JP2017203154A - 熱可塑性樹脂組成物、成形品及び成形品の製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物、成形品及び成形品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐衝撃性を向上させつつ、熱可塑性樹脂の溶融時にポリグリセリン脂肪酸エステルがブリードアウトするのを抑制する。【解決手段】熱可塑性樹脂組成物が、熱可塑性樹脂としての耐衝撃性ポリスチレン樹脂と、フィラーとしての炭酸カルシウムと、ポリグリセリン脂肪酸エステルと、を含有する。耐衝撃性ポリスチレン樹脂は、−CH2−CH=CH−CH2−の式で表される成分を含む。ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸が不飽和脂肪酸である。【選択図】なし

Description

本発明は、熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物、成形品及び成形品の製造方法に関する。
熱可塑性樹脂を使用して混練成形して得られる成形品は、例えば自動車部品のバンパー部材や電子・電気機器の筺体など多くの分野で使用されている。また、これら熱可塑性樹脂に対して強度や剛性、経済性などの向上を目的として、種々のフィラーを配合する方法が広く使用されている。しかしながら、フィラーを熱可塑性樹脂に配合した場合、得られる樹脂組成物の耐衝撃性は著しく低下するのが通常であった。耐衝撃性が著しく低下する原因の1つ目として、熱可塑性樹脂に配合されるフィラーが凝集しており、分散性が不十分であることが挙げられる。耐衝撃性が著しく低下する原因の2つ目として、フィラー表面と熱可塑性樹脂との接着性が低く、フィラー表面で熱可塑性樹脂が剥離していることが考えられる。
一方、特許文献1には、熱可塑性樹脂、フィラー及びポリグリセリン脂肪酸エステルを含有してなる熱可塑性樹脂組成物が提案されている。
特許第3770514号公報
しかし、特許文献1では、耐熱老化性の改善を目的としており、熱可塑性樹脂組成物からなる成形品の耐衝撃性やポリグリセリン脂肪酸エステルのブリードアウト(浸み出し)については検討されていない。
熱可塑性樹脂組成物、即ち成形品の強度、剛性及び経済性の向上を目的としてフィラーの添加量を増大させると耐衝撃性(衝撃値)が低下する。したがって、耐衝撃性を向上させるためには、ポリグリセリン脂肪酸エステルを添加する必要がある。しかし、ポリグリセリン脂肪酸エステルの添加量が少なすぎると、フィラーの分散性の効果を得ることができず、耐衝撃性の向上効果が低い。耐衝撃性を向上させるためにポリグリセリン脂肪酸エステルの添加量を増やしすぎると、熱可塑性樹脂の溶融成形時にポリグリセリン脂肪酸エステルがブリードアウトし、金型汚染を引き起こすことがわかった。
そこで、本発明は、耐衝撃性を向上させつつ、熱可塑性樹脂の溶融時にポリグリセリン脂肪酸エステルがブリードアウトするのを抑制することを目的とする。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂と、フィラーと、ポリグリセリン脂肪酸エステルと、を含有し、前記熱可塑性樹脂は、下記の式(I)で示される成分を含み、前記ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸が不飽和脂肪酸であることを特徴とする。
Figure 2017203154
本発明によれば、耐衝撃性が向上し、かつ熱可塑性樹脂の溶融時にポリグリセリン脂肪酸エステルがブリードアウトするのが抑制される。
実施形態に係る成形品を製造する射出成形機及び金型の模式図である。
成形品の材料である熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂(A)、フィラー(B)及びポリグリセリン脂肪酸エステル(C)を含有してなる。ここで、成形品は、OA機器その他の電気電子機器の部品、又は電気電子機器の付属品の部品として適用される。また、成形品は、自動車や航空機等の構造部材、建築部材、食品容器等にも適用可能である。以下、熱可塑性樹脂(A)、フィラー(B)及びポリグリセリン脂肪酸エステル(C)について詳細を説明する。
[熱可塑性樹脂(A)]
熱可塑性樹脂(A)は、1種又は2種以上の熱可塑性を有するベース樹脂中に、炭素の二重結合を含む式(I)で示される成分が粒子状に分散してなる。
Figure 2017203154
