JP2016126289A - 液晶セル、調光材及び合わせガラス - Google Patents

液晶セル、調光材及び合わせガラス Download PDF

Info

Publication number
JP2016126289A
JP2016126289A JP2015002505A JP2015002505A JP2016126289A JP 2016126289 A JP2016126289 A JP 2016126289A JP 2015002505 A JP2015002505 A JP 2015002505A JP 2015002505 A JP2015002505 A JP 2015002505A JP 2016126289 A JP2016126289 A JP 2016126289A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
alignment
light control
control material
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015002505A
Other languages
English (en)
Inventor
章伸 牛山
Akinobu Ushiyama
章伸 牛山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2015002505A priority Critical patent/JP2016126289A/ja
Publication of JP2016126289A publication Critical patent/JP2016126289A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/24Structural elements or technologies for improving thermal insulation
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B80/00Architectural or constructional elements improving the thermal performance of buildings

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

【課題】電子ブラインド等に利用可能な調光材に関して、視野角特性の劣化を低減する。【解決手段】直線偏光板16、17により挟持されて調光材10を構成する液晶セル15であって、第1の液晶配向層用フィルム12、液晶層14A、第2の液晶配向層用フィルム13の積層構造により形成され、第1及び第2の液晶配向層用フィルム12及び13は、透明フィルム材21A、21Bに、透明電極22A、22B及び配向層23A、23Bが設けられ、液晶層14Aは、配向層23A、23Bのパターニングにより、第1及び第2の液晶配向用フィルム12及び13の透明電極22A、22B間に電圧を印加していない状態で、液晶の配向方向の異なる領域A、Bが形成される。【選択図】図2

