JP7101193B2 - 回転杭継手構造 - Google Patents
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- E02D5/24—Prefabricated piles
Description
回転掘削では、トルクの伝達に適した鋼管杭が用いられ、地上部分で鋼管杭を回転駆動するとともに、鋼管杭の先端外周に形成された羽根板で地中を掘り進む。そして、鋼管杭が所定深さ地中へ進入する都度、新たな管体を継ぎ足し、所望の深さに及ぶ鋼管杭を形成している。
トルクの伝達性能という点では、管体の端部どうしを溶接することが望ましい。しかし、溶接作業には溶接設備とともに溶接技術者を確保する必要があり、工程の複雑化および作業コストの上昇が問題となる。さらに、鋼管杭の設置場所で可燃物の取り扱いがある場所では火気を用いる溶接を行うことができない。
例えば、特許文献1の鋼管杭の接続構造では、一対の鋼管杭の端板どうしを突き合わせ、各端板を貫通するボルトで接続を維持している。また、各端板の対向する表面に直径方向のキー溝を形成しておき、突き合わせる際にキー部材を溝内に挟み込むことで、相対回転を阻止し、トルクを伝達できるようにしている。
また、特許文献2の杭の継手構造では、一対の杭の継手端板どうしを突き合わせ、各端板の外周部分を重ね合わせて連結部材で連結している。また、各端板の対向する表面に楕円形のキー溝を形成しておき、突き合わせる際に楕円形のトルク伝達リング部材を溝内に挟み込むことで、相対回転を阻止し、トルクを伝達できるようにしている。
このため、端板にはキー部材に対応したキー溝を形成しておく必要がある。このようなキー溝は、キー部材に対応した形状および寸法とするために加工精度が要求され、切削加工が必要となって加工コストが上昇するという問題があった。
また、キー溝は、その深さを端板の厚みの半分以上とすることは難しく、十分な伝達トルクを確保しようとすると各部寸法が必要以上に増大するという問題があった。例えば、キー部材の厚みを増すと、キー溝の深さも増す必要があり、そのために端板の厚みを増す必要がある。その結果、杭材の重量が増して搬送に影響するほか、材料費が上昇するという問題もあった。
そして、本発明では、一対の端板に係合孔を形成するため、係合孔の深さは端板の厚みとなる。
このため、一方の係合孔から他方の係合孔まで挿通される係合部材は、回転杭がトルクを受けた際に各端板に対してそれぞれ端板の厚み分にわたって係合し、端板の厚みを最大限に用いてトルク伝達を行うことができ、薄い端板でも十分な伝達トルクが得られる。
これにより、加工が容易で薄い端板でも十分な伝達トルクが得られる回転杭継手構造とすることができる。
なお、回転杭としては円筒状の鋼管を用いることができ、端板としては鋼板を用いることができ、端板を鋼管に固定する際には溶接を行うことができる。この溶接は、製造工場などで事前に行えばよく、杭打ち現場で行う必要はない。
本発明では、端板にドリルやカップソーで円形孔を簡単に加工することができる。トーチなどで大まかな下孔を形成し、内周を円筒面に調えるなどとしてもよく、このような手順でもキー溝よりも簡単に加工できる。
本発明では、円形孔が複数配列されることで、個々の伝達トルクが小さくても個数を増すことで、所望のトルクに耐える伝達性能を確保できる。
本発明では、係合孔が円形孔であるため、係合部材として丸棒材を用いることができる。例えば、市販の棒鋼を所定長さに切断することで、係合部材を得ることができる。従って係合部材の確保が容易であり、材料コストも低減できる。
具体的には、係合孔および係合部材の多角形としては、6角形または8角形が考えられる。
本発明では、係合孔の内周縁の凹凸と係合部材の外周縁の凹凸とが互いに係合し、回転杭のトルクを伝達することができる。とくに、係合孔および係合部材の輪郭を6角形または8角形としたため、例えば矩形の端板に対して、係合孔および係合部材の一部の辺縁を端板の辺縁に平行とすれば、他の辺縁が端板の四隅をまたぐ状態で斜めに配置され、締結ボルトなどが設置されて強度が要求される端板の四隅に対し、係合孔が近くに形成されることによる強度の低下を抑制できる。
さらに、端板に形成する係合孔は、6角形または8角形の大きな開口部が1つだけあればよく、例えば小径の係合孔を複数形成する場合に比べ、構造および加工を簡素化できる。
そして、係合孔および係合部材の輪郭を6角形とした場合、係合孔の内周縁の凹凸と係合部材の外周縁の凹凸の係合を鋭角で係合させることができる。したがって、過大な回転せん断力が作用しても、係合孔の内周縁が変形して凹凸の係合が損なわれることがなく、回転せん断力を確実に伝達できる回転杭継手構造とすることができる。
