JP2017193331A - ドローン飛行体 - Google Patents

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Abstract

【課題】防振構造を備えたドローン飛行体を提供する。【解決手段】プロペラ10を備える飛行体本体11と、カメラ12または検査機などの作業機器を備えるパラレルリンク機構13と、外乱が加わる前の作業機器の位置および姿勢に対する外乱による飛行体本体11の揺れや移動を検出する加速度センサー14と、を有し、パラレルリンク機構13は、加速度センサー14の検出値に基づき、外乱が加わる際の飛行体本体11の揺れや移動に応じて作業機器を逆位相に動かし、作業機器を外乱が加わる前の位置および姿勢に維持するドローン飛行体1A。【選択図】図1

Description

本発明は、ドローン飛行体に関する。
昨今、老朽化した社会インフラ(インフラストラクチャー)の点検やメンテナンスが急務となってきている。また、スズメバチなどの有害生物の駆除なども問題になっている。近年、マルチコプターやドローンと称される無人小型飛行体が世界的に広がり、これらドローン飛行体は、空中を自在に飛行させることが可能であることから、高架や橋梁、ビルの壁面、トンネルの天井壁面などの高所や危険個所の点検や各種作業などに活用可能性があると注目されている。
特許文献1には、撮像方向を変更するための可動部を有する雲台カメラを、飛行姿勢を制御することが可能なドローン飛行体に搭載することが開示されている。上記雲台カメラとドローン飛行体は、雲台カメラ、ドローン飛行体のそれぞれを制御することで撮影アングルの調整が可能となっている。
特開2017−62529号公報
特許文献1に記載の雲台カメラは、パンおよびチルト方向に偏倚制御することが可能であり、ドローン飛行体は速度や姿勢を制御することが可能である。これらの制御は、使用者による制御用端末の操作によって行われる。しかしながら、飛行中の撮影において、突風、気流の乱れ、飛翔浮揚気流の乱れ、あるいは構造物に接近した際の吹き返しなどによってドローン飛行体の位置や姿勢が変化してしまうことがある。このような場合、ドローン飛行体の上下動、滑り移動あるいは回転などに、雲台カメラの姿勢制御やドローン飛行体の制御が追い付かず、所望の撮影アングルが得られないという課題がある。ドローン飛行体が静止安定姿勢を維持しなければできないような精緻な拡大撮影や点検作業などを行うことは困難である。
そこで本発明は、上記課題の少なくとも一つを解決するためになされたものであって、飛行中に受ける突風、気流の乱れ、飛翔浮揚気流の乱れ、あるいは構造物に接近した際の吹き返しなどの外乱によってドローン飛行体が揺れたり、移動したりしても、微細な傷などの拡大撮影や精緻な点検作業などを行うことが可能なドローン飛行体を実現しようとするものである。
[1]本発明のドローン飛行体は、プロペラを備える飛行体本体と、カメラまたは検査機などの作業機器を備えるロボットアームと、外乱が加わる前の前記作業機器の位置および姿勢に対する外乱による前記飛行体本体の移動や揺れを検出するセンサーと、を有し、前記ロボットアームは前記センサーの検出値に基づき、外乱が加わる際の前記飛行体本体の移動や揺れに応じて前記作業機器を逆位相で動かし、前記作業機器を外乱が加わる前の位置および姿勢に維持する、ことを特徴とする。
本発明のドローン飛行体によれば、飛行中に受ける外乱に起因するドローン飛行体の揺れや移動をセンサーで検出し、センサーの検出値に基づきロボットアームを逆位相に動かすことによって、飛行体本体に対してカメラや検査機器などの作業機器を外乱が加わる前の位置および姿勢に維持することが可能となり、被点検対象物の微細な傷などの拡大撮影や他の精緻な点検・検査作業などを可能とするドローン飛行体を実現できる。
[2]本発明のドローン飛行体においては、前記ロボットアームとしてパラレルリンク機構を有することが好ましい。
パラレルリンク機構は、ベース部から最終出力部までが複数のリンクで並列に連結されることから、動きの誤差が各リンクで平均化され作業機器の正確な姿勢制御を行うことができる。また、複数のリンクで支持されることから剛性が高く、重量のあるカメラや検査機などの作業機器を搭載することができる。
[3]本発明のドローン飛行体においては、前記ロボットアームとして多関節ロボットアームを有することが好ましい。
多関節ロボットアームは、作業機器の回転、水平方向および垂直方向への駆動を容易に制御することが可能で、パラレルリンク機構よりも可動範囲が広いため、外乱によって飛行体本体が大きく移動したり、傾いたりする場合においても、カメラや検査機などの作業機器を外乱前の位置や姿勢に維持することができる。
[4]本発明のドローン飛行体においては、前記センサーは、3軸加速度センサーであることが好ましい。
3軸加速度センサー(3次元加速度センサー)は、X軸、X軸に直交するY軸、並びに、X軸およびY軸に直交するZ軸の3方向の加速度を検出可能である。この加速度センサー14によって、平面方向あるいは垂直方向のドローン飛行体(飛行体本体)移動や揺れを検出できる。したがって、外乱によるドローン飛行体のあらゆる方向の移動や揺れを検出することが可能となる。