ベース樹脂については、熱可塑性を有していれば、特に制限はない。例えばエンジニアリングプラスチックス、スーパーエンジニアリングプラスチックス等を挙げることができ、この中の1種又は2種以上を含んだものであってもよい。エンジニアリングプラスチックスとしてはポリフェニレンエーテル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂が挙げられる。ポリアリレート樹脂としては、非晶性ポリアリレート、液晶性ポリアリレートがある。スーパーエンジニアリングプラスチックスとしては、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイドが挙げられる。ベース樹脂として上記の中でも好ましくはポリスチレン樹脂又はポリカーボネート樹脂、より好ましくはポリスチレン樹脂である。
構造式(I)で示される成分を含む熱可塑性樹脂(A)は、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂などから挙げられ、1種または2種以上が用いられる。上記の中で好ましいのは、ポリブタジエン又はABS樹脂である。熱可塑性樹脂(A)が式(I)で示される成分を含む形態には特に制限はなく、ブレンド体であっても共重合体であってもよい。
熱可塑性樹脂(A)として、より好ましいのは耐衝撃性ポリスチレン樹脂(HIPS)である。熱可塑性樹脂(A)全体に対する構造式(I)で示される成分の含有率(含有量)は、単量体の重量比で2質量%以上30質量%以下であり、好ましくは10質量%以上30質量%以下、さらに好ましくは15質量%以上30質量%以下である。
熱可塑性樹脂組成物全体に対する熱可塑性樹脂(A)の含有率(含有量)は、40質量%以上79.5質量%以下が好ましい。40質量%未満であると、耐衝撃性の向上効果が低く、79.5質量%を超えると、強度、剛性及び経済性の向上効果が低くなる。耐衝撃性をさらに向上させるには、熱可塑性樹脂組成物全体に対する熱可塑性樹脂(A)の含有率を、50質量%以上79.5質量%以下とするのがより好ましい。強度及び剛性をさらに向上させるには、熱可塑性樹脂(A)の熱可塑性樹脂組成物全体にする含有率を、50質量%以上58.5質量%以下とするのがより好ましい。更に好ましくは、55質量%以上58.5質量%以下である。
<耐衝撃性ポリスチレン樹脂(HIPS)>
耐衝撃性ポリスチレン樹脂とは、一般的にポリスチレン樹脂の耐衝撃性を向上させるために、ゴム状弾性体をポリスチレン(化学式(II))中に重合または分散させたものである。
Figure 2017203154
ゴム状弾性体としては特に限定されないが、例えばブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリルゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、天然ゴム等が挙げられる。
耐衝撃性ポリスチレン樹脂は、ゴム状弾性体に構造式(I)で示される成分を含んでおり、好ましくはブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴムである。耐衝撃性ポリスチレン樹脂は、例えばsabic社製 NORYL(登録商標)シリーズやDIC社製 ディックスチレンHIPSシリーズが入手可能である。
[フィラー(B)]
フィラー(B)は、特に限定されず、板状、繊維状、粒状等形状に関係なく、強度や剛性、経済性などが向上する種々のフィラー(充填剤)を用いることができる。フィラー(B)の具体例としては、金属酸化物、金属水酸化物、炭酸塩、硫酸塩、ケイ酸塩化合物、ガラス系充填剤、ケイ酸化合物、フェライト類および黒鉛等が挙げられる。金属酸化物としては、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチモン等が挙げられる。金属水酸化物としては、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等が挙げられる。炭酸塩としては、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ドーソナイト、ハイドロタルサイトなどが挙げられる。硫酸塩としては、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、石膏繊維等が挙げられる。ケイ酸塩化合物としては、珪酸カルシウム(ワラストナイト、ゾノトライト等)、タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白土、セピオライト、イモゴライト、セリサイト、カオリン、バーミキュライト、スメクタイト等が挙げられる。ガラス系充填剤としては、ガラス繊維、ミルドガラス繊維、ガラスビーズ、ガラスフレーク、ガラスバルーン等が挙げられる。ケイ酸化合物としては、シリカ(ホワイトカーボンなど)、ケイ砂等が挙げられる。
