JP2017197559A - 複合粉体およびメイクアップ化粧料 - Google Patents
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Abstract
【課題】化粧料用粉体に、メイクアップ化粧料に配合する際の優れた分散性およびケーキング性、肌に塗布した際の優れた感触(例えば、滑り性、しっとり感)、撥水性、密着性、透明感を付与することのできる粉体改質剤、前記特性をバランスよく発揮し得る複合粉体、ならびに使用感、撥水性、密着性および透明感に優れるメイクアップ化粧料を提供する。
【解決手段】Nε−オクタノイル−L−リジンを含む粉体改質剤とし、これを用いた複合粉体、および該複合粉体を含むメイクアップ化粧料とする。
【選択図】なし
【解決手段】Nε−オクタノイル−L−リジンを含む粉体改質剤とし、これを用いた複合粉体、および該複合粉体を含むメイクアップ化粧料とする。
【選択図】なし
Description
本発明は、Nε−オクタノイル−L−リジンを含有する粉体改質剤、これを用いて得られる複合粉体、および該複合粉体を含有するメイクアップ化粧料に関する。
化粧料用粉体を主成分として含有する化粧料としては、ファンデーション、白粉、プレストパウダー、ほほ紅、アイライナー、アイブロー等のメイクアップ化粧料等が市販されている。これら化粧料に含有される化粧料用粉体には、液状やペースト状のメイクアップ化粧料とする場合には分散性が求められ、また、プレスして固形化粧料の形態とした場合にはケーキング性が求められ、さらには、肌に塗布した際に、優れた感触(例えば、滑り性、しっとり感)を与え、撥水性、密着性、透明感に優れていること等、種々の特性が求められる。
粉体それ自体が有する性質のみでは、これらの特性を満足させることは困難である場合が多く、種々の粉体改質剤が提案されている(例えば、特許文献1)。しかしながら、これらの性質はトレードオフの関係にあることも多く、バランスの良い特性を付与し得る粉体改質剤が求められていた。
それゆえ、本発明が解決しようとする課題は、メイクアップ化粧料とする際に分散性およびケーキング性に優れ、さらに、肌に塗布した際に、優れた感触(例えば、滑り性、しっとり感)を与え、撥水性、密着性、透明感に優れる化粧料用粉体を提供することであり、具体的には、前記特性を付与し得る粉体改質剤、これを用いた複合粉体、および該複合粉体を含有するメイクアップ化粧料を提供することにある。
本発明者は、Nε−オクタノイル−L−リジンを含有する粉体改質剤とし、これを用いて複合粉体を調製し、該複合粉体を含有するメイクアップ化粧料とすることによって、メイクアップ化粧料とする際に求められる上記特性をバランスよく発揮させ得ることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]Nε−オクタノイル−L−リジンを含有する粉体改質剤。
[2]核となる粉体とNε−オクタノイル−L−リジンを含有する、複合粉体。
[3]Nε−オクタノイル−L−リジンを0.1質量%〜50質量%含有する、[2]に記載の複合粉体。
[4]平均粒径が0.001μm〜400μmであり、かつ、比表面積が1m2/g〜700m2/gである、[2]または[3]に記載の複合粉体。
[5]核となる粉体が板状である、[2]〜[4]のいずれかに記載の複合粉体。
[6]核となる粉体が無機粉体から選択される1種以上である、[2]〜[5]のいずれかに記載の複合粉体。
[7]核となる粉体が、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、マイカ、雲母、シリカからなる群より選択される1種以上である、[2]〜[6]のいずれかに記載の複合粉体。
[8]さらに、Nε−ラウロイル−L−リジンを含有する、[2]〜[7]のいずれかに記載の複合粉体。
[9]水中で、核となる粉体を、Nε−オクタノイル−L−リジンにより表面処理して改質する、[2]〜[7]のいずれかに記載の複合粉体の製造方法。
[10]水中で、核となる粉体を、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびNε−ラウロイル−L−リジンにより、段階的に表面処理して改質する、[8]に記載の複合粉体の製造方法。
[11]水中で、核となる粉体を、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびNε−ラウロイル−L−リジンにより、同時に表面処理して改質する、[8]に記載の複合粉体の製造方法。
[12]化粧料用顔料として用いられる、[2]〜[8]のいずれかに記載の複合粉体。
[13][2]〜[8]のいずれかに記載の複合粉体を含有する、メイクアップ化粧料。
[1]Nε−オクタノイル−L−リジンを含有する粉体改質剤。
[2]核となる粉体とNε−オクタノイル−L−リジンを含有する、複合粉体。
[3]Nε−オクタノイル−L−リジンを0.1質量%〜50質量%含有する、[2]に記載の複合粉体。
[4]平均粒径が0.001μm〜400μmであり、かつ、比表面積が1m2/g〜700m2/gである、[2]または[3]に記載の複合粉体。
[5]核となる粉体が板状である、[2]〜[4]のいずれかに記載の複合粉体。
[6]核となる粉体が無機粉体から選択される1種以上である、[2]〜[5]のいずれかに記載の複合粉体。
[7]核となる粉体が、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、マイカ、雲母、シリカからなる群より選択される1種以上である、[2]〜[6]のいずれかに記載の複合粉体。
[8]さらに、Nε−ラウロイル−L−リジンを含有する、[2]〜[7]のいずれかに記載の複合粉体。
[9]水中で、核となる粉体を、Nε−オクタノイル−L−リジンにより表面処理して改質する、[2]〜[7]のいずれかに記載の複合粉体の製造方法。
[10]水中で、核となる粉体を、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびNε−ラウロイル−L−リジンにより、段階的に表面処理して改質する、[8]に記載の複合粉体の製造方法。
[11]水中で、核となる粉体を、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびNε−ラウロイル−L−リジンにより、同時に表面処理して改質する、[8]に記載の複合粉体の製造方法。
[12]化粧料用顔料として用いられる、[2]〜[8]のいずれかに記載の複合粉体。
[13][2]〜[8]のいずれかに記載の複合粉体を含有する、メイクアップ化粧料。
本発明により、化粧用粉体に、メイクアップ化粧料に配合する際に求められる優れた分散性およびケーキング性と、肌に塗布した際の優れた感触(例えば、滑り性、しっとり感)を与え、撥水性、密着性、透明感を付与し得る粉体改質剤を提供することができる。
本発明の粉体改質剤により調製された複合粉体は、メイクアップ化粧料に配合した際に、上記の特性をバランスよく発揮することができる。
従って、本発明の複合粉体を含有するメイクアップ化粧料は、肌に塗布した際の感触に優れ、撥水性、密着性および透明感に優れる。
本発明の粉体改質剤により調製された複合粉体は、メイクアップ化粧料に配合した際に、上記の特性をバランスよく発揮することができる。
従って、本発明の複合粉体を含有するメイクアップ化粧料は、肌に塗布した際の感触に優れ、撥水性、密着性および透明感に優れる。
<粉体改質剤>
本発明の粉体改質剤は、Nε−オクタノイル−L−リジンを含有する。
本発明の粉体改質剤(以下、「本発明の改質剤」と称することがある)は、本発明の効果を阻害しない範囲で、その他の改質剤成分を含有することができる。
本発明の粉体改質剤に使用されるNε−オクタノイル−L−リジンは、脂肪酸とL−リジンとの脱水縮合反応のような公知の製造方法により調製して用いることができるが、「アミホープOL」の商品名で、味の素株式会社より商業的に入手することが可能である。
Nε−オクタノイル−L−リジンは、フリー(遊離)体、塩の形態のいずれでも用いることができる。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩等の無機酸塩、酢酸塩、乳酸塩、クエン塩等の有機酸塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩等のアミノ酸塩等が挙げられる。本発明の目的には、フリー(遊離)体が最も好ましく用いられる。
本発明の粉体改質剤は、Nε−オクタノイル−L−リジンを含有する。
本発明の粉体改質剤(以下、「本発明の改質剤」と称することがある)は、本発明の効果を阻害しない範囲で、その他の改質剤成分を含有することができる。
本発明の粉体改質剤に使用されるNε−オクタノイル−L−リジンは、脂肪酸とL−リジンとの脱水縮合反応のような公知の製造方法により調製して用いることができるが、「アミホープOL」の商品名で、味の素株式会社より商業的に入手することが可能である。
Nε−オクタノイル−L−リジンは、フリー(遊離)体、塩の形態のいずれでも用いることができる。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩等の無機酸塩、酢酸塩、乳酸塩、クエン塩等の有機酸塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩等のアミノ酸塩等が挙げられる。本発明の目的には、フリー(遊離)体が最も好ましく用いられる。
本発明の粉体改質剤に含有される他の改質剤としては、Nε−ラウロイル−L−リジンが特に好ましい例として挙げられる。
本発明の粉体改質剤による粉体の改質方法は、特に限定されないが、乾式法、湿式法、インテグラルブレンド法が挙げられる。
乾式法としては、改質すべき粉体に、本発明の改質剤をそのまま添加し、ボールミル、アトマイザー、コロイドミル等の粉砕機を用いて共粉砕する方法、回転ミキサーに改質すべき粉体を入れ、攪拌しながら本発明の改質剤の酸性溶液または塩基性溶液を滴下又は噴霧した後、さらに攪拌し、ふるいにより分級する方法等が挙げられる。
湿式法としては、改質すべき粉体と有機溶媒とのスラリーを調製し、該スラリーに、攪拌しながら本発明の改質剤を添加し、混合して攪拌した後、濾過、乾燥し、ふるいにより分級する方法、本発明の改質剤の酸性または塩基性溶液に、改質すべき粉体を添加して撹拌し、pHを変化させることによって沈殿反応を起こさせる方法等が挙げられる。
さらに、化粧料組成物中に本発明の改質剤と改質すべき粉体を添加するインテグラルブレンド法でも、改質が可能である。インテグラルブレンド法とは、核となる粉体と改質剤とを混合するときに、改質剤をそのまま、又はアルコール等で希釈して混合機の中に直接添加し、攪拌する方法である。
乾式法としては、改質すべき粉体に、本発明の改質剤をそのまま添加し、ボールミル、アトマイザー、コロイドミル等の粉砕機を用いて共粉砕する方法、回転ミキサーに改質すべき粉体を入れ、攪拌しながら本発明の改質剤の酸性溶液または塩基性溶液を滴下又は噴霧した後、さらに攪拌し、ふるいにより分級する方法等が挙げられる。
湿式法としては、改質すべき粉体と有機溶媒とのスラリーを調製し、該スラリーに、攪拌しながら本発明の改質剤を添加し、混合して攪拌した後、濾過、乾燥し、ふるいにより分級する方法、本発明の改質剤の酸性または塩基性溶液に、改質すべき粉体を添加して撹拌し、pHを変化させることによって沈殿反応を起こさせる方法等が挙げられる。
さらに、化粧料組成物中に本発明の改質剤と改質すべき粉体を添加するインテグラルブレンド法でも、改質が可能である。インテグラルブレンド法とは、核となる粉体と改質剤とを混合するときに、改質剤をそのまま、又はアルコール等で希釈して混合機の中に直接添加し、攪拌する方法である。
本発明の改質剤による粉体の改質方法としては、Nε−オクタノイル−L−リジンをアルカリ性水溶液に溶解した溶液中に、核となる粉体を加えて混合し、次いで中和して、Nε−オクタノイル−L−リジンを核となる粉体上に沈殿させて表面処理し、改質する方法を好ましく採用することができる。
本発明の改質剤がさらにNε−ラウロイル−L−リジンを含有する場合、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびNε−ラウロイル−L−リジンをそれぞれアルカリ性溶液に溶解させた溶液を用いて、核となる粉体を段階的に表面処理して改質してもよく、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびNε−ラウロイル−L−リジンを溶解させた溶液中に核となる粉体を添加して混合し、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびNε−ラウロイル−L−リジンにより、同時に表面処理して改質してもよい。
本発明の改質剤がさらにNε−ラウロイル−L−リジンを含有する場合、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびNε−ラウロイル−L−リジンをそれぞれアルカリ性溶液に溶解させた溶液を用いて、核となる粉体を段階的に表面処理して改質してもよく、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびNε−ラウロイル−L−リジンを溶解させた溶液中に核となる粉体を添加して混合し、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびNε−ラウロイル−L−リジンにより、同時に表面処理して改質してもよい。
<複合粉体>
本発明は、本発明の粉体改質剤を用いて粉体を改質することにより、複合粉体(以下、「本発明の複合粉体」とも称する)を提供する。
本発明の複合粉体は、改質される粉体、すなわち核となる粉体と、Nε−オクタノイル−L−リジンを含有する。
本発明は、本発明の粉体改質剤を用いて粉体を改質することにより、複合粉体(以下、「本発明の複合粉体」とも称する)を提供する。
本発明の複合粉体は、改質される粉体、すなわち核となる粉体と、Nε−オクタノイル−L−リジンを含有する。
