JP2017201006A - 嵩密度の異なったカーボンの造粒物の製造方法及びその方法で得られたカーボンの造粒物 - Google Patents
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Abstract
Description
また、近年、携帯電話やノート型パソコン等の普及に伴って、リチウムイオン二次電池が注目されており、需要が高まっている。現在のリチウムイオン二次電池では、電極面積を大きくすることにより電池反応の効率を上げる目的から、電極活物質とバインダー、導電材等を混合した塗料を帯状の金属箔上に塗布した正負両極が用いられ、これらがセパレータと共に巻き回された後、電池缶に収納されている(特許文献1)。
このうち、正極は、電極活物質としてリチウム遷移金属複合酸化物等が用いられる。このような電極活物質単独では電子伝導性、即ち導電性に乏しいため、導電性を付与するために高度にストラクチャーが発達した導電性CBや、CNT、結晶が著しい異方性を示すグラファイト等の炭素材料を導電材として添加し、バインダー(結着材)と共にN−メチル−2−ピロリドン等の非水系溶媒に分散させて、スラリーを作製し(特許文献2)、このスラリーを金属箔上に塗布・乾燥して正極を形成している。
一方、CNTは、単層構造を有するシングルウオールCNT、多層構造を有するマルチウオールCNT、マルチウオールCNTの範疇に入る二層のダブルウオールCNTなどがあり、また、両端が封鎖されているものから、片末端のみが封鎖されているもの、両端とも開いているものがある。また、その丸め方の構造にもアームチェアー型等いくつか種類がある。CNTの製造方法もアーク放電型、触媒気相成長法、レーザーアブレーション法やその他の方法があり、それぞれ一長一短がある。CNTはその機能を活用した用途展開が活発に行われており、中でもリチウムイオン電池の導電助剤とかポリマー等の複合材の導電付与剤として注目されている。
また、非特許文献2には、図13に比表面積が50m2/gからCBの比表面積としては、略限界である1500m2/gまでの間の6種類のCBをPVC樹脂に配合した時の体積固有抵抗率が示されているが、比表面積の大きいCBがより高い導電性を与えることを示している。
しかしながら、ポリマー等にCBを配合して高導電性複合材を得る場合、非特許文献2でもわかる通りCBを高配合する必要があり、高配合する分、ポリマー等の機械的、熱的物性を劣化させるという課題があった。
・特許文献3の(0009)、(0012)、(0014)欄には、CNTの分散性の向上方法として、高速気流衝撃法によって、CNTを転動造粒し、空隙が少なく、見かけ密度が約1g/cm3で、粒子径が0.3〜200μm程度の球状のCNT造粒物が開示されている。
・特許文献4には、官能基の導入など煩雑な作業がなく、親水性・疎水性を問わず熱可塑性樹脂をバインダーとしてCNTを被覆(コーティング)し、更にCNT内部へ熱可塑性樹脂を浸透させることで、CNTを高配合で粒状化させ、飛散性の大幅な低減とともに加工性やハドリング性等の作業性を向上させるとともに、熱可塑性樹脂のマトリックスとの濡れ性や分散性、導電性、機械的物性を著しく向上させたCNT高配合樹脂粒状物が開示されている。
・特許文献5には、官能基の導入など煩雑な作業がなく、各種のゴムをバインダーとしてCNTを被覆(コーティング)するとともに、CNTの集合体の内部へゴムを浸透させることで、CNTを高配合で粒状化させ、飛散性の大幅な低減ともに加工性やハドリング性等の作業性を向上させるとともに、ゴムのマトリックスとの濡れ性や分散性、導電性、機械的物性を著しく向上させたCNT高配合ゴム粒状物が開示されている。
・特許文献6の段落[0042]〜[0052]には、リチウム二次電池の製造に当り、正極活物質粉末と、CBやCNT等の二種以上の炭素質材料からなる導電材と、アミン系やエーテル系・ケトン系・エステル系・アミド系溶媒・水等からなる溶媒、ポリフッ化ビニリデン等からなるバインダー(これらを総称して電極材料という。)を、高速せん断分散機を用いてスラリーを調整する分散処理において、正極活物質粉末、炭素質材料、導電材、バインダーの混合・分散は、一回の高速せん断分散機による分散処理で行うか、複数回に分けて行う製造方法が開示されている。そして、後者の製造方法において、電極材料の一部と溶媒の一部とを、高速せん断分散機を用いて混合・分散した後、得られたスラリーに電極材料の残部と溶媒の残部とを添加して、再度、高速せん断分散機を用いて混合・分散を行うことにより分散液(スラリー)を得る技術が開示されている。
(1)混合造粒する粉体を嵩密度で見た場合、CB粉体が0.03〜0.380g/cm3であるのに対し、CNT粉体は0.01〜0.05g/cm3と約1/8以下である事から、トータル容積の小さなCBと膨大な容積のCNTを混合することになり、均一混合そのものが困難という課題を有していた。