[5]本発明のドローン飛行体においては、前記カメラは、前記ロボットアームに対して回転自在に取り付けられることが好ましい。
このようにすれば、被撮影対象物に対して、飛行体本体の姿勢ずれがあっても、カメラを被撮影対象物に向けられるので焦点距離のずれを抑制し、さらに最適アングルでの撮影が可能となる。
[6]本発明のドローン飛行体においては、前記多関節ロボットアームは、前記作業機器として吸着部と吸引ファンとを備える真空吸着装置を有することが好ましい。
構造物に吸着する際に、外乱によりドローン飛行体に揺れや移動があってもセンサーの検出値に基づきロボットアームを制御することで、吸着部の位置を静止安定させ、所定位置に吸着させることが可能となる。構造物に真空吸着装置によって吸着させれば、飛行体本体の位置および姿勢を安定静止姿勢で維持することが可能となる。
[7]本発明のドローン飛行体においては、前記ロボットアームは、前記飛行体本体を挟んで上方側または/および下方側に配置されることが好ましい。
このようにすれば、ロボットアームは、飛行体本体の上方側または下方側に撮影対象や検査作業対象がある場合、あるいは、構造物に突出物や段差などによって飛行可能範囲が制限されるような場合において、作業可能範囲を拡げることが可能となる。また、ロボットアームを飛行体本体の上下ともに配置すれば、たとえば、上方側にカメラ、下方側に検査機を配置すれば、カメラで点検場所を観察しながら点検作業を行うことが可能となる。
[8]本発明のドローン飛行体においては、前記ロボットアームは、前記飛行体本体を挟んで上方側および下方側の両方に配置され、一方の前記ロボットアームに前記作業機器を備え、他方の前記ロボットアームに前記真空吸着装置が取り付けられることが好ましい。
このような構成にすることによって、構造物に吸着する際に、飛行体本体が外乱により揺れや移動があってもロボットアームを制御することで、吸着部の位置を安定させて吸着し、吸着静止安定姿勢で作業可能となるので、精密な拡大撮影や精緻な点検・検査作業を実施できる。
本発明の第1の実施の形態の第1実施例に係るドローン飛行体を模式的に示す斜視図である。 図1に示すドローン飛行体が外乱を受け、外乱によって水平方向および垂直方向に移動する際のドローン飛行体を模式的に示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態の第2実施例に係るドローン飛行体の構成を模式的に示す斜視図である。 図3に示すドローン飛行体が外乱を受け、外乱によって水平方向および垂直方向に移動する際のドローン飛行体を模式的に示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態の第1実施例に係るドローン飛行体を示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態の第2実施例に係るドローン飛行体を示す斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係るドローン飛行体を模式的に示す斜視図である。 本発明の懸架型ロボットアームを示す図である。 本発明の懸架型ロボットアーム横方向位置補正を示す図である。 本発明の櫓型ロボットアームを示す図である。 本発明の櫓型ロボットアーム横方向位置補正を示す図である。 本発明の多関節ロボットアームを示す図である。 本発明の吸着パッド多関節ロボットアームを示す図である。
以下、本発明の実施の形態に係るドローン飛行体について、図1〜図13を参照しながら説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態の第1実施例に係るドローン飛行体1Aを模式的に示す斜視図である。ドローン飛行体1Aは、垂直状のプロペラ10を備える飛行体本体11と、作業機器の1例としてのカメラ12が取り付けられたロボットアーム13と、飛行体本体11の基部15に配置されたセンサーとしての加速度センサー14とを有している。飛行体本体11は、基部15から放射状に延在された4本のフレーム16の先端に配置される4個のプロペラ10を備える。このような飛行体本体11は、一般にドローンまたはマルチコプターと呼ばれ、プロペラ10の数は、図示するような4個に限定されず、1個、3個、5個あるいは6個のものでもよい。また、形状は、垂直に限定されず、斜め上に伸びる形状など他の形状のものを採用したり、混在させてもよい。上記のようにドローン飛行体にロボットアームを装備したものをロボットアームドローンと称する。ロボットアーム13は、飛行体本体11の下方側に配置されているので懸架型ロボットアームと呼ぶことがある。
基部15は、4個のプロペラ10を連結するとともに、図示は省略するが、プロペラ10、ロボットアーム13の駆動制御、カメラ12による撮影制御を司る制御部と、制御部と操作者との間の情報通信を可能にする通信インターフェースや、エネルギー源としての電池または蓄電池などを搭載している。飛行体本体11の構成は周知のものであり詳しい説明は省略する。また、作業機器としてはカメラ12(ビデオカメラを含む)に限らず打音点検装置などの音響的検査機器、スズメバチなどの有害小動物の駆除用薬剤の噴霧器、除去具、あるいは洗浄具などを搭載することが可能である。