本発明の複合粉体の形態は特に限定されないが、核となる粉体と本発明の改質剤が接触して含有される必要がある。
核となる粉体としては、化粧料に使用される粉体であれば、特に制限なく用いることができる。
たとえば、無機粉体としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、シリカ(ケイ酸、無水ケイ酸等)、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ボロン等が挙げられる。
たとえば、無機粉体としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、シリカ(ケイ酸、無水ケイ酸等)、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ボロン等が挙げられる。
有機粉体としては、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、シリコーンレジンパウダー、シリコーンエラストマーパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロース、シルクパウダー、ナイロンパウダー、12ナイロン、6ナイロン、アクリルパウダー、アクリルエラストマー、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、微結晶繊維粉体、デンプン末、N−ラウロイルリジン、界面活性剤金属塩粉体(金属石鹸)(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、セチルリン酸亜鉛、セチルリン酸カルシウム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム等)が挙げられる。
有色顔料としては、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄等の無機赤色顔料、γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、タール系色素(顔料)(赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色228号、黄色401号、青色404号、橙色203号、橙色204号等)、赤色タール系色素(染料)(赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色226号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、青色1号、青色2号、青色201号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色206号、橙色207号等)をレーキ化したもの、天然色素(カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン等)をレーキ化したもの、及びこれらの粉体を複合化した合成樹脂粉体等が挙げられる。
パール顔料としては、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母等が挙げられる。
金属粉末顔料としては、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー、ステンレスパウダー等体が挙げられる。
紫外線散乱剤として用いられる粉体としては、酸化チタン、酸化亜鉛等の白色顔料、微粒子酸化チタン、微粒子酸化セリウム、微粒子酸化亜鉛等の微粒子粉体等が挙げられる。
核となる粉体は、無機粉体から選択される1種以上であることが好ましく、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、マイカ、雲母、シリカからなる群より選択される1種以上であることがより好ましい。
核となる粉体の形状は特に限定されず、球状、略球状、板状等が挙げられる。
板状とは、高いアスペクト比(平均粒子径と粒子厚さの比率)を有する形状、または層状の形状であり、合成雲母、板状酸化アルミニウム薄片、二酸化ケイ素薄片、ガラス薄片、およびパーライト薄片等が挙げられる。
本発明において、核となる粉体は板状であることが好ましい。ここで略球状とはアスペクト比が2.0以下のものをいうこととする。
板状とは、高いアスペクト比(平均粒子径と粒子厚さの比率)を有する形状、または層状の形状であり、合成雲母、板状酸化アルミニウム薄片、二酸化ケイ素薄片、ガラス薄片、およびパーライト薄片等が挙げられる。
本発明において、核となる粉体は板状であることが好ましい。ここで略球状とはアスペクト比が2.0以下のものをいうこととする。
本発明の核となる粉体は、本発明の粉体改質剤を用いて、上記した改質方法により改質される。従って、本発明の複合粉体は、Nε−オクタノイル−L−リジンを、核となる粉体と接触した状態で含有する。
本発明の複合粉体におけるNε−オクタノイル−L−リジンの含有量は改質方法により異なるが、複合粉体全体の質量に対し0.1質量%〜50質量%であることが好ましく、0.2質量%〜30質量%であることがより好ましく、0.5質量%〜15質量%であることがより好ましい。
本発明の複合粉体におけるNε−オクタノイル−L−リジンの含有量は改質方法により異なるが、複合粉体全体の質量に対し0.1質量%〜50質量%であることが好ましく、0.2質量%〜30質量%であることがより好ましく、0.5質量%〜15質量%であることがより好ましい。
本発明の複合粉体の平均粒径は通常0.001μm〜400μmであり、0.01μm〜400μmであることが好ましく、その下限値は、0.1μmであることがより好ましく、1μmであることがさらに好ましく、10μmであることがさらにより好ましい。一方、上限値は200μmであることがより好ましく、100μmであることがさらに好ましく、50μmであることがさらにより好ましい。
上記複合粉体の平均粒径はミー(Mie)散乱理論に基づくレーザー回折・散乱法により測定することができる。具体的には、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置により、複合粉体の粒度分布を体積基準で作成し、そのメディアン径を平均粒径とすることで測定することができる。測定用サンプルとしては、複合粉体を超音波により水中に分散させたものを好ましく使用することができる。レーザー回折散乱式粒度分布測定装置としては、株式会社堀場製作所製「LA−950」等を使用することができる。
上記複合粉体の平均粒径はミー(Mie)散乱理論に基づくレーザー回折・散乱法により測定することができる。具体的には、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置により、複合粉体の粒度分布を体積基準で作成し、そのメディアン径を平均粒径とすることで測定することができる。測定用サンプルとしては、複合粉体を超音波により水中に分散させたものを好ましく使用することができる。レーザー回折散乱式粒度分布測定装置としては、株式会社堀場製作所製「LA−950」等を使用することができる。
本発明の複合粉体の比表面積は0.1m2/g〜1000m2/gであることが好ましく、その下限値は、0.5m2/gであることがより好ましく、1.0m2/gであることがさらに好ましい。一方、上限値は700m2/gであることがより好ましく、400 m2/gであることがさらに好ましい。
複合粉体の比表面積は、BET法により測定することができる。具体的には、吸着占有面積が既知の分子を液体窒素の温度で複合粉体試料に吸着させ、その吸着量から複合粉体試料の比表面積を求めることができる。吸着占有面積が既知の分子としては、窒素、ヘリウム等の不活性ガスが好適に使用される。
複合粉体の比表面積は、自動比表面積測定装置を使用して測定することができ、該自動比表面積測定装置としては、例えば、株式会社マウンテック製「Macsorb HM−1210」が挙げられる。
複合粉体の比表面積は、BET法により測定することができる。具体的には、吸着占有面積が既知の分子を液体窒素の温度で複合粉体試料に吸着させ、その吸着量から複合粉体試料の比表面積を求めることができる。吸着占有面積が既知の分子としては、窒素、ヘリウム等の不活性ガスが好適に使用される。
複合粉体の比表面積は、自動比表面積測定装置を使用して測定することができ、該自動比表面積測定装置としては、例えば、株式会社マウンテック製「Macsorb HM−1210」が挙げられる。
核となる粉体は、オルガノシロキサン処理(例えばメチルハイドロジェンポリシロキサン処理、シリコーンレジン処理、シリコーンガム処理、アクリルシリコーン処理、フッ素化シリコーン処理など)、金属石鹸処理(例えばステアリン酸亜鉛処理、アシル化アミノ酸金属塩処理など)、シラン処理(例えばシランカップリング剤処理、アルキルシラン処理など)、有機チタネート処理、有機アルミネート処理、フッ素化合物処理(例えばパーフルオロアルキルシラン、パーフルオロアルキルリン酸エステル塩、パーフルオロポリエーテル処理など)、アミノ酸処理(例えばN−ラウロイル−L−リジン処理など)、油剤処理(例えばスクワラン処理など)、ポリアクリルエステル処理(例えばポリアクリル酸メチル処理など)等の疎水性表面処理;例えば、ポリエチレングリコール(PEG)シランカップリング剤処理、寒天処理、デオキシリボ核酸処理、レシチン処理、ポリアクリル酸処理、シリカ処理、アルミナ処理、ジルコニア処理、特に好ましくはセルロース処理等の親水性表面処理;またはその他の処理がされていてもよい。
また、本発明の複合粉体に対しても、さらに上記したような処理を行うことができる。
また、本発明の複合粉体に対しても、さらに上記したような処理を行うことができる。
<メイクアップ化粧料>
本発明は、上記した本発明の複合粉体を含むメイクアップ化粧料を提供する。
本発明のメイクアップ化粧料は、肌の色を整えたり、肌の欠陥を隠したり、肌の状態を改善したりする目的で、または紫外線を遮蔽する目的で、あるいは顔や唇に着色し、美しく粧う目的で用いることができ、溶液状、懸濁液状、乳液状、軟膏状、クリーム状、粉末状、固形状等、種々の形態とすることができるが、相当量の粉体を含有する軟膏状、クリーム状、粉末状または固形状の形態とすることが好ましい。
従って、本発明のメイクアップ化粧料は、好ましくは化粧下クリーム等の化粧下地;油性軟膏型ファンデーション、水中油または油中水乳化型クリーム状ファンデーション、固形(ケーキ型)ファンデーション、コンシーラー、スティック型口紅、固形頬紅、軟膏型頬紅、スティック型頬紅、軟膏型アイカラー、スティック型アイカラー、固形アイカラー、固形アイライナー、固形マスカラ、スティック型アイブロウ、固形アイブロウ、白粉、プレストパウダー等のメイクアップ化粧料等として提供される。
本発明のメイクアップ化粧料には、上記した本発明の複合粉体は、通常0.1質量%〜50質量%含有され、好ましくは0.2質量%〜30質量%、より好ましくは0.5質量%〜15質量%含有される。
本発明は、上記した本発明の複合粉体を含むメイクアップ化粧料を提供する。
本発明のメイクアップ化粧料は、肌の色を整えたり、肌の欠陥を隠したり、肌の状態を改善したりする目的で、または紫外線を遮蔽する目的で、あるいは顔や唇に着色し、美しく粧う目的で用いることができ、溶液状、懸濁液状、乳液状、軟膏状、クリーム状、粉末状、固形状等、種々の形態とすることができるが、相当量の粉体を含有する軟膏状、クリーム状、粉末状または固形状の形態とすることが好ましい。
従って、本発明のメイクアップ化粧料は、好ましくは化粧下クリーム等の化粧下地;油性軟膏型ファンデーション、水中油または油中水乳化型クリーム状ファンデーション、固形(ケーキ型)ファンデーション、コンシーラー、スティック型口紅、固形頬紅、軟膏型頬紅、スティック型頬紅、軟膏型アイカラー、スティック型アイカラー、固形アイカラー、固形アイライナー、固形マスカラ、スティック型アイブロウ、固形アイブロウ、白粉、プレストパウダー等のメイクアップ化粧料等として提供される。
本発明のメイクアップ化粧料には、上記した本発明の複合粉体は、通常0.1質量%〜50質量%含有され、好ましくは0.2質量%〜30質量%、より好ましくは0.5質量%〜15質量%含有される。