熱可塑性樹脂組成物中に含まれるフィラー(B)は、1種であってもよいし2種以上であってもよい。好ましくは、炭酸カルシウム、ワラストナイトが用いられる。特に、炭酸カルシウムの場合には、機械的強度をより一層高めることができ、高い経済性を付与することができる。したがって、フィラー(B)としては、炭酸カルシウムがより好ましい。
熱可塑性樹脂組成物全体にするフィラー(B)の含有率(含有量)は、20質量%以上50質量%以下が好ましい。20質量%未満であると、強度、剛性及び経済性の向上効果が低く、50質量%を超えると、耐衝撃性の向上効果が低くなる。したがって、耐衝撃性、強度、剛性及び経済性をより向上させるには、熱可塑性樹脂組成物全体にするフィラー(B)の含有率は、30質量%以上40質量%以下とするのがより好ましく、40質量%とするのがさらに好ましい。
<炭酸カルシウム>
炭酸カルシウムは、特に限定されるものではなく、合成炭酸カルシウム(沈降性炭酸カルシウム)、重質炭酸カルシウム等を用いることができる。合成炭酸カルシウムは、例えば水酸化カルシウムを炭酸ガスと反応させることによって製造することができる。水酸化カルシウムは、例えば酸化カルシウムを水と反応させることによって製造することができる。酸化カルシウムは、例えば石灰石原石をコークスなどで焼成することよって製造することができる。この場合、焼成時に炭酸ガスが発生するので、この炭酸ガスを水酸化カルシウムと反応させることによって炭酸カルシウムを製造することができる。重質炭酸カルシウムは、天然に産出する炭酸カルシウム原石を公知の方法で粉砕することにより得られるものである。炭酸カルシウム原石を粉砕する方法としては、ローラーミル、高速回転ミル(衝撃剪断ミル)、容器駆動媒体ミル(ボールミル)、媒体攪拌ミル、遊星ボールミル、ジェットミルなどで粉砕する方法が挙げられる。炭酸カルシウムの平均粒子径としては、特に限定はされないが、0.01〜30μmの範囲内であることが好ましい。炭酸カルシウムの平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置により測定することができる。炭酸カルシウムは、例えば日東粉化工業社製 NS#100や白石工業社製 Vigot−15などが入手可能である。
[ポリグリセリン脂肪酸エステル(C)]
ポリグリセリン脂肪酸エステルとは、ポリグリセリンと脂肪酸とを反応して得られるエステルである。ポリグリセリン脂肪酸エステル(C)は、フィラー(B)を分散させる分散剤として熱可塑性樹脂(A)に添加される。熱可塑性樹脂(A)中、フィラー(B)を分散させることで、熱可塑性樹脂組成物、即ち成形品の耐衝撃性が向上する。
ポリグリセリン脂肪酸エステル(C)の構成成分であるポリグリセリンの平均重合度は、その効果が得られる限り、特に限定されない。ポリグリセリンの具体例を示すと、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリン、ヘプタグリセリン、オクタグリセリン、ノナグリセリン、デカグリセリン等が挙げられる。これらの1種又は2種以上の混合物がポリグリセリンとして利用可能である。
ポリグリセリン脂肪酸エステル(C)のもう一方の構成成分である脂肪酸は不飽和脂肪酸が用いられる。つまり、本実施形態では、ポリグリセリン脂肪酸エステル(C)は、ポリグリセリン分子の水酸基の少なくとも1個が不飽和脂肪酸とエステル結合してなる。
不飽和脂肪酸とは、その構造中に1つ以上の不飽和(二重結合)の炭素結合をもつ脂肪酸のことである。不飽和脂肪酸としては、オレイン酸、リノレン酸、パルミトレイン酸、ガドレイ酸、エイコサジエン酸、エルカ酸、ドコサジエン酸等が挙げられ、これらの中で好ましいのはオレイン酸であり、これらの1種又は2種以上の混合物として利用される。不飽和脂肪酸はシス型の脂肪酸及びトランス型の脂肪酸のいずれであってもよい。
ポリグリセリン脂肪酸エステル(C)の脂肪酸を不飽和脂肪酸とすることにより、フィラーの分散剤であるポリグリセリン脂肪酸エステル(C)のブリードアウトを抑制することができる。この効果は、ポリグリセリン脂肪酸エステル(C)の不飽和脂肪酸の炭素の二重結合の部分と、熱可塑性樹脂(A)の炭素の二重結合の部分とが引き付け合う相互作用で発現すると考えられる。
また以上の不飽和脂肪酸は、水酸基を持たない不飽和脂肪酸であるが、水酸基を有する不飽和脂肪酸のほうがより好ましい。即ち、脂肪酸の構造中に1つ以上の不飽和の炭素結合(二重結合)をもつ不飽和脂肪酸のうち、ヒドロキシ脂肪酸及び縮合ヒドロキシ脂肪酸の一方又は両方がより好ましい。また、不飽和脂肪酸の不飽和の炭素結合(二重結合)の数は、多いほどよい。したがって、複数の不飽和の炭素結合をもつ脂肪酸となる縮合ヒドロキシ脂肪酸がより好ましい。
