本発明の実施形態に係る粉体定量供給装置、粉体定量供給方法及びプラスチック成形方法について添付図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
(構成及び機能)
図1は本発明の第1の実施形態に係る粉体定量供給装置の構成を示す部分断面図であり、図2は図1に示す粉体定量供給装置の主要な構成部分における上面図である。
粉体定量供給装置1は、所望の粉体を計量して供給先に定量供給する装置である。粉体定量供給装置1は、粉体供給ユニット2、計量吐出ユニット3、圧縮空気供給系4、駆動ユニット5及び動作状態検知ユニット6を有する。粉体供給ユニット2、計量吐出ユニット3及び駆動ユニット5は、フレーム7で支持される。
粉体供給ユニット2は、計量吐出ユニット3に粉体を供給する装置である。粉体供給ユニット2は、例えば、供給バケット8、ホッパ9、スクリュ10、バイブレータ11及び攪拌バー12を用いて構成することができる。
供給バケット8は、粉体を投入し、投入された粉体をホッパ9に供給するための容器である。従って、供給バケット8の出口は、ホッパ9の入口に向けられる。ホッパ9は、供給バケット8から供給された粉体を一時的に貯槽するじょうご型の容器である。ホッパ9の内部には、スクリュ10が配置される。スクリュ10は、ホッパ9に貯槽された粉体をホッパ9の出口に向かって送り出す装置である。
また、ホッパ9の内部には、攪拌バー12を設けることができる。攪拌バー12は、ホッパ9に貯槽された粉体を撹拌するための棒状の部品である。攪拌バー12は、スクリュ10の回転軸に取付けることができる。この場合、スクリュ10の回転と、攪拌バー12の円状の軌跡を描く回転移動とを互いに連動させることができる。
更に、供給バケット8及びホッパ9には、バイブレータ11が取付けられる。バイブレータ11は、供給バケット8及びホッパ9に振動を付与する装置である。
このため、バイブレータ11によって供給バケット8に振動を付与することによって、供給バケット8に供給された粉体をホッパ9に投入することができる。そして、ホッパ9に投入された粉体を、攪拌バー12で攪拌しながらスクリュ10でホッパ9の出口に搬送することができる。
このとき、ホッパ9は供給バケット8とともにバイブレータ11によって振動し、かつ攪拌バー12がスクリュ10と連動してホッパ9内を回転移動する。このため、ホッパ9内はもちろん、供給バケット8内における粉体の凝集を防止することができる。そして、ホッパ9の出口から安定的に粉体を排出することが可能となる。
このように、少なくともホッパ9内での粉体の凝集を防止する凝集防止手段として、少なくともホッパ9を振動させるバイブレータ11及びホッパ9に貯槽された粉体を撹拌する攪拌バー12の少なくとも一方を設けることが有効である。特に、バイブレータ11及び攪拌バー12の双方を設けることが、ホッパ9内での粉体の凝集をより確実に防止する観点から好ましい。
尚、ホッパ9内での粉体の凝集を防止する方法としてはエアの吹き付けによる方法も考えられる。しかしながら、試作試験の結果、エアの吹き付けは粉体の飛散の原因となり、粉体の凝集を防止する手段としては適さないことが確認された。
また、ホッパ9内での粉体の凝集防止手段として、ホッパ9の内面及びスクリュ10の表面に、摺動性を付与するための表面処理を施すことも有効な方法の1つである。すなわち、ホッパ9の内面及びスクリュ10の表面に表面処理を施すことによって、粉体が付着して固まる事態を回避することができる。このため、ホッパ9及びスクリュ10を、例えば、表面処理を施した金属で構成することができる。
計量吐出ユニット3は、粉体供給ユニット2から供給される粉体の計量を行って吐出する装置である。計量吐出ユニット3は、例えば、供給ブロック13、計量プレート14及び排出ブロック15で構成することができる。
図3は図1に示す計量吐出ユニット3の詳細構造例を示す断面図、図4は図3に示す計量吐出ユニット3の分解斜視図、図5は図3に示す計量プレート14の上面図である。
計量プレート14は、供給ブロック13と排出ブロック15との間に配置される。計量プレート14は、移動しながら粉体の計量を行うための部品である。図示された例では、計量プレート14は、回転移動する円板型のプレートとなっている。供給ブロック13は、移動する計量プレート14に粉体を順次供給するための部品である。また、排出ブロック15は、計量プレート14で計量された粉体を、粉体の供給先に向けて順次排出するための部品である。
供給ブロック13には、計量プレート14への粉体の供給口13aが設けられる。そして、ホッパ9の出口は、供給ブロック13に設けられた供給口13aと連結される。すなわち、ホッパ9は、供給ブロック13に固定される。これにより、ホッパ9の出口から排出される粉体を、供給ブロック13の供給口13aを介して計量プレート14に向けて供給することができる。
更に、供給ブロック13には、圧縮空気を計量プレート14に向けて噴射するための噴射口13bが設けられる。圧縮空気の噴射は、計量プレート14における計量後の粉体を、計量プレート14から排出ブロック15側に向けて排出するために行われる。従って、計量プレート14側への圧縮空気の噴射位置は、計量プレート14側への粉体の供給位置とは異なる位置となる。このため、供給ブロック13の噴射口13bは、供給口13aからシフトした位置に配置される。
