JP2017198257A - コルゲート管 - Google Patents

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Abstract

【課題】 口開きを防止することが可能なコルゲート管を提供する。【解決手段】 内側重ね合わせ部7aには、管軸方向に沿って山部3同士を管軸方向に結ぶリブ17aが形成される。同様に、外側重ね合わせ部7bには、管軸方向に沿って山部3同士を管軸方向に結ぶリブ17bが形成される。周方向断面において、リブ17aの内周面の幅(周方向長さ)は、リブ17aの基底部(谷部5側)に向かうにつれて、徐々に広幅に拡幅する。また、周方向断面において、リブ17bの内周面の幅(周方向長さ)は、リブ17bの基底部(谷部5側)に向かうにつれて、徐々に広幅に拡幅する。リブ17aの外周面の幅は、リブ17bの内周面の幅より幅狭に形成される。すなわち、内側重ね合わせ部7aの谷部5に形成されたリブ17aが、外側重ね合わせ部7bの谷部5に形成されたリブ17bに収納できる寸法に形成されている。【選択図】図6

Description

本発明は、長手方向に連続する開口部を有し、開口端部近傍の重ね合わせ部同士を重ね合わせて閉管することが可能なコルゲート管に関するものである。
従来、電線等を敷設する際に、電線等はコルゲート管などの保護管に挿通される。コルゲート管は管状であるため、このような管状の部材に電線を挿通するためには、電線を端部から順次送り込む必要がある。しかし、この作業は必ずしも容易ではなかった。
これに対し、コルゲート管の一部を長手方向に沿って切れ込みを入れ、この切れ込みから電線を挿入する方法がある。この場合には、電線を長手方向に送り込む必要がないため作業性が良い。
このような、開口部を有するコルゲート管を用いる場合には、開口部から挿入された電線が露出して損傷することを防止するために、コルゲート管に電線を挿入した後、コルゲート管にテープを巻き付けて、電線が外部に露出することを防止する必要がある。このため、作業の簡素化によるコストダウンが望まれていた。
このようなコルゲート管としては、例えば、周方向の山部と谷部とを軸線方向に交互に設けていると共に、軸線方向の全長にわたってスリットを有し、スリットを閉鎖状態にロックできるコルゲートチューブがある(特許文献1)。
特許文献1では、スリットを挟む山部の一方側に、スリット端より周方向に係止用の凹凸部を連続して形成してメス側ロック部が形成される。また、スリットを挟む山部の他方側に、スリット端より周方向に係止用の凹凸部を連続して形成してオス側ロック部が形成される。該オス側ロック部をメス側ロック部の内面側に挿入して、凹部同士および凸部同士を重ね合わせて嵌合することで、スリットを閉鎖状態にロックすることができる
また、内管体と外管体とにストッパー片を設け、ストッパー片の相互係合によって大口開口部を閉鎖状態とすることが可能なワイヤハーネス用コルゲート管がある(特許文献2)。
特許文献2では、ワイヤハーネスを収納する可撓性円管体が、管体長手方向に分割した内管体と外管体の組合せで構成される。内管体と外管体は、管体長手方向に大口開口部を有する切欠円弧管であり、相互に重合して管体円周方向へスライド自在の形状である。また、内管体と外管体のいずれかの外周には作動片が設けられる。作動片による内管体と外管体の相対スライドによって、大口開口部を閉鎖した単一円管体を構成することができる。この際、内管体と外管体には対となるストッパー片が設けられる。ストッパー片は作動片として機能し、ストッパー片の相互係合によって、大口開口部を閉鎖状態とすることが可能である。
また、電線を内側に配設して保護する管状のコルゲートチューブであって、内部空間を介して対向する一対の曲げ規制部を有しているコルゲートチューブがある(特許文献3)。
特許文献3では、周方向に沿った凸条の複数の山部と周方向に沿った凹条の複数の谷部とが中心軸方向に交互に連続して並んで形成される。曲げ規制部は、複数の山部の頂部より内周側に設けられ、複数の山部及び複数の谷部を軸方向に横切って直線状に延在する。このコルゲートチューブの曲げ規制部は、中心軸を挟んで対向する位置に一対設けられる。
また、外管または内管として山部または谷部に管軸方向に交互に形成されたコルゲート管の隣接する山部と山部を結ぶリブが谷部の上部に形成されているコルゲート管がある(特許文献4)。
特許文献4では、ヒンジ部を介して対向する開口部を有する内側部材と外側部材を、ヒンジ部を屈曲させることで、内側部材と外側部材を重ね合わせて、管を閉じて閉管することができる。特許文献4のコルゲート管は、略長円形状の断面を形成する。
特開平10−136531号公報 特開平07−245842号公報 特開2012−157181号公報 国際公開公報WO2015/099128
しかし、特許文献1は、スリット近傍の嵌合部の山部にロック機構を形成して口開きを防止しようとするものであるため、ロック機構の部位において、コルゲートチューブの強度変化が大きい。
また、特許文献2は、互いのストッパー片の相互係合によって、大口開口部を閉鎖状態とするものであり、ストッパー片が管外周方向に突出する。このため、コルゲート管を敷設する際などに、ストッパー片が損傷するなどのおそれがある。
また、特許文献3、特許文献4は、リブ状の構成を有するが、これらはコルゲート管の曲りを防止するものであり、コルゲート管を閉塞状態に維持することはできない。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、口開きを防止することが可能なコルゲート管を提供することを目的とする。
