JP2017197952A - 壁パネルおよび壁パネルの製造方法 - Google Patents

壁パネルおよび壁パネルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 製造および施工が容易で、かつ強度に優れた壁パネルおよび壁パネルの製造方法を提供すること。
【解決手段】 建物における複数の構造材31,32a,32b,32c,33,34で形成される空間に設置するための壁パネルAを、枠体10と、間柱13と、断熱材14と、構造面材15と、釘17とで構成した。枠体10の内面に、前部側よりも後部側が内側に突出する段部11cを形成し、その内部に両側に段部13aが形成された間柱13を掛け渡した。そして、枠体10内における間柱13の両側に断熱材14を設置するとともに、その表面に構造面材15を設置して、釘17で構造面材15を枠体10と間柱13に固定した。この枠体10および間柱13と、構造面材15との固定で断熱材14を挟持固定した。
【選択図】 図7

Description

本発明は、建物における複数の構造材で形成される空間に設置するための壁パネルおよび壁パネルの製造方法に関する。
従来から、建物を建築する際に、壁パネルを、左右に配置された一対の柱と、上下に配置された土台と梁等の構造材で形成される空間に設置することが行われている。このような壁パネルの中に断熱材を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。この壁パネルでは、上下に配置された一対の横枠材と、左右に配置された一対の縦枠材と、一対の横枠材の中央部分に掛け渡された縦枠材とでパネルの骨組が構成されている。そして、このパネルの骨組の両面にそれぞれ面材が張り付けられるとともに、一方の面材の内側に断熱材が接着され、断熱材の表面にはトルマリンが混入された珪藻土が塗布されている。
特開2005−61107号公報
しかしながら、前述した壁パネルでは、面材と断熱材を接着により固定しているため、製造作業が面倒である。また、パネルの骨組と断熱材との間に隙間が生じ易くなるという問題や、断熱材をパネルの骨組に強固に組み付けることが難しいという問題もある。
本発明は、前述した問題に対処するためになされたもので、その目的は、製造および施工が容易で、かつ強度に優れた壁パネルおよび壁パネルの製造方法を提供することである。なお、下記本発明の各構成要件の記載においては、本発明の理解を容易にするために、実施形態の対応箇所の符号を括弧内に記載しているが、本発明の構成要件は、実施形態の符号によって示された対応箇所の構成に限定解釈されるべきものではない。
前述した目的を達成するため、本発明に係る壁パネルの構成上の特徴は、建物における複数の構造材(31,32a,32b,32c,33,34)で形成される空間に設置するための壁パネル(A)であって、内面に、前部側よりも後部側が内側に突出する段部(11c)が形成された枠体(10)と、段部に係合した状態で枠体内の前部側に設置される板状の断熱材(14)と、枠体の前面と断熱材の前面とを覆う構造面材(15)と、構造面材を枠体に固定することで、構造面材と枠体とで断熱材を挟持固定させる先鋭部を有する固着具(17)とを備えたことにある。
本発明に係る壁パネルは、建物の複数の構造材で形成される空間に設置できる枠体と、断熱材と、構造面材と、構造面材を枠体に固定する先鋭部を有する固着具とで構成されている。また、枠体の内面には、前部側よりも後部側が内側に突出する段部が形成されている。そして、断熱材は、段部に係合した状態で枠体内の前部側に設置され、構造面材は、枠体の前面と断熱材の前面を覆った状態で固着具によって枠体に固定される。この固着具による枠体と構造面材の固定によって、断熱材は構造面材と枠体に挟持固定されるため、断熱材を接着剤や釘などを用いて枠体に固定する必要がなくなり、簡単な作業で断熱材を枠体と構造面材とに固定できる。また、断熱材を段部に係合させるため隙間が生じ難くなり、気密性に優れた壁パネルを得ることができる。
さらに、壁パネルは、作業を行い易い工場で、予め製造できるため、寸法精度のよい壁パネルを得ることができる。そして、建設現場では、釘やボルトを用いて、壁パネルを、構造材に固定するだけの簡単な作業で済むため施工が容易になる。これによって、簡単な作業によって精度よく製造された壁パネルを建築現場で容易に施工できるという効果が生じる。また、壁パネルは、建物の外部と内部とを仕切るものであっても、室内の部屋と部屋との間を仕切るものであってもよいが、建物の外部と内部とを仕切るものであることが好ましい。この場合、壁パネルは、室内側から複数の構造材の間に入れて、構造材に固定できるため、建物の外部に足場のような作業場所を設ける必要は生じない。
なお、本発明における構造材は、壁パネルの周囲に位置して、壁パネルを支持するものであり、柱、土台、梁、床面材、束、垂木などで構成される。また、先鋭部を有する固着具とは、釘、ボルト、ねじ等、先端側部分を被固定物に刺し込むことのできる固着具である。さらに、壁パネルの形状は、正面視で長方形、正方形、三角形、台形などの種々の形状にすることができる。また、本発明においては、構造面材が位置する方を壁パネルの前部としている。
本発明に係る壁パネルの他の構成上の特徴は、枠体が対向して配置された一対の縦枠(11a,11b)と一対の縦枠の上端部どうしと下端部どうしとにそれぞれ掛け渡された一対の横枠(12a,12b)とからなって、段部(11c)が一対の縦枠の両内面に形成され、断熱材の左右の端部がそれぞれ一対の縦枠の段部に係合していることにある。
本発明では、枠体と断熱材がそれぞれ四角形に形成され、枠体の一対の縦枠に形成された段部に、断熱材の左右の端部が係合するため、断熱材が枠体に対して位置ずれすることが防止される。すなわち、断熱材は、一対の縦枠と一対の横枠によって、左右および上下に位置ずれすることが防止され、一対の縦枠の段部と構造面材によって前後に位置ずれすることが防止される。本発明によると、良好な縦長四角形の壁パネルを得ることができる。
