JP2017186371A - エンパグリフロジンの治療的使用 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、腎機能障害または慢性腎疾患(CKD)を有する患者における1型もしくは2型糖尿病または糖尿病前症などの代謝障害を治療および/または予防するための特定のSGLT-2阻害薬を提供する。
【解決手段】エンパグリフロジンの治療的使用を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、腎機能障害または慢性腎疾患(CDK)を有する患者における2型もしくは1型糖尿病または糖尿病前症などの代謝障害を治療および/または予防するための特定のSGLT-2阻害薬に関する。
糖尿病は、有病率が、2030年までには世界で5億5千2百万人に達すると予想される重大な公衆衛生問題である。2型糖尿病(T2DM)は、すべての糖尿病症例の90%を占める。T2DMを治療するための大部分の医薬は、インスリン依存機構によって作用する。T2DMに特徴的なβ細胞機能進行性喪失は、T2DMを有する患者の大部分が、最終的には血糖コントロールを維持するための多剤療法を必要とすることを意味する。
腎症は、糖尿病を有する患者における血糖コントロール不良によるよく認知された合併症である。T2DMを有する患者のうち推定で10〜36%がある程度の腎機能障害を有しており、慢性腎疾患(CKD)は、糖尿病を有する患者のおおよそ40%に存在する。CKDは5つのステージに分類されている。ステージ1は、90以上の正常GFR(mL/min/1.73m2)を有する腎障害であり、ステージ2は、GFRの軽度の低下(GFR 60〜89)を有する腎障害であり、ステージ3は、GFRの中等度の低下(GFR 30〜59)であり、ステージ4は、GFRの重篤な低下(GFR 15〜29)であり、ステージ5は腎不全(15未満のGFRまたは透析)である。
抗糖尿病薬のいくつかの使用は、腎機能障害を有する患者において制限されている。メトホルミンは、蓄積リスクおよび乳酸アシドーシスのために腎機能障害を有する患者には禁忌である。腎障害患者におけるインスリン分泌促進剤の使用は注意が必要である。DPP-4阻害薬サクサグリプチン、シタグリプチンおよびビルダグリプチン(リナグリプチンを除く)は、主に腎臓で排出されるため、進行した慢性腎疾患を有する患者においては減量が必要である。
従って、腎機能障害または慢性腎疾患(CDK)を有する患者における2型糖尿病などの代謝障害の治療のための方法、医薬および医薬組成物が求められている。
本発明は、腎機能障害または慢性腎疾患(CDK)を有する患者における2型糖尿病などの代謝障害を治療および/または予防するための特定のSGLT-2阻害薬、特にエンパグリフロジンに関する。
一実施形態において、本発明は、腎機能障害または慢性腎疾患(CDK)を有する患者、特に、軽度または中等度腎機能障害を有する患者において、以下の方法:
-2型糖尿病、耐糖能異常、空腹時血糖異常、高血糖症、食後高血糖症、高インスリン血症およびメタボリックシンドロームからなる群から選択される代謝障害を予防し、その進行を減速し、遅延し、または治療する方法;または
-糖尿病前症の進行を減速し、遅延し、または治療する方法;または
-2型糖尿病の発症を予防し、その進行を減速し、遅延し、または治療する方法;または
-血糖コントロールを改善し、ならびに/あるいは空腹時血糖、食後血糖および/または糖化ヘモグロビンHbA1cを低下させる方法;または
-耐糖能異常、空腹時血糖異常、インスリン抵抗性またはメタボリックシンドロームから2型糖尿病への進行を予防し、減速し、遅延し、または止める方法;または
-糖尿病の合併症、例えば白内障ならびに微小血管および大血管疾患、例えば腎症、網膜症、ニューロパチー、組織虚血、糖尿病足、脂質異常症、動脈硬化症、心筋梗塞、急性冠症候群、不安定狭心症、安定狭心症、脳卒中、末梢動脈閉塞性疾患、心筋症、心不全、心拍障害および血管再狭窄からなる群から選択される状態または障害を予防し、その進行を減速し、遅延し、または治療する方法;または
-体重および/もしくは体脂肪を減少させ、または体重および/もしくは体脂肪の増加を予防し、または体重および/もしくは体脂肪の減少を促進する方法;または
-膵臓β細胞の変性および/または膵臓β細胞の機能性の低下を予防し、減速し、遅延し、または治療し、ならびに/あるいは膵臓β細胞の機能性を改善および/または修復し、ならびに/あるいは膵臓のインスリン分泌の機能性を修復する方法;または
-異所性脂肪、特に肝脂肪の異常蓄積に起因する疾患もしくは状態を予防し、減速し、遅延し、または治療する方法;または
-インスリン感受性を維持および/または改善し、ならびに/もしくは高インスリン血症および/またはインスリン抵抗性を治療または予防する方法、
の1以上にエンパグリフロジンを用いる方法を提供する。
一実施形態において、方法は、糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病を治療することを含む。一実施形態において、方法は、糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールを改善することを含む。
従って、一実施形態において、本発明は、患者における糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病を治療する方法であって、患者にエンパグリフロジンを投与することを含む前記方法において、患者が中等度腎機能障害を有する前記方法を提供する。一実施形態において、患者は中等度A腎機能障害を有する。一実施形態において、患者は中等度B腎機能障害を有する。
一実施形態において、本発明はさらに、糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールを改善する方法であって、患者にエンパグリフロジンを投与することを含む前記方法において、患者が中等度腎機能障害を有する前記方法を提供する。一実施形態において、患者は中等度A腎機能障害を有する。一実施形態において、患者は中等度B腎機能障害を有する。
一実施形態において、本発明はさらに、患者における糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病を治療する方法であって、患者にエンパグリフロジンを投与することを含む前記方法において、患者がステージ3慢性腎疾患(CKD)を有する前記方法を提供する。一実施形態において、患者はステージ3A慢性腎疾患(CKD)を有する。一実施形態において、患者はステージ3B慢性腎疾患(CKD)を有する。
一実施形態において、本発明はさらに、糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールを改善する方法であって、患者にエンパグリフロジンを投与することを含む前記方法において、患者がステージ3慢性腎疾患(CKD)を有する前記方法を提供する。一実施形態において、患者はステージ3A慢性腎疾患(CKD)を有する。一実施形態において、患者はステージ3B慢性腎疾患(CKD)を有する。
一実施形態において、本発明はさらに、糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病を治療するか、あるいは糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールを改善する方法であって、
a)患者の腎機能を評価し;
b)中等度腎機能障害を有する患者はエンパグリフロジンで治療するが、重篤な腎機能障害または腎不全を有する患者はエンパグリフロジンでは治療しないこと
を含む前記方法を提供する。
一実施形態において、方法はさらに、軽度腎機能障害または正常腎機能を有する患者をエンパグリフロジンで治療することを含む。
一実施形態において、本発明はさらに、
a)2型糖尿病の治療を必要とする患者を同定し;
b)前記患者の腎機能を評価し;
c)中等度腎機能障害を有する患者はエンパグリフロジンで治療するが、重篤な腎機能障害または腎不全を有する患者はエンパグリフロジンでは治療しないこと
を含む前記方法を提供する。
一実施形態において、方法はさらに、軽度腎機能障害または正常腎機能を有する患者をエンパグリフロジンで治療することを含む。
一実施形態において、本発明はさらに、糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病を治療するか、あるいは糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールを改善する方法であって、
a)前記患者の腎機能を評価し;
b)中等度A腎機能障害を有する患者をエンパグリフロジンで治療するが、中等度B腎機能障害、重篤な腎機能障害または腎不全を有する患者をエンパグリフロジンでは治療しないこと
を含む前記方法を提供する。
一実施形態において、方法はさらに、軽度腎機能障害または正常腎機能を有する患者をエンパグリフロジンで治療することを含む。
一実施形態において、本発明はさらに、
a)2型糖尿病の治療を必要とする患者を同定し;
b)前記患者の腎機能を評価し;
c)中等度A腎機能障害を有する患者はエンパグリフロジンで治療するが、中等度B腎機能障害、重篤な腎機能障害または腎不全を有する患者はエンパグリフロジンでは治療しないこと
を含む方法を提供する。
一実施形態において、方法はさらに、軽度腎機能障害または正常腎機能を有する患者をエンパグリフロジンで治療することを含む。
一実施形態において、本発明はさらに、2型糖尿病を治療する方法であって、
a)糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病の治療を必要とする患者の糸球体濾過率(eGFR)を測定し;
b)前記患者のeGFRが30ml/min/1.73m2以上である場合、前記患者にエンパグリフロジンを投与すること
を含む前記方法を提供する。
一実施形態において、前記患者のeGFRが30ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満である場合、エンパグリフロジンが投与される。一実施形態において、方法はさらに、前記患者のeGFRが30ml/min/1.73m2を下まわる場合、エンパグリフロジンを中止することを含む。一実施形態において、前記患者のeGFRが45ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満である場合、エンパグリフロジンが投与される。一実施形態において、方法はさらに、前記患者のeGFRが45ml/min/1.73m2を下まわる場合、エンパグリフロジンを中止することを含む。
一実施形態において、本発明はさらに、
a)患者の腎機能を評価し;
b)前記患者にエンパグリフロジンを投与し;
c)前記患者のeGFRが30ml/min/1.73m2を下まわる場合、エンパグリフロジンを中止すること
を含む方法を提供する。
一実施形態において、前記患者のeGFRが30ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満である場合、エンパグリフロジンが投与される。
一実施形態において、本発明はさらに、
a)患者の腎機能を評価し;
b)前記患者にエンパグリフロジンを投与し;
c)前記患者のeGFRが45ml/min/1.73m2を下まわる場合、エンパグリフロジンを中止すること
を含む方法を提供する。
一実施形態において、前記患者のeGFRが45ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満である場合、エンパグリフロジンが投与される。
一実施形態において、本発明はさらに、糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病を治療する方法であって、
a)2型糖尿病の治療を必要とする患者のeGFRが30ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満であることを決定し;
b)前記患者にエンパグリフロジンを投与すること
を含む前記方法を提供する。
一実施形態において、方法はさらに、前記患者のeGFRが30ml/min/1.73m2を下まわる場合、エンパグリフロジンを中止することを含む。
一実施形態において、本発明はさらに、糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病を治療する方法であって、
a)2型糖尿病の治療を必要とする患者のeGFRが45ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満であることを決定し;
b)前記患者にエンパグリフロジンを投与すること
を含む前記方法を提供する。
一実施形態において、方法はさらに、前記患者のeGFRが45ml/min/1.73m2を下まわる場合、エンパグリフロジンを中止することを含む。
一実施形態において、本発明はさらに、30ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満の推定糸球体濾過率(eGFR)を有する患者における糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病を治療する方法であって、
a)患者の推定糸球体濾過率(eGFR)を測定し
b)前記患者における糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病の治療のためのエンパグリフロジンの有効性を決定し;
c)前記患者にエンパグリフロジンを投与すること
を含む前記方法を提供する。
一実施形態において、患者は、45ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満の糸球体濾過率(eGFR)を有する。エンパグリフロジンの有効性は、例えば、患者における遊離血漿グルコース(FPG)の%HbA1cを測定することによって測定される。
一実施形態において、本発明はさらに、
a)糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病の治療を必要とする患者を同定し;
b)前記患者の推定糸球体濾過率(eGFR)が30ml/min/1.73m2以上であることを決定し;
c)エンパグリフロジンは、eGFRが30ml/min/1.73m2以上の患者における2型糖尿病の治療に有効であるが、eGFRが30ml/min/1.73m2未満の患者には有効ではないという認識に基づいて、エンパグリフロジンの投与を含む前記患者の糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病治療薬を選択し;
d)前記患者にエンパグリフロジンを投与すること
を含む治療法を提供する。
一実施形態において、段階b)は、患者の推定糸球体濾過率(eGFR)が30ml/min/1.73m2以上90ml/min/1.73m2未満であることを決定することを含む。一実施形態において、段階b)は、患者の推定糸球体濾過率(eGFR)が30ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満であることを決定することを含む。
一実施形態において、本発明はさらに、
a)血糖コントロールの改善を必要とする糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病を有する患者を同定し;
b)前記患者の推定糸球体濾過率(eGFR)が30ml/min/1.73m2以上であることを決定し;
c)エンパグリフロジンは、eGFRが30ml/min/1.73m2以上の患者における糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病の治療に有効であるが、eGFRが30ml/min/1.73m2未満の患者には有効ではないという認識に基づいて、エンパグリフロジンの投与を含む前記患者の糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病治療薬を選択し;
d)前記患者にエンパグリフロジンを投与すること
を含む治療法を提供する。
一実施形態において、段階b)は、患者の推定糸球体濾過率(eGFR)が30ml/min/1.73m2以上90ml/min/1.73m2未満であることを決定することを含む。一実施形態において、段階b)は、患者の推定糸球体濾過率(eGFR)が30ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満であることを決定することを含む。
一実施形態において、本発明はさらに、
a)糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病の治療を必要とする患者を同定し;
b)前記患者の推定糸球体濾過率(eGFR)を測定し;
c)前記患者のeGFRが30ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満であることを決定し;
d)エンパグリフロジンは、eGFRが30ml/min/1.73m2以上の患者における2型糖尿病の治療に有効であるが、eGFRが30ml/min/1.73m2未満の患者には有効ではないという認識に基づいて、エンパグリフロジンの使用を含む前記患者の糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病治療を処方し;
e)前記患者にエンパグリフロジンを投与すること
を含む治療法を提供する。
一実施形態において、本発明はさらに、
a)糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病の治療を必要とする患者を同定し;
b)前記患者のeGFRが30ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満であることを決定し;
c)エンパグリフロジンは、30ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者における2型糖尿病の治療に有効であるが、30ml/min/1.73m2未満のeGFRを有する患者には有効ではない場合があるという認識に基づいて、前記患者の治療薬としてエンパグリフロジンを選択し;
