JP2017182958A - 燃料処理装置及び燃料電池モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化できると共に、断熱性を確保でき、しかも、システム効率の低下を抑制できる燃料処理装置及び燃料電池モジュールを提供することが目的である。【解決手段】第一実施形態に係る燃料処理装置10は、燃料処理装置本体20と、断熱構造体70とを備える。燃料処理装置本体20は、多重管構造であると共に、外側から一番目の管21と二番目の管22との間に、水素を主成分とする燃料ガスが流れる燃料ガス流路31を有する。断熱構造体70は、燃料処理装置本体20の外側に設けられた三重の多重管構造であると共に、外側から一番目の管71と二番目の管72との間に、真空断熱層81を有し、かつ、外側から二番目の管72と三番目の管73との間に、燃料処理装置本体20の燃焼室34と連通され空気が流れる空気流路82を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、原燃料を処理して水素を主成分とする燃料ガスを生成する燃料処理装置、及び、燃料処理装置を備えた燃料電池モジュールに関する。
一般に、この種の燃料処理装置や燃料電池モジュールには、断熱層が用いられる。従来、この断熱層としては、シリカアルミナ系の高性能断熱材が使用されることが多い(例えば、特許文献1参照)。また、断熱層としては、真空断熱層が用いられることもある(例えば、特許文献2参照)
特開2004−182528号公報 特開2005−9553号公報
しかしながら、シリカアルミナ系の高性能断熱材であっても、高温部を断熱する場合には、厚みを大きくする必要があり、小型化を阻害する要因となる。
また、真空断熱層を用いると、厚みを小さくすることができる利点があるが、高温の水素を扱う燃料処理装置や燃料電池モジュールにおいては、容器からの水素の透過が避けられず、真空断熱層の真空度を低下させてしまうという問題がある。
この問題を回避するために、例えば、特許文献2では、真空断熱層を有する断熱体とガス充填体との間に空間を設けることが提案されている。しかしながら、空間を設けても、時間が経過すると、空間の水素濃度が高くなり、水素が容器を透過して真空断熱層の真空度を低下させることになる。また、空間の水素濃度が高くならないように、空間の空気を外部に積極的に放散させることも考えられるが、この場合には、外部に熱を逃がすことになり、システム効率が低下する。
本発明は、上記事情に鑑み、小型化できると共に、断熱性を確保でき、しかも、システム効率の低下を抑制できる燃料処理装置及び燃料電池モジュールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の燃料処理装置は、多重管構造であると共に、外側から一番目の管と二番目の管との間に、水素を主成分とする燃料ガスが流れる燃料ガス流路を有する燃料処理装置本体と、前記燃料処理装置本体の外側に設けられた少なくとも二重の多重管構造であると共に、外側から一番目の管と二番目の管との間に、真空断熱層を有し、かつ、外側から二番目の管の内側に、前記燃料処理装置本体の燃焼室又は燃料電池セルスタックの空気導入口と連通され空気が流れる空気流路を有する断熱構造体と、を備える。
この燃料処理装置によれば、燃料ガス流路を有する燃料処理装置本体の外側には、少なくとも二重の多重管構造である断熱構造体が設けられている。この断熱構造体は、外側から一番目の管と二番目の管との間に、例えばシリカアルミナ系の高性能断熱材に比して断熱性の高い真空断熱層を有する。したがって、断熱構造体の厚みが薄くて済むので、燃料処理装置を小型化することができる。
また、断熱構造体は、外側から二番目の管の内側に、空気が流れる空気流路を有している。したがって、燃料ガス流路を流れる燃料ガス中の水素が、燃料処理装置本体の外側から一番目の管等を透過して空気流路に侵入しても、空気流路における空気の流れに伴い水素の分圧が低くなる。このため、空気流路に侵入した水素が断熱構造体の外側から二番目の管を透過して真空断熱層に侵入することを抑制することができる。これにより、真空断熱層の真空度を維持できるので、断熱性を確保することができる。
さらに、空気流路は、燃料処理装置本体の燃焼室又は燃料電池セルスタックの空気導入口と連通されている。したがって、この空気流路を流れると共に燃料ガスとの熱交換により予熱された空気を、燃料処理装置本体の燃焼室での燃焼、又は、燃料電池セルスタックの発電に利用することができる。これにより、例えば空気流路を流れる空気が外部に放散される場合に比して、システム効率の低下を抑制することができる。
なお、請求項2に記載のように、請求項1に記載の燃料処理装置において、前記断熱構造体における外側から二番目の管は、前記断熱構造体における外側から一番目の管よりも厚くても良い。
この燃料処理装置によれば、断熱構造体における外側から二番目の管が、断熱構造体における外側から一番目の管よりも厚いので、空気流路に侵入した水素が断熱構造体の外側から二番目の管を透過して真空断熱層に侵入することをより一層効果的に抑制することができる。これにより、真空断熱層の真空度をより高く維持することができる。
また、断熱構造体における外側から二番目の管が厚いことにより、断熱構造体の剛性を向上させることができる。
また、請求項3に記載のように、請求項1又は請求項2に記載の燃料処理装置において、前記真空断熱層には、輻射熱反射材が設けられていても良い。
この燃料処理装置によれば、真空断熱層に輻射熱反射材が設けられているので、燃料処理装置本体からの輻射熱を輻射熱反射材で反射することができる。これにより、断熱性を向上させることができる。
また、請求項4に記載のように、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の燃料処理装置において、前記真空断熱層には、ガス吸着剤が封入されていても良い。
この燃料処理装置によれば、真空断熱層にガス吸着剤が封入されているので、真空断熱層に侵入したガスをガス吸着剤で吸着することができる。これにより、真空断熱層の真空度をより高く維持することができる。