Description

本発明は、例えば窓に貼り付けて外来光の透過を制御する電子ブラインド等に利用可能な調光材、この調光材に使用する液晶セル、この調光材を使用した合わせガラスに関する。
従来、例えば窓に貼り付けて外来光の透過を制御する電子ブラインド等に利用可能な調光材に関する工夫が種々に提案されている(特許文献1、2)。このような調光材の1つに、液晶を利用したものがある。この液晶を利用した調光材では、透明電極を作製した透明フィルム材により液晶材料を挟持して液晶セルが作製され、この液晶セルを直線偏光板により挟持して作成される。これによりこの調光材では、液晶に印加する電界の可変により液晶の配向を可変して外来光を遮光したり透過したりし、さらには透過光量を可変したりし、これらにより外来光の透過を制御する。
このような調光材は、液晶セルを構成する透明フィルム材にスペーサを設け、このスペーサにより液晶層を所望の厚みに保持することが考えられる。またスペーサを作製した後、ポリイミド等の薄膜を作製してラビング処理することにより配向層を作製し、この配向層により液晶材料の配向を規制することが考えられる。
ところでこの種の調光材は、光学異方性を備えた液晶を使用していることにより、視野角特性の劣化が予測される。より具体的には、見る方向による明るさの変化が予測される。
特開平03−47392号公報 特開平08−184273号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、電子ブラインド等に利用可能な調光材に関して、視野角特性の劣化を低減することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ね、配向層をパターンニングし、液晶材料の配向方向が異なる領域の繰り返しにより液晶層を作製する、との着想に至り、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明では、以下のようなものを提供する。
(1) 直線偏光板により挟持されて調光材を構成する液晶セルであって、
第1の液晶配向層用フィルム、液晶層、第2の液晶配向層用フィルムの積層構造により形成され、
前記第1及び第2の液晶配向層用フィルムは、
透明フィルム材に、透明電極及び配向層が設けられ、
前記液晶層は、
前記配向層のパターニングにより、前記第1及び第2の液晶配向用フィルムの透明電極間に電圧を印加していない状態で、液晶の配向方向の異なる領域が形成された液晶セル。
(1)によれば、液晶の配向方向の異なる領域により、液晶層における光学異方性を隣接する領域間で打消し合うように設定することができ、これにより見る方向による明るさの変化を低減して視野角特性の劣化を低減することができる。
(2) (1)において、
前記液晶層は、
前記第1及び第2の液晶配向用フィルムの透明電極間に電圧を印加していない状態で、前記液晶が水平配向している液晶セル。
(2)によれば、透明電極間の印加電圧の可変により水平配向と垂直配向とを切り替えることができる。またこの切り替えに供する印加電圧は、比較的高い電圧とすることができる。これにより例えばバッテリの電源を直接接続する等により、簡易に駆動することができる。
(3) (2)において、
前記液晶層は、
前記液晶が水平配向している状態で、透過光に1/2波長分の位相差を付与する厚みである液晶セル。
(3)によれば、直線偏光による入射光を円偏光により出射することができることにより、調光材において、入射光の利用効率を向上することができる。
(4) (1)、(2)、(3)の何れかに記載の液晶セルを直線偏光板により挟持した調光材。
(4)によれば、視野角特性の劣化を低減してなる調光材を提供することができる。
(5) (2)又は(3)に記載の液晶セルを直線偏光板により挟持した調光材であって、
前記直線偏光板は、
クロスニコル配置であり、
前記液晶層における前記液晶の水平配向に係る配向方向に対して、吸収軸方向が40度以上50度以下の角度を成すように配置された調光材。
(5)によれば、(2)又は(3)に記載の液晶セルを利用して、簡易に駆動することができる調光材を提供することができる。
(6) (4)又は(5)に記載の調光材を板ガラスにより挟持して一体化した合わせガラス。
(6)によれば、視野角特性の劣化を有効に回避してなる調光材により合わせガラスを作製することができる。
本発明によれば、視野角特性の劣化を低減することができる。
本発明の第1実施形態に係る合わせガラスを示す図である。 図1の合わせガラスに適用される調光材を示す図である。 図2の調光材に係る各部の説明に供する図である。 図2の調光材の動作の説明に供する図である。 図2の調光材の配向層のパターンニングの説明に供する図である。 図2の調光材に適用される液晶セルの製造工程を示すフローチャートである。 図2の調光材の実施例を示す図表である。
〔第1実施形態〕
〔合わせガラス〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る合わせガラスを示す断面図である。この合わせガラス1は、例えば車両のウインドウに使用される合わせガラスであり、中間層4及び5をそれぞれ介して板ガラス2及び3により調光材10を挟持して構成される。ここで板ガラス2、3は、この種の合わせガラスに適用可能な種々の材料を広く適用することができる。また中間層4、5は、調光材10と板ガラス2、3との接着層として機能する構成であり、この種の合わせガラスに適用される種々の構成を広く適用することができ、例えば熱線遮蔽材としての機能を備えるようにしてもよい。
