以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。まず、従業員の勤怠情報に基づいてポイントを付与するための従業員管理システムの全体構成を図1に基づいて説明する。この従業員管理システムの中核を成すのが管理会社12に設置されている管理サーバ13である。この管理会社12は、例えば従業員(派遣社員等)をA店舗4、B店舗6、C店舗7等へ派遣する派遣会社等であるが、それに限定されるものではない。
A店舗4、B店舗6、C店舗7はチェーン店であり、それら店舗の本社2に設置されている本社端末3が、インターネット1を経由して管理サーバ13とデータの送受信が可能に構成されている。またA店舗4、B店舗6、C店舗7には、それぞれ、店舗端末5とICタイムカード8を読み取るためのICカードリーダ9とが設置されている。なお、図1では各店舗内の構成は同じであるためにA店舗4を代表として図示している。ICカードリーダ9は店舗端末5と電気的に接続されており、店舗端末5がインターネット1を経由して、本社端末3および管理サーバ13と情報の送受信ができるように構成されている。
また、従業員が所持しているスマートフォン10およびパーソナルコンピュータ11も、インターネット1を経由して店舗端末5、本社端末3、管理サーバ13と情報のやりとりができるように構成されている。
管理サーバ13のデータベース14には、従業員の勤怠情報に基づいてポイントを付与するための従業員管理用の各種データが記憶されている。具体的には、勤怠データ、ポイントデータ、シフトデータ、シフト確認データ、従業員データ、ポイント交換商品データ、給与情報、権限設定データ、メールデータ、ポイント付与率データ、ポイント加算率データ、交換対象商品データ等がデータベース14に記憶されている。勤怠データとは、A店舗4、B店舗6、C店舗7等に派遣された従業員各々の出勤時刻、退勤時刻、遅刻、早退、欠勤等の勤怠データを各従業員のIDと対応づけて記憶しているものである。ポイントデータとは、各従業員の勤務時間等に応じて累積加算されるポイントを各従業員のIDに対応づけて記憶しているものである。このポイントデータは、店舗端末5、本社端末3、および管理サーバ13からアクセスして閲覧できるように構成されている。
シフトデータとは、各従業員の勤務シフトのスケジュールを各従業員のIDに対応づけて記憶しているデータである。シフト確認データとは、本社2(または各店舗4,6,7)において当月の従業員の勤務シフトスケジュールを作成する作業を行って、その作業結果を確認するためのものである。
従業員データとは、従業員のID、氏名、住所、メールアドレス、電話番号、生年月日、性別、パスワード等のデータである。なお、従業員が退職したときには、当該従業員のIDに対応付けて退職日と退職理由とを入力してデータベース14に登録しておき、退職者一覧のリスト表示ができるように構成されている。
ポイント交換商品データとは、各従業員が累積された自分のポイントを用いて交換可能な商品に関するデータであり、商品の画像、商品名、商品カテゴリ、交換に必要なポイント数等のデータである。なお、このポイント交換商品データは、商品に限定されるものではなく、ポイントを用いて提供されるサービス(役務)に関するデータであってもよい。つまり、累積されたポイントと交換可能なものは商品に限定されるものではなく、従業員に対し何らかのサービス(役務)を提供するものであってもよい。
給与情報とは、各従業員の勤怠データに基づいて自動的に算出された各従業員の給与に関する情報である。権限設定データとは、本社2(または各店舗4,6,7)の社員が管理サーバ13へアクセスして各種データ等を閲覧する際にどのデータまでアクセスを許容するかの権限を設定したデータである。メールデータとは、各従業員の勤労へのインセンティブを向上させるためにメール送信されるメッセージ等からなるデータである。ポイント付与率データとは、従業員の勤務1時間あたりに付与されるポイント付与率等を定めたデータである。ポイント加算率データとは、図17に示すように従業員の在職月数に応じて付与されるポイントの加算率をアップするためのものであり、従業員の在職期間に応じてより優位な加算率に設定される。
次に、スマートフォン2のハードウェア回路を図2(a)に基づいて説明する。制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)20、制御プログラムや制御データを記憶しているROM(Read Only Memory)22、CPU20のワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)21、データを書き換え可能に記憶するEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)23が、バス25により接続されている。そのバス25は、インタフェース部24を介して各種デバイスに接続されている。各種デバイスとしては、表示部(タッチパネル)26、音声出力部27、音声入力部28、無線通信処理部29、カメラ99等である。無線通信処理部29により、スマートフォン2はインターネット1経由で本社端末3、店舗端末5、管理サーバ13とデータ通信可能となる。
パーソナルコンピュータ11と店舗端末5と本社端末3と管理サーバ13とは、そのハードウェア構成がほぼ同じであるためにそのハードウェア構成を図2(b)に基づいて説明する。
制御中枢としてのCPU30、制御プログラムおよび制御データを記憶しているROM32、CPU30のワークエリアとして機能するRAM31が、バス34により接続されている。バス34は、インタフェース部33を介して通信部35、表示部36、入力操作部37に接続されている。通信部35により、パーソナルコンピュータ11はインターネット1経由で管理サーバ13とデータ通信可能となり、店舗端末6はインターネット1を経由して管理サーバ13とデータ通信可能となり、管理サーバ13はインターネット1を経由して本社端末3、店舗端末5、スマートフォン10、パーソナルコンピュータ11とデータ通信可能となる。
図3は、ICタイムカード8とICカードリーダ9との回路構成を示すブロック図である。本実施の形態に係るICタイムカード8は、例えば合成樹脂製又は紙製等のカード体の内部にICタグ47及びアンテナ46が埋め込まれた構成の記憶媒体である。ICタイムカード8のアンテナ46は、例えばICタイムカード8内に金属線を渦巻状に配し、その両端をICタグ47に接続した構成とすることができる。ICタグ47は、1つのICチップとして提供されるものであり、その内部に処理部49、非接触通信部48、記憶部73等を有している。この記憶部50には、当該ICタイムカード8が配布された従業員のID(IDentifier)と氏名とが記憶されている。
ICタグ70は、電池などの電源を有しておらず、アンテナ46にてICカードリーダ9からの無線信号を受信した際に電磁誘導などによって発生する起電力により動作する。ICタグ47は、いわゆるパッシブ型のタグである。電磁誘導などによって発生する起電力は、ICタグ47内の処理部49、非接触通信部48及び記憶部50等へ供給され、これにより各部の動作が行われる。なお本実施の形態においてはICタグ47をパッシブ型としたが、アクティブ型であってもよい。
