JP6036283B2 - 射出成形機の射出装置 - Google Patents

射出成形機の射出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6036283B2
JP6036283B2 JP2012283948A JP2012283948A JP6036283B2 JP 6036283 B2 JP6036283 B2 JP 6036283B2 JP 2012283948 A JP2012283948 A JP 2012283948A JP 2012283948 A JP2012283948 A JP 2012283948A JP 6036283 B2 JP6036283 B2 JP 6036283B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
screw
resin
flow path
injection
resin flow
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012283948A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014124859A (ja
Inventor
岡本 昭男
昭男 岡本
宮本 和明
和明 宮本
克俊 深野
克俊 深野
裕一郎 福田
裕一郎 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Machinery Corp Ltd
Original Assignee
Ube Machinery Corp Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Machinery Corp Ltd filed Critical Ube Machinery Corp Ltd
Priority to JP2012283948A priority Critical patent/JP6036283B2/ja
Publication of JP2014124859A publication Critical patent/JP2014124859A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6036283B2 publication Critical patent/JP6036283B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

本発明は、樹脂の射出成形機に用いる射出装置に関する。
一般的な射出成形機の射出装置は、その外周面に電気ヒータ等の加熱手段を配置させ、一方の端部に射出ノズルを、他方の端部に材料供給ホッパ等の材料供給部を備える加熱シリンダと、その加熱シリンダ内に、その長手軸中心に回転可能に、且つ、該軸方向に移動可能に配置されるスクリュとで構成される。また、スクリュの外周面には、加熱シリンダの内周面とスクリュの外周面との間に形成される樹脂流路において、スクリュを回転させることにより、材料供給部から供給された樹脂ペレット等の樹脂材料を射出ノズル側に流動させるフライトが連続して形成される。フライトの形状やサイズは、材料供給部側から射出ノズル側へ、樹脂材料の供給(流動)、圧縮、計量を行えるようそれぞれの仕様に設計されている。説明を簡単にするために、加熱シリンダの射出ノズル側を射出装置の”前方”、材料供給部側を”後方”とし、スクリュや樹脂材料等のそれぞれの方向への移動を”前進”及び”後退”とする。
更に、スクリュの前方端部にはスクリュヘッドが配置され、スクリュヘッドとスクリュとの間には、逆止リング(チェックリングとも呼称される)が、スクリュの長手軸方向に所定量移動可能に配置される。材料供給部から供給された樹脂ペレット等の樹脂材料は、スクリュが回転され、フライトにより前方に流動される間に、加熱シリンダの外周面に配置された加熱手段の熱エネルギに加えて、フライトの回転力によるせん断熱の熱エネルギにより溶融状態となる(可塑化工程)。そして、溶融状態となった樹脂材料(溶融樹脂)は、その流動による樹脂圧力により、逆止リングを前方に移動させ、樹脂流路を開放状態にすると共に、スクリュヘッドの溝部を経由して射出ノズル及びスクリュヘッド間に到達する。この時、射出ノズルは、射出ノズルもしくは、射出ノズルがドッキングしている固定金型の樹脂流入口に配置されている樹脂遮断開放切換弁等により閉じられた状態であるため、射出ノズル及びスクリュヘッド間に到達した溶融樹脂の樹脂圧力はスクリュヘッドにも作用し、スクリュ全体を後退させる。この後退に連動して形成される、加熱シリンダ内の射出ノズル及びスクリュヘッド間の空間に同溶融樹脂が連続して貯留される。この空間が拡張され、所定量の溶融樹脂が貯留されるまで、スクリュの回転とスクリュ全体の後退とが継続され、逆止リングの開放状態が維持される(計量工程)。この溶融樹脂が貯留される空間を貯留部と呼称する。
射出ノズル及びスクリュヘッド間の貯留部に所定量の溶融樹脂が貯留された後、スクリュの回転を停止させ、スクリュを所定速度及び所定力で前進させると、この溶融樹脂は、後方の樹脂流路へ逆流する溶融樹脂の樹脂圧力により逆止リングを後方へ移動させ、加熱シリンダの内周面とスクリュの外周面との間に形成される樹脂流路及びスクリュヘッド間をシールして、後方の樹脂流路への溶融樹脂の逆流を防止すると共に、射出ノズルを介して、射出ノズルをドッキングさせた固定金型及び可動金型内に形成される金型キャビティに射出充填される(射出充填工程)。