合わせガラス1は、板ガラス2、3にそれぞれ中間層4、5を設けて調光材10と積層した後、加熱して加圧することにより、中間層4、5を介して板ガラス2、3、調光材10を一体化されると共に、全体を所望の曲面形状に整形されて作製される。これにより合わせガラス1は、例えば車両のリアウインド等に適用可能に作製され、調光材10により透過光を制御できるように構成される。なおこれにより合わせガラス1の製造工程は、それぞれ中間層4、5を設けた板ガラス2、3を調光材10と積層する積層工程、積層工程による積層体を加熱、加圧する加熱加圧工程を備える。
〔調光材〕
図2は、調光材を示す断面図である。この調光材10は、フィルム形状により形成され、合わせガラスに使用される場合の他、例えば調光を図る部位に貼り付けて使用される。なおこのような調光を図る部位に貼り付けて使用する場合は、例えば建築物の窓ガラス、ショーケース、屋内の透明パーテーション等に配置して透過、不透明を切り替える場合等である。
この調光材10は、液晶を利用して透過光を制御する調光材であり、液晶配向層用フィルム12、13により液晶材料14による液晶層14Aを挟持して液晶セル15が作製され、この液晶セル15を直線偏光板16、17により挟持して作成される。調光材10には、液晶層14Aの厚みを一定に保持するためのスペーサ24が液晶配向層用フィルム12及び又は13に設けられる。直線偏光板16、17には、それぞれ液晶セル15側に光学補償に供する位相差フィルム18、19が設けられる。液晶配向層用フィルム12、13は、それぞれフィルム材21A、21Bに透明電極22A、22B、配向層23A、23Bを順次作成して形成される。なお位相差フィルム18、19は、必要に応じて省略してもよい。
ここで図3により示すように、調光材10において、直線偏光板16、17は、吸収軸方向L16、L17が直交するクロスニコル配置により液晶セル15を挟持するように設けられる。また調光材10は、この吸収軸方向L16、L17が、矩形形状による直線偏光板16、17の辺に沿った方向に設定され、これより直線偏光板16、17のシートカット時における無駄を低減するように構成される。
液晶セル15は、配向層23A、23Bによる配向能の発現方向L23A、L23Bが平行であって、かつ直線偏光板16の吸収軸方向L16に対して、配向能の発現方向L23A、L23B(液晶の配向方向)が所定の角度θだけ傾くように構成される。またこの傾きθが、ほぼ45度である、40度以上50度以下の角度に設定される。
これにより図4(A)に示すように、液晶セル15は、透明電極22A、22Bに電圧を印加しない状態で液晶材料14が水平配向(ホモジニアス配向)とされ、液晶層14Aの面内方向に液晶層14Aが光学異方性を発現するように構成される。またこの光学異方性に係る遅相軸方向が、直線偏光板16又は17からの直線偏光による入射光の偏光面に対してほぼ斜め45度の方向となるように設定される。
液晶セル15は、このように光学異方性を発現するようにして、直線偏光板16又は17からの直線偏光による入射光にほぼ1/2波長の位相差を付与して、この直線偏光板16又は17からの直線偏光による入射光を円偏光により出射するように厚みdが設定される。より具体的に、液晶層14Aにおける遅相軸方向及び進相軸方向の屈折率差をΔnとして、Δn×d=550nm/2となるように厚みdが設定される。なおここで550nmは可視光域の中心波長である。
これにより図4(A)に示すように、調光材10は、外来光を直線偏光板16又は17により直線偏光に変換して液晶層14Aに入射し、この液晶層14Aにより円偏光に変換する。またこの円偏光による液晶層14Aの出射光を直線偏光板17又は16を介して直線偏光により出射し、ノーマリーホワイトにより外来光を透過するように構成される。
またこのように水平配向により液晶層14Aを構成することにより、調光材10は、図4(B)に示すように、透明電極22A、22B間の電圧の印加により液晶材料が垂直配向(ホメオトロピック配向)することになり、この場合、面内方向の光学異方性が消失することになる。従ってこの場合、直線偏光板16又は17からの直線偏光による入射光は、何ら位相差が付与されることなく、直線偏光のまま液晶層14Aを透過し、直線偏光板17又は16により遮光されることになる。
しかしてこのように水平配向と垂直配向との切り替えにより液晶層を駆動する場合には、TN(Twisted Nematic)方式、IPS(In-Place-Switching)方式等により液晶層を駆動する場合に比して、透明電極22A、22B間に大きな電圧の印加が必要となる。しかしながら調光材が適用される環境である車両にあっては、バッテリの電源電圧が12Vであり、この実施形態のように水平配向と垂直配向との切り替えにより液晶層を駆動する場合には、実験した結果では6.5V以上の電圧の印加により充分に液晶層を駆動することができる。これによりこの実施形態では、車両バッテリの電源(12V、又は24Vである)を直接、透明電極22A、22Bに印加して調光材10を駆動することができ、その分、簡易に駆動することができる。なおこのような車両以外の、調光材を使用する環境にあっては、このような水平配向と垂直配向との切り替えに供する駆動電圧は、比較的、簡易な構成により得ることができ、これによっても簡易に駆動することができる。
またこのような垂直配向では、透明電極間の印加電圧が多少変化しても、充分に液晶の垂直配向を維持することがで、これによっても簡易に駆動することができる。なおこれによりこの実施形態において、調光材10は、搭載される車両のバッテリによる電源電圧により駆動されることにより、12又は24Vの電圧の印加により垂直配向に切り替えられるものの、当然に、これら以外の電圧あって、6.5V以上の電圧により垂直配向に切り替えるようにしてもよい。