ICタグ47の非接触通信部48は、ICカードリーダ9から送信された信号をアンテナ46にて受信し、受信した信号に係るデータを処理部49へ与えると共に、処理部49から与えられたデータをアンテナ46からユーザ端末装置1へ送信する。記憶部50は、データ書き換え可能な揮発性又は不揮発性のメモリ素子で構成されている。処理部49は、非接触通信部48から与えられたデータに応じて、記憶部50からデータを読み出し、読み出したデータをICカードリーダ9へ送信すべく非接触通信部48へ与える。また処理部49は、非接触通信部48から与えられたデータに応じて、記憶部50へのデータ書き込みを行う。
ICカードリーダ9は、制御中枢としてのCPU39、制御プログラムおよび制御データを記憶しているROM38、CPU39のワークエリアとして機能するRAM40が、I/Oポート41により接続されている。I/Oポート41は、通信部44、表示部42、操作部43、非接触通信部45、時計機能部51に接続されている。通信部44により、ICカードリーダ9は店舗端末5とデータ通信可能に接続されている。また、非接触通信部45によりICタイムカード8のアンテナ46を介してICタグ47と通信可能に構成されている。時計機能部51により、従業員がICタイムカード8をICカードリーダ9に読取らせて打刻時刻を特定している。
次に、管理サーバ13のCPU30の制御動作を、図4(a)に基づいて説明する。図4(a)は管理サーバ13のメインルーチンを示しており、ステップ(以下単にSという)1により、ログイン処理が行われ、S2により勤怠管理処理が行われ、S3により給与計算処理が行われ、S4によりメール処理が行われ、S5によりポイント管理処理が行われ、S6によりポイント商品交換処理が行われ、S7により権限設定処理が行われる。このS7の処理の後、制御がS1へ戻る。このS7による権限設定処理は、前述した図1に示されている権限設定データを生成してデータベース14へ登録するための処理である。S1〜S6に示した各種処理の詳細な制御を次に説明する。なお、S3とS4との処理は独立している。
まずS1に示されたログイン処理のサブルーチンプログラムのフローチャートを図4(b)に基づいて説明する。S10により管理サーバ13へアクセスがあったか否か判定され、ない場合にはこのログイン処理がリターンし、前述のS2の勤怠管理処理へ制御が移行する。本社端末3を操作して本社2からのアクセス、店舗端末5を操作して各店舗4,6,7のいずれかからのアクセス、スマートフォン10またはパーソナルコンピュータ11を操作して従業員からのアクセスがあれば、S10によりYESの判断がなされて制御がS11へ進み、アクセス操作されたサーバまたは端末に対してログインページを返信する処理がなされる。次に制御がS12へ進み、ID.パスワードの入力があったか否か判定され、ない場合にはS13によりキャンセルの操作があったか否か判定され、ない場合には制御がS11へ戻る。このS11→S12→S13→S11のループの巡回途中で、ログインページを見たアクセス希望者が自分のIDとパスワードをそのログインページに入力すれば、その入力されたIDとパスワードが管理サーバ13へ送信され、S12によりYESの判定がなされて制御がS14へ進む。一方、ログインページを見たアクセス希望者がアクセスすることなくキャンセル操作を行った場合には、そのキャンセル要求が管理サーバ13へ送信され、S13によりYESと判定されてこのログイン処理がリターンする。
IDとパスワードの入力があった場合にはS14によりその入力されたIDとパスワードに基づいて前述の従業員データと照合して本人認証を行い、本人認証できなかった場合には制御がS15に進み、認証できなかった旨のNG表示を返信するとともに、S16により再ログインページを返信してアクセス希望者に再ログインを促す制御がなされる。その後このログイン処理がリターンする。
一方、S14により認証に成功した場合には制御がS17へ進み、入力されたIDが従業員のものであるか否かを従業員データ15を照合することにより判定する。従業員のIDでなかった場合にはこのログイン処理がリターンするが、従業員のものであった場合には制御がS18へ進み、当該従業員がシフトメール未確認者であるか否か判定される。このシフトメールとは、各従業員に勤務シフトを知らせるためのメールである。シフトメールの未確認者の場合には制御がS19へ進み、シフト未確認の警告およびシフト表示ボタンの画面を送信して従業員の端末に表示させる制御が行われる。次にS20に進み、従業員がシフト表示ボタンをクリックしたか否か判定される。従業員がシフト表示ボタンをクリックすれば、その操作信号が管理サーバ13へ送信されて制御がS21へ進み、シフト画面(図16(a)参照)を送信して従業員の端末に表示させる制御が行われる。次に、制御がS22に進み、シフト未確認者一覧(図16(a)参照)から当該従業員(確認者)を削除する制御がなされる。以上説明したログイン処理は、最初に管理サーバ13へアクセスするたびに実行される制御である。
次にS2に示した勤怠管理処理のサブルーチンプログラムのフローチャートを図4(c)に基づいて説明する。この勤怠管理処理では、S26によるシフト管理処理と、S27による勤怠状況更新処理と、S28による勤怠実績処理とが実行されたのち、リターンしてS3の給与計算処理へ移行する。
S26に示されたシフト管理処理のサブルーチンプログラムのフローチャートを図5に基づいて説明する。このシフト管理処理では、本社端末3(または店舗端末5)との情報のやりとりに従って制御が進行する。まず本社端末3のCPU30により勤務シフト操作があったか否か判定される。勤務シフト操作がなかった場合にはこの本社端末の制御がリターンする。一方、本社2の社員が入力操作部37を操作して勤務シフト操作を行えばS35によりYESの判断がなされてS36へ進み、勤務シフト操作要求をインターネット1を経由して管理サーバ13へ送信する制御が行われる。管理サーバ13では、S60により勤務シフト操作要求を受信したか否か判定され、いまだ受信していない場合にはこのシフト管理処理がリターンする。一方、S36に従って勤務シフト操作要求が管理サーバ13へ送信されてきた場合には、S60によりYESと判定されてS61により、前月シフトのコピー操作を受信したか否か判定される。
一方、勤務シフト操作要求を送信した本社端末3では、次にS37により、前月のシフトを当月にコピーする操作が行われたか否か判定され、その操作がされていない場合には制御がS39へ進むが、コピー操作が行われた場合には制御がS38へ進み、前月シフトのコピー操作を管理サーバ13へ送信する制御がなされる。この前月のシフトを当月にコピーするとは、前月に作成された各従業員の勤務シフトのスケジュールデータを当月の勤務シフトスケジュールとして当月の記憶エリアにコピーすることである。前月シフトのコピー操作を受信した管理サーバ13では、S61によりYESの判定がなされて制御がS62へ進み、データベース用に記憶されてる前月シフトデータを当月シフトデータ記憶エリアにコピーして記憶する制御が行われる。次にS63により、シフト設定操作を受信したか否か判定され、受信していない場合には図6のS65へ制御が移行する。
一方、本社端末3では、S39により、シフトの設定操作があったか否か判定され、ない場合には制御が図6のS43へ移行する。このシフトの設定操作とは、当月シフトデータ記憶エリアにコピーされたシフトデータをもとに、各従業員に応じて一部修正することにより各従業員に応じた勤務シフトスケジュールを生成するための操作である。シフトの設定操作があった場合には制御がS40へ進み、シフト設定操作を管理サーバ13へ送信する制御が行われる。そのシフト設定操作を受信した管理サーバ13では、S63によりYESの判定を行い、制御がS64へ進み、当月シフトデータに基づいたシフト入力画面を本社端末3へ返信する制御が行われる。本社端末3では、S41によりシフト入力画面を受信したか否か判定しており、管理サーバ13からシフト入力画面が送信されてくれば制御がS42へ進み、その受信したシフト入力画面を表示部36により表示する制御が行われる。このシフト入力画面は図16(b)に示されている。