このような射出装置はインラインスクリュ式射出装置と呼称される。このようなインラインスクリュ式射出装置において、より早く、より大量の樹脂材料を可塑化させるには、樹脂流路の単位断面積あたり、単位時間に流動させる樹脂材料のかさ容積を増加させるか、樹脂材料の流動方向に直交する、樹脂流路の断面積を増加させる必要がある。具体的には、前者は、スクリュの回転数(回転速度)を増加させるか、スクリュ外周のフライトのピッチ(隣り合うフライトのスクリュ長手軸方向の距離)を増加させ、樹脂流路の断面の横方向の寸法を増大させて、スクリュ1回転あたりの樹脂材料の流動かさ容積を増加させれば良い。後者も、スクリュ外周のフライトのピッチを増加させるか、スクリュ外周のフライト直径を増加させ、断面の縦方向(高さ方向)の寸法を増大させれば良い。
しかしながら、樹脂流路を流動させる樹脂材料は、未可塑化状態では、粒状のペレット形態(固体)であり、可塑化状態では、流体であっても所定の粘度を有することから、前者の場合、機械的に大きな回転駆動力が必要となるだけでなく、ただ、スクリュの回転数を増加させたり、フライトのピッチを増加させたり、加熱手段の出力を上げたりするだけでは、制御的に、安定した可塑化工程や計量工程を行わせることが難しい。後者の場合も、スクリュ外周のフライトのピッチの増加には、前者と同じ機械的な問題や制御的な問題があり、スクリュ外周のフライト直径を増加させれば、樹脂流路の断面における、加熱シリンダ外周の加熱手段からのフライト直径方向の距離の相違が増大し、同断面中の直径方向において、樹脂材料が受ける加熱エネルギの不均一が生じ、樹脂材料の安定した可塑化が困難となる。このように、インラインスクリュ式射出装置においては、所定時間内に樹脂材料を射出充填可能な状態に可塑化させる能力(可塑化能力)を、本来の仕様を越えて、機械的、あるいは、制御的に増大させることは難しい。
そのため、サイズが大きかったり、多数個取りを行ったりするような、より多くの樹脂材料の可塑化を必要とする樹脂成形品の射出成形のために、特許文献1や特許文献2のような射出成形機の射出装置が提案されている。
特許文献1には、1つの金型に対して、水平配置された互いに平行な1対の射出ユニット(射出装置)を設けた射出成形機において、型開閉ユニットにおける4本のタイバーのうちで横方向で相対する2本のタイバー間の寸法の60%以下の範囲内に、2つの前記射出ユニットのノズル軸中心線を配置した射出成形機が開示されている。
特許文献1の射出成形機のように、1つの金型に対して、水平配置された互いに平行な1対の射出ユニット(射出装置)を設けた射出成形機は、金型に設けた2つの樹脂注入口を通して金型内に、2つの射出ユニットのノズル(射出ノズル)からそれぞれ樹脂(溶融樹脂)を射出することが可能であるので、1つの金型にキャビティ(金型キャビティ)を1つだけ設けた場合には、2つの射出ユニットからの射出量を足し合わせた射出量を得ることができて、大型の成形品を得ることができる、としている。
特許文献2には、1個の溶融樹脂射出用ノズル(射出ノズル)を有する射出バレル内を進退し、溶融樹脂を射出、計量するプランジャと、前記プランジャを進退させる駆動装置と、前記射出バレルの回りに複数個設け、樹脂材料供給口にホッパ(材料供給部)を夫々備えた第1加熱バレル(加熱シリンダ)と、前記第1加熱バレル内に回転自在に夫々挿着されたスクリュと、前記スクリュを回転駆動するための回転駆動装置と、前記回転駆動装置の動力を各スクリュへ伝達する動力伝達装置とを有してなる射出成形機の射出装置が開示されている。この射出装置は、溶融樹脂を計量しておくプランジャ前方の射出バレル前室(貯留部)と前記複数の加熱バレルのスクリュ前方の前室の間(連絡樹脂流路)に夫々開閉弁を設けたことを特徴の一つとしている。
特許文献2の射出装置は、本来、射出装置全体の長さも短くでき、材料替えおよび色替えも容易のため多色成形、マーブル成形等も容易に対応できることをその効果とするものであるが、樹脂材料供給用のホッパを1個で複数の加熱バレルに共有した場合、容量の多い成形品を可塑化するのに便利である、としている。
特開2007−111897号公報 特開平08−281736号公報
特許文献1の射出装置においては、1つの金型に対して、水平配置された互いに平行な1対の射出ユニット(射出装置)を設けるため、射出装置の全幅が大きくなるという問題がある。射出装置の全幅が大きくなれば、固定盤の背面の凹部から、射出装置の射出ノズルを固定金型にドッキングさせる際、固定盤や固定盤の背面に配置される各種装置等に射出装置が干渉して、射出ノズルのドッキングが困難となるため、この射出装置に対応した専用の射出成形機が必要となる。
また、金型に設けた2つの樹脂注入口を通して金型内に、2つの射出ユニットのノズル(射出ノズル)からそれぞれ樹脂(溶融樹脂)を射出するため、それぞれの射出ユニットで可塑化された樹脂材料が積極的に混練されないという問題がある。そのため、それぞれのスクリュにおける樹脂材料の可塑化状態が微妙に相違する場合に、可塑化状態の均一化が困難であり、このような不均一な可塑化状態の樹脂材料は、その金型の金型キャビティ内での流動性や冷却固化状態等の不均一を生じ、成形品の不良の要因となる。更に、種類や色調の異なる樹脂材料を混練させた、所謂、マーブル成形等の射出成形の場合、混練在状態に偏りが生じ、良品を成形することが困難である。
一方、特許文献2の射出成形機においても、複数の第1加熱バレルで可塑化された樹脂材料の計量及び射出充填を、1台の射出バレル及びその内部を進退するプランジャで行わせている。そのため、この射出バレルは、各スクリュ及び射出バレル間距離を鑑み、複数の第1加熱バレルの中央に配置される必要がある。その結果、射出装置の全幅だけでなく、全高も大きくなるという問題がある。
また、加熱バレルの各スクリュで可塑化された樹脂材料は、各スクリュ前方の前室から、夫々開閉弁が設けられた連絡樹脂流路を経由して、溶融樹脂を計量しておくプランジャ前方の射出バレル前室(貯留部)まで流動され、そこで計量工程が行われる。そのため、特許文献1の射出成形機と同様に、該連絡樹脂流路や該射出バレル前室において、各スクリュで可塑化された樹脂材料が、他のスクリュで可塑化された樹脂材料と積極的に混練されないという問題がある。