縮合ヒドロキシ脂肪酸とはヒドロキシ脂肪酸の縮合体であり、ヒドロキシ脂肪酸とは、分子内に1個以上の水酸基を有する脂肪酸である。不飽和脂肪酸のヒドロキシ脂肪酸の具体例としては、リシノレイン酸、アンブレットール酸等が挙げられる。好ましくは、リシノレイン酸であり、これらの1種又は2種以上の混合物として利用される。ヒドロキシ脂肪酸が他のヒドロキシ脂肪酸の水酸基にエステル結合により縮合重合することにより、複数の不飽和の炭素結合を形成することができ、熱可塑性樹脂(A)との親和性がより向上し、ブリードアウトを効果的に抑制できる。また、不飽和脂肪酸が水酸基を有することにより、フィラー(B)の分散性も更に向上する。
本実施形態に用いられるポリグリセリン脂肪酸エステル(C)として、より好ましいのはポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルである。
ポリグリセリン脂肪酸エステル(C)の脂肪酸エステル化率は特に限定はされないが、不飽和の炭素結合(二重結合)の数が多いほどよく、好ましくは50%以上である。ポリグリセリン脂肪酸エステル(C)は、単独使用であってもよいし、2以上の併用であってもよい。
ここで、熱可塑性樹脂組成物に含まれるポリグリセリン酸エステルの分子量が大きいほどポリグリセリン酸エステルのブリードアウトを抑制することができるため、分子量が小さいものの含有率は低い方がよい。具体的には、ポリグリセリン脂肪酸エステル(C)の分子量分布は、分子量1000以下の含有率が重量分率で20%以下であることが好ましい。さらに好ましくは10%以下である。
ポリグリセリン脂肪酸エステル(C)の熱可塑性樹脂組成物全体にする含有率(含有量)は、0.5質量%以上10質量%以下が好ましい。0.5質量%未満であると、フィラー(B)を分散させる効果、即ち耐衝撃性の向上効果が低く、また10質量%を超えると、ポリグリセリン脂肪酸エステル(C)のブリードアウトの抑制効果が低くなる。
耐衝撃性をさらに向上させるには、ポリグリセリン脂肪酸エステル(C)の熱可塑性樹脂組成物全体にする含有率を、1.5質量%以上10質量%以下とするのがより好ましい。更に、ブリードアウトをさらに効果的に抑制するには、ポリグリセリン脂肪酸エステル(C)の熱可塑性樹脂組成物全体にする含有率を、1.5質量%以上5質量%以下とするのがより好ましい。
以上により、優れた強度や剛性、経済性を持ちながら、耐衝撃性に優れ、かつ成形時の金型汚染を引き起こしにくい熱可塑性樹脂組成物となる。
不飽和脂肪酸で構成されるポリグリセリン脂肪酸エステル(C)は、例えば太陽化学社製 チラバゾール(登録商標)H−818や理研ビタミン社製 ポエム(登録商標)PR−300、PR−100などが入手可能である。
[その他添加剤]
熱可塑性樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲内で、添加剤を配合することが可能である。添加剤としては例えば導電剤、酸化防止剤、熱安定剤、熱老化防止剤、耐侯剤、可塑剤、結晶核剤、流動性改良剤、相溶化剤、紫外線吸収剤、滑剤、離型剤、染料、顔料等の着色剤、難燃剤、難燃助剤が挙げられ、通常の添加剤を一種以上添加することができる。
[接触角測定]
接触角とは、樹脂成形物表面と純水からなる液滴の接触部がなす角度のことであり、0〜180°まである。接触角0°では水滴が樹脂成形物表面にべったり平たく伸びている状態、つまり親水性を示している状態、一方接触角180°では水を弾き球体として樹脂成形物表面に接触している状態となる。すなわち、接触角が小さくなると、樹脂成形物表面の親水性が高くなっていると判断できる。ポリグリセリン脂肪酸エステルは、その構造中に多くの水酸基を持ち親水性を示す。そのため、試験片の表面に水滴を滴下したときの水滴の接触角により、ポリグリセリン脂肪酸エステルの試験片の表面へのブリードアウトの進行を判断することができる。
[ポリグリセリン脂肪酸エステルの分子量の重量分率]
ポリグリセリン脂肪酸エステルの分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定することができる。なお、溶媒はテトラヒドロフラン(THF)に溶解して測定したものをポリスチレン(PS)換算することで測定でき、分子量の重量分率は、GPC測定から導き出せる分子量分布曲線におけるエリア面積の割合(%)を算出することによって求めることができる。
[混練および成形]
