JP2017193701A - ヒドロキシル及びアルキン基、並びにヒドロキシアルキル、アルキン及びアジド基に置換されたセルロースエーテル、さらにそれらの水不溶性接着剤としての使用 - Google Patents

ヒドロキシル及びアルキン基、並びにヒドロキシアルキル、アルキン及びアジド基に置換されたセルロースエーテル、さらにそれらの水不溶性接着剤としての使用 Download PDF

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Abstract

【課題】木材、紙、段ボール、又は他のセルロースの材料を結合するために適当である、耐水性接着剤の提供。【解決手段】エーテル結合を介してセルロースと各々結合したヒドロキシアルキル基、及びω−アルキニル基、好ましくはプロパルギル基を有し、置換度MS(アルキン)が0.001〜0.30の範囲であり、更にエーテル結合によって前記セルロースと結合したアジド基、好ましくは3−アジド−2−ヒドロキシプロピル基を更に有し、置換度MS(AHP)が0.001〜0.3の範囲である、非イオン性水溶性セルロースエーテルからなる耐水性接着剤。【選択図】なし

Description

本発明はヒドロキシアルキル基、3−アジドヒドロキシアルキル基、及びアルキン基を用いてエーテル化されたセルロースエーテルに関する。触媒の存在中で、置換されたセルロースエーテルは適切に架橋結合し、水不溶性接着剤を形成する。
セルロースエーテルは、より具体的には、アジドヒドロキシアルキル置換基による共エーテル化を伴う、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)又はヒドロキシプロピルセルロース(HPC)などのヒドロキシアルキルセルロースに基づいた非イオン性セルロースエーテルである。これらの二官能化された「アジド」混合エーテルは、
i)類似の二官能化された「アルキン」混合エーテルとの混合物、又は
ii)第三の官能化によって「アジド−アルキン」混合エーテルに転換した構造を、
接着剤系に使用しても良い。接着剤は、紙、段ボール又は木材などの有機基質の結合に特に適している。
3−アジド−2−ヒドロキシアルキル基(AHP基)を修飾されたセルロースは、Chem.Papers 40[1986]519−522において、L.Petrus et al.の文献「Preparation of O−(3−azido−2−hydroxypropyl)cellulose and its photolysis to O−(2−formyl−2−hydroxyethyl)cellulose」に説明されている。このセルロースエーテルはAHP基以外の基を含んでいない。特に高い割合でAHP基に置換されたセルロースは、Journal of Energetic Materials 29[2011]241−260において、F.−F. Yang et al.の文献「A Novel Cellulose−Based Azide Energetic Material: 1−Azido−2−hydroxypropyl Cellulose Ether」の主題である。セルロースエーテル中の窒素の割合は10重量%より高い。このセルロースエーテルは爆薬として意図される。
Cellulose 18[2011]1201−1212において、N.pahimanolis et al.の文献「Surface functionalization of nanofibrillated cellulose using click−chemistry approach in aqueous media」では、1−アジド−2−エポキシプロパンとナノ解繊されたセルロースとの反応を説明している。結果として生じる3−アジド−2−ヒドロキシプロピルセルロースは、銅(I)を触媒として機能させた「Click」反応において、例えばプロパルギルアミンなどのアルキンと反応する。生成物は[1,2,3]−トリアゾールである。
AHP基及びヒドロキシアルキル基を含む非イオン性セルロースエーテル、及びそれらを製造方法は、欧州特許公開公報第2712873 A1号に開示されている。この方法で修飾されたセルロースエーテルは水溶性である。AHP基の組み込みによって、アルキンとアジド末端との反応で広範囲のセルロースエーテルのレオロジー特性を変更することが可能である。
セルロースエーテルは接着剤(例えば壁紙のり)としても使用され得ることが公知である。しかしながら、水又は水蒸気の影響下で、セルロースエーテルは大なり小なり溶けるため、接着剤効果が急落する。
