は、エンジン1を停止する第1退避走行モードと、エンジン1を駆動する第2退避走行モードとを使い分けるように構成されている。つまり、退避走行中に所定のエンジン始動条件が成立した場合には、エンジン1を始動して(F/C制御を解除して)第1退避走行モードから第2退避走行モードに切り替えられる。
[5−1.退避走行中のエンジン始動]
図5は、退避走行中のエンジン始動タイミングを説明するためのタイムチャートである。また、図6は、退避走行時にエンジン始動する際の車速を説明するための共線図である。なお、図5には、吸気管負圧およびエンジン回転数NEについて、本実施形態において退避走行中にエンジン始動する場合を実線で示し、従来構成において退避走行中にエンジン始動する場合(通常始動)を破線で示す。
図5に示すように、本実施形態における退避走行中のF/C解除タイミング(時刻t)は、通常始動時のF/C解除タイミング(時刻t)よりも遅く設定されている。本実施形態では、従来よりもF/C解除タイミングを遅らせることによって、吸気管負圧がエンジン最低回転数NEmin時の自立運転時の状態に十分に近くなってからF/C解除を実施することが可能になる。F/C解除とは、フューエルカット制御を終了することであり、エンジン1への燃料噴射および点火を実施(初爆を実施)することを意味する。
従来の通常始動では、エンジン始動開始直後(初爆直後)においてアイドル回転数が不安定になり排ガスやドラビリが悪化することを考慮して、目標回転数よりも手前の回転数(エンジン最低回転数NEminよりも低回転数)でF/C解除しエンジン1を初爆している。このタイミング(時刻t)では、吸気管負圧が目標回転数(エンジン最低回転数NEmin)で必要な負圧(目標値)まで低下していないので、エンジン始動開始後にエンジントルクが目標回転数で必要なトルクよりも大きくなってしまう。その結果、エンジン回転数NEは必要以上に上昇し目標回転数(エンジン最低回転数NEmin)に対してオーバーシュートしてしまう。この通常始動では、図6に白丸で示すように、目標回転数で走行できる車速においてエンジン始動するとエンジン回転数NEが上昇過程にある状態でSOWC30を係合することになるので、係合ショックが発生するとともに係合後もエンジントルクを出力し続けることによって出力軸(OUT)で必要以上に大きな正方向のトルクが発生する。そのため、従来のプレート開故障時では、エンジン始動可能な最低車速(始動許可車速)はエンジン最低回転数NEminにオーバーシュート分を考慮した高車速側に設定される。このようにプレート開故障時にエンジン始動できる車速が高くなればなるほど、一般的にエンジン1を始動できる頻度が下がる(発電機会が減る)。
本実施形態では、エンジン1の吸気管負圧が目標値となった場合(時刻t)に、エンジン1の始動を開始(F/C解除)する。この吸気管負圧の目標値は、エンジン1が自立運転可能な最低回転数(エンジン最低回転数NEmin)における吸気管負圧である。つまり、電子制御装置100による退避走行時のエンジン始動では、従来構成のように車速に基づいた始動判断を行わずに、吸気管負圧に基づいた始動判断を実行する。その結果、通常始動時に比べて吸気管負圧が目標値に近い状態、かつエンジン回転数NEは自立運転状態が可能なエンジン最低回転数NEminに近い状態で、エンジン始動を開始(F/C解除)することが可能になる。これにより、初爆以降のエンジントルクを通常始動時よりも下げることができ、エンジン始動開始後のエンジン回転数NEのオーバーシュートを減らすことができる。そのため、図6に黒丸で示すように、通常始動時よりもエンジン始動可能車速を下げることができる。つまり、退避走行中にエンジン始動する機会が増える。なお、図5には吸気管負圧の変化が図示されているが、本実施形態の駆動制御装置はエアフローメータ72のセンサ値を用いるため吸気管負圧に限定されず吸入空気量を用いてもよい。すなわち、エンジン1の吸入空気量が目標値となった場合に、エンジン1の始動を開始(F/C解除)する。この吸入空気量の目標値は、エンジン1が自立運転可能な最低回転数(エンジン最低回転数NEmin)における吸入空気量である。