前述した目的を達するために本発明は、円周方向に伸びる山部と谷部が所定間隔で交互に管軸方向に繰り返して複数形成されたコルゲート管であって、管円周方向断面に開口部を有し、前記コルゲート管の長手方向に垂直な断面において、前記コルゲート管の周方向の両端に前記コルゲート管の前記山部同士および前記谷部同士が相互に重なり合う重ね合わせ部と、両端の前記重ね合わせ部をつなぐ曲線接続部とを有し、前記重ね合わせ部を重ねずに前記コルゲート管を開いた状態では、前記コルゲート管の長手方向に垂直な断面において、一方の前記重ね合わせ部が内側重ね合わせ部であり、他方の前記重ね合わせ部が外側重ね合わせ部であり、前記内側重ね合わせ部の前記山部および前記谷部のピッチと前記外側重ね合わせ部の前記山部および前記谷部のピッチが一致し、前記重ね合わせ部の前記山部同士および前記谷部同士を重ね合わせた状態で、前記内側重ね合わせ部の前記山部が前記外側重ね合わせ部の前記山部に収納され、前記コルゲート管を閉じることが可能であって、前記重ね合わせ部には、管軸方向に沿って前記山部同士を管軸方向に結ぶリブが形成され、前記内側重ね合わせ部の前記谷部に形成された前記リブが、前記外側重ね合わせ部の前記谷部に形成された前記リブに収納できる寸法に形成されていて、前記内側重ね合わせ部と前記外側重ね合わせ部を重ねた際に、前記内側の重ね合わせ部の前記リブが、前記外側重ね合わせ部の前記リブに収納されて、前記重ね合わせ部を固定することが可能であることを特徴とするコルゲート管である。
前記内側重ね合わせ部が、前記外側重ね合わせ部より外周側に配置されるか、あるいは外側重ね合わせ部が内側重ね合わせ部と同一曲線上の内側重ね合わせ部を延長した位置に配置されても良い。
前記外側重ね合わせ部の前記山部の内周面の幅が前記山部の基底部に向かうにつれて、徐々に広幅に拡幅することが望ましい。
前記内側重ね合わせ部の前記山部の外周面の幅が前記外側重ね合わせ部の前記山部の内周面の幅より幅狭に形成され、前記内側重ね合わせ部の前記山部の外周面の高さが、前記外側重ね合わせ部の前記山部の内周面の高さよりも低いことが望ましい。
前記内側重ね合わせ部と前記曲線接続部との境界部と、前記外側重ね合わせ部と前記曲線接続部との境界部の少なくとも一方には、周方向に対して段差部を有しても良い。
前記外側重ね合わせ部の前記リブが、周方向に所定間隔をあけて平行に2本形成されていて、前記内側重ね合わせ部の前記リブが1本形成されてもよい。
前記外側重ね合わせ部の前記リブが、周方向に所定間隔をあけて平行に2本形成されていて、前記内側重ね合わせ部の前記リブが、前記外側重ね合わせ部の前記リブに対応する間隔で2本形成されてもよい。
前記リブは、前記コルゲート管の軸方向に所定間隔をあけて断続的に形成されてもよい。
前記リブは、前記コルゲート管の軸方向に隣接する前記山部を一つ飛びに交互に結ぶものであってもよい。
前記リブは、前記山部の高さと同一高さに形成されてもよい。
本発明によれば、内側重ね合わせ部の山部と、外側重ね合わせ部の山部に、それぞれリブを形成することで、内側重ね合わせ部と外側重ね合わせ部が円周方向を重ねた際に、リブ同士を嵌合させることができる。このため、内側重ね合わせ部と、外側重ね合わせ部の円周方向に伸びる山部谷部が相互に嵌合することで、管軸方向のずれを防止し、さらにリブ同士の嵌合によりコルゲート管が円周方向に開く口開きをより確実に防止することができる。このため、コルゲート管が閉じた状態を確実に維持し、内部の電線等が外部に露出することがない。
また、外側重ね合わせ部の山部の内周面の幅を、山部の基底部に向かうにつれて、徐々に広幅になるようにすることで、内側重ね合わせ部との重ね合わせが容易である。
また、内側重ね合わせ部と外側重ね合わせ部の山部および谷部の幅方向に、所定のクリアランスを形成することで、コルゲート管の曲げ加工時に、コルゲート管の山部および谷部の変形をクリアランスで一部吸収することができる。このため、コルゲート管の重ね合わせが外れ難い。
同様に、内側重ね合わせ部と外側重ね合わせ部の山部および谷部の高さ方向に、所定のクリアランスを形成することで、コルゲート管の曲げ加工時にコルゲート管の山部および谷部の変形をクリアランスで一部吸収することができる。このため、コルゲート管の重ね合わせが外れ難い。
また、各重ね合わせ部と曲線接続部の境界部に段差を設けることにより、重ね合わせ部の曲線接続部への円周方向の潜り込みを防止することができる。
また、外側重ね合わせ部のリブを、周方向に所定間隔をあけて平行に2本形成し、内側重ね合わせ部のリブを1本形成することで、内側重ね合わせ部のリブと嵌合させる外側重ね合わせ部のリブを選択することができる。このため、重ね合わせ位置を変えることが可能である。
また、外側重ね合わせ部のリブと内側重ね合わせ部のリブをそれぞれ2本形成すれば、コルゲート管を閉じた状態をより強固に維持することができる。
また、リブをコルゲート管の軸方向に所定間隔をあけて断続的に形成することで、コルゲート管の曲げ性を向上させることができる。
特に、コルゲート管の軸方向に隣接する山部を一つ飛びに交互に結ぶようにリブを形成することで、コルゲート管の曲げ性の確保と、重ね合わせ部の固定とを両立することができる。
また、リブが、山部の高さと同一高さに形成されれば、リブが管の外周に突出することがなく、コルゲート管の取り回し時等において、リブの損傷等を抑制することができる。
本発明によれば、口開きを防止することが可能なコルゲート管を提供することができる。