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたもので、可塑化能力を向上させると共に、全高及び全幅の増加を抑え、樹脂材料を均一に可塑化することができる射出成形機の射出成形機を提供することを目的としている。
加熱シリンダと、
前記第1加熱シリンダ内に、その長手軸中心に回転可能に配置される中空円筒状の第1スクリュと、
前記第1スクリュの中空部に、前記第1スクリュと同軸に回転可能、且つ、該軸方向に移動可能に配置される第2スクリュと、
前記第2スクリュの、前記射出ノズル側に配置される逆止リングと、
前記第1加熱シリンダの内周面と前記第1スクリュの外周面との間に形成される第1樹脂流路と、
計量工程において、前記第1樹脂流路と、前記第2スクリュの外周面とを連通する連絡樹脂流路と、
前記第1スクリュの内周面と前記第2スクリュの外周面との間に形成される第2樹脂流路と、
を備え、
前記第2スクリュを、前記第1スクリュの、前記第1加熱シリンダの前記第1材料供給部側に突出させると共に、該突出部分が内包されるように、第2材料供給部を有する第2加熱シリンダが配置され、
前記第2樹脂流路が、前記第2加熱シリンダの内周面と前記第2スクリュの前記突出部分との間まで延長され
前記第1スクリュの前記第1材料供給部側及び前記射出ノズル側の両端が、前記第1加熱シリンダに支持され、前記連絡樹脂流路が、前記第1スクリュの前記射出ノズル側外周面から前記第1スクリュの中空部まで、前記第1スクリュを半径方向に貫通する少なくとも1箇所の連通穴で構成される射出成形機の射出装置によって達成される。
すなわち、スクリュを同軸の二重スクリュ構造とし、内側の第2スクリュを外側の第1スクリュの後方に突出させることにより、2つの材料供給部から樹脂材料を供給させて、それぞれのスクリュの第1樹脂流路及び第2樹脂流路において可塑化工程を行わせることができる。この構成により、スクリュの回転数を早くしたり、樹脂流路の断面積を大きくしたりすることなく、可塑化能力を向上させることができる。
そして、計量工程において、外側の第1スクリュの第1樹脂流路と内側の第2スクリュの外周面とを連通する連絡樹脂流路により、外側の第1スクリュの第1樹脂流路で可塑化された樹脂材料を内側の第2スクリュの外周面に流動させて、第2スクリュの射出ノズル側の逆止リングを経由させて、射出ノズル及び逆止リング間の貯留部に貯留させることができる。そのため、第1スクリュの第1樹脂流路で可塑化された樹脂材料と、第2スクリュの第2樹脂流路で可塑化された樹脂材料とを、第2スクリュにより計量し、射出充填させることができる。そのため、射出充填工程用のスクリュやプランジャを別途配置させる必要がなくなり、二重スクリュ構造と合わせて、射出装置の全高及び全幅の増加を抑えることができる。
また、計量工程おいて、この連絡樹脂流路が、外側の第1スクリュの第1樹脂流路と内側の第2スクリュの外周面とを連通するため、計量工程の開始から完了まで、第1スクリュの第1樹脂流路で可塑化された樹脂材料を、連絡樹脂流路を経由して第2スクリュの外周面に流動させて、第2スクリュの第2樹脂流路で可塑化された樹脂材料と、第2樹脂流路の射出ノズル側において合流させることができる。そして、合流させた樹脂材料を、第2スクリュの第2樹脂流路において、逆止リングを経由して貯留部へと貯留させるため、2つの樹脂流路で別々に可塑化されても、それぞれの樹脂材料が合流後、第2樹脂流路において混練されるため、均一に可塑化された樹脂材料を貯留部に貯留させることができる。
また更に、計量工程において、この連絡樹脂流路が、外側の第1スクリュの第1樹脂流路と内側の第2スクリュの外周面とを連通するため、第2スクリュ16の前方に位置する逆止リングは、常にこの連絡樹脂流路よりも前方に位置する。このような連絡樹脂流路及び逆止リングの位置関係により、射出充填工程時に、逆止リングの前方に貯留される溶融樹脂の、後方2箇所(連絡樹脂流路及び第2樹脂流路)への逆流を、それぞれの前方に位置する1つの逆止リングにより確実に防止でき、特許文献2の射出装置のように、プランジャ前方の貯留部と複数の加熱バレルのスクリュ前方の前室の間の連絡樹脂流路に夫々開閉弁を設ける必要はない。
また、この射出成形機の射出装置において、連絡樹脂流路は、第1スクリュの前方外周面から中空部まで、第1スクリュを半径方向に貫通する連通穴の加工が必要になる。しかしながら、この構成により、第1スクリュの前方も、第1加熱シリンダに支持させることができ、第1スクリュの両端が第1加熱シリンダに支持され、スクリュの片持ち支持構造に対して、スクリュの支持構造を簡素化できると共に、スクリュの回転動作を正確に、且つ、安定させることができる。
本発明に係る射出成形機の射出装置は、いずれか一方の端部に射出ノズルを、他方の端部に第1材料供給部を有する第1加熱シリンダと、
前記第1加熱シリンダ内に、その長手軸中心に回転可能に配置される中空円筒状の第1スクリュと、
前記第1スクリュの中空部に、前記第1スクリュと同軸に回転可能、且つ、該軸方向に移動可能に配置される第2スクリュと、
前記第2スクリュの、前記射出ノズル側に配置される逆止リングと、
前記第1加熱シリンダの内周面と前記第1スクリュの外周面との間に形成される第1樹脂流路と、
計量工程において、前記第1樹脂流路と、前記第2スクリュの外周面とを連通する連絡樹脂流路と、
前記第1スクリュの内周面と前記第2スクリュの外周面との間に形成される第2樹脂流路と、
を備え、
前記第2スクリュを、前記第1スクリュの、前記第1加熱シリンダの前記第1材料供給部側に突出させると共に、該突出部分が内包されるように、第2材料供給部を有する第2加熱シリンダが配置され、