d)前記患者にエンパグリフロジンを含む医薬組成物を投与し;
e)前記医薬組成物での治療中に患者のeGFRが30ml/min/1.73m2未満に低下したことを決定し;
f)エンパグリフロジンは、30ml/min/1.73m2未満であるeGFRを有する患者には有効性を欠く場合があるという認識に基づいて、前記医薬組成物での患者の治療を停止すること
を含む治療法を提供する。
一実施形態において、本発明はさらに、
a)糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病の治療を必要とする患者を同定し;
b)前記患者の推定糸球体濾過率(eGFR)を測定し;
c)前記患者のeGFRが30ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満であることを決定し;
d)エンパグリフロジンは、eGFRが30ml/min/1.73m2以上の患者における2型糖尿病の治療に有効であるが、eGFRが30ml/min/1.73m2未満の患者には有効ではないという認識に基づいて、エンパグリフロジンの使用を含む前記患者の2型糖尿病治療薬を処方し;
e)エンパグリフロジンを自己投与するように前記患者に勧めること
を含む治療法を提供する。
一実施形態において、本発明はさらに、
a)糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病の治療を必要とする患者を同定し;
b)エンパグリフロジンの使用を含まない第1治療レジメンで前記患者を治療し;
c)前記第1治療レジメンが前記患者における適切な血糖コントロールを提供しないことを決定し;
d)前記患者の推定糸球体濾過率(eGFR)を測定し;
e)前記患者のeGFRが30ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満であることを決定し;
f)エンパグリフロジンは、eGFRが30ml/min/1.73m2以上の患者における糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病の治療に有効であるが、eGFRが30ml/min/1.73m2未満の患者には有効ではないという認識に基づいて、エンパグリフロジンの使用を含む前記患者の改変治療レジメンを処方し;
g)前記改変治療レジメンの一部としてエンパグリフロジンを投与するように前記患者に勧め;
h)前記第1治療レジメンと比較して、前記改変治療レジメンによって前記患者の血糖コントロールが改善されることを確認すること
を含む治療法を提供する。
一実施形態において、本発明はさらに、
a)糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病の治療を必要とする患者を同定し;
b)前記患者の推定糸球体濾過率(eGFR)が45ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満であることを決定し;
c)エンパグリフロジンは、eGFRが45ml/min/1.73m2以上の患者における糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病の治療に有効であるが、eGFRが45ml/min/1.73m2未満の患者には有効ではないという認識に基づいて、エンパグリフロジンを含む、前記患者の2型糖尿病治療薬を選択し;
d)前記患者にエンパグリフロジンを投与すること
を含む治療法を提供する。
一実施形態において、本発明はさらに、
a)糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病の治療を必要とする患者を同定し;
b)前記患者の推定糸球体濾過率(eGFR)を測定し;
c)前記患者のeGFRが45ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満であることを決定し;
d)エンパグリフロジンは、eGFRが45ml/min/1.73m2以上の患者における2型糖尿病の治療に有効であるが、eGFRが45ml/min/1.73m2未満の患者には有効ではないという認識に基づいて、エンパグリフロジンの使用を含む、前記患者の糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病治療薬を処方し;
e)前記患者にエンパグリフロジンを投与すること
を含む治療法を提供する。
一実施形態において、本発明はさらに、
a)糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病の治療を必要とする患者を同定し;
b)前記患者のeGFRが45ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満であることを決定し;
c)エンパグリフロジンは、45ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者における糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病の治療に有効であるが、45ml/min/1.73m2未満のeGFRを有する患者には有効ではない場合があるという認識に基づいて、前記患者の治療薬としてエンパグリフロジンを選択し;
d)前記患者にエンパグリフロジンを含む医薬組成物を投与し;
e)前記医薬組成物での治療中に前記患者のeGFRが45ml/min/1.73m2未満に低下したことを決定し;
f)エンパグリフロジンが、45ml/min/1.73m2未満であるeGFRを有する患者において有効性を欠く場合があるという認識に基づいて、前記医薬組成物での患者の治療を停止することを含む治療法を提供する。
一実施形態において、本発明はさらに、
a)糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病の治療を必要とする患者を同定し;
b)前記患者の推定糸球体濾過率(eGFR)を測定し;
c)前記患者のeGFRが45ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満であることを決定し;
d)エンパグリフロジンは、eGFRが45ml/min/1.73m2以上の患者における糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病の治療に有効であるが、eGFRが45ml/min/1.73m2未満の患者には有効ではないという認識に基づいて、エンパグリフロジンの使用を含む、前記患者の2型糖尿病治療薬を処方し;
e)エンパグリフロジンを自己投与するように前記患者に勧めること
を含む治療法を提供する。
一実施形態において、本発明はさらに、
a)糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病の治療を必要とする患者を同定し;
b)エンパグリフロジンの使用を含まない第1治療レジメンで前記患者を治療し;
c)前記第1治療レジメンが前記患者における適切な血糖コントロールを提供しないことを決定し;
d)前記患者の推定糸球体濾過率(eGFR)を測定し;
e)前記患者のeGFRが45ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満であることを決定し;
f)エンパグリフロジンは、eGFRが45ml/min/1.73m2以上の患者における糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病の治療に有効であるが、eGFRが45ml/min/1.73m2未満の患者には有効ではないという認識に基づいて、エンパグリフロジンの使用を含む、前記患者の改変治療レジメンを処方し
g)前記改変治療レジメンの一部として、毎日エンパグリフロジンを投与するように前記患者に勧め、
h)前記第1治療レジメンと比較して、前記改変治療レジメンによって前記患者の血糖コントロールが改善されることを確認すること
を含む治療法を提供する。
一実施形態において、上記方法のいずれか1つにおいて、エンパグリフロジンは、医薬組成物、例えば錠剤として投与される。一実施形態において、医薬組成物は10mgまたは25mgのエンパグリフロジンを含む。一実施形態において、エンパグリフロジンは1日1回投与される。
一実施形態において、本発明はさらに、糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールを改善する方法であって、前記患者の推定糸球体濾過率(eGFR)が30ml/min/1.73m2以上である前記方法において、前記患者にエンパグリフロジンを含む医薬組成物を投与することを含む前記方法を提供する。一実施形態において、前記患者の推定糸球体濾過率(eGFR)は45ml/min/1.73m2以上である。一実施形態において、本発明はさらに、中等度腎機能障害を有する2型糖尿病患者における血糖コントロールを改善する方法であって、前記患者にエンパグリフロジンを含む医薬組成物を投与することを含む前記方法を提供する。一実施形態において、患者は中等度A腎機能障害(CKDステージ3A)を有する患者である。一実施形態において、患者は中等度B腎機能障害(CKDステージ3B)を有する患者である。一実施形態において、医薬組成物は10mgまたは25mgのエンパグリフロジンを含む。一実施形態において、エンパグリフロジンは1日1回投与される。
一実施形態において、本発明はさらに、患者における糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病の治療に使用するためのエンパグリフロジンであって、前記患者の推定糸球体濾過率(eGFR)が30ml/min/1.73m2以上である前記エンパグリフロジンを提供する。
一実施形態において、本発明はさらに、患者における糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病の治療に使用するためのエンパグリフロジンを含む医薬組成物であって、前記患者の推定糸球体濾過率(eGFR)が30ml/min/1.73m2以上である前記医薬組成物を提供する。
一実施形態において、本発明はさらに、糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールの改善に使用するためのエンパグリフロジンであって、前記患者の推定糸球体濾過率(eGFR)が30ml/min/1.73m2以上である前記エンパグリフロジンを提供する。
一実施形態において、本発明はさらに、糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールの改善に使用するためのエンパグリフロジンを含む医薬組成物であって、前記患者の推定糸球体濾過率(eGFR)が30ml/min/1.73m2以上である前記医薬組成物を提供する。
一実施形態において、上記エンパグリフロジンまたは医薬組成物の使用のいずれかにおいて、前記患者の推定糸球体濾過率(eGFR)は30ml/min/1.73m2以上90ml/min/1.73m2未満である。一実施形態において、前記患者の推定糸球体濾過率(eGFR)は、30ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満である。一実施形態において、前記患者の推定糸球体濾過率(eGFR)は45ml/min/1.73m2以上である。一実施形態において、前記患者の推定糸球体濾過率(eGFR)は45ml/min/1.73m2以上90ml/min/1.73m2未満である。一実施形態において、前記患者の推定糸球体濾過率(eGFR)は45ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満である。
一実施形態において、本発明はさらに、中等度腎機能障害を有する患者における糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病の治療に使用するためのエンパグリフロジンを提供する。一実施形態において、本発明は、中等度腎機能障害を有する患者における糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病の治療に使用するためのエンパグリフロジンを含む医薬組成物尾を提供する。一実施形態において、本発明は、中等度腎機能障害を有する糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病患者における血糖コントロールの改善に使用するためのエンパグリフロジンを提供する。一実施形態において、本発明は、中等度腎機能障害を有する糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病患者における血糖コントロールの改善に使用するためのエンパグリフロジンを含む医薬組成物を提供する。
一実施形態において、上記エンパグリフロジンまたは医薬組成物の使用のいずれかにおいて、患者は中等度A腎機能障害または中等度B腎機能障害を有する患者である。一実施形態において、使用は食事・運動療法の補助療法としての使用である。一実施形態において、患者は成人患者である。一実施形態において、使用は1日1回である。一実施形態において、使用は1日1回10mgまたは25mgである。
本発明の他の側面において、エンパグリフロジンは、例えば10mgまたは25mgの1日総量で経口投与される。一実施形態において、エンパグリフロジンは10mgまたは25mgのエンパグリフロジンを含む医薬組成物、例えば錠剤として投与される。
本発明の一側面において、本明細書に開示された方法または使用において、患者は、2型糖尿病を有する患者(すなわち2型糖尿病患者)、2型糖尿病を治療された患者、2型糖尿病を有すると診断された患者または2型糖尿病の治療を必要とする患者である。一側面において、患者は糖尿病前症を有する患者である。
本発明の他の側面において、本明細書に記載の方法または使用において、エンパグリフロジンは、毎日10mgの開始用量で、患者、例えば本明細書に記載の患者に投与される。一側面において、エンパグリフロジンの用量は、例えば前記患者が追加の血糖コントロールを必要とする場合、毎日25mgに増量される。従って、他の側面において、本発明は、本明細書に記載の方法または使用であって、a)毎日エンパグリフロジン10mgを患者に投与し、b)追加の血糖コントロールを必要とする患者を決定し、c)毎日エンパグリフロジン25mgを前記患者に投与することを含む前記方法または使用を提供する。
他の側面において、本発明は、2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールを改善する方法であって、a)毎日エンパグリフロジン10mgを患者に投与し、b)追加の血糖コントロールを必要とする患者を決定し、c)毎日エンパグリフロジン25mgを前記患者に投与することを含む前記方法を提供する。
本発明の他の側面において、本明細書に記載の方法または使用において、エンパグリフロジンは、毎日10mgの開始用量で、患者、例えば30ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者または45ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者に投与される。一側面において、前記の方法または使用において、例えば前記患者が追加の血糖コントロールを必要とする場合、用量は毎日25mgに増量される。一側面において、エンパグリフロジンの用量は、30ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者、45ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者または60ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者において毎日25mgに増量される。
他の側面において、本発明は、2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールを改善する方法であって、a)30ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者に毎日エンパグリフロジン10mgを投与し、b)30ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者において、前記患者に投与するエンパグリフロジンの用量を毎日25mgに増量させることを含む前記方法を提供する。一側面において、段階a)における前記患者は、追加の血糖コントロールを必要とする。
他の側面において、本発明は、2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールを改善する方法であって、a)30ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者に毎日エンパグリフロジン10mgを投与し、b)患者が30ml/min/1.73m2以上のeGFRを有することを決定し、c)前記患者に毎日エンパグリフロジン25mgを投与することを含む前記方法を提供する。一側面において、段階b)はさらに、前記患者が追加の血糖コントロールを必要とすることを決定することを含む。
他の側面において、本発明は、2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールを改善する方法であって、a)30ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者に毎日エンパグリフロジン10mgを投与し、b)45ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者において、前記患者に投与されるエンパグリフロジンの用量を毎日25mgに増量させることを含む前記方法を提供する。一側面において、段階a)における前記患者は、追加の血糖コントロールを必要とする。
