JP2017193749A - ステンレス鋼の脱スケール用電解液および脱スケール法 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶接部分の濃いスケールを除去することで、その周辺部に分布する薄いスケールも同時に除去することが可能なステンレス鋼の脱スケール用電解液および脱スケール法を提供することを目的とする。種類を広げる。【解決手段】ステンレス鋼の脱スケール用電解液は、無機酸又は有機酸の中性塩の一種または二種以上を組み合わせたものに、0.01重量%以上のホウ酸水溶液を添加したものであり、この溶液を電解液とし、処理すべきステンレス鋼1と電極部4との間に前記電解液を含浸させた布体51を挟み、交流、直流または交直重畳の電圧を印加して通電することにより溶接部分に発生した酸化スケールを除去する。【選択図】図1

Description

この発明は、ステンレス鋼の溶接部分に発生する酸化スケールを電解研磨により除去するのに用いられるステンレス鋼の脱スケール用電解液と、その電解液を用いて脱スケールするための脱スケール法とに関する。
ステンレス鋼にTIG溶接などを施すと、その溶接部分に「溶接焼け」と呼ばれる酸化スケール(以下、「スケール」という。)が発生する。このスケールは種々のトラブル要因となるため、除去する必要があり、これを電気化学的に除去する「電解研磨」が脱スケール法として広く用いられている。
この電解研磨による脱スケール法は、例えば、ステンレス製の棒状電極に不織布などの通水性を有する布体を巻き付けて固定し、布体に電解液を含浸させてステンレス鋼の溶接部分に押し当てて通電し、布体を溶接部分に沿って移動させることにより溶接部分に発生したスケールを除去するものである(例えば、特許文献1参照)。この種の電解液として、硫酸、リン酸、フッ酸、硝酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、酢酸、コハク酸などの無機酸や有機酸のアンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩などの中性塩水溶液が用いられる。
特開2005−213550号公報
しかし、上記した脱スケール法では、布体が当たった溶接部分のスケールのみが除去され、溶接部分の周辺部に分布する薄いスケールは残存する。溶接部分の濃いスケールに加えて薄いスケールも除去するには、布体を広範囲にわたって移動させる必要があり、作業性が悪いという問題がある。
この発明は、上記の問題点に着目してなされたもので、溶接部分の濃いスケールを除去すると同時に、その周辺部に分布する薄いスケールも併せて除去することが可能なステンレス鋼の脱スケール用電解液および脱スケール法を提供することを目的とする。
この発明によるステンレス鋼の脱スケール用電解液は、無機酸又は有機酸の中性塩の一種または二種以上を組み合わせたものに0.01重量%以上のホウ酸水溶液を添加したことを特徴とする。
また、この発明による脱スケール法は、無機酸又は有機酸の中性塩の一種または二種以上を組み合わせたものに0.01重量%以上のホウ酸水溶液を添加した溶液を電解液とし、処理すべきステンレス鋼と電極との間に前記電解液を含浸させた布体を挟み、交流、直流または交直重畳の電圧を印加して通電することにより溶接部分に発生した酸化スケールを除去することを特徴とする。
上記した構成の電解液を用いてステンレス鋼の脱スケールを行うには、ステンレス製の棒状電極に不織布などの通水性を有する布体を巻き付けて固定し、布体に電解液を含浸させてステンレス鋼の溶接部分に押し当てて通電し、布体を溶接部分に沿ってゆっくり移動させる。電解液の電気分解による電解研磨によって溶接部分の濃いスケールが除去され、これと同時に、溶接部分の周辺部に分布する薄いスケールも、電解液の電気分解によって発生するガスが溶接部分の周辺に作用する結果、併せて除去される。このガスは水蒸気であり、水素、酸素の他、電解液の成分が含まれている。
この発明によれば、溶接部分の濃いスケールを電解研磨により除去すると同時に、その周辺部に分布する薄いスケールも、電解液の電気分解により発生するガスによって併せて除去できるもので、布体を広範囲にわたって移動させるなどの必要がなく、作業効率が向上する。