本発明では、係合孔および係合部材が扁平に形成されているため、回転杭継手構造に回転せん断力が作用しても扁平部分で回転せん断力に抗することができ、回転せん断力を確実に伝達できる回転杭継手構造とすることができる。
本発明では、せん断抵抗部は、端板の外周に形成された係合凸部および係合凹部を有しているため、端板の外周で回転せん断力に抗することができる。したがって、端板の外周縁の加工を行うだけでせん断抵抗部を形成できるので、部品点数の削減と施工性の向上を図ることができる。
本発明では、回転杭の外側で締結ボルトによる締結を行うことができ、接続作業を容易にすることができる。
本発明では、回転杭の外側で締結ボルトによる締結を行うことができ、接続作業を容易にすることができる上、端板の外周縁に沿って3カ所以上で締結ボルトによる締結を行うことができるため、回転杭継手構造の引き抜き力に抗する強度を向上することができる。
図1において、回転杭10、20は順次接続されて杭1を形成するものであり、各々の端部どうしが本発明に基づく回転杭継手構造2により接続されている。
回転杭10、20は、管体11、21の端部に接続用の端板12、22を有する。
管体11、21は断面円形の鋼管であり、端板12、22は角隅が切り取られた略正方形の鋼板であり、これらは互いに溶接により固定されている。
端板12、22には、管体11、21の内側となる領域に、複数(例えば4つ)の係合孔13、23が形成されており、各々には円柱状の係合部材33が挿通されている。
係合部材33は、係合孔13、23に嵌め込み可能な直径の棒鋼を、軸方向に所定長さで切断したものである。係合部材33の軸方向長さは、端板12、22を重ね合わせた厚みに揃えられている。
従って、係合部材33は、回転杭10、20を接続した状態で係合孔13、23により形成される連続した孔に挿通することができる。そして、挿通した状態では、係合部材33の両端面が、重ね合わせられた端板12、22の表面(互いに密接する側とは反対側の表面)と揃うことになる。
ストッパ14、24には、係合部材33が係合孔13、23に挿通された際に、係合部材33の両端面が当接され、係合孔13、23から脱出することが防止される。
端板12、22の四隅には、それぞれボルト孔16(図5参照)が形成され、ボルト31が挿通可能である。
杭1を打ち込む際には、先ず回転杭20を回転掘削により地中へと進入させる。回転杭20が所定深さに達したら、回転杭10を継ぎ足し、さらに回転掘削により地中へと打ち込んでゆく。
回転杭10、20の継ぎ足しの際に、回転杭継手構造2が組み立てられ、回転杭継手構造2を介して回転杭10、20が接続され、一連の杭1が形成される。
図4および図5において、先ず、所定形状の端板12、22を作成する。すなわち、端板12、22に相当する鋼板を準備し、これに係合孔13、23、連通孔15およびボルト孔16を形成する。係合孔13、23の周囲にはストッパ14、24を固定する。
次に、別途準備しておいた管体11、21の端部に、加工済の端板12、22を配置し、管体11、21の端縁の全周にわたって溶接固定する。
図6に示すように、先ず、回転杭20の端板22の係合孔23にそれぞれ係合部材33を嵌め込む。係合部材33は、ストッパ24に係止されて下方へ落下することはなく、上半分が端板22から突起した状態とされる。
この後、端板12、22の四隅をボルト31およびナット32で締め付ける。これにより回転杭継手構造2が形成され、上側の回転杭10を回転駆動することで、回転杭継手構造2を介してトルクが下側の回転杭20に伝達され、回転掘削が再開できる。
本実施形態の回転杭継手構造2においては、ボルト31およびナット32により端板12、22の接続が維持されるとともに、端板12、22の間のトルクの伝達は、係合孔13、23および係合部材33を介して行われる。従って、ボルト31およびナット32に過大な剪断力が負担されることは回避できる。
このため、一方の係合孔13から他方の係合孔23まで挿通される係合部材33は、回転杭10、20がトルクを受けた際に各端板12、22に対してそれぞれ端板12、22の厚み全体にわたって係合し、端板12、22の厚みを最大限に用いてトルク伝達を行うことができ、薄い端板12、22でも十分な伝達トルクが得られる。
これにより、加工が容易で薄い端板12、22でも十分な伝達トルクが得られる回転杭継手構造2とすることができる。
一方、係合孔13、23の加工にあたっては、端板12、22にドリルやカップソーで円形孔を簡単に加工することができる。トーチなどで大まかな下孔を形成し、内周を円筒面に調えるなどとしてもよく、このような手順でもキー溝よりも簡単に加工できる。