他の側面において、本発明は、2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールを改善する方法であって、a)30ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者に毎日エンパグリフロジン10mgを投与し、b)45ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者を決定し、c)前記患者に毎日エンパグリフロジン25mgを投与することを含む前記方法を提供する。一側面において、段階b)はさらに、前記患者が追加の血糖コントロールを必要とすることを決定することを含む。
他の側面において、本発明は、2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールを改善する方法であって、a)30ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者に毎日エンパグリフロジン10mgを投与し、b)60ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者において、毎日前記患者に投与されるエンパグリフロジンの用量を25mgに増量させることを含む前記方法を提供する。一側面において、段階a)における前記患者は追加の血糖コントロールを必要とする。
他の側面において、本発明は、2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールを改善する方法であって、a)30ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者に毎日エンパグリフロジン10mgを投与し、b)前記患者が60ml/min/1.73m2以上のeGFRを有することを決定し、c)前記患者に毎日エンパグリフロジン25mgを投与することを含む前記方法を提供する。一側面において、段階b)はさらに、前記患者が追加の血糖コントロールを必要とすることを決定することを含む。
他の側面において、本発明は、2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールを改善する方法であって、a)45ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者に毎日エンパグリフロジン10mgを投与し、b)45ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者において、前記患者に投与されるエンパグリフロジンの用量を毎日25mgに増量させることを含む前記方法を提供する。一側面において、段階a)における前記患者は、追加の血糖コントロールを必要とする。
他の側面において、本発明は、2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールを改善する方法であって、a)45ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者に毎日エンパグリフロジン10mgを投与し、b)患者が45ml/min/1.73m2以上のeGFRを有することを決定し、c)前記患者に毎日エンパグリフロジン25mgを投与することを含む前記方法を提供する。一側面において、段階b)はさらに、前記患者が追加の血糖コントロールを必要とすることを決定することを含む。
他の側面において、本発明は、2型糖尿病を有する患者における血糖コントロール改善する方法であって、a)45ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者に毎日エンパグリフロジン10mgを投与し、b)60ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者において、前記患者に投与されるエンパグリフロジンの用量を毎日25mgに増量させることを含む前記方法を提供する。一側面において、段階a)における前記患者は追加の血糖コントロールを必要とする。
他の側面において、本発明は、2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールを改善する方法であって、a)45ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者に、毎日エンパグリフロジン10mgを投与し、b)患者が60ml/min/1.73m2以上のeGFRを有することを決定し、c)前記患者に毎日エンパグリフロジン25mgを投与することを含む前記方法を提供する。一側面において、段階b)はさらに、前記患者が追加の血糖コントロールを必要とすることを決定することを含む。
他の実施形態において、60ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者に毎日10mgの用量でエンパグリフロジンが患者に投与される本明細書に記載の方法または使用において、患者のeGFRが30ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満または45ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満に抑制される場合、前記患者は、毎日10mgの用量で継続してエンパグリフロジンが投与される。従って、一側面において、本発明は、2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールを改善する方法であって、a)60ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者に毎日エンパグリフロジン10mgを投与し、b)患者が30ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満のeGFRを有することを決定し、c)前記患者に毎日エンパグリフロジン10mgを投与することを続けることを含む前記方法を提供する。他の側面において、本発明は、2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールを改善する方法であって、a)60ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者に毎日エンパグリフロジン10mgを投与し、b)患者が4560ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満のeGFRを有することを決定し、c)前記患者に毎日エンパグリフロジン10mgを投与することを続けることを含む前記方法を提供する。
他の実施形態において、60ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者に毎日10mgの開始用量でエンパグリフロジンが患者に投与される本明細書に記載の方法または使用において、例えば前記患者が追加の血糖コントロールを必要とする場合、エンパグリフロジンの用量は毎日25mgに増量され、前記患者のeGFRが30ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満または45ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満に抑制される場合、前記患者に投与されるエンパグリフロジンの用量は毎日25mgの用量を継続する。従って、一側面において、本発明は、2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールを改善する方法であって、a)60ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者に毎日エンパグリフロジン10mgを投与し、b)例えば前記患者が追加の血糖コントロールを必要とする場合に、前記患者に投与されるエンパグリフロジンの用量を毎日25mgに増量させ、c)患者が30ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満のeGFRを有することを決定し、d)前記患者に毎日エンパグリフロジン25mgを投与することを含む前記方法を提供する。他の側面において、本発明は、2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールを改善する方法であって、a)60ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者に毎日エンパグリフロジン10mgを投与し、b)例えば前記患者が追加の血糖コントロールを必要とする場合、前記患者に投与するエンパグリフロジンの用量を毎日25mgに増量させ、c)患者が45ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満であるeGFRを有することを決定し、d)前記患者に毎日エンパグリフロジン25mgを投与することを含む前記方法を提供する。
他の実施形態において、60ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者に、毎日10mgの開始用量で患者にエンパグリフロジンが投与される本明細書に記載の方法または使用において、例えば前記患者が追加の血糖コントロールを必要とする場合、エンパグリフロジンの用量が毎日25mgに増量され、前記患者のeGFRが、30ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満または45ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満に抑制される場合、前記患者に投与されるエンパグリフロジンの用量は、毎日10mgの用量に抑制される。従って、一側面において、本発明は、2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールを改善する方法であって、a)60ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者に毎日エンパグリフロジン10mgを投与し、b)例えば前記患者が追加の血糖コントロールを必要とする場合、前記患者に投与されるエンパグリフロジンの用量を毎日25mgに増量させ、c)患者が30ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満のeGFRを有することを決定し、d)前記患者に毎日エンパグリフロジン10mgを投与することを含む前記方法を提供する。他の側面において、本発明は、2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールを改善する方法であって、a)60ml/min/1.73m2以上のeGFRを有する患者に毎日エンパグリフロジン10mgを投与し、b)例えば前記患者が追加の血糖コントロールを必要とする場合、前記患者に投与されるエンパグリフロジンの用量を毎日25mgに増量させ、c)患者が45ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満のeGFRを有することを決定し、d)前記患者に毎日エンパグリフロジン10mgを投与することを含む前記方法を提供する。
一側面において、前述の使用方法のいずれか1つにおいて、エンパグリフロジンは、患者に1日1回投与される。すなわち、例えば10mgまたは25mgのエンパグリフロジンが患者に1日1回投与される。
本発明の一側面において、エンパグリフロジンは、1以上の他の抗糖尿病物質と共に投与される。一実施形態において、他の抗糖尿病物質は、メトホルミン、スルホニル尿素、ナテグリニド、レパグリニド、チアゾリジンジオン、PPARα-グルコシダーゼ阻害薬、インスリンおよびインスリンアナログ、GLP-1およびGLP-1アナログならびにDPP-4阻害薬から選択される。一側面において、本発明は、メトホルミンおよび/またはDPP-4阻害薬、例えばリナグリプチンと組み合わせてエンパグリフロジンを投与することを含む。
本発明はさらに、本明細書に記載の方法のいずれか1つにおける医薬として使用するためのエンパグリフロジンまたはエンパグリフロジンを含む医薬組成物を提供する。
本発明はさらに、本明細書に記載の疾患もしくは状態のいずれか1つの治療に使用するためのエンパグリフロジンまたはエンパグリフロジンを含む医薬組成物を提供する。
本発明はさらに、本明細書に記載の方法のいずれか1つに使用するための医薬の製造に使用するためのエンパグリフロジンまたはエンパグリフロジンを含む医薬組成物を提供する。
定義
本発明に記載の医薬組成物の用語”活性成分”は、本発明に記載のSGLT2阻害薬を意味する。”活性成分”はまた、本明細書において”活性物質”と呼ぶ場合もある。
ヒト患者の用語”ボディマス指数”または”BMI”は、体重kgを身長mの二乗で割ったものと定義され、従ってBMIの単位はkg/m2である。
用語”過体重”は、その個体が25kg/m2以上30kg/m2未満のBMIを有する状態と定義される。用語”過体重”と”前肥満(pre-obese)”は同義で使用される。
用語”肥満症”または”肥満体であること”などは、その個体が30kg/m2以上のBMIを有する状態と定義される。WHOの定義によれば、用語肥満症は、以下のように分類することができる:用語”クラスI肥満症”は、BMIが30kg/m2以上35kg/m2未満の状態である;用語”クラスII肥満症”は、BMIが35kg/m2以上40kg/m2未満の状態である;用語”クラスIII肥満症”は、BMIが40kg/m2以上の状態である。
肥満症徴候は、特に、外因性肥満症、過インスリン性肥満症、過血漿性肥満症、過多骨端軟骨肥満症(hyperphyseal adiposity)、減血漿性肥満症、甲状腺機能低下肥満症、視床下部性肥満症、症候性肥満症、小児肥満症、上半身肥満症、食事性肥満症、性機能低下性肥満症、中心性肥満症、内臓脂肪型肥満症、腹部肥満症を含む。
用語”内臓脂肪型肥満症”は、ウエストヒップ比が、男性で1.0以上、女性で0.8以上であると測定される状態と定義される。これは、インスリン抵抗性および糖尿病前症の発症を特徴付ける。
用語”腹部肥満症”は、通例、ウエスト周囲が、男性で40インチ(102cm)を超え、女性で35インチ(94cm)を超える状態と定義される。日本人の民族性または日本人の患者に関して言えば、腹部肥満症は、男性で85cm以上、女性で90cm以上のウエスト周囲と定義することができる(例えば、日本におけるメタボリックシンドローム診断基準検討委員会(investigating committee for the diagnosis of metabolic syndrome)を参照のこと)。
用語”正常血糖”は、被験者が、70mg/dL(3.89mmol/L)を超え100mg/dL(5.6mmoI/L)未満の正常範囲内の空腹時血糖値を有する状態と定義される。用語”空腹時”は、医学用語における通常の意味を有する。
用語”高血糖症”は、被験者が、100mg/dL(5.6mmoI/L)を超え、正常範囲を超える空腹時血糖値を有する状態と定義される。用語”空腹時”は、医学用語における通常の意味を有する。
用語”低血糖症”は、被験者が、正常範囲より低い、特に70mg/dL(3.89mmol/L)より低い血糖値を有する状態と定義される。
用語”食後高血糖症”は、被験者が、200mg/dL(11.11mmol/L)を超える食後2時間血糖値または血清グルコース値を有する状態と定義される
用語”空腹時血糖異常”または”IFG”は、被験者が、100〜125mg/dl(すなわち5.6〜6.9mmol/l)の範囲の、特に110mg/dLを超え、126mg/dI(7.00mmol/L)未満の空腹時血糖値または空腹時血清グルコース値を有する状態と定義される。”正常な空腹時血糖”を有する被験者は、100mg/dlより低い、すなわち5.6mmol/lより低い空腹時血糖値を有する。
用語”耐糖能異常”または”IGT”は、被験者が、140mg/dI(7.78mmol/L)を超え、200mg/dL(11.11mmol/L)未満の食後2時間血糖値または血清グルコース値を有する状態と定義される。この異常な耐糖能、すなわちこの食後2時間血糖値または血清グルコース値は、絶食後グルコース75g摂取2時間後の血漿1dL当たりのグルコース(mg)での血糖値として測定することができる。”正常な耐糖能”は、140mg/dI(7.78mmol/L)より低い食後2時間血糖値または血清グルコース値を有する
用語”高インスリン血症”は、正常血糖の有り無しでインスリン抵抗性を有する被験者が、正常で痩身の、ウエストヒップ比が男性で1.0未満、女性で0.8未満のインスリン抵抗性を有さない個体よりも高い空腹時または食後の血清または血漿インスリン濃度を有する状態と定義される。
用語”インスリン感受性改善の”、”インスリン抵抗性改善の”または”インスリン抵抗性低下の”は同義語であり、同義で使用される。
用語”インスリン抵抗性”は、正常血糖状態を維持するために、グルコース負荷に対する正常応答よりも高い循環インスリン濃度が必要とされる状態と定義される(Ford ES, et al. JAMA, (2002) 287:356-9)。インスリン抵抗性を測定する方法は、正常血糖-高インスリン血症クランプ試験である。グルコース対インスリン比は、インスリン-グルコース混合注入技術の範囲内で測定される。グルコース吸収が、調査されるバックグラウンド集団の25番目の百分位数よりも低い場合にインスリン抵抗性であることが見出される(WHOの定義)。クランプ試験ほどは困難ではない、いわゆる最小限のモデルは、静脈内グルコース負荷試験中に、固定時間間隔で血中インスリンおよびグルコース濃度を測定し、これらからインスリン抵抗性を算出する。この方法では、肝臓インスリン抵抗性と末梢インスリン抵抗性とを区別することができない。