また、請求項5に記載のように、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の燃料処理装置において、前記燃料処理装置本体は、周囲部に対して相対的に温度が高くなる高温部を有し、前記断熱構造体の軸方向両端部には、前記高温部に対して前記断熱構造体の軸方向に突出する延長部がそれぞれ形成され、各前記延長部の内側には、断熱材がそれぞれ充填されていても良い。
この燃料処理装置によれば、断熱構造体の軸方向両端部には、高温部に対して断熱構造体の軸方向に突出する延長部がそれぞれ形成されており、この各延長部の内側には、断熱材がそれぞれ充填されている。したがって、高温部の熱が断熱構造体の軸方向両端部から逃げることを抑制することができる。これにより、断熱性をより向上させることができる。
また、請求項6に記載のように、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の燃料処理装置において、前記断熱構造体は、前記燃料処理装置本体と別体であり、前記燃料処理装置本体と前記断熱構造体との間には、断熱材が充填されていても良い。
この燃料処理装置によれば、燃料処理装置本体と断熱構造体との間に断熱材が充填されているので、断熱性を向上させることができる。
また、断熱構造体は、燃料処理装置本体と別体であるので、燃料処理装置の組立時に、燃料処理装置本体と断熱構造体との間に断熱材を容易に充填することができる。
また、請求項7に記載のように、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の燃料処理装置において、前記断熱構造体は、前記燃料処理装置本体と一体であり、前記断熱構造体における外側から二番目の管と、前記燃料処理装置本体における外側から一番目の管との間には、前記空気流路が形成されていても良い。
この燃料処理装置によれば、断熱構造体は、燃料処理装置本体と一体であるので、燃料処理装置本体及び断熱構造体を含む多重管構造体の製造時には、この断熱構造体を燃料処理装置本体と一体に組み立てることができる。これにより、例えば、断熱構造体が燃料処理装置本体と別体である場合に比して、組立工数を削減することができるので、コストダウンすることができる。
また、請求項8に記載のように、請求項7に記載の燃料処理装置において、前記燃料処理装置本体は、周囲部に対して相対的に温度が高くなる高温部と、前記高温部の軸方向に前記高温部と並んで設けられると共に前記高温部よりも低温の低温部とを有し、前記高温部の外周部は、前記断熱構造体によって覆われ、前記低温部の外周部は、断熱材によって覆われていても良い。
この燃料処理装置によれば、高温部の外周部は、真空断熱層を含む断熱構造体によって覆われているので、高い断熱性を要する高温部に対して高い断熱性を発揮することができる。
また、低温部の外周部は、断熱材によって覆われているが、低温部は高い断熱性を要しないので、断熱材の厚さが薄くて済む。これにより、燃料処理装置の小型化を実現することができる。
さらに、低温部の外周部を真空断熱層で覆わなくて済むので、高温部及び低温部を含む燃料処理装置本体の設計の自由度を高めることができる。
また、上記目的を達成するために、請求項9に記載の燃料電池モジュールは、請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の燃料処理装置と、前記燃料処理装置の軸方向に前記燃料処理装置と並んで配置され、前記燃料ガス流路及び前記空気流路を通じて供給された燃料ガスと空気との電気化学反応により発電する燃料電池セルスタックと、を備える。
この燃料電池モジュールによれば、上述の請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の燃料処理装置を備えるので、小型化できると共に、断熱性を確保でき、しかも、システム効率の低下を抑制することができる。
以上詳述したように、本発明の燃料処理装置及び燃料電池モジュールによれば、小型化できると共に、断熱性を確保でき、しかも、システム効率の低下を抑制することができる。
本発明の第一実施形態に係る燃料処理装置の全体構成を示す縦断面図である。 図1に示される燃料処理装置の上半部の拡大図である。 図1に示される燃料処理装置の下半部の拡大図である。 本発明の第一実施形態に係る燃料処理装置において、真空断熱層にガス吸着剤を封入した変形例を示す要部拡大縦断面図である。 本発明の第二実施形態に係る燃料処理装置が適用された燃料電池モジュールの全体構成を示す縦断面図である。 図5に示される燃料電池モジュールの上半部の拡大図である。 図5に示される燃料電池モジュールの下半部の拡大図である。 本発明の第二実施形態に係る燃料電池モジュールにおいて、真空断熱層にガス吸着剤を封入した変形例を示す要部拡大縦断面図である。 本発明の第一実施形態に対する燃料処理装置の比較例を示す縦断面図である。
[第一実施形態]
はじめに、本発明の第一実施形態について説明する。
(燃料処理装置の全体構成)
図1〜図3に示される本発明の第一実施形態に係る燃料処理装置10は、例えば、PEFC(固体高分子形燃料電池)向けのものであり、原燃料を処理して水素を主成分とする燃料ガスを生成するものである。この燃料処理装置10は、燃料処理装置本体20と、断熱構造体70とを備える。
各図において、矢印A1は、燃料処理装置10における軸方向一方側を示しており、矢印A2は、燃料処理装置10における軸方向他方側を示している。この燃料処理装置10は、一例として、軸方向一方側を上側とすると共に、軸方向他方側を下側として配置される。以降、燃料処理装置10の軸方向一方側を上側、燃料処理装置10の軸方向他方側を下側として説明する。
(燃料処理装置本体の構成)
燃料処理装置本体20は、多重管構造とされており、四重の管21〜24を有する。この四重の管21〜24は、例えば、ステンレス等の伝熱性の高い金属で形成されている。また、この四重の管21〜24には、例えば、断面円形の円筒管や、断面楕円形の楕円管等の筒状のものが使用されている。
この四重の管21〜24は、燃料処理装置本体20の径方向外側から内側に順に配置されている。以降、外側から一番目の管21を第一管21と称し、外側から二番目の管22を第二管22と称し、外側から三番目の管23を第三管23と称し、外側から四番目の管24を第四管24と称する。