本発明のメイクアップ化粧料には、本発明の複合粉体に加えて、必要に応じて、油脂(たとえばオリーブ油、ヒマシ油、ヤシ油、カカオ脂等)、ロウ(たとえばカルナウバロウ、キャンデリラロウ、ホホバ油、ミツロウ、ラノリン等)、炭化水素(たとえばスクワラン、プリスタン、鉱物油、流動パラフィン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等)、脂肪酸(たとえばミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等)、高級アルコール(たとえばセタノール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール、オクチルドデカノール等)、エステル(たとえばミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、セバシン酸ジイソプロピル、ラウロイルグルタミン酸ジイソステアリル、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)等)、シリコーン油(たとえばオクタメチルトリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等)等の油剤;水、エタノール等の溶剤;プロパンジオール、1,3−ブチレングリコール、ペンチレングリコール、グリセリン、ソルビトール等の多価アルコール;ノニオン界面活性剤(たとえばステアリン酸グリセリル、セスキオイレイン酸ソルビタン、ポリオキシエチレンセチルエーテル、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン等)、アニオン界面活性剤(たとえばラウロイルメチル−β−アラニンナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、ステアロイルグルタミン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等)、カチオン界面活性剤(たとえば塩化ジステアリルジメチルアンモニウム 、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム等)、両性界面活性剤(たとえば加水分解コラーゲン・樹脂酸縮合物等)、シリコーン系界面活性剤(たとえばポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体等)等の界面活性剤;油ゲル化剤(たとえばジブチルラウロイルグルタミド、N−2−エチルヘキサノイル−L−グルタミン酸ジブチルアミド等);有機変性ヘクトライト(たとえばジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト等)、有機変性ベントナイト(たとえばジメチルジステアリルアンモニウムベントナイト等)の油分散剤;ポリマー(たとえば酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体、ポリビニルピロリドン、トリメチルシリルプルラン等);金属セッケン(たとえばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛等)、樹脂粉体(たとえばナイロンパウダー、架橋型シリコーンパウダー等)等の有機粉体;保湿剤(たとえばパンテノール、コレステロール等);抗炎症剤(たとえばサクシニルグリチルレチン酸二ナトリウム、オリザノール、ビサボロール等);紫外線吸収剤(たとえばサリチル酸2−エチルヘキシル、サリチル酸ホモメンチル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 、オキシベンゾン、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン等);アミノ酸(たとえばアラニン、アルギニン、グリシン、グルタミン酸、プロリン等);ポリアミノ酸およびその塩(たとえばポリアスパラギン酸ナトリウム等);ビタミンA(たとえばレチノール、パルミチン酸レチノール等)、ビタミンB群(たとえばパントテン酸カルシウム等)、ビタミンC(たとえばL−アスコルビン酸ナトリウム、リン酸L−アスコルビルマグネシウム等)、ビタミンD(たとえばコレカルシフェロール等)、ビタミンE(たとえばd−δ−トコフェロール、dl-α−トコフェロール等)等のビタミン;防腐剤(たとえば安息香酸ナトリウム、フェノキシエタノール、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル等);抗酸化剤(たとえば酢酸トコフェロール、没食子酸、ジパルミトイルヒドロキシプロリン等);pH調整剤(たとえば塩酸、乳酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等);天然色素(たとえばβ−カロテン、ルチン等)、タール色素(たとえば赤色202号、青色404号等)等の着色剤;香料(たとえばメントール、ハッカ油等)等を添加することができる。
本発明のメイクアップ化粧料は、その形態、剤形等に応じて、当業者によく知られた方法により製造することができる。
油性軟膏型のメイクアップ化粧料は、たとえば、次のようにして製造することができる。
まず、本発明の複合粉体に、必要に応じて他の粉体成分を加えて混合する。油剤、防腐剤及び抗酸化剤等の基剤成分を別に混合し、加熱融解して均一にし、これに前記粉体成分を添加して、ロールミル等の混練機にて混練する。次いで、混練物を再融解し、調色した後ゆっくり撹拌して脱気し、撹拌しながら冷却して、60℃で香料を加え、容器に流し込んで放冷し、固化させる。
油性軟膏型のメイクアップ化粧料は、たとえば、次のようにして製造することができる。
まず、本発明の複合粉体に、必要に応じて他の粉体成分を加えて混合する。油剤、防腐剤及び抗酸化剤等の基剤成分を別に混合し、加熱融解して均一にし、これに前記粉体成分を添加して、ロールミル等の混練機にて混練する。次いで、混練物を再融解し、調色した後ゆっくり撹拌して脱気し、撹拌しながら冷却して、60℃で香料を加え、容器に流し込んで放冷し、固化させる。
クリーム状のメイクアップ化粧料は、たとえば、次のようにして製造することができる。
まず、水相成分を混合し、加熱溶解して均一とし、75℃に加熱する。別に油相成分を混合し、加熱融解して、本発明の複合粉体を添加して分散させた後80℃とする。前記水相に前記油相を撹拌しながら加えて乳化し(水中油型)、または前記油相に前記水相を撹拌しながら加えて乳化する(油中水型)。撹拌しながら冷却して50℃で香料を加え、さらに撹拌しながら室温まで冷却する。
まず、水相成分を混合し、加熱溶解して均一とし、75℃に加熱する。別に油相成分を混合し、加熱融解して、本発明の複合粉体を添加して分散させた後80℃とする。前記水相に前記油相を撹拌しながら加えて乳化し(水中油型)、または前記油相に前記水相を撹拌しながら加えて乳化する(油中水型)。撹拌しながら冷却して50℃で香料を加え、さらに撹拌しながら室温まで冷却する。
固形状(ケーキ型)のメイクアップ化粧料は、たとえば、次のようにして製造することができる。
本発明の複合粉体に必要に応じて他の粉体成分、着色剤を加え、混合、粉砕する。結合剤としての油剤、界面活性剤等に防腐剤、香料等を加えて混合し、前記粉体成分に加え、均一に混合する。これを粉砕機で処理し、ふるいを通して粒度をそろえた後、金皿などの容器に充填して圧縮成形する。
本発明の複合粉体に必要に応じて他の粉体成分、着色剤を加え、混合、粉砕する。結合剤としての油剤、界面活性剤等に防腐剤、香料等を加えて混合し、前記粉体成分に加え、均一に混合する。これを粉砕機で処理し、ふるいを通して粒度をそろえた後、金皿などの容器に充填して圧縮成形する。
粉末状のメイクアップ化粧料は、たとえば、次のようにして製造することができる。
粉体として、タルク等の体質顔料および酸化鉄等の着色顔料を含有する本発明の複合粉体をブレンダーにて混合し、これに、滑沢剤等としてのステアリン酸マグネシウム等、他の添加成分を加え、混合して調色し、香料を噴霧して均一に混合する。これを粉砕機に通して粉砕した後、ふるいを通して容器に充填する。
粉体として、タルク等の体質顔料および酸化鉄等の着色顔料を含有する本発明の複合粉体をブレンダーにて混合し、これに、滑沢剤等としてのステアリン酸マグネシウム等、他の添加成分を加え、混合して調色し、香料を噴霧して均一に混合する。これを粉砕機に通して粉砕した後、ふるいを通して容器に充填する。
スティック状のメイクアップ化粧料は、たとえば、次のようにして製造することができる。
油剤、抗酸化剤および防腐剤等の基剤成分を加熱融解し、均一に混合する。これに、本発明の複合粉体および着色剤を加え、ロールミル等の混練機にて混練し、均一に分散させる。次いで、再融解して香料を加え、脱泡してから型に流し込み、急冷して固化させる。固化物を型から取り出し、容器に充填して、必要に応じてフレーミング処理する。
油剤、抗酸化剤および防腐剤等の基剤成分を加熱融解し、均一に混合する。これに、本発明の複合粉体および着色剤を加え、ロールミル等の混練機にて混練し、均一に分散させる。次いで、再融解して香料を加え、脱泡してから型に流し込み、急冷して固化させる。固化物を型から取り出し、容器に充填して、必要に応じてフレーミング処理する。
本発明のメイクアップ化粧料は、上記した本発明の複合粉体を含有するため、肌に塗布した際の感触(滑り性・しっとり感等)に優れ、撥水性・密着性および透明感に優れる。
本発明について、以下に実施例によりさらに詳細に説明する。なお、以下において、「%」は、特に記載する場合を除き、「質量%」を意味する。
[実施例1]10%のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液で改質された合成雲母
5Lのフラスコ内に、150gの合成雲母および1350gの脱イオン水を入れ、撹拌速度を600rpmに設定して撹拌した。次に、32%塩化カルシウム水溶液を24.6g加え、30分間撹拌した。その後、10%塩酸でpHを5.8〜6.2に維持しながら、3.5%水酸化ナトリウム水溶液で調製した10%Nε−オクタノイル−L−リジン水溶液1365gを滴下した。10%Nε−オクタノイル−L−リジン水溶液と10%塩酸の滴下速度は、いずれも約5g/分であった。10%Nε−オクタノイル−L−リジン水溶液の滴下後、pHを7に調整した。
5Lのフラスコ内に、150gの合成雲母および1350gの脱イオン水を入れ、撹拌速度を600rpmに設定して撹拌した。次に、32%塩化カルシウム水溶液を24.6g加え、30分間撹拌した。その後、10%塩酸でpHを5.8〜6.2に維持しながら、3.5%水酸化ナトリウム水溶液で調製した10%Nε−オクタノイル−L−リジン水溶液1365gを滴下した。10%Nε−オクタノイル−L−リジン水溶液と10%塩酸の滴下速度は、いずれも約5g/分であった。10%Nε−オクタノイル−L−リジン水溶液の滴下後、pHを7に調整した。
得られた複合粉体のスラリー液を濾過し、3000mLの脱イオン水(6x500mL)で洗浄した。洗浄された複合粉体を120℃で約3時間、一定重量になるまで乾燥した。乾燥後、複合粉体は♯200濾過網で篩分し、実施例1とした。
[実施例2、3]4.5%および7.5%の各濃度のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液で改質された合成雲母
実質的に実施例1と同一の手順により、合成雲母を4.5%および7.5%のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液でそれぞれ改質した。4.5%水溶液で改質する場合、Nε−オクタノイル−L−リジン水溶液を滴下後、pHを7に調整し、次いで複合粉体を濾過し、洗浄した。4.5%水溶液で改質した複合粉体は、一定重量となるまで110℃で約2時間乾燥した。
合成雲母を4.5%のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液で改質した複合粉体を実施例2、7.5%のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液で改質した複合粉体を実施例3とした。
実質的に実施例1と同一の手順により、合成雲母を4.5%および7.5%のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液でそれぞれ改質した。4.5%水溶液で改質する場合、Nε−オクタノイル−L−リジン水溶液を滴下後、pHを7に調整し、次いで複合粉体を濾過し、洗浄した。4.5%水溶液で改質した複合粉体は、一定重量となるまで110℃で約2時間乾燥した。
合成雲母を4.5%のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液で改質した複合粉体を実施例2、7.5%のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液で改質した複合粉体を実施例3とした。
[実施例4]10%のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液で改質された酸化チタン
合成雲母に代えて酸化チタンを用いた他は、実施例1と同様の手順で得られた複合粉体を実施例4とした。
合成雲母に代えて酸化チタンを用いた他は、実施例1と同様の手順で得られた複合粉体を実施例4とした。
[実施例5、6]4.5%および7.5%の各濃度のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液で改質された酸化チタン
合成雲母に代えて酸化チタンを用いた他は、実施例2、3と同様の手順で、4.5%および7.5%の各濃度のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液で改質し、得られた複合粉体をそれぞれ実施例5および実施例6とした。
合成雲母に代えて酸化チタンを用いた他は、実施例2、3と同様の手順で、4.5%および7.5%の各濃度のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液で改質し、得られた複合粉体をそれぞれ実施例5および実施例6とした。
[実施例7]10%のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液で改質されたタルク
合成雲母に代えてタルクを用いた他は、実施例1と同様の手順で得られた複合粉体を実施例7とした。
合成雲母に代えてタルクを用いた他は、実施例1と同様の手順で得られた複合粉体を実施例7とした。
[実施例8、9]4.5%および7.5%の各濃度のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液で改質されたタルク
合成雲母に代えてタルクを用いた他は、実施例2、3と同様の手順で、4.5%および7.5%の各濃度のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液で改質し、得られた複合粉体をそれぞれ実施例8および実施例9とした。
合成雲母に代えてタルクを用いた他は、実施例2、3と同様の手順で、4.5%および7.5%の各濃度のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液で改質し、得られた複合粉体をそれぞれ実施例8および実施例9とした。
[実施例10]10%のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液で改質された酸化亜鉛
合成雲母に代えて酸化亜鉛を用いた他は、実施例1と同様の手順で得られた複合粉体を実施例10とした。
合成雲母に代えて酸化亜鉛を用いた他は、実施例1と同様の手順で得られた複合粉体を実施例10とした。