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物は、タンブラー、V型ブレンダー、ナウターミキサー、バンバリーミキサー、混練ロール、押出機等の混合機により混合して製造することができる。特に押出機による溶融混練が好ましい。更に溶融混練においては、熱可塑性樹脂組成物を構成する熱可塑性樹脂(A)、フィラー(B)、ポリグリセリン脂肪酸エステル(C)、およびその他の成分を予め予備混合または予備混練してもよい。また、熱可塑性樹脂(A)とポリグリセリン脂肪酸エステル(C)は、ヘンシェルミキサー、ボールミル、アトマイザーコロイドミル、バンバリーミキサーの攪拌機を用いて表面処理をする乾式法で事前処理することが好ましい。あるいは溶剤に熱可塑性樹脂(A)を加え、攪拌、混合後、溶剤を除去する湿式法で事前処理することが好ましい。特に乾式法で事前処理するのが好ましい。
以上の熱可塑性樹脂組成物は、押出成形、射出成形、圧縮成形等の成形方法で容易に成形が可能であり、ブロー成形、真空成形、二色成形等にも適用可能である。例えば射出成形の場合について説明する。図1は、実施形態に係る成形品を製造する射出成形機及び金型の模式図である。図1に示す射出成形機51から金型52に溶融樹脂を注入することで成形品Wが製造される。成形品Wは、OA機器その他の電気電子機器の部品、又は電気電子機器の付属品の部品として適用される。また、成形品Wは、自動車や航空機等の構造部材、建築部材、食品容器等にも適用可能である。即ち、型を用いて熱可塑性樹脂組成物を成形して成形品を製造する種々の製造方法に適用可能である。
(実施例)
以下実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に制限されるものではない。本実施例に共通で用いた原材料は以下のとおりである。
・熱可塑性樹脂(A):sabic社製 NORYL(登録商標) N802
・フィラー(B):日東粉化工業社製 NS#100、平均粒子径2.1μm
・ポリグリセリン脂肪酸エステル(C)
(C−1)太陽化学社製 チラバゾール(登録商標)H−818(ポリグリセリンリシノレート)
(C−2)理研ビタミン社製 ポエム(登録商標)J−0021(ポリグリセリンラウレート)
なお、熱可塑性樹脂(A)は、耐衝撃性ポリスチレン樹脂(ゴム状弾性体はブタジエンゴム)であり、フィラー(B)は、炭酸カルシウムである。
ポリグリセリン脂肪酸エステル(C−1)は、本実施例であり、脂肪酸が不飽和脂肪酸であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルである。即ち、不飽和脂肪酸として、リシノレイン酸同士をエステル結合した縮合体を用いている。ポリグリセリン脂肪酸エステル(C−2)は、比較例であり、脂肪酸が飽和脂肪酸である。
(試験片作製)
表1に示す配合で熱可塑性樹脂(A)及びポリグリセリン脂肪酸エステル(C)をタンブラーミキサー(セイワ技研社製TMS−36S)を用いてブレンドを行い、更にフィラー(B)を加え、予め均一な原材料のブレンド物を作製した。当該ブレンド物を2軸混練押出し機(池貝社製PCM30)にてシリンダ温度200℃で溶融混練して、ストランドカッターを用いて熱可塑性樹脂組成物のペレットを得た。得られたペレットを、射出成形機(住友重機械工業社製 SE−180D)を用いて、シリンダ温度200℃、金型温度50℃で射出成形し、JIS K7152−1で規定される短冊形試験片 タイプB1(長さ80mm×幅10mm×厚さ4mm)を作製した。この試験片について、下記の測定方法によって接触角の測定、金型汚染および耐衝撃性試験を行った。その結果を表1に示す。
(接触角)
成形した短冊型試験片を用いて接触角の測定を行った。接触角は、自動接触角計装置(協和界面化学社製 DropMaster500)を使って液滴法により測定した。滴下液は純水、液量は1.2μL、滴下1000ms後の接触角をθ/2法により算出した。その結果を表1に示す。
(金型汚染)
射出成形機(住友重機械工業社製 SE−180D)を用いて、短冊試験片(長さ80mm×幅10mm×厚さ4mm)が成形可能な金型を取り付け、成形機のシリンダ温度を200℃、金型温度を50℃に設定し、成形を実施した。30ショットを連続で成形した後に、金型キャビティー内部及び周辺を目視で観察し、下記の指標で金型汚染の状況を評価した。その結果を表1に示す。
○:金型表面に析出物が確認されず、金型汚染は認められない。
△:金型表面にわずかな析出物が確認でき、わずかな金型汚染が発生している。
×:金型表面に析出物が確認され、金型汚染が発生している。
(耐衝撃性)
成形した短冊型試験片を、ノッチ加工機(安田精機社製)を用いてJIS K7111に準拠してノッチ(形状A)加工を行った。その試験片を、デジタルシャルピー衝撃試験機(安田精機社製 ハンマー0.5J)を用いて、JIS K7111−1に準拠して、シャルピー衝撃試験を行った。その各々測定されたシャルピー衝撃試験の結果を下記の指標で評価した。それらの結果を表1に示す。