第一管21と第二管22との間は、燃料ガス流路31として形成されており、第二管22と第三管23との間は、燃料処理流路32として形成されている。また、第三管23と第四管24との間は、燃焼排ガス流路33として形成されており、第四管24の内側は、燃焼室34として形成されている。
燃料ガス流路31と燃料処理流路32とは、互いの下端部にて連通しており、燃焼排ガス流路33と燃焼室34も、互いの下端部にて連通している。燃料処理流路32の下部には、改質触媒層35が設けられており、燃料ガス流路31の上部には、シフト触媒層36及び選択酸化触媒層37が設けられている。
燃料処理装置本体20の軸方向における改質触媒層35が設けられた部分は、改質部41を構成しており、燃料処理装置本体20の軸方向におけるシフト触媒層36及び選択酸化触媒層37が設けられた部分は、一酸化炭素低減部42を構成している。改質部41及び一酸化炭素低減部42は、その周囲部に対して相対的に温度が高くなる高温部とされる。
第二管22の上端部には、改質用水導入管51が接続されており、第二管22の上下方向の中央部よりも上側の部分(シフト触媒層36が位置する部分)には、原燃料導入管52が接続されている。改質用水導入管51の内側及び原燃料導入管52の内側は、燃料処理流路32とそれぞれ連通している。
また、第一管21の選択酸化触媒層37と対応する部分には、選択酸化空気導入管53が接続されており、第一管21の上端部には、燃料ガス送出管54が接続されている。選択酸化空気導入管53の内側及び燃料ガス送出管54の内側は、燃料ガス流路31と連通している。
燃焼室34の上部には、バーナ60が設けられている。このバーナ60は、燃焼室34の軸芯部に配置されている。バーナ60の上端部には、燃料導入管61が接続されている。この燃料導入管61は、後述する断熱構造体70の上端開口よりも上側に位置する。
燃焼室34の上壁部には、燃焼空気導入管62が接続されている。この燃焼空気導入管62は、後述する断熱構造体70の第三管73の上部から上側に向けて延びた後に湾曲し、その後、下側に向けて延びて燃焼室34の上壁部に接続されている。この燃焼空気導入管62の内側及び燃料導入管61の内側は、燃焼室34とそれぞれ連通している。
また、第三管23の上端部には、燃焼排ガス排出管63が接続されている。燃焼排ガス排出管63の内側は、燃焼排ガス流路33と連通している。この燃焼排ガス排出管63、及び、上述の改質用水導入管51、原燃料導入管52、選択酸化空気導入管53、燃料ガス送出管54は、いずれも上側に向けて延びており、その各先端部は、後述する断熱構造体70の上端開口から上側に突出している。
(断熱構造体の構成)
断熱構造体70は、燃料処理装置本体20と別体であり、燃料処理装置本体20の外側(径方向外側)に設けられている。この断熱構造体70も、多重管構造とされており、三重の管71〜73を有する。この三重の管71〜73は、例えば、ステンレス等の伝熱性の高い金属で形成されている。また、この三重の管71〜73には、上述の燃料処理装置本体20の多重管と同様に、例えば、断面円形の円筒管や、断面楕円形の楕円管等の筒状のものが使用されている。
この三重の管71〜73は、断熱構造体70の径方向外側から内側に順に配置されている。以降、外側から一番目の管71を第一管71と称し、外側から二番目の管72を第二管72と称し、外側から三番目の管73を第三管73と称する。
第一管71と第二管72との間は、密閉されており、真空断熱層81として形成されている。特に図示しないが、第一管71には、ノズルが設けられており、断熱構造体70の組立後には、第一管71と第二管72との間の空気がノズルを通じて吸引されることにより、真空断熱層81が形成される。
また、第二管72の内側、つまり、第二管72と第三管73との間は、空気流路82として形成されている。第二管72には、第一管71よりも厚いものが使用されており、真空断熱層81には、輻射熱反射材83が設けられている。輻射熱反射材83は、真空断熱層81の下端部から上端部に亘って設けられている。
また、第三管73の下端部には、空気導入管84が接続されている。空気導入管84は、下側に向けて延びており、その先端部は、断熱構造体70の下端開口から下側に突出している。また、第三管73の上端部には、上述の如く燃焼空気導入管62が接続されている。空気導入管84の内側、空気流路82、燃焼空気導入管62の内側、及び、上述の燃焼室34とは、互いに連通している。
燃料処理装置本体20と断熱構造体70との間には、断熱材90が充填されている。また、断熱構造体70の上端部には、高温部である一酸化炭素低減部42に対して上側に突出する延長部74が形成されており、断熱構造体70の下端部には、高温部である改質部41に対して下側に突出する延長部75が形成されている。断熱構造体70の上端部及び下端部は、本発明における「断熱構造体の軸方向両端部」の一例である。
そして、この断熱構造体70の上端部及び下端部に形成された各延長部74、75の内側には、断熱材90の上端部94及び下端部95がそれぞれ充填されている。また、上述の燃料処理装置本体20は、断熱材90の上端部94によって上側から覆われると共に、断熱材90の下端部95によって下側から覆われている。
燃料処理装置本体20の下端部には、例えば熱電対等の配線部材64が設けられており、この配線部材64は、断熱材90の下端部95を貫通して燃料処理装置10の下側に導出されている。
(燃料処理装置の動作)
次に、上述の燃料処理装置10の動作を説明する。
空気導入管84を通じて空気流路82に空気が導入されると、この空気は、燃焼空気導入管62を通じて燃焼室34内のバーナ60に供給される。また、燃料導入管61を通じてバーナ60に燃焼用燃料が供給され、この燃焼用燃料が燃焼室34にて燃焼される。燃焼室34にて燃焼された燃焼排ガスは、燃焼排ガス流路33を通じて燃焼排ガス排出管63から外部に排出される。
また、燃料処理流路32には、改質用水導入管51及び原燃料導入管52を通じて改質用水及び原燃料が導入される。原燃料としては、例えば、都市ガスが好適に用いられるが、プロパンなどの炭化水素を主成分とするガスが用いられても良く、また、原燃料として炭化水素系液体が用いられても良い。