[実施例11、12]4.5%および7.5%の各濃度のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液で改質された酸化亜鉛
合成雲母に代えて酸化亜鉛を用いた他は、実施例2、3と同様の手順で、4.5%および7.5%の各濃度のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液で改質し、得られた複合粉体をそれぞれ実施例11および実施例12とした。
合成雲母に代えて酸化亜鉛を用いた他は、実施例2、3と同様の手順で、4.5%および7.5%の各濃度のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液で改質し、得られた複合粉体をそれぞれ実施例11および実施例12とした。
[実施例13]10%のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液で改質されたシリコーン粉体
合成雲母に代えてシリコーン粉体を用いた他は、実施例1と同様の手順で得られた複合粉体を実施例13とした。
合成雲母に代えてシリコーン粉体を用いた他は、実施例1と同様の手順で得られた複合粉体を実施例13とした。
[実施例14、15]4.5%および7.5%の各濃度のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液で改質されたシリコーン粉体
合成雲母に代えてシリコーン粉体を用いた他は、実施例2、3と同様の手順で、4.5%および7.5%の各濃度のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液で改質し、得られた複合粉体をそれぞれ実施例14および実施例15とした。
合成雲母に代えてシリコーン粉体を用いた他は、実施例2、3と同様の手順で、4.5%および7.5%の各濃度のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液で改質し、得られた複合粉体をそれぞれ実施例14および実施例15とした。
[実施例16]10%のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液で改質されたベンガラ
合成雲母に代えてベンガラを用いた他は、実施例1と同様の手順で得られた複合粉体を実施例16とした。
合成雲母に代えてベンガラを用いた他は、実施例1と同様の手順で得られた複合粉体を実施例16とした。
[実施例17]10%のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液で改質された黄色酸化鉄
合成雲母に代えて黄色酸化鉄を用いた他は、実施例1と同様の手順で得られた複合粉体を実施例17とした。
合成雲母に代えて黄色酸化鉄を用いた他は、実施例1と同様の手順で得られた複合粉体を実施例17とした。
[実施例18]10%のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液で改質された黒酸化鉄
合成雲母に代えて黒酸化鉄を用いた他は、実施例1と同様の手順で得られた複合粉体を実施例18とした。
合成雲母に代えて黒酸化鉄を用いた他は、実施例1と同様の手順で得られた複合粉体を実施例18とした。
[実施例19]10%のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液で改質されたセリサイト
合成雲母に代えてセリサイトを用いた他は、実施例1と同様の手順で得られた複合粉体を実施例19とした。
合成雲母に代えてセリサイトを用いた他は、実施例1と同様の手順で得られた複合粉体を実施例19とした。
[実施例20]10%のNε−オクタノイル−L−リジン水溶液で改質されたマイカ
合成雲母に代えてマイカを用いた他は、実施例1と同様の手順で得られた複合粉体を実施例20とした。
合成雲母に代えてマイカを用いた他は、実施例1と同様の手順で得られた複合粉体を実施例20とした。
[実施例21]Nε−オクタノイル−L−リジンおよびステアリン酸を含有する被膜形成により改質された酸化チタン
Nε−オクタノイル−L−リジン3.3gおよびステアリン酸1.0gを1%アルカリ水溶液に溶解して得られた溶液に、原料粉末である酸化チタン100gを添加して懸濁させ(酸化チタン含有量=20%)、30分間攪拌した。この懸濁液に、塩化マグネシウム六水和物0.7gを10%水溶液としたものを、ゆっくりと滴下した。次いで、塩酸を添加して中和し、更に30分間攪拌を続けた後、濾過、水洗を繰り返してから80℃で30時間乾燥した。この乾燥物を粉砕することにより、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびステアリン酸を含有する被膜が形成された酸化チタンの複合粉体を得た。
Nε−オクタノイル−L−リジン3.3gおよびステアリン酸1.0gを1%アルカリ水溶液に溶解して得られた溶液に、原料粉末である酸化チタン100gを添加して懸濁させ(酸化チタン含有量=20%)、30分間攪拌した。この懸濁液に、塩化マグネシウム六水和物0.7gを10%水溶液としたものを、ゆっくりと滴下した。次いで、塩酸を添加して中和し、更に30分間攪拌を続けた後、濾過、水洗を繰り返してから80℃で30時間乾燥した。この乾燥物を粉砕することにより、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびステアリン酸を含有する被膜が形成された酸化チタンの複合粉体を得た。
[実施例22]Nε−オクタノイル−L−リジンおよびステアリン酸を含有する被膜形成により改質されたセリサイト
酸化チタンに代えてセリサイトを用いた他は、実施例21と同様の手順で、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびステアリン酸を含有する被膜が形成されたセリサイトの複合粉体を得た。
酸化チタンに代えてセリサイトを用いた他は、実施例21と同様の手順で、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびステアリン酸を含有する被膜が形成されたセリサイトの複合粉体を得た。
[実施例23]Nε−オクタノイル−L−リジンおよびパーフルオロアルキル基を有するリン酸エステルを含有する被膜形成により改質された酸化チタン
イオン交換水1000質量部と酸化チタン100質量部とを混合して撹拌し、酸化チタンを分散させた。次に、パーフルオロアルキルリン酸エステルジエタノールアミン塩(「AG−530」、旭硝子株式会社製)5質量部を約20倍に希釈した水溶液を滴下し、その後適度に希釈した塩酸水溶液を、pHが3以下となるまでゆっくりと滴下した。さらに、この水溶液を80℃まで加温した後、予めイオン交換水100質量部とNε−オクタノイル−L−リジン2質量部とを、pH=3以下で加温分散させた水分散液を加えてよく撹拌した。その後、炭酸ナトリウム水溶液を用いてpHが6となるまで中和した。次いで、処理された粉体を数回水で洗浄した後、ろ過し、乾燥後粉砕して、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびパーフルオロアルキル基を有するリン酸エステルを含有する被膜が形成された酸化チタンの複合粉体を得た。
イオン交換水1000質量部と酸化チタン100質量部とを混合して撹拌し、酸化チタンを分散させた。次に、パーフルオロアルキルリン酸エステルジエタノールアミン塩(「AG−530」、旭硝子株式会社製)5質量部を約20倍に希釈した水溶液を滴下し、その後適度に希釈した塩酸水溶液を、pHが3以下となるまでゆっくりと滴下した。さらに、この水溶液を80℃まで加温した後、予めイオン交換水100質量部とNε−オクタノイル−L−リジン2質量部とを、pH=3以下で加温分散させた水分散液を加えてよく撹拌した。その後、炭酸ナトリウム水溶液を用いてpHが6となるまで中和した。次いで、処理された粉体を数回水で洗浄した後、ろ過し、乾燥後粉砕して、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびパーフルオロアルキル基を有するリン酸エステルを含有する被膜が形成された酸化チタンの複合粉体を得た。
[実施例24]Nε−オクタノイル−L−リジンおよびパーフルオロアルキル基を有するリン酸エステルを含有する被膜形成により改質されたセリサイト
酸化チタンに代えてセリサイトを用いた他は、実施例23と同様の手順で、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびパーフルオロアルキル基を有するリン酸エステルを含有する被膜が形成されたセリサイトの複合粉体を得た。
酸化チタンに代えてセリサイトを用いた他は、実施例23と同様の手順で、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびパーフルオロアルキル基を有するリン酸エステルを含有する被膜が形成されたセリサイトの複合粉体を得た。
[実施例25]Nε−オクタノイル−L−リジンおよびパーフルオロアルキル基を有するリン酸エステルを含有する被膜形成により改質されたタルク
酸化チタンに代えてタルクを用いた他は、実施例23と同様の手順で、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびパーフルオロアルキル基を有するリン酸エステルを含有する被膜が形成されたタルクの複合粉体を得た。
酸化チタンに代えてタルクを用いた他は、実施例23と同様の手順で、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびパーフルオロアルキル基を有するリン酸エステルを含有する被膜が形成されたタルクの複合粉体を得た。
[実施例26]Nε−オクタノイル−L−リジンおよびパーフルオロアルキル基を有するリン酸エステルを含有する被膜形成により改質されたマイカ
酸化チタンに代えてマイカを用いた他は、実施例23と同様の手順で、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびパーフルオロアルキル基を有するリン酸エステルを含有する被膜が形成されたマイカの複合粉体を得た。
酸化チタンに代えてマイカを用いた他は、実施例23と同様の手順で、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびパーフルオロアルキル基を有するリン酸エステルを含有する被膜が形成されたマイカの複合粉体を得た。
[実施例27〜33]Nε−オクタノイル−L−リジンおよびn−オクチルトリエトキシシランにより改質された顔料粉体
イオン交換水4kgと水酸化ナトリウム60gおよびNε−オクタノイル−L−リジン52.7gを混合して撹拌し、80℃に加温した後に酸化チタン1kgを加えた。次いで、適度に希釈した硫酸水溶液をpHが3以下となるまでゆっくりと滴下し、十分に撹拌した。その後、n−オクチルトリエトキシシラン20.4gを添加し、十分に撹拌した後、炭酸ナトリウム水溶液を用いて、pHが6となるまで中和した。次いで、処理された粉体を数回水で洗浄した後、ろ過し、乾燥後粉砕して、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびn−オクチルトリエトキシシランにより表面被覆された複合粉体を得、実施例27とした。
実施例27と同様の方法で、酸化チタンの代わりにセリサイトを用いて得た複合粉体を実施例28、マイカを用いて得た複合粉体を実施例29、タルクを用いて得た複合粉体を実施例30、ベンガラを用いて得た複合粉体を実施例31、黄酸化鉄を用いて得た複合粉体を実施例32、黒色酸化鉄を用いて得た複合粉体を実施例33とした。
イオン交換水4kgと水酸化ナトリウム60gおよびNε−オクタノイル−L−リジン52.7gを混合して撹拌し、80℃に加温した後に酸化チタン1kgを加えた。次いで、適度に希釈した硫酸水溶液をpHが3以下となるまでゆっくりと滴下し、十分に撹拌した。その後、n−オクチルトリエトキシシラン20.4gを添加し、十分に撹拌した後、炭酸ナトリウム水溶液を用いて、pHが6となるまで中和した。次いで、処理された粉体を数回水で洗浄した後、ろ過し、乾燥後粉砕して、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびn−オクチルトリエトキシシランにより表面被覆された複合粉体を得、実施例27とした。
実施例27と同様の方法で、酸化チタンの代わりにセリサイトを用いて得た複合粉体を実施例28、マイカを用いて得た複合粉体を実施例29、タルクを用いて得た複合粉体を実施例30、ベンガラを用いて得た複合粉体を実施例31、黄酸化鉄を用いて得た複合粉体を実施例32、黒色酸化鉄を用いて得た複合粉体を実施例33とした。
[実施例34〜40]Nε−オクタノイル−L−リジンおよびイソプロピルトリイソステアロイルチタネートにより改質された顔料粉体
n−オクチルトリエトキシシランの代わりに、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート20.4gを使用した他は、実施例27と同様の方法により、酸化チタンがNε−オクタノイル−L−リジンおよびイソプロピルトリイソステアロイルチタネートにより表面被覆された複合粉体を得、実施例34とした。
また、実施例34と同様の方法で、酸化チタンの代わりにセリサイトを用いて得た複合粉体を実施例35、マイカを用いて得た複合粉体を実施例36、タルクを用いて得た複合粉体を実施例37、ベンガラを用いて得た複合粉体を実施例38、黄酸化鉄を用いて得た複合粉体を実施例39、黒色酸化鉄を用いて得た複合粉体を実施例40とした。
n−オクチルトリエトキシシランの代わりに、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート20.4gを使用した他は、実施例27と同様の方法により、酸化チタンがNε−オクタノイル−L−リジンおよびイソプロピルトリイソステアロイルチタネートにより表面被覆された複合粉体を得、実施例34とした。