前記第2樹脂流路が、前記第2加熱シリンダの内周面と前記第2スクリュの前記突出部分との間まで延長され
前記第1スクリュの前記第1材料供給部側及び前記射出ノズル側の両端が、前記第1加熱シリンダに支持され、前記連絡樹脂流路が、前記第1スクリュの前記射出ノズル側外周面から前記第1スクリュの中空部まで、前記第1スクリュを半径方向に貫通する少なくとも1箇所の連通穴で構成されるため、可塑化能力を向上させると共に、全高及び全幅の増加を抑え、樹脂材料を均一に可塑化することができる。
本発明の実施例1に係る射出成形機の射出装置を示す概略断面図である。 本発明の実施例2に係る射出成形機の射出装置の連絡樹脂流路近傍を示す概略断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。図1及び図2は、説明を容易にするために、射出装置以外の射出成形機や、その固定盤や固定金型及び可動金型等の構成は図示していない。また、同様の理由で、断面であっても、後述する加熱手段やスクリュ等には断面であることを表すハッチングを一部割愛した。尚、以下説明する実施例1及び実施例2は、本発明を、記載されたそれぞれの実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲内の色々な形で実施できることは言うまでもない。
図1を参照しながら本発明の実施例1を説明する。図1は本発明の実施例1に係る射出成形機の射出装置を示す概略断面図である。
最初に、本発明の実施例1に係る射出成形機の射出装置1の基本構成について説明する。図示しない射出成形機の型締装置の固定盤の背面側に、固定盤を介して、固定盤の正面側(可動盤と対向する面)に取り付けられた固定金型にドッキング可能に配置された射出装置1は、計量工程が完了した状態である。射出装置1は、図示しない固定盤側(図面左側)の端部に射出ノズル13を、その他方(図面右側)の端部に第1材料供給部14を有する第1加熱シリンダ15と、第1加熱シリンダ15内に、その長手軸中心に回転可能に配置される中空円筒状の第1スクリュ16と、第1スクリュ16の中空部に、第1スクリュ16と同軸に回転可能、且つ、該軸方向に移動可能に配置される第2スクリュ17と、第2スクリュ17の、射出ノズル13側に配置される逆止リング18と、第1加熱シリンダ15の内周面と第1スクリュ16の外周面との間に形成される第1樹脂流路10と、計量工程において、第1樹脂流路10と第2スクリュ17の外周面とを連通する連絡樹脂流路21と、第1スクリュ16の内周面と第2スクリュ17の外周面との間に形成される第2樹脂流路11と、を備える。
そして、第2スクリュ17を、第1スクリュ16の、第1加熱シリンダ15の第1材料供給部14側に突出させると共に、該突出部分が内包されるように、第2材料供給部24を有する第2加熱シリンダ25が配置され、第2樹脂流路11が、第2加熱シリンダ25の内周面と第2スクリュ17の突出部分との間まで延長されている。ここで、説明を簡単にするために、第1加熱シリンダ15の射出ノズル13側(図面左側)を射出装置1の”前方”、第1材料供給部14側(図面右側)を”後方”とし、第2スクリュ17や樹脂材料等のそれぞれの方向への移動を”前進”及び”後退”とすることは先に説明したとおりである。
次に、個々の基本構成の詳細について説明する。第1加熱シリンダ15及び第2加熱シリンダ25の外周面には、電気ヒータ等の第1加熱手段15a及び第2加熱手段25aが、それぞれの加熱シリンダに巻き付けられるように配置されている。また、第1加熱シリンダ15の後方外周面上方の第1材料供給部14や、第2加熱シリンダ25の後方外周面上方の第2材料供給部24は、上方が大きく開放可能な材料供給ホッパであることが一般的であり、同ホッパに配置されたレベルセンサ等によって同ホッパ内の樹脂材料量をモニタしながら、外部からバッチで樹脂材料が供給されることが多い。しかしながら、使用する樹脂材料の種類等、必要に応じて、材料供給装置がその上流に取り付けられたり、材料供給パイプ等の材料供給手段が直接、連結されたりする場合もある。
そして、第1スクリュ16の外周面には、第1樹脂流路10において、第1スクリュ16を回転させることにより、第1材料供給部14から供給された樹脂ペレット等の第1樹脂材料14aを前方に流動させる第1フライト16aが連続して形成される。第1フライト16aの形状やサイズは、第1材料供給部14から供給させた第1樹脂材料14aが、第1樹脂流路10において、計量に適した可塑化状態(第1溶融樹脂14b)となるような仕様に設計されている。また、第1スクリュ16は、第1材料供給部14側の端部が、第1加熱シリンダ15に支持され、電動モータ等の第1スクリュ回転駆動手段16bにより、第1スクリュ16の、第1加熱シリンダ15の後方から突出させた後方外周面に配置されたリングギアや、プーリ及びベルト・チェーン等の第1回転駆動伝達機構16cを介して、任意の速度、任意の回転力で回転させることができる。
一方、第1スクリュ16の中空部に配置された第2スクリュ17の外周面にも、第2樹脂流路11において、第2スクリュ17を回転させることにより、第2材料供給部24から供給された樹脂ペレット等の第2樹脂材料24aを前方に流動させる第2フライト17aが連続して形成される。第2フライト17aの形状やサイズについても、第2材料供給部24から供給させた第2樹脂材料24aが、第2樹脂流路11において、計量に適した可塑化状態(第2溶融樹脂24b)となるような仕様に設計されている。また、第1スクリュ16と同様に、電動モータ等の第2スクリュ回転駆動手段17bにより、第2スクリュ17の、第2加熱シリンダ25の後方から突出させた後方外周面に配置されたギアや、プーリ及びベルト・チェーン等の第2回転駆動伝達機構17cを介して、第2スクリュ17を任意の速度、任意の回転力で回転させることができる。更に、第2スクリュ17は、油圧シリンダや、電動モータ及びボールねじ等を組み合わせた第2スクリュ駆動手段17dにより、第1スクリュ16の長手軸方向に、任意の速度、任意の移動力で移動させることができる。本実施例においては、第2スクリュ駆動手段17dは、電動モータ17e及びボールねじ17fを組み合わせた構成を前提にしている。ここで、計量工程において、可塑化された溶融樹脂の樹脂圧力により、第2スクリュ17が後退し、同溶融樹脂が貯留される逆止リング18の前方の空間を貯留部20とする。