なお調光材10は、例えば建築物の窓ガラス、ショーケース、屋内の透明パーテーション等に貼り付けて使用する場合等においては、直線偏光板16及び又は17の、液晶セル15とは逆側の面に、ハードコート層等による保護層が設けられる。
ここでフィルム材21A、21Bは、液晶セル15に適用可能な可撓性を有する各種の透明フィルム材を適用することができ、この実施形態では、両面にハードコート層が作製されてなるポリカーボネートによるフィルム材が適用される。透明電極22A、22Bは、液晶層14Aにほぼ均一な電界を印加可能であって、透明と知覚される種々の構成を適用することができるものの、この実施形態では、透明電極材であるITOによる透明導電膜をフィルム材21A、21Bの全面に作製して形成される。
配向層23A、23Bは、いわゆる光配向層により形成される。より具体的に、配向層23A、23Bは、光配向材料により光配向材料膜が作成された後、この光配向材料膜に直線偏光による紫外線を照射して作製される。ここでこの光配向材料膜に照射する紫外線は、その偏光の方向が図3について上述した配向能の発現方向となるように設定され、これにより光配向の手法を適用して配向能を発現させる。
なお光配向材料は、光配向の手法を適用可能な各種の材料を適用することができるものの、この実施形態では、一旦配向した後には、紫外線の照射によって配向が変化しない、例えば光2量化型の材料を使用する。この光2量化型の材料については、「M.Schadt, K.Schmitt, V. Kozinkov and V. Chigrinov : Jpn. J. Appl.Phys., 31, 2155 (1992)」、「M. Schadt, H. Seiberle and A. Schuster : Nature, 381, 212(1996)」等に開示されている。なお光配向による配向層に代えて、ラビング処理による配向層を適用してもよく、ラビング処理により作製した微細なライン状凹凸形状を賦型処理により作製して配向層を作製してもよい。
液晶材料14は、この種の液晶層に適用可能な正の誘電異方性を有する各種の液晶材料を広く適用することができる。
スペーサ24は、各種の樹脂材料を広く適用することができるものの、この実施形態ではフォトレジストによる透明樹脂により作製される。なお液晶セル15は、液晶層14Aを囲む枠形状によりシール剤25が配置され、このシール剤25により液晶材料14の漏出が防止され、さらには液晶配向層用フィルム12、13が一体に保持される。ここでシール剤25は、液晶材料の漏出を防止すると共に、液晶配向層用フィルム12、13を一体に保持可能な種々の材料を適用することができるものの、この実施形態では、例えばエポキシ樹脂剤による熱硬化型樹脂が適用される。
〔配向層のパターニング〕
ところでこのように無電界時、水平配向するように液晶15セルを構成する場合、液晶層14Aの光学異方性により、方向によって明るさが変化する恐れがあり、これにより視野角特性が劣化する恐れがある。
そこでこの実施形態では、配向層23A、23Bのパターンニングにより、水平配向において、液晶14の配向方向が異なる領域が繰り返すように液晶層14Aを形成する。より具体的に、図5に示すように、配向層23A、23Bは、直線偏光板16の吸収軸方向L16に対する、配向能を発現する方向に傾きθが、直線偏光板16から見て反時計方向の領域Aと、時計方向の領域Bとが順次交互に形成される。またこの領域A及びBが、対向層23A及び23Bで重なり合うように、液晶配向層用フィルム12、13が位置決めして配置される。ここでこの領域A及びBは、液晶セル15の短辺方向に延長する帯状領域により形成される。これによりこの実施形態において、液晶層14Aは、水平方向に係る液晶14の配向方向が90度異なる領域A及びBが、順次交互に繰り返されるように形成される。
このように液晶の配向方向が異なる領域A及びBを順次交互に繰り返す場合、1方の領域による光学異方性を隣接する領域の光学異方性による打ち消し合うようにすることができる。より具体的に、1方の領域で出射光量の大きな方向及び小さな方向が、隣接する領域では出射光量が小さな方向及び大きな方向となることにより、見る方向による明るさの変化を低減し、視野角特性の劣化を防止することができる。
ここで領域A及びBにあっては、一定の幅により作製してもよく、また幅を変化させて作製しても良いものの、領域A及びBの幅の平均値にあっては、等しい値に設定される。なおこの幅の平均値を意図的に異ならせるようにして、見る方向による明るさの変化を調整するようにしてもよい。またこの領域A及びBの幅は、余りに大きい場合には、領域A及びBによる縞模様が見て取られる恐れがある。しかしながら幅が余りに小さいと、相対的に、領域A及びBの境界に係る部位の面積が広くなり、その結果、透過光量が低下することになる。従って領域A及びBの幅は、0.05mm以上5mm以下であることが望ましく、より好ましくは、0.1mm以上1mm以下であることが望ましい。
〔製造工程〕
図6は、液晶セル15の製造工程を示すフローチャートである。液晶セル15は、透明電極作製工程SP1において、フィルム材21A及び21BにITOによる透明電極22A、22Bが作製される。続くスペーサ作製工程SP3において、スペーサ24に係る塗工液(フォトレジスト)を塗工した後、乾燥、露光して現像することにより、スペーサ24が作製される。なお液晶配向層用フィルム12、13の一方のみにスペーサ24を作製する場合、スペーサ24を作製しない側のフィルム材については、スペーサ作製工程SP3が省略される。
