JP2017180072A - 鋼管杭用継手 - Google Patents
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Abstract
Description
さらに、第一筒型部材と第二筒型部材とを連結するためのピンと、ピンを挿通することができるテーパー状の孔を設けた構造を併用することによって、連結状態をより強固なものとすることができる鋼管杭用継手に関するものである。
図1は本発明に係る鋼管杭用継手の一の実施形態を示す模式図であり、図2は図1に用いられている第一筒形部材の模式図(図2(a)は斜視図、図2(b)は平面図)であり、図3は図1に用いられている第二筒形部材の模式図(図3(a)は斜視図、図3(b)は平面図)である。
まず、本発明に係る鋼管杭用継手の基本構成を図1〜3に基づいて説明する。
本発明に係る鋼管杭用継手1(1a)は、図1に示すように、第一筒型部材2と第二筒型部材3を主要部品として構成されている。また、第一筒型部材2の一方の端部4には多角形の雄部5が形成されており、第二筒型部材3の一方の端部6には雄部5と嵌合する多角形の雌部7が形成されている構造となっている。そして、第一筒型部材2の雄部5を第二筒型部材3の雌部7に嵌合することによって連結状態を形成する構造となっているものである。
また、第一筒型部材2および第二筒型部材3の他方の端部8、9については、図1〜3に示すように、溶接などによって使用する鋼管杭に連結することができるように連結部10、11が形成されている構造となっている。なお、第一筒型部材2と第二筒型部材3(特に、第一筒型部材2の他方の端部8の外径と第二筒型部材3の外径)については、杭打ち時に鋼管杭の外周と地盤との間に生じる摩擦力を損なわないように、使用する鋼管杭の外径よりも大きくならないように(好ましくは外径を等しく)することが好ましい。
本発明に係る鋼管杭用継手1(1a)に用いられる第一筒型部材2および第二筒型部材3は、上記のとおり、一方の端部4、6に多角形の雄部5および多角形の雌部7が形成されているとともに、雄部5の外壁面および雌部7の内壁面が、図2、図3に示すように、軸方向に直交する断面視において筒型部材の軸心に向かって円弧状に形成されていることを必要とする。
R=1.001r〜1.010r(R:多角形の各円弧状部分の距離、r:多角形を正多角形と仮定した場合の重心と各頂点とを結ぶ距離)
まず、図1(b)に示すように、第一筒型部材2と第二筒型部材3のそれぞれの連結部10、11を使用する鋼管杭12、13に溶接などによって連結する。
そして、図1(c)に示すように、雄部5を雌部7に嵌合することによって鋼管杭12、13の連結を行う。なお、必要に応じて溶接を行うことによって連結状態を補強することもできる。
また、軸心に向かって円弧状となる曲線を形成していることによって、多角形の各頂点が係る円弧状部分(多角形を構成する各面部分)に当接することから、単純な(直線状の)多角形の場合に発生するいわゆるねじ孔(雌部)が潰れる(なめる)ような現象を防止することができ、この点からも継手のねじり方向の力(トルク)に対する剛性および継手の連結状態を強固なものとすることができることになる。
本発明に係る鋼管杭用継手においては、さらに第一筒型部材と第二筒型部材とを連結するためのピンと、雄部および雌部に係るピンを挿通することができる孔を設けることができる。
図4は本発明に係る鋼管杭用継手の別の実施形態を示す模式図である。
次に、雄部5を雌部7に嵌合する。なおこの際、孔14a、14bが連通するように雄部5と雌部7とを嵌合する。
最後に、孔14にピン15(15a)を挿通することによって鋼管12、13の連結を行う。なお、必要に応じて溶接を行うことによって連結状態を補強することもできる。
さらに、本発明に係る鋼管杭用継手においては、上記のピンおよび孔を各種の形態とすることもできる。
図5はピンおよび孔の別の実施形態を示す断面模式図であり、図6はピンおよび孔の別の実施形態を示す断面模式図であり、図7はピンおよび孔の別の実施形態を示す断面模式図であり、図8はピンおよび孔の別の実施形態を示す断面模式図であり、図9はピンおよび孔の別の実施形態を示す断面模式図であり、図10はピンおよび孔の別の実施形態を示す断面模式図である。
動作としては、図5(a)に示すように雄部5と雌部7嵌合した後、図5(b)に示すようにピン15(15b)を孔14c、14dに挿通するとともに、ねじ部18を雌ねじ20に螺合することによってピン15を固定することになる。
また、ピン15(15b)を孔14に挿通する際、ピン15(15b)によって雄部5または雌部7(図5(b)においては雌部7)が引き寄せられる(図5(b)においては矢印方向に引き寄せられる)ことになるので、鋼管杭の上下方向におけるがたつきをより効果的に防止することができることになる。