このS42の処理の後、制御が図16のS43へ移行する。S43では、シフト入力画面に示された従業員リストからドラッグ移動でシフト設定操作があったか否か判定される。例えば図16(b)のシフト入力画面では、従業員リストに示された複数の従業員の名前からシフトしたい従業員を選んでシフト設定先にドラッグ移動している。シフト先としては、指定されたシフト先店舗における早番人、遅番人、中番人、通人があり、図16(b)の例では、従業員リスト中の「藤田」がシフト先の「中番人」にドラッグ移動している状態が示されている。
図6に戻り、S43によりシフト設定操作がないと判定された場合には制御がS45へ進むが、シフト設定操作があったと判定された場合には制御がS44へ進み、ドラッグ移動設定操作を管理サーバ13へ送信する制御が行われる。管理サーバ13では、S65によりドラッグ移動設定操作を受信したか否か判定しており、受信していない場合には制御がS67へ進むが、本社端末3からドラッグ移動設定操作が送信されてくればS65によりYESの判定がなされて制御がS66へ進む。S66では、シフト設定画面にドラッグ移動された従業員の当月移動データを修正する処理がなされる。例えば図16(b)のシフト入力画面の場合には、従業員「藤田」の当月シフトデータがA店舗の中番人として修正されることとなる。なお、シフト設定は上記ドラッグ移動の他に、従業員毎のタイムテーブルを表示して勤務時間の変更を個別にできるように構成されている。
本社端末3では次にS45によりシフト確認操作があったか否か判定される。シフト確認操作がない場合には制御がS51へ進むが、入力操作部37によりシフト確認操作を行った場合には制御がS646へ進み、シフト確認操作を管理サーバ13へ送信する処理がなされる。このシフト確認操作は、ドラッグ移動でシフト設定したのちの当該店舗における当日の勤務シフトデータを確認する操作である。
シフト管理サーバ13では、S67によりシフト確認操作を受信したか否か判定しており、受信していない場合には制御がS70へ進む。本社端末3からシフト確認操作を管理サーバ13が受信すれば、S67によりYESの判定がなされて制御がS68へ進み、当該店舗における日別の人件費の合計の概略を算出する制御が行われる。シフトデータには、例えば清掃員や食堂スタッフ等の部門を特定するデータも入力して記憶されており、この部門の種類に応じて人件費を算出する。そしてS69により、その算出された人件費合計が表示されたシフト確認画面を本社端末3へ送信する処理がなされる。本社端末3では、S47によりシフト確認画面を受信したか否か判定しており、管理サーバ13からシフト確認画面が送信されてくればS47によりYESの判定がなされて制御がS48へ進み、人件費合計が表示されたシフト確認画面が表示部36により表示される。
次にS49により確定操作があったか否か判定され、ない場合にはS51によりキャンセル操作があったか否か判定され、ない場合には制御がS49へ戻る。このS49→S51→S49のループの巡回途中で、シフト確認画面を見た本社2の社員がその表示された勤務シフトでよいと判断して確定操作を行えばS49によりYESの判定がなされ制御がS50へ進み、確定操作が管理サーバ13へ送信される。一方、シフト確認画面を見た本社2の社員がキャンセル操作を行えばS51によりYESの判定がなされて制御がS52へ進み、キャンセルが管理サーバ13へ送信された後制御がS43へ移行する。
管理サーバ13では、S70により確定操作を受信したか否か判定され、確定操作を受信していない場合には制御がS72へ進み、キャンセルを受信したか否か判定され、キャンセルを受信していない場合には制御がS70へ戻る。このS70→S72→S70の巡回途中で、S50に基づいて確定操作が本社端末3から送信されてくればS70によりYESの判定がなされて制御がS71へ進み、当月シフトデータの修正を確定するとともに、シフトされた従業員に対しその旨を通知するためのメールを自動送信する制御が行われる。
一方、S52に従ってキャンセルを受信した管理サーバ13では、S72によりYESの判定がなされて制御がS73へ進み、当月シフトデータをドラッグ移動前の状態に戻す制御を行った後制御がS65へ移行する。このS73の処理は、前述のS66により修正した当月シフトデータを修正する前の状態に戻すための処理である。
以上説明したように、既に出来上がっている前月シフトデータを先ず当月シフトデータ記憶エリアにコピーして、その当月シフトデータをもとにドラッグ移動という簡単な手法により勤務シフトスケジュールを一部修正しているのであり、勤務シフトスケジュールのデータを容易に作成することができる利点がある。
次に、S27に示した勤怠状況更新処理のサブルーチンプログラムのフローチャートを図7(a)に基づいて説明する。店舗端末5のCPU30が、S80によりICタイムカード8の打刻があったか否か判定する。打刻がない場合にはこの店舗端末5のプログラムがリターンする。一方、従業員が自己の所持しているICタイムカード8を店舗に設置されたICカードリーダ9にかざして読み取らせれば、その読み取られたデータ(IDと従業員氏名)および読み取った時刻(打刻時刻)がICカードリーダ9から店舗端末5へ送信される。するとS80によりYESの判定がなされて制御がS81へ進み、そのICタイムカードの読み取りデータと打刻時刻とを管理サーバ13へ送信する処理がなされる。この打刻時刻は、時計機能部51によって計測された時刻であり、出勤時刻なのか退勤時刻なのかを特定可能なデータを含んでいる。
管理サーバ13では、S85によりICタイムカード8のデータを受信したか否か判定され、受信していない場合にはこの勤怠状況更新処理のプログラムがリターンして制御がS28へ移行する。一方、S81に従ってICタイムカード8の読み取りデータと打刻時刻とが店舗端末5から送信されてくれば、S85によりYESの判定がなされて制御がS86へ進み、その受信したIDに相当する勤怠データを更新する処理がなされる。具体的には、受信した打刻時刻および出勤または退勤を特定するデータとに基づいて、受信したIDに相当する従業員の勤怠データにおける本日の出勤時刻または退勤時刻を受信した打刻時刻に更新する制御が行われる。次にS87に進み、当該IDに相当する従業員におけるシフトデータとS85により受信したデータとを対比して、早退,遅刻,欠勤,時間外,深夜,休日であるか否かを判定して当該従業員の勤怠データに記憶する処理がなされる。
次に、S28に示した勤怠実績処理のサブルーチンプログラムのフローチャートを図7(b)に基づいて説明する。店舗端末5(または本社端末3)において、S90により勤怠管理ページの閲覧操作があったか否か判定され、ない場合にはこのサーバプログラムがリターンする。この勤怠管理ページとは、当該店舗で働く従業員(派遣社員)各々の勤怠状況が一覧表示されたものである。店舗端末の入力操作部37を操作して勤怠管理ページの閲覧操作があった場合には制御がS91へ進み、勤怠管理ページ閲覧要求が管理サーバ13へ送信される。管理サーバ13では、S110により勤怠管理ページ閲覧要求を受信したか否か判定され、受信しない場合にはこの勤怠実績処理のサブルーチンプログラムがリターンしてS3へ制御が移行する。S91に従って勤怠管理ページ閲覧要求が送信されてくればS110によりYESの判定がなされて制御がS111へ進み、当該店舗で働く従業員(派遣社員)の勤怠管理ページを返信する処理がなされる。