(2)混合が困難なことから均一に混合するには長時間を要することになり、このために繊維状のCNTが切断されポリマー等に配合した際に導電性が劣化するなどの課題があった。
(3)また、CB粉体とCNT粉体が水系分散媒に湿潤していない初期の混合段階においては、混合造粒機周りから嵩密度が低くまた、水系分散媒との湿潤性が悪いCNT粉体が多量に飛散するという課題を有していた。
(4)特許文献1,2,6の技術は、CB粉体やCNT粉体を直接混合・分散するので、導電材の分散不良や粒径の制御が不十分でブツが発生し易く、そのために、活物質であるリチウム遷移金属複合酸化物の性能を十分に引き出すことが困難であった。
(5)特許文献3の技術は、絡み合っていたCNTが解砕され、更に造粒されて造粒物を製造できる優れた技術であるが、粒径が、細かすぎるので、ハンドリング性や、
飛散性に欠け、環境負荷も大きいという課題があった。
(6)特許文献4の技術は、CNTの内部や外表面を熱可塑性樹脂で被覆(コーティング)しているので、CNTのハンドリング性が著しく向上し、基体樹脂との密着性が著しく向上し機械的物性などが良くなり、さらに混錬時のCNTの定量供給性を著しく向上させる等の長所は有しているが、合成樹脂にしか利用できず、リチウムイオン2次電池や塗料・インキには利用できないというだけでなく、製造中に多大の溶剤を用いるので、設備コストや生産コストが高くなることという課題があった。
(7)特許文献5の技術は、CNTの内部や外表面を固形状ゴムやゴムラテックスで被覆(コーティング)しているので、CNTのハンドリング性が著しく向上し、基体樹脂や基体ゴムとの密着性が著しく向上し電気的物性などが良くなる等の長所は有しているが、ゴム製品にしか利用できず、リチウムイオン2次電池や塗料・インキには利用できないというだけでなく、製造中に多大の溶剤を用いるので、設備コストや生産コストが高くなることという課題があった。
(8)特許文献6の技術は、正極活物質粉末と、CBやCNT等の二種以上の炭素質材料からなる導電材と、アミン系やエーテル系・ケトン系・エステル系・アミド系溶媒・水等からなる溶媒、ポリフッ化ビニリデン等からなるバインダーからなる混合物を、高速せん断分散機を用いてスラリーを調整する分散処理において、混合物をひとまとめにして、高速せん断分散機を用いてスラリーを調整するので、CNT粉体が大量に飛散し、目標値どうりにCNTを含有させるのが困難であり、かつ前記のごとく環境汚染や作業性に欠けるという課題を有していた。また、特許文献6には、分散したスラリーを噴霧乾燥した造粒物という表現があるが、この造粒物の粒径は、(表1)から明らかなように4〜10μmと極めて小さい。更に得られた造粒物は工程の中の流れの一段階として湿式状態で存在するのみである。乾燥した造粒物としては存在しない。
(9)そこで、低原価でしかも少量の配合で高導電性等種々の特性を発現するカーボンの開発方向としてCB粉体とCNT粉体のブレンドが種々検討されてきたが、既存の装置並びに方法では、CB粉体とCNT粉体の均一混合が困難で殆んど不可能であった。又、混合造粒時にCNT粉体の飛散が多く、作業環境を悪化させるだけでなく、作業者の健康上の安全性を害するという課題があった。
a.嵩密度が大幅に異なるCB粉体とCNT粉体とを短時間で、かつ均一に混合・造粒する少ない工程で、付加価値の高い嵩密度の異なったカーボンの造粒物を低原価で量産できる。
b.機械的強度や、導電性、熱伝導性、化学的安定性に優れたカーボンの造粒物を低原価で製造できる。
c.粒径の制御が容易で、製造現場において、CNTの飛散が少なく製造現場の安全性に優れる。
d.作業現場において、カーボンの造粒物の飛散が少なく作業現場の安全性に優れる。
また、本発明の他の発明は、同じく上記課題を解決するもので、以下の目的を達成できる嵩密度の異なったカーボンの造粒物を提供することである。
a.CNT単体に比べ嵩密度と粒径が大きいので、飛散し難く、作業環境の汚染が少なく、安全性に優れる。
b.CNT単体に比べ嵩密度と粒径が大きく、硬度も固いので、輸送途中での粉化も少なく計量性にも優れ、ポリマー等に定量供給ができ、目的物に、目標値どうりの物性を付与することができる。
c. 種々のポリマー等と複合化しやすく汎用性に優れ、CBよりも高品質でポリマー等の改質効果が高いので、CB単独で用いるよりも少ない量でポリマー等の固有の諸物性を劣化させずに高付加価値のポリマー等の複合製品を得ることができる。
d.導電剤や顔料、添加剤等との分散性に優れ、目標値どうりに複合材を塗料に含有させることが可能でリチウム遷移金属複合酸化物や導電プライマーの性能を十分に引き出すことができる。
e.高価なCNTの使用量を減らし、低原価で、高導電性等の物性を備えたポリマー等の複合体を製造できる。