図1に示すロボットアーム13は、パラレルリンク機構(またはパラレルリンクメカニズムという)を例示しているので、以降、ロボットアーム13をパラレルリンク機構13と記載する。パラレルリンク機構13は、基部15から放射状に延びるシングルアーム部17A,17B,17Cと、シングルアーム部17A,17B,17Cに連結されるパラレルアーム部18A,18B,18Cと、を有し、パラレルアーム部18A,18B,18Cの先端はカメラ12を取り付ける台部19に連結されている。シングルアーム部17A,17B,17Cは基部15に自在継手20などで連結され、パラレルアーム部18A,18B,18Cは台部19に自在継手21などで連結される。
図1に示す例では、シングルアーム部17A,17B,17Cとパラレルアーム部18A,18B,18Cは3対で構成されているが、3対に限らず4対あるいは5対にしてもよい。シングルアーム部17A,17B,17Cの各々の長さ方向の中間には、リニアアクチュエータ22が配置されている。図示は省略するが、リニアアクチュエータ22には、応答性や精度が優れたサーボモータおよびボールねじを備えたボールねじ機構が好ましい。リニアアクチュエータ22は、シングルアーム部17A,17B,17Cの各々を独立して伸ばしたり、縮めたりすることが可能となっている。シングルアーム部17A,17B,17Cの伸縮によって、パラレルアーム部18A,18B,18Cの各々の台部19に対する角度を変えることが可能で、そのことによって飛行体本体11に対する水平方向(図示横方向)および垂直方向(図示縦方向)の位置や姿勢を変えることができる。
図1に示すドローン飛行体1Aは、安定飛行時(たとえば、水平飛行)の姿勢を表しており、飛行体本体11の中心軸P1と、カメラ12(台部19)の中心軸P2が一致する場合を表している。すなわち、シングルアーム部17A,17B,17Cの各長さが同じになるようにリニアアクチェータ22を制御したときの姿勢である。この時のカメラ12の位置を基準位置とする。
ドローン飛行体1Aは、飛行中に受ける突風、気流の乱れ、飛翔浮揚気流の乱れ、あるいは構造物に接近した際の吹き返しなどの外乱によって、揺れたり、移動したりすることがあり、そのことによって、カメラ12の視野から撮影すべき対象物が消えてしまったり、所望のアングルから外れてしまったり、焦点距離がずれてしまうことがある。その解決策として、外乱が加えられてもカメラ12を外乱が加わる前の姿勢や位置に維持することが求められる。そのことについて、図2を参照して説明する。
図2は、図1に示すドローン飛行体1Aが外乱を受け、外乱によって水平方向および垂直方向に移動する際のドローン飛行体1Aを模式的に示す斜視図である。図2に示すドローン飛行体1Aは、安定飛行姿勢(図1参照)から外乱によって図示右方へ移動(横滑り)しながら上昇した際に、その移動を加速度センサー14で検出し、その検出値に基づきリニアアクチュエータ22を駆動し、カメラ12の姿勢および位置を外乱前の基準位置に維持していることを表している。加速度センサー14は、3軸加速度センサーであって、X軸、X軸に直交するY軸、並びにX軸およびY軸に直交するZ軸の加速度を検出する。加速度センサー14は、外乱によってドローン飛行体1Aが受ける加速度を検出する。加速度センサー14の検出値から、カメラ12の移動速度、基準位置からの移動量および移動方向を算出して、外乱方向に対して逆位相でカメラ12の位置および姿勢を基準位置に補正する。位置補正は、リニアアクチュエータ22を駆動し、シングルアーム部17A,17B,17Cの長さを調整することによって行うことが可能である。このことによって、飛行体本体11が外乱によって移動してもカメラ12の位置や姿勢は、外乱を受ける前に対して変わらずに維持できている。補正可能範囲は、パラレルリンク機構13の可動範囲である。
カメラ12は、台部19に回転可能に装着される。図2に示す例においては、カメラ12は水平方向に任意の角度に回転可能であって、外乱によってドローン飛行体1Aが回転する際には、カメラ12を逆方向に回転することで、カメラアングルを一定に維持することが可能となる。カメラ12と台部19の間には、不図示のモータ(サーボモータ)または回転アクチュエータが配設される。ドローン飛行体1Aの回転を検出するには、基部15に加速度センサー14に加えて角速度センサー(不図示)を備えるようにすればよい。また、カメラ12は、パンおよびチルト方向に偏倚可能なジンバルカメラまたは雲台カメラなどとすれば、外乱によってカメラ12が揺れても鮮明な画像撮影を行うことが可能となる。
図3は、第1の実施の形態の第2実施例に係るドローン飛行体1Bを模式的に示す斜視図である。前述した第1実施例のドローン飛行体1Aが、飛行体本体11の下方側にパラレルリンク機構13を配置した懸架型ロボットアームであることに対して、第2実施例のドローン飛行体1Bは、飛行体本体11の上方側にパラレルリンク機構13を配置する櫓型ロボットアームであることに特徴を有する。よって、第1実施例との相違個所を中心に説明し、第1実施例と同じように説明できる部分には、図1および図2と同じ符号を付している。