この発明に係る脱スケール法を示す斜視図である。
図1は、この発明に係るステンレス鋼の脱スケール法を示している。この脱スケール法は、図示のスケール除去装置によってステンレス鋼1の溶接部分10に発生した濃いスケールS1(図中、斜線で示す。)を除去すると同時に、溶接部分10の周辺の薄いスケールS2(図中、網点で示す。)をも併せて除去するものである。
図示のスケール除去装置は、装置本体2と電解液20とで構成されている。装置本体2は、電源供給部3と、電源供給部3の前面の出力端子31,32より引き出される2本のコード線33,34と、各コード線33,34の先端にそれぞれ設けられる電極部4,5とを備えている。電源供給部3の出力端子31,32には、スイッチの切替えによって交流、直流、交直重畳の電圧が出力可能になっている。作業者は出力電圧の形式を選択し、処理対象のステンレス鋼1の状態を目視しながらボリューム35を回して出力電圧を調節する。
一方の電極部4は、処理対象のステンレス鋼1に電気的、機械的に接続可能な構成のもので、この実施例では、ステンレス鋼1の種々の厚みに対応でき、かつステンレス鋼1に対する着脱が容易なようにクリップ40を用いて構成されている。
他方の電極部5は、ステンレス製の棒状電極50に不織布などの通水性を有する布体51を巻き付けて固定したものである。布体51に含浸させた電解液は繊維間の隙間に保持され、通電により電気分解される。なお、図中、52は棒状電極を保持するホルダーであり、このホルダー52を手に持って布体51をステンレス鋼1の溶接部分10に押し当てて通電し、布体51を溶接部分10に沿ってゆっくり移動させることにより溶接部分10に発生した濃いスケールS1とその周辺の薄いスケールS2とを同時に除去する。
前記電解液20として種々のものを用いることが可能であるが、硫酸、リン酸、フッ酸、硝酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、酢酸、コハク酸などの無機酸や有機酸のアンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩などの中性塩の一種又は二種以上を組み合わせたものにホウ酸水溶液を添加した溶液を用いる。ホウ酸水溶液の添加量は0.01重量%以上であるが、0.04重量%を超えると、それ以下と効果において顕著な差が見られないので、ホウ酸水溶液の添加量は0.01〜0.04重量%が実用的である。
上記した構成の電解液を用いてステンレス鋼1の脱スケールを行うには、布体51に電解液20を含浸させてステンレス鋼1の溶接部分10に押し当てて通電する。布体51を溶接部分10に沿ってゆっくり移動させると、溶接部分10が電解液の電気分解によって電解研磨され、溶接部分10の濃いスケールS1が除去される。
溶接部分10の周辺の薄いスケールS2は、溶接部分10に近いほど変色が大きく、溶接部分10から距離が離れるにしたがって次第に薄くなっていく。電解液20を含浸させた布体51を溶接部分10に沿って移動させるとき、電解液の電気分解により発生するガスが溶接部分10の周辺に作用する。このガスには水素、酸素の他に電解液の成分が含まれているので、ガスに触れた薄いスケールS2が同時に除去されることになる。
1 ステンレス鋼
10 溶接部分
20 電解液
51 布体
S1 濃いスケール
S2 薄いスケール

Claims (2)

  1. 無機酸又は有機酸の中性塩の一種または二種以上を組み合わせたものに0.01重量%以上のホウ酸水溶液を添加したことを特徴とするステンレス鋼の脱スケール用電解液。
  2. 無機酸又は有機酸の中性塩の一種または二種以上を組み合わせたものに0.01重量%以上のホウ酸水溶液を添加した溶液を電解液とし、処理すべきステンレス鋼と電極との間に前記電解液を含浸させた布体を挟み、交流、直流または交直重畳の電圧を印加して通電することにより溶接部分に発生した酸化スケールを除去することを特徴とするステンレス鋼の脱スケール法。
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