改質用水及び原燃料が燃料処理流路32に導入されると、この燃料処理流路32に設けられた改質触媒層35では、燃焼排ガス流路33を流れる燃焼排ガスの熱を利用することにより原燃料が水蒸気改質されて、水素を主成分とする燃料ガス(改質ガス)が生成される。この燃料ガスは、燃料処理流路32から燃料ガス流路31に流入する。
燃料ガス流路31を流れる燃料ガスは、シフト触媒層36及び選択酸化触媒層37を順に通過する。シフト触媒層36では、燃料ガス中の一酸化炭素がシフト反応により変成され、選択酸化触媒層37では、選択酸化空気導入管53から導入された空気を利用して、燃料ガス中の一酸化炭素が選択酸化反応により除去される。そして、シフト触媒層36及び選択酸化触媒層37にて一酸化炭素が除去された燃料ガスは、燃料ガス送出管54を通じて外部の例えば燃料電池等に送出される。
次に、本発明の第一実施形態の作用及び効果について説明する。
先ず、本発明の第一実施形態の作用及び効果を明確にするために、比較例について説明する。図9には、比較例に係る燃料処理装置310が示されている。この比較例に係る燃料処理装置310は、上述の第一実施形態に係る燃料処理装置10に対し、燃料処理装置本体20の構成は略同様であるが、この燃料処理装置本体20を覆う断熱層の全体にシリカアルミナ系の断熱材320が用いられている。
しかしながら、この比較例のように、シリカアルミナ系の高性能な断熱材320を用いた場合であっても、高温部である改質部等を断熱する場合には、厚みを大きくする必要があり、小型化を阻害する要因となる。
これに対し、図1〜図3に示される本発明の第一実施形態に係る燃料処理装置10によれば、燃料ガス流路31を有する燃料処理装置本体20の外側には、三重の多重管構造である断熱構造体70が設けられている。この断熱構造体70は、第一管71と第二管72との間に、例えばシリカアルミナ系の高性能断熱材に比して断熱性の高い真空断熱層81を有する。したがって、断熱構造体70の厚みが薄くて済むので、燃料処理装置10を小型化することができる。
つまり、図1に示される想像線Lは、上述の比較例に係る燃料処理装置310の断熱材320の外形部を示しており、この断熱材320の径方向の寸法は、φ2であるのに対し、本発明の第一実施形態に係る燃料処理装置10では、断熱構造体70の径方向の寸法がφ2よりも大幅に小さいφ1となっている。
しかも、本発明の第一実施形態に係る燃料処理装置10によれば、断熱構造体70は、第二管72と第三管73との間に、空気が流れる空気流路82を有している。したがって、燃料ガス流路31を流れる燃料ガス中の水素が、燃料処理装置本体20の第一管21、断熱材90、及び、断熱構造体70の第三管73を透過して空気流路82に侵入しても、空気流路82における空気の流れに伴い水素の分圧が低くなる。このため、空気流路82に侵入した水素が断熱構造体70の第二管72を透過して真空断熱層81に侵入することを抑制することができる。これにより、真空断熱層81の真空度を維持できるので、断熱性を確保することができる。
さらに、空気流路82は、燃料処理装置本体20の燃焼室34と連通されている。したがって、この空気流路82を流れると共に燃料ガスとの熱交換により予熱された空気を、燃料処理装置本体20の燃焼室34での燃焼に利用することができる。これにより、例えば空気流路82を流れる空気が外部に放散される場合に比して、システム効率の低下を抑制することができる。
また、断熱構造体70の第二管72が、断熱構造体70の第一管71よりも厚いので、空気流路82に侵入した水素が断熱構造体70の第二管72を透過して真空断熱層81に侵入することをより一層効果的に抑制することができる。これにより、真空断熱層81の真空度をより高く維持することができる。
また、断熱構造体70の第二管72が厚いことにより、燃料処理装置10の外形部を構成する断熱構造体70の剛性を向上させることができる。
また、真空断熱層81に輻射熱反射材83が設けられているので、燃料処理装置本体20からの輻射熱を輻射熱反射材83で反射することができる。これにより、断熱性を向上させることができる。
また、断熱構造体70の上端部及び下端部には、高温部である改質部41及び一酸化炭素低減部42に対して上側及び下側に突出する延長部74、75がそれぞれ形成されており、この各延長部74、75の内側には、断熱材90の上端部94及び下端部95がそれぞれ充填されている。したがって、高温部である改質部41及び一酸化炭素低減部42の熱が断熱構造体70の上端部及び下端部から逃げることを抑制することができる。これにより、断熱性をより向上させることができる。
また、燃料処理装置本体20と断熱構造体70との間には、断熱材90が充填されているので、断熱性を向上させることができる。
また、断熱構造体70は、燃料処理装置本体20と別体であるので、燃料処理装置10の組立時に、燃料処理装置本体20と断熱構造体70との間に断熱材90を容易に充填することができる。
次に、本発明の第一実施形態の変形例について説明する。
図4に示されるように、上述の第一実施形態において、真空断熱層81には、ガス吸着剤100が封入されていても良い。このように、真空断熱層81にガス吸着剤100が封入されていると、真空断熱層81に侵入したガスをガス吸着剤100で吸着することができる。これにより、真空断熱層81の真空度をより高く維持することができる。
また、上述の第一実施形態において、燃料処理装置本体20は、燃料ガス流路31、燃料処理流路32、及び、燃焼排ガス流路33を有する四重の多重管構造であるが、第一管21と第二管22との間に、水素を主成分とする燃料ガスが流れる燃料ガス流路31を有する多重管構造であれば、どのような構造でも良い。
また、上述の第一実施形態において、断熱構造体70は、真空断熱層81及び空気流路82を有する三重の多重管構造であるが、第一管71と第二管72との間に真空断熱層81を有すると共に、第二管72の内側に空気流路82を有する多重管構造であれば、どのような構造でも良い。