開いた状態のコルゲート管1を示す平面図。 コルゲート管1を示す断面図であり、図1のA−A線断面図。 コルゲート管1を示す断面図であり、図1のB−B線断面図。 コルゲート管1を示す断面図であり、図1のB−B線断面図。 コルゲート管1を示す断面図であり、図1のB−B線断面図。 コルゲート管1を示す断面図であり、図1のC−C線断面図。 コルゲート管1を示す断面図であり、(a)は、図2のD−D線断面図、(b)は図2のD−D線断面図。 閉じた状態のコルゲート管1を示す平面図。 コルゲート管1を示す断面図であり、図8のK−K線断面図。 コルゲート管1を示す断面図であり、図8のN−N線断面図。 コルゲート管1を示す断面図であり、(a)は図9のL−L線断面図、(b)は(a)のM部拡大図。 コルゲート管1cを示す断面図。 開いた状態のコルゲート管1aを示す平面図。 開いた状態のコルゲート管1bを示す平面図。 (a)はコルゲート素管20を示す断面図、(b)はコルゲート管1を示す断面図。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。図1は、コルゲート管1を示す平面図であり、図2は、図1のA−A線断面図(コルゲート管1の長手方向に垂直な断面図)、図3〜図5は、図1のB−B線断面図(コルゲート管1の長手方向に垂直な断面図)図6は、図1のC−C線断面図(コルゲート管1の長手方向に垂直な断面図)である。なお、図1〜図6は、コルゲート管1が開いた状態(管を閉じていない状態)を示す。管を閉じた状態については詳細を後述する。
コルゲート管1には、円周方向に伸びる山部3と谷部5が所定間隔で交互に管軸方向に繰り返して複数形成される。なお、以下の説明において、コルゲート管1の外面側に凸形状のものを山部3とし、コルゲート管1の外面側に凹形状のものを谷部5とする。したがって、コルゲート管1の内面側に凸形状の部位は谷部5の内面側となり、コルゲート管1の内面側に凹形状の部位は山部3の内面側となる。
コルゲート管1は、管円周方向断面に開口部11を有する。すなわち、開口部11は、コルゲート管1の管軸方向に連続して形成される。また、コルゲート管の長手方向に垂直な断面において、コルゲート管1の周方向の両端には、コルゲート管1の山部3同士および谷部5同士が相互に重なり合う重ね合わせ部7が設けられる。なお、重ね合わせ部7を重ねずにコルゲート管1を開いた状態では、コルゲート管1の長手方向に垂直な断面において、重ね合わせ部7の一方の端部側が、内側重ね合わせ部7aであり、他方の端部側が外側重ね合わせ部7bである。
コルゲート管1の内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bの間には、曲線接続部9が形成される。すなわち、曲線接続部9は、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bをつなぐ部位である。
図7(a)は、図2のD−D線断面図であり、図7(b)は、図2のE−E線断面図である。すなわち、図7(a)は、外側重ね合わせ部7bの断面図(コルゲート管1の長手方向の断面図)であり、図7(b)は、内側重ね合わせ部7aの断面図(コルゲート管1の長手方向の断面図)である。
前述した様に、それぞれの重ね合わせ部において、山部3と谷部5とが交互に繰り返して形成される。なお、外側重ね合わせ部7bの山部3の内面寸法は、内側重ね合わせ部7aの山部3の外面寸法よりも大きい。また、外側重ね合わせ部7bの谷部5の内面寸法は、内側重ね合わせ部7aの谷部5の外面寸法よりも小さい。また、内側重ね合わせ部7aの山部3および谷部5のピッチと外側重ね合わせ部7bの山部3および谷部5のピッチは一致する。
したがって、コルゲート管1は、曲線接続部9を縮径して、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bのそれぞれの山部3同士および谷部5同士を重ね合わせることが可能である。このようにすることで、コルゲート管1を閉じることが可能である。
ここで、内側重ね合わせ部7aの山部3の頂部の肉厚(図2のt2)および外側重ね合わせ部7bの山部3の頂部の肉厚(図2のt3)は、曲線接続部9の山部3の頂部の肉厚(図2のt1)より薄肉に形成されることが望ましい。なお、以下の説明において、特に記載がない限り、各部の厚みは、山部3の頂部における厚みとする。
このようにすることで、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bを重ねた際に、重ね合わせ部の厚みが厚くなりすぎることを抑制することができる。したがって、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bとの重ね合わせ部の総肉厚を薄肉化することにより、コルゲート管1の曲げ加工時の曲げ性を改善することができる。
コルゲート管1を閉じずに、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bの端部同士を突き合せた状態において、内側重ね合わせ部7aは、外側重ね合わせ部7bより外周側に配置される。すなわち、図3のように、曲線接続部9の中心位置をO1とすると、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bの端部同士を突き合せ部において、中心位置O1から内側重ね合わせ部7aの外面までの距離Tが、中心位置O1から外側重ね合わせ部7bの内面までの距離Uよりも長い。このようにすることで、後述するように、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bを重ねた際に、内側重ね合わせ部7aの外周面で、外側重ね合わせ部7bに対して弾性反発力を及ぼすことができる。
より具体的には、コルゲート管1の周方向の両端を突き合せた状態で、内側重ね合わせ部7aの先端の外周面から曲線接続部9の中心位置O1までの距離Tが、外側重ね合わせ部7bの先端の内周面から曲線接続部9の中心位置O1までの距離Uより、2〜10%大きいことが望ましい。すなわち、T=U×1.02〜1.1であることが望ましい。
