JPH11172498A - 金属用除錆電解機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ステンレス材を用いた加工現場における、溶接
加工後の溶接焼けの除去、錆、酸化皮膜、もらい錆の除
去、書き込み、指紋等の除去、表面研磨等の用途にて、
それら汚染や工作を電気的に交流電流処理する事を目的
にした電解研磨機と、それに用いる非劇毒成分にて構成
された電解液の製法および用法に関する提供。 【構成】電源装置部、電極部、および電解液から構成さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は金属用、除錆電解機
に関する物であり、特にステンレス材の除錆、溶接焼け
の除去、無機系汚染の除去に適した、機器の製法及び専
用電解液に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】ステンレス表面に生じた酸化被膜や溶接
焼けや指紋、書き込み等の損傷や汚染にたいしての従来
対処には、硝酸やフッ酸などを用いての酸洗浄法では、
処理形態に侵漬方式」、噴霧方式、塗布方式、等の方法
により処理し、物理処理法においては、コンパウンド材
を用いたり、金属ブラシを用いての研磨方式によって処
理している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】これら従来の処理法
は、酸洗浄法においては、被処理材物の素地を曇らせた
り溶解させたり、又溶解によりステンレス素材中の金属
成分のうちの、３価クロムが６価クロムに変化し溶出し
公害や重大な人体害をひきおこす危険を内存させてい
る。

【０００４】物理処理法においては、研磨作業がその主
体であるため、非常に多くの時間と労力とを要し、また
処理可能な範囲も限定される。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、これらの課題
を解決する為に考案されたものであり、交流の１０〜２
０Ｖで、１０〜３０Ａの波動電流を被処理材物に、陽通
電あるいは陰通電させ、反対極にある処理作業用電極に
不燃性の保液布を被せ、これに中性性状の電解液を含侵
さえた上、対象処理部分を擦るようにして処理する、電
解処理を特徴とする。

【０００６】本発明の電解機による処理作業時に用いる
電解液は、その組成中に劇毒物指定剤を含まずその液性
は中性を基本としており、その取扱いを安全に進める事
が可能である、この電解液の構成は、無機酸塩１０．０
重量部、有機中性塩５．０重量部、通電促進剤３．０重
量部、ノニオン系界面活性剤２．０重量部、精製水８
０．０重量部からなるｐｈ７．０〜８．０の中性塩型
と、無機酸５０．０重量部、有機塩３．０重量部、通電
促進剤２．０重量部、精製水４５．０重量部からなるｐ
ｈ１．８の酸性型との二種があり、被対象面の汚染状態
により選択し用いる、通常汚染には中性型で対応する
が、極めて強度の汚染にたいしては酸性型を用い、完全
処理を可能にする。

【０００７】

【実施例】電解処理機本体の電極ブラシ取り付けジャッ
クに電極ブラシコードを取り付け、ワニクリップ取り付
けジャックにワニクリップコードを取り付ける、ワニク
リップ電極にて被処理体の一部をはさみ、電極ブラシコ
ードの先端ブラシ部分の不燃布に電解液を含侵させ、電
解処理機の電源を入れ出力電流の波長を選択し、電極部
を押し付けずに静止させる事なく被処理部分をこすり上
げるよう処理する、この時、波長１を選択した場合ＨＬ
規格又は２Ｂ材の仕上げに適し、波長２を選択した場合
は鏡面仕上げ又は研磨仕上げに適している

【０００８】

【発明の効果】多効果を要求される作業が安全且つ短時
間のうちに完了でき、施工現場における作業性を向上さ
せる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の電解機主電源部分の構成配線図面であ
る。

【図２】本発明の電解機波動電流発生部分の構成配線図
面である。

【図３】本発明の電解機外見図面である。

【図４】本発明の電解機出力コート゛図面である。

【図５】本発明の電解機パーツリストである。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項 １】直流電流を交流電流に変換し、それを波
   動電流に変え被処理材物と洗浄用電極とを対極とする電
   気的回路を有する、錆除去や表面研磨を目的に発明した
   電解処理機械及び電解液の製造法とその用法。
2. 【請求項 ２】本発明は、電源装置部、電極部、及び電
   解液から構成される、電源は１００Ｖあるいは２００Ｖ
   を使用する、電極の一方で被処理材物の一部を挟み、他
   方の電極を処理作業用電極として、電解液を含侵させた
   不燃布を被せ電拭きする、汚染の種類や程度に応じ被処
   理材物の電気極性を陽陰選別したり、電圧を調整し作業
   性の摘応を広げそして、処理作業用電極の形状には数種
   の変化があり処理面の形状や面積、汚染の種類や程度に
   応じて使い分ける。
3. 【請求項 ３】本発明の電解機は、被処理材物を機械本
   体側の切り替えにより、陰極にしたり陽極にしたりの変
   換が可能である、被処理材物を陰極側にした場合、被処
   理材物表面に陽イオンと気体水素を発生させ、これによ
   り有機系の汚染や酸化被膜が除去され、被処理材物を陽
   極側にした場合、被処理材物表面に陰イオンと気体酸素
   が発生し、溶接焼けや無機系の汚染が除去され、又この
   際に被処理材物表面は気体酸化され不動態被膜が形成さ
   れる機能を有する、この時の被処理材物表面における清
   浄反応を以下に示す。
4. 【請求項 ４】本発明の電解液は中性性状であり、配合
   成分は全て非劇毒物で構成されており、処理作業者の安
   全を確保すると共に、被処理材物表面を腐食させる物で
   はなく、作業性を向上させる。
5. 【請求項 ５】請求項１ないし２および３に記載の電解
   機において、前記稼動時の出力電流が１０〜２０Vで１
   ０〜３０Aの範囲内にある事を特徴とする。