また、上述の第一実施形態において、断熱構造体70は、燃料処理装置本体20と別体であり、空気流路82は、三重の多重管構造である断熱構造体70の第二管72と第三管73との間に形成されている。しかしながら、断熱構造体70は、燃料処理装置本体20と一体の二重の多重管構造とされ、空気流路82は、断熱構造体70の第二管72と燃料処理装置本体20の第一管21との間に形成されていても良い。
また、上述の第一実施形態において、断熱構造体70の第二管72は、好ましくは、断熱構造体70の第一管71よりも厚く構成されるが、例えば、第二管72における水素の透過を阻止できる場合には、断熱構造体70の第二管72は、断熱構造体70の第一管71と同じ厚み、又は、第一管71よりも厚みが薄くても良い。
また、上述の第一実施形態において、真空断熱層81には、好ましくは、輻射熱反射材83が設けられるが、輻射熱反射材83が省かれても良い。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
(燃料電池モジュールの全体構成)
図5〜図7に示されるように、第二実施形態に係る燃料電池モジュールMは、燃料電池セルスタック230と、多重管構造体240と、上側の断熱材214と、下側の断熱材215とを備える。
各図において、矢印A1は、燃料電池モジュールMにおける軸方向一方側を示しており、矢印A2は、燃料電池モジュールMにおける軸方向他方側を示している。この燃料電池モジュールMは、一例として、軸方向一方側を上側とすると共に、軸方向他方側を下側として配置される。以降、燃料電池モジュールMの軸方向一方側を上側、燃料処理装置110の軸方向他方側を下側として説明する。
(燃料電池セルスタックの構成)
燃料電池セルスタック230には、一例として、固体酸化物形燃料電池(SOFC)が適用されている。この燃料電池セルスタック230は、多重管構造体240の底部に設けられたベース部材241の上に載置されている。この燃料電池セルスタック230は、複数の平板形のセル231を有している。この複数のセル231は、多重管構造体240の上下方向に積層されている。
各セル231は、燃料極(アノード極)、電解質層、空気極(カソード極)を有する。各セル231は、燃料極に供給された燃料ガスと、空気極に供給された空気(酸化剤ガス)との電気化学反応により発電すると共に、発電に伴い発熱する。
(多重管構造体の構成)
多重管構造体240は、合計五重の多重管構造とされている。この多重管構造体240は、機能別には、燃料処理装置本体120と、断熱構造体190とに分類される。燃料処理装置本体120は、多重管構造体240のうち内側の三重管構造体を有して構成されており、断熱構造体190は、多重管構造体240のうち外側の二重管構造体を有して構成されている。
多重管構造体240の複数の管は、例えば、ステンレス等の伝熱性の高い金属で形成されている。また、この多重管構造体240の複数の管には、例えば、断面円形の円筒管や、断面楕円形の楕円管等の筒状のものが使用されている。
(燃料処理装置本体の構成)
燃料処理装置本体120は、三重の管121〜123を有する。この三重の管121〜123は、燃料処理装置本体120の径方向外側から内側に順に配置されている。以降、外側から一番目の管121を第一管121と称し、外側から二番目の管122を第二管122と称し、外側から三番目の管123を第三管123と称する。
この燃料処理装置本体120は、機能別には、気化部131、改質部132、及び、燃焼部133を有する。この気化部131、改質部132、及び、燃焼部133は、燃料処理装置本体120の上側から下側に順に並んでいる。改質部132及び燃焼部133は、その周囲部である例えば気化部131等に対して相対的に温度が高くなる高温部である。一方、気化部131は、高温部よりも低温の低温部である。
第一管121と第二管122との間には、気化流路141及び燃料ガス流路151が上下に連なって形成されている。気化流路141は、気化部131の上端から下端に亘って形成されており、燃料ガス流路151は、改質部132の上端から燃焼部133の下端側(後述する隔壁部181まで)に亘って形成されている。この気化流路141及び燃料ガス流路151とは、互いに連通している。燃料ガス流路151は、本発明における「水素を主成分とする燃料ガスが流れる燃料ガス流路」の一例であり、この燃料ガス流路151には、改質触媒層152が設けられている。
また、第二管122と第三管123との間は、燃焼排ガス流路153として形成されている。燃焼排ガス流路153は、気化部131及び改質部132に亘って形成されている。第一管121の上端部には、原燃料導入管161が接続されており、第二管122の上端部には、燃焼排ガス排出管162が接続されている。原燃料導入管161の内側は、気化流路141の上端部と連通しており、燃焼排ガス排出管162の内側は、燃焼排ガス流路153の上端部と連通している。
第二管122は、第三管123に対して下側に延びており、この第二管122の下側の部分の内側は、燃焼室135として形成されている。第三管123の内側は、断熱空間136として形成されており、第三管123の下端部には、燃焼室135内に延びるテーパ部137が形成されている。
このテーパ部137の先端部には、点火電極171が設けられている。点火電極171は、テーパ部137の先端部(下端部)から燃焼室135内に突出しており、燃焼室135の中心部に配置されている。第三管123の内側には、パイプ172が収容されており、このパイプ172の内側には、点火電極171と接続され碍子で絶縁された導電部173が挿入されている。
本実施形態では、上述の気化部131、改質部132、燃焼部133、原燃料導入管161、燃焼排ガス排出管162、及び、点火電極171等によって、燃料処理装置110が構成されている。上述の燃料電池セルスタック230は、この燃料処理装置110の下側に燃料処理装置110と並んで配置されている。
この燃料処理装置110の下側には、収容部134が設けられている。つまり、燃料処理装置本体120の第一管121の下部は、第二管122よりも下側に延長されており、この第二管122の下部によって筒状の収容部134が形成されている。この収容部134の内側には、燃料電池セルスタック230が収容されている。収容部134は、燃料電池セルスタック230が放出する熱により高温になる。この収容部134は、上述の改質部132及び燃焼部133と共に、その周囲部である気化部131等に対して相対的に温度が高くなる高温部を構成している。
