JP2017181989A - 調光フィルム及び調光フィルムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】マルチドメイン化により視野角特性を向上するようにして、十分な透過光量を確保できるようにすることを目的とする。【解決手段】液晶セル4を直線偏光板2、3により挟持してなる調光フィルム1において、前記液晶セル4は、透明フィルム材による基材6に透明電極11、配向層13が配置された第1の積層体と、透明フィルム材による基材15に少なくとも配向層17が配置された第2の積層体と、第1及び第2の積層体により挟持された液晶層8とを備える。第1及び第2の積層体の配向層13及び17が、配向規制力の方向が異なる第1及び第2の帯状領域が順次交互に設けられた光配向層であり、第1及び第2の帯状領域の延長方向が交差するように、第1の積層体と第2の積層体が配置されている。【選択図】図1
Description
本発明は、例えば窓に貼り付けて外来光の透過を制御する電子ブラインド等に利用可能な調光フィルムに関する。
従来、例えば窓に貼り付けて外来光の透過を制御する調光フィルムに関する工夫が種々に提案されている(特許文献1、2)。このような調光フィルムの1つに、液晶を利用したものがある。この液晶を利用した調光フィルムは、透明電極、配向層が配置された透明フィルム材により液晶材料を挟持して液晶セルが得られ、この液晶セルを直線偏光板により挟持して作成される。これによりこの調光フィルムでは、液晶に印加する電界の可変により液晶の配向を可変して外来光を遮光したり透過したりし、さらには透過光量を可変したりし、これらにより外来光の透過を制御する。
また画像表示パネルの1つのである液晶表示パネルは、透明電極、配向膜を配置してなる1対のガラス板材により液晶を挟持して液晶セルが構成され、この液晶セルを直線偏光板により挟持して構成される。液晶表示パネルは、この透明電極のパターンニングにより、画素単位で、液晶に印加する電界を可変して所望の画像を表示する。
このような液晶表示パネルは、マルチドメイン化により視野角特性を向上する工夫が種々に提案されており、特許文献3には、線状突起、点状突起等によるリブを設けて配向層を作製することにより、VA(Virtical Alignment)方式におけるマルチドメイン化方式(MVA:Multi−domain vertical alignment)が提案されている。ここでVA方式は、液晶の配向を垂直配向と水平配向とで変化させて透過光を制御する方式であり、一般的に、無電界時、液晶を垂直配向させることにより、液晶層を垂直配向層により挟持して液晶セルが構成され、電界の印加により液晶材料を水平配向させるように構成される。ここでマルチドメイン化とは、電界の可変に対して液晶分子の挙動が異なる領域を複数設けることであり、一般的に、複数領域における光学特性の平均値化(積分化)により視野角特性を向上するために適用される。
ところで調光フィルムは、液晶表示パネルと同様に偏光面の制御により透過光量を制御することにより、液晶表示パネルで利用されている種々の液晶駆動方式を適用できると考えられる。具体的に、MVA方式を適用して調光フィルムを作製すれば、マルチドメイン化により視野角特性を向上して調光フィルムを作製することができると考えられる。
しかしながらMVA方式の画像表示パネルでは、透明電極のパターンニング、リブの形成等によりマルチドメイン化が図られ、これにより透明電極上における液晶材料の配向性が局所的に劣化したり、電圧印加時における透過率がリブにより低下する傾向がある。これにより単純に液晶表示パネルに係るMVA方式を適用して調光フィルムを作製した場合には、十分に透過光量を確保できない問題がある。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、マルチドメイン化により視野角特性を向上するようにして、十分な透過光量を確保できるようにすることを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ね、配向層に光配向層を適用して、配向規制力の異なる第1及び第2の帯状領域の交互の繰り返しにより配向層を作製し、液晶層を間に挟んで対向する1対の配向層で、この第1及び第2の帯状領域の延長方向が交差するように配置して4ドメインによりマルチドメイン化する、との着想に至り、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明では、以下のようなものを提供する。
(1) 液晶セルを直線偏光板により挟持してなる調光フィルムにおいて、
前記液晶セルは、
透明フィルム材による基材に透明電極、配向層が配置された第1の積層体と、
透明フィルム材による基材に少なくとも配向層が配置された第2の積層体と、
前記第1及び第2の積層体により挟持された液晶層とを備え、
前記第1及び第2の積層体の配向層が、
配向規制力の方向が異なる第1及び第2の帯状領域が順次交互に設けられた光配向層であり、