この他、供給ブロック13には、計量プレート14の回転軸を通すための貫通孔及び排出ブロック15とネジ留めするための貫通孔等が設けられる。
計量プレート14は、円板に複数の計量孔14aを設けて構成することができる。各計量孔14aは、粉体の体積計量を行うための貫通孔である。従って、全ての計量孔14aの容積は同じである。各計量孔14aの一方の開口端は供給ブロック13側からの粉体の入口とされる。一方、各計量孔14aの他方の開口端は排出ブロック15側への粉体の出口とされる。
また、全ての計量孔14aは、円板状の計量プレート14を回転させた場合に、同じ位置を通るように配置される。従って、各計量孔14aは、同心円上に配置される。また、全ての計量孔14aが、供給ブロック13の供給口13a及び噴射口13bと連通する位置を通るように計量孔14aの位置が決定される。逆に言えば、円板状の計量プレート14を回転させた場合に、各計量孔14aと順次連通する位置に、供給ブロック13の供給口13a及び噴射口13bが配置される。
従って、円板状の計量プレート14を回転させると、供給ブロック13の供給口13aから計量プレート14の各計量孔14aに順次粉体を供給することができる。また、各計量孔14aに供給された粉体に、供給ブロック13の噴射口13bから順次圧縮空気を噴射することによって、各計量孔14aから排出ブロック15側に粉体を排出することができる。
尚、原理的には、計量プレート14に1つの計量孔14aを設けるのみでも、計量孔14aへの粉体の供給と圧縮空気の噴射による粉体の排出が可能である。但し、複数の計量孔14aを設けることによって、計量孔14aにおける計量間隔を短くすることができる。特に、隣接する計量孔14a間におけるピッチを狭くする程、粉体の計量間隔を短くすることができる。また、計量孔14aの数を多くする程、計量プレート14の回転速度を小さくしても、粉体の計量間隔を十分に短くすることが可能となる。このため、図示された例では、多数の計量孔14aが同心円上に一定間隔で設けられている。
3つ以上の複数の計量孔14aを計量プレート14に同心円状に設ける場合には、粉体の計量間隔を一定とするために、複数の計量孔14aを等間隔で設けることが必要である。従って、図示された例でも、多数の計量孔14aが同心円上に等間隔で配置されている。
排出ブロック15には、計量プレート14の計量孔14aから粉体を排出するための貫通する排出口15aが設けられる。排出ブロック15の排出口15aには、粉体の定量供給先に向けて一定量の粉体を供給するための吐出管16が連結される。
粉体は、供給ブロック13の噴射口13bから噴射される圧縮空気によって計量孔14aから排出される。従って、排出ブロック15の排出口15aは、供給ブロック13の噴射口13bと対向する位置に設けられる。すなわち、円板状の計量プレート14を回転させた場合に、各計量孔14aが順次、供給ブロック13の噴射口13b及び排出ブロック15の排出口15aの双方と連通するように、供給ブロック13の噴射口13b及び排出ブロック15の排出口15aの位置が決定される。
一方、排出ブロック15は、供給ブロック13の供給口13aと連通した状態における計量プレート14の計量孔14aを反対側から閉塞する構造を有する。すなわち、排出ブロック15は、計量プレート14の回転移動によって計量孔14aが粉体の排出位置となった場合において計量孔14aから粉体を排出させる役割を担う一方、計量プレート14の回転移動によって計量孔14aが少なくとも粉体の充填位置となった場合において計量孔14aの出口を閉塞する閉塞プレートとしての役割を兼ねている。
計量プレート14に貫通孔として設けられる計量孔14aの一端が、排出ブロック15で閉塞されると、排出ブロック15を底面とし、計量孔14aの内面を側面とする容器状の空間が形成される。このため、計量プレート14の回転移動によって計量孔14aが粉体の充填位置となった場合に、出口が排出ブロック15で閉塞された計量孔14a内に入口から粉体を充填することができる。具体的には、粉体供給ユニット2のスクリュ10を駆動させることによって、ホッパ9に貯槽された粉体を計量プレート14の計量孔14aに向けて順次送り出すことができる。
排出ブロック15で一端が閉塞された計量孔14a内の空間に粉体が充填されると、粉体の体積は、空間の容積に等しくなる。これにより、粉体の計量を行うことができる。
計量孔14a内の空間に充填された一定量の粉体は、計量プレート14の回転移動によって、供給ブロック13の噴射口13bと、排出ブロック15の排出口15aとの間の位置に導かれる。そして、計量孔14aが供給ブロック13の噴射口13b及び排出ブロック15の排出口15aの双方と連通する位置に到達すると、供給ブロック13の噴射口13bから噴射される圧縮空気によって計量孔14a内に充填された一定量の粉体を、排出ブロック15の排出口15aから排出することができる。排出口15aから排出された一定量の粉体は、吐出管16から粉体の供給先に向けて噴出される。