また、実施例34と同様の方法で、酸化チタンの代わりにセリサイトを用いて得た複合粉体を実施例35、マイカを用いて得た複合粉体を実施例36、タルクを用いて得た複合粉体を実施例37、ベンガラを用いて得た複合粉体を実施例38、黄酸化鉄を用いて得た複合粉体を実施例39、黒色酸化鉄を用いて得た複合粉体を実施例40とした。
[実施例41〜47]Nε−オクタノイル−L−リジンおよびn−オクチルトリエトキシシランにより改質された顔料粉体
撹拌および加熱装置を備えたステンレス製反応容器に、イオン交換水4kg、水酸化ナトリウム60gおよびNε−オクタノイル−L−リジン52.7gを入れて撹拌し、80℃に加温して酸化チタン1kgを加えた。次に、適度に希釈した硫酸水溶液をpHが3以下となるまでゆっくりと滴下し、80℃で1時間撹拌した。その後、炭酸ナトリウム水溶液を用いてpHが6となるまで中和し、処理された粉体を数回水で洗浄した後、ろ過した。次いで、回収された粉体をヘンシェルミキサーに移し、水400gを加えて撹拌し、n−オクチルトリエトキシシラン20.4gを攪拌しながら添加し、よく混合した。その後、ヘンシェルミキサーに熱をかけ、ヘンシェルミキサー内を減圧し、水を除去した。続いて、処理された粉体をヘンシェルミキサーから取り出し、乾燥機で加熱した後、粉砕して、酸化チタンがNε−オクタノイル−L−リジンおよびn−オクチルトリエトキシシランにより表面被覆された複合粉体を得、実施例41とした。
実施例41と同様の方法で、酸化チタンの代わりにセリサイトを用いて得た複合粉体を実施例42、マイカを用いて得た複合粉体を実施例43、タルクを用いて得た複合粉体を実施例44、ベンガラを用いて得た複合粉体を実施例45、黄酸化鉄を用いて得た複合粉体を実施例46、黒色酸化鉄を用いて得た複合粉体を実施例47とした。
撹拌および加熱装置を備えたステンレス製反応容器に、イオン交換水4kg、水酸化ナトリウム60gおよびNε−オクタノイル−L−リジン52.7gを入れて撹拌し、80℃に加温して酸化チタン1kgを加えた。次に、適度に希釈した硫酸水溶液をpHが3以下となるまでゆっくりと滴下し、80℃で1時間撹拌した。その後、炭酸ナトリウム水溶液を用いてpHが6となるまで中和し、処理された粉体を数回水で洗浄した後、ろ過した。次いで、回収された粉体をヘンシェルミキサーに移し、水400gを加えて撹拌し、n−オクチルトリエトキシシラン20.4gを攪拌しながら添加し、よく混合した。その後、ヘンシェルミキサーに熱をかけ、ヘンシェルミキサー内を減圧し、水を除去した。続いて、処理された粉体をヘンシェルミキサーから取り出し、乾燥機で加熱した後、粉砕して、酸化チタンがNε−オクタノイル−L−リジンおよびn−オクチルトリエトキシシランにより表面被覆された複合粉体を得、実施例41とした。
実施例41と同様の方法で、酸化チタンの代わりにセリサイトを用いて得た複合粉体を実施例42、マイカを用いて得た複合粉体を実施例43、タルクを用いて得た複合粉体を実施例44、ベンガラを用いて得た複合粉体を実施例45、黄酸化鉄を用いて得た複合粉体を実施例46、黒色酸化鉄を用いて得た複合粉体を実施例47とした。
[実施例48〜57]Nε−オクタノイル−L−リジンおよびNε−ラウロイル−L−リジンにより改質された複合粉体
実施例1、4、7、10、13、16〜20において、10%Nε−オクタノイル−L−リジン水溶液1365gに代えて、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびNε−ラウロイル−L−リジンの混合水溶液(Nε−オクタノイル−L−リジンおよびNε−ラウロイル−L−リジンの含有量比=1:1(質量比)、合計含有量=10%)1365gを用い、同様に処理して得られた複合粉体を実施例48〜57とした。
実施例1、4、7、10、13、16〜20において、10%Nε−オクタノイル−L−リジン水溶液1365gに代えて、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびNε−ラウロイル−L−リジンの混合水溶液(Nε−オクタノイル−L−リジンおよびNε−ラウロイル−L−リジンの含有量比=1:1(質量比)、合計含有量=10%)1365gを用い、同様に処理して得られた複合粉体を実施例48〜57とした。
[実施例58]Nε−オクタノイル−L−リジンおよびNε−ラウロイル−L−リジンにより改質された合成雲母
5Lのフラスコ内に、150gの合成雲母および1350gの脱イオン水を入れ、撹拌速度を600rpmに設定して撹拌し、次に、24.6gの32%塩化カルシウム水溶液を加えて30分間撹拌した。その後、10%塩酸によりpHを5.8〜6.2に維持しながら、3.5%水酸化ナトリウム水溶液で調製した10%Nε−オクタノイル−L−リジン水溶液623gを滴下した。10%Nε−オクタノイル−L−リジン水溶液と10%塩酸の滴下速度は、約5g/分とした。10%Nε−オクタノイル−L−リジン水溶液を滴下した後、pHを7に調整した。次いで、10%塩酸によりpHを5.8〜6.2に維持しながら、5%水酸化ナトリウム水溶液で調製した10%Nε−ラウロイル−L−リジン水溶液623gを滴下した。10%Nε−ラウロイル−L−リジン水溶液と10%塩酸の滴下速度は、約5g/分とした。10%Nε−オクタノイル−L−リジン水溶液を滴下した後、pHを7に調整した。
処理された粉体のスラリー液を濾過し、3000mLの脱イオン水(6x500mL)で洗浄した。洗浄された粉体を120℃で約3時間、一定重量になるまで乾燥し、♯200濾過網で篩分した。この工程により得られた複合粉体を実施例58とした。
5Lのフラスコ内に、150gの合成雲母および1350gの脱イオン水を入れ、撹拌速度を600rpmに設定して撹拌し、次に、24.6gの32%塩化カルシウム水溶液を加えて30分間撹拌した。その後、10%塩酸によりpHを5.8〜6.2に維持しながら、3.5%水酸化ナトリウム水溶液で調製した10%Nε−オクタノイル−L−リジン水溶液623gを滴下した。10%Nε−オクタノイル−L−リジン水溶液と10%塩酸の滴下速度は、約5g/分とした。10%Nε−オクタノイル−L−リジン水溶液を滴下した後、pHを7に調整した。次いで、10%塩酸によりpHを5.8〜6.2に維持しながら、5%水酸化ナトリウム水溶液で調製した10%Nε−ラウロイル−L−リジン水溶液623gを滴下した。10%Nε−ラウロイル−L−リジン水溶液と10%塩酸の滴下速度は、約5g/分とした。10%Nε−オクタノイル−L−リジン水溶液を滴下した後、pHを7に調整した。
処理された粉体のスラリー液を濾過し、3000mLの脱イオン水(6x500mL)で洗浄した。洗浄された粉体を120℃で約3時間、一定重量になるまで乾燥し、♯200濾過網で篩分した。この工程により得られた複合粉体を実施例58とした。
[実施例59]Nε−オクタノイル−L−リジンおよびNε−ラウロイル−L−リジンにより改質された酸化チタン
合成雲母に代えて酸化チタンを用いた他は、実施例58と同様に処理して得られた複合粉体を実施例59とした。
合成雲母に代えて酸化チタンを用いた他は、実施例58と同様に処理して得られた複合粉体を実施例59とした。
[実施例60]Nε−オクタノイル−L−リジンおよびNε−ラウロイル−L−リジンにより改質された黒酸化鉄
合成雲母に代えて黒酸化鉄を用いた他は、実施例58と同様に処理して得られた複合粉体を実施例60とした。
合成雲母に代えて黒酸化鉄を用いた他は、実施例58と同様に処理して得られた複合粉体を実施例60とした。
[実施例61]Nε−ラウロイル−L−リジンおよびNε−オクタノイル−L−リジンにより改質された合成雲母
5Lのフラスコ内に、150gの合成雲母および1350gの脱イオン水を入れ、撹拌速度を600rpmに設定して撹拌し、24.6gの32%塩化カルシウム水溶液を加えて30分間撹拌した。その後、10%塩酸によりpHを5.8〜6.2に維持しながら、3.5%水酸化ナトリウム水溶液で調製した10%Nε−ラウロイル−L−リジン水溶液623gを滴下した。10%Nε−ラウロイル−L−リジン水溶液と10%塩酸の滴下速度は、約5g/分とした。10%Nε−ラウロイル−L−リジン水溶液を滴下した後、pHを7に調整した。次いで、10%塩酸によりpHを5.8〜6.2に維持しながら、5%水酸化ナトリウム水溶液で調製した10%Nε−オクタノイル−L−リジン水溶液623gを滴下した。10%Nε−オクタノイル−L−リジン水溶液と10%塩酸の滴下速度は、約5g/分とした。10%Nε−オクタノイル−L−リジン水溶液を滴下した後、pHを7に調整した。
処理された粉体のスラリー液を濾過し、3000mLの脱イオン水(6x500mL)で洗浄した。洗浄された粉体を120℃で約3時間、一定重量になるまで乾燥し、♯200濾過網で篩分した。この工程により得られた複合粉体を実施例61とした。
5Lのフラスコ内に、150gの合成雲母および1350gの脱イオン水を入れ、撹拌速度を600rpmに設定して撹拌し、24.6gの32%塩化カルシウム水溶液を加えて30分間撹拌した。その後、10%塩酸によりpHを5.8〜6.2に維持しながら、3.5%水酸化ナトリウム水溶液で調製した10%Nε−ラウロイル−L−リジン水溶液623gを滴下した。10%Nε−ラウロイル−L−リジン水溶液と10%塩酸の滴下速度は、約5g/分とした。10%Nε−ラウロイル−L−リジン水溶液を滴下した後、pHを7に調整した。次いで、10%塩酸によりpHを5.8〜6.2に維持しながら、5%水酸化ナトリウム水溶液で調製した10%Nε−オクタノイル−L−リジン水溶液623gを滴下した。10%Nε−オクタノイル−L−リジン水溶液と10%塩酸の滴下速度は、約5g/分とした。10%Nε−オクタノイル−L−リジン水溶液を滴下した後、pHを7に調整した。
処理された粉体のスラリー液を濾過し、3000mLの脱イオン水(6x500mL)で洗浄した。洗浄された粉体を120℃で約3時間、一定重量になるまで乾燥し、♯200濾過網で篩分した。この工程により得られた複合粉体を実施例61とした。
[実施例62]Nε−オクタノイル−L−リジンにより改質された鉄ドーピング微粒子酸化チタンおよび板状硫酸バリウムの混合粉体
鉄ドーピング微粒子酸化チタン(平均粒子径=35nm、黄色)20質量部と板状硫酸バリウム75質量部を、ミキサーを用いて混合した。これに精製水250質量部を加え、撹拌してスラリーAを得た。次に、10%Nε−オクタノイル−L−リジン5質量部を、5N水酸化ナトリウム13質量部、精製水80質量部の混合溶液に溶解させて、溶液Bを調製した。スラリーAを激しく撹拌しながら、ゆっくりと溶解液Bを滴下した(滴下時間=30分)。滴下終了後、6N塩酸を用いてpHを7.0に調整し、さらに30分間撹拌した。次いで、得られたスラリーをろ過した後、精製水を加え、塩分計を用いて測定される塩化ナトリウム濃度が0.01%以下になるまで脱塩を繰り返した。得られた処理粉体を、送風気流型乾燥機を用いて、85℃にて12時間乾燥した後、125℃にて5時間加熱し、滅菌した。次いで、ミキサーを用いて粉砕を行い、目的とする改質粉体(処理濃度5%)を得て、実施例62とした。
鉄ドーピング微粒子酸化チタン(平均粒子径=35nm、黄色)20質量部と板状硫酸バリウム75質量部を、ミキサーを用いて混合した。これに精製水250質量部を加え、撹拌してスラリーAを得た。次に、10%Nε−オクタノイル−L−リジン5質量部を、5N水酸化ナトリウム13質量部、精製水80質量部の混合溶液に溶解させて、溶液Bを調製した。スラリーAを激しく撹拌しながら、ゆっくりと溶解液Bを滴下した(滴下時間=30分)。滴下終了後、6N塩酸を用いてpHを7.0に調整し、さらに30分間撹拌した。次いで、得られたスラリーをろ過した後、精製水を加え、塩分計を用いて測定される塩化ナトリウム濃度が0.01%以下になるまで脱塩を繰り返した。得られた処理粉体を、送風気流型乾燥機を用いて、85℃にて12時間乾燥した後、125℃にて5時間加熱し、滅菌した。次いで、ミキサーを用いて粉砕を行い、目的とする改質粉体(処理濃度5%)を得て、実施例62とした。
[実施例63]酸化チタン・硫酸チタニル処理Nε−オクタノイル−L−リジン
Nε−オクタノイル−L−リジン100質量部をイソプロピルアルコール2000質量部に分散させ、前記分散液に有機化チタンの1種であるチタンテトライソプロポキシドを5質量部投入し、よく攪拌した。次いで精製水10質量部を投入し、1昼夜攪拌を継続した後、加熱減圧留去により溶媒を除去した。次に、精製水2000質量部に硫酸チタニル70質量部を溶解した水溶液に、上記粉体を投入し、水酸化ナトリウムを用いて、pHが7.0になるように、攪拌下に中和した。精製水を3000質量部加えた後、ろ過および水洗を繰り返し、塩分濃度が0.1%未満になった時点で水洗を中止し、得られた処理粉末をステンレス製バットに移し、130℃にて30時間送風下に乾燥した。乾燥された処理粉体を粉砕し、メッシュに通すことで、目的の改質粉体を得て、実施例63とした。
Nε−オクタノイル−L−リジン100質量部をイソプロピルアルコール2000質量部に分散させ、前記分散液に有機化チタンの1種であるチタンテトライソプロポキシドを5質量部投入し、よく攪拌した。次いで精製水10質量部を投入し、1昼夜攪拌を継続した後、加熱減圧留去により溶媒を除去した。次に、精製水2000質量部に硫酸チタニル70質量部を溶解した水溶液に、上記粉体を投入し、水酸化ナトリウムを用いて、pHが7.0になるように、攪拌下に中和した。精製水を3000質量部加えた後、ろ過および水洗を繰り返し、塩分濃度が0.1%未満になった時点で水洗を中止し、得られた処理粉末をステンレス製バットに移し、130℃にて30時間送風下に乾燥した。乾燥された処理粉体を粉砕し、メッシュに通すことで、目的の改質粉体を得て、実施例63とした。
[実施例64]フッ素処理シリカ・酸化チタン処理Nε−オクタノイル−L−リジン