前記第1及び第2の帯状領域の延長方向が交差するように、前記第1及び第2の積層体が配置された
調光フィルム。
前記液晶セルは、
透明フィルム材による基材に透明電極、配向層が配置された第1の積層体と、
透明フィルム材による基材に少なくとも配向層が配置された第2の積層体と、
前記第1及び第2の積層体により挟持された液晶層とを備え、
前記第1及び第2の積層体の配向層が、
配向規制力の方向が異なる第1及び第2の帯状領域が順次交互に設けられた光配向層であり、
前記第1及び第2の帯状領域の延長方向が交差するように、前記第1及び第2の積層体が配置された
調光フィルム。
VA方式において、透明電極のパターンニング、リブの形成等によりマルチドメイン化を図る場合、透明電極上における液晶材料の配向性が局所的に劣化したり、リブにより電圧印加時における透過率が低下したりし、透過率が低下する。しかしながら(1)によれば、光配向層の適用によるマルチドメイン化であることにより、透明電極のパターンニング、リブの形成等によるマルチドメイン化のような透過率の低下を有効に回避することができ、これにより充分に透過光量を確保することができる。また各配向層を第1及び第2の帯状領域の交互の繰り返しにより作製することにより、第1の積層体の第1の帯状と第2の積層体の第1の帯状領域とが重なり合う領域、第1の積層体の第1の帯状領域と第2の積層体の第2の帯状領域とが重なり合う領域、第1の積層体の第2の帯状領域と第2の積層体の第1の帯状領域とが重なり合う領域、第1の積層体の第2の帯状領域と第2の積層体の第2の帯状領域とが重なり合う領域とでそれぞれドメインを構成して、4ドメイン化することができる。これにより十分に視野角特性を確保することができる。また第1及び第2の積層体で積層時、位置合わせしなくてもよいことにより、簡易な構成により作製することができる。
(2) (1)において、前記第1及び第2の領域が、
配向規制力の方向が逆向きの領域である調光フィルム。
配向規制力の方向が逆向きの領域である調光フィルム。
(2)によれば、より具体的構成により、マルチドメイン化により視野角特性を向上するようにして、十分な透過光量を確保することができる。また(2)によれば、配向規制力の方向が逆向きであることにより、平面視した場合に液晶分子の長軸方向が同一方向となるように液晶分子が倒れ込んだ状態を形成することができ、これによりディスクリネーションを低減して透過率を向上することができる。
(3) (1)又は(2)において、
前記第1及び第2の領域の幅が、30μm以上3000μm以下である調光フィルム。
前記第1及び第2の領域の幅が、30μm以上3000μm以下である調光フィルム。
(3)によれば、第1及び第2の領域を視認できないようにして、より具体的構成により視野角特性を向上し、十分な透過光量を確保することができる。
(4) (1)、(2)、(3)の何れかにおいて、
前記第1及び又は第2の積層体は、
前記液晶層の厚みを一定に保持するためのスペーサーがランダムに配置された調光フィルム。
前記第1及び又は第2の積層体は、
前記液晶層の厚みを一定に保持するためのスペーサーがランダムに配置された調光フィルム。
(4)によれば、第1及び第2の領域の規則性に対するスペーサーの規則性を緩和することができ、これによりモアレを防止することができる。
(5) 透明フィルム材による基材に透明電極、配向層を配置して第1の積層体を得る第1の積層体作製工程と、
透明フィルム材による基材に少なくとも配向層を配置して第2の積層体を得る第2の積層体作製工程と、
前記第1及び第2の積層体を積層して一体化し、前記第1及び第2の積層体により液晶層を挟持した液晶セルを得る積層工程とを備え、
前記第1及び第2の積層体作製工程は、
塗工液を前記基材に塗工して光配向層の材料層を得る塗工工程と、
前記塗工工程により得た前記光配向層の材料層を乾燥させる乾燥工程と、
前記乾燥工程により乾燥した前記光配向層の材料層に紫外線を照射して、配向規制力の方向が異なる第1及び第2の帯状領域の順次交互の配置により前記配向層を得る露光工程とを備え、
前記積層工程は、
前記第1及び第2の積層体における前記第1及び第2の帯状領域の延長方向が交差するように、前記第1及び第2の積層体が配置する調光フィルムの製造方法。
透明フィルム材による基材に少なくとも配向層を配置して第2の積層体を得る第2の積層体作製工程と、
前記第1及び第2の積層体を積層して一体化し、前記第1及び第2の積層体により液晶層を挟持した液晶セルを得る積層工程とを備え、
前記第1及び第2の積層体作製工程は、
塗工液を前記基材に塗工して光配向層の材料層を得る塗工工程と、
前記塗工工程により得た前記光配向層の材料層を乾燥させる乾燥工程と、
前記乾燥工程により乾燥した前記光配向層の材料層に紫外線を照射して、配向規制力の方向が異なる第1及び第2の帯状領域の順次交互の配置により前記配向層を得る露光工程とを備え、
前記積層工程は、