店舗端末5では、S92により勤怠管理ページを受信したか否か判定しており、管理サーバ13から勤怠管理ページが送信されてくればS92によりYESの判定がなされて制御がS93へ進み、その受信した勤怠管理ページを表示部36により表示する制御がなされる。次にS94により、確認したい従業員の指定があったか否か判定され、ない場合には制御がS103に進み、キャンセル操作があったか否か判定され、ない場合には制御がS93へ戻る。
このS93→S94→S103→S93のループの巡回途中で、勤怠管理ページを閲覧した店舗の社員がその中から確認したい従業員を指定すれば、制御がS95へ進み、その指定された従業員を特定するデータが管理サーバ13へ送信される。一方、店舗の社員がキャンセル操作をすればS103によりYESの判定がなされてサーバプログラムがリターンする。
管理サーバ13では、勤怠管理ページを送信した後、S112により指定従業員を受信したか否か判定し、受信していない場合にはキャンセルがあったか否かS113により判定し、ない場合には制御がS112へ戻る。このS112→S113→S112のループの巡回途中で、店舗端末5から指定従業員を特定するデータが送信されてくればS112によりYESの判定がなされて制御がS114へ進み、指定された従業員の勤務データページを返信する制御がなされた後、制御が図8に示すS115へ進む。
一方S103によりキャンセル操作があったと判定された場合には店舗端末5から管理サーバ13へキャンセル操作があった旨の通知が送信されるのであり、それを受けた管理サーバ13では、S113によりYESの判定がなされてこの勤怠実績処理のサブルーチンプログラムがリターンしてS3の給与計算処理に制御が移行する。
S114に従って送信されてきた勤怠データページを店舗端末5が受信すればS96によりYESの判定がなされて制御が図8(a)のS97へ移行する。S97では、受信した勤務データページすなわちS94により指定されたと判定された従業員の勤務データページを表示部36により表示する制御がなされる。この勤務データページは、指定された従業員が当該店舗において勤務した過去から現在までのデータであり、例えば、出勤時刻、退勤時刻、遅刻、早退、欠勤、時間外、深夜、休日等の出勤状態および勤務時間等が示されている。この勤務データページを見た店舗の社員(例えば店長等)がその勤務状態の承認をするべく入力操作部37を操作して承認チェックを行えば、制御がS99へ進み、その承認チェックが管理サーバ13へ送信される。一方、承認チェックを行うことなくキャンセル操作が行われた場合にはS100によりYESの判断がなされて制御がS93へ戻る。またキャンセル操作もすることなく終了操作を行えばS101によりYESの判定がなされて制御がS102へ進み、終了操作が管理サーバ13へ送信される。またS101により終了操作がないと判定された場合には制御がS97へ戻る。
店舗端末5から承認チェックを受信した管理サーバ13は、S115によりYESの判定を行って制御がS116へ進み、指定された従業員の勤務データを承認済みに更新する処理を行う。またS102に従って終了操作が店舗端末5から管理サーバ13へ送信されてくれば、S117によりYESの判定がなされてこの勤怠実績処理のサブルーチンプログラムがリターンしてS3の給与計算処理へ制御が移行する。一方、S117によりNOの判定がなされた場合には制御がS115へ戻る。
次に、S3に示した給与計算処理のサブルーチンプログラムのフローチャートを図8(b)に基づいて説明する。本社端末3において、S125により従業員を指定して給与計算操作が行われた否か判定され、行われていない場合にはこのサーバプログラムがリターンする。本社2の社員が本社端末3の入力操作部37を操作して、従業員を指定してその従業員の給与計算を行う操作がなされれば、制御がS126へ進み、その従業員を指定して給与計算要求を管理サーバ13へ送信する処理がなされる。管理サーバ13では、S145により給与計算要求を受信したか否か判定され、受信しない場合にはこの給与計算処理のサブルーチンプログラムがリターンする。なお、S3とS4との処理は独立している。一方、S126に従って給与計算要求が本社端末3から送信されてくれば、S145によりYESの判定がなされて制御がS146へ進み、その指定された従業員の勤務データに承認チェックがなされているか否か判定される。この承認チェックは店舗端末5から送信されてきた承認チェックを受信してS116によりその指定された従業員の勤務データを承認済みに更新したものであり、その承認チェックがなされていない場合には制御がS148へ進み、未承認である旨の通知を本社端末3へ送信したのち制御が図9のS151へ移行する。
一方承認チェックがなされている場合には制御がS147へ進み、指定された従業員の勤務データから給与を算出して給与情報ページを本社端末3へ送信する制御がなされたのちに図9のS149へ制御が移行する。
本社端末3では、S128により給与情報ページを受信したか否か判定しており、S147に従って給与情報ページが管理サーバから本社端末3へ送信されてくれば、S127によりYESの判定がなされて制御がS128へ進み、その受信した給与情報ページを表示部36に表示する制御を行い、その後図9のS131へ制御が移行する。
また、本社端末3では、S129により未承認通知を受信したか否か判定しており、S129によりNOの判定がなされた場合には制御がS127に戻る。一方、S148に従って未承認である旨の通知が管理サーバ13から本社端末3へ送信されてくれば、S129によりYESの判定がなされて制御がS130へ進み、未承認である旨を表示部36により表示する制御がなされた後制御が図9に示すS136へ移行する。
S128の制御の後S131により、修正・入力操作があったか否か判定され、ない場合にはS133により確認操作があったか否か判定され、ない場合にはS131へ戻る。このS131→S133→S131のループの巡回途中で、S128により表示された給与情報ページを見た本社2の社員が、入力操作部37を操作してその給与情報ページを修正入力する操作を行えば、S131によりYESの判定がなされて制御がS132へ進み、受信した給与情報ページをその操作に従って修正する処理がなされる。また本社2の社員がS128により表示された給与情報ページを確認して確定操作を行えばS133によりYESの判定がなされて制御がS134へ進み、その確定済みの給与情報を管理サーバ13へ送信する処理がなされる。
管理サーバ13では、S149により確定済み給与情報を受信したか否か判定しており、S134に従って送信されてきた確定済みの給与情報を受信すれば、S149によりYESの判定がなされ制御がS150へ進み、指定された従業員の給与情報を確定済み給与情報に更新する制御が行われる。
本社端末3では、S134の制御の後、S136により終了操作があったか否か判定し、終了操作がない場合には制御がS125へ戻る。一方、本社2の社員が入力操作部37を操作して給与計算処理の終了操作を行えば、S136によりYESの判定がなされ制御がS137へ進み、終了する旨が管理サーバ13へ送信される。管理サーバ13では、S151により終了の受信があったか否か判定しており、ない場合にはS145に戻る。一方、S137に従って終了する旨が送信されてくれば、S151によりYESの判定がなされてこの給与計算処理のサブルーチンプログラムがリターンする。なお、S3とS4との処理は独立している。