さらにまた、インスリン抵抗性、治療に対するインスリン抵抗性患者の応答、インスリン感受性および高インスリン血症は、インスリン抵抗性の信頼できる指標である”インスリン抵抗性のホメオスタシスモデル評価(HOMA-IR)”スコアを評価することによって定量化できる(Katsuki A, et al. Diabetes Care 2001; 24: 362-5)。さらに、インスリン感受性のHOMA指数の測定方法(Matthews et al.1, Diabetologia 1985, 28: 412-19)、インタクトプロインスリン/インスリン比の測定方法(Forst et al., Diabetes 2003, 52(Suppl.1): A459)および正常血糖クランプ試験が参照される。さらに、インスリン感受性の代わりとして、血漿アディポネクチン濃度をモニターすることができる。ホメオスタシス評価モデル(HOMA)-IRスコアによるインスリン抵抗性の推定値は、式(Galvin P, et al. Diabet Med 1992;9:921-8):HOMA-IR=[空腹時血清インスリン(μU/mL)]x[空腹時血糖(mmol/L)/22.5]によって算出される。
HOMA-IRスコアを算出することによって、これらの個体におけるインスリン抵抗性を確認することができる。本発明において、インスリン抵抗性は、4.0を超えるHOMA-IRスコアを有するか、またはグルコースおよびインスリンアッセイを実施する検査室で定義された正常上限値を超えるHOMA-IRスコアを有する個体における臨床症状と定義される。
日常の臨床診療において、インスリン抵抗性を評価するためには概して他のパラメータが用いられる。例えば、トリグリセリド濃度の上昇は、インスリン抵抗性の存在と有意な相関関係が見られるため、好ましくは、患者のトリグリセリド濃度が用いられる。
インスリン抵抗性が推定される個体は、以下の特性:1)過体重もしくは肥満体、2)高血圧、3)高脂血症、4)IGTまたはIFGまたは2型糖尿病と診断された1以上の第一度近親者、の2以上を有する個体である。
IGTまたはIFGまたは2型糖尿病の発症の素因を有する患者は、正常血糖を有する高インスリン血症患者であり、定義では、インスリン抵抗性である。インスリン抵抗性を有する典型的な患者は、通例過体重または肥満体である。インスリン抵抗性が検出されるとすれば、これは、糖尿病前症の存在の特に強い指標である。このように、グルコースホメオスタシスを維持するために、健常者と比較して人は2〜3倍のインスリンを必要とする場合があるが、これによって臨床症状は生じない。
”糖尿病前症”は、正常な耐糖能(NGT)と明白な2型糖尿病(T2DM)との間の中間段階のことをいう一般用語であり、中間高血糖症とも呼ばれる。このように、糖尿病前症は、3つの個体群、すなわち耐糖能異常(IGT)のみを有する群、空腹時血糖異常(IFG)のみを有する群またはIGTおよびIFGの両方を有する群を表す。IGTおよびIFGは、通例、異なる病態生理学的病因を有するが、両方の特徴を有する混合状態が患者に存在する場合もある。従って、本発明との関係において、”糖尿病前症”を有すると診断された患者は、IGTと診断されたまたはIFGと診断されたまたはIGTおよびIFGの両方を有すると診断された個体である。アメリカ糖尿病協会(American Diabetes Association)(ADA)の定義に従い、かつ本発明との関係において、”糖尿病前症”を有すると診断される患者は、
a)100mg/dL[1mg/dL=0.05555mmol/L]未満の空腹時血糖(FPG)値および、75g経口グルコース負荷試験(OGTT)によって測定したときの、140mg/dL以上200mg/dL未満の2時間血漿グルコース(PG)値(すなわちIGT);または
b)100mg/dL以上126mg/dL未満の空腹時血糖(FPG)値および、75g経口グルコース負荷試験(OGTT)で測定したときの、140mg/dL未満の2時間血漿グルコース(PG)値(すなわちIFG);または
c)100mg/dL以上126mg/dL未満の空腹時血糖(FPG)値および、75g経口グルコース負荷試験(OGTT)で測定したときの、140mg/dL以上200mg/dL未満の2時間血漿グルコース(PG)値(すなわちIGTおよびIFGの両方)
を有する個体である
”糖尿病前症”を有する患者は、2型糖尿病を発症する素因を有する個体である。糖尿病前症は、IGTの定義を拡張し、100mg/dL以上の正常範囲内の高い空腹時血糖を有する個体を含む(J. B. Meigs, et al. Diabetes 2003; 52:1475-1484)。糖尿病前症を、深刻な健康上の脅威として認める科学的および医学的根拠は、米国立糖尿病・消化器病・腎臓病研究所(National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases)によって共同で発行された”2型糖尿病の予防または遅延(The Prevention or Delay of Type 2 Diabetes)” と題した見解書に示されている(Diabetes Care 2002; 25:742-749)。
膵臓β細胞の機能を研究する方法は、インスリン感受性、高インスリン血症またはインスリン抵抗性に関する上記の方法と類似している。β細胞機能の改善は、例えば、β細胞機能のHOMA指数 (Matthews et al., Diabetologia 1985, 28: 412-19)、インタクトプロインスリン/インスリン比(Forst et al., Diabetes 2003, 52(Suppl.1): A459)、経口グルコース負荷試験または食事負荷試験のインスリン/Cペプチド分泌を決定することによって、あるいは静脈内グルコース負荷試験の頻繁なサンプリング後の高血糖クランプ試験および/または最小限のモデリングの実施(Stumvoll et al., Eur J Clin Invest 2001, 31: 380-81)によって測定できる。
用語”1型糖尿病”は、被験者が、膵臓β細胞またはインスリンに対する自己免疫の存在下で、125mg/dL(6.94mmol/L)を超える空腹時血糖値または血清グルコース値を有する状態と定義される。グルコース負荷試験が実施される場合、膵臓β細胞またはインスリンに対する自己免疫の存在下で、糖尿病患者の血糖値は、空の胃に75gのグルコースを摂取した2時間後の血漿の1dL当たりのグルコースが200mg(11.1mmol/l)を超えると推測される。グルコース負荷試験において、試験される患者に空腹10〜12時間後に75gのグルコースが経口投与され、グルコース摂取の直前ならびにその摂取の1時間および2時間後に血糖値が記録される。膵臓β細胞に対する自己免疫の存在は、循環島細胞自己抗体、すなわちGAD-65[グルタミン酸デカルボキシラーゼ-65]、ICA[島細胞細胞質]、IA-2[チロシンホスファターゼ様タンパク質の細胞質内ドメインIA-2]、ZnT8[亜鉛輸送体-8]または抗インスリン抗体の少なくとも1つ[”1A型糖尿病”]あるいは典型的な循環自己抗体が存在しない自己免疫の他の徴候、すなわち膵臓生検またはイメージングによって検出される他の徴候[2B型糖尿病]の検出によって観察することができる。一般的には、遺伝的素因(例えばHLA、INS VNTRおよびPTPN22)が存在するが、常に存在するとは限らない。
用語”2型糖尿病”または”T2DM”は、被験者が、125mg/dL(6.94mmol/L)を超える空腹時血糖値または血清グルコース値を有する状態と定義される。血糖値の測定は、ルーチンな医療分析における標準的方法である。グルコース負荷試験が実施される場合、糖尿病患者の血糖値は、空の胃に75gのグルコースを摂取した2時間後の血漿の1dL当たりのグルコースが200mg(11.1mmol/l)を超えると推測される。グルコース負荷試験において、試験される患者に空腹10〜12時間後に75gのグルコースが経口投与され、グルコース摂取の直前ならびにその摂取の1時間および2時間後に血糖値が記録される。健常被験者において、グルコース摂取前の血糖値は、血漿1dL当たり60〜110mgであり、グルコース摂取1時間後に1dL当たり200mg未満、2時間後に1dL当たり140mg未満であると推測される。その値が2時間後に140〜200mgである場合、これは異常な耐糖能であるとみなされる。
用語”後期2型糖尿病”は、二次性薬物障害、インスリン治療の適用ならびに微小血管および大血管合併症、例えば糖尿病性腎症または冠動脈疾患(CHD)への進行を有する患者を含む。
用語”HbA1c”は、ヘモグロビンB鎖の非酵素的グリケーション産物のことを言う。この測定は当業者に公知である。糖尿病治療のモニタリングにおいて、HbA1c値は極めて重要である。その生成は、本質的に血糖値および赤血球の寿命によって決まるため、HbA1cは、”血糖の記憶”という意味で、先行する4〜6週間における平均血糖値を反映する。糖尿病の集中治療によってHbA1c値が一貫してよく調整されている(すなわち、試料中の総ヘモグロビンの6.5%未満の)糖尿病患者は、糖尿病性微小血管障害から有意によく保護されている。例えば、メトホルミンは、単独で、1.0〜1.5%のオーダーで糖尿病患者におけるHbA1c値の平均改善をもたらす。HbA1C値のこの低下は、すべての糖尿病患者において、6.5%未満、そして好ましくは6%未満のHbA1cの所望の目標範囲を達成するには不十分である。
本発明の範囲における用語”不十分な血糖コントロール”または”不適切な血糖コントロール”は、患者が、6.5%を超える、特に7.0%を超える、より好ましくは7.5%を超える、特に8%を超えるHbA1c値を示す状態を意味する。
”シンドロームX”とも呼ばれる”メタボリックシンドローム”は、(代謝障害との関係において用いられる場合)”代謝障害症候群”とも呼ばれ、インスリン抵抗性であるという基本的特徴を有する複合症候群であるLaaksonen DE, et al. Am J Epidemiol 2002;156:1070-7)。ATP III/NCEPのガイドライン(Executive Summary of the Third Report of the National Cholesterol Education Program (NCEP) Expert Panel on Detection, Evaluation, and Treatment of High Blood Cholesterol in Adults (Adult Treatment Panel III) JAMA: Journal of the American Medical Association (2001) 285:2486-2497)によれば、以下のリスク因子の3以上が存在する場合にメタボリックシンドロームと診断される:
1.男性で40インチ(102cm)を超え、女性で35インチ(94cm)を超えるウエスト周囲と定義されるか、あるいは、日本人の民族性または日本人の患者に関して言えば、男性で85cm以上、女性で90cm以上のウエスト周囲と定義される腹部肥満症;
2.150mg/dL以上のトリグリセリド;
3.男性における40mg/dL未満のHDLコレステロール;
4.130/85mmHg以上の血圧(130以上のSBPまたは85以上のDBP);
5.100mg/dL以上の空腹時血糖。
NCEPの定義の有効性が検証されている(LaaksonenDE,etal.AmJEpidemiol.(2002)156:1070-7)。医療分析における標準法によっても血中トリグリセリドおよびHDLコレステロールは測定でき、例えばThomas L (Editor):“Labor und Diagnose”, TH-Books Verlagsgesellschaft mbH, Frankfurt/Main, 2000に記載されている。
一般的に用いられる定義によれば、収縮期血圧(SBP)が140mmHgの値を超え、拡張期血圧(DBP)が90mmHgの値を超える場合に高血圧と診断される。患者が顕性糖尿病を患っている場合、現在、収縮期血圧を130mmHg未満のレベルに抑制し、拡張期血圧を80mmHg未満に低下させることが推奨されている。
用語“糸球体濾過率(GFR)”は、腎(腎臓)糸球体毛細血管から単位時間当たりにボーマン嚢に濾過される流体の容量と定義される。これは全般的な腎機能を示す。糸球体濾過率(GFR)は、血液中に一定の濃度で存在し、腎臓で自由に濾過され、再吸収や分泌を受けない任意の化学物質を測定することによって算出することができる。従って、測定される比率は、計算量の血液に由来する尿中の物質の量である。GFRは、一般的には、単位時間当たりの容量の単位、例えばミリリットル/分で記録され、下記式を用いることができる:
GFR=(尿中濃度X尿量)/血漿中濃度
GFRはイヌリンを血漿中に注入することによって測定することができる。イヌリンは、糸球体濾過後、腎臓によって再吸収も分泌もされないため、その排泄率は、糸球体フィルターを通過する水および溶質の濾過速度に直接的に比例する。正常値は、GFR=90〜125mL/min/1.73m2であり、特にGFR=100〜125mL/min/1.73m2である。
GFRを測定するための他の原理は、51Cr-EDTA、[125I]イオタラマートまたはイオヘキソールの測定を含む。
“推定糸球体濾過率(eGFR)”は、Chronic Kidney Disease Epidemiology Collaboration (CKD-EPI) 式、コッククロフト-ゴールトの式またはModification of Diet in Renal Disease (MDRD) 式に基づく、血清クレアチニン値からのスクリーニングによって導かれると定義される。これらは、すべて当該技術分野で公知である。
用語”エンパグリフロジン”は、例えばWO2005/092877に記載されている下記式
Figure 2017186371
のSGLT2阻害薬、1-クロロ-4-(βD-グルコピラノス-1-イル)-2-[4-((S)-テトラヒドロフラン-3-イルオキシ)-ベンジル]-ベンゼンのことをいう。合成方法は、例えばWO06/120208およびWO2011/039108に記載されている。本発明によれば、エンパグリフロジンの定義は、その水和物、溶媒和物および多型体を含み、そのプロドラッグもまた含むことが理解されるであろう。エンパグリフロジンの有益な結晶形はWO2006/117359およびWO2011/039107に記載されている(これらは参照により本願にすべて含まれる)。この結晶形は、このSGLT2阻害薬の優れたバイオアベイラビリティーを可能にする優れた溶解性を有する。さらにまた、この結晶形は物理化学的に安定であり、従ってこの医薬組成物の十分な保存期限での安定性を提供する。好ましい医薬組成物、例えば経口投与用固形製剤、例えば錠剤はWO2010/092126に記載されている(参照によってその全体が本願に含まれる)。
用語”治療”および”治療する”は、前記状態を特に顕在型で発症した患者の治療処置を含む。治療処置は、特定の適応症の症状を緩和するための対症療法であることもできるし、適応症の状態を止めるかもしく部分的に止めるかまたはその疾患を停止もしくは遅らせるための原因療法であることもできる。従って、本発明の組成物および方法は、一定期間の治療処置に用いることもできるし、長期治療に用いることもできる。
用語”予防的に治療する”、”予防治療する”および”予防する”は同義で使用され、前記の状態を発症するリスク患者を治療し、それによって前記リスクを軽減させることを含む。
用語”錠剤”は、コーティングなしの錠剤または1以上のコーティングを有する錠剤を含む。さらに”用語”錠剤は、1層、2相、3層、またはさらには4層以上を有する錠剤および有核錠を含み、前述の錠剤形のそれぞれは、1以上のコーティングを含むこともできるし、含まないこともできる。用語”錠剤”はまた、ミニ錠、溶解錠、チュアブル錠、発泡錠および口腔内崩壊錠もまた含む。
用語”薬局方(pharmacopoe)”および”薬局方(pharmacopoeia)”は、標準的な薬局方、例えば”米国薬局方31-NF26から第二補遺まで”(米国薬局方協会)または”欧州薬局方6.3”(European Directorate for the Quality of Medicines and Health Care, 2000-2009)を指す。
プラセボに対してエンパグリフロジンで治療した、腎機能障害を有する患者の第24週におけるHbA1c、空腹時血糖(FPG)、体重および血圧のベースラインからの変化量(BP)を示す図である。 プラセボに対してエンパグリフロジンで治療した、腎機能障害を有する患者の第24週におけるHbA1c、空腹時血糖(FPG)、体重および血圧のベースラインからの変化量(BP)を示す図である。 プラセボに対してエンパグリフロジンで治療した、腎機能障害を有する患者の第24週におけるHbA1c、空腹時血糖(FPG)、体重および血圧のベースラインからの変化量(BP)を示す図である。 腎機能障害を有する患者における経口50mg単回投与後のエンパグリフロジンの薬物動態学および薬力学パラメータを示す図である。 正常腎機能を有する被験者と比較した、腎機能低下を有する被験者におけるエンパグリフロジン(50mg qd)の相対的バイオアベイラビリティーを示す図である(n=40)。 正常腎機能および腎機能低下を有する被験者における、エンパグリフロジン50mg経口単回投与への暴露における平均血漿中濃度-時間プロフィール(インサート:片対数プロット)(n=40)を示す図である。 正常腎機能および腎機能低下を有する被験者における、エンパグリフロジン50mg経口単回投与への暴露における平均血漿中濃度-時間プロフィール(インサート:片対数プロット)(n=40)を示す図である。 正常腎機能および腎機能低下を有する被験者における、エンパグリフロジン50mg経口単回投与への暴露におけるAUC0-∞を示す図である。ボックスの正中線は中央値であり、境界は25番目および75番目の百分位数である。ひげは、四分位の標準スパン(1.5x四分位範囲)である。 正常腎機能および腎機能低下を有する被験者における、エンパグリフロジン50mg経口単回投与への暴露におけるCmaxを示す図である。ボックスの正中線は中央値であり、境界は25番目および75番目の百分位数である。ひげは、四分位の標準スパン(1.5x四分位範囲)である。 正常腎機能および腎機能低下を有する被験者における、50mg経口単回投与後の推定糸球体濾過率に対する、24時間で尿中に排出されるグルコースの0〜96時間CLRを示す図である(n=40)。 正常腎機能および腎機能低下を有する被験者における、50mg経口単回投与後の推定糸球体濾過率に対する、24時間で尿中に排出されるグルコースのAUC0-∞を示す図である(n=40)。 正常腎機能および腎機能低下を有する被験者における、50mg経口単回投与後の推定糸球体濾過率に対する、24時間で尿中に排出されるグルコースの累積量を示す図である(n=40)。 正常腎機能および腎機能低下を有する被験者における、50mg経口単回投与後の尿中に排出されるグルコースの平均累積量を示す図である(n=31)。 プラセボに対してエンパグリフロジンで治療した2型糖尿病(T2DM)ならびにステージ3A、3Bおよび4慢性腎疾患(CKD)を有する患者の第52週におけHbA1c、空腹時血糖(FPG)、体重および血圧(BP)のベースラインからの変化量を示す図である。 プラセボに対してエンパグリフロジンで治療した2型糖尿病(T2DM)ならびにステージ3A、3Bおよび4慢性腎疾患(CKD)を有する患者の第52週におけHbA1c、空腹時血糖(FPG)、体重および血圧(BP)のベースラインからの変化量を示す図である。 プラセボに対してエンパグリフロジンで治療した2型糖尿病(T2DM)ならびにステージ3A、3Bおよび4慢性腎疾患(CKD)を有する患者の第52週におけHbA1c、空腹時血糖(FPG)、体重および血圧(BP)のベースラインからの変化量を示す図である。 プラセボに対してエンパグリフロジンで治療した2型糖尿病(T2DM)ならびにステージ3A、3Bおよび4慢性腎疾患(CKD)を有する患者の第52週におけHbA1c、空腹時血糖(FPG)、体重および血圧(BP)のベースラインからの変化量を示す図である。