ドローン飛行体1Bは、飛行体本体11の基部15の上方側にロボットアームとしてのパラレルリンク機構13が配置されている。パラレルリンク機構13は、パラレルアーム部18A,18B,18Cが台部19に自在継手21によって連結され、シングルアーム部17A,17B,17Cが基部15に自在継手20によって連結される。シングルアーム部17A,17B,17C各々の長さ方向の中間にはリニアアクチュエータ22が配置され、シングルアーム部17A,17B,17Cの各々を独立して伸ばしたり、縮めたりすることが可能となっている。図3に示すドローン飛行体1Bは、安定飛行時(たとえば、水平飛行)の状態を表しており、飛行体本体11の中心軸P1と、カメラ12(台部19)の中心軸P2が一致している。この時のカメラ12の位置および姿勢を基準位置とし、シングルアーム部17A,17B,17Cの各長さが同じになるようにリニアアクチェータ22を制御した位置(姿勢)である。なお、図示は省略するが、台部19のカメラ搭載側の反対側には、加速度センサー14が配置されている。
カメラ12は、基部19の上面に設けられた略L字形状のカメラフレーム30に装着されている。カメラフレーム30の水平板部30Aと基部19の間には、カメラ12を水平方向に回転する(回転方向を実線の矢印で表す)アクチュエータ31が配置され、垂直板部30Bには、カメラ12を水平板部30Aに対して垂直方向に傾ける(回転方向を点線の矢印で表す)アクチュエータ32が配置される。カメラ12は、垂直板部30Bに固定され、垂直板部30Bは水平板部30Aに対して点線の矢印方向に折り曲げ可能に連結されている。
図4は、図3に示すドローン飛行体1Bが外乱を受け、外乱によって水平方向および垂直方向に移動する際のドローン飛行体1Bを模式的に示す斜視図である。図4に示すドローン飛行体1Bは、安定飛行姿勢(図3参照)から外乱によって図示右方へ移動(横滑り)しながら降下した際に、その移動を加速度センサー14で検出し、その検出値に基づきリニアアクチュエータ22を駆動し、カメラ12の姿勢および位置を外乱が加わる前の基準位置に維持していることを表している。すなわち、カメラ12の中心軸P2の位置は、外乱前と変わらない。加速度センサー14は、外乱によってドローン飛行体1Bが受ける加速度を検出する。この検出値から、外乱による移動速度、基準位置からの移動量および移動方向を算出して、飛行体本体11の移動に対して逆位相でカメラ12の位置および姿勢を基準位置に補正する。リニアアクチュエータ22を駆動し、シングルアーム部17A,17B,17C各々の長さを調整することによって、飛行体本体11に対する水平方向(図示横方向)および垂直方向(図示縦方向)の位置を変えることができる。したがって、ドローン飛行体1Bが外乱によって揺れたり、移動したりしても、カメラ12の位置や姿勢は外乱を受ける前の基準位置に対して変わらない。
カメラ12は、アクチュエータ31によって水平方向に回転可能で、さらにアクチュエータ32によって仰角が調整可能となっている。外乱によってドローン飛行体1Bが移動、回転、または傾く際には、カメラ12を逆方向に回転させることで、カメラアングルを維持することが可能となる。ドローン飛行体1Bの回転を検出するには、基部15に加速度センサー14に加えて角速度センサー(不図示)を備えるようにすればよい。また、カメラ12は、パンおよびチルト方向に偏倚可能なジンバルカメラまたは雲台カメラなどにすれば、撮影中に外乱によってカメラ12が揺れても鮮明な画像撮影を行うことが可能となる。なお、上記第1実施例および第2実施例では、作業機器としてカメラ12を搭載する例をあげて説明したが、カメラ12に替えて打音検査機や他の検査機などの作業機器を搭載することが可能で、外乱による飛行体本体11の揺れや移動などに対して外乱前の作業位置および作業状態を維持できる。
以上説明した第1の実施の形態のドローン飛行体1A,1Bは、プロペラ10を有する飛行体本体11と、カメラ12または検査機などの作業機器を備えるロボットアームであるパラレルリンク機構13と、外乱が加わる前の作業機器の位置および姿勢に対する外乱による飛行体本体11の揺れや移動を検出するセンサーである加速度センサー14と、を有し、パラレルリンク機構13は加速度センサー14の検出値に基づき、外乱が加わる際の飛行体本体11の移動や揺れに応じてカメラ12を逆位相で動かし、カメラ12を外乱が加わる前の位置および姿勢に維持する。
このように構成すれば、飛行中に受ける外乱に起因するドローン飛行体1A,1Bの揺れや移動を加速度センサー14で検出し、その検出値に基づき移動速度や、外乱が加わる前の作業機器からの移動量や移動方向を算出し、加速度センサー14の検出値に基づきパラレルリンク機構13によって飛行体本体11に対してカメラ12を逆位相で動かし、カメラ12を外乱が加わる前の位置および姿勢に維持することが可能となる。そのことによって、被点検対象物の微細な傷などの拡大撮影が可能なドローン飛行体1A,1Bを実現できる。カメラ12以外の作業機器である打音検査機などにおいても、精緻な点検・検査作業が可能となる。
