JP2017186117A - 移動式クレーンおよび移動式クレーンの分解方法 - Google Patents
移動式クレーンおよび移動式クレーンの分解方法 Download PDFInfo
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Description
多段式ブームを上部旋回体から取外すには、多段式ブームの基端部を枢支するフートピンを、上部旋回体に設けられた、フートピンを支持する一対のボスから取外す作業を行う。取外したフートピンは、再び、多段式ブームの基端部および一対のボスに設けられた貫通孔に挿通することにより、多段式ブームが上部旋回体に組付けられる。
この方法では、フートピンが挿通される取付部を、水平方向の一部に切欠部が形成されたC字形状に形成し、該取付部の切欠部を、ボルトにより固定される押さえ金具により閉塞する。分解時には、押え金具を取外し、フートピンを切欠部から取外す(例えば、特許文献1参照)。
図1は本発明の移動式クレーンの一実施の形態を示し、図1(A)は移動式クレーンの側面図であり、図1(B)は図1(A)の領域IBの拡大図である。図2は、図1に図示されたブームの起伏支軸であるフートピンを支持するブッシュを取外す状態を示し、図2(A)は、ブッシュが固定された状態の斜視図であり、図2(B)はブッシュを取外す状態の斜視図である。なお、図1では、フックを用いてブームを吊り上げる状態を示している。また、図2では、説明の便宜上、走行体1の図示を省略している。
旋回体3は、メインフレーム3aを備え、メインフレーム3aに矩形箱状の建屋カバー80および運転室8が取付けられている。また、メインフレーム3aには、ウインチ81が搭載される。
一対のフートピン支持部31のうち、手前側、換言すれば、前方側の建屋カバー80側のフートピン支持部31には、ボス41が設けられている。一対のフートピン支持部31の他方側、換言すれば、後方側のフートピン支持部31にはボス42が設けられている。ボス41とボス42とは、同軸上に設けられ、フートピン支持部31の板厚より厚く形成されている。
以下、図4〜図7を参照して、本発明による移動式クレーンの分解方法を説明する。
この状態では、図4(A)〜(C)に図示されるようになっている。つまり、フートピン21は、ブーム4の貫通孔4bに挿通されている。フートピン21の一端側(前方側)には、ボス41に嵌合されたブッシュ50が固定ボルト71によりボス41に締結され、フートピン支持部31に固定されている。フートピン21の一端は、ブッシュ50の貫通孔に挿通されている。フートピン21の他端側(後方側)には、フートピン21の軸方向への移動および回動を規制するピン固定板61が、ボス42に締結され、フートピン支持部31に固定されている。フートピン21はボス42の貫通孔に挿通されている。このように、フートピン21は、ブッシュ50とボス42とにより支持されている。
図8は、フートピンにかかる外力を説明するための図であり、図8(A)は比較品であり、図8(B)は本発明の構造の場合である。
図8(A)の比較品では、フートピン21の両端は、内径が同一の貫通孔を有するボス42A、42Aにより支持されている。フートピン21は各ボス42Aの貫通孔に挿通されている。
フートピン21にFの荷重がかかっている場合、比較品では、ボス42A、42AそれぞれがF/2の荷重を受けているので、フートピン21を軸方向に取り出す際の抵抗は、
F/2×2=Fとなる。
これに対し、本発明の一実施の形態では、図8(B)に図示されるように、先ず、ブッシュ50をボス41から取外す。ブッシュ50を取外す際の抵抗は、荷重Fの半分であるF/2である。この後、フートピン21をボス42から取出す際の抵抗も、やはり、荷重Fの半分であるF/2である。上記は、理解を容易にするため、ブーム4が、ほぼ水平状態である典型的な模式例で説明したが、ブーム4が水平状態でない場合であっても、同様である。
このように、本発明の一実施の形態によれば、比較品に比し、フートピン21を取出す際の荷重を低減することができ、これにより、フートピン21の取り出しを容易に行うことが可能となる。