f.ホッパーや空送配管の閉塞事故等のない定量供給性に優れ、取り扱いやすく作業性 に優れる。
本件発明では、湿式造粒法の中の撹拌機による方法をベースとしている。この方式は撹拌ブレードの回転により湿潤下粉体が転動と混合作用を受け、凝集して粒子になる方法である。
このメカニズムをさらに細かく述べると、(a)液体(バインダー)により穏やかな粒子集団の形成、(b)ブレードによる破砕、(c)圧力による粒子核の形成と緻密化、(d)衝突による粘着結合、(e)(b)〜(d)の繰り返し、(f)整流及び緻密化、の工程を経て造粒物ができると考えられている。
本発明の請求項1に記載の嵩密度の異なったカーボンの造粒方法は、粒径が100nm以下のCNTを水に分散させるCNT分散工程と、分散機中のCB粉体に前記CNT分散工程で得られたCNT分散液を混合し造粒する造粒工程と、前記造粒工程で得られたカーボンの造粒物を乾燥する乾燥工程と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下の作用が得られる。
(1)CNT分散液中のCNTの粒径が100nm以下なので、上記(a)の工程において、CBの凝集塊内部に浸透しやすい。
(2)CNTの分散粒径が100nm以下であるので、上記(b)と(c)の工程において、粉体と粉体のブレンド造粒に比べ、CB粉体との均一混合性が向上するだけでなく造粒粒子核の形成も多くなると考えられている。
(3)このようにCBとCNTの均一混合性が向上しているので、上記(d)工程における衝突による粘着結合性も高くなることから、嵩密度の高いか(対策)の硬いミリオーダーレベルの球状に近い緻密な造粒物を得ることができる。
(4)角度を変えて言うと、本件発明は、造粒工程においても飛散が大で取り扱いにくいCB粉体やCNT粉体を直接混合し造粒するのではなく、CB粉体よりも疎水性でありまた、嵩密度も小さく飛散しやすいCNT粉体を予め水に分散させながらCNT分散液を調整し、それをCB粉体の造粒バインダーとして添加するので、CNTがCBの凝集塊ちゅうに容易に浸透し均一混合物ができるため、CNT粉体単独の造粒物に比べ、嵩密度や硬度の高い緻密な造粒物を得ることができる。
(5)CB凝集塊の内部や表面に分散液中で解膠し微粒子化したCNTが均一に浸透し付着されているので、CBとCNTが一体化した状態にあり、分散液に分散する場合でもCNT比率の高い高導電性のカーボンの造粒物を得ることができる。
(6)飛散しやすく取り扱い難いCB粉体やCNT粉体どうしを混合するのではなく、疎水性表面を有し嵩密度が小さく飛散しやすいCNT粉体を先に水に分散させたCNT分散液を調整し、ついで、CB粉体を混合するので、CNTがCBの凝集塊中に容易に浸透し易く、その結果、CNT粉体に比べて著しく嵩密度を大きくすることができる
CB粉体としては、サーマル法やアセチレン分解法等の熱分解法や、コンタクト法(チャンネル法やガスブラック法)、やガスファーネス法、オイルファーネス法など不完全燃焼法で得られるもの、更にはテキサス法、ファーザー法、シェル法など重質油のガス化プロセスで得られるもの等、用途に応じて選択できる。
具体的には、例えば、東海カーボン社製の#4000及び#5000シリーズ、三菱化学製の#3000シリーズ、DENKA社製のFX、HS、デンカブラックなど、コロンビヤン社製のConductexシリーズ、キャボット社製のVulcanシリーズやLITXシリーズ、TIMCAL社製のENSACOシリーズやSuperP−Liシリーズ、Degussa社製のプリンテックスL等が挙げられるが、これに限定されるものではない。また、これらのCB粉体は、単独並びに複数種を組み合わせて用いてもよい。
CNTの繊維径は微細なほどCBの凝集塊中に浸透しやすくなるので好ましいが、0.3nm以下になると水分散時の分散安定性が極端に悪くなると共に、繊維長が長いCNTの場合、繊維が折れた分散液となるため、CNTが保有している本来の機能が出現し難くなくなる傾向がある。一方、繊維径が100nmを超えると、分散液中のCNTがCBの凝集塊内部に浸透し難くなるため均一混合性に問題が出てくるので好ましくない。
繊維長は導電性や機械的特性、分散性に関係し、0.1μm〜2000μm、好ましくは1μm〜1000μmの物が用いられる。繊維長が1μmよりも小さくなるにつれ導電性や機械的特性が発現し難くなる傾向がみられ、また1000μmを超えるにつれ繊維の絡み合いが強くなるため分散不良塊が多くなるだけでなく混練分散時に繊維の切断が多くなり好ましくない傾向がみられる。0.1μmよりも小さいか、2000μmを超えるとこれらの傾向がさらに強いので好ましくない。