第2スクリュ17の射出ノズル13側に配置された逆止リング18は、先に説明したような、一般的な射出成形機の射出装置のスクリュ前方に配置され、計量工程においては、溶融樹脂の樹脂圧力により樹脂流路(第2樹脂流路11)及び逆止リング(逆止リング18)の前方の貯留部(貯留部20)間を開放し、射出充填工程においては、計量工程時とは逆向きに作用する溶融樹脂の樹脂圧力により樹脂流路(第2樹脂流路11)及び逆止リング(逆止リング18)の前方の貯留部(貯留部20)間をシールする一般的な構成であっても良い。更に、それぞれの工程における逆止リングの開放及びシール動作を、スクリュの回転動作を利用して、機械的に且つ強制的に行うことができる構成が開示されており(例えば、本出願人が出願人である、特開平7−214619や特開2008−254359等)、このような逆止リングであっても良く、公知の逆止リングが採用されれば良い。
そして、第2スクリュ17の突出部分が内包されるように配置される第2加熱シリンダ25の内周面と第2スクリュ17の外周面との間は、第1スクリュ16の内周面と第2スクリュ17の外周面との間に形成される第2樹脂流路11がそのまま延長されるため、それぞれの第2樹脂流路11の接続部分において樹脂漏れ等生じないようなシール機能を有する連結手段25bを介して第1スクリュ16の後方に連続して配置されている。この連結手段25bは、第2加熱シリンダ25に対して、第1スクリュ回転駆動手段により第1スクリュ16を回転可能に連結するよう構成されている。そのため、可塑化工程において、第1スクリュ16は、第1スクリュ回転駆動手段16bにより回転され、第2材料供給部24を有する第2加熱シリンダ25は回転しない。
引き続き、図1を参照しながら、本発明の実施例1に係る射出成形機の射出装置を使用する射出成形方法を説明する。ここで、図1は、第2スクリュ17が計量工程完了位置に到達して計量工程が完了した状態を示したもので、以下の説明の理解を容易にするために参照するものであるが、それぞれの説明する状態を逐次示すものではない。また、図中の矢印は、計量工程の完了とは直接関係なく、以下の説明の理解を容易にするための、樹脂材料や各構成要素の一般的な移動、回転、圧力等の作用方向を示すものである。
計量工程が完了した後、第1スクリュ回転駆動手段16b及び第1回転駆動伝達機構16cによる第1スクリュ16の回転を停止させる。略同時に、第2スクリュ回転駆動手段17b及び第2回転駆動伝達機構17cによる第2スクリュ17の回転も停止させる。逆止リング18は、開放状態(前進状態)のまま、連絡樹脂流路21の第2スクリュ17側の端部よりも、射出ノズル13側に位置している。また、この時、射出ノズル13は、射出ノズル13もしくは、射出ノズル13がドッキングしている図示しない固定金型の樹脂流入口に配置されている樹脂遮断開放切換弁等により閉じられた状態(×印)である。
第1スクリュ16及び第2スクリュ17の回転停止後、第2スクリュ駆動手段17dにより、第2スクリュ17を任意の速度、任意の移動力で前進させる。この時、射出ノズル13は、適切なタイミングで開放されている。そして、第2スクリュ17の前進により貯留部20の溶融樹脂に生じた樹脂圧力が逆止リング18を後退させ、逆止リング18後方の第2樹脂流路11及び連絡樹脂流路21への溶融樹脂の逆流を防止すると共に、貯留部20の溶融樹脂が、射出ノズル13を介して、射出ノズル13をドッキングさせた図示しない固定金型及び可動金型内に形成される金型キャビティに射出充填される(射出充填工程)。図1中の2点鎖線17’は、第2スクリュ17の射出充填完了位置を示す。計量工程完了時における、逆止リング18の位置により、射出充填工程において、第2樹脂流路11及び連絡樹脂流路21の両樹脂流路への貯留部20の溶融樹脂の逆流を、1つの逆止リング18により防止することができる。そのため、特許文献2の射出装置のように、連絡樹脂流路に複数の開閉弁を設ける必要はない。
射出充填工程が完了した後、第1スクリュ回転駆動手段16bにより、第1スクリュ16を回転させると、第1樹脂供給部14から供給された第1樹脂材料14aは、第1フライト16aにより第1樹脂流路10において前方に流動され、第1加熱手段15a及び第1フライト16aの回転力によるせん断熱の熱エネルギにより溶融状態(第1溶融樹脂14b)となる(可塑化工程)。また、前の成形サイクルにおいて第1樹脂流路10に滞留していた第1樹脂材料14aの未溶融状態部分も同様に溶融状態(第1溶融樹脂14b)となり、連絡樹脂流路21を経由して、第2スクリュ17の外周面に流動される。
一方、第2スクリュ回転駆動手段17bにより、第2スクリュ17を回転させると、第2樹脂供給部24から供給された第2樹脂材料24aは、第2フライト17aにより第2樹脂流路11において前方に流動され、第1加熱手段15a、第2加熱手段25a及び第2フライト17aの回転力によるせん断熱の熱エネルギにより溶融状態(第2溶融樹脂24b)となる。また、前の成形サイクルにおいて第2樹脂流路11に滞留していた第2樹脂材料24aの未溶融状態部分も同様に溶融状態(第2溶融樹脂24b)となり、前方に流動される(可塑化工程)。