また、F/C解除タイミングの決定方法として、吸気管負圧あるいは吸入空気量に基づく第1決定方法(F/C解除タイミング決定方法1)と、エンジン始動開始後の経過時間に基づく第2決定方法(F/C解除タイミング決定方法2)とが挙げられる。第1決定方法では、目標回転数に対する吸気管負圧あるいは吸入空気量の目標値を予め決めておき、実際に検出されたエアフローメータ72のセンサ値に基づいてF/C解除タイミングを決定する。第2決定方法では、目標回転数に対する吸気管負圧あるいは吸入空気量の目標値に到達する時間を予め測定しておき、エンジン始動開始後の経過時間に基づいてF/C解除タイミングを決定する。
以上説明した通り、本実施形態によれば、SOWC30のプレート開故障時に応じた退避走行中、従来よりも低車速側でのエンジン始動が可能になり、エンジン始動の頻度が多くなるため発電機会が増えて退避走行距離を延ばすことができる。
なお、第2遊星歯車機構20は、ダブルピニオン型に限定されず、シングルピニオン型であってもよい。シングルピニオン型の第2遊星歯車機構20では、第2サンギヤSが第1サンギヤSと一体回転するように連結され、第2キャリアCがSOWC30に連結された反力要素となり、第2リングギヤRが第1キャリアCと一体回転するように連結されている。
さらに別の変形例として、エンジン走行中にSOWC30を係合することによってMG1ロック状態となるように構成されてもよい。この変形例には第2遊星歯車機構20が設けられておらず、第1遊星歯車機構10の第1サンギヤSがSOWC30によって選択的に回転不能に固定される反力要素となる。また、ノッチプレート32が第1サンギヤSと一体回転する。これにより、SOWC30は、第1モータMG1のロータ軸4と一体回転する第1遊星歯車機構10の第1サンギヤSを選択的に固定するMG1ロック機構として機能する。
1 エンジン
10 第1遊星歯車機構
20 第2遊星歯車機構
30 セレクタブルワンウェイクラッチ(SOWC)
33 セレクタプレート
33a 窓孔
34 ストラット(係合片)
60 アクチュエータ
61 アクチュエータ本体
62 プランジャ
71 ストロークセンサ
72 エアフローメータ
100 電子制御装置(HV−ECU)
MG1 第1モータ
MG2 第2モータ
Ve 車両

Claims (1)

  1. 係合状態と非係合状態とを切り替える部材であるセレクタプレートを有し、係合片が前記セレクタプレートに設けられた窓孔を通じて突出可能な前記セレクタプレートの開状態であることによって回転要素の回転方向を一方向に規制する係合状態と、前記係合片が前記窓孔から突出不可能な前記セレクタプレートの閉状態であることによって前記回転要素が両方向に回転可能な非係合状態とを切り替えるセレクタブルワンウェイクラッチと、
    エンジンと、
    電動機と、
    前記エンジンが出力した動力を前記電動機側と駆動輪側とに分割するとともに、前記セレクタブルワンウェイクラッチによって選択的に回転不能に固定される反力要素としての前記回転要素を有する遊星歯車機構と、
    前記セレクタプレートが開状態に維持されてしまうプレート開故障であるか否かを判定する故障判定手段と、
    前記プレート開故障であると判定された場合に前記回転要素を負回転させながら走行する退避走行モードを実行する走行制御手段と、
    を備えた車両の駆動制御装置において、
    前記走行制御手段は、前記退避走行モード中に前記エンジンを始動する際、前記エンジンの吸入空気量あるいは吸気管負圧が所定値となった場合に前記エンジンの始動を開始し、
    前記所定値は、前記エンジンが自立運転可能な最低回転数における吸入空気量あるいは吸気管負圧である
    ことを特徴とする車両の駆動制御装置。
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