第二管122の下端部には、燃焼室135を上下に区画する隔壁部181が設けられている。この隔壁部181の中央部には、連通孔182が形成されている。この隔壁部181の下面には、連通孔182を囲うように環状の整流部材183が設けられている。整流部材183は、燃料電池セルスタック230と隔壁部181との間に設けられている。
また、収容部134の内側には、燃料ガス供給管184が設けられている。この燃料ガス供給管184の上端部は、隔壁部181に接続されており、燃料ガス流路151の下端部と燃料電池セルスタック230の燃料ガス導入口232とは、隔壁部181に形成された孔185及び燃料ガス供給管184の内側を通じて連通している。
(断熱構造体の構成)
断熱構造体190は、燃料処理装置本体120と一体であり、燃料処理装置本体120の外側(径方向外側)に設けられている。この断熱構造体190は、高温部である改質部132、燃焼部133、及び、収容部134の外周部を覆っている。この断熱構造体190は、二重の管191、192を有する。この二重の管191、192は、断熱構造体190の径方向外側から内側に順に配置されている。以降、外側から一番目の管191を第一管191と称し、外側から二番目の管192を第二管192と称する。
第一管191と第二管192との間は、密閉されており、真空断熱層201として形成されている。特に図示しないが、第一管191には、ノズルが設けられており、断熱構造体190を含む多重管構造体240の組立後には、第一管191と第二管192との間の空気がノズルを通じて吸引されることにより、真空断熱層201が形成される。
また、第二管192の内側、つまり、第二管192と燃料処理装置本体120の第一管121との間は、空気流路202として形成されている。第二管192には、第一管191よりも厚いものが使用されており、真空断熱層201には、輻射熱反射材203が設けられている。輻射熱反射材203は、真空断熱層201の下端部から上端部に亘って設けられている。
また、第二管192及び燃料処理装置本体120の第一管121の上端部には、空気導入管204が接続されている。空気導入管204の内側は、空気流路202と連通している。ベース部材241には、空気供給路242が形成されており、空気流路202の下端部は、空気供給路242を通じて燃料電池セルスタック230の空気導入口233と連通している。
断熱構造体190の上端部には、高温部である改質部132に対して上側に突出する延長部194が形成されており、断熱構造体190の下端部には、高温部である収容部134に対して下側に突出する延長部195が形成されている。断熱構造体190の上端部及び下端部は、本発明における「断熱構造体の軸方向両端部」の一例である。
そして、この断熱構造体190の上端部及び下端部に形成された各延長部194、195の内側には、上側の断熱材214及び下側の断熱材215がそれぞれ充填されている。また、上側の延長部194の内側に設けられた断熱材214は、低温部である気化部131の外周部を覆っている。
また、燃料電池セルスタック230には、例えば電力線等の配線部材234が接続されており、この配線部材234は、下側の断熱材215を貫通して燃料電池モジュールMの下側に導出されている。
(燃料電池モジュールの動作)
次に、上述の燃料電池モジュールMの動作を説明する。
気化流路141には、原燃料供給管を通じて原燃料が供給される。この原燃料としては、例えば、炭化水素燃料に改質用水が混合されたものが使用される。炭化水素燃料としては、例えば、都市ガスが好適に用いられるが、プロパンなどの炭化水素を主成分とするガスが用いられても良く、また、炭化水素系液体が用いられても良い。
気化流路141に原燃料が供給されると、この原燃料は、気化流路141を上側から下側へ流れる。このとき、気化部131では、燃焼室135から排出された燃焼排ガスが燃焼排ガス流路153を下側から上側に流れる。気化流路141に隣接する燃焼排ガス流路153に燃焼排ガスが流れると、気化流路141を流れる原燃料と燃焼排ガスとの間で熱交換される。そして、気化流路141では、原燃料が気化されて原燃料ガスが生成される。
気化流路141で気化された原燃料ガスは、燃料ガス流路151に流入する。改質部132では、燃焼室135から排出された燃焼排ガスが燃焼排ガス流路153を下側から上側に流れるので、燃料ガス流路151を流れる原燃料ガスと燃焼排ガスとの間で熱交換される。そして、燃料ガス流路151では、燃焼排ガスの熱を利用して改質触媒層152により原燃料ガスから燃料ガス(改質ガス)が生成される。
この燃料ガス流路151にて生成された燃料ガスは、隔壁部181に形成された孔185を通じて燃料ガス供給管184の内側に流入する。そして、この燃料ガスは、燃料ガス供給管184を通じて燃料電池セルスタック230の燃料ガス導入口232に供給される。
一方、改質部132では、空気導入管204を通じて空気流路202に空気(酸化剤ガス)が供給され、この空気は、空気流路202を上側から下側に流れる。この空気流路202を流れる空気は、空気流路202の下部にて燃料電池セルスタック230の熱によって予熱される。そして、この予熱された空気は、ベース部材241に形成された空気供給路242を通じて燃料電池セルスタック230の空気導入口233に供給される。
以上のようにして、燃料電池セルスタック230の燃料ガス導入口232に燃料ガスが供給されると共に、燃料電池セルスタック230の空気導入口233に空気が供給されると、燃料電池セルスタック230では、各セル231において、燃料ガスと空気(酸化剤ガス)との電気化学反応により発電する。また、各セル231は、発電に伴い発熱する。
また、燃料電池セルスタック230の発電時に、燃料電池セルスタック230からは、燃料極排ガス及び空気極排ガスを含むスタック排ガスが整流部材183の内側に排出される。そして、スタック排ガスは、整流部材183において混合されると共に、隔壁部181の連通孔182から噴出され、隔壁部181の上側に供給される。