第2スクリュ17の第2樹脂流路11での可塑化工程において、第1スクリュ16の中空部の第2樹脂流路11での第2樹脂材料24aの加熱は、第1加熱シリンダ15の第1加熱手段15aにより行われる。そのため、その間の加熱効率は、第1スクリュ16の第1樹脂流路10での第1樹脂材料14aの加熱効率に対して低下せざるを得ない。しかしながら、第2スクリュ17の第2フライト17aを、フライトの回転力によるせん断熱の熱エネルギをより多く発生させる仕様にすることや、第2加熱シリンダ25内の第2樹脂流路11では、第1樹脂流路10と同様に、第2加熱手段25aで直接、第2樹脂材料24aを加熱できることを活用して、この、第1スクリュ16の中空部の第2樹脂流路11での第2樹脂材料24aの加熱効率の低下を補うことが可能である。必要あれば、第2加熱シリンダ25の第2加熱手段25aとは別に、第1スクリュ16の中空部の内周面近傍や、第2スクリュ17の外周面近傍や内部に、第2樹脂流路11用の加熱手段を設けても良い。
これら第1溶融樹脂14b及び第2樹脂流路24bは、第2スクリュ17の外周面において合流し、そのまま、第2スクリュ17の外周面に形成された第2フライト17aにより前方に流動され、逆止リング18に到達する。そして、これら合流させた第1溶融樹脂14b及び第2溶融樹脂24bの樹脂圧力が逆止リング18を前進させ、第2樹脂流路11及び貯留部20間を開放すると共に、これら溶融樹脂が逆止リング18を経由してその前方の貯留部20に連続して貯留される。
このように、計量工程において、この連絡樹脂流路が、外側の第1スクリュの第1樹脂流路と内側の第2スクリュの外周面とを連通するため、計量工程の開始から完了まで、第1スクリュ17の第1樹脂流路10で可塑化された第1樹脂材料14aを、連絡樹脂流路21を経由して第2スクリュ17の外周面に流動させて、第2スクリュ17の第2樹脂流路11で可塑化された第2樹脂材料24aと、第2樹脂流路11の射出ノズル側において合流させることができる。そして、合流させた第1溶融樹脂14b及び第2溶融樹脂24bを、第2スクリュ17の第2樹脂流路11において、逆止リング18を経由して貯留部20へと貯留させるため、2つの樹脂流路で別々に可塑化されても、それぞれの樹脂材料が合流後、第2樹脂流路11において第2フライト17aにより混練されるため、それぞれの可塑化状態に若干の差異が生じていたとしても、均一に可塑化された樹脂材料を貯留部20に貯留させることができる。
ここで、第1溶融樹脂14b及び第2溶融樹脂24bを、第2樹脂流路11の射出ノズル13側において合流させる際、それぞれが同量だけ合流されるように、第1スクリュ16及び第2スクリュ17の回転数やそれぞれのフライト仕様が決定されることが好ましい。しかしながら、それぞれの溶融樹脂が同僚だけ合流される仕様を基準とし、マーブル成形等で、一方の樹脂材料のみ少ない量、あるいは、多い量を合流させることも、それぞれのスクリュの回転数の制御等で可能である。
第1溶融樹脂14b及び第2溶融樹脂24bが貯留部20に連続して貯留されると、射出ノズル13は閉じられた状態(×印)であるため、貯留部20に流動されたこれら溶融樹脂の樹脂圧力は第2スクリュ17にも作用する。これにより、第2スクリュ17全体が後退方向の力を受け後退を始める。この後退に連動して形成される貯留部20に第1溶融樹脂14b及び第2溶融樹脂24bが連続して貯留される。この貯留部20が拡張され、所定量の溶融樹脂が貯留されるまで、第1スクリュ16及び第2スクリュ17の回転と第2スクリュ17の後退とが継続され、逆止リング18の開放状態が維持される(計量工程)。
この第2スクリュ17の後退動作時、この後退動作に所定の抵抗力(背圧)を作用させるために、第2スクリュ駆動手段17dにより第2スクリュ17への前進方向の力を作用させても良い。それぞれのスクリュの回転力及び回転速度と合わせて、このように後退動作への抵抗力を制御することで、貯留部20の溶融樹脂の樹脂圧力を制御することも可能である。貯留部20に所定量の溶融樹脂が貯留されたことが、第2スクリュ17の図示しない位置検出機能等により確認されれば、第1スクリュ回転駆動手段16b及び第1回転駆動伝達機構16cによる第1スクリュ16の回転動作と、第2スクリュ回転駆動手段17b及び第2回転駆動伝達機構17cによる第2スクリュ17の回転動作とを停止させ、計量工程の完了となる。計量工程の完了後、先に説明した射出充填工程に移行する。
射出充填工程の完了後、図示しない射出成形機においては、型締装置の型締動作により、固定金型及び可動金型間に形成された金型キャビティに射出充填された第1溶融樹脂14b及び第2溶融樹脂24bが冷却固化するまで型締状態が維持される。そして、その冷却固化時間経過後、型締装置により固定金型から可動金型が型開きされ、第1樹脂材料14a及び第2樹脂材料24aを使用した樹脂成形品が製品取出手段等により、金型キャビティから金型外へ搬送される。引き続き、型締装置により可動金型が固定金型へ型閉じされ、再び、固定金型及び可動金型間に金型キャビティが形成されて、次の射出充填工程の準備が完了する。この間、射出装置1においては、射出充填工程完了後、次の射出充填工程のタイミングに合わせて、計量工程を完了させれば良い。
本実施例1においては、説明を簡単にするために、第1材料供給部14及び第2材料供給部24から供給させる樹脂材料をそれぞれ、第1樹脂材料14a及び第2樹脂材料24aとしたが、これら第1樹脂材料14a及び第2樹脂材料24aが同じ樹脂材料であれば、可塑化能力を向上させ、より早く、より大量の樹脂材料を可塑化させることができ、サイズが大きかったり、多数個取りを行ったりするような、より多くの樹脂材料の可塑化を必要とする樹脂成形品の射出成形に好適である。異なる樹脂材料であれば、マーブル成形等、異なる種類の樹脂材料を混練させる射出成形に好適であり、それぞれの樹脂材料の混練割合も制御することが可能である。