前記第1及び第2の積層体における前記第1及び第2の帯状領域の延長方向が交差するように、前記第1及び第2の積層体が配置する調光フィルムの製造方法。
(5)によれば、光配向層の適用によるマルチドメイン化であることにより、透明電極のパターンニング、リブの形成等によるマルチドメイン化の場合のような透過率の低下を有効に回避することができ、これにより充分に透過光量を確保することができる。また4ドメインによるマルチドメイン化であることにより、十分に視野角特性を確保して、簡易な構成により作製することができる。また対向する2つの配向層に形成された帯状領域の延長方向が交差する向きにより配置して4ドメイン化することにより、簡易に作製することができる。
(6) (5)において、
前記第1及び又は第2の積層体作製工程に係る露光工程は、
前記乾燥工程により乾燥した前記光配向層の材料層の全面に紫外線を照射して、前記基材の全面に、前記第1又は第2の帯状領域に対応する配向規制力を発現させる第1の紫外線照射工程と、
前記第1の紫外線照射工程により紫外線を照射した前記基材に、マスクを介して紫外線を照射して、前記第2又は第1の帯状領域に対応する配向規制力を発現させる第2の紫外線照射工程とを備える調光フィルムの製造方法。
前記第1及び又は第2の積層体作製工程に係る露光工程は、
前記乾燥工程により乾燥した前記光配向層の材料層の全面に紫外線を照射して、前記基材の全面に、前記第1又は第2の帯状領域に対応する配向規制力を発現させる第1の紫外線照射工程と、
前記第1の紫外線照射工程により紫外線を照射した前記基材に、マスクを介して紫外線を照射して、前記第2又は第1の帯状領域に対応する配向規制力を発現させる第2の紫外線照射工程とを備える調光フィルムの製造方法。
(6)によれば、配向規制力を設定し直すことにより、第1及び第2の帯状領域の密接配置による配向層を簡易に作製することができる。
(7) (6)において、
前記第1の紫外線照射工程は、
前記基材に前記紫外線を斜め照射して、前記基材の全面に、前記第1又は第2の領域に対応する配向規制力を発現させ、
前記第2の紫外線照射工程は、
前記第1の紫外線照射工程とは異なる方向より、前記基材に前記紫外線を照射して、前記第2又は第1の領域に対応する配向規制力を発現させる調光フィルムの製造方法。
前記第1の紫外線照射工程は、
前記基材に前記紫外線を斜め照射して、前記基材の全面に、前記第1又は第2の領域に対応する配向規制力を発現させ、
前記第2の紫外線照射工程は、
前記第1の紫外線照射工程とは異なる方向より、前記基材に前記紫外線を照射して、前記第2又は第1の領域に対応する配向規制力を発現させる調光フィルムの製造方法。
(7)によれば、光源からの光量を有効利用して、第1及び第2の領域に配向規制力を設定することができる。
本発明は、マルチドメイン化により視野角特性を向上するようにして、十分な透過光量を確保することができる。
〔第1実施形態〕
〔調光フィルム〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る調光フィルムを示す断面図である。この調光フィルム1は、建築物の窓ガラス、ショーケース、屋内の透明パーテーション等の調光を図る部位に、粘着剤層等により貼り付けて使用され、印加電圧の可変により透過光の光量を制御する。
〔調光フィルム〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る調光フィルムを示す断面図である。この調光フィルム1は、建築物の窓ガラス、ショーケース、屋内の透明パーテーション等の調光を図る部位に、粘着剤層等により貼り付けて使用され、印加電圧の可変により透過光の光量を制御する。
この調光フィルム1は、液晶を利用して透過光を制御するフィルム材あり、直線偏光板2、3により調光フィルム用の液晶セル4を挟持して構成される。ここで直線偏光板2、3は、ポリビニルアルコール(PVA)にヨウ素等を含浸させた後、延伸して直線偏光板としての光学的機能を果たす光学機能層が形成され、TAC(トリアセチルセルロース)等の透明フィルム材による基材により光学機能層を挟持して作製される。直線偏光板2、3は、クロスニコル配置により、紫外線硬化性樹脂等による接着剤層により液晶セル4に配置される。なお直線偏光板2、3には、それぞれ液晶セル4側に光学補償に供する位相差フィルム2A、3Aが設けられるものの、位相差フィルム2A、3Aは、必要に応じて省略してもよい。
液晶セル4は、後述する透明電極への印加電圧により透過光の偏光面を制御する。これにより調光フィルム1は、透過光を制御して種々に調光を図ることができるように構成される。
〔液晶セル〕