アルキン及び銅の触媒及び/又はルテニウムの触媒を3−アジド−2−ヒドロキシプロピル基を有する水溶性セルロースエーテルに混合した際に、3−アジド−2−ヒドロキシプロピル基を有する水溶性セルロースエーテルは、水分に安定な接着剤結合を生じ得る。その場合、アジド基は環化付加反応によってアルキン基と反応し、[1,2,3]−トリアゾール基を形成する。結果として、強い接着剤を得ることができ、独国特許登録公報第102015115804.3号において開示されているように、湿潤環境でもその特性を残す。その中に記載されている特性に切り替え可能な変化のために、
1. アジド官能化されたセルロースエーテルと、
2. 適切なアルキンの成分と、
3. 好ましくは溶解した状態の触媒、
の3つの成分が現在まで原則的に要求されてきた。溶液の粘性の変化、又は溶解度(粘性流体→構造的に弾性固体)の変化など、意図された特別な効果については、全3つの成分は所要の時間間隔において集めて、かつ混合しなければならず、特別な塗布シナリオが困難であり得、相当な技術的努力を必要とする何かを適合させなければならない。
従って、本目的は、この3点の組み合わせを用いることをより簡単にできるように単純化することであった。
驚くことに、規定した適度な条件下で、セルロースが、(i)エチレンオキシド又はプロピレンオキシオドなどのアルキレンオキシド、(ii)グリシジルアジド、及び(iii)プロパルギルブロミドなどのハロゲン化アルキンを用いて共エーテル化し得ることを新たに見出した。
この場合、トリアゾールの望ましくない早期の熱形成(R.Huisgen、「1.3−Dipolare Cycloadditionen Rueckschau und Ausblick」、Angew.chem.75[1963]604−637参照)は起こらず、それ故に、アジド−アルキン−ヒドロキシエチルセルロースエーテル「azoin−HEC」などの三元官能化を有するセルロースエーテルを最初から入手できる。これらのエーテル(成分1)は水溶性であり、粘度の増加した水溶液を製造することが可能であり、そのレオロジー特性は発明による適切な触媒(成分2)の添加によって、大幅に変更し得る。
この種の2成分系の別途の調整は、固体の時に、2つの異なる直交の官能化されたセルロースエーテルを混合することによって、接着剤結合の特定の塗布シナリオを実現され得る。最終用途では、高粘度の水溶液を製造することが同様に可能であるので、2つの成分のこの均質な粉末状態の混合物(成分1)が有利であり、レオロジー特性は適切な触媒(成分2)の添加によって、本発明において大幅に変更し得る。
従って、本発明はエーテル結合によってセルロースと各々結合したヒドロキシアルキル基、及びω−アルキニル基を有し、モル置換度MS(アルキン)が0.001〜0.30の範囲である非イオン性水溶性セルロースエーテルを提供する。好ましい実施形態の一つで、セルロースエーテルは、エーテル結合を介して同様にセルロースと結合したアジド基、より好ましくは3−アジド−2−ヒドロキシプロピル基をさらに含み、モル置換度MS(AHP)が0.001〜0.30の範囲である。
その上、本発明の非イオン性セルロースエーテルは、エーテル結合を介して元のセルロース構造と結合したさらに追加的な基を含み得る。これらの基は、好ましくは(C1〜C6)アルキル基、より好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ペンチル、又はヘキシル基である。
ヒドロキシアルキル基は、好ましくは2−ヒドロキシエチル又は2−ヒドロキシプロピル基である。これらは、セルロース又はセルロースエーテルと、エチルオキシド又はプロピルオキシドとの反応で形成する。アルキニル基は、好ましくは3〜6個の炭素原子を有し、プロパルギル基(=3−プロピニル基)が特に好ましい。
水溶性の三元azoin−セルロースエーテルは、銅及び/又はルテニウムの触媒下で相互に反応し、それに応じて架橋結合すると、水不溶性の強固な接着剤結合が得られる。同等な挙動は銅化合物及び/又はルテニウム化合物の作用下で、事前に混合したアジドヒドロキシアルキルセルロースエーテル及びアルキン−ヒドロキシアルキル−セルロースエーテルの生成物の水溶液中で得ることができる。