また、本発明に係る射出成形機の射出装置は、二重スクリュ構造で、且つ、内側の第2スクリュで計量工程及び射出充填工程を行わせるため、一般的なインラインスクリュ式射出装置に対して、その全高及び全幅が、若干大きくならざるを得ない。しかしながら、特許文献1及び特許文献2のように、射出装置の全高及び全幅が、一般的なインラインスクリュ式射出装置の倍以上になるような増加を抑えることができる。また、射出ノズルも1つしかないため、特許文献2の射出成形機のような、2つの射出ユニットのノズル(射出ノズル)に対応して、その固定盤の背面にも、これらノズルに対応した配置で2箇所の凹部を有する特殊な射出成形機ではない、一般的な射出成形機に組み合わせることが可能である。その結果、本発明に係る射出成形機の射出装置と、一般的な射出成形機とを組み合わせた形態では、サイズが大きかったり、多数個取りを行ったりするような、より多くの樹脂材料の可塑化を必要とする樹脂成形品の射出成形や、マーブル成形等、異なる種類の樹脂材料を混練させる射出成形だけでなく、一般的な金型を使用する一般的な射出成形も可能である。
具体的には、第2スクリュ17を回転させた状態で、第1材料供給部14から第1樹脂材料14aを供給させて、第1樹脂流路10において可塑化工程を行わせれば、連絡樹脂流路21から第2樹脂流路11への第1溶融樹脂14bの逆流を防止することができる。そのまま、逆止リング18を経由して、第1溶融樹脂14bを貯留部20に貯留させる計量工程を行わせれば、第1樹脂材料14aのみを使用する射出成形方法が可能となる。
同様に、第1スクリュ16を回転させた状態で、第2材料供給部24から第2樹脂材料24aを供給させて、第2樹脂流路11において可塑化工程を行わせれば、第2樹脂流路11から第1樹脂流路10への第2溶融樹脂24bの逆流を防止することができる。そのまま、逆止リング18を経由して、第2溶融樹脂24bを貯留部20に貯留させる計量工程を行わせれば、第2樹脂材料24aのみを使用する射出成形方法が可能となる。このように、一般的な量の樹脂材料の可塑化にも対応可能となり、汎用性が高い。
次に、図2を参照しながら本発明の実施例2を説明する。図2は本発明の実施例2に係る射出成形機の射出装置の連絡樹脂流路近傍を示す概略断面図である。
実施例2の射出装置2と、実施例1の射出装置1との基本構成上の相違点は、第1スクリュの第1材料供給部側及び射出ノズル側の両端が第1加熱シリンダに支持されると共に、連絡樹脂流路が、第1スクリュの前方外周面から中空部まで、第1スクリュを貫通する連通穴で構成されている点である。これら以外の基本構成は実施例1で説明した個々の基本構成と同じため、それらの説明は割愛し、図2において実施例1(図1)と同じ基本構成については同じ符号を付し、実施例1との相違点についてのみ説明する。また、第1樹脂材料14a及び第2樹脂材料24aを使用する射出成形方法についても、実施例1と基本的に同じため、その説明は割愛する。
第1スクリュ16’は、その第1材料供給部14側及び射出ノズル13側の両端が第1加熱シリンダ15に支持されている。具体的には、第1スクリュ16’の前方の端部を、中空状の回転軸として突出させて、第1加熱シリンダ15の前方(前方支持部15b)に、図示しないベアリング等の回転支持手段を介して回転可能に支持されている。前方支持部15bは、第1加熱シリンダ15内のメンテナンス等のために、第1加熱シリンダ15の躯体に、位置決めが容易なインロー構造等で取り付けられ、射出ノズル13及び貯留部20を形成する第1加熱シリンダ15の前方部と一体で脱着可能に構成されることが好ましい。また、図示はしていないが、前方支持部15bの内側を第1スクリュ16’の中空部の内径に合わせて突出させて、第1スクリュ16’の回転軸とする構成でも良い。
この構成により、第1スクリュ16’の前方も、第1加熱シリンダ15に支持させることができ、第1スクリュ16’の両端が第1加熱シリンダ15に支持され、第1スクリュ16の片持ち支持構造に対して、第1スクリュ16’の支持構造を簡素化できると共に、第1スクリュ16’の回転動作を、より正確に、且つ、より安定させることができる。
また、第1スクリュ16’の前方の外周面から中空部まで、第1スクリュ16’を半径方向に貫通する連通穴21’が形成されている。この連通穴21’が実施例1における連絡樹脂流路21の代替となるものである。連通穴21’の形状、数量及び配置等は、射出装置の仕様に応じて適宜設計されれば良い。例えば、連通穴21’を、第1スクリュ16’の外周面から中空部中心まで、半径方向に垂直に形成させても、第1スクリュ16’の第1樹脂流路10における第1樹脂材料14a(第1溶融樹脂14b)の流動方向が、第1スクリュ16’の外周面の円周方向であることを考慮して、所定角度斜め、あるいは、曲線を描くように形成させても良い。
1 射出装置
2 射出装置(実施例2)
10 第1樹脂流路
11 第2樹脂流路
13 射出ノズル
14 第1材料供給部
15 第1加熱シリンダ
16 第1スクリュ
16’ 第1スクリュ(実施例2)
16’ 第1スクリュ(実施例2)
17 第2スクリュ
18 逆止リング
21 連絡樹脂流路
21’ 連通穴(実施例2)
24 第2材料供給部
25 第2加熱シリンダ

Claims (1)

  1. いずれか一方の端部に射出ノズルを、他方の端部に第1材料供給部を有する第1加熱シリンダと、
    前記第1加熱シリンダ内に、その長手軸中心に回転可能に配置される中空円筒状の第1スクリュと、
    前記第1スクリュの中空部に、前記第1スクリュと同軸に回転可能、且つ、該軸方向に移動可能に配置される第2スクリュと、
    前記第2スクリュの、前記射出ノズル側に配置される逆止リングと、
    前記第1加熱シリンダの内周面と前記第1スクリュの外周面との間に形成される第1樹脂流路と、
    計量工程において、前記第1樹脂流路と、前記第2スクリュの外周面とを連通する連絡樹脂流路と、