液晶セル4は、フィルム形状による第1及び第2の積層体である上側積層体5U及び下側積層体5Dにより液晶層8を挟持して構成される。下側積層体5Dは、透明フィルム材による基材6に、透明電極11、スペーサー12、配向層13を配置して形成される。上側積層体5Uは、透明フィルム材による基材15に、透明電極16、配向層17を積層して形成される。液晶セル4は、この上側積層体5U及び下側積層体5Dに設けられた透明電極11、16の駆動により、VA(Virtical Alignment)方式におけるマルチドメイン化方式であるMVA方式により液晶層8に設けられた液晶材料の配向を制御し、これにより透過光の偏光面を制御する。
液晶セル4は、フィルム形状による第1及び第2の積層体である上側積層体5U及び下側積層体5Dにより液晶層8を挟持して構成される。下側積層体5Dは、透明フィルム材による基材6に、透明電極11、スペーサー12、配向層13を配置して形成される。上側積層体5Uは、透明フィルム材による基材15に、透明電極16、配向層17を積層して形成される。液晶セル4は、この上側積層体5U及び下側積層体5Dに設けられた透明電極11、16の駆動により、VA(Virtical Alignment)方式におけるマルチドメイン化方式であるMVA方式により液晶層8に設けられた液晶材料の配向を制御し、これにより透過光の偏光面を制御する。
なおVA方式に代えて、TN(Twisted Nematic)方式、IPS(In−Place−Switching)方式等の駆動方式を適用してよい。なおIPS方式により駆動する場合、上側積層体5U又は下側積層体5Dの透明電極11又は16の何れか一方が省略され、他方の透明電極のパターンニングにより液晶材料に駆動用の電界を印加する。
基材6、15は、この種のフィルム材に適用可能な種々の透明フィルム材を適用することができるものの、光学異方性の小さなフィルム材を適用することが望ましい。この実施形態において、基材6、15は、ポリカーボネートフィルムが適用されるものの、COP(シクロオレフィンポリマー)フィルム等を適用してもよい。
透明電極11、16は、この種のフィルム材に適用される各種の電極材料を適用することができ、この実施形態ではITO(Indium Tin Oxide)による透明電極材により形成される。スペーサー12は、液晶層8の厚みを規定するために設けられ、各種の樹脂材料を広く適用することができるものの、この実施形態ではフォトレジストにより作製され、透明電極11を作製してなる基材6の上に、フォトレジストを塗工して露光、現像することにより作製される。なおスペーサー12は、上側積層体5Uに設けるようにしてもよく、上側積層体5U及び下側積層体5Dの双方に設けるようにしてもよい。またスペーサー12は、配向層13の上に設けるようにしてもよい。またスペーサーは、いわゆるビーズスペーサーを適用してもよい。
配向層13、17は、光配向層により形成される。ここでこの光配向層に適用可能な光配向材料は、光配向の手法を適用可能な各種の材料を広く適用することができるものの、この実施形態では、例えば光2量化型の材料を使用する。この光2量化型の材料については、「M.Schadt, K.Schmitt, V. Kozinkov and V. Chigrinov : Jpn. J. Appl.Phys., 31, 2155 (1992)」、「M. Schadt, H. Seiberle and A. Schuster : Nature, 381, 212(1996)」等に開示されている。より具体的に、この実施形態では、紫外線を繰り返し照射する場合に、紫外線を照射する毎に、それまでの配向規制力が、照射した紫外線に応じて変化する、いわゆる配向規制力を書き換え可能(再設定可能)な、光2量化型の材料が適用される。
液晶層8は、この種の調光フィルムに適用可能な各種の液晶材料を広く適用することができ、例えば、特開2003−366484号に記載の液晶化合物を用いることができる。また、上市品としては、例えばメルク社製MLC2166等の液晶材料を適用することができる。なお液晶セル4は、液晶層8を囲むように、シール材19が配置され、このシール材19により上側積層体5U、下側積層体5Dが一体に保持され、液晶材料の漏出が防止される。
〔配向層〕
図2は、配向層13、17の説明に供する図である。この実施形態において、上側積層体5U及び下側積層体5Dは平面視、矩形形状により形成され、上側積層体5Uに係る配向層17は、この矩形形状に係る短辺に沿って延長する第1及び第2の帯状の領域AA、BAが、この延長方向と直交する方向に密接して繰り返し形成される。
図2は、配向層13、17の説明に供する図である。この実施形態において、上側積層体5U及び下側積層体5Dは平面視、矩形形状により形成され、上側積層体5Uに係る配向層17は、この矩形形状に係る短辺に沿って延長する第1及び第2の帯状の領域AA、BAが、この延長方向と直交する方向に密接して繰り返し形成される。
ここでこの第1及び第2の領域AA、BAは、MVA方式の各ドメインに係る領域であり、液晶層8の液晶材料に対してプレチルト角が異なる向きとなる領域である。より具体的に、この実施形態では、このプレチルト角に係るプレチルトの方向が、第1及び第2の領域AA、BAで、第1及び第2の領域AA、BAの境界からほぼ垂直の方向である逆向きの方向となるように設定される。なおこの図2において、各領域AA、BAの矢印は、領域A及びBの配向規制力の設定に供する光源の方向であり、プレチルト角に係るプレチルトの方向であり、配向層17の面内方向における配向規制力の方向を示す。