本発明に係る壁パネルのさらに他の構成上の特徴は、一対の横枠の両内面に前部側よりも後部側が内側に突出する段部が形成され、断熱材の上下の端部がそれぞれ前記一対の横枠の段部に係合していることにある。
本発明によると、断熱材の上下の端部における左右方向の中央部分に後方に押圧する力が加わったとしても断熱材が撓むことはなくなる。これによって、断熱材を強固に枠体に組み付けることができる。特に、壁パネルを左右に長い四角形にした場合に良好な壁パネルを得ることができる。
本発明に係る壁パネルのさらに他の構成上の特徴は、前部の幅が後部の幅よりも短くなるように両側面に段部(13a)が形成された間柱(13)が、枠体の左右の中間部分に上下に掛け渡され、断熱材が、間柱の段部に係合した状態で枠体内における間柱の両側にそれぞれ設置される複数の断熱材で構成されていることにある。
本発明によると、間柱を設けることによって、枠体の強度を補強することができる。また、壁パネルの左右の幅を広くした場合には、間柱を設けることによって壁パネルに必要な強度を維持させることができる。なお、間柱の数は1本でも複数本でもよく、断熱材の数は2枚でも2枚以上であってもよい。
本発明に係る壁パネルのさらに他の構成上の特徴は、枠体の段部が形成された内面の突出側部分に、枠体を構造材に固定するための先鋭部を有する固着具(18)を打ち込む位置を示す印が、突出側部分の長手方向に一定間隔で表示されていることにある。
本発明によると、壁パネルを適正な状態で構造材に固定することができる。壁パネルは、通常、建設現場で大工によって柱や土台などの構造材に釘で固定されるが、この場合、大工は勘にたよって釘打ちをするため、作業を行う大工が代わるたびに釘の間隔、数、位置などが変わり一定の強度で壁パネルを固定することが難しいという問題がある。本発明では、枠体に固着具を打ち込む位置が表示されているため、作業を行う大工の熟練度に関係なく、一定の強度で壁パネルを構造材に固定することができる。
本発明に係る壁パネルのさらに他の構成上の特徴は、枠体の後部側の所定部分に、構造材(31,32a,32b,32c,33)に設けられる補強金具(35)を位置させるための切欠き部(12c)が形成されていることにある。
本発明によると、例えば、枠体が一対の縦枠と一対の横枠で構成された縦長四角形のものであって、構造材である柱と土台を補強する補強金物が横枠の左右両側の後部側に位置する場合、横枠の左右両側の後部側に切欠き部を形成し、その切欠き部内に補強金物が位置するようにすると、断熱材を切り欠くことなく、壁パネルを設置できる。また、枠体が縦長四角形以外の形状をしている場合にも、枠体における補強金具が位置する部分を切り欠くことで、断熱材を切り欠くことなく、壁パネルを設置することができる。
本発明に係る壁パネルの製造方法の構成上の特徴は、建物における複数の構造材(31,32a,32b,32c,33,34)で形成される空間に設置するための壁パネル(A)の製造方法であって、内面に前部側よりも後部側が内側に突出する段部(11c)が形成された枠体(10)を形成する枠体形成工程と、段部に係合させた状態で、枠体内の前部側に板状の断熱材(14)を組み付ける断熱材組付工程と、枠体と断熱材との前面に構造面材(15)を設置する構造面材設置工程と、構造面材を枠体に先鋭部を有する固着具(17)で固定して、構造面材と枠体とで断熱材を挟持固定させる断熱材固定工程とを備えたことにある。
本発明によると、段部が形成された枠体の内部に、段部に係合させた状態で断熱材を組み付けて、枠体と断熱材との表面に構造面材を設置し、その構造面材を枠体に固着具で固定するだけの簡単な作業で壁パネルを製造することができる。また、壁パネルは、工場で、予め製造できるため、寸法精度のよい壁パネルを得ることができる。そして、建築現場では、釘やボルトを用いて、壁パネルを、構造材に固定するだけの簡単な作業で済むため施工が容易になる。このように、本発明によると、壁パネルを工場で製造することにより、寸法精度のよい壁パネルを得ることができ、建築現場においては、作業工程が減少するとともに、その作業が容易になる。
本発明に係る壁パネルの製造方法の他の構成上の特徴は、枠体形成工程が、長尺四角棒状の材料の一側面に長手方向に延びる段部を形成して、一側面が段違いになった縦枠材(M2)を形成する縦枠材形成工程と、長尺四角棒状の横枠材(M1)を形成する横枠材形成工程と、縦枠材および横枠材をそれぞれ切断して、一対の縦枠(11a,11b)と、一対の横枠(12)を形成する枠形成工程と、段部を一方向に揃えて対向させた状態で左右に配置される一対の縦枠と、上下に配置される一対の横枠を四角形の枠体に組み付ける枠体組付け工程とからなっていることにある。
本発明によると、一対の縦枠と一対の横枠とからなり、一対の縦枠に段部が形成された枠体を容易に製造することができる。なお、一対の縦枠と一対の横枠との組付けは、釘、ボルトなどを用いて行われる。
本発明に係る壁パネルの製造方法のさらに他の構成上の特徴は、枠体形成工程が、長尺四角棒状の材料の一側面に長手方向に延びる段部を形成して、一側面が段違いになった枠材を形成する枠材形成工程と、枠材を切断して、一対の縦枠と、一対の横枠を形成する枠形成工程と、それぞれの段部を一方向に揃えて内側に位置させた状態で、左右に配置される一対の縦枠と、上下に配置される一対の横枠を四角形の枠体に組み付ける枠体組付け工程とからなっていることにある。
本発明によると、すべての内面に段部が形成された四角形の枠体を容易に製造することができる。