CNTのアスペクト比としては、10〜10000程度で、六角網目状のグラファイトシートが円筒状をなした構造物が好適に用いられる。単層のCNT、多層のCNTいずれでも良く、最終の目的に応じて選択することができる。また、CNTの製造方法に関しても制限されるものではなく、炭素含有ガスを触媒と接触させる熱分解法、炭素棒間にてアーク放電を発生させるアーク放電法、カーボンターゲットにレーザーを照射するレーザー蒸発法、金属微粒子の存在下で炭素源のガスを高温で反応させるCVD法、一酸化炭素を高圧下で分解するHiPco法等のいずれでも良い。また、金属原子をドープしたCNTでも良い。
また、これらのCNTは、単独並びに複数種を組み合わせて用いても良い。
なかでもCNTを分散する際はメデイア型分散機や超音波分散機が多く使われている。メデイア型分散機の具体例としては、井上製作所社製のマイテイーミル、スパイクミル、キーミル、MPミル、ナノソニックミルや浅田鉄工社製のナノグレンミル、ピュアグレンミル、ナノギャッパーグレンミル、ピコグレンミル、エコミル、デユアルグレンミル、タフミル、レボミル、バスケットミル、ボールミルなどが挙げられる。
また、超音波分散機としては、超音波工業社製のUSHシリーズが挙げられる。
さらに、予備混合(プレミックス)として用いられる分散機の具体例としては、浅田鉄工社製のデスパ、コーネルデスパ、二軸デスパ、バタフライデスパ、プラネタリーミキサ、プラネタリーデスパなどがあり、比較的少量を予備混合する場合は、PRIMIX社製のラボ・リューション、オートミクサー、ホモミクサー、ホモデイスパーなどが挙げられる。
水が5倍よりも少なくなるにつれCNTの均一分散液が得られにくく、また、水が30倍を超えるにつれCBの凝集塊中への分散に長時間を要す傾向があるので好ましくない。
撹拌造粒に用いる機器としては、バッチ式と連続式に大別できバッチ式の代表としては、ヘンシェル型撹拌造粒機が、また、連続式としては、二軸スクリューの回転により造粒する二軸ピン式造粒機が挙げられる。
ヘンシェル型としては、(株)アーステクニカのハイスピードミキサーシリーズ、(株)テクノパウダルのSPGシリーズ、日本コークス工業(株)のFMミキサ、(株)カワタのSMBやSMシリーズ、(株)パウレックスのVGシリーズ等が挙げられる。
また、二軸ピン式としては、(株)新日南のダウ・ペレタイザーが挙げられる。
小規模で製造する場合は、フードプロセッサーや家庭用ミキサーさらには超小型のラボ用ヘンシェルミキサー等が好適である。
一方バッチ式の場合は、ヘンシェル型造粒機を例にとると、CNT紛体を造粒機に所定量挿入した後、約300〜1500rpm好ましくは500〜1000rpmで撹拌し、そこにCNT分散液を少量ずつ添加し、造粒状態を確認しながら場合によっては水を追加していき、所望の粒度になったところを見計らい、取り出して乾燥し、造粒物が得らる。
乾燥には、真空乾燥や熱風乾燥が用いられる。熱風乾燥器としては、振動/流動乾燥器、流動乾燥器、箱型乾燥器、ドライヤー式乾燥器等が使用でき、一方、真空(減圧)乾燥器としては、真空棚段式乾燥器、減圧アウターミキサー型乾燥器、箱型乾燥器等が使用できる。
この構成により、請求項1で得られる作用に加えて以下の作用が得られる。
(1)水溶性有機溶媒が30質量%以下添加されることにより、CB粉体やCNTの種類にもよるが、CBやCNTの疎水性を改良することができる。
水溶性有機溶媒の種類としては、例えばアルコール類、グリコール類、多価アルコール類、ケトン類、エステル類、ハロゲン化炭化水素類、及びその他の水溶性有機溶剤が挙げられる。アルコール類としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノールが挙げられる。
グリコール類としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1.3-ブタジエン-1-オール、1.5ペンタンジオール、へキシレンジオールが挙げられる。
多価アルコール類としてはグリセリン、トリメチロールプロパン、ソルビトールなどが挙げられる。
その他、ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、シクロペンタノンが挙げられる。エステル類としては、酢酸エチル、ブチルラクトン、プロピルラクトンが挙げられる。アミド類としては、N,N―ジメチルホルムアミド、N,N―ジメチルアセトアミなどが挙げられる。ハロゲン化炭化水素としては、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンが挙げられる。その他の水溶性有機溶媒としては、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、プロピオニトリルなどが挙げられる。
これらの水溶性有機溶媒は、単独で用いてもよいし、複数種組み合わせて用いてもよい。
この構成により、請求項1または2のうちいずれか1で得られる作用のほか、以下の作用が得られる。