○:シャルピー衝撃試験の測定値1.8kgJ/m以上
×:シャルピー衝撃試験の測定値1.8kgJ/m未満
Figure 2017203154
ポリグリセリン脂肪酸エステル(C−1)を添加した実施例1〜6の樹脂組成物の成形品の接触角は、同量のポリグリセリン脂肪酸エステル(C−2)を添加した比較例2〜6の樹脂組成物の成形品と各々比較して、大きな値を示した。特に比較例3は目視での金型汚染が確認された。
実施例6の樹脂組成物の成形品において、ポリグリセリン脂肪酸エステル(C−1)を、10質量%を超えて添加した。実施例6の樹脂組成物の成形品の接触角は、ポリグリセリン脂肪酸エステル(C−1)を10質量%以下で添加した実施例1〜5の樹脂組成物の成形品の接触角と比較すると低い値を示したが、5質量%のポリグリセリン脂肪酸エステル(C−2)を添加した比較例3の樹脂組成物の成形品と比較すると、金型汚染は少なく問題にならない程度であった。
また、実施例1〜3の樹脂組成物の成形品の耐衝撃性を示す衝撃値(シャルピー衝撃値)は、比較例1〜3の樹脂組成物の成形品と比較して高い値を示し、耐衝撃性が向上することが確認された。なお、比較例4では、射出成形時にガスが発生し、耐衝撃性測定用の試験片の成形および金型汚染の観察にまで至らなかった。
以上、表1の結果から、実施例のポリグリセリン脂肪酸エステル(C−1)を用いると、比較例のポリグリセリン脂肪酸エステル(C−2)を用いた場合と比較して、耐衝撃性及び金型汚染において共に改善することが確認できた。
このような熱可塑性樹脂組成物からなる成形品を、電気・電子機器などの部品に使用するのに好適であることが確認できた。
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で多くの変形が可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されない。
51 射出成形機
52 金型(型)

Claims (11)

  1. 熱可塑性樹脂と、
    フィラーと、
    ポリグリセリン脂肪酸エステルと、を含有し、
    前記熱可塑性樹脂は、下記の式(I)で示される成分を含み、
    前記ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸が、不飽和脂肪酸であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
    Figure 2017203154
  2. 前記熱可塑性樹脂の含有量は40質量%以上79.5質量%以下、前記フィラーの含有量は20質量%以上50質量%以下、前記ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量は0.5質量%以上10質量%以下であることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 前記熱可塑性樹脂の全体に対する前記式(I)で示される成分の含有率は、単量体の重量比で2質量%以上30質量%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 前記熱可塑性樹脂は、耐衝撃性ポリスチレン樹脂であることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  5. 前記不飽和脂肪酸が、ヒドロキシ脂肪酸、及び前記ヒドロキシ脂肪酸の縮合体のうちの一方又は両方であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  6. 前記ヒドロキシ脂肪酸が、リシノレイン酸であることを特徴とする請求項5に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  7. 前記不飽和脂肪酸が、オレイン酸であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  8. 前記ポリグリセリン脂肪酸エステルのうち、分子量1000以下の分子の含有率が、重量分率で20%以下であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  9. 前記フィラーが炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物からなる成形品。
  11. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物を、型を用いて成形する成形品の製造方法。
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