本発明に係る壁パネルの製造方法のさらに他の構成上の特徴は、枠体組付け工程において、一対の縦枠と一対の横枠がそれぞれ内面を対向させるとともに、前後方向および長手方向を揃えて搬入スペース(22a)に搬入されたのちに、搬送装置(22d)によって、一対の縦枠と一対の横枠との一方が水平方向に90度回転した状態で組付けスペース(23)に搬送されて設定された位置に配置され、他方が回転せずに組付けスペースに搬送されて設定された位置に配置されることにある。
本発明によると、一対の縦枠と一対の横枠をそれぞれ、個別に上下、左右、前後の向きを変更しながら搬送して組み付けていく必要がなくなり、一対の縦枠と一対の横枠の組付け作業が簡単になるとともに、作業時間の大幅な短縮が可能になる。なお、本発明では、一対の縦枠と一対の横枠のどちらを回転させてもよいが、通常長さが短い一対の横枠を回転させることが好ましい。そして、一対の横枠を90度回転させながら組付けスペースに搬送したのちに一対の横枠の間隔を一対の縦枠の長さよりも僅かに長くし、一対の縦枠を一対の横枠間に配置することがより好ましい。また、一対の縦枠と一対の横枠が、搬入スペースに搬入された状態では、前部が上方になるように配置されていることが好ましい。これによると、枠体に断熱材を組み付ける際に、枠体を前後に反転させる必要がなくなる。また、一対の縦枠と一対の横枠の設定された位置とは、四角枠状に配置される位置である。
本発明に係る壁パネルの製造方法のさらに他の構成上の特徴は、枠体組付け工程の前に、長尺四角棒状の材料の両側面に長手方向に延びる段部(13a)を対称に形成して一方の幅と他方の幅が異なるように形成された間柱材(M3)を形成する間柱材形成工程と、間柱材を切断して間柱(13)を形成する間柱形成工程とが行われ、枠体組付け工程において、枠体の段部と間柱の段部を一方向に揃えた状態で、一対の横枠の中間部分に間柱を掛け渡たす間柱組付工程が行われ、断熱材組付工程において、枠体内における間柱の両側にそれぞれ断熱材が、間柱の段部に係合した状態で設置されることにある。
本発明によると、間柱を備えた壁パネルを容易に製造することができる。間柱の数は1本でも複数本でもよく、断熱材の数は2枚でも2枚以上であってもよい。
本発明に係る壁パネルの製造方法のさらに他の構成上の特徴は、枠体組付け工程において、互いの内面をそれぞれ対向させた一対の縦枠と一対の横枠と、間柱とが前後方向および長手方向を揃えて搬入スペースに搬入されたのちに、搬送装置によって、一対の縦枠および間柱と、一対の横枠との一方が水平方向に90度回転した状態で組付けスペースに搬送されて設定された位置に配置され、他方が回転せずに組付けスペースに搬送されて設定された位置に配置されることにある。
本発明によると、一対の縦枠と、間柱と、一対の横枠をそれぞれ、個別に、上下、左右、前後の向きを変更しながら搬送して組み付けていく必要がなくなり、一対の縦枠と、間柱と、一対の横枠の組付け作業が簡単になるとともに、作業時間の大幅な短縮が可能になる。なお、本発明においては、一対の縦枠の間に間柱を位置させて、一対の縦枠と間柱を一度で搬送することが好ましい。また、間柱は複数あってもよく、その場合は、一対の縦枠と複数の間柱は複数回に分けて搬送してもよい。
さらに、本発明では、一対の縦枠および間柱と、一対の横枠とのどちらを回転させてもよいが、数が少なく、通常長さが短い一対の横枠を回転させることが好ましい。そして、一対の横枠を90度回転させながら組付けスペースに搬送したのちに一対の横枠の間隔を一対の縦枠の長さよりも僅かに長くし、一対の縦枠と間柱を一対の横枠間に配置することがより好ましい。また、一対の縦枠、間柱および一対の横枠が、それぞれ搬入スペースに搬入された状態では、前部が上方になるように配置されていることが好ましい。これによると、枠体に断熱材を組み付ける際に、枠体を前後に反転させる必要がなくなる。また、一対の縦枠、間柱および一対の横枠の設定された位置とは、一対の縦枠と一対の横枠が四角枠状に配置され、その一対の横枠の中間に間柱が掛け渡された状態になる位置である。
本発明に係る壁パネルの製造方法のさらに他の構成上の特徴は、枠体の段部が形成された内面の突出側部分に、先鋭部を有する固着具(18)を打ち込む位置を示す印を突出側部分の長手方向に一定間隔で施す印表示工程が備わっていることにある。
本発明では、一対の横枠が組み付けられる前の一対の縦枠に、固着具を打ちこむ位置を示す印を施すため、壁パネルを構造材に固定する作業が容易になるとともに、壁パネルを強固に構造材に固定することができる。この印は、インクによる印刷、シールの貼り付け、手書き等、どのような方法で設けてもよい。
本発明に係る壁パネルの製造方法のさらに他の構成上の特徴は、枠体の後部側の所定部分に、構造材(31,32a,32b,32c,33)に設けられる補強金具(35)を位置させるための切欠き部(12c)を形成する切欠き部形成工程が備わっていることにある。
本発明によると、構造物に設けられた補強金物を位置させる切欠き部を予め形成しているため、建設現場での作業が容易になる。
本発明の一実施形態に係る壁パネルを示しており、(a)は上面図、(b)は正面図、(c)は側面図、(d)は裏面図、(e)は下面図である。 壁パネルを示した横断面図である。 壁パネルの製造ラインを示した概略図である。 一対の柱、土台および梁の間に壁パネルを設置する状態を示した斜視図である。 一対の柱、土台および梁の間に壁パネルを設置した状態を示した斜視図である。 壁パネルの切欠き部と土台に刺し込まれたホールダウン金物との位置関係を示した斜視図である。 一対の柱間に取り付けられた壁パネルを示した横断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。図1(a)〜(e)および図2は、同実施形態に係る壁パネルAを示している。この壁パネルAは、建物の外部と内部との間に設置される壁面を構成するものである。この壁パネルAは、枠体10と間柱13とからなる骨格部10aに、2つの断熱材14と構造面材15を組み付けて構成されている。枠体10は、上下に延びる細長い縦枠11a,11bを左右に間隔を持たせて配置し、その両上端部と両下端部とにそれぞれ縦枠11a,11bよりも短い上横枠12aと下横枠12bを掛け渡して四角枠状に形成されている。この枠体10は、上下の長さが2300〜2850mmに設定され、左右の長さが略787〜892mmに設定されている。