以上説明したように、承認チェックがなされていない給与情報は給与計算に用いられず、承認チェックがなされている給与情報のみを用いて給与情報を生成して給与明細書等の自動発行がなされるために、承認済みのより信頼性の高い勤務データに基づいた給与計算および給与明細書の発行を行うことができるという利点がある。
次に、S4に示したメール処理のサブルーチンプログラムを図10(a)に基づいて説明する。S155によりメール内容設定登録処理が行われ、S156によりメール自動配信処理が行われ、S157によりアンケート回答メール受信処理が行われてこのメール処理がリターンし、制御がS5に示すポイント管理処理へ移行する。
S155に示したメール内容で登録処理のサブルーチンプログラムのフローチャートを図10(b)に基づいて説明する。
このメール内容設定登録処理は、各従業員の勤務に対するインセンティブを向上させるために各従業員に送られるメールの内容を編集設定するためのものである。本社端末3において、S160によりメール内容編集操作があったか否か判定され、ない場合にはこのサーバプログラムがリターンする。本社2の社員が本社端末の入力操作部37を操作してメール内容の編集操作を行えば、制御がS161へ進み、メール内容編集要求が管理サーバ13へ送信される。管理サーバ13では、S170によりメール内容編集要求を受信したか否か判定しており、受信しない場合にはこのメール内容設定登録処理のサブルーチンプログラムがリターンして制御がS156へ移行する。
S161に従ってメール内容編集要求が本社端末3から管理サーバ13へ送信されてくれば、S170によりYESの判定がなされて制御がS171へ進み、メールを編集するためのメール編集ページを本社端末3へ送信する処理がなされる。本社端末3では、S161の処理の後S162によりメール編集ページを受信したか否か判定しており、S171に従ってメール編集ページが管理サーバ13から送信されてくれば、S162によりYESの判定がなされて制御がS163へ進む。S163では、誕生日メールの編集、応援メールの編集、アンケートメールの編集(ポイント設定)の各メールの編集操作が行われる。誕生日メールとは、データベース14に記憶させる従業員データに含まれてる従業員の誕生日に当該従業員に送信されるメールであり、「誕生日おめでとう。ボーナスポイントを付与いたします。」等のメッセージ内容を編集するためのものである。応援メール編集とは、従業員の入店1日目、2日目、3日目、5日目、7日目、30日目、…等の在職期間に応じて当該従業員に送信するメールのメッセージを編集するものであり、例えば「入店から30日が経過しました。いつもの勤務ありがとうございます。感謝しています。今後ともよろしくお願いします。」等のメッセージ内容を編集するためのものである。アンケートメール編集とは、従業員のストレス度のチェックやスタッフ投票等のアンケートメールの内容を編集するためのものである。またこのアンケートメールに回答した従業員に対しポイントが付与されるものであり、その付与されるポイント数の設定も行われる。これらのメール編集は、メールの送信元(誰から送信されてきたメールか)を設定可能である。例えば従業員「佐藤」にメール送信する場合にはその従業員「佐藤」が勤務しているA店舗の店長(田中)をメール差出人に設定可能である。
次に制御がS164へ進み、S163により編集された編集済みメールのデータが管理サーバ13へ送信される。管理サーバ13では、S171の処理の後、S172により編集済みメールデータを受信したか否か判定しており、S164に従って送信されてきた編集済みメールデータを受信すれば、制御がS173へ進み、その受信した編集済みのメールデータをデータベース14へ登録する処理が行われる(図1参照)。
次に、S156に示されたメール自動配信処理のサブルーチンプログラムのフローチャートを図11(a)に基づいて説明する。S179により配信時刻になったメールがあるか否か判定される。誕生日メールの場合には、データベース14に記憶されている従業員データに含まれている従業員の誕生日であるか否かが判定され、その誕生日における所定時刻(例えば午前9時)になった場合にS179によりYESの判定がなされる。応援メールの場合には、入店1日目、2日目、3日目、5日目、7日目、30日目、…等のように予め定められた在職期間が到来した従業員がいるか否かをデータベース14の従業員データを検索して判定し、該当する従業員がいる場合に所定時刻(例えば午前9時)になればS179によりYESの判定がなされる。アンケートメールの場合には、S163に従ってアンケートメール編集が行われた際に入力設定されたアンケートメールの送信日時になればS179によりYESの判定がなされる。
S179によりYESの判定がなされた場合には、S180により、そのメールの配信先の従業員のメールアドレスをデータベース14に記憶されている従業員データから検索する処理がなされる。そしてS181により、その検索されたメールアドレスに該当するメールを自動配信する制御がなされる。この自動配信されるメールのメッセージは、S163により編集されたメッセージ内容であり、送信先の従業員が勤務している店舗の店長等から送信されたかたちのメールとなっている。
従業員が所持しているスマートフォン10またはパーソナルコンピュータ11等の従業員端末において、S175によりメールを受信したか否か判定しており、S181に従ってメールが送信されてくればS175によりYESの判定がなされて制御がS176に進み、その受信したメールを表示部26により表示する制御がなされる。
次に、S157に示されたアンケート回答メール受信処理のサブルーチンプログラムのフローチャートを図11(b)に基づいて説明する。アンケートメールを受信した従業員が従業員端末を操作してそのアンケートメールへの回答を返信操作した場合には、S184によりYESの判定がなされて制御がS185へ進み、そのアンケート回答メールを管理サーバ13宛へ送信する処理がなされる。管理サーバ13では、S188により、アンケート回答メールの返信があったか否か判定しており、アンケート回答メールへの返信があれば制御はS189へ進み、当該アンケート回答に対して設定されているポイントを回答者のポイントに加算する制御がなされる。次にS190に進み、各従業員からのアンケートの回答を集計する処理を行い、S191により、集計結果閲覧操作があったか否か判定される。本社端末3または店舗端末5からアンケート回答の集計結果の閲覧操作を受信すれば、S191によりYESの判定がなされてS192により、アンケート回答集計結果を送信して本社端末3または店舗端末5により表示させる処理がなされる。
次に、S5に示したポイント管理処理のサブルーチンプログラムを図12(a)に基づいて説明する。ポイント管理処理では、S194によりポイント付与率設定処理が行われ、S195によりポイント更新処理が行われ、S196によりポイント運用キャリア処理が行われた後、リターンして制御がS6に移行する。
S194に示したポイント付与率設定処理のサブルーチンプログラムのフローチャートを図12(b)に基づいて説明する。このポイント付与率設定処理は、ポイント付与条件を満たした従業員に対してどの程度のポイントを付与するかをそのポイント付与条件ごとに入力設定するための処理である。本社端末3において、S199によりポイント付与率設定操作があったか否か判定され、ない場合にはこのサーバプログラムがリターンする。本社2の社員が本社端末3の入力操作部37を操作してポイント付与率設定操作を行えば制御がS200へ進み、ポイント付与率設定要求が管理サーバ13へ送信される。管理サーバ13では、S206により、ポイント付与率設定要求を受信したか否かが判定されており、受信しない場合にはこのポイント付与率設定処理のサブルーチンプログラムがリターンして制御がS195へ移行する。