(1)CB粉体にCNT粉体を1〜40質量%混合することにより、CB単体に比べて導電度を著しく高めた導電性カーボンを低原価で量産することができる。
(2)CNT単体に比べて嵩密度を高くすることができ、従来CNTの嵩密度が低いことに伴って発生していた種々の課題を改良することができる。
この構成により、請求項1乃至3のうちいずれか1で得られる作用に加えて、以下の作用が得られる。
(1)分散剤は、凝集状態にあるCNTの表面に張り付いて水とのなじみ、いわゆるぬれ効果を向上させる。
(2)次に、CNTの表面に摩擦などを起して粒子同士をバラバラにする〔微粒子化〕
(3)さらに、摩擦を起こした粒子の表面に静電気を発生させたり、立体反発をさせたりして、粒子同士が再度凝集するのを防ぐ働きをする。これを分散安定化という。
この3つのステップを経て、分散剤は物質を分散させる。
(4)分散剤を用いることで、CNTの分散が進み、また、分散安定性も向上するのでCNTがCBの凝集塊に容易に浸透し、CBとCNTの均一混合物を製造することが可能となる。
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤が挙げられる。アニオン性界面活性剤としては、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩が挙げられる。カチオン性界面活性剤としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルアンモニュム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩が挙げられる。非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルが挙げられる。両性界面活性剤としては、ベタイン両性界面活性剤、アミノ両性界面活性剤、イミダゾリン両性界面活性剤が挙げられる。
アクリルアミド系高分子としては、ポリアクリルアミドが挙げられる。セルロース系高分子としては、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースが挙げられる。でんぷん系高分子としては、酸化でんぷん、ゼラチンが挙げられる。
これらの分散剤は、単独でもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。
この構成により、請求項1乃至4で得られる作用の他、以下の作用が得られる。
(1)請求項1に記載した作用と同様の作用が得られる。
この構成により、請求項1乃至4で得られる作用の他、以下の作用が得られる。
造粒物の粒径は、取り扱い作業時のハンドリング性や作業性に大きく関わって来る。粒径が0.3mm以下であるとホッパーからの流動性が低下するだけでなく、ニューマチック輸送時等に配管閉塞を起こす可能性が高くなる。また、0.3mm未満になるにつれ、造粒物には、粉状のカーボンも多く含有されているので、ホッパー等並びに混錬機への投入や混錬時に飛散が多くなるので、作業者の安全性に対するリスクが高まるので好ましくない。
一方、3mmよりも大きくなるとカーボンブラック便覧(第三版)の389頁に記載されている「ゴム中におけるCBの混合・分散プロセス」にある、「粉砕」「混入」「分散」「分布」の内、「粉砕」「混入」という初期分散性がスムースに進まないため、ポリマー等へ混錬・分散した際ポリマー等との接触面積が小さくなり分散不良になりやすい傾向にある。
これは、0.1mmよりも小さいか5mmよりも大きいとこれらの傾向が著しいので好ましくない。
カーボン造粒物の粒径は、造粒物数十個をメジャーと共に光学顕微鏡にセットし、観察、測定した。
造粒物の粒径と嵩密度それに硬さの特性は、造粒特性と呼ばれ相互に関係している。
嵩密度は、造粒品内の粒子の緻密度を表している。原料カーボンの比表面積が大でまた、ストラクチャー(DBP吸収量で表される)が高いほど嵩密度は低くなるのが一般的である。特にDBPの影響が大きい。今回用いたCNTは、粉体の嵩密度が0.02g/ccまた、これをCNTメーカーで造粒(タブレットマシン方式)したものの嵩密度が0.07g/ccであるのに対し、本発明のカーボン造粒品の嵩密度は、2倍以上の値を示す。(表4参照)これは、CNTを予め水分散した後、CB粉体のバインダー水として用いたため、CNTがCB凝集塊の内部に浸透するなどして均一混合造粒品すなわち、CBとCNT一体形造粒品が完成した。CBとCNT単独の嵩密度は、DBPの違いからCBの方が数倍高いため一体型造粒品の嵩密度は、CBに引っ張られた値になり結果としてCNT単独造粒品より高い嵩密度を示すものと考えている。