縦枠11a,11bは、断面形状が四角形の棒体の一側面に段部を形成した同じ枠材で構成されており、左右対称に配置されている。縦枠11a,11bの対向する内面には、それぞれ前部よりも後部が内側に突出する段部11cが形成されている。縦枠11a,11bの後部(図2では下側)の厚みは32〜44mmに設定され、前部(図2では上側)の厚みは30〜40mmに設定されている。このため、縦枠11a,11bの内面の前部と後部の間に形成された段部11cの段差はそれぞれ2〜4mmになっている。縦枠11a,11bの前後の幅は60〜110mmに設定されており、そのうちの前部の薄肉部分の幅は20〜70mmに設定されている。また、図示は省略しているが、縦枠11a,11bの内面の後部には、それぞれ釘18(図5参照)を打つ位置を示す印が上下に一定間隔で施されている。
上横枠12aと下横枠12bは断面形状が四角形の同じ枠材で構成されており、上横枠12aは縦枠11a,11bの上端面に掛け渡され、下横枠12bは縦枠11a,11bの下端面に掛け渡されている。また、上横枠12aと下横枠12bの後部における左右の端部近傍にそれぞれ上下に貫通し後方が開放された切欠き部12cが形成されている。また、図示は省略しているが、下横枠12bの後面には、各壁パネルAを特定するための、番号、番付(大工用の符号)およびバーコードが印刷されている。
上横枠12aと下横枠12bの上下の厚みは30〜40mmに設定され、前後の幅は縦枠11a,11bと同じ長さに設定されている。切欠き部12cは、左右の長さが30〜60mmで、前後の長さが縦枠11a,11bの前部の幅と同じになっている。このため、上横枠12aと下横枠12bの左右の長さは、枠体10の左右の長さと同じになり、縦枠11a,11bの上下の長さと、上横枠12aと下横枠12bとの厚みの和が枠体10の上下の長さと同じになる。また、切欠き部12cは、それぞれ縦枠11a,11bに隣接している。
間柱13は、断面形状が前後に長い四角形の棒体の左右両側面に、前部よりも後部が肉厚になるように左右に突出する段部13aを形成した枠材で構成されている。この間柱13は、上横枠12aと下横枠12bの左右方向の中央部に掛け渡されて上下に延びており、上下の長さは、縦枠11a,11bの上下の長さと同じになり、前後の幅は、縦枠11a,11bの前後の幅と同じになっている。また、間柱13の後部の厚みは36〜51mmで、前部の厚みは30〜45mmに設定されており、2つの段部13aの段差はそれぞれ2〜4mmに設定されている。
枠体10は、上横枠12aの上面の両端部と下横枠12bの下面の両端部からそれぞれスクリュー釘16を打ち込んでその先端を縦枠11a,11bの内部まで刺し込むことで四角枠状に形成されており、間柱13は、上横枠12aの上面中央と下横枠12bの下面中央からそれぞれスクリュー釘16を打ち込んでそれらのスクリュー釘16の先端部を間柱13の内部まで刺し込むことで枠体10に固定されている。また、枠体10および間柱13を構成する材料としては、杉、集成材、LVL(単板積層材)などの木材が用いられている。
2つの断熱材14は、同じ板状部材で構成されており、枠体10内の前部における間柱13の左右両側部分に設置できる大きさに形成されている。この2つの断熱材14は、左右の端部をそれぞれ段部11cと段部13aに係合させて、枠体10と間柱13に組み付けられており、表面が骨格部10aの前面と略同一面上に位置している。断熱材14を構成する材料としては、フェノール樹脂を用いることが好ましい。また、断熱材14は、上下の長さが2212〜2784mmで、左右の幅が280〜400mmで、厚みが20〜70mmに設定されている。
構造面材15は、木材の小片を接着剤と混合して熱圧成形したパーチクルボード、ミディアムデンシティファイバーボード、針葉樹合板などからなっており、骨格部10aおよび2つの断熱材14の前面を覆っている。構造面材15の厚みは9〜12mmに設定されており、上下および左右の長さは枠体10と同じである。この構造面材15は、釘17を構造面材15の外周部と左右方向の中央に一定間隔で打ち込んで、その先端を縦枠11a,11b、上横枠12a、下横枠12bおよび間柱13の内部まで刺し込むことで骨格部10aに固定されている。
また、図2に示したように、構造面材15が骨格部10aに固定されることで、2つの断熱材14は、骨格部10aと、構造面材15とによって挟持固定されている。このとき、2つの断熱材14は、隙間が殆どない状態で、骨格部10aおよび構造面材15に組み付けられ、これによって、壁パネルAは、断熱効果に優れたものになるとともに、高強度を備えたものになっている。
つぎに、壁パネルAの製造方法を説明する。壁パネルAは、図3に示した工場内の製造ラインBで製造される。この製造ラインBには、切断装置21、搬送装置22、枠組付装置23、断熱材組付スペース24、断熱材ラック24a、面材組付スペース25、面材ラック25a、固定装置26、コロコン27および追加工スペース28を備えている。切断装置21には、搬送レーン21aと、スプレー部、切断部、センサおよびオート定規を有する作動部21bとが備わっている。そして、搬送レーン21aには、縦枠11a,11b、上横枠12a、下横枠12bおよび間柱13を形成するための枠材料M1,M2,M3を区分して収容するレーンが備わっており、間柱13のレーンは3つ設けられている。