従って、好ましい出発原料は、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルヒドロキシエチルセルロース、又はメチルヒドロキシプロピルセルロースなどの水溶性非イオン性セルロースである。メチルヒドロキシエチルセルロース及びメチルヒドロキシプロピルセルロースの場合、置換度DS(Me)は、一般に1.0〜2.5、好ましくは1.2〜2.5、より好ましくは1.4〜1.9であり、置換度MS(HE及び/又はHP)は、一般に0.01〜1.0、好ましくは0.05〜0.8、より好ましくは0.05〜0.6である。ヒドロキシエチルセルロース及びヒドロキシプロピルセルロースの場合、置換度MS(NE及び/又は)は、一般に10〜4.0であり、好ましくは1.5〜3.3である。本発明の非イオン性セルロースエーテルは、好ましくは木材パルプ、例えばトウヒパルプ又はユーカリパルプなどから製造される。その中のセルロースは、通常は500〜2500、好ましくは700〜1500の平均重合度DPnを有する。
本発明との関係において「水溶性」とは、非修飾セルロースエーテルが1.0%(W/W)超、好ましくは10%(W/W)超、より好ましくは20%(W/W)超の範囲で冷水(20℃)に溶解することを意味する。
AHP基を有するセルロースエーテルは、例えば、欧州特許公開公報第2712873 A1号に記載されているように、対応するセルロースエーテルとグリシジルアジドとの反応によって得られる。
この場合に3−アジド−2−ヒドロキシプロピル基は、エチレングリコール及び/又はプロピレングリコールの側鎖のヒドロキシル基を介して、又は直接に無水グルコースユニットのヒドロキシル基を介して、セルロースエーテルに結合しても良い。3−アジド−2−ヒドロキシプロピル基によるセルロースの平均置換度(MS(AHP))は無水グルコースユニット当たり、一般に0.001〜0.30の範囲、MSは好ましくは0.05〜0.25の範囲である。アジド基で置換されたセルロースエーテルは、50〜4000、好ましくは1000〜2500、より好ましくは700〜1500の平均重合度DPnを有効に有する。
また、3−アジド−2−ヒドロキシプロピル基を有するセルロースエーテルは、アルカリ化セルロースが一つの同じ反応器中において、アルキレンオキシド及びグリシジルアジドとすぐに連続に、又は同時に従来の共エーテル化の形態で反応する場合に得ることもできる。
末端アルキン基を有するセルロースエーテルは、例えば、従来からあるWilliamsonエーテル合成に従って、セルロースエーテルとハロゲン化アルキニル、例えば、プロパルギルブロミドとの反応によって同様に得られる。この場合のアルキニル基は、エチレングリコール及び/又はプロピレングリコールの側鎖のヒドロキシル基を介して、又は無水グルコースユニットのヒドロキシル基によって、直接セルロースに結合しても良い。アルキニル基によるセルロースの平均置換度(MS(アルキニル))は無水グルコースユニット当たり、一般に0.001〜0.30の範囲、MSは好ましくは0.05〜0.25の範囲である。アルキン基で置換されたセルロースエーテルは、500〜4000、好ましくは600〜2500、より好ましくは700〜1500の平均重合度DPnを有効に有する。
熱により誘導されるHuisgen環化付加は、位置異性体の混合物を生み出す。それ故に、アルキンへのアジドの1,3−双極子環化付加(Huisgen反応)はCu(I)触媒をよって有効に行われる。これは、位置選択的に1,4−二置換[1,2,3]−トリアゾールを生み出す。適しているものは、例えば、Cu(I)臭化物、Cu(I)ヨウ化物、又はCu(I)アセテートである。また、触媒的に活性なCu(I)塩は、例えば、水溶液中でアスコルビン酸による還元によって、硫酸銅(II)からその場で調整され得る。金属触媒反応は、一般に、室温でも開始する。液体又は流体の出発原料の固体接着剤への転換は、室温でも数秒、一般に60秒未満、好ましくは10秒未満で起こる。
また、アジド−アルキン環化付加はビス(トリフェニルホスフィン)シクロペンタジエニルルテニウムクロリドなどのルテニウム化合物によっても触媒し得る。しかしながら、この場合、銅触媒反応とは対照的に、生成物は位置選択的に1,5−二置換[1,2,3]−トリアゾールである。
以下の実施例は、本発明を説明するためのものである。パーセンテージは別段の指示、又は文脈から一見して明らかでない限り、重量パーセントである。DS及びMS値はZeisel法によって測定した。
[実施例1]:「アルキン−HEC」:共エーテル化によるパルプからプロパルギルヒドロキシエチルセルロースの製造