この隔壁部181の上側に供給されたスタック排ガスには、燃料電池セルスタック230にて発電に供されなかった燃料ガス及び空気が含まれており、この隔壁部181の上側に供給されたスタック排ガスは、点火電極171とパイプ172等との間に形成されるスパークによって点火され燃焼される。
そして、このようにして燃焼室135においてスタック排ガスが燃焼されると、燃焼室135にて燃焼排ガスが生成される。この燃焼排ガスは、テーパ部137に沿って燃焼排ガス流路153に流入する。この燃焼排ガス流路153に流入した燃焼排ガスは、燃焼排ガス流路153を下側から上側に流れた後、燃焼排ガス排出管162を通じて燃料電池モジュールMの外部に排出される。
次に、本発明の第二実施形態の作用及び効果について説明する。
以上詳述したように、本発明の第二実施形態によれば、燃料ガス流路151を有する燃料処理装置本体120の外側には、二重の多重管構造である断熱構造体190が設けられている。この断熱構造体190は、第一管191と第二管192との間に、例えばシリカアルミナ系の高性能断熱材に比して断熱性の高い真空断熱層201を有する。したがって、断熱構造体190の厚みが薄くて済むので、燃料処理装置110を小型化することができる。
また、断熱構造体190は、第二管192の内側に、空気が流れる空気流路202を有している。したがって、燃料ガス流路151を流れる燃料ガス中の水素が、燃料処理装置本体120の第一管121を透過して空気流路202に侵入しても、空気流路202における空気の流れに伴い水素の分圧が低くなる。このため、空気流路202に侵入した水素が断熱構造体190の第二管192を透過して真空断熱層201に侵入することを抑制することができる。これにより、真空断熱層201の真空度を維持できるので、断熱性を確保することができる。
さらに、空気流路202は、燃料電池セルスタック230の空気導入口233と連通されている。したがって、この空気流路202を流れると共に燃料ガスとの熱交換により予熱された空気を、燃料電池セルスタック230の発電に利用することができる。これにより、例えば空気流路202を流れる空気が外部に放散される場合に比して、システム効率の低下を抑制することができる。
また、断熱構造体190の第二管192が、断熱構造体190の第一管191よりも厚いので、空気流路202に侵入した水素が断熱構造体190の第二管192を透過して真空断熱層201に侵入することをより一層効果的に抑制することができる。これにより、真空断熱層201の真空度をより高く維持することができる。
また、断熱構造体190の第二管192が厚いことにより、燃料電池モジュールMの外形部を構成する断熱構造体190の剛性を向上させることができる。
また、真空断熱層201に輻射熱反射材203が設けられているので、燃料処理装置本体120からの輻射熱を輻射熱反射材203で反射することができる。これにより、断熱性を向上させることができる。
また、断熱構造体190の上端部及び下端部には、高温部である改質部132、燃焼部133、及び、収容部134に対して上側及び下側に突出する延長部194、195がそれぞれ形成されており、この各延長部194、195の内側には、断熱材214、215がそれぞれ充填されている。したがって、高温部の熱が断熱構造体190の上端部及び下端部から逃げることを抑制することができる。これにより、断熱性をより向上させることができる。
また、断熱構造体190は、二重の多重管構造であると共に、燃料処理装置本体120と一体であるので、燃料処理装置本体120及び断熱構造体190を含む多重管構造体240の製造時には、この断熱構造体190を燃料処理装置本体120と一体に組み立てることができる。これにより、例えば、断熱構造体190が燃料処理装置本体120と別体である場合に比して、組立工数を削減することができるので、コストダウンすることができる。
また、高温部である改質部132、燃焼部133、及び、収容部134の外周部は、真空断熱層201を含む断熱構造体190によって覆われているので、高い断熱性を要する高温部に対して高い断熱性を発揮することができる。
また、低温部である気化部131の外周部は、上側の断熱材214によって覆われているが、低温部は高い断熱性を要しないので、上側の断熱材214の厚さが薄くて済む。これにより、小型化を実現することができる。
さらに、低温部である気化部131の外周部を真空断熱層201で覆わなくて済むので、高温部及び低温部を含む燃料処理装置本体120の設計の自由度を高めることができる。
次に、本発明の第二実施形態の変形例について説明する。
図7に示されるように、上述の第二実施形態において、真空断熱層201には、ガス吸着剤200が封入されていても良い。このように、真空断熱層201にガス吸着剤200が封入されていると、真空断熱層201に侵入したガスをガス吸着剤200で吸着することができる。これにより、真空断熱層201の真空度をより高く維持することができる。
また、上述の第二実施形態において、燃料処理装置本体120は、燃料ガス流路151及び燃焼排ガス流路153を有する三重の多重管構造であるが、第一管121と第二管122との間に、水素を主成分とする燃料ガスが流れる燃料ガス流路151を有する多重管構造であれば、どのような構造でも良い。
また、上述の第二実施形態において、断熱構造体190は、第一管191と第二管192との間に真空断熱層201を有すると共に、第二管192の内側に空気流路202を有する二重の多重管構造であるが、第一管191と第二管192との間に真空断熱層201を有すると共に、第二管192の内側に空気流路202を有する多重管構造であれば、どのような構造でも良い。
また、上述の第二実施形態において、断熱構造体190は、燃料処理装置本体120と一体であり、空気流路202は、断熱構造体190の第二管192と、燃料処理装置本体120の第一管121との間に形成されている。しかしながら、断熱構造体190は、燃料処理装置本体120と別体の三重の多重管構造とされ、第一管191と第二管192との間に真空断熱層201を有すると共に第二管192とその内側の第三管との間に空気流路202を有していても良い。