発明の詳細な説明
本発明は、腎機能障害または慢性腎疾患(CKD)を有する患者における代謝障害、特に1型もしくは2型糖尿病または糖尿病前症および/またはそれに関連する疾患(例えば糖尿病性合併症)を治療および/または予防するための特定のSGLT-2阻害薬、特にエンパグリフロジンに関する。一側面において、本発明は、1型もしくは2型糖尿病または糖尿病前症を有し、腎機能障害または慢性腎疾患(CKD)を有する患者における血糖コントロールを改善するための特定のSGLT-2阻害薬、特にエンパグリフロジンに関する。
2型糖尿病の治療は、一般的には、まず食事・運動療法が行われ、次いで経口抗糖尿病薬の単独治療が行われる。従来の単独治療では、一部の患者において最初は血糖をコントロールできるが、それは、高率の二次無効を伴う。単剤による長期治療中に維持できない血糖の低下を達成するために、多剤を組み合わせることによって、少なくとも一部の患者において、血糖コントロールを維持するための単剤治療の限界を限定された期間克服することができる。入手可能なデータでは、大部分の2型糖尿病を有する患者において、現行の単独治療は失敗し、多剤が所望されるという結論を支持している。
しかしながら、2型糖尿病は進行性疾患であるため、従来の併用治療に対して良好な反応を示す患者であっても、血糖値を長期間安定に維持することが大変困難であるため、結局、その用量の増加またはインスリンによるさらなる治療を必要とする。既存の併用治療は血糖コントロールを増強する潜在能力を有するが、制限がないわけではない(特に長期有効性に関して)。さらにまた、従来の治療は、副作用、例えば低血糖症または体重増加のリスク増加を示す恐れがあり、それによって、それらの有効性および容認性が損なわれる場合がある。
このように、多くの患者にとって、これらの既存の薬物治療は、治療にもかかわらず代謝コントロールの進行性低下をもたらし、特に長期にわたる代謝状態を十分にはコントロールせず、従来の経口または非経口抗糖尿病薬では不適切な血糖コントロールしかもたらさない糖尿病を含む進行または後期2型糖尿病における血糖コントロールを達成し維持することができない。
従って、高血糖症の強化治療は、慢性障害の発生率を抑制することができるが、従来の抗高血糖治療薬の長期有効性、認容性および投与上の不便における限界という理由もあって、多くの2型糖尿病を有する患者は依然適切に治療されていない。
高い発生率のこの治療失敗は、2型糖尿病を有する患者における高率の長期高血糖症関連合併症または慢性障害(微小血管および大血管合併症、例えば糖尿病性腎症、網膜症もしくはニューロパチー、または心血管合併症、例えば心筋梗塞、脳卒中もしくは血管死亡率・罹患率を含む)の主な誘因である。
治療(例えば第一選択治療もしくは第二選択治療および/または単剤治療もしくは(初期もしくは付加的)併用治療など)に従来用いられている経口抗糖尿病薬は、限定するものではないが、メトホルミン、スルホニル尿素、チアゾリジンジオン、グリニドおよびα-グルコシダーゼ阻害薬を含む。
治療(例えば第一選択治療もしくは第二選択治療および/または単剤治療もしくは(初期もしくは付加的)併用治療など)に従来用いられている非経口(一般的には注射)抗糖尿病薬は、限定するものではないが、GLP-1またはGLP-1アナログおよびインスリンまたはインスリンアナログを含む。
しかしながら、これらの従来の抗糖尿病薬または抗高血糖薬の使用は種々の副作用を伴う場合がある。例えば、メトホルミンは乳酸アシドーシスまたは消化管への副作用を伴う場合がある。スルホニル尿素、グリニドおよびインスリンまたはインスリンアナログは低血糖症および体重増加を伴う場合がある。チアゾリジンジオンは浮腫、骨折、体重増加および心不全/心臓効果を伴う場合がある。α-グルコシダーゼブロッカーおよびGLP-1またはGLP-1アナログは、胃腸副作用(例えば消化不良、鼓腸もしくは下痢または吐き気もしくは嘔吐)を伴う場合があり、まれではあるが最も重篤な場合には膵炎を伴う場合がある。
1型糖尿病(Type 1 diabetes mellitusまたはType 1 diabetes)は、インスリン依存型糖尿病または若年性糖尿病とも呼ばれ、膵臓のインスリン産生β細胞の自己免疫による破壊から生じる糖尿病の型である。その後のインスリンの欠乏によって、血糖値の上昇およびグルコースの尿中排泄の増加をもたらす。古典的症状は多尿、多飲症、過食、および体重減少である。1型糖尿病は、インスリンで治療しない場合致死的である場合がある。1型糖尿病による合併症は、2型糖尿病による合併症と同一または同様である。1型糖尿病の標準治療はインスリン治療である。1型糖尿病の治療は、例えばWO2012/062698に記載されている。
SGLT2阻害薬(ナトリウム・グルコース共輸送体2)は、2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールの治療または改善のために開発されている新規クラスの薬剤を表す。グルコピラノシル置換ベンゼン誘導体は、SGLT2阻害薬として、例えばWO01/27128、WO03/099836、WO2005/092877、WO2006/034489、WO2006/064033、WO2006/117359、WO2006/117360、WO2007/025943、WO2007/028814、WO2007/031548、WO2007/093610、WO2007/128749、WO2008/049923、WO2008/055870、WO2008/055940に記載されている。グルコピラノシル置換ベンゼン誘導体は、尿糖排泄の誘導物質かつ糖尿病治療薬として提案されている。
グルコースの腎臓濾過および再取り込みは、とりわけ機構の中で定常状態血漿グルコース値に寄与し、従って抗糖尿病薬の標的として用いることができる。腎臓の上皮細胞を横切って濾過されたグルコースの再取り込みは、ナトリウム勾配に沿った細管における刷子縁膜に位置するナトリウム依存性グルコース共輸送体(SGLT)を介して行われる。発現パターンおよび物理化学的特性の異なる少なくとも3つのSGLTアイソフォームが存在する。SGLT2は、もっぱら腎臓においてのみ発現されるが、SGLT1は、腸、結腸、骨格筋および心筋などの他の組織においてさらに発現される。SGLT3は、輸送機能を有さない、腸の間質細胞におけるグルコースセンサーであることが見出されている。まだ特性決定されていない他の関連する遺伝子は、潜在的に、腎臓グルコース再取り込みにさらに寄与することができる。正常血糖では、グルコースは、腎臓におけるSGLTによって完全に再吸収されるが、10mMを超えるグルコース値では、腎臓の再取り込み能力は飽和し、糖尿(”糖尿病”)が引き起こされる。この閾値濃度は、SGLT2阻害によって低下させることができる。SGLT阻害薬フロリジンを用いる実験において、SGLT阻害が、糸球体濾液から血液へのグルコースの再取り込みを部分的に阻害し、血糖値および糖尿の低下が引き起こされることが明らかにされた。
エンパグリフロジンは、例えばWO05/092877、WO06/117359、WO06/120208、WO2010/092126、WO2010/092123、WO2011/039107、WO2011/039108において記載されている、2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールの治療または改善のための新規SGLT2阻害薬である。
従って、特定の実施形態において、本発明の意味におけるSGLT-2阻害薬はエンパグリフロジンである。
本発明は、本明細書に記載の治療(治療または予防)方法であって、腎機能障害を有する患者に、本明細書に記載のSGLT-2阻害薬の有効量および、場合により、本明細書に記載の1以上の他の活性薬または治療薬を投与することを含む前記方法に関する。
腎臓病、腎機能障害または腎機能不全を有する患者は、慢性腎機能障害または不全を有する患者を含むことができ、これらは、糸球体濾過率(GFR、ml/min/1.73m2)に従って5つの疾患ステージに(別途記載のない限り)分類することができる。ステージ1は、90以上の正常GFRに、持続性アルブミン尿(例えば30mg/g以上のUACR)または既知の構造的・遺伝的な腎臓病のいずれかを伴うことを特徴とする。ステージ2は、GFRの軽度の低下(GFR 60〜89)を特徴とする軽度の腎機能障害である。ステージ3は、GFRの中等度の低下(GFR 30〜59)を特徴とする中等度の腎機能障害である。ステージ4は、GFRの重篤な低下(GFR 15〜29)を特徴とする重篤な腎機能障害である。ターミナルステージ5は、15未満のGFRまたは透析を特徴とする確定腎不全(末期の腎臓病、ESRD)である。
従って、慢性腎疾患およびそのステージ(CKD1〜5)は、通例、腎障害(アルブミン尿)または低い推定糸球体濾過率(GFR60未満[ml/min/1.73m2](腎障害の有り無しで))のいずれかの存在に基づいて特性決定または分類されることができる。
本発明において、患者における腎機能障害の程度は、以下の推定糸球体濾過率(eGFR)に従って定義される:
正常腎機能:90ml/min/1.73m2以上のeGFR
軽度腎機能障害:60ml/min/1.73m2以上90ml/min/1.73m2未満のeGFR
中等度腎機能障害:30ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満のeGFR
重篤な腎機能障害:15ml/min/1.73m2以上30ml/min/1.73m2未満のeGFR
腎不全:15ml/min/1.73m2未満のeGFR
従って、本発明との関係において、正常腎機能を有する患者は、90ml/min/1.73m2以上のeGFRを有し、軽度腎機能障害を有する患者は、60ml/min/1.73m2以上90ml/min/1.73m2未満のeGFRを有し、中等度腎機能障害を有する患者は、30ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満のeGFRを有し、重篤な腎機能障害を有する患者は、15ml/min/1.73m2以上30ml/min/1.73m2未満のeGFRを有し、腎不全を有する患者は、15ml/min/1.73m2未満のeGFRを有する。
本発明に記載の中等度腎機能障害は、さらに、2つのサブステージ:
中等度A腎機能障害(CKD3A):45ml/min/1.73m2以上〜60ml/min/1.73m2未満のeGFR
中等度B腎機能障害(CKD3B):30ml/min/1.73m2以上45ml/min/1.73m2未満のeGFR
に分類することができる。
従って、本発明との関係において、中等度A腎機能障害を有する患者は、45ml/min/1.73m2以上〜60ml/min/1.73m2未満のeGFRを有し、中等度B腎機能障害を有する患者は、30ml/min/1.73m2以上45ml/min/1.73m2未満のeGFRを有する。
本発明において、推定糸球体濾過率(eGFR)は、下記のMDRD式:
eGFR(mL/min/1.73m2)=175x[SCr(μmol/L)/88.4]-1.154x[年齢]-0.203x[0.742(患者が女性の場合)]x[1.212(患者がアフリカ出身の場合)]
に基づく血清クレアチニン(SCr)値から導かれる。
さらなる分析のために、下記のコッククロフト-ゴールト(Cockcroft-Gault)の式:
eCCr(mL/min)=(140-年齢)x(体重kg)x[0.85(患者が女性の場合)]/(72xSCr(mg/dL))
に従って、推定クレアチニンクリアランス速度(eCCr)値に従って腎機能を分類することもできる。
eCCrに基づく腎機能分類は、eGFR分類と同様である:
正常腎機能(90mL/min以上)、軽度の障害(60mL/minから90mL/min未満)、中等度の障害(30mL/minから60mL/min未満)、および重篤な障害(15ml/min以上30ml/min未満)。
一般に、本発明に記載の軽度腎機能障害はステージ2慢性腎疾患に相当し、本発明に記載の中等度腎機能障害は、一般にステージ3慢性腎疾患に相当し、本発明に記載の重篤な腎機能障害は、一般にステージ4慢性腎疾患に相当する。同様に、本発明に記載の中等度A腎機能障害は、一般にステージ3A慢性腎疾患に相当し、本発明に記載の中等度B腎機能障害は、一般に、ステージ3B慢性腎疾患に相当する。従って、本明細書に記載の腎機能障害を有する患者に適用される本発明との関係におけるSGLT-2阻害薬、特にエンパグリフロジンの方法および使用は、慢性腎疾患の対応するステージを有する患者にも適用される。
いくつかの側面において、腎臓病、腎機能異常、腎機能不全または腎機能障害(軽度、中等度および/または重篤な腎機能障害を含む)は、血清クレアチニン濃度上昇(例えばその年齢の正常上限値よりも高い血清クレアチニン濃度、例えば男性で130〜150μmol/lまたは1.5mg/dl以上(136μmol/l以上)、女性で1.4mg/dl以上(124μmol/l以上))あるいは異常なクレアチニンクリアランス(例えば糸球体濾過率(GFR)30〜60ml/min)によって示唆される(別途記載の無い限り)こともできる。
さらなるいくつかの側面において、軽度腎機能障害は、50〜80ml/minのクレアチニンクリアランス(男性で1.7mg/dL以上、女性で1.5mg/dL以上の血清クレアチン濃度におおよそ対応する)によって示唆される(別途記載の無い限り)こともできる。中等度腎機能障害は、例えば、30〜50ml/minのクレアチニンクリアランス(男性で1.7〜3.0mg/dL、女性で1.5〜2.5mg/dLの血清クレアチニン濃度におおよそ対応する)によって示唆される(別途記載の無い限り)ことができる。重篤な腎機能障害は、例えば、30ml/min未満のクレアチニンクリアランス(男性で3.0mg/dL以上、女性で2.5mg/dL以上の血清クレアチニン濃度におおよそ対応する)によって示唆される(別途記載の無い限り)ことができる。末期の腎臓病を有する患者は透析を必要とする(例えば透析または腹膜透析)。
アルブミン尿ステージは、例えば、本明細書に記載のように分類されることもできるし、かつ/または尿アルブミンクレアチニン比によって分類されることもできる(例えば、通例30mg/g以上のUACR、場合によっては20μg/min以上のアルブミン排泄率)。例えば微量アルブミン尿は、例えば30〜300mg/g(場合によっては20〜200μg/min)のUACR、他の実施形態において、30〜200mg/gのUACRによって分類されることもでき、かつ/または顕性アルブミン尿は、例えば300mg/g以上のUACR(場合によっては200μg/min以上)、他の実施形態において、200mg/g以上のUACRによって分類されることもできる。大変高いUACR(2000mg/g以上)は、ネフローゼと分類することができる。
従って、一実施形態において、本発明は、患者における2型糖尿病を治療する方法であって、患者にエンパグリフロジンを投与する前記方法において、患者が中等度腎機能障害(またはCKDステージ3)を有する前記方法を提供する。一実施形態において、患者は中等度A腎機能障害(またはCKDステージ3A)を有する。一実施形態において、患者は中等度B腎機能障害(またはCKDステージ3B)を有する。
他の実施形態において、本発明は、2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールを改善する方法であって、患者にエンパグリフロジンを投与することを含む前記方法において、患者が中等度腎機能障害(またはCKDステージ3)を有する前記方法を提供する。一実施形態において、患者は中等度A腎機能障害(またはCKDステージ3A)を有する。一実施形態において、患者は中等度B腎機能障害(またはCKDステージ3B)を有する。
一側面において、本発明の方法において、患者の腎機能は、エンパグリフロジンで治療中に、例えば前記患者のeGFRを測定することによってモニターされる。例えば、患者の腎機能が、60ml/min/1.73m2未満または45ml/min/1.73m2未満である場合、エンパグリフロジンでの治療中に前記患者のeGFRがモニターされる。一側面において、このような方法において、前記患者のeGFRが特定の値を下まわる場合、例えば30ml/min/1.73m2未満または45ml/min/1.73m2未満である場合、エンパグリフロジンでの治療は停止される。