アンカースターラーを備えた2リットルのガラスオートクレーブ中で、850の平均重合度DPn(0.50mol、97%の乾燥分率)を有する83.6gのトウヒパルプを531gのイソプロパノールに懸濁させた。反応器を窒素で不活性状態にし、131gの水に22.0gのNaOH(0.55mol)溶液を加え、反応器を再度不活性状態にし、混合物を25℃において35分かき混ぜた。その次に、86.1mlのエチレンオキシド(74.9g、1.70mol)を加え、30分かけて温度を45℃まで上げ、混合物をこの温度において60分間維持した。これに、29.7gの80%の濃度のプロパルギルブロミドのトルエン溶液(0.20mol)を添加し、混合物を60分かけて85℃まで温め、この温度において90分間維持した。混合物を30℃まで冷却した後、フェノールフタレインを用いて、34.6gの31%の濃度のHCl溶液(0.295mol)、及び3.20gの酢酸(0.055mol)で中和した。生成物をろ過によって分離し、生成物の塩含有量が0.5%未満(伝導度測定によって測定した)になるまで、85%の含水イソプロパノール及びアセトンを用いて2回洗浄した。生成物を70℃において一晩乾燥させた。
[実施例2]:「アジド−HEC」:共エーテル化によるパルプからアジドヒドロキシプロパルギル−ヒドロキシエチルセルロースの製造
アンカースターラーを備えた2リットルのガラスオートクレーブ中で、850の平均重合度DPn(0.50mol、97%の乾燥分率)を有する83.6gのトウヒパルプを531gのイソプロパノールに懸濁させた。反応器を窒素で不活性状態にし、131gの水に22.0gのNaOH(0.55mol)溶液を加え、反応器を再度不活性状態にし、混合物を25℃において35分かき混ぜた。その次に、86.1mlのエチレンオキシド(74.9g、1.70mol)を加え、30分かけて温度を45℃まで上げ、混合物をこの温度において60分間維持した。これに、29.7gの80%の濃度のプロパルギルブロミドのトルエン溶液(0.20mol)、及び1gの57%の濃度のグリシジルアジドのエーテル溶液(0.20mol)(独国特許公開特許第102012019134 A1号を参照して製造)を添加し、混合物を60分かけて70℃まで温め、この温度において225分間維持した。混合物を30℃まで冷却した後、フェノールフタレインを用いて、34.6gの31%の濃度のHCl溶液(0.295mol)、及び3.20gの酢酸(0.055mol)で中和した。
生成物をろ過によって分離し、生成物の塩含有量が0.5%未満(伝導度測定によって測定した)になるまで、85%の含水イソプロパノール及びアセトンを用いて2回洗浄した。生成物を70℃において一晩乾燥させた。
[実施例3]:「Click AHP−HEC + アルキン−HEC」:木材の結合のための、CuSO・5HOを用いたプロパルギルヒドロキシエチルセルロース/アジドヒドロキシプロピルヒドロキシエチルセルロース(AHP−HEC)混合物の銅触媒カップリング
10.0gの1:1のプロパルギル−HEC/AHP−HEC混合物[5%WC、MS(EO)1.9、DS(プロパルギル)0.20、MS(GA)0.20]を1000mlの冷たい水道水中で撹拌し、そして室温での撹拌により溶かした。透明な溶液は約250mPas(Brookfield、LA)の粘度を有した。溶液の一部(約50ml)を2枚の乾いた滑らかなトウヒ材表面にブラシで塗布した。木材中の細孔の中への溶液の部分的な吸収のための約5分の待ち時間後、2枚の木材表面の一方に、60mlの脱塩水中に液化した10gの硫酸銅五水和物及び18gのアスコルビン酸を含んでなる溶液を、工業用のスプレーボトルを用いて噴霧し、もう一方の木材表面を軽い擦り込み動作によって直接押し付けさらに密着させ、木材の従来の接着で工業的に実施されるような同じ手法で固定した。次の日、結合は乾燥し、木片は互いに動いたり、又は互いに取り外したりすることができなくなった。結合された木材の板を水に18時間浸水しても、接着材結合は著しい影響を受けず、そして、相当な力が加わった時に、結合が破壊される可能性があり、さらにその破壊は一方の被加工材から繊維の引き剥がれを引き起こした。
[実施例4]:「Click Azoin−HEC」:木材の結合のための、CuSO・五水和物を用いたアジドヒドロキシプロピルプロパルギルヒドロキシエチルセルロース(AHP−プロパルギル−HEC)の銅触媒カップリング