一方、水分散状態のCNTをバインダーとせずCB粉体とCNT粉体を高速撹拌しながらそこに水を添加する従来の造粒方法であると、比較的水にぬれ易いCBと濡れにくいCNTは均一混合状態を形成しがたいため乾燥後の造粒品は、CB造粒品の周りにCNTが「ダマ」の状態で存在する造粒品となる。しかしながら、この物の嵩密度もCBの嵩密度が主体となるため、本発明品と大差ない。大きく異なるのは、硬さであり、本方式の造粒品は、硬さが低くなる傾向にある。
この範囲の硬さであると、作業環境において粉化による飛散が少ないので、安全性リスクが低減されるのは言うまでなく、ホッパー等への閉塞も無く安定供給にも優れる。さらに、輸送時や保管時の粉化も抑えられるので品質管理上も好ましい。
硬さが15g/粒を超えると急激な分散不良を起こす傾向にある。造粒品の硬さは、特に低粘度分散系での分散性に大きな影響を及ぼし、硬すぎると例えば新聞インキ製造時のプレミックス段階での分散性を悪化させ、次工程へつなぐ搬送ラインを閉塞させるなどのトラブルが発生する。
その理由は、前述した混合・分散プロセスにおいて、硬さが15g/粒以上の物は、「粉砕」「混入」プロセスがスムースに行われないためである。
一方、硬さが5g/粒以下になると弱い外圧であっても造粒品が粉化するため、ホッパー等から混練機への安定的供給に問題が発生するだけでなく、飛散も多くなるので安全性面からも問題である。
カーボン造粒物の硬さは、JIS K6219−1〜4(造粒粒子の硬さ測定)に準拠した。具体的には、粒径1mmの粒子を10〜20個測定しそれの平均値を示した。
(1)嵩密度が著しく異なるCB粉体とCNT粉体とを短時間でかつ均一に混合しさらに造粒できる嵩密度の異なったカーボンの造粒物の製造方法を実現できる。
(2)水に対し極めて湿潤性の悪いCNT粉体を、予め水に分散した分散液を造粒水として使用するために、装置周辺へのCNTの飛散を大幅に低減し、環境汚染を著しく低減させ安全性を著しく高めることができる。
(1)CB粉体と目標値のCNTで造粒したカーボンの造粒物を導電材として塗料やインキに用い、従来のCBとCNTの粉体どうしを混合・造粒したものに比べて導電材の分散性を著しく向上させ、ブツ等のない塗面を得ることができる。
(2)従来のCB単体よりも少量のカーボンの造粒物の配合で、従来のCB単体と同等の導電度を有する導電性ポリマー等の組成物を製造できる。
(3)従来のCB単体よりもカーボンの造粒物の配合量が少なくて済むので、ポリマー等の機械的物性や化学的物性の劣化を防止することができる。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明する。尚、本発明は実施例により制限されるものではない。
実施例及び比較例で使用したCBとCNTの物性を(表1)に示す。
CBとCNT分散液の組み合わせを(表2)に示す。
(表2)の組み合わせでCNT分散液を調整した。
CNTの粒径の測定は、0〜100μm間の粒径が測れる粒ゲージ(コーテック(株)製、KT−VF−2113)を用いて測定した。
CNT分散液1のCNTの粒径は、3μmであった。
分散液の配合と分散液の状態を(表3)に示した。
また、粒度をみると、CNT分散液1,2,6はCNT分散液4,5に比べて粒度が小さい。これは分散性が進んでいるためである。
CNT分散液中の粒度が小さい場合、CBの凝集塊中に浸入し易く、また外表面に付着しやすいので好ましい。
CB粉体とCNTの混合性及びカーボンの造粒物の評価は、混合時の飛散性と灰分量について実施した。
飛散性は、ヘンシェルミキサーの周りに80cmx80cmの白色模造紙2枚を設置し、この紙上並びにヘンシェルミキサーの蓋等に飛散したCBとCNTを刷毛で集めて秤量した。
また、CBとCNTとの混合性は、CBとCNTに両方に存在する灰分(ASH)で判断した。CBとCNTの灰分測定は、CBやCNTを2.0g秤量し磁製坩堝に入れる。これを750℃の炉に入れ完全に灰化させ冷却後灰化残物の量を秤量した。灰分量は、残分を最初のサンプル量で割り、%で表示した。
CBとCNTの灰分は、同一装置、同一条件で評価でき、さらに、CBとCNTの灰分には約20〜500倍の差が有ることから、両者の混合状態評価に適した方法であるといえる。
造粒物の灰分測定は、造粒終了後ヘンシェルミキサーの蓋を開け、任意に4か所から約10gずつをサンプリングし、150℃熱風乾燥器で約10時間乾燥し、水分を完全に蒸発させ乾燥させたカーボンの造粒物を用いた。
その結果を(表4)に示した。
また、実施例3と同じ配合量である比較例4の飛散量も実施例3より多い。比較例4用いた分散液は、超音波分散を行っていないため比較例3で用いた分散液に近い高粘度を示したことから、比較例3に類似した原因で飛散量が多くなったと考える。なお、実施例5の飛散量が最も少ない結果となったのは、用いた分散液6にメタノールが含有されているため、混合・造粒時にCB粉体に素早く浸透しカーボン全体を濡らしたためと考えている。