さらに、ピン15の挿通時にピン15をハンマー等で叩いて打込むことをせずに済むことから指詰めなどの事故を防止することができる。
従って、図6に示す実施形態においては、雌部7の孔14eの孔径がテーパー部19の直径よりも大きくなっており、螺合した後においても隙間21が生じることになるが、ピン15(15b)が雄部5の孔14cに固定されることになることから、雌部7の孔の孔径の精度を高くしなくても連結状態を確保することができることになる。
また、図5と同様にピン15(15b)を孔14に挿通する際、ピン15(15b)によって雌部7が引き寄せられることになるので、鋼管杭の上下方向におけるがたつきについても防止することができることになる。
さらに、ピン15の挿通時にピン15をハンマー等で叩いて打込むことをせずに済むことから指詰めなどの事故を防止することができる。
従って、図7に示す実施形態においては、雌部7の孔にテーパー状などの加工をしなくても連結状態を確保することができることになる。
また、図5と同様にピン15(15b)を孔14に挿通する際、ピン15(15b)によって雌部7が引き寄せられることになるので、鋼管杭の上下方向におけるがたつきについても防止することができることになる。
さらに、ピン15の挿通時にピン15をハンマー等で叩いて打込むことをせずに済むことから指詰めなどの事故を防止することができる。
従って、図8に示す実施形態においても、図6と同様に雌部7の孔14eの孔径がテーパー部19の直径よりも大きくなっており、螺合した後においても隙間21が生じることになるが、ピン15(15c)が雄部5の孔14cに固定されることになることから、雌部7の孔の孔径の精度を高くしなくても連結状態を確保することができることになる。
また、図6(図5)と同様にピン15(15c)を孔14に挿通する際、ピン15(15c)によって雌部7が引き寄せられることになるので、鋼管杭の上下方向におけるがたつきについても防止することができることになる。
さらに、ピン15の挿通時にピン15をハンマー等で叩いて打込むことをせずに済むことから指詰めなどの事故を防止することができる。
従って、図9に示す実施形態においても、図5と同様に鋼管杭用継手1(1b)に比べて継手のねじり方向の力(トルク)に対する剛性および継手の連結状態をより強固なものとすることができることになる。
また、図5と同様にピン15(15d)を孔14に挿通する際、ピン15(15d)によって雄部5が引き寄せられることになるので、鋼管杭の上下方向におけるがたつきについても防止することができることになる。
さらに、ピン15の挿通時にピン15をハンマー等で叩いて打込むことをせずに済むことから指詰めなどの事故を防止することができる。
従って、図10に示す実施形態においても、図9と同様に継手のねじり方向の力(トルク)に対する剛性および継手の連結状態をより強固なものとすることができることになる。
また、図9と同様にピン15(15d)を孔14に挿通する際、ピン15(15d)によって雄部5が引き寄せられることになるので、鋼管杭の上下方向におけるがたつきについても防止することができることになる。
さらに、ピン15の挿通時にピン15をハンマー等で叩いて打込むことをせずに済むことから指詰めなどの事故を防止することができる。
2 第一筒型部材
3 第二筒型部材
4 一方の端部
5 雄部
6 一方の端部
7 雌部
8 他方の端部
9 他方の端部
10 連結部
11 連結部
12 鋼管杭
13 鋼管杭
14 孔
15 ピン
16 頭部
17 テーパー形状
18 ねじ部
19 テーパー部
20 雌ねじ
21 隙間
Claims (3)
- 多角形の雄部を端部に有する第一筒型部材と、
前記雄部と嵌合する多角形の雌部を端部に有する第二筒型部材を備え、
前記雄部の外壁面および前記雌部の内壁面が、
軸方向に直交する断面視において筒型部材の軸心に向かって円弧状に形成されていることを特徴とする鋼管杭用継手。
- さらに前記第一筒型部材と前記第二筒型部材とを連結するためのピンを備え、
前記雄部および前記雌部に前記ピンを挿通することができる孔が少なくとも1つ設けられているとともに、
前記雄部に設けた孔の内面または前記雌部に設けた孔の内面の一部または全部が筒型部材の軸心に向かってテーパー状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の鋼管杭用継手。
- 前記ピンが、
ねじ部と進行方向に向かって縮径するテーパー部とを備えるとともに、
前記雄部に設けた孔の内面または前記雌部に設けた孔の内面が、
前記ねじ部と螺合するように形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の鋼管杭用継手。
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