Nε−オクタノイル−L−リジン100質量部をイソプロピルアルコール2000質量部に分散させ、ここに有機化ケイ素の1種であるテトラエトキシシラン5質量部を加えて、よく攪拌した。これに精製水5質量部を加え、6時間攪拌を行った後、チタンテトライソプロポキシド30質量部を加え、さらに精製水10質量部を加えた。次いで1M塩酸を1質量部加え、攪拌下に1日放置した。密閉下に減圧ろ過し、得られた粉体をよく水洗した後、炭酸ナトリウム水を用いて中和、ろ過、水洗し、送風気流型乾燥機を用いて130℃で36時間乾燥させた。乾燥された粉体を粉砕し、メッシュに通し、改質粉体であるシリカ・酸化チタン処理Nε−オクタノイル−L−リジンを得た。続いて、前記改質粉体100質量部に対し5質量部の被覆量にて、さらにパーフルオロアルキルリン酸エステルジエタノールアミン塩を用いて、ジエタノールアミンの脱塩を利用した水系被覆処理を行い、フッ素処理シリカ・酸化チタン処理Nε−オクタノイル−L−リジンを得て、実施例64とした。
Nε−オクタノイル−L−リジン100質量部をイソプロピルアルコール2000質量部に分散させ、ここに有機化ケイ素の1種であるテトラエトキシシラン5質量部を加えて、よく攪拌した。これに精製水5質量部を加え、6時間攪拌を行った後、チタンテトライソプロポキシド30質量部を加え、さらに精製水10質量部を加えた。次いで1M塩酸を1質量部加え、攪拌下に1日放置した。密閉下に減圧ろ過し、得られた粉体をよく水洗した後、炭酸ナトリウム水を用いて中和、ろ過、水洗し、送風気流型乾燥機を用いて130℃で36時間乾燥させた。乾燥された粉体を粉砕し、メッシュに通し、改質粉体であるシリカ・酸化チタン処理Nε−オクタノイル−L−リジンを得た。続いて、前記改質粉体100質量部に対し5質量部の被覆量にて、さらにパーフルオロアルキルリン酸エステルジエタノールアミン塩を用いて、ジエタノールアミンの脱塩を利用した水系被覆処理を行い、フッ素処理シリカ・酸化チタン処理Nε−オクタノイル−L−リジンを得て、実施例64とした。
[実施例65〜69]
核となる粉体として、タルク、マイカおよびセリサイト、着色顔料として、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄および酸化チタンのそれぞれを用いて以下の改質処理を行った。
核となる粉体30質量部と着色顔料8.0質量部を精製水170質量部によく分散させ、6mol/L塩酸2.8質量部を添加し、更にラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)(「エルデュウCL−202」、味の素株式会社製)4.0質量部を加え、よく攪拌を行った(10分)。次いで、Nε−オクタノイル−L−リジン2.0質量部を、5mol/L水酸化ナトリウム水溶液3.6質量部と精製水26質量部の混合溶液に溶解させたものを、上記粉体分散液に投入した。1mol/L塩酸又は1mol/L水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和した後、ろ過および水洗を行って得られたケーキを金属バットに移し、80℃に設定した送風乾燥機にて24時間乾燥を行い、本発明の複合粉体を得た。
上記の方法で、核となる粉体としてタルク、着色顔料としてベンガラを用いて得た複合粉体を実施例65、核となる粉体としてタルク、着色顔料として黄酸化鉄を用いて得た複合粉体を実施例66、核となる粉体としてタルク、着色顔料として黒酸化鉄を用いて得た複合粉体を実施例67、核となる粉体としてマイカ、着色顔料として酸化チタンを用いて得た複合粉体を実施例68、核となる粉体としてセリサイト、着色顔料として酸化チタンを用いて得た複合粉体を実施例69とした。
核となる粉体として、タルク、マイカおよびセリサイト、着色顔料として、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄および酸化チタンのそれぞれを用いて以下の改質処理を行った。
核となる粉体30質量部と着色顔料8.0質量部を精製水170質量部によく分散させ、6mol/L塩酸2.8質量部を添加し、更にラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)(「エルデュウCL−202」、味の素株式会社製)4.0質量部を加え、よく攪拌を行った(10分)。次いで、Nε−オクタノイル−L−リジン2.0質量部を、5mol/L水酸化ナトリウム水溶液3.6質量部と精製水26質量部の混合溶液に溶解させたものを、上記粉体分散液に投入した。1mol/L塩酸又は1mol/L水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和した後、ろ過および水洗を行って得られたケーキを金属バットに移し、80℃に設定した送風乾燥機にて24時間乾燥を行い、本発明の複合粉体を得た。
上記の方法で、核となる粉体としてタルク、着色顔料としてベンガラを用いて得た複合粉体を実施例65、核となる粉体としてタルク、着色顔料として黄酸化鉄を用いて得た複合粉体を実施例66、核となる粉体としてタルク、着色顔料として黒酸化鉄を用いて得た複合粉体を実施例67、核となる粉体としてマイカ、着色顔料として酸化チタンを用いて得た複合粉体を実施例68、核となる粉体としてセリサイト、着色顔料として酸化チタンを用いて得た複合粉体を実施例69とした。
[実施例70〜74]
核となる粉体として、タルク、マイカおよびセリサイト、着色顔料としてベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄および酸化チタンのそれぞれを用いて、以下の改質処理を行なった。
核となる粉体30質量部と着色顔料8.0質量部を精製水170質量部によく分散させ、6mol/L塩酸2.8質量部を添加し、更にラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)(「エルデュウCL−202」、味の素株式会社製)1.0質量部を加え、よく攪拌を行なった。次いで、Nε−オクタノイル−L−リジン2.0質量部を5mol/L水酸化ナトリウム水溶液3.6質量部と精製水26質量部の混合溶液に溶解させて調製した水溶液を4等分し、そのうちの1部を上記粉体分散液に投入した。続いて、ラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)(「エルデュウCL−202」、味の素株式会社製)1.0質量部を加え、よく攪拌した後に、先に4等分したNε−オクタノイル−L−リジンのアルカリ水溶液を投入し、この操作をさらに2度繰り返した。1mol/L塩酸又は1mol/L水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和した後、ろ過および水洗を行って得られたケーキを金属バットに移し、80℃に設定した送風乾燥機にて24時間乾燥を行い、本発明の複合粉体を得た。
上記の方法で、核となる粉体としてタルク、着色顔料としてベンガラを用いて得た複合粉体を実施例70、核となる粉体としてタルク、着色顔料として黄酸化鉄を用いて得た複合粉体を実施例71、核となる粉体としてタルク、着色顔料として黒酸化鉄を用いて得た複合粉体を実施例72、核となる粉体としてマイカ、着色顔料として酸化チタンを用いて得た複合粉体を実施例73、核となる粉体としてセリサイト、着色顔料として酸化チタンを用いて得た複合粉体を実施例74とした。
核となる粉体として、タルク、マイカおよびセリサイト、着色顔料としてベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄および酸化チタンのそれぞれを用いて、以下の改質処理を行なった。
核となる粉体30質量部と着色顔料8.0質量部を精製水170質量部によく分散させ、6mol/L塩酸2.8質量部を添加し、更にラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)(「エルデュウCL−202」、味の素株式会社製)1.0質量部を加え、よく攪拌を行なった。次いで、Nε−オクタノイル−L−リジン2.0質量部を5mol/L水酸化ナトリウム水溶液3.6質量部と精製水26質量部の混合溶液に溶解させて調製した水溶液を4等分し、そのうちの1部を上記粉体分散液に投入した。続いて、ラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)(「エルデュウCL−202」、味の素株式会社製)1.0質量部を加え、よく攪拌した後に、先に4等分したNε−オクタノイル−L−リジンのアルカリ水溶液を投入し、この操作をさらに2度繰り返した。1mol/L塩酸又は1mol/L水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和した後、ろ過および水洗を行って得られたケーキを金属バットに移し、80℃に設定した送風乾燥機にて24時間乾燥を行い、本発明の複合粉体を得た。
上記の方法で、核となる粉体としてタルク、着色顔料としてベンガラを用いて得た複合粉体を実施例70、核となる粉体としてタルク、着色顔料として黄酸化鉄を用いて得た複合粉体を実施例71、核となる粉体としてタルク、着色顔料として黒酸化鉄を用いて得た複合粉体を実施例72、核となる粉体としてマイカ、着色顔料として酸化チタンを用いて得た複合粉体を実施例73、核となる粉体としてセリサイト、着色顔料として酸化チタンを用いて得た複合粉体を実施例74とした。
[実施例75〜78]
核となる粉体としてタルクおよびマイカ、着色剤として赤色226号、黄色401号、グンジョウ、酸化チタンのそれぞれを用いて以下の改質処理を行った。
核となる粉体34質量部と着色剤4.0質量部を精製水170質量部によく分散させ、6mol/L塩酸2.8質量部を添加し、更にラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)(「エルデュウCL−202」、味の素株式会社製)4.0質量部を加え、よく攪拌した。次いで、Nε−オクタノイル−L−リジン2.0質量部を5mol/L水酸化ナトリウム水溶液3.6質量部と精製水26質量部の混合溶液に溶解させた水溶液を、上記粉体分散液に投入した。1mol/L塩酸又は1mol/L水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和した後、ろ過および水洗を行って得られたケーキを金属バットに移し、80℃に設定した送風乾燥機にて24時間乾燥を行い、本発明の複合粉体を得た。
上記の方法で、核となる粉体としてタルク、着色剤として赤色226号を用いて得た複合粉体を実施例75、核となる粉体としてタルク、着色剤として黄色401号を用いて得た複合粉体を実施例76、核となる粉体としてタルク、着色剤としてグンジョウを用いて得た複合粉体を実施例77、核となる粉体としてマイカ、着色剤として酸化チタンを用いて得た複合粉体を実施例78とした。
核となる粉体としてタルクおよびマイカ、着色剤として赤色226号、黄色401号、グンジョウ、酸化チタンのそれぞれを用いて以下の改質処理を行った。
核となる粉体34質量部と着色剤4.0質量部を精製水170質量部によく分散させ、6mol/L塩酸2.8質量部を添加し、更にラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)(「エルデュウCL−202」、味の素株式会社製)4.0質量部を加え、よく攪拌した。次いで、Nε−オクタノイル−L−リジン2.0質量部を5mol/L水酸化ナトリウム水溶液3.6質量部と精製水26質量部の混合溶液に溶解させた水溶液を、上記粉体分散液に投入した。1mol/L塩酸又は1mol/L水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和した後、ろ過および水洗を行って得られたケーキを金属バットに移し、80℃に設定した送風乾燥機にて24時間乾燥を行い、本発明の複合粉体を得た。
上記の方法で、核となる粉体としてタルク、着色剤として赤色226号を用いて得た複合粉体を実施例75、核となる粉体としてタルク、着色剤として黄色401号を用いて得た複合粉体を実施例76、核となる粉体としてタルク、着色剤としてグンジョウを用いて得た複合粉体を実施例77、核となる粉体としてマイカ、着色剤として酸化チタンを用いて得た複合粉体を実施例78とした。
[実施例79]セチルリン酸亜鉛ナトリウムおよびNε−オクタノイル−L−リジンで改質された微粒子酸化チタン・微粒子酸化亜鉛混合粉体
微粒子酸化チタン(平均粒子径=0.05μm)と微粒子酸化亜鉛(平均粒子径=0.01μm)の混合物10g(混合質量比=1:1)を、湿式媒体分散機によりの水200mLに分散させ、セチルリン酸亜鉛ナトリウム(平均粒子径:長径16μm、短径13μm、厚さ0.8μm)50gを加え、室温で1時間ディスパー混合後、濾過して2回水洗した。これを乾燥、粉砕して、セチルリン酸亜鉛ナトリウムで改質された複合粉体(1)58gを得た。
別の丸底フラスコに、精製水100mLと水酸化ナトリウム5gを入れて溶解した後、Nε−オクタノイル−L−リジン7.5gを加え、80℃で溶解した。一方、前記複合粉体(1)50gを、精製水200mLと35%塩酸6mLとからなる酸性水に加えて1時間分散させ、前記Nε−オクタノイル−L−リジン水溶液を30分で滴下した。中和後更に1時間攪拌混合した後、これを水洗、濾過、乾燥、粉砕して、セチルリン酸亜鉛ナトリウムおよびNε−オクタノイル−L−リジンで改質された微粒子酸化チタン・微粒子酸化亜鉛混合粉体52gを得た。
微粒子酸化チタン(平均粒子径=0.05μm)と微粒子酸化亜鉛(平均粒子径=0.01μm)の混合物10g(混合質量比=1:1)を、湿式媒体分散機によりの水200mLに分散させ、セチルリン酸亜鉛ナトリウム(平均粒子径:長径16μm、短径13μm、厚さ0.8μm)50gを加え、室温で1時間ディスパー混合後、濾過して2回水洗した。これを乾燥、粉砕して、セチルリン酸亜鉛ナトリウムで改質された複合粉体(1)58gを得た。
別の丸底フラスコに、精製水100mLと水酸化ナトリウム5gを入れて溶解した後、Nε−オクタノイル−L−リジン7.5gを加え、80℃で溶解した。一方、前記複合粉体(1)50gを、精製水200mLと35%塩酸6mLとからなる酸性水に加えて1時間分散させ、前記Nε−オクタノイル−L−リジン水溶液を30分で滴下した。中和後更に1時間攪拌混合した後、これを水洗、濾過、乾燥、粉砕して、セチルリン酸亜鉛ナトリウムおよびNε−オクタノイル−L−リジンで改質された微粒子酸化チタン・微粒子酸化亜鉛混合粉体52gを得た。