排出ブロック15には、計量プレート14の移動方向に沿って等間隔に配置された1列の複数の計量孔14aのうち、粉体の排出位置に到達した計量孔14aのみから粉体が供給先に向けて排出されるように排出口15aを設けることが計量精度を確保する観点から適切である。すなわち、粉体の排出位置に到達していない計量孔14aから排出口15aに粉体が排出されないように排出口15aの形状、位置及びサイズを決定することが適切である。
従って、排出口15aの形状、位置及びサイズは、粉体の排出位置に到達していない計量孔14aに跨らない形状、位置及びサイズとすることが望ましい。すなわち、圧縮空気の噴射対象となっていない計量孔14aから、充填された粉体が重力によって落下しないように排出口15aの形状、位置及びサイズを決定することが望ましい。
加えて、排出口15aのサイズを計量孔14aのサイズと同等にすれば、排出口15aに噴出される圧縮空気の圧力を維持することができる。このため、圧縮空気によって排出口15aに噴出される粉体を、引き続き圧縮空気で搬送することが可能となる。但し、排出口15aのサイズが計量孔14aのサイズ以下であると、粉体の経路に排出口15aの縁が生じる。このため、粉体の衝突や圧縮空気の圧力損失等の要因となり得る。そこで、排出口15aの形状を計量孔14aの形状と概ね同じ形状とし、排出口15aのサイズを計量孔14aのサイズよりも若干大きくすることが適切である。
具体例として、図示されるように、計量孔14a及び排出口15aをいずれも横断面の形状が円形の貫通孔とする場合であれば、排出口15aの直径を計量孔14aの直径よりも0.4mm程度長くすることができる。
但し、計量孔14a及び排出口15aのいずれについても、横断面の形状が円形以外の形状である貫通孔とすることができる。従って、粉体の定量供給条件に応じて、計量プレート14に、体積計量を行うための貫通孔として、横断面が円形でない複数の計量孔14aを設けることもできる。
図6は図3に示す計量プレート14の第1の変形例を示す上面図である。
図6に例示されるように、同心円上の2列の複数の計量孔14aを計量プレート14に設けることもできる。更に、各計量孔14aの横断面の形状を概ね長円とし、列間において2つの計量孔14aが互いにオーバーラップするように、各列における計量孔14aの長さ及び数並びに移動方向に隣接する2つの計量孔14a間におけるピッチを決定することができる。
一方、圧縮空気の噴射口13bを、移動方向に隣接する2つの計量孔14aに跨らない範囲で、2列の2つの計量孔14aにオーバーラップするように設けることができる。他方、排出口15aについても、移動方向に隣接する2つの計量孔14aに跨らない範囲で、2列の2つの計量孔14aにオーバーラップするように設けることができる。
つまり、図4に例示されるような圧縮空気の噴射口13b及び粉体の排出口15aを、それぞれ供給ブロック13及び排出ブロック15に設けることができる。換言すれば、図3及び図4に例示される計量吐出ユニット3の計量プレート14を、図6に例示される計量プレート14に置換することができる。
そうすると、一方の列の計量孔14aから排出口15aへの粉体の排出が完全に完了する前に、他方の列の計量孔14aから排出口15aへの粉体の排出を開始させることが可能となる。従って、排出口15aに粉体を連続的に排出することが可能となる。
尚、列ごとに別々に圧縮空気の噴射口13bを設け、列ごとに圧縮空気を噴射するようにしてもよい。その場合においても、噴射口13bの形状、位置及びサイズ並びに計量プレート14の回転速度等の条件を適切に決定することによって、粉体の連続的な定量吐出が可能となる。
図7は図3に示す計量プレート14の第2の変形例を示す上面図である。
図7に示すように、1例に配置された複数の計量孔14aであっても、計量孔14aの横断面の形状を工夫することによって、圧縮空気の噴射口13b及び排出口15a上において、移動方向に隣接する2つの計量孔14aを互いにオーバーラップさせることができる。
このため、圧縮空気の噴射口13b及び排出口112と重なる粉体の排出位置に先に到達した計量孔14aから排出口15aへの粉体の排出が完全に完了する前に、次に粉体の排出位置に到達する計量孔14aから排出口15aへの粉体の排出を開始させることが可能となる。これにより、粉体の連続的な定量吐出が可能となる。
図7に例示される計量プレート14を用いる場合においても、図4に例示されるような圧縮空気の噴射口13b及び粉体の排出口15aを、それぞれ供給ブロック13及び排出ブロック15に設けることができる。換言すれば、図3及び図4に例示される計量吐出ユニット3の計量プレート14を、図7に例示される計量プレート14に置換することができる。
図6及び図7に例示されるように、計量プレート14には、体積計量を行うための単一又は複数列の複数の計量孔14aを計量プレート14の移動方向に沿って等間隔に配置することができる。そして、計量プレート14の移動によって粉体の排出位置に先に到達した計量孔14aから排出口15aへの粉体の排出が完全に完了する前に、計量プレート14の移動によって粉体の排出位置に次に到達した計量孔14aから排出口15aへの粉体の排出が開始されるように複数の計量孔14aの形状及び位置を決定することができる。これにより、粉体の連続的な定量吐出が可能となる。