両者の距離の比が2%より小さいと、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bとを重ねた際に、内側重ね合わせ部7aの外周面で、外側重ね合わせ部7bに対して十分な弾性反発力を付与することができない。一方、両者の距離の比が10%より大きいと、内側重ね合わせ部7aを外側重ね合わせ部7bに重ね合わせるのが困難となる。また、両者の距離の比が大きすぎると、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bを重ねた際に、弾性反発力が大き過ぎて重ね合わせ部がずれたり、開いたりする可能性がある。このため、両者の距離の比は、2〜10%の範囲であることが望ましい。
また、コルゲート管1の周方向の両端を突き合せた状態で、内側重ね合わせ部7aの内周面の曲率半径(図4のR1)と、外側重ね合わせ部7bの曲率半径(図4のR2)を比較すると、内側重ね合わせ部7aの曲率半径R1が外側重ね合わせ部7bの曲率半径R2より大きい。
また、外側重ね合わせ部7bの曲率半径R2の中心O2は、曲線接続部9の中心位置O1からオフセットした位置に配置される。より具体的には、図4に示すように、外側重ね合わせ部7bの曲率半径R2の中心O2が、曲線接続部9の中心位置O1から、外側重ね合わせ部7b側にオフセットした位置に配置される。また、内側重ね合わせ部7aの曲率半径R1の中心O3は、曲線接続部9の中心O1から内側重ね合わせ部7a側とは逆方向の曲線接続部9側にオフセットした位置に配置される。
このようにすることで、内側重ね合わせ部7aを外側重ね合わせ部7bに重ね合わせる時に、内側に配置される内側重ね合わせ部7aが、その外周に位置する曲率半径の小さい外側重ね合わせ部7bを拡げるように当接する。このため、両者の曲率半径が等しくなるように弾性反発力を発生させることができる。また、内側重ね合わせ部7aおよび外側重ね合わせ部7bと、曲線接続部9とを滑らかに接続することができる。このため、外側重ね合わせ部7bと曲線接続部9との境界部の外周面および内側重ね合わせ部7aと曲線接続部9との境界部の内周面に、不要なゆがみ等が形成されることがない。
ここで、内側重ね合わせ部7aと曲線接続部9の境界部の外周面には、周方向に段差部13aが設けられる。段差部13aによって、内側重ね合わせ部7aの山部3の外周面が、曲線接続部9の山部3の外周面よりも内側に位置する。すなわち、内側重ね合わせ部7aと曲線接続部9の境界部近傍において、曲線接続部9の中心O1から、内側重ね合わせ部7aの山部3の外周面までの距離(図5のF)よりも、曲線接続部9の中心O1から、曲線接続部9の山部3の外周面までの距離(図5のG)の方が大きい。
同様に、外側重ね合わせ部7bと曲線接続部9の境界部の内周面には、周方向に段差部13bが設けられる。段差部13bによって、外側重ね合わせ部7bの谷部5の内周面が曲線接続部9の谷部5の内周面よりも外側に位置する。すなわち、外側重ね合わせ部7bと曲線接続部9の境界部近傍において、曲線接続部9の中心O1から、外側重ね合わせ部7bの谷部5の内周面までの距離(図5のI)よりも、曲線接続部9の中心O1から、曲線接続部9の谷部5の内周面までの距離(図5のH)の方が小さい。
このように、内側重ね合わせ部7aと曲線接続部9に段差部13a、13bを設けることにより、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bを重ねる際に、内側重ね合わせ部7aと曲線接続部9が曲線接続部9への円周方向の潜り込むことを防止することができる。なお、内側重ね合わせ部7aと曲線接続部9の重ね合わせ状態については詳細を後述する。
また、曲線接続部9の中心O1に対して、内側重ね合わせ部7aが円周方向に形成される角度(図5のθ1)は、35°〜65°の範囲であることが望ましい。同様に、曲線接続部9の中心O1に対して、外側重ね合わせ部7bが形成される角度(図5のθ2)は、35°〜65°の範囲であることが望ましい。さらに望ましくは、35°〜60°である。
このように、内側重ね合わせ部7aおよび外側重ね合わせ部7bの円周方向の長さを35°以上の角度で形成することで、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bの円周方向の重ね代を十分に確保することができる。このため、コルゲート管1の曲げ加工時の口開きを防止することができる。
また、コルゲート管1を開管状態から閉管状態に移行する際には、曲線接続部9を縮径するが、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bの重ね合わせ長さが長いと、重ね合わせ時の縮径量が多くなる。これに対し、内側重ね合わせ部7aおよび外側重ね合わせ部7bの円周方向の長さを65°以下の角度で形成することで、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bの重ね合わせが容易となる。内側重ね合わせ部7aおよび外側重ね合わせ部7bの円周方向の長さが65°を超えると重ね合せ時の縮径量が多くなりすぎて、縮径が困難となり、縮径後の形状も不安定になりやすい。
また、内側重ね合わせ部7aには、管軸方向に沿って山部3同士を管軸方向に結ぶリブ17aが形成される。同様に、外側重ね合わせ部7bには、管軸方向に沿って山部3同士を管軸方向に結ぶリブ17bが形成される。
図6に示すように、リブ17aは、谷部5の基底部から山部3の頂部までの高さに形成される。すなわち、リブ17aは、山部3の高さと同一高さに形成され、リブ17aの外面は、内側重ね合わせ部7aの山部3の外面よりも外方に突出することはない。また、周方向断面において、リブ17aの内周面の幅(周方向長さ)は、リブ17aの基底部(谷部5側)に向かうにつれて、徐々に広幅に拡幅する。