10.0gのプAHP−ロパルギル−HEC[5%WC、MS(EO)1.9、DS(プロパルギル)0.20、MS(GA)0.20、DPn850]を1000mlの冷たい水道水中で撹拌し、そして室温での撹拌により溶かした。透明な溶液は約250mPas(Brookfield、LA)の粘度を有した。溶液の一部(約50ml)を2枚の乾いた滑らかなトウヒ材表面にブラシで塗布した。木材中の細孔の中への溶液の部分的な吸収のための約5分の待ち時間後、2枚の木材表面の一方に、60mlの脱塩水中に液化した10gの硫酸銅五水和物及び18gのアスコルビン酸を含んでなる溶液を、工業用のスプレーボトルを用いて噴霧し、もう一方の木材表面を軽い擦り込み動作によって直接押し付けさらに密着させ、木材の従来の接着で工業的に実施されるような同じ手法で固定した。次の日、結合は乾燥し、木片は互いに動いたり、又は互いに取り外したりすることができなくなった。結合された木材の板を水に18時間浸水しても、接着材結合は著しい影響を受けず、そして、相当な力が加わった時に、結合が破壊される可能性があり、さらにその破壊は一方の被加工材から繊維の引き剥がれを引き起こした。

Claims (11)

  1. エーテル結合によってセルロースと各々結合したヒドロキシアルキル基及びω−アルキニル基を有し、モル置換度MS(アルキン)が0.001〜0.3の範囲である、非イオン性水溶性セルロースエーテル。
  2. 前記セルロースエーテルが、エーテル結合によって前記セルロースと結合したアジド基、好ましくは3−アジド−2−ヒドロキシプロピル基をさらに含み、前記MS(AHP)が0.001〜0.3の範囲であることを特徴とする、請求項1に記載のセルロースエーテル。
  3. 前記セルロースエーテルが、エーテル結合によって前記セルロースと結合したアルキル基を追加的に含み、前記アルキル基が、好ましくは(C1〜C6)の直鎖のアルキル基、より好ましくはメチル又はエチル基であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のセルロースエーテル。
  4. 前記ω−アルキニル基が3〜6個の炭素原子、特に好ましくはプロパルギル基を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のセルロースエーテル。
  5. 前記ヒドロキシアルキル基が2−ヒドロキシエチル又は2−ヒドロキシプロピル基であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のセルロースエーテル。
  6. 前記MS(AHP)が0.05〜0.25の範囲であることを特徴とする、請求項2〜5のいずれか一項に記載のセルロースエーテル。
  7. 前記MS(アルキン)が0.05〜0.25の範囲であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載のセルロースエーテル。
  8. 前記セルロースエーテルが、例えばCuoxam法によって測定した50〜4000、好ましくは1000〜2500、より好ましくは700〜1500の平均重合度DPnを有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載のセルロースエーテル。
  9. セルロース又はセルロースエーテルが、(i)ヒドロキシアルキル成分、好ましくはエチレンオキシド又はプロピレンオキシド、(ii)アルキン成分、好ましくは、プロパルギルブロミド、及び任意で(iii)アジド成分、好ましくは、グリシジルアジドを用いて共エーテル化することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載のセルロースエーテルの製造方法。
  10. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のセルロースエーテルの耐水性接着剤としての使用であって、水と混合するか、又は前記セルロースエーテルがアルキン基を含んでいない場合には、エーテル結合によってセルロースに各々結合したω−アルキン基及びヒドロキシアルキル基を含んでいる非イオン性セルロースエーテルを追加的に混合し、そして混合物を少なくとも1つの被結合表面に塗布し、その後、銅(I)触媒又はルテニウム触媒と接触させることを特徴とする、使用。
  11. 前記被結合表面が、木材、紙、段ボール、又は他のセルロースの材料から成ることを特徴とする、請求項10に記載の使用。
JP2017039759A 2016-03-03 2017-03-02 ヒドロキシル及びアルキン基、並びにヒドロキシアルキル、アルキン及びアジド基に置換されたセルロースエーテル、さらにそれらの水不溶性接着剤としての使用 Pending JP2017193701A (ja)

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