図9は、フートピンを取外す際のフートピンの取出し角度の自由度を説明するための図であり、図9(A)は、比較品であり、図9(B)は本発明の構造である。
図9(A)に図示される比較品の構造では、ボス42A、42Aは同軸上に配置されており、ボス42A、42Aの内径とフートピン21の外径との嵌合代は小さい。従って、
フートピン21を軸方向に移動して取出す際、この嵌合代に対応する狭い角度の範囲内でないと、大きな荷重が必要とされる。しかし、嵌合代に対応する狭い角度の範囲内でフートピンを取出すことは困難であり、フートピン21を取出す過程において、大きな荷重がかかる。
これに対し、本発明の一実施の形態では、フートピン21は、ブッシュ50を取外した後に行う。ブッシュ50を取外すと、フートピン21の一端とボス41との嵌合代は、ブッシュ50のボス嵌合部51の外径とフートピン21の外径との差の分、大きくなる。これにより、フートピン21を軸方向に移動して取出す際、フートピン21に余計な荷重がかからない軸方向の角度は、比較品に対し、極めて大きい角度に拡大される。このため、フートピン21の軸方向への移動を、大きな荷重を受けることなく行うことが容易となる。
(1)多段式ブーム4と、フートピン21の両端を支持する一対のフートピン支持部31を有する旋回体3とを備えた移動式クレーン10において、フートピン支持部31に設けられた一対のボス41、42と、一対のボス41、42の少なくとも一方に設けられたフートピン端部外周解放構造とを備える。このため、フートピン端部外周解放構造によりフートピン21の一端を解放する際の抵抗およびフートピン端部の外周を解放してフートピン21を、フートピン21の他端側から取り出す際の抵抗を小さくすることができる。これにより、移動式クレーン10の分解作業の能率を向上することが可能となる。
3 旋回体
4 多段式ブーム
7 ブームシリンダ(起伏装置)
10 移動式クレーン
21 ブームフートピン
31 フートピン支持部
41、42 ボス
50 ブッシュ
53 貫通孔部(固定用孔)
54 雌ねじ部(ねじ部)
71 固定ボルト(締結部材)
73 取外し用ボルト(締結部材)
Claims (5)
- 走行体と、
前記走行体上に旋回可能に設けられる旋回体と、
前記旋回体にフートピンを支軸として起伏装置により起伏可能に取付けられる多段式ブームと、
前記旋回体に設けられ、前記フートピンの両端を支持する一対のフートピン支持部と、
前記フートピン支持部に設けられた一対のボスと、
前記一対のボスの少なくとも一方に設けられたフートピン端部外周解放構造とを備える、移動式クレーン。 - 請求項1に記載の移動式クレーンにおいて、
前記フートピン端部外周解放構造は、前記フートピンと前記ボスとの間に嵌合するブッシュを含む、移動式クレーン。 - 請求項2に記載の移動式クレーンにおいて、
前記ブッシュは、前記ブッシュを前記ボスに固定する締結部材が挿通する固定用孔と、前記ブッシュを前記ボスから取外す締結部材が螺合されるねじ部とを有する、移動式クレーン。 - 走行体上に旋回可能に設けられる旋回体と、前記旋回体にフートピンを支軸として起伏装置により起伏可能に取付けられる多段式ブームとを備えた移動式クレーンの分解方法において、
前記多段式ブームの基端側を軸支するフートピンの、該フートピンの軸方向の一端を支持するブッシュを取外すブッシュ取外し工程と、
前記フートピンの軸方向の他端を支持するボスから前記フートピンを取外すフートピン取外し工程とを含む、移動式クレーンの分解方法。 - 請求項4に記載の移動式クレーンの分解方法において、
前記フートピン取外し工程は、
前記ブッシュに設けられたねじ孔に締結部材をねじ込んで、前記ブッシュの外周側に設けられているボスから前記ブッシュを取外す工程を含む、移動式クレーンの分解方法。
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-
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- 2016-04-04 JP JP2016075422A patent/JP6688136B2/ja active Active
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