一実施形態において、本発明の意味における糖尿病患者は、以前に抗糖尿病薬で治療されていない患者(薬剤未投与患者)を含むことができる。従って、一実施形態において、本明細書に記載の治療は薬剤未投与患者に使用することができる。他の実施形態において、本発明の意味における糖尿病患者は、進行または後期2型糖尿病を有する患者(従来の抗糖尿病治療に失敗した患者を含む)、例えば1または2以上の本明細書に記載の従来の経口および/または非経口抗糖尿病薬では不適切な血糖コントロールを示す患者、例えばメトホルミン、チアゾリジンジオン(特にピオグリタゾン)、スルホニル尿素、グリニド、GLP-1もしくはGLP-1アナログ、インスリンもしくはインスリンアナログまたはα-グルコシダーゼ阻害薬を用いる(単剤)治療あるいはメトホルミン/スルホニル尿素、メトホルミン/チアゾリジンジオン(特にピオグリタゾン)、スルホニル尿素/α-グルコシダーゼ阻害薬、ピオグリタゾン/スルホニル尿素、メトホルミン/インスリン、ピオグリタゾン/インスリンもしくはスルホニル尿素/インスリンを用いる二剤併用治療にもかかわらず不十分な血糖コントロールを示す患者を含むことができる。従って、一実施形態において、本明細書に記載の治療は、例えば、本明細書に記載の従来の経口および/または非経口抗糖尿病薬単剤もしくは二剤もしくは三剤を用いる治療を経験した患者に使用することができる。
本発明の治療に感受性を有することができる糖尿病患者のさらなる実施形態は、限定するものではないが、高齢および/または進行糖尿病疾患を有する糖尿病患者(特に2型糖尿病患者)、例えばインスリン治療中の患者、抗糖尿病薬三剤経口治療中の患者、既存の心血管イベントを有する患者および/または進行した疾患持続期間(例えば5〜10年以上)を有する患者を含むことができる。
本発明はさらに、本明細書に記載の治療に使用するための、本明細書に記載の特定のSGLT-2阻害薬であるエンパグリフロジンを含む医薬組成物に関する。
本発明が、治療または予防を必要とする患者のことをいう場合、それは主として、ヒトの治療および予防に関する。本発明の範囲において、成人患者は、好ましくは、18歳以上のヒトである。同様に、本発明の範囲において、患者は青年のヒト、すなわち10〜17歳のヒト、好ましくは13〜17のヒトである。青年集団において、本発明の医薬組成物の投与によって、HbA1cの大変良好な低下および空腹時血糖値の大変良好な低下が認められると想定される。さらに、青年集団において、特に過体重および/または肥満体患者の青年集団において、著しい体重減少が認められると想定される。
前記のように、本発明に記載の医薬組成物の投与によって、そして特にそれに含まれるSGLT2阻害薬の高いSGLT2阻害活性を考慮すれば、過剰な血糖は患者の尿を介して排出され、その結果、体重は増加せず、さらには体重の減少さえ生じうる。従って、本発明に記載の治療または予防は、有利には、過体重および肥満症、特にクラスI肥満症、クラスII肥満症、クラスIII肥満症、内臓脂肪型肥満症および腹部肥満症からなる群から選択される状態の1以上と診断される、このような治療または予防を必要とする患者に適切である。さらに、本発明に記載の治療または予防は、有利には、体重増加が禁忌である患者に適切である。本発明に記載の医薬組成物および方法は、対応する単独治療または組み合わせパートナーを2つのみ使用する治療と比較して、より多くの患者数および長期間の治療処置に対して、所望の目標範囲、例えば7%未満、好ましくは6.5%未満へのHbA1c値の低下を可能にする。
本発明に記載の医薬組成物、特にそれに含まれるSGLT2阻害薬は、特に、空腹時血糖、食後血糖および/またはグリコシル化ヘモグロビン(HbA1c)の低下を考慮して、血糖コントロールに関して大変優れた有効性を示す。本発明に記載の医薬組成物を投与することによって、好ましくは0.5%以上の、より好ましくは1.0%以上のHbA1cの低下を達成することができ、低下は、特に、1.0%〜2.0%の範囲である。
さらにまた、本発明に記載の方法および/または使用は、有利には、以下の状態の1または2以上を示す患者に適用可能である:
(a)100mg/dLを超える、特に125mg/dLを超える空腹時血糖値または血清グルコース値;
(b)140mg/dL以上の食後血糖;
(c)6.5%以上、特に7.0%以上、特に7.5%、さらにより具体的には8.0%以上のHbA1c値。
本発明はまた、1型もしくは2型糖尿病を有する患者または糖尿病前症の最初の徴候を示す患者における血糖コントロールを改善するための医薬組成物の使用を開示する。従って、本発明はまた、糖尿病の予防を含む。従って、糖尿病前症の前記の徴候の1つが見られてすぐに、血糖コントロールを改善するために本発明に記載の医薬組成物が使用される場合、顕在性2型糖尿病の発症は遅延または予防されることができる。
さらにまた、本発明に記載の医薬組成物は、インスリン依存患者、すなわちインスリンまたはインスリン誘導体またはインスリン代替物またはインスリンもしくはその誘導体もしくは代替物を含む製剤で治療されている、または治療される予定である、またはその治療を必要とする患者の治療に特に適している。これらの患者は、2型糖尿病を有する患者または1型糖尿病を有する患者を含む。
従って、本発明の好ましい実施形態によれば、インスリン抵抗性、メタボリックシンドロームおよび/または2型もしくは1型糖尿病を有し、耐糖能異常(IGT)、空腹時血糖異常(IFG)を有すると診断された、それを必要とする患者において、血糖コントロールを改善し、かつ/または空腹時血糖値、食後血糖値および/または糖化ヘモグロビンHbA1cを低下させる方法であって、本明細書に定義されたSGLT2阻害薬を患者に投与することを特徴とする前記方法が提供される。
本発明の他の好ましい実施形態によれば、食事・運動療法の補助療法として、患者、特に2型糖尿病を有する成人患者における血糖コントロールを改善する方法が提供される。
本発明に記載の医薬組成物を用いることによって、特に抗糖尿病薬での治療にもかかわらず、例えば最大推奨用量または最大耐用量のメトホルミン経口単独治療にもかかわらず不十分な血糖コントロールを示す患者においてさえも血糖コントロールの改善が達成されうることを見出すことができる。メトホルミンに関する最大推奨用量は、例えば1日当たり2000mgまたは1日3回850mgまたはそれらの任意の均等物である。
従って、本発明に記載の方法および/または使用は、有利には、以下の状態の1または2以上を示す患者に適用可能である:
(a)食事・運動療法のみでは不十分な血糖コントロール;
(b)メトホルミン経口単独治療にもかかわらず、特に最大耐用量メトホルミン経口単独治療にもかかわらず不十分な血糖コントロール;
(c)他の抗糖尿病薬での経口単独治療にもかかわらず、特に最大耐用量の他の抗糖尿病薬での経口単独治療にもかかわらず不十分な血糖コントロール。
本発明に記載のSGLT2阻害薬の投与による血糖値の低下はインスリン非依存性である。従って、本発明に記載の医薬組成物は、以下の状態の1以上を有すると診断される患者の治療に特に適している
-インスリン抵抗性、
-高インスリン血症、
-糖尿病前症、
-2型糖尿病、特に後期2型糖尿病、
-1型糖尿病。
さらにまた、本発明に記載の医薬組成物は、以下の状態の1以上を有すると診断される患者の治療に特に適している
(a)肥満症(クラスI、IIおよび/またはIII肥満症を含む)、内臓脂肪型肥満症および/または腹部肥満症、
(b)150mg/dL以上のトリグリセリド血中濃度、
(c)女性患者における40mg/dL未満のHDLコレステロール血中濃度および男性患者における50mg/dL未満のHDLコレステロール血中濃度、
(d)130mmHg以上の収縮期血圧および85mmHg以上の拡張期血圧、
(e)100mg/dL以上の空腹時血糖値。
インスリン抵抗性および/またはメタボリックシンドロームを有する耐糖能異常(IGT)、空腹時血糖異常(IFG)を有すると診断された患者は、心血管疾患、例えば心筋梗塞、冠動脈疾患、心不全、血栓塞栓性イベントを発症するリスクが増加する傾向があると想定される。本発明に記載の血糖コントロールによって、これらの心血管リスクを軽減することができる。
さらにまた、本発明に記載の医薬組成物は、臓器移植後の患者、特に以下の状態の1以上を有すると診断される患者の治療に特に適している
(a)高齢、特に50歳を超える高齢、
(b)男性;
(c)過体重、肥満症(クラスI、IIおよび/またはIII肥満症を含む)、内臓脂肪型肥満症および/または腹部肥満症、
(d)移植前糖尿病、
(e)免疫抑制治療。
さらにまた、本発明に記載の医薬組成物は、以下の状態の1以上を有すると診断される患者の治療に特に適している:
(a)低ナトリウム血症、特に慢性低ナトリウム血症;
(b)水中毒;
(c)水貯留;
(d)135mmol/L未満の血漿ナトリウム濃度。
患者は、糖尿病または非糖尿病の哺乳動物、特にヒトであることができる。
さらにまた、本発明に記載の医薬組成物は、以下の状態の1以上を有すると診断される患者の治療に特に適している:
(a)高い血清尿酸値、特に6.0mg/dL(357μmol/L)を超える血清尿酸値;
(b)通風性関節炎、特に再発通風性関節炎の病歴;
(c)腎結石、特に再発腎結石;
(d)腎結石形成の高い傾向。
特定の実施形態において、本発明の治療に感受性を有することができる患者は、以下の疾患、障害または状態の1以上を有するかまたはそのリスクがあることができる:1型糖尿病、2型糖尿病、耐糖能異常(IGT)、空腹時血糖異常(IFG)、高血糖症、食後高血糖症、吸収後高血糖症、成人潜在性自己免疫性糖尿病(LADA)、過体重、肥満症、脂質異常症、高脂血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、hyperNEFA-emia、食後脂質異常症、高血圧、アテローム性動脈硬化症、内皮機能障害、骨粗鬆症、慢性全身性炎症、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、多嚢胞性卵巣症候群、メタボリックシンドローム、腎症、微量もしくは顕性アルブミン尿、タンパク尿、網膜症、白内障、ニューロパチー、学習もしくは記憶障害、神経変性もしくは認知障害、心血管疾患、組織虚血、糖尿病足もしくは足部潰瘍、アテローム性動脈硬化症、高血圧、内皮機能障害、心筋梗塞、急性冠症候群、不安定狭心症、安定狭心症、末梢動脈閉塞性疾患、心筋症(例えば尿毒症性心筋症を含む)、心不全、心肥大、心拍障害、血管再狭窄、脳卒中、(腎臓、心臓、大脳もしくは肝臓)虚血/再潅流障害、(腎臓、心臓、大脳もしくは肝臓)線維症、(腎臓、心臓、大脳もしくは肝臓)血管リモデリング;糖尿病疾患、特に2型糖尿病が好ましい(例えば、基礎疾患として)。
他の実施形態において、本発明の治療に感受性を有することができる患者は、糖尿病疾患、特に2型糖尿病を有し、例えば直前に述べたものから選択される1以上の他の疾患、障害または状態を有するかまたはそのリスクがあることができる。
今回、本発明の範囲において、場合により1以上の他の治療物質(例えば本明細書に記載のものから選択される)と組み合わせた本明細書に記載の特定のSGLT-2阻害薬ばかりでなく、本明細書に記載のこのようなSGLT-2阻害薬の本発明による医薬組み合わせ、組成物または組み合わせ使用は、本発明および/または1以上の上記要求の履行に適切な特性を有していることが見出された。
従って、本発明は、本明細書に記載の治療に使用するための、本明細書に記載の特定のSGLT-2阻害薬、好ましくはエンパグリフロジンに関する。
さらにまた、本発明に記載の医薬組成物の投与は、リスクのないまたはリスクの少ない低血糖症をもたらすことを見出すことができる。従って、本発明に記載の治療または予防は、有利には、低血糖症のリスク増加を示す、またはそれを有する患者においても可能である。
本発明に記載の医薬組成物は、本明細書に記載の疾患および/または状態の長期治療または予防、特に2型糖尿病を有する患者における長期血糖コントロールに特に適している。
本明細書に用いられている用語”長期”は、12週間を超える、好ましくは25週間を超える、よりさらに好ましくは1年間を超える期間内の患者の治療または患者への投与を示す。
従って、本発明の特に好ましい実施形態は、2型糖尿病を有する患者、特に後期2型糖尿病を有する患者、特に、さらに過体重、肥満症((クラスI、クラスIIおよび/またはクラスIII肥満症を含む)、内臓脂肪型肥満症および/または腹部肥満症と診断される患者における血糖コントロールの改善、特に長期改善のための治療、好ましくは経口治療のための方法を提供する。
患者に投与される本発明に記載の医薬組成物の量および本発明に記載の治療または予防への使用に必要とされる本発明に記載の医薬組成物の量は、投与経路、治療または予防が必要とされる疾患の性質および重症度、患者の年齢、体重および状態、併用薬によって異なり、最終的には担当医師の裁量によることは明らかであろう。しかしながら、一般に、本発明に記載のSGLT2阻害薬は、その投与によって、患者における血糖コントロールが治療されるか、または改善されるのに十分な量でその医薬組成物または剤形に含まれる。
高尿酸血症または高尿酸血症に関連する状態の治療のために、本発明に記載のSGLT2阻害薬は、患者の血漿グルコースの恒常性を乱さずに、特に低血糖症を誘発せずに高尿酸血症を治療するのに十分な、十分な量で医薬組成物または剤形に含まれる。
腎結石の治療または予防のために、本発明に記載のSGLT2阻害薬は、患者の血漿グルコースの恒常性を乱さずに、特に低血糖症を誘発せずに腎結石を治療するのに十分な、十分な量で医薬組成物または剤形に含まれる。
低ナトリウム血症および関連状態の治療のために、本発明に記載のSGLT2阻害薬は、患者の血漿グルコースの恒常性を乱さずに、特に低血糖症を誘発せずに低ナトリウム血症または関連状態を治療するのに十分な、十分な量で医薬組成物または剤形に含まれる。
以下に、本発明に記載の医薬組成物および方法および使用に用いられるSGLT2阻害薬の量の好ましい範囲を説明する。これらの範囲は、成人患者、特にヒト、例えばおおよそ70体重(kg)のヒトに1日当たり投与される量を指し、従って、1日当たり2、3または4以上の投与回数および他の投与経路および患者の年齢に応じて適合させることができる。
本発明の範囲で、医薬組成物は、好ましくは経口投与される。投与の他の形態は可能であり、以下に説明する。好ましくは、SGLT2阻害薬を含む1以上の剤形は、経口または通常、公知の剤形である。
一般に、本発明に記載の医薬組成物および方法におけるSGLT2阻害薬の量は、好ましくは、通例、前記SGLT2阻害薬を用いる単独治療に推奨される量である。
SGLT2阻害薬の好ましい投与量範囲は、1日当たり0.5mg〜200mg、より好ましくは1〜100mg、最も好ましくは1〜50mgである。一側面において、SGLT2阻害薬エンパグリフロジンの好ましい用量は、1日当たり10mgまたは25mgである。経口投与が好ましい。従って、医薬組成物は前記の量、特に1〜50mgまたは1〜25mgである。SGLT2阻害薬、特にエンパグリフロジンの特定の用量強度(例えば錠剤またはカプセル当たり)は、例えば1、2.5、5、7.5、10、12.5、15、20、25または50mgである。一側面において、医薬組成物は10mgまたは25mgのエンパグリフロジンを含む。活性成分の投与は1日3回まで、好ましくは1日1回かまたは2回、最も好ましくは1日1回行うことができる。
分離または複数剤形、好ましくはパーツのキットとして存在する医薬組成物は、患者のそれぞれの治療ニーズに柔軟に合わせる併用治療に有用である。
第1の実施形態によれば、好ましいパーツのキットは、SGLT2阻害薬および少なくとも1つの薬学的に許容される担体を含む剤形を含むコンテインメントを含む。
本発明のさらなる側面は、本発明に記載の分離剤形として存在する医薬組成物および、その分離剤形が組み合わせまたは交代で投与されるという使用説明書を含むラベルまたは添付文書を含む製品である。
第1の実施形態によれば、製品は、(a)本発明に記載のSGLT2阻害薬を含む医薬組成物および(b)その医薬が投与される使用説明書を含むラベルまたは添付文書、を含む。
本発明に記載の医薬組成物の所望の用量は、有利には、1日1回または、適切な間隔で投与される分割量で、例えば1日当たり2回または3回以上の用量で投与される分割量で提供することができる。
医薬組成物は、液体形もしくは固形または吸入もしくは通気投与に適した形で、経口、直腸内、経鼻、局所(頬内および舌下を含む)、経皮、膣内または非経口(筋肉内、皮下および静脈内を含む)投与のために製剤化することができる。これらの製剤は、適切な場合には、好都合に個別の投与単位で提供することができ、製薬業界に公知の方法のいずれかによって製造することができる。すべての方法は、活性成分と、液体担体もしくは微細固体担体または両方などの1以上の薬学的に許容される担体とを配合し、次いで必要に応じて、その製品を所望の製剤に成形する段階を含む。
医薬組成物は、錠剤、顆粒、細粒、粉末剤、カプセル、カプレット、軟カプセル、ピル、経口溶液、シロップ、ドライシロップ、チュアブル錠、トローチ、発泡錠、滴剤、懸濁液、速溶錠、経口急速分散錠などの形態で製剤化することができる。
医薬組成物および剤形は、好ましくは、製剤の他の成分と適合し、そのレシピエントに有害ではないという意味で”許容され”なければならない1以上の薬学的に許容される担体を含む。薬学的に許容される担体の例は当業者に公知である。
経口投与に適した医薬組成物は、有利には、それぞれが活性成分の所定量を含む分離した単位、例えばカプセル(軟ゼラチンカプセルを含む)、カシェ剤もしくは錠剤として;粉末もしくは顆粒として;溶液、懸濁液としてまたはエマルション、例えばシロップ、エリキシル剤もしくは自己乳化性デリバリーシステム(SEDDS)として提供することができる。活性成分はまた、ボーラス、舐剤もしくはペーストとして提供することもできる。経口投与のための錠剤およびカプセルは、従来の賦形剤、例えば結合剤、増量剤、滑沢剤、崩壊剤または湿潤剤を含むことができる。錠剤は、当該分野で公知の方法に従ってコーティングされることができる。経口液体製剤は、例えば水性もしくは油性懸濁液、溶液、エマルション、シロップまたはエリキシル剤の形態であることもでき、水または他の適切なビヒクルによる使用前の構成のための乾燥製品として提供することもできる。このような液体製剤は、従来の添加剤、例えば縣濁化剤、乳化剤、非水性ビヒクル(食用油を含むこともできる)または防腐剤を含むことができる。
本発明に記載の医薬組成物は、非経口投与(例えば注射、例えばボーラス注射もしくは持続注入)のために製剤化することもできるし、添加した防腐剤を含むアンプル、プレフィルドシリンジ、小容量輸液または、複数回量容器中に投薬単位形で提供することもできる。組成物は、油状または水性ビヒクルの懸濁液、溶液またはエマルションなどの形態をとることもできるし、懸濁化剤、安定化剤および/または分散剤などの製剤用薬剤を含むこともできる。あるいはまた、活性成分は、滅菌固体の無菌単離または、使用前での適切なビヒクル、例えば滅菌パイロジェンフリー水での構成のための、溶液からの凍結乾燥によって得られる粉末形であることもできる。