続いて液晶セル15は、配向層作製工程SP4において、光配向材料による塗工液を塗工して乾燥することにより光配向材料膜が作成された後、この光配向材料膜に直線偏光による紫外線を照射して配向層23A、23Bが作製される。この実施形態では、領域Aに対応する部位をマスクして直線偏光による紫外線を照射することにより、領域Aに係る配向能を配向層23A及び23Bに付与した後、領域Bに対応する部位をマスクして、偏光方向が90度異なる直線偏光による紫外線を照射することにより、領域Bに係る配向能を配向層23A及び23Bに付与し、これにより配向層23A、23Bを作製する。
なおこの配向層23A及び23Bに係る紫外線の照射は、配向層23A、23Bに使用する材料により適宜変更することができ、例えば領域Aに対応する部位をマスクして直線偏光による紫外線を照射した後、偏光方向が90度異なる直線偏光による紫外線を全面に照射する場合、これとは逆に直線偏光による紫外線を全面に照射した後、領域Aに対応する部位をマスクして90度偏光方向の直線偏光による紫外線を照射する場合等、種々の手法を適用することができる。またラビング処理により配向層を作製する場合には、それぞれ領域A及びBに対応する領域をマスクしたマスクラビングにより作製することができる。また賦型処理により微細なライン状凹凸形状を作製して配向層を作製する場合には、この賦型処理に供する金型をマスクラビングして、又はマスクして研磨処理して作製することができる。
続いて液晶セル15は、封止工程SP5において、液晶配向層用フィルム12、13の一方に、液晶層14Aを囲む枠形状によりシール剤25が設けられると共に、このシール剤25により囲まれた部位の中央部分に液晶材料14が配置される。液晶セル15は、この状態で液晶配向層用フィルム12、13の他方を持ち来たして液晶配向層用フィルム12、13により液晶材料を挟持するように積層し、この状態で加圧して加熱等によりシール剤を硬化させる。これにより液晶材料を封止して液晶セル15が作製される。
なお液晶セル15は、フィルム材21A、21Bがロールに巻き取った長尺フィルム形態により提供され、これら工程SP2〜SP6の全て、又はこれら工程SP2〜SP6のうちの一部が、ロールからフィルム材21A、21Bを引き出して搬送しながら順次実行される。なおこれにより液晶セル15は、必要に応じて、途中の工程から枚葉の処理により各工程が実行される。
〔実験結果〕
図7は、実験結果を示す図表である。実施例1、2は、上述の実施形態に係る調光材の実施例である。実施例1は、領域A及びBの繰り返し方向を、ロールにより提供される基材の長手方向(搬送方向であり、いわゆるMD方向である)に設定した。実施例2は、領域A及びBの繰り返し方向を、実施例1と直交する方向である基材の幅方向(TD方向である)とに設定して調光材を作製した。なお実施例1、実施例2は、水平配向時における液晶層14Aの遅軸方向及び進軸方向の屈折率差Δnは、0.1であり、セルギャップは3μmとし、これにより水平配向時における液晶層14Aのリタデーション値は、300nmであった。なお領域A及びBの幅は、300μmである。比較例は、配向層のパターンニングを省略した以外、実施例1、実施例2と同一に作製した。
一定の光量による計測基準光を入射した状態で、無電界時における調光材表面の輝度(白輝度である)と、電界を印加して垂直配向した状態での調光材表面の輝度(黒輝度である)との比によるコントラスト値を、極角60度の条件で、方位角45度と方位角135度とから計測し、これにより見る方向による明るさの変化を計測した。なおここで方位角45度は、実施例1、2では、領域Aの配向能の発現方向であり、135度はこれと直交する方向である。また比較例1では、方位角45度は、配向層における配向能の発現方向である。
この図7の計測結果によれば、比較例では方位角の90度の変化により、コントラスト比が約2倍に変化するものの、実施例1、2では、方位角によるコントラスト比をほぼ等しく設定することができ、これにより見る方向による明るさの変化を防止するできることが判る。
〔他の実施形態〕
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態を種々に変更することができる。
すなわち上述の実施形態では、水平配向と垂直配向とで液晶の配向を切り替える場合について述べたが、本発明はこれに限らず、TN方式、IPS方式等により液晶の配向を切り替えるようにしてもよい。なおこれらの方式による場合には、領域A及びBにおける配向能の発現方向を駆動方式に対応するように異ならせることが必要となる。
また上述の実施形態では、帯状の領域により配向層をパターンニングする場合について述べたが、本発明はこれに限らず、矩形の領域により配向層をパターンニングしても良い。
また上述の実施形態では、フォトレジストによりスペーサを作製する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばビーズの配置によりスペーサを配置する場合等にも広く適用することができる。
1 合わせガラス
2、3 板ガラス
4、5 中間層
10 調光材
12、13 液晶配向層用フィルム
14 液晶材料
14A 液晶層
15 液晶セル
16、17 直線偏光板
18、19 位相差フィルム
21A、21B フィルム材
22A、22B 透明電極
23A、23B 配向層
24 スペーサ
25 シール剤