尚、図6及び図7に示す例とは逆に、図4及び図5に例示されるように排出ブロック15の排出口15aが1列につき1つの計量孔14aと順次オーバーラップするように排出口15aの形状及びサイズを決定すると、複数の計量孔14aから一定量の粉体が排出口15aを介して間欠的に吐出管16に向けて順次噴出されることになる。同様に、複数の計量孔14aには、間欠的に粉体が充填されることになる。
計量孔14aから粉体が連続的に噴出されるか間欠的に噴出されるかに関わらず、ホッパ9からは供給ブロック13の供給口13aに常時粉体が供給される。このため、ホッパ9から供給される粉体が、供給ブロック13と計量プレート14との間の隙間から漏れだすことを防止することが好ましい。同様に、粉体が計量プレート14と排出ブロック15との間の隙間から漏れだすことを防止することが好ましい。そこで、計量プレート14に、供給ブロック13や排出ブロック15等の他の部品との摺動部分からの粉体の漏れを防止するためのシール構造を設けることができる。
具体例として、計量プレート14に環状溝14bを設け、環状溝14bの底に計量孔14aを設けることができる。他方、計量プレート14が摺動する供給ブロック13の下面には、計量プレート14の環状溝14bに滑合する環状の凸部13cを形成することができる。同様に、計量プレート14が摺動する排出ブロック15にも環状溝15bを設け、環状溝14bの底に排出口15aを設けることができる。他方、計量プレート14の下面には、排出ブロック15の環状溝15bに滑合する環状の凸部14dを形成することができる。
これにより、計量プレート14と供給ブロック13との間における隙間及び計量プレート14と排出ブロック15との間における隙間から粉体が漏れることを防止することができる。
更に、粉体の漏れを防止するためのシール構造として、ゴムリング17を設けることもできる。すなわち、環状に配置された計量孔14aの内側と外側に環状のゴムリング17を設けることができる。環状のゴムリング17は、計量プレート14の供給ブロック13側及び排出ブロック15側の双方に設けることができる。その場合には、図示されるように、計量プレート14の環状溝14bの外側と内側に、ゴムリング17を挿入するための環状のシール溝14cを設けることができる。同様に、排出ブロック15の環状溝15bの外側と内側にも、ゴムリング17を挿入するための環状のシール溝15cを設けることができる。そして、計量プレート14の各シール溝14cと、排出ブロック15の各シール溝15cに、それぞれ環状のゴムリング17を挿入することができる。
これにより、計量プレート14と供給ブロック13との間における隙間及び計量プレート14と排出ブロック15との間における隙間から粉体が漏れることを一層防止することができる。
この他、排出ブロック15には、排出口15aから排出されずに残留する粉体があった場合において、残留する粉体を退避させるための退避口15dを設けることができる。退避口15dは、計量プレート14の計量孔14aが横切る位置であって、かつ排出口15aと異なる位置に設けることが適切である。このため、排出ブロック15に環状溝15bを設ける場合であれば、図示されるように、排出口15aと同様に退避口15dも環状溝15bの底に設けられる。
排出ブロック15に退避口15dを設けると、粉体が排出口15aから排出されていないにも関わらず、ユーザの誤操作によって供給ブロック13の供給口13aから計量プレート14に粉体が供給され続けた場合において、供給ブロック13と排出ブロック15との間に粉体が詰まって固まる不具合を回避することができる。
尚、計量プレート14の環状溝14bと、供給ブロック13の環状の凸部13cとの間における隙間並びに排出ブロック15の環状溝15bと、計量プレート14の環状の凸部14dとの間における隙間を十分に小さくすれば、ユーザによる誤操作が無い限り、排出ブロック15の退避口15dには殆ど粉体が回収されないことが試作試験によって確認された。従って、退避口15dを省略してもよい。
以上のような構造を有する供給ブロック13、計量プレート14及び排出ブロック15にそれぞれ形成される供給口13a、噴射口13b、計量孔14a、排出口15a及び退避口15dは、粉体がホッパ9で供給ブロック13の供給口13aに供給されることに鑑みれば、それぞれ深さ方向を鉛直方向とすることが実用的である。但し、粉体定量供給装置1の設置条件に制約がある場合には、必ずしも供給口13a、噴射口13b、計量孔14a、排出口15a及び退避口15dの深さ方向を鉛直方向としなくてもよい。従って、ホッパ9についても、傾斜した状態で配置するようにしてもよい。
圧縮空気供給系4は、供給ブロック13の噴射口13bに圧縮空気を供給することによって、圧縮空気を噴出するためのシステムである。このため、圧縮空気供給系4は、圧縮空気供給チューブ18で構成することができる。圧縮空気供給チューブ18の入口は、圧縮空気供給タンク19と連結される。一方、圧縮空気供給チューブ18の出口は、供給ブロック13の噴射口13bと連結される。