また、ドローン飛行体1A,1Bにおいては、ロボットアームとしてパラレルリンク機構13を有している。パラレルリンク機構13は、ベース部(基部15)から最終出力部(台部19)までが複数のリンクで並列に連結されることから、動きの誤差が各リンクで平均化され、正確な姿勢制御を行うことが可能となる。また、複数のリンクで支持されることから剛性が高く、重量の大きいカメラ12や検査機などを搭載することができる。
また、第1の実施の形態の第1実施例および第2実施例のドローン飛行体1A,1Bにおいては、センサーとしては3軸加速度センサー14を有している。3軸加速度センサーは、X軸、Y軸およびZ軸の3方向の加速度を検出する。この加速度センサー14によって、平面方向あるいは垂直方向のドローン飛行体1A,1B(飛行体本体)の移動や揺れを検出できる。したがって、外乱によるドローン飛行体あらゆる方向の移動や揺れを検出することが可能となる。
また、ドローン飛行体1A,1Bにおいては、カメラ12(または検査機器)は、ロボットアームであるパラレルリンク機構13に対して回転自在に取り付けられている。このような構成にすれば、被撮影対象物または被点検対象物に対して、カメラ12においては、焦点距離のずれを抑制し、かつ、最適アングルで撮影可能に、検査機(不図示)においては、点検の最適な所定場所に向かうように位置および姿勢を維持することが可能となる。
以上説明した第1の実施の形態においては、飛行体本体11の上方側または下方側にカメラ12を備えるパラレルリンク機構13を配置しているが、飛行体本体11の上方および下方の両方にパラレルリンク機構13を配置し、両方にカメラ12を配置してもよい。2台のカメラ12で2方向から撮影すれば、被撮像物を立体的に観察可能となる。また、一方のパラレルリンク機構13にカメラ12を備え、他方のパラレルリンク機構13に他の作業機器を備えるようにしてもよい。このようにすれば、作業個所をカメラ12で観察(撮影)しながら作業を適切に行うことが可能となる。
[第2の実施の形態]
続いて、第2の実施の形態に係るドローン飛行体1C、1Dについて図5、図6を参照して説明する。第1の実施の形態のドローン飛行体1A,1Bがロボットアームとしてパラレルリンク機構13を備えていることに対して、第2の実施の形態のドローン飛行体1C,1Dは、ロボットアームとして多関節ロボットアーム40を有することに特徴を有する。そこで、第1の実施の形態との相違個所を中心に説明する。
図5は、第2の実施の形態の第1実施例に係るドローン飛行体1Cを示す斜視図である。図5に示すように、ドローン飛行体1Cは、飛行体本体11と、飛行体本体11の中央部上方に配置される多関節ロボットアーム40と、作業機器の1例であるカメラ12と、加速度センサー14とを有している。飛行体本体11、カメラ12および加速度センサー14は、第1の実施の形態と同じ構成のものを使用することが可能なので詳しい説明は省略する。多関節ロボットアーム40は、2本のアーム部41,42と、アーム部41と飛行体本体11の基部15とを連結する第1関節43と、第2関節44と、アーム部41とアーム部42とを連結する第3関節45と、第2アーム部42とカメラ12を連結する第4関節46とを有している。
各関節の各々は、角度センサーとサーボモータまたは角度調整アクチュエータを有している(共に図示は省略)。第1関節43は多関節ロボットアーム40の全体を水平方向に回転し、第2関節44は、飛行体本体11の水平面に対してアーム部41を屈曲し、第3関節45はアーム部41に対してアーム部42を屈曲し、第4関節46はアーム部42に対してカメラ12を上下方向に屈曲させる機能を備えている。カメラ12は、さらに第4関節46に対して軸の周方向に回転可能な第5関節47で連結されている。図5には、各関節の回転作用および屈曲作用を実線の矢印で表している。基部15の下方には加速度センサー14が配置される。加速度センサー14は、第1関節43の回転軸P1の延長線上に配置される。カメラ12は、多関節ロボットアーム40によって、飛行体本体11に対して水平方向に自在に回転することや上下方向に自在に移動することが可能になっている。なお、図示は省略するが、第4関節46と第5関節47の間に、カメラ12を水平方向に回転する第6関節を設け、6軸多関節ロボットアームとしてもよい。
図5に示すドローン飛行体1Cは、水平安定飛行姿勢を表し、この時のカメラ12の飛行体本体11に対する位置および姿勢(カメラ12が向く方向)を基準位置とする。安定飛行姿勢から外乱によって、ドローン飛行体11が移動(横滑り)する際に、その移動を加速度センサー14で検出し、その検出値に基づき第1関節43〜第5関節47を制御して、カメラ12の姿勢および位置を外乱が加えられる前の基準位置および姿勢を維持することが可能となっている。加速度センサー14は、外乱によってドローン飛行体1C(飛行体本体11)が受ける加速度と方向を検出する。加速度と方向の検出値から、カメラ12の移動速度、基準位置からの移動量および移動方向を算出して、この値に基づきカメラ12を外乱方向に対して逆位相で動かし、カメラ12の位置および姿勢を基準位置に補正する。すなわち、第1関節43〜第5関節47を駆動制御することによって、ドローン飛行体1Cが外乱によって移動されてもカメラ12の位置や姿勢は、外乱を受ける前に対して変わらず、焦点距離のずれが抑制され、さらに所定の最適アングルで撮影が可能となる。