このため、搬送レーン21aには、7つのレーンが備わっているが、ここでは、5つのレーンが使用される。なお、枠材料M1,M2,M3は、予めモルダー加工によって断面形状が最終形状に形成された状態で、製造ラインBに搬入されている。すなわち、上横枠12aと下横枠12bを形成するための枠材料M1は段部のない四角棒状に形成され、縦枠11a,11bを形成するための枠材料M2には、それぞれ1つの段部が形成され、間柱13を形成するための枠材料M3には2つの段部が形成されている。
図3の状態での搬送レーン21aの左端と左から2番目のレーンには、上横枠12aと下横枠12bを形成するための長尺の枠材料M1が、組み付けられたときに内面となる面を対向させ、前面となる面を上方に向けて配置されている。また、搬送レーン21aの左から3番目のレーンから5番目のレーンには、それぞれ長尺の枠材料M2、枠材料M3、枠材料M2がその順序で配置されており、縦枠11a用枠材料M2の段部は右側に位置し、縦枠11b用枠材料M2の段部は左側に位置している。また、枠材料M2,M3,M2は、前面となる面を上方に向けて配置されている。そして、それぞれの枠材料M1,M2,M3は、後端部を前後に移動可能なクランプ(図示せず)に把持されて、クランプの移動により前後に進退できる。
作動部21bは、切断装置21と搬送装置22との境界部分に配置されており、スプレー部は、インクを吐出するスプレーで構成され、切断部は回転式の鋸で構成されている。センサは、枠材料M1,M2,M3を検知し、オート定規は、サーボモータの回転数から枠材料M1,M2,M3の搬送距離を計測する。また、搬送レーン21aの近傍には、壁パネルAを製造するためのプログラムおよび各枠材料に関する種々のデータが記憶された制御装置21cが設置されている。作業者C1が、制御装置21cに、各レーンに配置された5つの枠材料M1,M2,M3の種類をデータとして入力したのち、制御装置21cを作動させると、制御装置21cは、各データに基づいて切断装置21および搬送装置22を作動させる。
この場合、まず、切断装置21が作動して、2つの枠材料M1が前方に送り出される。そして、センサが、両枠材料M1の先端部を検出すると、両枠材料M1の移動は一旦停止する。このとき、両枠材料M1の先端部は、切断部を僅かに越えた位置に達している。その状態で、切断部が作動して、両枠材料M1の先端部が切断される。その後、再度、両枠材料M1は前方の搬送装置22に向かって送り出される。同時にオート定規が搬送距離を計測し、一定間隔、例えば、100mm間隔で、両枠材料M1の内面の後部側(各レーンに配置された状態では下部側)にスプレー部によって丸印が施される。そして、両枠材料M1が設定された長さ分送り出されると、両枠材料M1の移動が停止し、切断部によって両枠材料M1は切断される。これによって、設定された長さの一対の横枠材12が得られる。
ついで一対の横枠材12は、搬送装置22によって次の工程に送られるが、その間、切断装置21では、2つの枠材料M2と1つの枠材料M3に対する処理が行われる。この3種類の枠材料M2,M3は、一緒に前方に送り出され、センサがそれらの先端部を検出すると停止する。そして、切断部によって、各枠材料M2,M3の先端部が切断され、その後、再度、各枠材料M2,M3は前方の搬送装置22に向かって送り出される。その間、2つの枠材料M2には、前述した丸印と同じ間隔で、内面の後部側にスプレー部によって丸印が施される。そして、各枠材料M2,M3が設定された長さ分送り出されると、各枠材料M2,M3の移動が停止し、切断部によって各枠材料M2,M3は切断される。これによって、設定された長さの縦枠11a,11bと間柱13が得られる。
搬送装置22には、ベルトコンベア22aと、印刷部22bと、搬送レール22cと、搬送アーム22dが備わっている。ベルトコンベア22aは、搬送レーン21aの各レーンの延長線上に位置する7個のベルトコンベアで構成されており、切断装置21の切断で得られた一対の横枠材12、縦枠11a,11bおよび間柱13は各コンベアによって搬入される。印刷部22bは、インクジェット式のプリンターで構成されており、下横枠12b用の横枠材12を搬送するコンベアの近傍に設置されている。搬送レール22cは、ベルトコンベア22aの搬送方向に直交して左右に延びており、ベルトコンベア22aの上方から枠組付装置23の左部分の上方にかけて設けられている。搬送アーム22dは、各枠を着脱可能に把持できる3個のチャック部を備えており、搬送レール22cに沿って往復移動できるとともに、上下移動および軸を中心とした水平面上での回転移動ができる。
また、一対の横枠材12がベルトコンベアで搬送される際、下横枠12b用の枠材料の後面の予め設定された領域に、それぞれの壁パネルAを特定するための、番号、番付およびバーコードが印刷される。そして、一対の横枠材12は、搬送アーム22dに把持されて、枠組付装置23に搬送される。その搬送の間、搬送アーム22dが、中心軸を中心として水平方向で90度、例えば上方から見た状態で反時計周り方向に回転する。
枠組付装置23は、一対の横枠材12、縦枠11a,11bおよび間柱13を組み付けて後述する四角枠状の骨格部10bに形成する装置であり、コンベア(図示せず)と、一対の移動フレーム23aおよび一対の自動釘打機23bを備えている。コンベアは、骨格部10bを断熱材組付スペース24側に搬送する装置である。一対の移動フレーム23aは、互いの間隔を変更できるように移動可能になった一対の長尺フレームで構成されており、コンベアに平行して配置されている。自動釘打機23bは、釘を発射する発射口を対向させた状態で、移動フレーム23aに取り付けられて、移動フレーム23aとともに移動するとともに、移動フレーム23aの長手方向に移動可能になっている。また、枠組付装置23の近傍には、制御装置23cが設置されており、枠組付装置23に備わった各装置は、制御装置23cの制御によって作動する。