[実施例80]フッ素化合物およびNε−オクタノイル−L−リジンにより改質された複合粉体
丸底フラスコに、実施例93のNε−オクタノイル−L−リジンにより改質された複合粉体50gを入れ、イオン交換水500mLを加えた後、さらにパーフルオロアルキルリン酸エステルジオキシエチルアミン塩(パーフルオロアルキル基の炭素数=6〜18、平均炭素数=9)の15%水溶液15gを加え、60℃で2時間攪拌混合した。次いで35%塩酸を加えて水溶液のpHを3に下げ、更に80℃で1時間攪拌混合した。これを5%炭酸ナトリウムで中和した後、濾過、水洗、乾燥、粉砕して、フッ素化合物およびNε−オクタノイル−L−リジンにより改質された複合粉体51gを得て、実施例80とした。
丸底フラスコに、実施例93のNε−オクタノイル−L−リジンにより改質された複合粉体50gを入れ、イオン交換水500mLを加えた後、さらにパーフルオロアルキルリン酸エステルジオキシエチルアミン塩(パーフルオロアルキル基の炭素数=6〜18、平均炭素数=9)の15%水溶液15gを加え、60℃で2時間攪拌混合した。次いで35%塩酸を加えて水溶液のpHを3に下げ、更に80℃で1時間攪拌混合した。これを5%炭酸ナトリウムで中和した後、濾過、水洗、乾燥、粉砕して、フッ素化合物およびNε−オクタノイル−L−リジンにより改質された複合粉体51gを得て、実施例80とした。
[実施例81]フッ素化合物およびNε−オクタノイル−L−リジンにより改質された微粒子酸化チタン
微粒子酸化チタン(平均粒子径=0.05μm)12gと、Nε−オクタノイル−L−リジン48gを分析粉砕器(日本理化学機械株式会社製)にて混合粉砕して、複合粉体(2)56gを得た。
別の丸底フラスコに、精製水100mLと水酸化ナトリウム5gを入れて溶解した後、Nε−オクタノイル−L−リジン7.5gを加え、80℃で溶解した。一方、前記複合粉体(2)50gを精製水200mLと35%塩酸6mLとからなる酸性水に加えて1時間分散させ、この分散液に、前記Nε−オクタノイル−L−リジン水溶液を30分で滴下した。中和後更に1時間攪拌混合した後、これを水洗、濾過、乾燥、粉砕して、Nε−オクタノイル−L−リジンにより改質された複合粉体(2)52gを得た。
丸底フラスコに、上記Nε−オクタノイル−L−リジンにより改質された複合粉体(2)50gを入れ、イオン交換水500mLを加えた後、これにパーフルオロアルキルリン酸エステルジオキシエチルアミン塩(パーフルオロアルキル基の炭素数=6〜18、平均炭素数=9)の15%水溶液15gを加え、60℃で2時間攪拌混合した。次いで35%塩酸を加えて水溶液のpHを3に下げ、更に80℃で1時間攪拌混合した。これを5%炭酸ナトリウムで中和した後、濾過、水洗、乾燥、粉砕して、フッ素化合物およびNε−オクタノイル−L−リジンにより改質された微粒子酸化チタン51gを得て、実施例81とした。
微粒子酸化チタン(平均粒子径=0.05μm)12gと、Nε−オクタノイル−L−リジン48gを分析粉砕器(日本理化学機械株式会社製)にて混合粉砕して、複合粉体(2)56gを得た。
別の丸底フラスコに、精製水100mLと水酸化ナトリウム5gを入れて溶解した後、Nε−オクタノイル−L−リジン7.5gを加え、80℃で溶解した。一方、前記複合粉体(2)50gを精製水200mLと35%塩酸6mLとからなる酸性水に加えて1時間分散させ、この分散液に、前記Nε−オクタノイル−L−リジン水溶液を30分で滴下した。中和後更に1時間攪拌混合した後、これを水洗、濾過、乾燥、粉砕して、Nε−オクタノイル−L−リジンにより改質された複合粉体(2)52gを得た。
丸底フラスコに、上記Nε−オクタノイル−L−リジンにより改質された複合粉体(2)50gを入れ、イオン交換水500mLを加えた後、これにパーフルオロアルキルリン酸エステルジオキシエチルアミン塩(パーフルオロアルキル基の炭素数=6〜18、平均炭素数=9)の15%水溶液15gを加え、60℃で2時間攪拌混合した。次いで35%塩酸を加えて水溶液のpHを3に下げ、更に80℃で1時間攪拌混合した。これを5%炭酸ナトリウムで中和した後、濾過、水洗、乾燥、粉砕して、フッ素化合物およびNε−オクタノイル−L−リジンにより改質された微粒子酸化チタン51gを得て、実施例81とした。
[実施例82〜87]ラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)およびNε−オクタノイル−L−リジンにより改質された粉体
ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタン、雲母チタン、紺青被覆雲母チタンのそれぞれに対して、以下の改質処理を行った。
上記各粉体38質量部を精製水250質量部によく分散させ、6mol/L塩酸2.8質量部を添加し、更にラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)(「エルデュウCL−202」、味の素株式会社製)0.4質量部を加え、よく攪拌した。一方、Nε−オクタノイル−L−リジン2.0質量部を5mol/L水酸化ナトリウム水溶液3.6質量部と精製水26質量部の混合溶液に溶解させて調製した水溶液を4等分し、そのうちの1部を上記粉体分散液に投入した。続いて、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル・オクチルドデシル)(「エルデュウPS−203」、味の素株式会社製)0.2質量部を加え、よく攪拌した後に、先に4等分したNε−オクタノイル−L−リジンのアルカリ水溶液を投入し、この操作をあと2度繰り返した。1mol/L塩酸又は1mol/L水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和した後、ろ過および水洗を行って得られたケーキを金属バットに移し、80℃に設定した送風乾燥機にて24時間乾燥を行い、本発明の複合粉体を得た。
上記の方法で、ベンガラを用いて得た複合粉体を実施例82、黄酸化鉄を用いて得た複合粉体を実施例83、黒酸化鉄を用いて得た複合粉体を実施例84、酸化チタンを用いて得た複合粉体を実施例85、雲母チタンを用いて得た複合粉体を実施例86、紺青被覆雲母チタンを用いて得た複合粉体を実施例87とした。
ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタン、雲母チタン、紺青被覆雲母チタンのそれぞれに対して、以下の改質処理を行った。
上記各粉体38質量部を精製水250質量部によく分散させ、6mol/L塩酸2.8質量部を添加し、更にラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)(「エルデュウCL−202」、味の素株式会社製)0.4質量部を加え、よく攪拌した。一方、Nε−オクタノイル−L−リジン2.0質量部を5mol/L水酸化ナトリウム水溶液3.6質量部と精製水26質量部の混合溶液に溶解させて調製した水溶液を4等分し、そのうちの1部を上記粉体分散液に投入した。続いて、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル・オクチルドデシル)(「エルデュウPS−203」、味の素株式会社製)0.2質量部を加え、よく攪拌した後に、先に4等分したNε−オクタノイル−L−リジンのアルカリ水溶液を投入し、この操作をあと2度繰り返した。1mol/L塩酸又は1mol/L水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和した後、ろ過および水洗を行って得られたケーキを金属バットに移し、80℃に設定した送風乾燥機にて24時間乾燥を行い、本発明の複合粉体を得た。
上記の方法で、ベンガラを用いて得た複合粉体を実施例82、黄酸化鉄を用いて得た複合粉体を実施例83、黒酸化鉄を用いて得た複合粉体を実施例84、酸化チタンを用いて得た複合粉体を実施例85、雲母チタンを用いて得た複合粉体を実施例86、紺青被覆雲母チタンを用いて得た複合粉体を実施例87とした。
[実施例88]ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル・オクチルドデシル)およびNε−オクタノイル−L−リジンにより改質された板状硫酸バリウム
板状硫酸バリウム36質量部を精製水160質量部によく分散させ、6mol/L塩酸5.6質量部を添加し、更にラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル・オクチルドデシル)(「エルデュウPS−203」、味の素株式会社製)0.3質量部を加え、よく攪拌した。一方、Nε−オクタノイル−L−リジン4.0質量部を5mol/L水酸化ナトリウム水溶液7.2質量部と精製水26質量部の混合溶液に溶解させて調製した水溶液を3等分し、そのうちの1部を上記粉体分散液に投入した。続いて、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル・オクチルドデシル)(「エルデュウPS−203」、味の素株式会社製)0.3質量部を加え、よく攪拌した後に、先に3等分したNε−オクタノイル−L−リジンのアルカリ水溶液を投入し、この操作をもう一度繰り返した。この時の粉体分散液のpHは8.5であった。pHメーターにて分散液のpHを確認しながら、1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和し(pHが約7.0となるまで)、15分間攪拌した後、ろ過および水洗を行った。続いて、80℃に設定した送風乾燥機にて24時間乾燥を行い、本発明の複合粉体40.7gを得た。
板状硫酸バリウム36質量部を精製水160質量部によく分散させ、6mol/L塩酸5.6質量部を添加し、更にラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル・オクチルドデシル)(「エルデュウPS−203」、味の素株式会社製)0.3質量部を加え、よく攪拌した。一方、Nε−オクタノイル−L−リジン4.0質量部を5mol/L水酸化ナトリウム水溶液7.2質量部と精製水26質量部の混合溶液に溶解させて調製した水溶液を3等分し、そのうちの1部を上記粉体分散液に投入した。続いて、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル・オクチルドデシル)(「エルデュウPS−203」、味の素株式会社製)0.3質量部を加え、よく攪拌した後に、先に3等分したNε−オクタノイル−L−リジンのアルカリ水溶液を投入し、この操作をもう一度繰り返した。この時の粉体分散液のpHは8.5であった。pHメーターにて分散液のpHを確認しながら、1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和し(pHが約7.0となるまで)、15分間攪拌した後、ろ過および水洗を行った。続いて、80℃に設定した送風乾燥機にて24時間乾燥を行い、本発明の複合粉体40.7gを得た。
[実施例89]フッ素化合物により改質されたNε−オクタノイル−L−リジン
Nε−オクタノイル−L−リジン50gを丸底フラスコ(またはニーダー)に入れ、これにヘプタデカフルオロデシルリン酸(C8 F17CH2 CH2 P (O)(OH)2)とジヘプタデカフルオロデシルリン酸( (C8 F17CH2 CH2)2 P(O)OH)とのほぼ1:1の混合物2.42gを、イソプロピルアルコール500gに50℃で加熱溶解しておいたものを加え、60℃で4時間混合した。その後、40〜50℃にてイソプロピルアルコールを減圧留去し、乾燥して、撥水・撥油性粉体(フッ素化合物により改質されたNε−オクタノイル−L−リジン)51gを得て、実施例89とした。
Nε−オクタノイル−L−リジン50gを丸底フラスコ(またはニーダー)に入れ、これにヘプタデカフルオロデシルリン酸(C8 F17CH2 CH2 P (O)(OH)2)とジヘプタデカフルオロデシルリン酸( (C8 F17CH2 CH2)2 P(O)OH)とのほぼ1:1の混合物2.42gを、イソプロピルアルコール500gに50℃で加熱溶解しておいたものを加え、60℃で4時間混合した。その後、40〜50℃にてイソプロピルアルコールを減圧留去し、乾燥して、撥水・撥油性粉体(フッ素化合物により改質されたNε−オクタノイル−L−リジン)51gを得て、実施例89とした。
[実施例90]パーフルオロアルキルリン酸エステルにより改質されたNε−オクタノイル−L−リジン
Nε−オクタノイル−L−リジン50gを丸底フラスコ(またはニーダー)に入れ、これに、パーフルオロアルキルリン酸エステルジエタノールアミン塩(「AG−530」、旭硝子株式会社製)の15%水溶液6.7gを水500gに溶解しておいたものを加え、60℃で4時間混合した。次いで塩酸を加えた後、濾過して数回水洗した。これを乾燥して、パーフルオロアルキルリン酸エステルにより改質されたNε−オクタノイル−L−リジン51gを得て、実施例90とした。
Nε−オクタノイル−L−リジン50gを丸底フラスコ(またはニーダー)に入れ、これに、パーフルオロアルキルリン酸エステルジエタノールアミン塩(「AG−530」、旭硝子株式会社製)の15%水溶液6.7gを水500gに溶解しておいたものを加え、60℃で4時間混合した。次いで塩酸を加えた後、濾過して数回水洗した。これを乾燥して、パーフルオロアルキルリン酸エステルにより改質されたNε−オクタノイル−L−リジン51gを得て、実施例90とした。
[実施例91]Nε−オクタノイル−L−リジンおよびジヘプタデカフルオロデシルリン酸により改質されたセリサイト
セリサイト100gおよびNε−オクタノイル−L−リジン5.0gをヘンシェルミキサーに入れて、10分間混合して上記セリサイトの改質処理を行い、Nε−オクタノイル−L−リジン処理セリサイト105gを得た。次に、前記処理セリサイト105gを丸底フラスコに入れ、これにジヘプタデカフルオロデシルリン酸のトリイソプロポキシチタン塩〔[(C8F17C2H4O)2P(=O)-O-]Ti[(OCH(CH3)2]〕5.0gをイソプロピルアルコール500gに加熱溶解した溶液を加え、60℃で4時間混合した。その後、イソプロピルアルコールを減圧留去し、乾燥して、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびジヘプタデカフルオロデシルリン酸により改質されたセリサイト110gを得た。