配向層17は、光配向層に係る塗工液を塗工した後、乾燥させて配向層17に係る材料層が形成される。その後、図3(A)に示すように、領域AA、BAの繰り返し方向(紙面の左右方向であり、領域AA、BAの境界に直交する方向である一方の側に光源を配置し、この光源から基材15に直線偏光の紫外線LAAを所定の入射角θAAにより斜め入射して1回目の露光処理を実行し、これにより基材15の全面に領域AA又はBAに係る配向規制力を発現される。
また続いて図3(B)に示すように、領域AA又はBAを選択的に遮光するマスク21を配置し、1回目の露光時とは逆側に配置した光源から入射角θBAにより直線偏光の紫外線LBAを斜め入射して2回目の露光処理を実行し、これにより領域AA又はBAに係る配向規制力を設定し直す。なおこのように配向規制力を再設定する場合は、1回目の配向規制力の設定に係る紫外線LAAの照射(図3(A)による1回目の紫外線の照射である)に対して、2回目の露光処理における紫外線LBAの照射光量を2倍以上に設定することが望ましく、より具体的には2回目の露光に供する紫外線LBAの光量は、1回目の露光に供する紫外線LAAの光量の2倍以上10倍以下、より好ましくは2倍以上5倍以下であることが望ましい。
なおこれら1回目及び2回目の露光処理に供する紫外線LA、LBは、設定に供するプレチルト角の向きに応じた無偏光の紫外線としてもよく、このように無偏光の紫外線を照射することにより光源で発生させた紫外線を効率良く利用することができる。また入射角θAA及びθBAに係る光源は、方位角方向に係る角間隔が180度であることが望ましいものの、この角間隔は180度±1度の範囲以内であれば、実用上十分にプレチルト角を異ならせることができる。また領域AA及びBAの境界に対して、この境界に直交する方向への光源の配置に代えて、この直交する方向から斜めに傾いた方向に光源を配置して露光処理してもよい。また少ない光量で効率良く光配向層を作製する観点から、入射角θAA、θBAは、45度であることが望ましいものの、40度以上50度以下であってもよい。
なおこのように繰り返しの紫外線の照射により配向規制力を設定し直すことが可能な光配向層の機能は、マスク露光により配向規制力を設定する通常の光2量化型の光配向層材料を、上述の書き換えに係る光量の設定により露光処理して実現することができる。
これに対して下側積層体5Dの配向層13は、配向層17と同一の光配向層に係る塗工液を塗工した後、乾燥させて、その後、図3に示すように、配向層17と同様の、全面の露光による1回目の露光処理と、1回目の露光処理に比して光量が約2倍のマスク露光による2回目の露光処理とにより、第1及び第2の帯状領域AB及びBBを形成して作製される。ここで配向層13は、この第1及び第2の帯状領域AB及びBBの繰り返し方向が、配向層17における帯状領域AA及びBAの繰り返し方向と直交する方向である点を除いて、配向層17と同一に構成される。これにより調光フィルム1では、配向層13及び17に関して、液晶セルをその表面の鉛直方向から観察した場合に、配向規制力の方向が異なる第1及び第2の帯状領域の延長方向が交差する向きにより積層体5D及び5Uが積層される。
これによりこの実施形態では、簡易な構成によりマルチドメイン化して視野角特性を向上する。すなわちこのように配向層13及び17に帯状領域を設定してそれぞれ2つのドメインを作製し、この帯状領域が交差するように配置することにより、4ドメインによるマルチドメインにより液晶層8を駆動することができ、これにより簡易に視野角特性を向上することができる。すなわち調光フィルム1では、配向層13の領域BBに対して配向層17が領域AAであるドメインと、配向層13の領域BBに対して配向層17が領域BAであるドメインとが形成され、さらに配向層13の領域ABに対して配向層17が領域AAであるドメインと、配向層13の領域ABに対して配向層17が領域BAであるドメインとが形成され、これらにより4つのドメインが形成され、これにより4ドメインによるマルチドメインにより液晶層8を駆動して視野角特性を向上することができる。
またこの場合、単に帯状領域を形成した2つの配向層を交差させて配置するだけの簡易な構成により、4ドメインによりマルチドメイン化することができる。すなわち単純に光配向層を4ドメイン化する場合、光配向層にあっては、4回の露光処理により各領域に係る配向規制力を順次設定することが必要であり、この場合、露光処理が煩雑になる。またマスク合わせも必要になり、結局、生産性が劣化することになる。しかしながらこの実施形態のように、単に帯状領域を形成した2つの配向層を交差させて配置して4ドメイン化する場合は、配向層の作製に係る露光処理を簡略化することができ、その結果、簡易に調光フィルムを作製することができる。