一対の横枠材12が、搬送アーム22dによって、枠組付装置23に搬送されてくるときには、一対の移動フレーム23aは、互いの間隔を狭めた位置(破線で示した位置)にある。そして、各横枠材12はそれぞれ移動フレーム23aの上面に渡され、その後、一対の移動フレーム23aは、互いの間隔を、縦枠11a,11bおよび間柱13の長さよりも少し長い幅に広げる。つぎに、縦枠11a,11bおよび間柱13が、搬送アーム22dによって、搬送装置22のベルトコンベアから枠組付装置23に搬送される。このとき、搬送アーム22dは回転することなく、縦枠11a,11bおよび間柱13を平行移動させて搬送する。そして、縦枠11aは一対の横枠材12間の左端に配置され、間柱13は一対の横枠材12間の中央に配置され、縦枠11bは一対の横枠材12間の右端に配置される。
ついで、一対の移動フレーム23aを互いに接近させて、一対の横枠材12と、縦枠11a,11bおよび間柱13との間の隙間をなくしたのちに、一対の自動釘打機23bによって、両横枠材12の外側の面からそれぞれ縦枠11a,11bおよび間柱13に向かって、スクリュー釘16が水平方向に打ち込まれる。この場合、一対の自動釘打機23bは、縦枠11a、間柱13、縦枠11bの位置に沿って順に移動し、その両側から各2本ずつのスクリュー釘16を上下に並べて打ち込む。これによって、縦枠11a,11bおよび間柱13等は四角形の骨格部10bに形成される。
骨格部10bは、コンベアによって、断熱材組付スペース24側に搬送される。断熱材組付スペース24は、コンベアで構成されており、断熱材組付スペース24の近傍には、断熱材ラック24aが設置されている。断熱材ラック24aには、設定された長さに切断された複数の断熱材14が収納されている。これらの断熱材14は、断熱材組付スペース24で、二人の作業者C2,C3による手作業で、骨格部10bに組み付けられる。断熱材組付スペース24では、骨格部10bに形成された2つの空間に上方からそれぞれ断熱材14を入れ、断熱材14の長手方向の縁部をそれぞれ縦枠11a,11bと間柱13の段部に係合させる。
つぎに、2つの断熱材14が組み付けられた骨格部10bは、作業者C2,C3によって面材組付スペース25に運ばれる。また、面材組付スペース25の近傍には、面材ラック25aが設置されており、この面材ラック25aには、設定された長さに切断された複数の構造面材15が収容されている。この構造面材15は、一枚ずつ骨格部10bおよび2つの断熱材14の表面に設置されたのちに、作業者C4,C5が釘を打つことによって仮固定される。ついで、2つの断熱材14と構造面材15が組み付けられた骨格部10bは、作業者C4,C5によって固定装置26に運ばれる。
固定装置26は、構造面材15を骨格部10bに固定する装置であり、互いの間隔を任意に変更して一緒に移動する一対の自動釘打機26aを備えている。また、固定装置26の近傍には、制御装置26bが設置されており、固定装置26は、制御装置26bの制御によって作動する。この固定装置26では、まず、一対の自動釘打機26aの間隔を縦枠11a,11bの間隔に合わせて、一対の自動釘打機26aを構造面材15の両側上方に位置させたのちに長手方向に移動させながら一定間隔で釘17を打ち込むことで、構造面材15の両側部分を一対の縦枠11a,11bに固定する。そして、一方の自動釘打機26aを構造面材15の幅方向の中央部分に位置させて長手方向に移動させながら一定間隔で釘17を打ち込むことで、構造面材15の中央部分を間柱13に固定する。
つぎに、一方の自動釘打機26aを構造面材15の角部に位置させて、幅方向に移動させながら一定間隔で釘17を打ち込み、さらに、一方の自動釘打機26aを前述した角部と対称の位置にある角部に位置させて、幅方向に移動させながら一定間隔で釘17を打ち込むことで、構造面材15の長手方向の両端部を一対の横枠材12に固定する。これによって、2枚の断熱材14も固定される。なお、釘17は、平頭釘で構成されており、頭部の平面が構造面材15の表面と略同一面上に位置するように打ち込まれる。なお、一対の自動釘打機26aには、釘17を打ち込むときの空気圧を調節する調節弁が備わっており、この調節弁の調節により、釘17が前述した状態に打ち込まれる。
コロコン27は、複数のローラを備えたコンベアであり、壁パネルは、このコロコン27によって追加工スペース28に搬送される。追加工スペース28では、作業者C6,C7の切削工具を用いた手作業によって、一対の横枠材12に切欠き部12cが形成される。これによって、上横枠12aおよび下横枠12bを備えた壁パネルAが得られる。
なお、制御装置21c,23cは、各データを共有し、切断装置21、搬送装置22および枠組付装置23を連動して作動させる。また、枠組付装置23には、横枠材12に印刷されたバーコードを読み取る読み取り機が設けられており、これによって、骨格部10bが正しい枠部材で形成されるか否かを判定できるようにしている。さらに、前述した実施形態では、切欠き部12cを切削工具を用いた手作業によって形成しているが、この切欠き部12cは、切断装置21、搬送装置22または枠組付装置23のいずれかの部分で自動的な機械加工によって一対の横枠材12に形成するようにしてもよい。また、前述した実施形態では、搬送レーン21aに、枠材料M2、枠材料M3、枠材料M2の順に配置しているが、一対の枠材料M2の左右のどちらかに、枠材料M3を配置してもよい。
このように構成された壁パネルAは、図4および図5に示したようにして、建物の複数の構造材で形成される空間に設置される。複数の構造材は、建物の底部に水平に配置された土台31、土台31から上方に延びた状態で一定間隔に配置された柱32a,32b,32c、柱32a,32b,32cの上部に掛け渡された梁33および土台31の上面に張り付けられた床下地板34などからなっている。また、土台31と柱32a,32b,32cの間には、それぞれホールダウン金物35(図6参照)が設けられて、柱32a,32b,32cが土台31から外れないようになっている。