なお、図5に示す例は、多関節ロボットアーム40に作業機器としてカメラ12を備える例を示しているが、ハンマーとマイクとを備える打音点検装置などの検査機器を搭載することが可能である。また、カメラ12を備える多関節ロボットアーム40を飛行体本体の下方側に配置することが可能である。
以上説明した第2の実施の形態の第1実施例に係るドローン飛行体1Cは、ロボットアームとして多関節ロボットアーム40を有している。多関節ロボットアーム40は、回転、水平方向および垂直方向への駆動および制御を容易に行うことが可能で、前述したパラレルリンク機構13よりも可動範囲が広いため、外乱によってドローン飛行体1Cが大きく移動したり、傾いたりする場合においても、カメラ12や検査機などの作業機器を外乱前の位置や姿勢を維持することが可能となる。
カメラ12は、多関節ロボットアーム40に対して回転自在に取り付けられる。このような構成にすれば、被撮影対象物に対して、焦点距離のずれを抑制でき、かつ、所定の最適アングルで撮影可能となる。
次に、第2の実施の形態の第2実施例に係るドローン飛行体1Dについて図6を参照して説明する。前述した第1実施例(図5参照)が作業機器としてカメラ12を備えていることに対して、第2実施例に係るドローン飛行体1Dは、多関節ロボットアーム40の先端に真空吸着装置50を備えていることを特徴としている。よって、相違個所を中心に、第1実施例に対して共通部分には図5と同じ符号を付して説明する。
図6は、第2の実施の形態の第2実施例に係るドローン飛行体1Dを示す斜視図である。図6に示すように、ドローン飛行体1Dは、飛行体本体11と、飛行体本体11の中央部上方に配置される多関節ロボットアーム40と、作業機器の1例である真空吸着装置50と、加速度センサー14とを備えている。飛行体本体11および多関節ロボットアーム40の構成は、前述した第1実施例(図5参照)と同じ構成なので詳しい説明を省略する。第4関節46には、真空吸着装置50が取り付けられている。真空吸着装置50は、構造物に吸着する吸着部である吸着パッド51と、吸着パッド51に気密に接続される吸引筒部52と、吸引筒部52内に配置される吸引ファン(不図示)とを有している。吸引筒部52の第4関節46側の尾部には、排気口53が設けられている。吸着パッド51の底部には吸引孔54が設けられ、吸引孔54は排気口53に連通し、吸引孔54と排気口53の間に吸引ファンが配置される。
図6に示すドローン飛行体1Dは、安定飛行姿勢を表し、この時の真空吸着装置50の飛行体本体11に対する位置および姿勢(真空吸着装置50が被吸対象に向く方向)を基準位置とする。安定飛行姿勢から外乱によって、ドローン飛行体1Dが移動(横滑り)する際に、その移動を加速度センサー14で検出し、その検出値に基づき第1関節43〜第4関節46を制御すれば、真空吸着装置50の姿勢および位置を外乱が加えられる前の位置および姿勢が維持することができる。すなわち、加速度センサーの検出値から、真空吸着装置50の移動速度、基準位置からの移動量および移動方向を算出して、この値に基づき外乱方向に対して逆位相で真空吸着装置50を動かし、真空吸着装置50の位置および姿勢を外乱前に補正する。
ドローン飛行体1Dが外乱によって移動したり姿勢が変化したりしても真空吸着装置50の位置や姿勢は、外乱を受ける前に対して変わらずに被吸着対象である構造物に近接させて、吸引ファンを駆動すれば吸着パッド51が構造物に吸着する。吸着が確認できたところで、多関節ロボットアーム40の駆動を停止すれば、ドローン飛行体1Dの位置および姿勢を静止固定できる。また、吸着状態を保持すれば、プロペラ12を停止しても静止姿勢を保持できる。
なお、図6においては、吸着部として真空吸着装置50を備えているが、被吸着構造物が平滑面であれば、吸着部を柔軟性を有する吸着パッド51のみで構成するようにしてもよい。また、真空吸着装置50を備える多関節ロボットアーム40を飛行体本体11の下方側に配置することが可能である。
以上説明した第2の実施の形態の第2実施例によれば、多関節ロボットアーム40は、作業機器として、吸着部である吸着パッド51と、吸引ファンとを備える真空吸着装置50を有している。構造物に吸着する際に、ドローン飛行体1Dが外乱により揺れや移動があっても加速度センサー14の検出値に基づき多関節ロボットアーム40を制御することで、構造物の所定位置に吸着させ、ドローン飛行体1D静止安定させることが可能となる。このように、構造物にドローン飛行体1Dを吸着させて姿勢を安定静止させれば、精密な撮影および打音検査などの点検を適切に行うことが可能となる。このことについて、図7を参照して説明する。