S200に従って送信されてきたポイント付与率を管理サーバ13が受信すれば、S206によりYESの判定がなされて制御がS207へ進み、ポイント付与率を設定するためのポイント付与率設定ページを本社端末3へ送信するための制御がなされる。
本社端末3では、S200の処理を行った後、S201によりポイント付与率設定ぺージを受信したか否か判定しており、S207に従って送信されてきたポイント付与率を本社端末3が受信すれば、S201によりYESの判定がなされて制御がS202へ進む。
S202では、勤務1時間あたりのポイント付与率の入力、ボーナスポイントの入力、早退ペナルティポイントの入力、遅刻ペナルティポイントの入力、欠勤ペナルティポイントの入力等が行われる。ボーナスポイント入力とは、例えば従業員の誕生日、勤続1年、勤続5年、勤続10年等に達したときに、当該従業員に付与されるポイント数を入力設定するためのものである。早退ペナルティポイント入力は、従業員が早退したときに当該従業員のポイントを減算するポイント数を入力するためのものである。遅刻ペナルティポイント入力とは、従業員が遅刻した場合に当該従業員のポイントから減算するポイント数を入力するためのものである。欠勤ペナルティポイント入力とは、従業員が欠勤した場合に当該従業員のポイントから減算するポイント数を入力するためのものである。
次にS203に進み、S202により入力されたポイント付与率を管理サーバ13へ送信する制御がなされる。管理サーバ13では、S208により入力済みポイント付与率を受信したか否か判定しており、S203に従って送信されてきた入力済みのポイント付与率を受信すればS208によりYESの判定がなされて制御がS209へ進み、その入力済みポイント付与率をデータベース14に登録する制御がなされる(図1参照)。
次に、S195に示されたポイント更新処理のサブルーチンプログラムのフローチャートを図13(a)に基づいて説明する。このポイント更新処理は、前述のポイント付与率設定処理により設定登録されたポイント付与率および後述のS237により記憶されたポイント加算率に従ってポイント付与条件を満たした従業員のポイントを更新する制御である。このポイント加算率は、図17に示すように従業員の在職月数に応じて付与されるポイントの加算率がアップするものである。例えば、同じポイント(例えば1000)を付与するにおいても、加算率0%の従業員に対しては1000ポイント付与する一方、加算率50%の従業員に対しては1500ポイント付与することとなる。このように、在職期間が長くなれば長くなるほど加算率がアップしてポイントの付与がより優位なものとなるために、従業員の離職率を低下させる効果が期待できる利点がある。
S213により、各従業員の勤務データに基づいて勤務時間ポイントを加算更新する処理がなされ、S214により、各従業員の勤務データに基づいてボーナスポイントを加算更新する処理がなされ、S215により、各従業員の勤務データに基づいて早退ペナルティ,遅刻ペナルティ,欠勤ペナルティのポイントを累計する処理がなされる。勤務時間ポイントとボーナスポイントは、前述したように当該従業員のポイント加算率に応じて加算されたポイントが付与されることとなる。
次にS216により、合計ポイント=勤務時間ポイント+ボーナスポイント−累計ペナルティポイント の計算を行う処理がなされる。そしてS217により、その計算された合計ポイントをポイントデータとしてデータベース14に記憶する処理がなされる。このポイントデータは、各従業員のIDに対応付けて合計ポイントが記憶されている。
次に、S196に示したポイント運用キャリア処理のサブルーチンプログラムのフローチャートを図13(b)に基づいて説明する。このポイント運用キャリア処理は、従業員の在職期間に応じて当該従業員に付与されるポイントの加算率をアップして優位なものに設定変更するための処理である。このポイント運用キャリア処理は、S220によりポイント加算率入力設定処理がなされ、次のS221によりポイント加算率算出処理が行われてリターンし、制御がS6のポイント商品交換処理へ移行する。
S220に示されたポイント加算率入力設定処理のサブルーチンプログラムのフローチャートを図13(c)に基づいて説明する。本社端末3において、S224によりポイント加算率入力操作があったか否か判定され、ない場合にはこのサーバプログラムがリターンする。本社2の社員が本社端末3の入力操作部37を操作してポイント加算率入力操作を行えばS224によりYESの判定がなされて制御がS225へ進み、ポイント加算率入力要求を管理サーバ13へ送信する制御がなされる。
管理サーバ13では、S230によりポイント加算率入力要求を受信したか否か判定されており、受信していない場合にはこのポイント加算率入力設定処理のサブルーチンプログラムがリターンしてS221へ制御が移行する。
S225に従って送信されてきたポイント加算率入力要求を管理サーバ13が受信した場合にはS230によりYESの判定がなされて制御がS231へ進み、ポイント加算率を入力するためのポイント加算率入力ページを本社端末3へ送信する処理がなされる。
本社端末3では、S225の送信処理の後S226によりポイント加算率入力ページを受信したか否か判定しており、S231により送信されてきたポイント加算率入力ページを本社端末3が受信すれば、S226によりYESの判定がなされて制御がS227へ進む。S227では、7段階の勤務期間に応じたランク別に加算率を入力する処理がなされる。その一例が図17に示されている。ランク1〜7の7段階のランクごとに、在職月数をそれに対応する加算率等が示されており、このようなランク別の加算率を社員が入力操作部37を操作して入力し、その入力内容を主にCPU30が受け付ける。次にS228により、その入力済みの加算率を管理サーバ13へ送信する処理がなされる。
管理サーバ13では、S231の送信処理後、S232により入力済み加算率を受信したか否か判定しており、S228にしたがって送信されてきた入力済みの加算率を管理サーバ13が受信すれば、制御がS233へ進み、その入力済み加算率をポイント加算率データとしてデータベース14へ登録する制御がなされる(図1参照)。
次に、S221で示したポイント加算率算出処理のサブルーチンプログラムのフローチャートを図14(a)に基づいて説明する。S236により、各従業員の勤務データに基づいてランク分けを行う処理が行われる。例えば図17(a)に示すポイント加算率データが前述のS233によりデータベース14に登録されている場合には、従業員の在職月数が0カ月以上12カ月未満の場合にはランク1となる。在職月数が12カ月以上18カ月未満の場合にはランク2となる。18カ月以上24カ月未満の場合にはランク3となる。24カ月以上36カ月未満の場合にはランク4となる。36カ月以上48カ月未満の場合にはランク5となる。48カ月以上60カ月未満の場合にはランク6となる。60カ月以上999カ月未満の場合にはランク7となる。
図14(a)に戻り、次にS237により、ランク分けされた各従業員に対応づけて加算率を記憶する処理が行われる。例えば図17(a)のポイント加算率データが記憶されている場合には、ランク1の従業員に対しては加算率が0%アップとなり、ランク2の従業員に対しては加算率が10%アップとなり、ランク3の従業員に対しては加算率が20%アップとなり、ランク4の従業員に対しては加算率が30%アップとなり、ランク5の従業員に対しては加算率が40%アップとなり、ランク6の従業員に対しては加算率が50%アップとなり、ランク7の従業員に対しては加算率が60%アップとなる。