そして、壁パネルAは、下横枠12bに印刷された番号および番付にしたがって、土台31、柱32a,32b、梁33で囲まれる空間および土台31、柱32b,32c、梁33で囲まれる空間などに順次建物の内部側から設置される。この場合、壁パネルAを傾けてその下端部をホールダウン金物35の上方を通過させて外部側に出したのち、切欠き部12c内にホールダウン金物35を位置させるようにして壁パネルAを垂直方向に向ける。これによって、壁パネルAとホールダウン金物35の位置関係は、図6に示したようになる。
そして、縦枠11a,11b、上横枠12aおよび下横枠12bの丸印の位置から釘18を打ち込んでその先端側を柱32a,32b等の内部まで刺し込む。なお、釘18は、釘17よりは大きな平頭釘で構成されている。この場合、釘18の頭部の平面が縦枠11a,11b等の表面から突出したり、縦枠11a,11b等の内部に埋め込まれたりすることないように、縦枠11a,11b、上横枠12aおよび下横枠12bの内面と略同一面上に位置するようにする。これによって、各壁パネルAは、柱32a,32b等に強固に固定される。また、図5には、2枚の壁パネルAを設置した状態を示しており、図7には、一対の柱32a,32bに取り付けられた壁パネルAの横断面を示している。なお、図4,5では、ホールダウン金物35は省略している。
壁パネルAの設置が終了すると、柱32a,32b等と梁33の間にホールダウン金物35を取付けて、柱32a,32b等と梁33が外れないようにする。この場合のホールダウン金物35は、切欠き部12c内に位置するようにする。このようにして、壁パネルAの設置が順次行われるが、設置作業はすべて建物の内部側で行われるため、作業場が、2階や3階などの高所であっても支障なく容易に作業を行うことができる。
以上のように、本実施形態に係る壁パネルAでは、断熱材14が、段部11c,13aに係合した状態で骨格部10a内に設置され、構造面材15が、骨格部10aの前面と断熱材14の前面を覆った状態で釘17によって骨格部10aに固定されている。そして、骨格部10aと構造面材15が固定されることで、断熱材14が骨格部10aと構造面材15に挟持固定されるため、断熱材14を接着剤や釘などを用いて骨格部10aに固定する必要がなくなり、簡単な作業で壁パネルAを製造することができる。また、断熱材14は、段部11c,13aに係合した状態で、骨格部10aと構造面材15に挟持固定されるため、位置ずれすることが防止される。さらに、骨格部10aに、間柱13が備わっているため、壁パネルAの強度を強くすることができる。
また、壁パネルAは、工場で製造されるため、寸法精度をよくすることができる。そして、建設現場では、壁パネルAを建物の内部側から設置場所に配置し、釘18で壁パネルAを固定するだけの簡単な作業で済むため施工が容易になる。さらに、下横枠12bに番号および番付が印刷されているため設置場所を間違うことがなく、縦枠11a,11b、上横枠12aおよび下横枠12bの内面に丸印が施されているため、作業を行う大工の熟練度に関係なく、適正に釘18を打ち込んで一定の強度で壁パネルAを構造材に固定することができる。また、上横枠12aと下横枠12bに切欠き部12cが形成されているため、土台31と柱32a等の間にホールダウン金物35が設けられていても、壁パネルAを取り付けに支障は生じない。
また、本発明の他の実施形態として、上横枠12aと下横枠12bにも段部11c,13aと同様の段部を形成して、この段部に断熱材14の上下の端部が係合するようにしてもよい。この場合、横枠の断面の形状と大きさが縦枠11a,11bと同じになるようにすることが好ましい。これによると、枠材料が、縦枠11a,11bと横枠用のものと、間柱13用のものとの2種類で済む。また、断熱材14の周縁部のすべての部分が段部11c,13a等に係合するため、断熱材14を強固に、かつ気密性を高めて骨格部に組み付けることができる。
本発明のさらに他の実施形態として、壁パネルを上下よりも左右に長くすることもできる。この場合、壁パネルの左右の長さに応じて間柱の数を増やしていく。また、各間柱の両側にそれぞれ段部を形成して、その段部に断熱材の両側部を係合させる。さらに他の実施形態として、前述した各実施形態に係る壁パネルから間柱を省略して、断熱材を1枚にすることもできる。さらに、前述した実施形態では、縦枠11a,11bを左右対称の同じもので構成するとともに、上横枠12aと下横枠12bを同じもので構成しているが、これらはそれぞれ異なるもので構成してもよい。
本発明に係る壁パネルは、前述した各実施形態に限定するものでなく、適宜変更して実施することができる。例えば、前述した各実施形態では、壁パネルを四角形に形成しているが、四角形以外でもよく、三角形、台形などの種々の形状にすることができる。また、先鋭部を有する固着具としては、釘以外でもよく、ボルト、ねじ等を用いることもできる。さらに、縦枠11a,11b等に施される印は、印刷、シールの貼付、手書き等によって施されたものでもよい。また、前述した実施形態では、壁パネルAを建物の外部と内部とを仕切る壁面パネルとしているが、壁パネルAは、部屋と部屋とを仕切る間仕切り用の壁面として用いることもできる。さらに、本発明に係る壁パネルのそれ以外の部分の構成や施工方法についても本発明の技術的範囲内で適宜変更して実施することが可能である。
10…枠体、11a,11b…縦枠、11c,13a…段部、12a…上横枠、12b…下横枠、12c…切欠き部、13…間柱、14…断熱材、15…構造面材、17,18…釘、22…搬送装置、22a…ベルトコンベア、22d…搬送アーム、23…枠組付装置、31,32a,32b,32c,33,34…構造材、32a,32b,32c…柱、33…梁、34…床下地板、35…ホールダウン金物、A…壁パネル、M1,M2,M3…枠材料。

Claims (14)

  1. 建物における複数の構造材で形成される空間に設置するための壁パネルであって、