Claims (6)

  1. 直線偏光板により挟持されて調光材を構成する液晶セルであって、
    第1の液晶配向層用フィルム、液晶層、第2の液晶配向層用フィルムの積層構造により形成され、
    前記第1及び第2の液晶配向層用フィルムは、
    透明フィルム材に、透明電極及び配向層が設けられ、
    前記液晶層は、
    前記配向層のパターニングにより、前記第1及び第2の液晶配向用フィルムの透明電極間に電圧を印加していない状態で、液晶の配向方向の異なる領域が形成された
    液晶セル。
  2. 前記液晶層は、
    前記第1及び第2の液晶配向用フィルムの透明電極間に電圧を印加していない状態で、前記液晶が水平配向している
    請求項1に記載の液晶セル。
  3. 前記液晶層は、
    前記液晶が水平配向している状態で、透過光に1/2波長分の位相差を付与する厚みである
    請求項2に記載の液晶セル。
  4. 請求項1、請求項2、請求項3の何れかに記載の液晶セルを直線偏光板により挟持した
    調光材。
  5. 請求項2又は請求項3に記載の液晶セルを直線偏光板により挟持した調光材であって、
    前記直線偏光板は、
    クロスニコル配置であり、
    前記液晶層における前記液晶の水平配向に係る配向方向に対して、吸収軸方向が40度以上50度以下の角度を成すように配置された
    調光材。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の調光材を板ガラスにより挟持して一体化した
    合わせガラス。
JP2015002505A 2015-01-08 2015-01-08 液晶セル、調光材及び合わせガラス Pending JP2016126289A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015002505A JP2016126289A (ja) 2015-01-08 2015-01-08 液晶セル、調光材及び合わせガラス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015002505A JP2016126289A (ja) 2015-01-08 2015-01-08 液晶セル、調光材及び合わせガラス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016126289A true JP2016126289A (ja) 2016-07-11