同様に、リブ17bは、谷部5の基底部から山部3の頂部までの高さに形成される。すなわち、リブ17bは、山部3の高さと同一高さに形成され、リブ17bの外面は、外側重ね合わせ部7bの山部3の外面よりも外方に突出することはない。また、周方向断面において、リブ17bの内周面の幅(周方向長さ)は、リブ17bの基底部(谷部5側)に向かうにつれて、徐々に広幅に拡幅する。
なお、リブ17aの外周面の幅は、リブ17bの内周面の幅より幅狭に形成される。すなわち、内側重ね合わせ部7aの谷部5に形成されたリブ17aが、外側重ね合わせ部7bの谷部5に形成されたリブ17bに収納できる寸法に形成されている。
次に、コルゲート管1を閉じた状態について説明する。図8は、閉じた状態のコルゲート管1を示す平面図であり、図9は、図8のK−K線断面図(コルゲート管1の長手方向に垂直な断面)、図10は、図8のR−R線断面図(コルゲート管1の長手方向に垂直な断面)である。
図示したように、曲線接続部9を縮径することで、内側重ね合わせ部7aを外側重ね合わせ部7bの内側に来るように互いに重ね合わせることができる(図中矢印J方向)。すなわち、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bの山部3同士および谷部5同士が重ね合わせた状態では、内側重ね合わせ部7aの山部3が外側重ね合わせ部7bの山部3に収納される。このようにすることで、コルゲート管1を閉管することができる。
例えば、コルゲート管1を開いた状態において、開口部11から電線等をコルゲート管1の内部に収容する。この際、開口部11から電線等を装入することができるため、コルゲート管1の端部から全長にわたって電線等を送り込む必要がない。その後、前述した様にコルゲート管1を閉管することで、電線等が外部に露出することなく、確実に電線等を保護することができる。
なお、コルゲート管1を閉管する際には、外側重ね合わせ部7bの山部3および谷部5の内周面の一部または全部に接触するように、内側重ね合わせ部7aが外側重ね合わせ部7bの内側に重ね合わせられる。前述した様に、曲線接続部9を縮径してコルゲート管1を閉管する時には、内側重ね合わせ部7aの山部3および谷部5の外周面が、外側重ね合わせ部7bの山部3および谷部5に対して弾性反発力を及ぼす。
図11(a)は、図9のL−L線断面図(コルゲート管1の周方向断面)であり、図11(b)は、図11(a)のM部拡大図である。前述した様に、コルゲート管1を閉じる際には、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bの山部3同士および谷部5同士が重ね合わせられる。
ここで、内側重ね合わせ部7aおよび外側重ね合わせ部7bのそれぞれの山部3の内周面の幅は、山部3の基底部(谷部5側)に向かうにつれて、徐々に広幅に拡幅する。また、外側重ね合わせ部7bの山部3と嵌合する内側重ね合わせ部7aの山部3の外周面の幅は、外側重ね合わせ部7bの山部3の内周面の幅より幅狭に形成される。
より具体的には、外側重ね合わせ部7bと内側重ね合わせ部7aとを重ね合わせた際に、外側重ね合わせ部7bの山部3の内周面の幅(図11(b)のN)は、内側重ね合わせ部7aの山部3の外周面の幅(図11(b)のO)よりも大きい。また、任意の位置の幅方向に対し、外側重ね合わせ部7bの山部3の内周面と内側重ね合わせ部7aの山部3の外周面との間に、片側10〜20%(幅Nに対し)の範囲のクリアランスが形成される。すなわち、O=N×0.6〜0.8で設定される。
また、内側重ね合わせ部7aの山部3の外周面の高さ(図11(b)のQ)は、外側重ね合わせ部7bの山部3の内周面の高さ(図11(b)のP)よりも低い。また、外側重ね合わせ部7bと内側重ね合わせ部7aとを重ね合わせた際に、外側重ね合わせ部7bの山部3の内周面と内側重ね合わせ部7aの山部3の外周面との高さ方向の間に、外側重ね合わせ部7bの山部3の内周面の高さPに対して、10〜20%の範囲のクリアランスが形成される。すなわち、Q=P×0.8〜0.9で設定される。
ここで、コルゲート管1を曲げ加工する際には、コルゲート管1の山部3および谷部5が変形して、この結果、コルゲート管1が局部的に管軸方向に変形する。これに対し、外側重ね合わせ部7bと内側重ね合わせ部7aのそれぞれの山部3および谷部5の嵌合部にクリアランスを設けることで、上記の伸縮をクリアランスで一部吸収することができる。このため、外側重ね合わせ部7bと内側重ね合わせ部7aの重ね合わせ部が外れ難い。また、クリアランスが十分であれば、確実に山部3同士、谷部5同士を嵌合させることができる。
なお、より確実に、コルゲート管1の閉管状態を維持させるために、コルゲート管1に対して加熱処理を行ってもよい。例えば、コルゲート管1が熱可塑性樹脂製である場合において、コルゲート管1を加熱することで、コルゲート管1を所望の形状で安定して維持させることができる。
なお、この場合、コルゲート管1を所定温度に加熱した後に、閉管形状にしてもよく、コルゲート管1を所定温度に加熱しながら、閉管形状にしてもよく、コルゲート管1を所定温度で形状に保持した後、所定温度に加熱してもよい。また、コルゲート管1の閉管形状への加工は、バッチ式で金型に保持して成形加工しても良いし、加熱オーブン中で、ロール加工を行うなどのいかなる方法でも良い。なお、熱可塑性樹脂としては、成形性とコストの観点から、PP(ポリプロピレン)及びPA(ポリアミド)が望ましい。また、その他の熱可塑性樹脂も適宜使用することができる。