そして、圧縮空気供給系4は、計量プレート14の計量孔14aが粉体の充填位置と異なる排出位置となって計量孔14aの出口が排出ブロック15で閉塞されない状態となった場合において、計量孔14a内に充填された粉体を計量孔14aの出口から排出させる粉体排出手段として用いられる。
尚、圧縮空気供給タンク19としては、市販のものを使用することができる。従って、圧縮空気供給タンク19自体を粉体定量供給装置1の構成要素としなくてもよい。
駆動ユニット5は、粉体供給ユニット2及び計量吐出ユニット3の駆動部分を駆動させるための装置である。具体的には、駆動ユニット5は、粉体供給ユニット2のスクリュ10及び攪拌バー12並びに計量吐出ユニット3の計量プレート14を駆動させる装置である。
駆動ユニット5は、例えば、駆動モータ20、タイミングベルト21、ドライブギア22、アイドラギア23及びスクリュギア24で構成することができる。尚、アイドラギア23は、2つのギアの間に配置して一方のギアの回転運動を他方のギアに伝達するためのギアであり、遊び歯車とも呼ばれる。ドライブギア22は、ドライブシャフト22aの一端に固定され、ドライブシャフト22aの他端には、プーリ22bが固定される。
駆動モータ20の出力軸は、タイミングベルト21によってドライブシャフト22aに固定されたプーリ22bと連結される。また、ドライブギア22とスクリュギア24との間には、アイドラギア23が配置される。従って、駆動モータ20の動力は、タイミングベルト21、プーリ22b及びドライブシャフト22aによってドライブギア22に伝達される。更に、ドライブギア22の回転動力は、アイドラギア23を介してスクリュギア24に伝達される。このため、共通の駆動モータ20を用いてドライブギア22及びスクリュギア24の双方を回転させることができる。
ドライブギア22は、計量プレート14の回転軸であるドライブシャフト22aを回転させるためのギアである。一方、スクリュギア24は、攪拌バー12が取付けられたスクリュ10の回転軸を回転させるためのギアである。従って、駆動モータ20を駆動させると、計量プレート14の回転移動と、スクリュ10及び攪拌バー12の回転の双方を行うことができる。
つまり、駆動モータ20、タイミングベルト21、ドライブギア22及びドライブシャフト22aによって、計量プレート14を回転移動させるための移動機構が形成される。換言すれば、駆動モータ20、タイミングベルト21、ドライブギア22及びドライブシャフト22aで構成される移動機構の駆動によって計量プレート14を回転移動させることができる。
加えて、駆動モータ20、タイミングベルト21、ドライブギア22、アイドラギア23、スクリュギア24及びスクリュ10によって、粉体をホッパ9から計量プレート14の計量孔14aに送り出す粉体供給機構が形成される。
そして、計量プレート14を回転移動させるための移動機構を構成する動力源と、攪拌バー12で撹拌しながらスクリュ10で粉体を計量プレート14に供給するための粉体供給機構を構成する動力源が、共通の駆動モータ20となっている。このため、計量プレート14の回転と、スクリュ10及び攪拌バー12の回転とを、共通の駆動モータ20を動力源として互いに連動させることができる。
特に、計量プレート14の回転速度と、スクリュ10及び攪拌バー12の回転速度とを、連動させることができる。すなわち、計量プレート14の回転速度と、スクリュ10及び攪拌バー12の回転速度との比が常にギア比となる。このため、計量プレート14における計量速度に適した速度で常にホッパ9からスクリュ10で計量プレート14に粉体を供給することが可能となる。その結果、粉体定量供給装置1からの安定的な粉体の定量供給が可能である。
また、駆動モータ20として出力軸の回転数を可変設定することが可能なモータを用いることができる。この場合、計量プレート14の移動速度を可変設定することができる。すなわち、計量プレート14の回転速度を変化させることによって、単位時間当たりにおける粉体の定量供給量を可変設定することができる。
その場合においても、計量プレート14の回転軸であるドライブシャフト22aを回転させるドライブギア22と、スクリュ10及び攪拌バー12を回転させるスクリュギア24がアイドラギア23で互いに連結されているため、計量プレート14の回転速度と連動してスクリュ10及び攪拌バー12の回転速度も変化させることができる。
例えば、計量プレート14の回転速度を速くして、粉体の単位時間当たりにおける定量供給量を増加させる場合には、スクリュ10の回転速度も増加させて計量プレート14への粉体の単位時間当たりにおける供給量を増加させることができる。逆に、計量プレート14の回転速度を遅くして、粉体の単位時間当たりにおける定量供給量を減少させる場合には、スクリュ10の回転速度も減少させて計量プレート14への粉体の単位時間当たりにおける供給量を減少させることができる。
尚、計量プレート14を回転移動させるための移動機構の構成及び粉体を計量プレート14に供給するための粉体供給機構の構成は、図示された例に限らず任意の構成とすることができる。例えば、計量プレート14の移動速度やスクリュ10の回転速度を可変設定できるように、歯数の異なるギアを組合わせた多段変速ギアを用いてもよい。