次に、S6に示したポイント処理交換処理のサブルーチンプログラムを図14(b)に基づいて説明する。S239により交換対象商品の登録処理が行われ、S240により商品交換処理が行われる。交換対象商品の登録処理(S239)は、ポイントと交換可能な商品またはサービス(役務)に関する情報をポイント交換商品データとしてデータベース12に登録しておく処理である。商品交換処理(S240)は、データベース14に登録されているポイント交換商品データを従業員が閲覧して交換したい商品または役務を選択して自己のポイントを用いて交換するための処理である。
次に、S239に示した交換対象商品の登録処理のサブルーチンプログラムのフローチャートを図14(c)に基づいて説明する。本社端末3において、S244により、交換対象商品の登録操作があったか否かが判定される。ない場合にはこのサーバプログラムがリターンする。本社2の社員が本社端末3の入力操作部37を操作して、交換対象商品を登録するための操作を行えば、S244によりYESの判定がなされてS245に進み、交換対象商品登録要求が本社端末3から管理サーバ13へ送信される。
管理サーバ13では、S253により交換対象商品登録要求を受信したか否か判定しており、受信しない場合にはこの交換対象商品の登録処理がリターンしてS240へ制御が移行する。一方、S245により交換対象商品登録要求が本社端末3から管理サーバ13へ送信されてくれば、S253によりYESの判定がなされて制御がS254へ進み、交換対象商品を登録するための交換対象商品登録ページを本社端末3へ送信する処理がなされる。本社端末3では、S246により登録ページを受信したか否か判定されており、受信するまで待機する。そして、S254に従って交換対象商品登録ページが管理サーバ13から本社端末3へ送信されてくれば、S246によりYESの判定がなされて制御がS247へ進み、その受信した交換対象登録ページを表示部36に表示する処理がなされる。
本社2の社員はこの交換対象商品登録ページを見て、商品名(サービス等の役務名を含む),商品のカテゴリ,交換に必要なポイント数等を入力し、その入力がS248により受け付けられてRAM31に一時記憶される。そしてS249によりその入力結果が本社端末3から管理サーバ13へ送信される。この商品名(サービス等の役務名を含む)の入力は、A店舗4、B店舗6、C店舗7等で取り扱っているオリジナル商品(役務を含む)を入力して登録しておくことができ、商品(役務を含む)の低コスト化を図ることができる。
管理サーバ13では、S254の送信処理を行った後、S255により入力結果を受信したか否か判定しており、S249に従って入力結果が送信されてくればS255によりYESの判定がなされて制御がS256へ進み、入力された交換対象商品をポイント交換商品データとしてデータベース14へ登録する処理がなされる(図1参照)。
次に、S240に示した商品交換処理のサブルーチンプログラムのフローチャートを図15に基づいて説明する。従業員端末において、S259により商品交換操作があったか否か判定され、ない場合にはこの端末プログラムがリターンする。従業員が自己のスマートフォン10またはパーソナルコンピュータ11を操作して商品交換を行うための操作を行えば制御がS260へ進み、ポイント商品交換要求を管理コンピュータ13へ送信する処理がなされる。
管理コンピュータ13では、S270によりポイント商品交換要求を受信したか否か判定されており、受信しない場合にはこの商品交換処理のサブルーチンプログラムがリターンして、S7の権限設定処理に制御が移行する。一方、S260に従ってポイント商品交換要求を管理サーバ13が受信すれば、S270によりYESの判定がなされて制御がS271へ進み、交換対象商品の一覧ページを従業員端末へ返信する処理が行われる。従業員端末では、S261により一覧ページを受信したか否か判定しており、受信するまで待機する。S271に従って交換対象商品の一覧ページが送信されてくれば、S261によりYESの判定がなされて制御がS262へ進み、その受信した交換対象商品の一覧ページをスマートフォン10の表示部(タッチパネル)26またはパーソナルコンピュータ11の表示部36に表示する制御が行われる。
従業員は、その交換対象商品一覧ページを見ながら交換を希望する商品の選択あるいは商品交換のキャンセルを行う。S263により商品選択操作があったか否か判定され、選択操作がない場合にはS264によりキャンセル操作があったか否か判定され、ない場合にはS262へ制御が戻る。このS262→S263→S264→S260のループの巡回途中で、従業員がスマートフォン10の表示部(タッチパネル)26またはパーソナルコンピュータ11の入力操作部37を操作して交換を希望する商品の選択操作を行えば、S263によりYESの判定がなされて制御がS265へ進み、その選択された商品を特定する情報を管理コンピュータ13へ送信する制御がなされる。一方、従業員がキャンセル操作を行えばS264によりYESの判定がなされて制御がS266へ進み、キャンセル信号が管理コンピュータ13へ送信される。
管理コンピュータ13では、S271の処理の後S272により選択商品を受信したか否か判定し、受信していない場合にはS273によりキャンセル信号を受信したか否か判定され、受信していない場合にはS272へ戻る。このS272→S273→S272のループの巡回途中で、S265に従って選択された商品情報が送信されてくればS272によりYESの判定がなされて制御がS274へ進み、選択指定された商品の交換に必要なポイントを当該従業員のポイントから減算する処理がなされる。この商品交換に必要なポイントは、前述したS248により入力されてS256によりデータベース14に登録されている必要ポイント数のことである。
次に制御がS275に進み、選択された商品を指定された日時に当該従業員に配送するための制御が行われる。
一方、S266に従ってキャンセル信号が管理コンピュータ13に送信されてくればS273によりYESの判定がなされてこの商品交換処理のサブルーチンプログラムがリターンしてS7に制御が移行する。
次に、前述のS19により表示されるシフト画面と、そのシフト画面から遷移して表示されるシフト未確認者一覧画面を図16(a)に基づいて説明する。このシフト画面では、シフト未確認者リストボタン56、従業員名,当該従業員が勤務している勤務店舗,当該従業員のポイント加算率のランク,勤務シフトとしての出勤時刻と退勤時刻,承認チェック欄が表示される。承認チェック欄は、店舗または本社の社員が従業員に対して勤務承認のチェックを行うためのものであり、承認ボタン52をクリックすることにより表示されている勤務シフトの内容が承認され、承認解除ボタン53をクリックすることにより承認が解除される。S21により表示されたシフト画面をみた従業員が勤務シフト内容を確認できる。
この勤務シフト内容を確認した従業員がシフト未確認者一覧から削除される(S22参照)。店舗または本社の社員がシフト未確認者リストボタン56をクリックすることにより、シフト未確認者一覧画面に遷移し、シフト未確認者が確認できる。そして、シフトメール送信ボタン57をクリックすることにより、シフト未確認者一覧画面に表示されているシフト未確認者にメールを一斉配信する制御がなされる。
次に前述したS42により表示されるシフト入力画面を図16(b)に基づいて説明する。このシフト入力画面では、A店舗における勤務シフトが示されており、早番として佐藤,水野,酒井、遅番として田村,木戸口,新垣、通人として日高が既に確定している。そして中番人が未だ確定していないために、右側に表示されている従業員リストの中から従業員藤田を中番人のところにドラッグ移動している状態が矢印で示されている。このようなドラック移動操作によって簡単に勤務シフト入力設定が可能となる。