図10に示すように、外側重ね合わせ部7bと内側重ね合わせ部7aとを重ねる際、内側の重ね合わせ部7aのリブ17aは、外側重ね合わせ部7bのリブ17bに収納される。これにより、内側の重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bとを固定することが可能である。
なお、リブ17a、17bは、コルゲート管1の軸方向に所定間隔をあけて断続的に形成されることが望ましい。例えば、図8に示すように、谷部5を1つとばしでリブ17a、17bを形成し、コルゲート管1の軸方向に隣接する山部3を一つ飛びに交互に結ぶことが望ましい。
リブ17a、17bが管軸方向に連続して形成されると、リブ17a、17bによってコルゲート管1の剛性が高くなる。このため、コルゲート管1の曲げ加工性が悪化する。これに対し、リブ17a、17bを管軸方向に断続して形成することで、コルゲート管1は、リブ17a、17bが形成されていない部位において容易に曲げることができる。
以上、本実施の形態によれば、コルゲート管1は、ヒンジ部を有さないため、管断面の円周方向の強度を略一定にすることができる。このため、コルゲート管1の曲げ変形やコルゲート管内部に電線を挿入した耐圧縮荷重試験における管断面の変形を抑制することができる。
また、コルゲート管1を開いた状態において、内側重ね合わせ部7aが、外側重ね合わせ部7bよりも外側に位置する。このため、コルゲート管1を閉管した際に、内側重ね合わせ部7aによって外側重ね合わせ部7bへ弾性反発力を発生させて接触させることができる。このため、コルゲート管1を確実に閉管し、コルゲート管1の口開きを抑制することができる。
なお、コルゲート管1を閉管した際に、内側重ね合わせ部7aによって外側重ね合わせ部7bへ弾性反発力を発生させて接触させるためには、必ずしもコルゲート管1を開いた状態において、内側重ね合わせ部7aが、外側重ね合わせ部7bよりも外側に位置する必要はない。例えば、図12に示すコルゲート管1cのように、外側重ね合わせ部7bが内側重ね合わせ部7aと同一曲線上の内側重ね合わせ部7aを延長した位置に配置されてもよい。
この場合には、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bの端部同士を突き合せ部において、中心位置O1から内側重ね合わせ部7aの内面までの距離Wが、中心位置O1から外側重ね合わせ部7bの内面までの距離Vと同一となる。このようにしても、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bを重ねた際に、内側重ね合わせ部7aの外周面で、外側重ね合わせ部7bに対して弾性反発力を及ぼすことができる。
また、内側重ね合わせ部7aと曲線接続部9の境界部には、段差部13aが設けられ、外側重ね合わせ部7bと曲線接続部9の境界部には、段差部13bが設けられる。このため、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bを重ね合わせた際に、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bが、重ね合わせ部を超えて曲線接続部9側に入り込むことを防止することができる。
また、外側重ね合わせ部7bと内側重ね合わせ部7aのそれぞれの山部3および谷部5の嵌合部において、幅方向および高さ方向に対して、それぞれにクリアランスを設けることで、コルゲート管1を曲げる際の局所的な伸縮の一部を吸収することができる。このため、外側重ね合わせ部7bと内側重ね合わせ部7aの重ね合わせ部が外れにくく、確実に山部3同士、谷部5同士を嵌合させることができる。
また、内側重ね合わせ部7aおよび外側重ね合わせ部7bに、互いに嵌合可能なリブ17a、17bを形成することで、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bとをより確実に固定することができる。このため、コルゲート管1を閉管した際に、口開きを確実に防止することができる。
また、リブ17a、17bは、コルゲート管1の軸方向に所定間隔をあけて断続的に形成されるため、コルゲート管1の可撓性を確保することができる。
また、リブ17a、17bが、山部3の高さ同一高さで形成されるため、リブ17a、17bが、コルゲート管1の外周に突出することがない。このため、コルゲート管1の敷設時等における、リブ17a、17bの引っ掛かりや損傷を抑制することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施の形態について説明する。図13は、開いた状態のコルゲート管1aの平面図である。なお、以下の説明において、第1の実施の形態と同様の機能を奏する構成については、図1〜図11と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
コルゲート管1aは、コルゲート管1、1cとほぼ同様の構成であるが、リブ17a、17bが、周方向に所定間隔をあけて互いに平行に、コルゲート管1aの管軸方向にそれぞれ2本ずつ形成される点で異なる。2本のリブ17aの周方向ピッチと、2本のリブ17bの周方向ピッチは一致する。このため、外側重ね合わせ部7bと内側重ね合わせ部7aとを重ねる際、内側の重ね合わせ部7aの2本のリブ17aが、外側重ね合わせ部7bの2本のリブ17bにそれぞれ収納される。