また、アイドラギア23を省略し、ドライブギア22と、スクリュギア24を、別々のモータで回転させるようにしてもよい。その場合には、計量プレート14の回転速度と、スクリュ10及び攪拌バー12の回転速度を、それぞれ独立して設定することが可能となる。逆に、図示されたように共通の駆動モータ20で計量プレート14、スクリュ10及び攪拌バー12を回転させるようにすれば、省エネ化及び部品点数の低減による構造の簡易化を図ることができる。
動作状態検知ユニット6は、粉体定量供給装置1における動作状態を検知するための装置である。具体例として、回転センサ25、粉体検知センサ26及び出力装置27で動作状態検知ユニット6を構成することができる。回転センサ25は、計量プレート14が回転しているか否かを検知するためのセンサである。一方、粉体検知センサ26は、粉体が吐出管16内を通過しているか否かを検知するためのセンサである。回転センサ25及び粉体検知センサ26による検出結果は、点灯ランプ、ディスプレイ或いはスピーカ等の出力装置27を通じて光、メッセージ或いは音声としてユーザに通知することができる。
次に、粉体定量供給装置1でピグメントを定量供給できるようにしたプラスチック成形機の例について説明する。
図8は図1に示す粉体定量供給装置1をプラスチック成形機30に取付けた例を示す図である。
押出成形機や射出成形機等の典型的なプラスチック成形機30は、バレル31とモータ32とを有する。バレル31は、モータ32で回転するスクリュ33を、ヒータ34を外周部分に設けたシリンダ35内に設けて構成される。シリンダ35の側面には開口部が設けられ、プラスチックペレットPLを貯槽しつつシリンダ35内に供給するためのホッパ36が取付けられる。
バレル31は、ホッパ36から供給される固体のプラスチックペレットPLを可塑化、すなわち溶融して軟化させることによって流動性を有する液状化されたプラスチックを生成する装置である。具体的には、ホッパ36からシリンダ35内に供給されるプラスチックペレットPLが、ヒータ34からの熱と、スクリュ33によるせん断作用によって生じる熱によって可塑化される。
プラスチック成形機30が押出成形機であれば、スクリュ33の先端側におけるシリンダ35の端部には、押出成形後におけるプラスチックの形状に対応する形状の貫通孔を有するダイが取付けられる。一方、プラスチック成形機30が射出成形機であれば、スクリュ33の先端側におけるシリンダ35の端部には、可塑化されたプラスチックを金型に向けて射出するための貫通孔が設けられる。
このような構成を有するプラスチック成形機30のホッパ36に、乾燥した着色用の粉体であるピグメント(顔料)PGを定量供給するための装置として粉体定量供給装置1を設けることができる。例えば、ホッパ36の上に粉体定量供給装置1を固定し、吐出管16の出口がホッパ36の出口となるペレット供給口37付近、すなわちスクリュ33の手前となるように、吐出管16をホッパ36に挿入することができる。
そうすると、スクリュ33の回転数に合せて粉体定量供給装置1から体積計量されたピグメントPGをホッパ36のペレット供給口37に向けて噴出することが可能となる。これにより、ホッパ36に貯槽されたプラスチックペレットPLとピグメントPGとが混ざった状態で、ホッパ36のペレット供給口37からバレル31のシリンダ35内に供給される。そして、スクリュ33の回転駆動によってピグメントPGとプラスチックペレットPLとを混練しつつ、ヒータ34による加熱と、スクリュ33の回転駆動によってプラスチックペレットPLを可塑化することができる。すなわち、着色された溶融プラスチックを生成することができる。
このため、プラスチック成形機30が押出成形機であれば、着色された溶融プラスチックをダイから押し出すことによってシート状、パイプ状、フィルム状或いは棒状のような一定の横断面形状を有する単純な構造を有するプラスチックを連続的に成形することができる。このため、着色されたプラスチックペレットをプラスチックの被成形品として製造することもできる。
一方、プラスチック成形機30が射出成形機であれば、着色された溶融プラスチックを所望の構造を有する金型内に射出注入し、冷却及び固化させることによって金型の構造に対応する構造を有する着色されたプラスチックの被成形品を製造することができる。
また、駆動モータ20の回転速度を調節することによって計量プレート14の回転速度を変えれば、ホッパ36へのピグメントPGの供給量を変えることができる。このため、プラスチックの被成形品の色調を調整することが可能である。
尚、ピグメントPGをホッパ36に供給せずに、ピグメントPGを直接バレル31のシリンダ35内に供給するようにしてもよい。すなわち、シリンダ35にピグメントPGの供給用の供給口を設けてピグメントPGの吐出管16の出口と連結してもよい。従って、ピグメントPGは、可塑化前、可塑化中又は可塑化後におけるプラスチックに定量供給することができる。そして、ピグメントPGが混合された可塑化後におけるプラスチックを成形及び固化することによって、着色されたプラスチックの被成形品を製造することができる。