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態は、飛行体本体11を挟んで上方側および下方側の両方にロボットアームを備えることを特徴とする。ロボットアームとしては、パラレルリンク機構13(図1〜図4参照)または多関節ロボットアーム40(図5、図6参照)を備えることが可能である。図7にその1例を例示して説明する。
図7は、第3の実施の形態に係るドローン飛行体1Eを模式的に示す斜視図である。図7に示すように、ドローン飛行体1Eは、飛行体本体11の上方側に配置され、真空吸着装置50を備える多関節ロボットアーム40と、飛行体本体11の下方側に配置され、カメラ12を備えるパラレルリンク機構13を有している。飛行体本体11は、前述した第1、第2の実施の形態に記載(図1〜図6参照)と同じ構成のもの、真空吸着装置50および多関節ロボットアーム40は図6に記載と同じ構成のもの、パラレルリンク機構13は図1、図2に記載と同じ構成のものを備えている。なお、図7に記載の符号は、図1および図6と同じ符号を付している。
図7は、ドローン飛行体1Eが安定飛行姿勢のときを表し、この時の真空吸着装置50およびカメラ12の飛行体本体11に対する位置および姿勢(真空吸着装置5およびカメラ12が向く方向)をそれぞれの基準位置とする。安定飛行姿勢から外乱によって移動(横滑り)する際に、その移動を加速度センサー14で検出し、その検出値に基づき多関節ロボットアーム40を加速度が加わる方向に対して逆位相に動かせば、真空吸着装置50の姿勢および位置を外乱が加えられる前の基準位置に維持することができる。したがって、被吸着対象である構造物に真空吸着装置50を近接させて、吸引ファンを駆動すれば吸着パッド51が構造物の所定位置に吸着させることができる。
カメラ12は、パラレルリンク機構13に装着されている。前述したように、外乱によってドローン飛行体1Eが受ける加速度と方向を加速度センサー14で検出し、その検出値に基づきパラレルリンク機構13を外乱方向に対して逆位相で制御すれば、カメラ12の位置および姿勢を外乱前の基準位置に維持することができる。このことによって、カメラ12の位置や姿勢は、外乱を受ける前に対して変わらずに、所定のカメラアングルで撮影することが可能となる。なお、作業機器としてカメラ12に替えて打音検査機などの検査機を備えることが可能である。
真空吸着装置50によって構造物に吸着し、ドローン飛行体1Eを安定静止したうえで固定すれば、被点検構造物の微細な傷などの拡大撮影や打音点検などの精緻な点検作業などを行うことが可能となる。
第3の実施の形態(図7参照)においては、飛行体本体11の上方に真空吸着装置50を備える多関節ロボットアーム40を配置し、下方にカメラ12を備えるパラレルリンク機構13を配置しているが、飛行体本体11の上方にカメラ12を備えるパラレルリンク機構13を配置し、下方に真空吸着装置50を備える多関節ロボットアーム40を配置してもよい。また、飛行体本体11の上方および下方側の両方に多関節ロボットアーム40を配置し、どちらか一方が真空吸着装置50を備え、他方がカメラ12を備えるように構成してもよい。なお、作業機器としてはカメラ12に限らず打音点検装置などの音響的検査機器、スズメバチなどの有害小動物の駆除用薬剤の噴霧器、除去具や洗浄具あるいはメンテナンス用具などを搭載することが可能である。
図8は、懸架型ロボットアームを示す図、図9は、懸架型ロボットアーム横方向位置補正を示す図、図10は、櫓型ロボットアームを示す図、図11は、櫓型ロボットアーム横方向位置補正を示す図、図12は、多関節ロボットアームを示す図、図13は、吸着パッド多関節ロボットアームを示す図である。この図8〜図13までの各実施の形態に係るドローン飛行体(ロボットアームドローン)は、トンネル天井、橋梁の裏面など高所の撮影目視検査、高所に営巣する害虫駆除などに関するものである。
老朽化する社会インフラの点検が急務となっている。また、スズメバチに代表される有害生物の駆除も、必要とされている。無人のドローン飛行体は高所、危険個所点検に適していると注目されているが、より詳細な点検、作業をするために飛行体の揺れを軽減することが求められている。
ドローン飛行体が接近する際に自然風が対象構造物にあたって発生する乱流、また、ドローン自身の発生する飛翔浮揚気流が構造物に当たって生ずる吹き返しなどの流れの外乱が、接近時にカメラ、計測器の安定支持を困難にしている。
従来ドローン搭載のカメラ、計測器はジンバルステージで保持し、飛行体の姿勢によらず上下左右の観察、計測ができるようにしているが、飛行体の上下搖動、滑り移動は、補正できない。より高い静止安定性を得るために、大型のドローンは有効だが、移動空路幅が大きくなり障害物回避が悪くなり、利用できる環境が限られる。
以下の図8〜図13に示す実施の形態では、加速度センサーとロボットアームをドローン飛行体に搭載し、これにカメラ、計測器を取付け、静止飛行時の風などによる揺れ、ブレをロボットアームでダイナミックに補正する。このロボットアームを搭載することにより、ロボットアームの可動空間の範囲内の飛行体の揺れ、滑り、上昇、降下をアームの自律的な動きで補正し、観察カメラ、計測器の安定静止が実現できる。また、比較的に小型のドローンでも従来より、観察、計測機器には高い静止安定性が得られる。