なお図2との対比により図4に示すように、帯状領域AA、BA、AB、BBの延長方向にそれぞれ光源を配置して斜め入射により領域AA、BA、AB、BBを露光して、領域AA、BA、AB、BBを設定するようにしてもよい。また帯状領域AA、BA、AB、BBの延長方向に対して斜めに傾く方向(方位角方向である)より露光して、対応する方向に配向規制力を発現させてもよい。
なおこれによりこの調光フィルム1では、矩形形状により1つのドメインが形成され、この矩形形状に係る直交する2辺の方向にそれぞれ隣接する2つのドメインの繰り返しによりマルチドメイン化が図られることになるものの、帯状領域AA、BA、AB、BBの交差に係る角度を直交する角度から斜めに傾けて、1つのドメインに係る領域をひし形形状としてもよい。
ここでこのようにして光配向層の設定によりマルチドメイン化する場合にあって、液晶層8への電界の印加により入射光を透過させる場合、各ドメインの境界に、線状に輝度レベルの低い部位が発生する。ここでこの線状に輝度レベルの低い部位は、顕微鏡観察により見て取ることができる程度の微細構造ではあるものの、液晶材料の配向性が局所的に劣化している部位である。このような部位は、ドメインの境界に発生することにより、単位面積に占める境界の数が増大すると、調光フィルム1全体としての透過率が低下することになり、これにより帯状領域AA、BA、AB、BBの幅WAA、WBA、WAB、WBBを余りに狭くすると、透過率が低下することになる。
また領域AA、BA、AB、BBにあっては、光学特性(特に視野角方向に係る透過特性)が異なることにより、領域AA、BA、AB、BBの幅WAA、WBA、WAB、WBBが余りに大きいと、この領域AA、BA、AB、BBが視認され、さらには領域AA、BA、AB、BBの境界における線状の輝度レベルの低い部位が視認されることになり、調光フィルムの品位が著しく低下することになる。これによりこの実施形態において、領域AA、BA、AB、BBの幅WAA、WBA、WAB、WBBは、30μm以上3000μm以下により、より好ましくは100μm以上2000μm以下により作製される。
また配向層13、17は、膜厚50nm以上300nm以下により作製される。
ところでこのように領域AA、BA、AB、BBの幅WAA、WBA、WAB、WBB、を狭くすると、モアレが発生することが判った。ここでモアレは、スペーサー12の規則性と領域AA、BA、AB、BBの繰り返しに係る規則性とによるものであることが判った。これによりこの実施形態では、スペーサー12をランダムに配置してスペーサー12の配置に係る規則性を緩和し、これによりモアレの発生を防止する。なおモアレは、要は、スペーサー12の規則性と領域AA、BA、AB、BBの繰り返しに係る規則性とを緩和すればよく、領域AA、BA、AB、BBの幅WAA、WBA、WAB、WBBをランダムに可変して領域AA、BA、AB、BBの規則性の緩和によりモアレを防止してもよく、領域AA、BA、AB、BBの規則性の緩和とスペーサーの規則性の緩和とによりモアレを防止してもよい。
より具体的にスペーサー12は、直径25μm以下9μm以上の断面円形形状による円柱形状により、より好ましくは直径12μm以下9μm以上の断面円形形状による円柱形状により形成され、50個/mm2以上300個/mm2以下の密度により配置されるものの、好ましく50個/mm2以上100個/mm2以下の密度により配置してもよい。
〔製造工程〕
図5は、調光フィルムの製造工程を示すフローチャートである。この製造工程は、透明電極作製工程SP2において、フォトリソグラフィーの手法を適用して、透明基材6、15に透明電極11、16をそれぞれ作成する。さらに続いてスペーサー作製工程SP3において、透明電極11を作製した透明基材6にフォトレジスト膜を作製した後、露光、現像処理し、これによりスペーサー12を作製する。続いて製造工程は、配向層作製工程SP4において、基材6、15に配向層13、17を作製する。
図5は、調光フィルムの製造工程を示すフローチャートである。この製造工程は、透明電極作製工程SP2において、フォトリソグラフィーの手法を適用して、透明基材6、15に透明電極11、16をそれぞれ作成する。さらに続いてスペーサー作製工程SP3において、透明電極11を作製した透明基材6にフォトレジスト膜を作製した後、露光、現像処理し、これによりスペーサー12を作製する。続いて製造工程は、配向層作製工程SP4において、基材6、15に配向層13、17を作製する。
ここでこの配向層作製工程SP4においは、塗工工程SP4−1において、基材6及び15の上に、それぞれ光配向層に係る塗工液を塗工した後、続く乾燥工程SP4−2において、この塗工液の溶剤を飛散させて塗工層を乾燥させる。