粉体定量供給装置1は、上述したようなプラスチックの着色に限らず、様々な用途に用いることができる。また、粉体定量供給装置1をプラスチックの着色に用いる場合には、上述した押出成形法や射出成形法以外の成形法による成形加工に用いることもできる。例えば、熱硬化性プラスチックの代表的な成形方法として、金型に溶融プラスチックを流し込んで加熱及び硬化する圧縮成形法が知られている。また、カレンダ成形、インフレーション成形及び中空成形が代表的な成形方法として知られている。
(動作及び作用)
次に粉体定量供給装置1の動作及び作用について説明する。ここでは、図8に例示されるように粉体定量供給装置1をプラスチック成形機30に設けた場合を例に説明する。すなわち、粉体定量供給装置1を備えたプラスチック成形機30によるプラスチック成形の流れについて説明する。
まず、着色プラスチックの素材となるプラスチックペレットPL及びピグメントPGが、粉体定量供給装置1を備えたプラスチック成形機30に投入される。具体的には、粉体定量供給装置1の供給バケット8にピグメントPGが投入される。そして、バイブレータ11の駆動によって供給バケット8及びホッパ9が振動し、供給バケット8に供給された粉体がホッパ9に投入される。一方、プラスチック成形機30のホッパ36には、プラスチックペレットPLが投入される。
続いて、粉体定量供給装置1を備えたプラスチック成形機30の各駆動部の動作が開始される。具体的には、駆動モータ20の出力軸が回転する。このため、駆動モータ20の動力が、タイミングベルト21によってドライブギア22に伝達され、ドライブギア22が回転する。これにより、ドライブギア22に固定されるドライブシャフト22aとともに計量プレート14が回転移動する。
また、ドライブギア22に伝達された駆動モータ20の動力は、アイドラギア23を介してスクリュギア24に伝達される。これにより、計量プレート14の回転と連動してスクリュギア24に固定されたスクリュ10及び攪拌バー12が回転する。このため、ホッパ36に供給されたピグメントPGは、攪拌バー12で撹拌されながら、回転するスクリュ10によって、バイブレータ11の駆動によって振動するホッパ9の出口に送り出される。
ホッパ9の出口に送り出されたピグメントPGは、供給ブロック13の供給口13aから排出ブロック15で出口が閉塞された計量プレート14の計量孔14aに充填される。これにより、ピグメントPGが計量される。計量プレート14は回転するため、計量プレート14に一列に配置された複数の計量孔14aには、順次ピグメントPGピグメントPGが充填されることになる。
ピグメントPGの充填位置においてピグメントPGが充填された計量孔14aが計量プレート14の回転によってピグメントPGの排出位置に到達すると、圧縮空気供給チューブ18から供給ブロック13の噴射口13bを介して噴射される圧縮空気によって計量孔14aの出口から充填されたピグメントPGが排出ブロック15の排出口15aに噴出される。
排出ブロック15の排出口15aに噴出された体積計量後のピグメントPGは、吐出管16を通ってプラスチックペレットPLを貯槽するホッパ36の、バレル31内へのペレット供給口37付近に供給される。すなわち、粉体定量供給装置1によって、可塑化対象となるプラスチックペレットPLにピグメントPGが定量供給される。このため、ホッパ36のペレット供給口37からは、プラスチックペレットPLとともにピグメントPGがシリンダ35内に供給される。
一方、プラスチック成形機30のモータ32が駆動し、スクリュ33が回転する。このため、シリンダ35内に供給されたピグメントPG及びプラスチックペレットPLが互いに混合される。ピグメントPGが混合されたプラスチックペレットPLは、スクリュ33の回転及びヒータ34による加熱によって可塑化されつつピグメントPGと混練される。ピグメントPGと混練されることによって着色された可塑化後の溶融プラスチックは、更に回転するスクリュ33によってシリンダ35の出口に向かって送り出される。
そして、シリンダ35の出口に取付けられたダイ又はシリンダ35からの溶融プラスチックの射出先に配置された金型によってピグメントPGによって着色された溶融プラスチックが成形される。更に、成形後の着色された溶融プラスチックが冷却及び固化されることによって、着色されたプラスチックの被成形品が製造される。
つまり以上のような粉体定量供給装置1及び粉体定量供給方法は、回転移動する計量プレート14に貫通孔として設けられた計量孔14aでピグメントPG等の粉体を体積計量し、計量孔14aで体積計量された粉体を圧縮空気で計量孔14aから排出するようにしたものである。
(効果)
このため、粉体定量供給装置1及び粉体定量供給方法によれば、より簡易な構成で容易に粉体の定量供給を行うことができる。例えば、計量プレート14に粉体を供給するためのスクリュ10を内部に設けたホッパ9や計量プレート14における体積計量後における粉体を吐出するための吐出管16を、計量プレート14の両側に配置することができる。特に、計量プレート14に粉体を供給して反対側から体積計量された粉体を排出することができる。このため、粉体定量供給装置1の小型化を図ることができる。
また、体積計量後における粉体を計量プレート14から排出するために圧縮空気を使用するため、溝や凹みから粉体を吸引する場合に比べて、空気の流れを容易に形成することができる。