第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、リブ17a、17bをそれぞれ複数本、同一の本数で、同一の周方向ピッチで形成することで、内側の重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bとをより確実に固定することができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施の形態について説明する。図14は、開いた状態のコルゲート管1bの平面図である。コルゲート管1bは、コルゲート管1とほぼ同様の構成であるが、リブ17a、17bの本数が同一ではない点で異なる。コルゲート管1bには、リブ17aが管軸方向に1本形成され、リブ17bが周方向に所定間隔をあけて互いに平行に、管軸方向に2本形成される。
この場合には、外側重ね合わせ部7bと内側重ね合わせ部7aとを重ねる際、内側の重ね合わせ部7aの1本のリブ17aを、外側重ね合わせ部7bの2本のリブ17bのいずれか一方に収納する。すなわち、1本のリブ17aを、複数本のいずれかのリブ17bへ嵌合させるか選択することができる。
第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、1本のリブ17aを、複数本のいずれかのリブ17bへ嵌合させるか選択することによって、閉管した際のコルゲート管1bの径を変えることができる。
(コルゲート管の製造方法)
次に、コルゲート管1の製造方法について説明する。なお、本実施形態において、コルゲート管1を例に説明するが、他のコルゲート管1a〜1cも同様の手順で製造可能である。
図15(a)は、コルゲート素管20を示す図である。コルゲート素管20は、例えば押出加工によって製造される。例えば、押出機より、樹脂を筒状に押し出し、筒状素材を形成する。また、無限軌道に設置された金型の移送速度を筒状素材の押出速度と同期させながら、金型を繰り返して移送供給する。
筒状素材は一対の金型により挟まれて成形される。金型は、内面にコルゲート素管20の外形に応じた凹凸等が形成された半割り状の半筒部材である。一対の金型が互いに向き合って合わさることで、筒状部材となり、内面にコルゲート素管20の外形に応じた山部および谷部等が形成される。
コルゲート素管20は、長手方向に沿った開口部を有さない、全体として管状の部材である。コルゲート素管20は、円周方向に伸びる山部3と谷部5が所定間隔で交互に管軸方向に繰り返して複数形成される。
コルゲート素管20は、コルゲート素管の長手方向に垂直な断面において、コルゲート素管20の周方向の一部に、コルゲート素管20の山部3同士および谷部5同士が相互に重なり合う重ね合わせ部7を有する。重ね合わせ部7の一方の端部側が、内側重ね合わせ部7aであり、他方の端部側が外側重ね合わせ部7bである。
コルゲート管1の内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bの対向する部位の間には、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bとが連結する繋ぎ部21が形成される。また、コルゲート管1の内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bの他方の間には、曲線接続部9が形成される。すなわち、曲線接続部9は、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bをつなぐ部位である。
コルゲート素管20は、内側重ね合わせ部7aが、外側重ね合わせ部7bより外周側に配置される。すなわち、繋ぎ部21近傍において、曲線接続部9の中心位置から内側重ね合わせ部7aの外面までの距離が、曲線接続部9の中心位置から外側重ね合わせ部7bの内面までの距離よりも長い。
なお、前述した様に、曲線接続部9の中心位置から内側重ね合わせ部7aの内面までの距離と、曲線接続部9の中心位置から外側重ね合わせ部7bの内面までの距離とを同一としてもよい。すなわち、外側重ね合わせ部7aが内側重ね合わせ部7bと同一曲線上の内側重ね合わせ部7bを延長した位置に配置されてもよい。
また、内側重ね合わせ部7aの内周面の曲率半径と、外側重ね合わせ部7bの曲率半径を比較すると、内側重ね合わせ部7aの曲率半径が外側重ね合わせ部7bの曲率半径より大きい。また、外側重ね合わせ部7bの曲率半径の中心が、曲線接続部9の中心位置から外側重ね合わせ部7b側にオフセットした位置に配置される。
また、ここでは、外側重ね合わせ部7bの曲率半径の中心が、曲線接続部9の中心から外側重ね合わせ部7b側にオフセットした位置に配置される構造を示したが、内側重ね合わせ部7aの曲率半径の中心が、曲線接続部9の中心位置から内側重ね合わせ部7a側とは逆方向の曲線接続部9側にオフセットした位置に配置することも可能である。すなわち、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bの少なくともいずれかの曲率半径の中心が、曲線接続部9の中心からオフセットしていればよい。
また、内側重ね合わせ部7aの先端の外周面から曲線接続部9の中心位置までの距離は、外側重ね合わせ部7bの先端の内周面から曲線接続部9の中心位置までの距離より2〜10%大きいことが望ましい。
なお、内側重ね合わせ部7aと曲線接続部9の境界部には、周方向に段差部13aが設けられる。段差部13aによって、内側重ね合わせ部7aの山部3の外周面が、曲線接続部9の山部3の外周面よりも内側に位置する。同様に、外側重ね合わせ部7bと曲線接続部9の境界部には、周方向に段差部13bが設けられる。段差部13bによって、外側重ね合わせ部7bの谷部5の内周面が曲線接続部9の谷部5の内周面よりも外側に位置する。