従来ドローンカメラには飛行方向、気体のバンク角度とは独立しに撮影方向を設定できるよう、直行する2軸回転ステージで構成するジンバルステージが用いられている。この機構はパンニング(カメラを左右に動かして撮る技法)にも利用されるために低速であるが、これを高速にして、手振れ補正のように角度姿勢変化を相殺する方法もとれる。しかし、乱流による不安定は角度だけでなく、突き上げ、落下、横滑りなど位置変化を伴う。被写体までの距離が遠く、撮影角度補正だけで、これらの空間移動を無視できる場合はこれで足りるが、被写体にある微細な傷を観察する望遠などの拡大映像を撮るには空間補正が必須となる。
ドローンに取付けたロボットアームに従来のカメラ保持構造を懸架して、機体の上下動、左右動、回転を3次元加速度センサーで検知し、アームをダイナミックに制御して、カメラ保持部の動きを止める。
図8、図9は、本発明の実施例であって、101〜107は図10、図11も同様。図8は先端にカメラ台とカメラを取り付けた懸架型のロボットアームの実施例を示す。このロボットアームはパラレルリンク方式で、軽量かつ高速の位置補正が可能。
図9はドローンの横滑りに対してアームを水平方向に動かし、位置の補正を行う。本発明は、ドローンにロボットアームを取り付けた際の機能に主眼があるので、ドローンの説明は省略し、また、相対的な大きさも実際より小さく描いてある。パラレルリンクも説明を省略する。
図10、図11は櫓型ロボットアームを装着した本発明の実施例を示す。パラレルリンクアーム104を機体上面に装備し、主に観察対象がドローンの上方にある場合に使用する。
図12は多関節ロボットアームを装備した本発明の実施例を示し、多関節ロボットアーム108の先端にジンバル106を取り付けてある。
図6は吸着器を装着した本発明の実施例で、ロボットアーム先端に吸着パッド109を装着している。
アーム先端の空間静止が可能となるので、電動ドローンの電池交換、エンジンドローンでは空中燃料補給が可能となる。
ロボットアームを多層にすることで、道路照明灯のメンテ、高圧線絶縁碍子など空中マニュピレータとしての用途が開ける。
1A,1B,1C,1D,1E…ドローン飛行体、10、101…プロペラ、11…飛行体本体、12,105…カメラ(作業機器)、13…パラレルリンク機構、14,107…加速度センサー(センサー)、40…多関節ロボットアーム(ロボットアーム)、50…真空吸着装置、102…モーター、103…フレーム、104…パラエルリンクアーム、106…ジンバル、108…ロボットアーム、109…吸着パッド

Claims (8)

  1. プロペラを備える飛行体本体と、
    カメラまたは検査機などの作業機器を備えるロボットアームと、
    外乱が加わる前の前記作業機器の位置および姿勢に対する外乱による前記飛行体本体の移動や揺れを検出するセンサーと、
    を有し、
    前記ロボットアームは前記センサーの検出値に基づき、外乱が加わる際の前記飛行体本体移動や揺れに応じて前記作業機器を逆位相で動かし、前記作業機器を外乱が加わる前の位置および姿勢に維持する、
    ことを特徴とするドローン飛行体。
  2. 請求項1に記載のドローン飛行体において、
    前記ロボットアームとしてパラレルリンク機構を有する、
    ことを特徴とするドローン飛行体。
  3. 請求項1に記載のドローン飛行体において、
    前記ロボットアームとして多関節ロボットアームを有する、
    ことを特徴とするドローン飛行体。
  4. 請求項1に記載のドローン飛行体において、
    前記センサーは、3軸加速度センサーである、
    ことを特徴とするドローン飛行体。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のドローン飛行体において、
    前記カメラは、前記ロボットアームに対して回転自在に取り付けられる、
    ことを特徴とするドローン飛行体。
  6. 請求項1または請求項3に記載のドローン飛行体において、
    前記多関節ロボットアームは、前記作業機器として、吸着部と吸引ファンとを備える真空吸着装置を有する、
    ことを特徴とするドローン飛行体。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のドローン飛行体において、
    前記ロボットアームは、前記飛行体本体を挟んで上方側または/および下方側に配置される、
    ことを特徴とするドローン飛行体。
  8. 請求項1に記載のドローン飛行体において、
    前記ロボットアームは、前記飛行体本体を挟んで上方側および下方側の両方に配置され、
    一方の前記ロボットアームの先端に前記作業機器を備え、他方の前記ロボットアームの先端に前記真空吸着装置が取り付けられる、
    ことを特徴とするドローン飛行体。
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