次に、S233によりデータベース14に登録されたポイント加算率データを図17に基づいて説明する。図示するように、従業員の在職月数の長さに応じて7段階に区分けされており、それぞれにランク1〜ランク7の各ランクが割り振られている。そしてポイント加算率が、ランク1で0%アップ、ランク2で10%アップ、ランク3で20%アップ、ランク4で30%アップ、ランク5で40%アップ、ランク6で50%アップ、ランク7で60%アップとなるように定められている。このように、在職期間が長くなれば長くなるほど加算率がアップしてポイントの付与がより優位なものとなるために、従業員の離職率を低下させる効果が期待できる利点がある。なお、図17に示した加算率はランク1で「0%アップ」になっているが、例えばランク1で「−10%アップ」というように、マイナスからスタートするようにしてもよい。この「−10%アップ」とは、10%減算されるということである。例えば、ポイント1000を付与するにおいて、「−10%アップ」の従業員に対しては900ポイント付与することとなる。
次に、以上説明した実施形態の変形例や特徴点を列記する。
(1) 上記実施の形態では、ポイントの交換対象が商品等であったが、それに加えてまたはそれに代えて、何らかのサービス(役務)と交換できるように制御してもよい。
(2) 上記実施の形態では、出退管理用記録媒体の一例としてICカードを示したが、それに代えて磁気カードであってもよい。その場合に、ICカードリーダは磁気カードリーダを用いることとなる。そして、磁気カードには従業員特定用データとして当該従業員のIDと名前とが記録されている。これら磁気情報を磁気カードリーダが読取った読取情報が従業員特定用電子データとなり、その読取時刻が読取時刻電子データとなり、それらの電子データがウェブサーバへ送信される。
(3) 上記実施の形態における「システム」の用語は、複数の装置やデバイスが通信して連携して動作するものばかりでなく、例えばコンピュータ等の装置単体をも包含する広い概念である。
(4) 上記実施の形態では、出退管理用記録媒体としてICタイムカード8を用いたが、ICカード以外のものであってもよく、例えば磁気カードであってもよい。磁気カードを用いる場合には、ICカードリーダ9の代わりに磁気カードリーダを用いる。この場合に、磁気カードに記録されているIDや従業員氏名等の従業員特定情報は電子データではなく磁気データであるが、その磁気データ(従業員特定情報)を磁気カードリーダが読取った段階で電子データ(従業員特定用電子データ)となる。
(5) 上記実施の形態では、ICカードリーダ9に時計機能部51が設けられており打刻時刻が時計機能部51で検出されて管理サーバ13へ送信される(S81、S85)、その代わりに、ICカードリーダ9に時計機能部51を設けずICカードリーダ9から管理サーバ13へICタイムカードの読み取り情報(従業員特定用電子データ)を送信し、管理サーバ13の時計機能によりその従業員特定用電子データの受信時刻を特定して打刻時刻とみなすように制御してもよい。
(6) 上記実施の形態では、従業員の勤務期間に応じてポイント加算率のランクを向上させて交換対象と交換する際のポイントの交換価値(例えば交換レート)をより優位なものに変更する制御を行っているが(S236、S237)、それに加えて、遅刻,早退,欠勤等のマイナスの勤怠情報に基づいてポイントの交換価値をより劣位なものに変更する制御を行ってもよい。
(7) 上記実施の形態には、以下の発明1が開示されている。
従業員の給与計算を自動的に行おうとした場合に、通常のタイムカードに印字された打刻時刻をオペレータが主導でコンピュータに入力して計算しなければならず、煩雑な作業を伴うと共に、入力ミスが生じる虞がある。そこで、発明1では、人為的作業を軽減することを目的として、以下の手段を採用した。
従業員の勤怠情報に基づいて従業員の給与を計算する従業員給与計算システムであって、
各従業員の勤怠情報を従業員毎に集計するための集計手段(例えば、管理サーバ13、図7(a)のS85〜S87)と、
前記集計手段により集計された従業員の勤怠情報に基づいて各従業員の給与を計算するための給与計算手段(例えば、図8(b)のS145〜S148、図9の149〜S151))と、を備え、
前記集計手段は、各従業員を特定可能な従業員特定情報(例えば、図3のIDと従業員氏名)を記録している出退管理用記録媒体(例えば、ICタイムカード8)を読取る記録媒体読取手段(例えば、ICカードリーダ9)が読取った従業員特定用電子データと、前記記録媒体読取手段が前記記録媒体を読取った時刻である読取時刻電子データとに基づいて、各従業員の電子化された勤怠情報を自動的に集計する(例えば、図7のS86、S78)。
(8) 上記実施の形態には、以下の発明2が開示されている。
発明2は、従業員の離職率を軽減させることを目的として、以下の手段を採用した。
従業員の連絡先情報に基づいて各従業員に対しメッセージを送信するメッセージ送信システムであって、
各従業員に情報を自動送信するための自動送信手段(例えば、図4のS22、図6のS71、図11(a)のS179〜S181)を備え、
前記自動送信手段は、
前記各従業員の電子化された勤怠情報に基づいて、情報を送信する対象者を自動的に選択する送信対象者選択手段(例えば、図11(a)のS180)と、
前記送信対象者選択手段により選択された対象者に、勤務に対するインセンティブを向上させるためのメッセージを自動送信するメッセージ送信手段(例えば、図10(b)のS163の誕生日メール、応援メール)と、を含む。
また、各従業員のポイントを従業員毎に対応付けて記憶するためのポイント記憶手段(例えば、データベース14、図13(a)のS217)と、
前記集計手段により集計された従業員の勤怠情報に基づいて、前記ポイント記憶手段に記憶されている当該従業員のポイントを更新するためのポイント更新手段(例えば、図13(a)のS213〜S217)と、をさらに備え、
前記自動送信手段は、従業員に対するアンケート(例えば、図10(b)のS163のアンケートメール)を送信するアンケート送信手段(例えば、図11(a)のS179〜S181)を含み、
前記ポイント更新手段は、前記アンケート送信手段により送信されたアンケートに答えた従業員に対しポイントを加算更新するようにしてもよい(例えば、図11(b)のS189)。
(9) 上記実施の形態には、以下の発明3が開示されている。
各従業員の勤務シフトのスケジュールを作成するシフトスケジュール作成システムであって、
各従業員の勤務シフトのスケジュールを作成するに際し簡単な操作で作成したいというニーズがある。
発明3は各従業員の勤務シフトのスケジュールを簡単な操作で作成できるようにすることを目的として、以下の手段を採用した。
各従業員のシフト勤務のスケジュールを作成するためのスケジュール作成手段(例えば、図5のS60〜S64、図6のS65〜S73)を備え、
前記スケジュール作成手段は、
過去に作成されたスケジュールデータを所定の記憶エリアにコピーして記憶させるコピー記憶手段(例えば、図5のS61、S62)と、
前記コピー記憶手段によりコピー記憶されたスケジュールデータを部分的に修正するための修正手段(例えば、図5のS63、S64、図6のS65〜S73)と、を含む。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。