またこの製造工程は、続く1回目露光工程SP4−3において、基材15に形成された配向層の材料層に紫外線を照射し、全面に、第1又は第2の領域に係る配向規制力を設定し、続く2回目露光工程SP4−4において、マスクを使用した紫外線の照射により第2又は第1の領域について配向規制力を設定し直し、これにより配向層17を作製する。また同様にして基材6側に形成された配向層の材料層に紫外線を照射し、全面に、第1又は第2の領域に係る配向規制力を設定し、続く2回目露光工程SP4−4において、マスクを使用した紫外線の照射により第2又は第1の領域について配向規制力を設定し直し、これにより配向層13を作製する。
このようにして基材6及び15にそれぞれ配向層13及び17を作製して、下側積層体5D及び上側積層体5Uを作製すると、この製造工程は、封止工程SP5において、ディスペンサーによりシール材19を枠形状により下側積層体5Dに塗布した後、この枠形状により囲まれた所定位置に、ディスペンサーを使用して液晶層8に係る液晶材料を滴下する。なおこの液晶材料の滴下とシール材との配置の順序を入れ替えるようにしてもよい。また下側積層体5Dに代えて上側積層体5Uにシール材、液晶材料を配置してもよい。その後、この製造工程は、上側積層体5U及び下側積層体5Dを積層した後、加熱、押圧してシール材19を硬化させ、これにより液晶層8を挟持するようにして、帯状領域AA、AB及びBA、BBの延長方向が直交するように配置して上側積層体5U及び下側積層体5Dをシール材により貼り合せて一体化する。その後、この製造工程は、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂等の接着剤層により直線偏光板2、3を配置する。
〔実施例1〕
両面にハードコート層が作製されてなる厚み100μmによるポリカーボネートフィルム材を基材6、15に適用し、上述の実施形態の構成により調光フィルムを作製した。すなわち透明電極を作製してなる矩形形状による基材6、15に光配向層の塗工液を乾燥膜厚100nmにより塗工して乾燥硬化させて光配向層13、17を作製した。この光配向層13、17においては、2回の露光処理によりパターニングし、領域AA、AB、BA、BBを作製した。
両面にハードコート層が作製されてなる厚み100μmによるポリカーボネートフィルム材を基材6、15に適用し、上述の実施形態の構成により調光フィルムを作製した。すなわち透明電極を作製してなる矩形形状による基材6、15に光配向層の塗工液を乾燥膜厚100nmにより塗工して乾燥硬化させて光配向層13、17を作製した。この光配向層13、17においては、2回の露光処理によりパターニングし、領域AA、AB、BA、BBを作製した。
ここで領域AA、AB、BA、BBは、基材6、15の短辺に対して斜め45度に傾いた方向に延長する帯状の領域により形成し、この延長方向に対応するように露光処理に供する位置に光源を配置した。またこの光源の設定により10mJ/cm2の光量により直線偏光の紫外線を照射して1回目の露光処理を実行すると共に、さらに30mJ/cm2の光量による直線偏光の紫外線を使用したマスク露光により2回目の露光処理を実行し、これにより配向層13及び17を配置した。なお帯状領域の幅はそれぞれ100μmとした。
このようにして積層体5U、5Dを作製し、ビーズスペーサーによりセルギャップ(3.6μm)を確保して積層して液晶セルを作製し、クロスニコル配置による直線偏光板により挟持して調光フィルムを作製した。この実施例1の調光フィルムでは、全光線透過率は23.1%であった。なお透過率の計測は、村上色彩技術研究所HM−150を使用して計測した。
〔比較例1〕
この実施形態では、ラビング処理により配向層を配置するようにして、基材の配向層側面に、100μmピッチ(厚さ1m、断半円弧形状)により線状のリブを形成し、これによりマルチドメイン化した。配向層は、乾燥膜厚100nmにより作製した。ラビング処理は、吉川化工工業社製YA−20−Rによるラビングクロスを使用して実行した。この比較例では、このマルチドメイン化に関する構成が異なる点を除いて、実施例1と同一に調光フィルムを作製した。この比較例では全光線透過率は5.0%であった。
この実施形態では、ラビング処理により配向層を配置するようにして、基材の配向層側面に、100μmピッチ(厚さ1m、断半円弧形状)により線状のリブを形成し、これによりマルチドメイン化した。配向層は、乾燥膜厚100nmにより作製した。ラビング処理は、吉川化工工業社製YA−20−Rによるラビングクロスを使用して実行した。この比較例では、このマルチドメイン化に関する構成が異なる点を除いて、実施例1と同一に調光フィルムを作製した。この比較例では全光線透過率は5.0%であった。
上記により、実施例による構成では、マルチドメイン化して、十分な透過光量を確保できることが確認できた。
〔他の実施形態〕
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態を種々に組み合わせ、さらには変更することができる。
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態を種々に組み合わせ、さらには変更することができる。