担体が固体である、直腸投与に適した医薬組成物は、最も好ましくは、投薬単位座剤で提供される。適切な担体は、当該技術分野で一般的に用いられるカカオバターおよび他の材料を含み、座剤は、活性化合物(単数または複数)と軟化もしくは融解した担体(単数または複数)とを混合し、次いで冷蔵し、型で形成することによって好都合に製造することができる。
本発明に記載の医薬組成物および方法は、前記の疾患および状態の治療および予防に有益な効果を示す。有益な効果は、例えば、有効性、用量強度、投与頻度、薬力学的性質、薬動力学的性質、少ない副作用、便利さ、コンプライアンスなどに関して見られる。
本発明に記載のSGLT2阻害薬およびそのプロドラッグの製造方法は当業者に公知である。有利には、本発明に記載の化合物は、前記の特許出願を含む文献の合成方法を用いて製造することができる。好ましい製造方法はWO2006/120208およびWO2007/031548に記載されている。エンパグリフロジンに関しては、有益な結晶形は国際特許出願WO2006/117359に記載されている(参照によりその全体が本願に含まれる)。
活性成分は、薬学的に許容される塩の形態で存在することができる。薬学的に許容される塩は、限定するものではないが、例えば塩酸、硫酸およびリン酸などの無機酸の塩;シュウ酸、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、安息香酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、コハク酸およびグルタミン酸などの有機カルボン酸ならびにメタンスルホン酸およびp-トルエンスルホン酸などの有機スルホン酸の塩を含む。塩は、溶媒および分解剤中で、適切な量および割合で本化合物および酸を混合することによって製造することができる。これらの塩は、他の塩形からのカチオンまたは陰イオン交換によって製造することもできる。
活性成分またはその薬学的に許容される塩は、溶媒和物の形態、例えば水和物またはアルコール付加体で存在することができる。
場合により、1以上の他の活性物質と共に本明細書に記載のSGLT-2阻害薬を含む治療薬に使用するための医薬組成物または組み合わせもまた考えられる。
さらにまた、本発明は、本明細書に記載の治療に使用するための、場合により、それぞれが本明細書に記載されている1または2以上のさらなる活性薬と組み合わせたSGLT-2阻害薬に関する。
さらにまた、本発明は、本発明の治療および/または予防目的に適した医薬組成物を製造するための、場合により、それぞれが本明細書に記載されている1または2以上のさらなる活性薬と組み合わせたSGLT-2阻害薬の使用に関する。
本発明はさらに、本明細書に記載の治療に使用するための、本明細書に記載の特定のSGLT-2阻害薬、好ましくはエンパグリフロジンおよびメトホルミンおよび/またはDPP-4阻害薬、例えばリナグリプチンに関する。
本発明はさらに、特に、本明細書に記載の治療における同時、分離または順次使用のための、特定のSGLT-2阻害薬(特にエンパグリフロジン)ならびに、メトホルミン、スルホニル尿素、ナテグリニド、レパグリニド、チアゾリジンジオン、α-グルコシダーゼ阻害薬、インスリンもしくはインスリンアナログ、GLP-1もしくはGLP-1アナログおよびDPP-4阻害薬からなる群から選択される1以上の他の抗糖尿病薬を含む組み合わせに関する。
本発明はさらに、代謝疾患、特にそれに関連する2型糖尿病および/または状態(例えば糖尿病性合併症)を治療および/または予防する方法であって、それを必要とする患者(特にヒト患者)、例えば本明細書に記載の患者への、メトホルミン、スルホニル尿素、ナテグリニド、レパグリニド、チアゾリジンジオン、PPAR-γ-アゴニスト、α-グルコシダーゼ阻害薬、インスリンもしくはインスリンアナログ、GLP-1もしくはGLP-1アナログおよびDPP-4阻害薬からなる群から選択される1以上の他の抗糖尿病薬の有効量の組み合わせ(例えば同時、分離もしくは順次)投与を含む前記方法に関する。
本発明はさらに、本明細書に記載の治療または治療法、例えば代謝疾患、特にそれに関連する2型糖尿病および/または状態(例えば糖尿病性合併症)を治療および/または予防する方法であって、それを必要とする患者(特にヒト患者)、例えば本明細書に記載の患者に、エンパグリフロジンならびに、場合により1以上の他の治療薬、例えばメトホルミン、スルホニル尿素、ナテグリニド、レパグリニド、チアゾリジンジオン、PPAR-γ-アゴニスト、α-グルコシダーゼ阻害薬、インスリンもしくはインスリンアナログ、GLP-1もしくはGLP-1アナログおよびDPP-4阻害薬からなる群から選択される抗糖尿病薬の治療的有効量を投与することを含む前記方法に関する。
本発明の範囲において、本発明に記載の組み合わせ、組成物または組み合わせ使用は、活性成分または要素の同時、順次または個別投与を考えることができることが理解されるべきである。
これに関連して、本発明の意味における”組み合わせ”または”組み合わされた”は、限定するものではないが、固定された、および固定されていない(例えば独立した)形態(キットを含む)を含むこともできるし、使用、例えば成分または要素の同時、順次または分離使用を含むこともできる。
本発明の併用投与は、活性成分または要素を一緒に投与すること、例えば同時に単一のもしくは2つの分離した製剤または剤形で投与することによって行うことができる。あるいはまた、投与は、順次に、例えば2つの分離した製剤または剤形で連続して活性成分または要素を投与することによって行うことができる。
本発明の併用治療のために、活性成分または要素は、別々に(それらが別々に製剤化されることを意味する)投与することもできるし、一緒に(同じ製剤または同じ剤形で製剤化されることを意味する)製剤化されることもできる。故に、本発明の組み合わせの要素の1つの投与は、その組み合わせの他の要素の投与の前であることもできるし、それと同時であることもできるし、その後であることもできる。
別途記載のない限り、併用治療は、第1選択、第2選択または第3選択治療を指すこともできるし、初期治療もしくは付加的併用治療または補充療法を指すこともできる。
本発明はさらに、本明細書に記載の治療に使用するための、メトホルミンと組み合わせた、本明細書に記載の特定のSGLT-2阻害薬、好ましくはエンパグリフロジンに関する。
メトホルミンは、通例、約100mg〜500mgもしくは200mg〜850mg(1日1〜3回)または1日1回もしくは1日2回約300mg〜1000mgで、種々の用法・用量を用い、1日当たり約500mg〜2000mg、最大2500mgの様々な用量で投与され、遅延放出メトホルミンは、約100mg〜1000mgまたは好ましくは1日1回もしくは1日2回で約500mg〜2000mgの用量で投与される。特定の用量強度は、メトホルミン塩酸塩250、500、625、750、850および1000mgであることができる。
10〜16歳の小児のためには、推奨されるメトホルミンの開始用量は1日1回500mg投与である。もしこの用量で適切な結果が得られない場合は、用量は、1日2回500mgに増量することができる。500mg毎週の増分で、分割投与で(例えば2または3分割投与で)最大1日量2000mgまでさらに増量を行うことができる。吐き気を抑えるために、食物と共にメトホルミンを投与することができる。
DPP-4阻害薬の例はリナグリプチンであり、これは通例1日当たり5mgの投与量で投与される。従って、医薬組成物は、SGLT2年齢に加えて、特に10mgまたは25mgの量のエンパグリフロジンに加えて、リナグリプチン5mgを含むことができる。
ピオグリタゾンの用量は、通例、1日1回約1〜10mg、15mg、30mgまたは45mgである。
ロシグリタゾンは、通例、1日1回(または2回分割)4〜8mgの用量で投与される(典型的な用量強度は2、4および8mgである)。
グリベンクラミド(グリブリド)は、通例、1日1回(または2回分割)2.5〜5から20mgの用量で投与され(典型的な用量強度は1.25、2.5および5mgである)、微粒子化グリベンクラミドは、1日1回(または2回分割)0.75〜3から12mgの用量で投与される(典型的な用量強度は1.5、3、4.5および6mgである)。
グリピジドは、通例、1日1回2.5から10〜20mg(または2回分割最大40mg)の用量で投与され(典型的な用量強度は5および10mgである)、徐放性グリベンクラミドは、1日1回5〜10mg(最大20mg)の用量で投与される(典型的な用量強度は2.5、5および10mgである)。
グリメピリドは、通例、1日1回1〜2から4mg(最大8mg)の用量で投与される(典型的な用量強度は1、2および4mgである)。
非スルホニル尿素インスリン分泌促進剤ナテグリニドは、通例、食事と共に60〜120mgの用量で投与される(最大360mg/日、典型的な用量強度は60および120mgである)。レパグリニドは、通例、食事と共に0.5〜4mgの用量で投与される(最大16mg/日、典型的な用量強度は0.5、1および2mgである)。レパグリニド/メトホルミンの二者併用は、1/500および2/850mgの用量強度である。
本発明のさらなる実施形態、特徴および利点は、以下の実施例から明らかになるであろう。以下の実施例は、例示のためであり、本発明の原理を制限するものではない。
2型糖尿病(T2DM)および腎機能障害(RI)を有する患者におけるエンパグリフロジン
52週間の第3相試験によって、T2DMおよびRIを有する患者において、既存の治療に対する付加治療としてのエンパグリフロジン(EMPA)の有効性と安全性を調査した。軽度RIを有する患者(eGFR[MDRD式]60〜90mL/min/1.73m2;n=290;平均年齢62.6歳;平均BMI31.5kg/m2)にEMPA10もしくは25mg qdまたはプラセボ(PBO)を投与した。中等度RIを有する患者(eGFR30〜60ml/min/1.73m2未満;n=374;平均年齢64.9歳;平均BMI30.2kg/m2)にEMPA25mg qdまたはPBOを投与した。一次エンドポイントは、第24週におけるHbA1cのベースラインからの変化量であった。探査エンドポイントには、第24週における空腹時血糖(FPG)、体重および血圧(BP)のベースラインからの変化量を含めた(図1)。
第24週において、PBOに対して、EMPAはHbA1cを著しく低下させた。さらなる分析は、FPG、体重およびBPの著しい減少を示した。第24週において、EMPA10mg、25mgおよびPBOのそれぞれに関して、全患者の79.6%、75.4%および72.7%に有害事象(AE)が報告された(EMPA25mgまたはPBOにおいて、重篤なRI[n=74]を有する探査群を含む)。EMPA10mgに対して患者の23.5%、EMPA25mgに対して患者の22.1%、PBOに対して患者の22.9%に低血糖症(血漿グルコース70mg/dL以上および/または援助を必要とするもの)が報告された。EMPA10mgに対して患者の10.2%、EMPA25mgに対して患者の9.0%、PBOに対して患者の8.2%に尿路感染症と一致するAEが報告された。EMPA10mgに対して患者の6.1%、EMPA25mgに対して患者の2.5%、PBOに対して患者の1.3%に性器感染症と一致するAEが報告された。
結論として、T2DMおよび軽度もしくは中等度RIを有する患者において、EMPAは、PBOに対してHbA1c、体重およびBPを減少させ、認容性は良好であった。
中等度Aおよび中等度B腎機能障害を有する患者に対しても、一次エンドポイントを解析した。中等度A腎機能障害を有する患者に関しても、第24週におけるベースラインからのHbA1cの調整済み平均変化量に関するプラセボとの差は-0.46%(95%CI:-0.66、-0.27)であった。中等度B腎機能障害を有する患者に関しては、第24週におけるベースラインからのHbA1cの調整済み平均変化量に関するプラセボとの差は-0.39%(95%CI:-0.58、-0.19)であった。
2型糖尿病を有する患者における腎グルコース閾値に対するエンパグリフロジン暴露の効果を定量するための混合効果モデリング
選択的かつ強力なSGLT2阻害薬であるエンパグリフロジンは、腎グルコース閾値(RTG)を低下させることによって腎グルコース再吸収を抑制し、2型糖尿病(T2DM)を有する患者における尿中グルコース排泄(UGE)を増加させ、血漿グルコース(PG)を減少させる。本解析は、非線形混合効果モデリングを用いて、エンパグリフロジン暴露とT2DMを有する患者におけるUGEとの関係を特徴付けることによってRTGに対するエンパグリフロジンの影響を定量することを目的とした。
3つの第1相/第2相臨床試験(N=223;プラセボ、エンパグリフロジン1日1回[QD]1〜100mg)からのUGE、PG、PKおよび推定糸球体濾過率(eGFR)データを用いて、薬物動態学(PK)-薬力学(PD)モデルを開発した。このモデルは、PGがRTGより大きい場合、PGおよびeGFRの増加と共にUGEは増加し、RTGがPG以上の場合、尿への少量のグルコース漏出が生じる(一部が再吸収されると推定[FRAC])と仮定した。再吸収は、最大再吸収グルコース濃度(Gmax)および最大半量輸送(Km)に到達したPG濃度によってパラメーター化した非線形関数によって推定した。最大阻害作用(Imax)および最大半量阻害濃度(IC50)は、腎グルコース吸収の阻害を説明した。最大再吸収(薬効を含む)とKMとの差としてRTGを算出した。エンパグリフロジン腎機能障害試験のブートストラップおよび外部予測チェックによってこのモデルを評価した。
パラメータ推定値(95%CI)は、Gmax:374(347、391)mg/dL;Km:144(113、163)mg/dL;Imax:0.559(0.545、0.607);IC50:5.28(3.53、8.91)nmol/L;FRAC:0.999(0.998、0.999)であった。算出されたプラセボのRTGは230mg/dLであった。エンパグリフロジン濃度の増加と共にRTGは低下した。1、5、10および25mgの用量は、それぞれ100.5、43.8、33.1および26.0mg/dLのRTG値を与えた。外部予測チェックは、一連のeGFR値(末期の腎臓病から正常腎機能まで)にわたってバイアスのないUGEの予測を明らかにした。10および25mg qdに対して、それぞれ50%以上および90%の被験者がその投与間隔にわたってRTGを低下させるためのIC80以上の定常状態エンパグリフロジン濃度を維持することをシミュレーションは示した。
腎機能障害を有する被験者におけるエンパグリフロジンの薬動力学および薬力学
被験者。体重が少なくとも45kgであり(女性のみ)、18〜34kg/m2のボディマス指数(BMI)を有する年齢18〜75歳の男女の被験者を本治験の組み入れに適格とした。正常腎機能を有する治験参加者(90mL/min/1.73m2を超えるeGFR;対照)はT2DMを有することが望まれた。軽度腎機能障害(60〜89mL/min/1.73m2のeGFR)、中等度腎機能障害(30〜59mL/min/1.73m2のeGFR)、重篤な腎機能障害(30ml/min/1.73m2未満のeGFR)または腎不全/ESRD(透析を必要とする)を有する患者は、T2DMを有することを必要としなかった。Modification of Diet in Renal Disease(MDRD)式: 186x血清クレアチニン-1.154x年齢-0.203x[0.742(女性の場合)]を用いてeGFRを算出した。
最近、治験(複数回投与:2ヶ月以内;単回投与:1ヶ月以内)に参加したか、アルコール(男性60g/日以上;女性40g/日以上)または薬物を乱用しているか、以前の4週間に100mLを超える血液を献血したか、P糖タンパク質またはシトクロムP4503Aを阻害するかまたは誘導することが知られている併用薬を摂取しているか、または正常および臨床的妥当性からはずれた医療または検査結果を有している被験者は、本治験から除外した。
中等度および重篤な併発した肝障害、重篤な腎貧血を示す8g/dL未満のヘモグロビン(ヘモグロビン濃度を維持するためにエリスロポエチンを用いることができる)ならびに、腎臓病の治療のために摂取していた薬物を除く、過去1ヶ月以内の、長い半減期(24時間を超える)(または、それを超える場合、その薬物の10半減期以内)を有する薬物の摂取を含む、腎機能障害またはT2DM以外の重大な疾患を有している、腎機能障害を有している被験者は除外した。
本研究者は、腎センターと協力して、各群につき8名の被験者を動員することを目指した。正常腎機能を有する被験者は、可能であれば、年齢(±5歳)および体重(±15%)によって腎機能障害群の患者とマッチさせた。
治験デザイン。エンパグリフロジン50mg単回投与の薬動力学、薬力学および安全性に関する腎機能に対する効果を評価するために、この2施設オープンラベルパラレルグループ試験を試みた。治験薬投与の21日前までに、適格性に関して被験者の適格性をスクリーニングした。一晩絶食後、被験者を研究ユニットに所属させ、水240mLと共にエンパグリフロジン50mgを投与した(1日目)。治験薬投与の1時間前および1時間後を除けば、水を自由に摂取させた。24時間の医学的監視に続いて、被験者を退院させ(2日目)、彼らが試験終了時検査(最終試験手順後14日以内)に参加するまで、外来患者としてモニターした。
薬物動態学エンドポイント。本治験の目的の1つは、AUC0-∞およびCmaxに関する一次エンドポイントに基づく、エンパグリフロジンの相対的バイオアベイラビリティーに対する腎機能障害の効果を測定することであった。二次薬物動態学エンドポイント胃には、エンパグリフロジンのtmax、t1/2、fe0-96、CLR,0-96および血漿タンパク結合を含めた。
薬力学エンドポイント。本治験の薬力学エンドポイントは、治験薬の投与前24時間にわたって得たベースライン測定を用い、ベースラインに対して薬剤投与後24時間にわたるUGEの累積量(UGE0-24)であった。
試料採取および分析。臨床検査(44mL)、薬物動態学評価(50mL)およびタンパク結合測定(30ml)のために、試験期間にわたって、各被験者からおおよそ124mLの血液を採取した。被験者が少なくとも10時間絶食した後に、臨床検査室検査のための血液試料を採取した。