コルゲート素管20の繋ぎ部21を刃物23で切断することで、開口部11を有するコルゲート管1を製造することができる(図15(b))。すなわちコルゲート素管20を用いてコルゲート管1を製造することができる。前述した様に、このようにして製造されたコルゲート管1は、曲線接続部9を縮径して、内側重ね合わせ部7aと外側重ね合わせ部7bのそれぞれの山部3同士および谷部5同士を重ね合わせることが可能である。したがって、コルゲート管1を閉じることが可能である。
曲線接続部9を縮径して、コルゲート管1を閉管する際には、外側重ね合わせ部7bの山部3および谷部5の内周面の一部または全部に接触するように、内側重ね合わせ部7aを外側重ね合わせ部7bの内側に重ね合わせられる。この際、内側重ね合わせ部7aの山部3および谷部5の外周面が、外側重ね合わせ部7bの山部3および谷部5に対して弾性反発力を及ぼす。
なお、前述した様に、閉管状態を維持させるために、閉管時または閉管後に加熱処理を行ってもよい。このようにすることで、コルゲート管1を閉管した形状で安定して維持させることができる。
以上のように、コルゲート管1は、コルゲート素管20を用いることで、容易に製造することができる。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1、1a、1b、1c………コルゲート管
3………山部
5………谷部
7………重ね合わせ部
7a………内側重ね合わせ部
7b………外側重ね合わせ部
9………曲線接続部
11………開口部
13a、13b………段差部
17a、17b………リブ
20………コルゲート素管
21………繋ぎ部
23………刃物

Claims (10)

  1. 円周方向に伸びる山部と谷部が所定間隔で交互に管軸方向に繰り返して複数形成されたコルゲート管であって、
    管円周方向断面に開口部を有し、前記コルゲート管の長手方向に垂直な断面において、前記コルゲート管の周方向の両端に前記コルゲート管の前記山部同士および前記谷部同士が相互に重なり合う重ね合わせ部と、両端の前記重ね合わせ部をつなぐ曲線接続部とを有し、
    前記重ね合わせ部を重ねずに前記コルゲート管を開いた状態では、前記コルゲート管の長手方向に垂直な断面において、一方の前記重ね合わせ部が内側重ね合わせ部であり、他方の前記重ね合わせ部が外側重ね合わせ部であり、
    前記内側重ね合わせ部の前記山部および前記谷部のピッチと前記外側重ね合わせ部の前記山部および前記谷部のピッチが一致し、前記重ね合わせ部の前記山部同士および前記谷部同士を重ね合わせた状態で、前記内側重ね合わせ部の前記山部が前記外側重ね合わせ部の前記山部に収納され、前記コルゲート管を閉じることが可能であって、
    前記重ね合わせ部には、管軸方向に沿って前記山部同士を管軸方向に結ぶリブが形成され、前記内側重ね合わせ部の前記谷部に形成された前記リブが、前記外側重ね合わせ部の前記谷部に形成された前記リブに収納できる寸法に形成されていて、
    前記内側重ね合わせ部と前記外側重ね合わせ部を重ねた際に、前記内側の重ね合わせ部の前記リブが、前記外側重ね合わせ部の前記リブに収納されて、前記重ね合わせ部を固定することが可能であることを特徴とするコルゲート管。
  2. 前記内側重ね合わせ部が、前記外側重ね合わせ部より外周側に配置されるか、あるいは前記外側重ね合わせ部が前記内側重ね合わせ部と同一曲線上の前記内側重ね合わせ部を延長した位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載のコルゲート管。
  3. 前記外側重ね合わせ部の前記山部の内周面の幅が前記山部の基底部に向かうにつれて、徐々に広幅に拡幅することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコルゲート管。
  4. 前記内側重ね合わせ部の前記山部の外周面の幅が前記外側重ね合わせ部の前記山部の内周面の幅より幅狭に形成され、前記内側重ね合わせ部の前記山部の外周面の高さが、前記外側重ね合わせ部の前記山部の内周面の高さよりも低いことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のコルゲート管。
  5. 前記内側重ね合わせ部と前記曲線接続部との境界部と、前記外側重ね合わせ部と前記曲線接続部との境界部の少なくとも一方には、周方向に対して段差部を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のコルゲート管。
  6. 前記外側重ね合わせ部の前記リブが、周方向に所定間隔をあけて平行に2本形成されていて、前記内側重ね合わせ部の前記リブが1本形成されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のコルゲート管。
  7. 前記外側重ね合わせ部の前記リブが、周方向に所定間隔をあけて平行に2本形成されていて、前記内側重ね合わせ部の前記リブが、前記外側重ね合わせ部の前記リブに対応する間隔で2本形成されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のコルゲート管。
  8. 前記リブは、前記コルゲート管の軸方向に所定間隔をあけて断続的に形成されることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載のコルゲート管。
  9. 前記リブは、前記コルゲート管の軸方向に隣接する前記山部を一つ飛びに交互に結ぶものであることを特徴とする請求項8記載のコルゲート管。
  10. 前記リブは、前記山部の高さと同一高さに形成されていることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載のコルゲート管。
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