造粒品の灰分から調べたCBとCNTの造粒混合性は、4か所から採集したサンプルに差がない事、また、計算で求めた加重平均値と4か所サンプルの灰分平均値が類似しているほど優れていると言える。
実施例1〜5は、比較例1〜4に比べいずれも優れた結果になっている。このことから、CBとCNTの混合造粒品を造粒する際、これらの粉体を直接投入する従来に方法に対し、CNTを予め水分散させた後CBに投入する本発明の方法は、両者がほぼ均一に混合された造粒品が得られることが判る。
また、比較例3と4の様に、CNT水分散液をバインダーに使用する方法においても、水分散液に流動性が無く、高粘度で分散性の悪い分散液では、効果がないことも判る。
次に、嵩密度について、実施例1、3,4と比較例4,5の嵩密度を調べた。嵩密度は、CBとCNTの混合比率でほゞ決まるため、実施例と比較例間には、大差はなかった。(例えば、実施例3と比較例4)
(実施例1)
ヘンシェルミキサー型混合機(日本コークス製、FM5RC、容量5L)にCB#3050を95g入れ500rpmで撹拌しながら、上部投入孔から142gのCNT分散液1を2分間で投入した後、回転数を1000rpmに上げ3分間混合した後、再び500rpmで2分間混合しカーボンの造粒物を得た。
(実施例2)
CBをHS−100に変更した以外、実施例1と同様にしてカーボンの造粒物を得た。
(実施例3)
CBとしては、#3050を90g用い、CNT分散液2を175,4gとした以外、実施例1と同様にしてカーボンの造粒物を得た。
(実施例4)
CBとしては、#3050を60g用い、CNT分散液3を362.7gとした以外は実施例1と同様にしてカーボンの造粒物を得た。
(実施例5)
CNT分散液6を用いた以外は、実施例3と同様にしてカーボンの造粒物を得た。
実施例1で用いたヘンシェルミキサーにCBとして#3050を95gとCNT5gを入れ500rpmで撹拌しながらイオン交換水135gを2分間で投入した後、回転数を1000rpmに上げ3分間混合後、再び500rpmで2分間混合しカーボンの造粒物を得た。
(比較例2)
CBをHS−100に変更した以外は、比較例1と同様にしてカーボンの造粒物を得た。
(比較例3)
CBとしてHS−100を用い、分散液としてCNT分散液4を171,1gをスパチョラでかき混ぜながら加えた以外は、実施例1と同様にしてカーボンの造粒物を得た。
(比較例4)
CBとして#3050を90gとCNT10gを用い、分散液としてCNT分散液5を用いた他は、実施例1と同様にしてカーボンの造粒物を得た。
(比較例5)
CBとして#3050を100gに直接イオン交換水110gを2分間で投入した後、回転数を1000rpmに上げ3分間混合後、再び500rpmで2分間混合しCB単独のカーボンの造粒物を得た。
(1)実施例3と比較例4を対比すると、はCNT分散液の粘度が著しく異なるので、実施例3はCBとCNTの造粒物の飛散量が7分の1と著しく少ないことが分かる。このことから、混合の重要性が分かる。
(2)カーボンの飛散量において、CNTの添加量が5%である実施例1,2と比較例1,2を対比すると、実施例品は、比較例品に比べ4.5〜9分の1と著しく飛散量を減少させ安全性に優れることが分かった。
また、実施例3と比較例3を対比すると、実施例品は、比較例品に比べ11分の1と著しく飛散性を向上させていることが分かった。このことから分散剤は、添加量が1質量%以下では混合・分散時間を多くしないとCNTが分散し難く、3質量%であればCBが10質量%でも十分分散させることが分かった。
また、実施例4と比較例4を対比すると、実施例品は、比較例品に比べ分散液中のCNTが4倍も多いにもかかわらず、カーボン粉体の飛散量が約30%も少ないことから、分散剤の添加量をある程度を多くすれば、CNTの分散性を向上させることが分かった。
CB粉体単独で水に混合した比較例5に比べ、水系分散媒に分散剤を3.6%混合した分散液中にCNTを10質量%混合分散した実施例5は、カーボン粉体の飛散性が7.5分の1に減少していた。このことから作業現場等でのカーボンの造粒物の安全性が確認できたといえる。
一方、実施例1〜5を見ると、CNT添加量が増えるほど、硬さが低下する傾向にあるが、CNTを30%配合した実施例4においても#3050単独品より高い値を示している。また、CNTを10%配合の実施例5は、水分散時にメタノールを加え分散性と濡れ性を向上させた分散液となっているため、硬さは同一CNT配合量の実施例3より高く、CNT5%配合の実施例1と2レベルであることが判る。
これらのことから、造粒品内部の粒子の緻密性を向上させると造粒物の硬さも向上することが判った。
(実施例6)
実施例3と4のカーボンの造粒物と比較例3と5のカーボンの造粒物について、樹脂に配合した場合の体積固有抵抗(VR)とアイゾット衝撃強度を調べた。
ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス社製のS-300F)に各カーボンの造粒物を加え、混練機(TEM−26SX(東芝機械社製))で混錬しコンパウンドを得た。カーボンの造粒物の配合量は、5,10,15,20%の4レベルとした。得られたコンパウンドは、射出成型機で平板とアイゾット用のノッチ付き試験片を作成し、VRは低効率計(ロレスターGX MCP−T700(三菱化学社製))を用いJIS k 7194に準拠して測定した。
一方、アイゾット衝撃強度は、JIS K 7110に準拠して測定した。
測定結果を、(表5)に示した。
また、実施例3と実施例4を対比すると、CNTの配合量が4倍多い実施例4が3分の1配合量で済むことが分かった。このことは樹脂のアイゾット衝撃強度の劣化を低減できることを表している。
また、実施例3と比較例3を対比すると、実施例3の方が約4割少ない配合量で同一抵抗(VR)を示すことが判る。実施例3と比較例3の違いは、CNT水分散液を作る際の分散剤の添加量であり、比較例3は実施例3の1/5しか添加していない。
前述した通り、比較例3の分散液は、バサバサ状でありこれをCB粉体に加えてもCNTが均一に混合分配されず、不均一な造粒品になっていると推測される。
表5の結果は、造粒品の段階でCBとCNTの混合が不均一な物は、樹脂に配合、混錬した際にもCBとCNTの理想的分散状態が得られず、CBはそこそこ分散しているけど、CNTの「ダマ」が解されず、分散不良の状態で存在しているのではないかと考えている。
これらのことから、CBとCNTの混合造粒物を作る場合は、造粒時に均一な一体混合物にするかが極めて重要な因子であるといえる。
また、実施例3と比較例3を対比すると分散剤の多い実施例3は約2分の1の配合量で済むことが分かった。
つぎに、アイゾット衝撃強度について、従来品の比較例5と実施例品を対比すると本発明品の方が著しく優れていることが分かる。また、CNTの配合量が多い実施例4は、実施例3の1.5倍の強度を有していることが分かった。このことからCNTの配合量の多いカーボンの造粒物の方が機械的強度に優れることが分かった。
本発明のカーボンの造粒物は、リチウムイオン二次電池の正、負極電極の導電材(導電補助剤)や車等の導電プライマー塗料としても用いることができる。そこで、これらの用途に用いる場合、重要な特性の一つは導電性であるので、実施例4と従来方法で得られた比較例5のカーボンの造粒物を表6に示す配合でイオン交換水に分散し、カーボンの造粒物3%、5%、10%の分散液を得た。分散剤1はサンエキスP252,分散剤2はPVPK30を用いた。分散は、スリーワンモーターで予備混合後、(株)井上製作所製のビーズミル(マイテイーミルMHG−0.5)で分散した。得られた分散液の抵抗は、分散液をPETフイルムにバーコーター♯10を用い塗布し室温で乾燥後、ロレスターGX MCP T70で測定した。
その結果を、表6に示した。
カーボンの造粒物の硬さは、JIS K6219−1〜4〔造粒粒子の硬さ〕に準拠して測定した。その結果を(表7)に示した。
Claims (7)
- 粒径が100nm以下のカーボンナノチューブを水に分散させるカーボンナノチューブ分散工程と、造粒機中のカーボンブラック粉体に前記カーボンナノチューブ分散工程で得られたカーボンナノチューブ分散液を混合し造粒する造粒工程と、前記造粒工程で得られたカーボンの造粒物を乾燥する乾燥工程と、を備えたことを特徴とする嵩密度の異なったカーボンの造粒方法
- 前記水に分散媒として水溶性有機溶媒が30質量%以下添加されていることを特徴とする請求項1に記載の嵩密度の異なったカーボンの造粒方法
- 前記カーボンブラックに対しカーボンナノチューブが1質量%〜40質量%混合されていることを特徴とする請求項1または2のうちいずれか1に記載の嵩密度の異なったカーボンの造粒方法
- 前記水に、分散剤が添加されていることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1に記載の嵩密度の異なったカーボンの造粒方法
- 前記カーボンナノチューブ分散液中のカーボンナノチューブの分散粒径が1〜100μmであることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1に記載の嵩密度の異なったカーボンの造粒方法
- 請求項1乃至3のいずれか1のカーボンの造粒方法で製造された嵩密度の異なったカーボンの造粒物であって、平均粒径が0.3〜3mmであることを特徴とする嵩密度の異なったカーボンの造粒物
- 請求項1乃至3のいずれか1のカーボンの造粒方法で製造された嵩密度の異なったカーボンの造粒物であって、前記カーボンの造粒物の1.0mm粒径の硬度が5〜15g/粒であることを特徴とする嵩密度の異なったカーボンの造粒物
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