エンパグリフロジンの血漿中濃度の定量のために、投与前および投与後0.33、0.67、1、1.5、2、2.5、3、4、6、8、10、12,14、24、36、48、72、96時間に、前腕静脈から血液2.7mLをK3-EDTA(エチレンジアミン四酢酸三カリウム)-抗凝固薬採血管中に採取した。採取30分前に、4〜8℃、2000〜4000gで10分間試料を遠心分離した。分析のためにドライアイスを入れて発送するまで、得られたEDTA血漿を-18℃で保存した。
薬剤投与前24時間にわたって、かつ薬剤投与後以下の間隔:0〜4、4〜8、8〜12、12〜24、24〜36、36〜48、48〜72および72〜96時間で尿を採取した。尿容器を、空で、および各試料採取期間終了時に計量し、差を尿量として記録した(重量は容量と等しいとし、すなわち1kg=1Lとした)。薬剤投与後25時間まで尿容器を冷蔵し、分析のためにドライアイスを入れて発送するまで、アリコートを-18℃で保存した。
有効性が検証された高速液体クロマトグラフィー・タンデム質量分析法(HPLC-MS/MS)アッセイによって、血漿および尿中のエンパグリフロジン濃度を測定した。保持液抽出法によって、尿または血漿からエンパグリフロジンおよび内部標準[13C6]-エンパグリフロジンを抽出した。窒素雰囲気下で蒸発後に、残留物を再構成し、MS/MS検出を備えた液体クロマトグラフィーによって分析した。ヒト血漿におけるエンパグリフロジンの定量下限は、1.11nmol/Lであり、試料量0.15mLを用いて1110nmol/Lまで直線性があり、ヒト尿においては4.44nmol/Lであり、0.05mLの試料量を用いて4440nmol/Lまで直線性があった。血漿および尿の両方に関して結果をピーク面積比を用いて算出し、重み付き(1/x2)二次回帰を用いて検量線を作成した。
エンパグリフロジンのタンパク結合の測定のために、投与前、投与後1.5および3時間で血液10mLを採取した。4℃、4000gで10分間血液を遠心分離し、分析のためにドライアイスを入れて発送するまで、血漿を-20℃で保存した。37℃における平衡透析によって、エンパグリフロジンおよび内部標準[13C6]-エンパグリフロジンのヒト血漿タンパク質への結合を測定した。品質管理測定として、投与前血漿試料を用いてタンパク結合分析を行った。
WinNonlin(登録商標)ソフトウェア(v5.01、Pharsight社、マウンテンビュー、カリフォルニア州、米国)を用いて薬動力学的パラメータを算出した。各被験者の血漿中濃度時間プロフィールから、Cmaxおよびtmax値を直接的に決定した。濃度-時間プロフィールの最終対数線形薬物廃棄部分に対する時間対ln(C)の回帰から見かけの最終速度定数(λz)を推定した。t1/2はln(2)とλzの商として算出した。最終時点までの血漿中濃度-時間曲線下面積(AUC0-tz)を、漸増濃度に対しては線形台形法を用い、漸減濃度に対しては、対数台形法を用いて算出した。AUC0-∞値は、最終測定濃度とλzの商によって得た外挿面積を用い、最終測定濃度までのAUCの合計として推定した。各採取間隔において尿中に未変化で排出される薬物の量(Ae)は、尿中濃度と尿量の積として決定した。尿中に未変化で排出される用量の小部分(fe)は、全投与間隔および投与容量に対する排出される薬物の総量の商として決定された。腎クリアランス(CLR)は、AUCに対するAeの商として決定された。-24〜0時間および投与後0〜96時間に採取した各尿試料で測定されたグルコース濃度を用いて累積UGEを算出した。UGE(mg)は以下のように算出した:グルコース濃度[mg/dL]x尿量[dL])。結果を図2〜6に示す。
統計解析。薬動力学的評価に関連するプロトコル違反のない少なくとも1つの一次エンドポイントに関する少なくとも1つの観察を示した全被験者は、相対的バイオアベイラビリティーの分析(薬物動態学分析セット)に含めた。ベースラインUGE値(投与前0〜24時間)およびUGE分析に関連するプロトコル違反のない投与後0〜24時間のUGE値を有する全被験者は、UGE分析セットに含めた。治験薬を投与した全被験者(治療セット)に関して全安全性解析を行った。
本治験の目的の1つは、AUC0-∞およびCmaxおよびそれらの両側90%CIの点推定量(調整した幾何平均[gMean]T/R比)を提示することによって、種々の程度の腎機能障害(T1〜4)を有する被験者と比較して、正常腎機能を有する被験者(R)におけるエンパグリフロジンの相対的バイオアベイラビリティーを調査することであった。腎機能(正常、軽度障害、中等度障害、重篤な障害または腎不全/ESRD)に対応する固定効果を含む、対数スケールでの分散分析(ANOVA)モデルを用いてAUC0-∞およびCmaxを解析した。薬剤投与後のベースラインからの0〜24時間でのUGEの変化量を、ベースラインUGE値を連続型共変量として含み、腎機能に対応する固定効果を含む共分散解析(ANCOVA)モデルによって解析した。全薬物動態学および薬力学パラメータの記述統計値を算出した。安全性解析は、記述的な解析であった。
2型糖尿病(T2DM)ならびにステージ3A、3Bおよび4慢性腎疾患(CKD)を有する患者におけるエンパグリフロジン
52週間の第3相試験によって、T2DMならびにCKDステージ3A、3Bおよび4を有する患者において、既存の治療に対する付加治療としてのエンパグリフロジン(EMPA)の有効性および安全性を調査した。CKDステージ3A(eGFR[MDRD式]45〜60ml/min/1.73m2未満;n=180;平均[SD]年齢64.5[8.0]歳;平均[SD]BMI30.5[5.2]kg/m2)、CKDステージ3B(eGFR30〜45ml/min/1.73m2;n=194;平均[SD]年齢65.2[9.0]歳;平均[SD]BMI30.0[5.4]kg/m2)またはCKDステージ4(eGFR15〜30ml/min/1.73m2;n=74;平均[SD]年齢64.1[11.1]歳;平均[SD]BMI30.4[5.6]kg/m2)を有する患者に52週間EMPA25mg qdまたはPBOを投与した。探査解析において、我々は、第52週における、HbA1c、空腹時血糖(FPG)、体重ならびに収縮期および拡張期血圧(SBPおよびDBP)のベースラインからの変化量を含むEMPAの長期有効性および安全性を評価した(図7)。
EMPA25mgは、CKDステージ3Aおよび3Bを有する患者における、第52週におけるPBOに対するHbA1cを著しく低下させた(表)。EMPA25mgは、CKDステージ4を有する患者におけるHbA1cを低下させなかった(表)。EMPAは、CKDステージ3Aを有する患者におけるFPG、体重、SBPおよびDBPを著しく低下させ、CKDステージ3Bを有する患者におけるFPGおよび体重を著しく低下させた(表)。CKDステージ4を有する患者ににおいて、FPG、体重およびBPの減少が観察された(表)。52週間の治療の間に、EMPA25mgおよびPBOによって、それぞれ、CKDステージ3Aを有する患者の86.8%および79.8%に、EMPA25mgおよびPBOによって、それぞれ、CKDステージ3Bを有する患者の80.2%および86.7%に、EMPA25mgおよびPBOによって、それぞれ、CKDステージ4を有する患者の91.9%および83.8%に有害事象(AE)が報告された。EMPA25mgおよびPBOによって、それぞれ、CKDステージ3Aを有する患者の4.4%および2.2%に、EMPA25mgまたはPBOによって、CKDステージ3Bを有する患者の3.1%に、EMPA25mgまたはPBOによってCKDステージ4を有する患者の5.4%に、等張性脱水と一致するAEが報告された。EMPA25mgおよびPBOによって、それぞれ、CKDステージ3Aを有する患者の16.5%および18.0%に、EMPA25mgおよびPBOによって、それぞれ、CKDステージ3Bを有する患者の16.7%および13.3%に、EMPA25mgおよびPBOによって、それぞれ、CKDステージ4を有する患者の18.9%および8.1%に、尿路感染症と一致するAEが報告された。
52週間のEMPA25mgは、T2DMおよびCKDステージ3Aまたは3Bを有する患者におけるプラセボと比較して、顕著で臨床的に有用なHbA1cの低下と関連していた。EMPAは、T2DMおよびCKDステージ3A、3Bまたは4を有する患者における体重およびBPの好ましい低下を引き起こした。
2型糖尿病の治療
エンパグリフロジンによる2型糖尿病患者の治療は、グルコース代謝状態の急速な改善の実施に加えて、長期の代謝状態の悪化を防ぐ。これは、長期間、例えば3ヶ月間から1年、またはさらには1〜6年、本発明に記載の組み合わせで治療し、他の抗糖尿病薬および/または抗肥満薬で治療した患者と比較することによって観察することができる。他の治療と比較して、空腹時グルコースおよび/またはHbA1c値の増加がないかまたほんのわずかしか増加しないことが観察される場合に治療成功の根拠となる。他の治療を受けた患者と比較して、本発明に記載の組み合わせで治療された患者における、グルコースの代謝ポジションの悪化(例えば6.5%を超える、または7%を超えるHbA1c値の増加)の、(追加の)経口抗糖尿病薬での治療またはインスリンまたはインスリンアナログでの治療が必要とされるポイントまでの百分率が顕著に少ない場合、治療成功のさらなる根拠が得られる。
インスリン抵抗性の治療
異なる期間行われる臨床試験(例えば2週間から12か月間)において、治療の成功は正常血糖-高インスリン血症クランプ試験を用いてチェックされる。初期値、プラセボ群または異なる治療薬を投与された群と比較した、試験終了時におけるグルコース注入速度の著しい上昇によって、インスリン抵抗性の治療における本発明に記載の治療薬の有効性が証明される。
高血糖症の治療
異なる期間行われる臨床試験(例えば1日から24ヶ月間)において、高血糖症を有する患者における治療の成功は、空腹時グルコースまたは非空腹時グルコース(例えば食後またはGTTによるローディング試験後または制限食後)を測定することによってチェックされる。初期値、プラセボ群または異なる治療薬を投与された群と比較した、試験終了時におけるこれらのグルコース値の著しい低下によって、高血糖症の治療における本発明に記載の併用治療薬の有効性が証明される。
医薬組成物および剤形の例
以下の、経口投与のための固体医薬組成物および剤形の例は、本発明を、これらの実施例に限定することなく、より十分に本発明を例示するためのものである。経口投与のための組成物および剤形のさらなる例は、WO2010/092126に記載されている。用語”活性物質”は、本発明に記載のエンパグリフロジン、特にWO2006/117359およびWO2011/039107の記
載におけるその結晶形を意味する。
2.5mg、5mg、10mg、25mg、50mgの活性物質を含む錠剤
Figure 2017186371
錠剤の製造、活性医薬成分、賦形剤およびlフィルムコーティングシステムの詳細は、WO2010/092126、特にその実施例5および6に記載されている(参照により、その全体が本願に組み込まれる)。

Claims (30)

  1. 患者における糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病を治療する方法であって、患者にエンパグリフロジンを投与することを含む前記方法において、患者が中等度腎機能障害またはステージ3慢性腎疾患(CKD)を有する前記方法。
  2. 患者が中等度A腎機能障害またはステージ3A慢性腎疾患(CKD)を有する、請求項1に記載の方法。
  3. 患者が中等度B腎機能障害またはステージ3B慢性腎疾患(CKD)を有する、請求項1に記載の方法。
  4. 2型糖尿病を有する患者における血糖コントロールを改善する方法であって、患者にエンパグリフロジンを投与することを含む前記方法において、患者が中等度腎機能障害またはステージ3慢性腎疾患(CKD)を有する前記方法。
  5. 患者が中等度A腎機能障害またはステージ3A慢性腎疾患(CKD)を有する、請求項4に記載の方法。
  6. 患者が中等度B腎機能障害またはステージ3B慢性腎疾患(CKD)を有する、請求項4に記載の方法。
  7. 糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病を治療する方法であって、
    a)糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病の治療を必要とする患者の糸球体濾過率(eGFR)を測定し;
    b)前記患者のeGFRが30ml/min/1.73m2以上である場合、前記患者にエンパグリフロジンを投与すること
    を含む前記方法。
  8. 前記患者のeGFRが30ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満である場合、エンパグリフロジンが投与される、請求項7に記載の方法。
  9. 前記患者のeGFRが45ml/min/1.73m2以上である場合、エンパグリフロジンが投与される、請求項7に記載の方法。
  10. 前記患者のeGFRが45ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満である場合、エンパグリフロジンが投与される、請求項7に記載の方法。
  11. 糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病を治療する方法であって、
    a)糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病の治療を必要とする患者のeGFRが30ml/min/1.73m2以上であることを決定し;
    b)前記患者にエンパグリフロジンを投与すること
    を含む前記方法。
  12. 糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病の治療を必要とする患者のeGFRが30ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満であることを決定することを含む、請求項11に記載の方法。
  13. 糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病を治療する方法であって、
    a)糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病の治療を必要とする患者のeGFRが45ml/min/1.73m2以上であることを決定し;
    b)前記患者にエンパグリフロジンを投与すること
    を含む前記方法。
  14. 糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病の治療を必要とする患者のeGFRが45ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満であることを決定することを含む、請求項13に記載の方法。
  15. 医薬組成物としてエンパグリフロジンが投与される、前記請求項のいずれか1つに記載の方法。
  16. 前記医薬組成物が、10mgまたは25mgのエンパグリフロジンを含む、請求項15に記載の方法。
  17. エンパグリフロジンが1日1回投与される、前記請求項のいずれか1つに記載の方法。
  18. 糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病の治療あるいは糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病を有する患者における患者の血糖コントロールの改善に使用するためのエンパグリフロジンであって、前記患者の推定糸球体濾過率(eGFR)が30ml/min/1.73m2以上である前記エンパグリフロジン。
  19. 患者の推定糸球体濾過率(eGFR)が30ml/min/1.73m2以上90ml/min/1.73m2未満である、請求項18に記載のエンパグリフロジン。
  20. 患者の推定糸球体濾過率(eGFR)が30ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満である、請求項18に記載のエンパグリフロジン。
  21. 患者の推定糸球体濾過率(eGFR)が45ml/min/1.73m2以上である、請求項18に記載のエンパグリフロジン。
  22. 患者の推定糸球体濾過率(eGFR)が45ml/min/1.73m2以上90ml/min/1.73m2未満である、請求項18に記載のエンパグリフロジン。
  23. 患者の推定糸球体濾過率(eGFR)が45ml/min/1.73m2以上60ml/min/1.73m2未満である、請求項18に記載のエンパグリフロジン。
  24. 中等度腎機能障害を有する患者における、1型もしくは2型糖尿病または糖尿病前症の治療あるいは糖尿病前症、1型もしくは2型糖尿病患者における血糖コントロールの改善に使用するためのエンパグリフロジン。
  25. 患者が、中等度A腎機能障害または中等度B腎機能障害を有する、請求項24に記載のエンパグリフロジン。
  26. 前記使用が、食事・運動療法の補助療法としての使用である、請求項18〜25のいずれか1つに記載のエンパグリフロジン。
  27. 前記患者が成人患者である、請求項18〜26のいずれか1つに記載のエンパグリフロジン。
  28. 前記使用が1日1回である、請求項18〜27のいずれか1つに記載のエンパグリフロジン。
  29. 前記使用が1日1回10mgまたは25mgである、請求項18〜28のいずれか1つに記載のエンパグリフロジン。
  30. 請求項18〜29のいずれか1つに記載の使用のための、エンパグリフロジンを含む医薬組成物。
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DIABETES, OBESITY AND METABOLISM, vol. Vol.15, JPN6016032794, 28 March 2013 (2013-03-28), pages 463 - 473 *
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