Family

ID=56357920

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015002505A Pending JP2016126289A (ja) 2015-01-08 2015-01-08 液晶セル、調光材及び合わせガラス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016126289A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017170688A1 (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 大日本印刷株式会社 調光システム、調光装置、調光フィルム、調光フィルムの駆動方法、及び車両
WO2018021571A1 (ja) * 2016-07-29 2018-02-01 大日本印刷株式会社 調光フィルム、調光部材、車両、調光フィルムの給電方法
JP2018041027A (ja) * 2016-09-09 2018-03-15 大日本印刷株式会社 調光システム、車両、及び調光フィルムの駆動方法
RU187409U1 (ru) * 2018-01-19 2019-03-05 Иван Викторович Чепурин Тонировка с функцией регулировки затемнения
WO2019143262A1 (ru) * 2018-01-19 2019-07-25 Иван Викторович ЧЕПУРИН Тонировка, с функцией регулировки затемнения
JP2021064005A (ja) * 2021-01-08 2021-04-22 大日本印刷株式会社 調光システム、車両、及び調光フィルムの駆動方法

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017170688A1 (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 大日本印刷株式会社 調光システム、調光装置、調光フィルム、調光フィルムの駆動方法、及び車両
CN114578601A (zh) * 2016-07-29 2022-06-03 大日本印刷株式会社 车辆
WO2018021571A1 (ja) * 2016-07-29 2018-02-01 大日本印刷株式会社 調光フィルム、調光部材、車両、調光フィルムの給電方法
KR102635943B1 (ko) * 2016-07-29 2024-02-14 다이니폰 인사츠 가부시키가이샤 조광 필름, 조광 부재, 차량, 조광 필름의 급전 방법
EP3492966A4 (en) * 2016-07-29 2020-05-27 Dai Nippon Printing Co., Ltd. LIGHT CONTROL FILM, LIGHT CONTROL ELEMENT, VEHICLE AND POWER SUPPLY METHOD FOR LIGHT CONTROL FILM
US11541731B2 (en) 2016-07-29 2023-01-03 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Light control film, light control member, vehicle, and electricity supply method for light control film
EP3822699A1 (en) * 2016-07-29 2021-05-19 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Vehicle with light control film attached to its sunroof
KR20220070346A (ko) * 2016-07-29 2022-05-30 다이니폰 인사츠 가부시키가이샤 조광 필름, 조광 부재, 차량, 조광 필름의 급전 방법
JP2018041027A (ja) * 2016-09-09 2018-03-15 大日本印刷株式会社 調光システム、車両、及び調光フィルムの駆動方法
RU187409U1 (ru) * 2018-01-19 2019-03-05 Иван Викторович Чепурин Тонировка с функцией регулировки затемнения
WO2019143262A1 (ru) * 2018-01-19 2019-07-25 Иван Викторович ЧЕПУРИН Тонировка, с функцией регулировки затемнения
JP7124897B2 (ja) 2021-01-08 2022-08-24 大日本印刷株式会社 調光システム、車両、及び調光フィルムの駆動方法
JP2021064005A (ja) * 2021-01-08 2021-04-22 大日本印刷株式会社 調光システム、車両、及び調光フィルムの駆動方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6128270B1 (ja) 調光フィルム
JP2016126289A (ja) 液晶セル、調光材及び合わせガラス
TWI592724B (zh) Dimming film
WO2014183397A1 (zh) 显示装置
KR101929377B1 (ko) 액정 표시 장치 및 액정 표시 장치의 제조 방법
KR20150144631A (ko) 코팅형 편광판 및 이를 구비한 액정표시소자
JP2017068196A (ja) 調光フィルム及び調光フィルムの製造方法
JP2017021097A (ja) 調光フィルム
JP3564905B2 (ja) 表示装置
JP2017181888A (ja) 調光フィルム、調光フィルムの積層体
US20160238888A1 (en) Liquid crystal display panel and fabrication method thereof
JP6520081B2 (ja) 合わせガラス、合わせガラスの製造方法
JP2017065945A (ja) 合わせガラス
JP2017227675A (ja) 調光フィルム
JP7276537B2 (ja) 調光セル、調光部材、移動体、調光セルの製造方法
WO2011099215A1 (ja) 液晶表示パネルの製造方法及び液晶表示パネル
JP2017062362A (ja) 調光フィルム
JP6156540B1 (ja) 調光フィルム及び調光フィルムの製造方法
JP2017102400A (ja) 調光フィルム及び調光フィルムの駆動方法
JP2016126288A (ja) 液晶セル、調光材及び合わせガラス
JP2016126290A (ja) 液晶セル、調光材、合わせガラス、液晶セルの製造方法、調光材の製造方法、合わせガラスの製造方法
JP6057012B1 (ja) 調光フィルム
JP2017032829A (ja) 液晶セル、調光材及び合わせガラス
JP6146489B1 (ja) 調光フィルム及び調光フィルムの製造方法
JP6112237B1 (ja) 調光フィルム及び調光フィルムの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20160928