すなわち上述の実施形態では、全面を露光処理した後、マスクを使用した選択的な露光処理により第1及び第2の領域の密接配置による光配向層を配置する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、マスクを使用して第1又は第2の領域に係る部位を選択的に露光処理した後、紫外線の全面照射により第2又は第1の領域に係る未露光の部分を露光して、第1及び第2の領域の密接配置による光配向層を配置するようにしてもよい。なおこの場合、1回目及び2回目の露光処理に供する光量をほぼ等しい光量として、より具体的には、2回目の露光処理に係る光量を1回目の露光処理に係る光量の2倍以上10倍以下として、第1及び第2の領域の密接配置による光配向層を配置することができる。またこれに代えて、マスクを使用した露光処理の繰り返しにより、第1及び第2の領域の密接配置による光配向層を配置するようにしてもよい。
また上述の実施形態では、液晶材料を間に挟んで2つの積層体5D、5Uを積層一体化して液晶セルを作製する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、2つの積層体を積層一体化した後、この2つの積層体5D、5Uの間に液晶材料を配置して液晶セルを作製する場合にも広く適用することができる。
1 調光フィルム
2、3 直線偏光板
2A、3A 位相差フィルム
4 液晶セル
5D 下側積層体
5U 上側積層体
6、15 基材
8 液晶層
11、16 透明電極
12 スペーサー
13、17 配向層
19 シール材
21 マスク
2、3 直線偏光板
2A、3A 位相差フィルム
4 液晶セル
5D 下側積層体
5U 上側積層体
6、15 基材
8 液晶層
11、16 透明電極
12 スペーサー
13、17 配向層
19 シール材
21 マスク
Claims (7)
- 液晶セルを直線偏光板により挟持してなる調光フィルムにおいて、
前記液晶セルは、
透明フィルム材による基材に透明電極、配向層が配置された第1の積層体と、
透明フィルム材による基材に少なくとも配向層が配置された第2の積層体と、
前記第1及び第2の積層体により挟持された液晶層とを備え、
前記第1及び第2の積層体の配向層が、
配向規制力の方向が異なる第1及び第2の帯状領域が順次交互に設けられた光配向層であり、
前記第1及び第2の帯状領域の延長方向が交差するように、前記第1及び第2の積層体が配置された
調光フィルム。 - 前記第1及び第2の領域が、
配向規制力の方向が逆向きの領域である
請求項1に記載の調光フィルム。 - 前記第1及び第2の領域の幅が、30μm以上3000μm以下である
請求項1又は請求項2に記載の調光フィルム。 - 前記第1及び又は第2の積層体は、
前記液晶層の厚みを一定に保持するためのスペーサーがランダムに配置された
請求項1、請求項2、請求項3の何れかに記載の調光フィルム。 - 透明フィルム材による基材に透明電極、配向層を配置して第1の積層体を得る第1の積層体作製工程と、
透明フィルム材による基材に少なくとも配向層を配置して第2の積層体を得る第2の積層体作製工程と、
前記第1及び第2の積層体を積層して一体化し、前記第1及び第2の積層体により液晶層を挟持した液晶セルを得る積層工程とを備え、
前記第1及び第2の積層体作製工程は、
塗工液を前記基材に塗工して光配向層の材料層を得る塗工工程と、
前記塗工工程により得た前記光配向層の材料層を乾燥させる乾燥工程と、
前記乾燥工程により乾燥した前記光配向層の材料層に紫外線を照射して、配向規制力の方向が異なる第1及び第2の帯状領域の順次交互の配置により前記配向層を得る露光工程とを備え、
前記積層工程は、
前記第1及び第2の積層体における前記第1及び第2の帯状領域の延長方向が交差するように、前記第1及び第2の積層体を配置する
調光フィルムの製造方法。 - 前記第1及び又は第2の積層体作製工程に係る露光工程は、
前記乾燥工程により乾燥した前記光配向層の材料層の全面に紫外線を照射して、前記基材の全面に、前記第1又は第2の帯状領域に対応する配向規制力を発現させる第1の紫外線照射工程と、
前記第1の紫外線照射工程により紫外線を照射した前記基材に、マスクを介して紫外線を照射して、前記第2又は第1の帯状領域に対応する配向規制力を発現させる第2の紫外線照射工程とを備える
請求項5に記載の調光フィルムの製造方法。 - 前記第1の紫外線照射工程は、
前記基材に前記紫外線を斜め照射して、前記基材の全面に、前記第1又は第2の領域に対応する配向規制力を発現させ、
前記第2の紫外線照射工程は、
前記第1の紫外線照射工程とは異なる方向より、前記基材に前記紫外線を照射して、前記第2又は第1の領域に対応する配向規制力を発現させる
請求項6に記載の調光フィルムの製造方法。
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