セリサイト100gおよびNε−オクタノイル−L−リジン5.0gをヘンシェルミキサーに入れて、10分間混合して上記セリサイトの改質処理を行い、Nε−オクタノイル−L−リジン処理セリサイト105gを得た。次に、前記処理セリサイト105gを丸底フラスコに入れ、これにジヘプタデカフルオロデシルリン酸のトリイソプロポキシチタン塩〔[(C8F17C2H4O)2P(=O)-O-]Ti[(OCH(CH3)2]〕5.0gをイソプロピルアルコール500gに加熱溶解した溶液を加え、60℃で4時間混合した。その後、イソプロピルアルコールを減圧留去し、乾燥して、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびジヘプタデカフルオロデシルリン酸により改質されたセリサイト110gを得た。
[実施例92]Nε−オクタノイル−L−リジンおよびヘプタデカフルオロデシルトリエトキシシランにより改質されたセイサイト
水酸化ナトリウム3.0gを溶解させた30%エタノール水溶液500mLにNε−オクタノイル−L−リジン5.0gを加え、60℃で溶解させ、更にセリサイト100gを加えた。前記セリサイトの分散液を混合しながら、1N塩酸75mLを加えて中和し、Nε−オクタノイル−L−リジンを粉体上に析出させ、30分混合した後、濾過、水洗して、水溶性の塩を除去したのち、乾燥してNε−オクタノイル−L−リジン処理セリサイト105gを得た。次に、前記Nε−オクタノイル−L−リジン処理セリサイト105gを丸底フラスコに入れ、これにヘプタデカフルオロデシルトリエトキシシラン〔(C8F17C2H4)Si(OC2H5)3〕5.0gをエタノール500gと共に加え、60℃で1時間混合した。その後、イソプロピルアルコールを減圧留去し、乾燥して、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびヘプタデカフルオロデシルトリエトキシシランにより改質されたセイサイト110gを得た。
水酸化ナトリウム3.0gを溶解させた30%エタノール水溶液500mLにNε−オクタノイル−L−リジン5.0gを加え、60℃で溶解させ、更にセリサイト100gを加えた。前記セリサイトの分散液を混合しながら、1N塩酸75mLを加えて中和し、Nε−オクタノイル−L−リジンを粉体上に析出させ、30分混合した後、濾過、水洗して、水溶性の塩を除去したのち、乾燥してNε−オクタノイル−L−リジン処理セリサイト105gを得た。次に、前記Nε−オクタノイル−L−リジン処理セリサイト105gを丸底フラスコに入れ、これにヘプタデカフルオロデシルトリエトキシシラン〔(C8F17C2H4)Si(OC2H5)3〕5.0gをエタノール500gと共に加え、60℃で1時間混合した。その後、イソプロピルアルコールを減圧留去し、乾燥して、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびヘプタデカフルオロデシルトリエトキシシランにより改質されたセイサイト110gを得た。
[実施例93]Nε−オクタノイル−L−リジンおよびジヘプタデカフルオロデシルリン酸により改質されたマイカ
Nε−オクタノイル−L−リジン5.0gをエタノール2500gに加え、更に塩化カルシウム2.5gを加えて攪拌することにより、Nε−オクタノイル−L−リジンをカルシウム塩として溶解させた。そこへマイカ100gを加え、室温で2時間混合した。次にこれを濾過し、水洗して、塩化カルシウムを除去したのち、乾燥して、Nε−オクタノイル−L−リジンにより改質処理されたマイカ102gを得た。次に、前記Nε−オクタノイル−L−リジン処理マイカ102gを丸底フラスコに入れ、これにジヘプタデカフルオロデシルリン酸のトリイソプロポキシチタン塩〔[(C8F17C2H4O)2P(=O)-O-]Ti[(OCH(CH3)2]〕5gをイソプロピルアルコール500gと共に加え、60℃で1時間混合した。その後、イソプロピルアルコールを減圧留去し、乾燥して、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびジヘプタデカフルオロデシルリン酸により改質されたマイカ105gを得た。
Nε−オクタノイル−L−リジン5.0gをエタノール2500gに加え、更に塩化カルシウム2.5gを加えて攪拌することにより、Nε−オクタノイル−L−リジンをカルシウム塩として溶解させた。そこへマイカ100gを加え、室温で2時間混合した。次にこれを濾過し、水洗して、塩化カルシウムを除去したのち、乾燥して、Nε−オクタノイル−L−リジンにより改質処理されたマイカ102gを得た。次に、前記Nε−オクタノイル−L−リジン処理マイカ102gを丸底フラスコに入れ、これにジヘプタデカフルオロデシルリン酸のトリイソプロポキシチタン塩〔[(C8F17C2H4O)2P(=O)-O-]Ti[(OCH(CH3)2]〕5gをイソプロピルアルコール500gと共に加え、60℃で1時間混合した。その後、イソプロピルアルコールを減圧留去し、乾燥して、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびジヘプタデカフルオロデシルリン酸により改質されたマイカ105gを得た。
実施例1〜93の複合粉体は、いずれも、メイクアップ化粧料に配合した際の分散性およびケーキング性に優れ、さらに、肌に塗布した際に、優れた感触(例えば、滑り性、しっとり感)を与え、撥水性、密着性、透明感に優れるものであった。
以下に、本発明のメイクアップ化粧料の処方例を示す。
[処方例1〜11]日焼け防止クリーム
日焼け防止クリームの処方例を、表1に示す。
日焼け防止クリームの処方例を、表1に示す。
日焼け防止クリームは以下の手順に従って調製することが可能である。
(i)70℃にて表1中のA成分を攪拌混合する。
(ii)A成分を冷却後、室温にてB成分を攪拌混合する。
(iii)室温にて、C成分を均一に分散させる。(ディスパー、3000rpm、10分)
(iv)室温にてD成分を攪拌混合し、溶解する。
(v)室温にてホモミキサーを回転させながら、(iii)で調製したA、BおよびC成分の混合物にD成分を徐々に添加し、乳化する。
(i)70℃にて表1中のA成分を攪拌混合する。
(ii)A成分を冷却後、室温にてB成分を攪拌混合する。
(iii)室温にて、C成分を均一に分散させる。(ディスパー、3000rpm、10分)
(iv)室温にてD成分を攪拌混合し、溶解する。
(v)室温にてホモミキサーを回転させながら、(iii)で調製したA、BおよびC成分の混合物にD成分を徐々に添加し、乳化する。
[処方例12〜25]ツーウェイパウダーファンデーション
ツーウェイパウダーファンデーションの処方例を表2に示す。
ツーウェイパウダーファンデーションの処方例を表2に示す。
ツーウェイパウダーファンデーションは、以下の手順で製造することが可能である。
(i)表2中の成分(1)〜(7)を混合し、粉砕機を通して粉砕する。
(ii)高速ブレンダーに移し、成分(8)〜(12)を混合し、加熱して均一にしたものを加えて更に混合し、均一にする。
(iii)粉砕機にて粉砕し、篩を通して粒度を揃えた後、圧縮成形する。
(i)表2中の成分(1)〜(7)を混合し、粉砕機を通して粉砕する。
(ii)高速ブレンダーに移し、成分(8)〜(12)を混合し、加熱して均一にしたものを加えて更に混合し、均一にする。
(iii)粉砕機にて粉砕し、篩を通して粒度を揃えた後、圧縮成形する。
[処方例26〜34]乳化型ファンデーション
乳化型ファンデーションの処方例を、表3に示した。
乳化型ファンデーションの処方例を、表3に示した。
乳化型ファンデーションは、以下の手順で製造することが可能である。
(i)表3中の成分(7)〜(11)を予め混合し粉砕する。
(ii)70℃にて成分(1)〜(6)を混合し、均一に溶解した油相に、(i)で調製した成分(7)〜(11)の混合物を加え、ホモディスパーで均一に分散する。
(iii)成分(12)〜(16)を70℃で混合し、均一に溶解した水相を前記油相に徐々に添加し、ホモミキサーで均一に分散した後、冷却する。
(iv)成分(17)を加え、乳化粒子を整える。
(i)表3中の成分(7)〜(11)を予め混合し粉砕する。
(ii)70℃にて成分(1)〜(6)を混合し、均一に溶解した油相に、(i)で調製した成分(7)〜(11)の混合物を加え、ホモディスパーで均一に分散する。
(iii)成分(12)〜(16)を70℃で混合し、均一に溶解した水相を前記油相に徐々に添加し、ホモミキサーで均一に分散した後、冷却する。
(iv)成分(17)を加え、乳化粒子を整える。
[処方例35〜57]固形白粉
固形白粉の処方例を表4−1および4−2に示す。
固形白粉の処方例を表4−1および4−2に示す。
固形白粉は、以下の手順で製造することが可能である。
(i)表4中の成分(1)〜(5)を均一に混合する。
(ii)エタノールを加え、均一に混合する。
(iii)中皿に充填し、吸引圧縮成形する。
(iv)成形物を40℃で24時間乾燥する。
(i)表4中の成分(1)〜(5)を均一に混合する。
(ii)エタノールを加え、均一に混合する。
(iii)中皿に充填し、吸引圧縮成形する。
(iv)成形物を40℃で24時間乾燥する。
[処方例58〜66]パウダーアイシャドウ
パウダーアイシャドウの処方例を表5に示す。
パウダーアイシャドウの処方例を表5に示す。
パウダーアイシャドウは、以下の手順で製造することが可能である。
(i)表5中の成分のうち、成分(1)、(2)、(4)をヘンシルミキサーで混合した後、アトマイザーで粉砕する。
(ii)成分(3)を混合し、成分(5)〜(10)を混合し、均一に溶解したものを加え、均一に混合する。
(iii)アトマイザーで粉砕した後、篩を通し、中皿に充填して圧縮成形する。
(i)表5中の成分のうち、成分(1)、(2)、(4)をヘンシルミキサーで混合した後、アトマイザーで粉砕する。
(ii)成分(3)を混合し、成分(5)〜(10)を混合し、均一に溶解したものを加え、均一に混合する。
(iii)アトマイザーで粉砕した後、篩を通し、中皿に充填して圧縮成形する。
[処方例67〜74]油性ファンデーション
油性ファンデーションの処方例を表6に示す。
油性ファンデーションの処方例を表6に示す。
油性ファンデーションは、以下の手順で製造することが可能である。
(i)表6中の成分(8)〜(10)を予め混合し粉砕する。
(ii)成分(1)〜(7)、(11)を85℃にて混合し、溶解した油相に、(i)で混合し、粉砕した成分(8)〜(10)を加え、ホモディスパーで均一に分散する。
(iii)成分(12)を加えて金皿に充填し、冷却する。
(i)表6中の成分(8)〜(10)を予め混合し粉砕する。
(ii)成分(1)〜(7)、(11)を85℃にて混合し、溶解した油相に、(i)で混合し、粉砕した成分(8)〜(10)を加え、ホモディスパーで均一に分散する。
(iii)成分(12)を加えて金皿に充填し、冷却する。
処方例1〜74のメイクアップ化粧料は、いずれも、肌に塗布した際に、優れた感触(例えば、滑り性、しっとり感)を有し、撥水性、密着性、透明感に優れるものである。
以上、詳述したように、本発明により、化粧用粉体に、メイクアップ化粧料に配合する際の優れた分散性およびケーキング性と、肌に塗布した際の優れた感触(例えば、滑り性、しっとり感)を与え、撥水性、密着性、透明感を付与し得る粉体改質剤を提供することができる。
本発明の粉体改質剤により調製された複合粉体は、メイクアップ化粧料に配合した際に、上記の特性をバランスよく発揮することができ、該複合粉体を含有するメイクアップ化粧料は、肌に塗布した際の感触に優れ、撥水性、密着性および透明感に優れる。
本発明の粉体改質剤により調製された複合粉体は、メイクアップ化粧料に配合した際に、上記の特性をバランスよく発揮することができ、該複合粉体を含有するメイクアップ化粧料は、肌に塗布した際の感触に優れ、撥水性、密着性および透明感に優れる。
Claims (13)
- Nε−オクタノイル−L−リジンを含有する粉体改質剤。
- 核となる粉体とNε−オクタノイル−L−リジンを含有する、複合粉体。
- Nε−オクタノイル−L−リジンを0.1質量%〜50質量%含有する、請求項2に記載の複合粉体。
- 平均粒径が0.001μm〜400μmであり、かつ、比表面積が1m2/g〜700m2/gである、請求項2または3に記載の複合粉体。
- 核となる粉体が板状である、請求項2〜4のいずれか1項に記載の複合粉体。
- 核となる粉体が無機粉体から選択される1種以上である、請求項2〜5のいずれか1項に記載の複合粉体。
- 核となる粉体が、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、マイカ、雲母、シリカからなる群より選択される1種以上である、請求項2〜6のいずれか1項に記載の複合粉体。
- さらに、Nε−ラウロイル−L−リジンを含有する、請求項2〜7のいずれか1項に記載の複合粉体。
- 水中で、核となる粉体を、Nε−オクタノイル−L−リジンにより表面処理して改質する、請求項2〜7のいずれか1項に記載の複合粉体の製造方法。
- 水中で、核となる粉体を、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびNε−ラウロイル−L−リジンにより、段階的に表面処理して改質する、請求項8に記載の複合粉体の製造方法。
- 水中で、核となる粉体を、Nε−オクタノイル−L−リジンおよびNε−ラウロイル−L−リジンにより、同時に表面処理して改質する、請求項8に記載の複合粉体の製造方法。
- 化粧料用顔料として用いられる、請求項2〜8のいずれか1項に記載の複合粉体。
- 請求項2〜8のいずれか1項に記載の複合粉体を含有する、メイクアップ化粧料。
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