また、断熱構造体190が燃料処理装置本体120と別体である場合に、燃料処理装置本体120と断熱構造体190との間には、断熱材が充填されていても良い。
また、上述の第二実施形態において、断熱構造体190の第二管192は、好ましくは、断熱構造体190の第一管191よりも厚く構成されるが、例えば、第二管192における水素の透過を阻止できる場合には、断熱構造体190の第二管192は、断熱構造体190の第一管191と同じ厚み、又は、第一管191よりも厚みが薄くても良い。
また、上述の第二実施形態において、真空断熱層201には、好ましくは、輻射熱反射材203が設けられるが、輻射熱反射材203が省かれても良い。
また、上述の第二実施形態では、上述の第一実施形態に係る燃料処理装置10と燃料電池セルスタック230とが組み合わされて燃料電池モジュールMが構築されても良い。
以上、本発明の第一及び第二実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
(第一実施形態)
10…燃料処理装置、20…燃料処理装置本体、21…第一管(外側から一番目の管)、22…第二管(外側から二番目の管)、23…第三管(外側から三番目の管)、24…第四管(外側から四番目の管)、31…燃料ガス流路、32…燃料処理流路、33…燃焼排ガス流路、34…燃焼室、35…改質触媒層、36…シフト触媒層、37…選択酸化触媒層、41…改質部、42…一酸化炭素低減部、51…改質用水導入管、52…原燃料導入管、53…選択酸化空気導入管、54…燃料ガス送出管、60…バーナ、61…燃料導入管、62…燃焼空気導入管、63…燃焼排ガス排出管、64…配線部材、70…断熱構造体、71…第一管(外側から一番目の管)、72…第二管(外側から二番目の管)、73…第三管(外側から三番目の管)、74、75…延長部、81…真空断熱層、82…空気流路、83…輻射熱反射材、84…空気導入管、90…断熱材、94…上端部、95…下端部、100…ガス吸着剤。
(第二実施形態)
110…燃料処理装置、120…燃料処理装置本体、121…第一管(外側から一番目の管)、122…第二管(外側から二番目の管)、123…第三管(外側から三番目の管)、131…気化部、132…改質部、133…燃焼部、134…収容部、135…燃焼室、136…断熱空間、137…テーパ部、141…気化流路、151…燃料ガス流路、152…改質触媒層、153…燃焼排ガス流路、161…原燃料導入管、162…燃焼排ガス排出管、171…点火電極、172…パイプ、173…導電部、181…隔壁部、182…連通孔、183…整流部材、184…燃料ガス供給管、185…孔、190…断熱構造体、191…第一管(外側から一番目の管)、192…第二管(外側から二番目の管)、194、195…延長部、200…ガス吸着剤、201…真空断熱層、202…空気流路、203…輻射熱反射材、204…空気導入管、214、215…断熱材、230…燃料電池セルスタック、231…セル、232…燃料ガス導入口、233…空気導入口、234…配線部材、240…多重管構造体、241…ベース部材、242…空気供給路。

Claims (9)

  1. 多重管構造であると共に、外側から一番目の管と二番目の管との間に、水素を主成分とする燃料ガスが流れる燃料ガス流路を有する燃料処理装置本体と、
    前記燃料処理装置本体の外側に設けられた少なくとも二重の多重管構造であると共に、外側から一番目の管と二番目の管との間に、真空断熱層を有し、かつ、外側から二番目の管の内側に、前記燃料処理装置本体の燃焼室又は燃料電池セルスタックの空気導入口と連通され空気が流れる空気流路を有する断熱構造体と、
    を備える燃料処理装置。
  2. 前記断熱構造体における外側から二番目の管は、前記断熱構造体における外側から一番目の管よりも厚い、
    請求項1に記載の燃料処理装置。
  3. 前記真空断熱層には、輻射熱反射材が設けられている、
    請求項1又は請求項2に記載の燃料処理装置。
  4. 前記真空断熱層には、ガス吸着剤が封入されている、
    請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の燃料処理装置。
  5. 前記燃料処理装置本体は、周囲部に対して相対的に温度が高くなる高温部を有し、
    前記断熱構造体の軸方向両端部には、前記高温部に対して前記断熱構造体の軸方向に突出する延長部がそれぞれ形成され、
    各前記延長部の内側には、断熱材がそれぞれ充填されている、
    請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の燃料処理装置。
  6. 前記断熱構造体は、前記燃料処理装置本体と別体であり、
    前記燃料処理装置本体と前記断熱構造体との間には、断熱材が充填されている、
    請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の燃料処理装置。
  7. 前記断熱構造体は、前記燃料処理装置本体と一体であり、
    前記断熱構造体における外側から二番目の管と、前記燃料処理装置本体における外側から一番目の管との間には、前記空気流路が形成されている、
    請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の燃料処理装置。
  8. 前記燃料処理装置本体は、周囲部に対して相対的に温度が高くなる高温部と、前記高温部の軸方向に前記高温部と並んで設けられると共に前記高温部よりも低温の低温部とを有し、
    前記高温部の外周部は、前記断熱構造体によって覆われ、
    前記低温部の外周部は、断熱材によって覆われている、
    請求項7に記載の燃料処理装置。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の燃料処理装置と、
    前記燃料処理装置の軸方向に前記燃料処理装置と並んで配置され、前記燃料ガス流路及び前記空気流路を通じて供給された燃料ガスと空気との電気化学反応により発電する燃料電池セルスタックと、
    を備える燃料電池モジュール。
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