    前記第1スクリュの内周面と前記第2スクリュの外周面との間に形成される第2樹脂流路と、
    を備え、
    前記第2スクリュを、前記第1スクリュの、前記第1加熱シリンダの前記第1材料供給部側に突出させると共に、該突出部分が内包されるように、第2材料供給部を有する第2加熱シリンダが配置され、
    前記第2樹脂流路が、前記第2加熱シリンダの内周面と前記第2スクリュの前記突出部分との間まで延長され、
    前記第1スクリュの前記第1材料供給部側及び前記射出ノズル側の両端が、前記第1加熱シリンダに支持され、前記連絡樹脂流路が、前記第1スクリュの前記射出ノズル側外周面から前記第1スクリュの中空部まで、前記第1スクリュを半径方向に貫通する少なくとも1箇所の連通穴で構成される射出成形機の射出装置。
JP2012283948A 2012-12-27 2012-12-27 射出成形機の射出装置 Active JP6036283B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012283948A JP6036283B2 (ja) 2012-12-27 2012-12-27 射出成形機の射出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012283948A JP6036283B2 (ja) 2012-12-27 2012-12-27 射出成形機の射出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014124859A JP2014124859A (ja) 2014-07-07
JP6036283B2 true JP6036283B2 (ja) 2016-11-30

Family

ID=51404773

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012283948A Active JP6036283B2 (ja) 2012-12-27 2012-12-27 射出成形機の射出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6036283B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3595387B2 (ja) * 1995-09-13 2004-12-02 三菱重工業株式会社 射出成形機
JPH09131775A (ja) * 1995-11-08 1997-05-20 Toshiba Mach Co Ltd 射出成形機の射出装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014124859A (ja) 2014-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5552780B2 (ja) 射出成形装置及び射出成形方法
JP5758968B2 (ja) プランジャを備えたインライン式射出成形機
CN108568933A (zh) 注射成型机
JP2007001268A (ja) プリプラ式射出成形装置
JP5210698B2 (ja) プリプラ式射出成形機
US11911944B2 (en) Injection device and injection control method
JP6026219B2 (ja) 射出成形機
JP5661007B2 (ja) 射出装置およびその射出制御方法
JP6522486B2 (ja) 射出装置、および方向切替弁
JP6036283B2 (ja) 射出成形機の射出装置
JP5924588B2 (ja) 射出成形機の射出装置及び射出成形方法
JP6128415B2 (ja) 射出成形機の射出装置
JP5811038B2 (ja) 射出成形機の射出装置
CN108688116A (zh) 注射装置及换向阀
JP5928309B2 (ja) 射出成形機の射出装置
JP6644442B2 (ja) 射出装置
JP2014124858A (ja) 射出成形機の射出装置及び射出成形方法、並びに、樹脂替え方法
JP2004255588A (ja) プリプラ式射出成形機の制御方法
JP2012143960A (ja) 射出成形機の樹脂替え及び色替え方法
WO2018037681A1 (ja) 金型用射出装置取付プレート及び金型
JP3725802B2 (ja) 射出装置
JP5622326B2 (ja) 射出成形機および射出成形機の作動方法
JP6594284B2 (ja) 可塑化射出装置の運転方法
JP2017170800A (ja) 射出装置
KR102219027B1 (ko) 사출 성형기의 로드 셀 영점 조절 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151111

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160530

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160603

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160725

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161004

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161017

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6036283

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250