    内面に、前部側よりも後部側が内側に突出する段部が形成された枠体と、
    前記段部に係合した状態で前記枠体内の前部側に設置される板状の断熱材と、
    前記枠体の前面と前記断熱材の前面とを覆う構造面材と、
    前記構造面材を前記枠体に固定することで、前記構造面材と前記枠体とで前記断熱材を挟持固定させる先鋭部を有する固着具と
    を備えたことを特徴とする壁パネル。
  2. 前記枠体が対向して配置された一対の縦枠と前記一対の縦枠の上端部どうしと下端部どうしとにそれぞれ掛け渡された一対の横枠とからなって、前記段部が前記一対の縦枠の両内面に形成され、前記断熱材の左右の端部がそれぞれ前記一対の縦枠の段部に係合している請求項1に記載の壁パネル。
  3. 前記一対の横枠の両内面に前部側よりも後部側が内側に突出する段部が形成され、前記断熱材の上下の端部がそれぞれ前記一対の横枠の段部に係合している請求項2に記載の壁パネル。
  4. 前部の幅が後部の幅よりも短くなるように両側面に段部が形成された間柱が、前記枠体の左右の中間部分に上下に掛け渡され、前記断熱材が、前記間柱の段部に係合した状態で前記枠体内における前記間柱の両側にそれぞれ設置される複数の断熱材で構成されている請求項1ないし3のうちのいずれか一つに記載の壁パネル。
  5. 前記枠体の段部が形成された内面の突出側部分に、前記枠体を前記構造材に固定するための先鋭部を有する固着具を打ち込む位置を示す印が、前記突出側部分の長手方向に一定間隔で表示されている請求項1ないし4のうちのいずれか一つに記載の壁パネル。
  6. 前記枠体の後部側の所定部分に、前記構造材に設けられる補強金具を位置させるための切欠き部が形成されている請求項1ないし5のうちのいずれか一つに記載の壁パネル。
  7. 建物における複数の構造材で形成される空間に設置するための壁パネルの製造方法であって、
    内面に前部側よりも後部側が内側に突出する段部が形成された枠体を形成する枠体形成工程と、
    前記段部に係合させた状態で、前記枠体内の前部側に板状の断熱材を組み付ける断熱材組付工程と、
    前記枠体と前記断熱材との前面に構造面材を設置する構造面材設置工程と、
    前記構造面材を前記枠体に先鋭部を有する固着具で固定して、前記構造面材と前記枠体とで前記断熱材を挟持固定させる断熱材固定工程と
    を備えたことを特徴とする壁パネルの製造方法。
  8. 前記枠体形成工程が、
    長尺四角棒状の材料の一側面に長手方向に延びる段部を形成して、前記一側面が段違いになった縦枠材を形成する縦枠材形成工程と、
    長尺四角棒状の横枠材を形成する横枠材形成工程と、
    前記縦枠材および前記横枠材をそれぞれ切断して、一対の縦枠と、一対の横枠を形成する枠形成工程と、
    前記段部を一方向に揃えて対向させた状態で左右に配置される前記一対の縦枠と、上下に配置される一対の横枠を四角形の枠体に組み付ける枠体組付け工程と
    からなっている請求項7に記載の壁パネルの製造方法。
  9. 前記枠体形成工程が、
    長尺四角棒状の材料の一側面に長手方向に延びる段部を形成して、前記一側面が段違いになった枠材を形成する枠材形成工程と、
    前記枠材を切断して、一対の縦枠と、一対の横枠を形成する枠形成工程と、
    それぞれの段部を一方向に揃えて内側に位置させた状態で、左右に配置される前記一対の縦枠と、上下に配置される前記一対の横枠を四角形の枠体に組み付ける枠体組付け工程と
    からなっている請求項7に記載の壁パネルの製造方法。
  10. 前記枠体組付け工程において、前記一対の縦枠と前記一対の横枠がそれぞれ内面を対向させるとともに、前後方向および長手方向を揃えて搬入スペースに搬入されたのちに、搬送装置によって、前記一対の縦枠と前記一対の横枠との一方が水平方向に90度回転した状態で組付けスペースに搬送されて設定された位置に配置され、他方が回転せずに前記組付けスペースに搬送されて設定された位置に配置される請求項8または9に記載の壁パネルの製造方法。
  11. 前記枠体組付け工程の前に、長尺四角棒状の材料の両側面に長手方向に延びる段部を対称に形成して一方の幅と他方の幅が異なるように形成された間柱材を形成する間柱材形成工程と、前記間柱材を切断して間柱を形成する間柱形成工程とが行われ、
    前記枠体組付け工程において、前記枠体の段部と前記間柱の段部を一方向に揃えた状態で、前記一対の横枠の中間部分に前記間柱を掛け渡たす間柱組付工程が行われ、
    前記断熱材組付工程において、前記枠体内における前記間柱の両側にそれぞれ断熱材が、前記間柱の段部に係合した状態で設置される請求項8または9に記載の壁パネルの製造方法。
  12. 前記枠体組付け工程において、互いの内面をそれぞれ対向させた前記一対の縦枠と前記一対の横枠と、前記間柱とが前後方向および長手方向を揃えて搬入スペースに搬入されたのちに、搬送装置によって、前記一対の縦枠および前記間柱と、前記一対の横枠との一方が水平方向に90度回転した状態で組付けスペースに搬送されて設定された位置に配置され、他方が回転せずに前記組付けスペースに搬送されて設定された位置に配置される請求項11に記載の壁パネルの製造方法。
  13. 前記枠体の段部が形成された内面の突出側部分に、先鋭部を有する固着具を打ち込む位置を示す印を前記突出側部分の長手方向に一定間隔で施す印表示工程が備わっている請求項7ないし12のうちのいずれか一つに記載の壁パネルの製造方法。
  14. 前記枠体の後部側の所定部分に、前記構造材に設けられる補強金具を位置させるための切欠き部を形成する切欠き部形成工程が備わっている請求項7ないし13のうちのいずれか一つに記載の壁パネルの製造方法。
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