このため、粉体定量供給装置1及び粉体定量供給方法によって、プラスチックの着色を行う場合であれば、簡易な構成を有するプラスチック成形機30で着色されたプラスチックの被成形品を製造することができる。その結果、着色されたプラスチックの被成形品を安価に製造することができる。
(第2の実施形態)
図9は本発明の第2の実施形態に係る粉体定量供給装置に備えられる計量吐出ユニットの構成を示す正面図であり、図10は図9に示す計量吐出ユニットの上面図である。
図9及び図10に示された第2の実施形態における粉体定量供給装置1Aでは、計量吐出ユニット3Aの構成が第1の実施形態における粉体定量供給装置1と相違する。第2の実施形態における粉体定量供給装置1Aの他の構成及び作用については第1の実施形態における粉体定量供給装置1と実質的に異ならないため計量吐出ユニット3Aの構成のみ図示し、同一の構成又は対応する構成については同符号を付して説明を省略する。
第2の実施形態における粉体定量供給装置1Aでは、計量プレート14が往復移動するように構成されている。計量プレート14を往復移動させるための移動機構としては、例えば、図示されるように伸縮するシリンダ機構40を用いることができる。もちろん、カムやラックアンドピニオン構造等の所望の機構を用いて計量プレート14を往復移動させるための移動機構を構成してもよい。
また、計量プレート14には、移動方向と垂直な方向に貫通孔として複数の計量孔14aが設けられている。一方、計量プレート14の移動方向には、単一の計量孔14aが設けられている。つまり、計量プレート14には、複数列の計量孔14aが設けられている。このため、計量プレート14の形状は、概ね矩形となっている。
一方、排出ブロック15は、計量プレート14の各計量孔14aが粉体の充填位置となった場合に、各計量孔14aの出口を閉塞するように構成されている。また、計量プレート14の各計量孔14aが粉体の排出位置となった場合に、各計量孔14aの出口から粉体を排出できるように、排出ブロック15の粉体の排出位置には、粉体の排出口15aが設けられる。そして、排出ブロック15の各排出口15aには、粉体の吐出管16が連結される。
また、各計量孔14aの出口から粉体を排出するための粉体排出手段として、圧縮空気の代わりに、押出し棒41を用いることができる。押出し棒41もシリンダ機構によって伸縮可能な構造とすることができる。すなわち、計量プレート14が粉体の充填位置にある時には、計量プレート14が粉体の排出位置に移動する際に押出し棒41と干渉しないように押出し棒41が収縮して退避位置となり、計量プレート14が粉体の排出位置となった場合には、押出し棒41が伸長して各計量孔14a内に充填された粉体を押し出すように、押出し棒41の位置及び伸縮量が決定される。
以上のような第2の実施形態における粉体定量供給装置1A及び粉体定量供給方法は、計量プレート14を回転移動させる代わりに往復移動させ、かつ計量孔14aの出口から粉体を排出するための粉体排出手段として、伸縮する押出し棒41を用いるようにしたものである。
このため、第2の実施形態においても、粉体定量供給装置1Aの構造を簡易にすることができる。また、圧縮空気を供給せずに粉体の定量供給が可能である。このため、圧縮空気の供給が困難な場所であっても、粉体の定量供給が可能となる。
(他の実施形態)
以上、特定の実施形態について記載したが、記載された実施形態は一例に過ぎず、発明の範囲を限定するものではない。ここに記載された新規な方法及び装置は、様々な他の様式で具現化することができる。また、ここに記載された方法及び装置の様式において、発明の要旨から逸脱しない範囲で、種々の省略、置換及び変更を行うことができる。添付された請求の範囲及びその均等物は、発明の範囲及び要旨に包含されているものとして、そのような種々の様式及び変形例を含んでいる。
例えば、第1の実施形態と第2の実施形態を組合わせた実施形態も可能である。例えば、第2の実施形態において第1の実施形態と同様に、圧縮空気で粉体を各計量孔14aの出口から排出するようにしてもよい。また、第2の実施形態において、圧縮空気で粉体を排出する場合には、計量プレート14の移動方向に複数の計量孔14aを等間隔で直線的に設けるようにしてもよい。更に別の例として、計量プレート14の移動方向に複数の計量孔14aを等間隔で直線的に設け、計量プレート14を直線的に一方向に移動させながら圧縮空気で粉体を計量孔14aから順次噴出するようにしてもよい。
このように、計量プレート14には、体積計量を行うための少なくとも1列の単一又は複数の計量孔14aを配置することができる。複数の計量孔14aを移動方向に沿って配置する場合には、移動方向に沿って等間隔に複数の計量孔14aを配置し、排出ブロック15には、1列の複数の計量孔14aのうちの1つの計量孔14aのみから粉体を供給先に向けて排出するための貫通する排出口15aを設けることができる。或いは、図6及び図7に例示されるように、複数の計量孔14aが粉体の排出位置に到達する時間に差が生じるように構成し、かつ複数の計量孔14aから充填された粉体の一部が同時に排出口15aに排出されるようすれば、粉体の連続的な定量供給が可能となる。