本実施形態では、係合孔13、23が円形孔であるため、係合部材33として丸棒材を用いることができる。そして、係合部材33は、市販の棒鋼を所定長さに切断することで、簡単に得ることができる。従って係合部材33の確保が容易であり、材料コストも低減できる。
図7には本発明の第2実施形態の回転杭継手構造2Aが示されている。
本実施形態は、前述した第1実施形態の杭1、回転杭継手構造2および回転杭10、20と基本構成が同様である。このため、共通の部分についての説明は省略し、以下に相違部分についてのみ説明する。
これに対し、本実施形態では、図7のように、管体11の端部に端板12Aを固定して回転杭10Aが形成される。端板12Aには8角形の係合孔13Aが形成され、そこに8角形の鋼板製の係合部材33Aが挿通される。
なお、図示していないが、接続される相手方の回転杭10Aにも同様の8角形の係合孔13Aが形成され、各々を挿通する係合部材33Aによるトルク伝達が可能である。
これに対し、本実施形態では、図7のように、8角形の係合部材33Aの中心に連通孔331が形成されている。
端板12Aには、四隅にボルト孔16が形成され、前述した第1実施形態と同様なボルト締結が可能である。
すなわち、係合孔13Aの内周縁の凹凸と、係合部材33Aの外周縁の凹凸とが互いに係合し、回転杭10Aのトルクを伝達することができる。
とくに、係合孔13Aおよび係合部材33Aの輪郭を8角形としたため、例えば矩形の端板12Aに対して、係合孔13Aおよび係合部材33Aの一部の辺縁を端板12Aの辺縁に平行とすれば、他の辺縁が端板12Aの四隅をまたぐ状態で斜めに配置され、締結ボルトなどが設置されて強度が要求される端板12Aの四隅に対し、係合孔13Aが近くに形成されることによる強度の低下を抑制できる。
さらに、端板12Aに形成する係合孔13Aは、8角形の大きな開口部が1つだけあればよく、前述した第1実施形態のように4つの係合孔13、23および連通孔15を形成する場合に比べ、構造および加工を簡素化できる。
図8には本発明の第3実施形態の回転杭継手構造2Bが示されている。
本実施形態は、前述した第1実施形態の杭1、回転杭継手構造2および回転杭10、20と基本構成が同様である。このため、共通の部分についての説明は省略し、以下に相違部分についてのみ説明する。
これに対し、本実施形態では、図8のように、管体11の端部に端板12Bを固定して回転杭10Bが形成される。端板12Bには「+」形の係合孔13Bが形成され、そこに「+」形の鋼板製の係合部材33Bが挿通される。
なお、図示していないが、接続される相手方の回転杭10Bにも同様の「+」形の係合孔13Bが形成され、各々を挿通する係合部材33Bによるトルク伝達が可能である。
これに対し、本実施形態では、図8のように、「+」形の係合部材33Bの中心に連通孔331が形成されている。
端板12Bには、四隅にボルト孔16Bが形成され、前述した第1実施形態と同様なボルト締結が可能である。
本実施形態のボルト孔16Bは、管体11の中心まわりに延びる長孔とされ、接続される回転杭10Bの中心軸まわりの角度位置を調整可能である。
図9Aから図9Cには本発明の第4実施形態の回転杭継手構造2Cが示されている。図9Aは垂直方向断面図であり、図9Bは図9AのB-B線断面から見た平面図、図9Cは図9AのC-C線断面から見た平面図である。
本実施形態は、前述した第1実施形態の杭1、回転杭継手構造2および回転杭10、20と基本構成が同様である。このため、共通の部分についての説明は省略し、以下に相違部分についてのみ説明する。
端板12C、22Cには、円形鋼板の中心であり、かつ管体11および管体21の回転中心を中心とする係合孔13Cが形成され、係合孔内周縁の輪郭は、多角形となる正6角とされている。
ボルト孔16Cは、端板12C、22Cの円周方向に伸びる長孔として形成されている。長孔のクリアランスは、端板12C、22Cのボルト孔16C同士が重ね合わされたときにボルト31がボルト孔16Cに当接することがなく、かつ係合孔13Cおよび係合部材33Cの隙間よりも大きければよい。要するに、クリアランスは、ボルト31に対して回転せん断力が作用しない大きさであればよく、長孔ではなくボルト31の径よりも大きな円形孔であってもよい。
一方、図9Aおよび図9Cに示すように端板12Cの上面には、ストッパ14Bが6角形の係合孔13Cの対向する頂角に平行に、かつ係合孔13Cに跨がって2カ所設けられている。
図9Aに示すように、ストッパ14Bの下面には、係合孔13Cの形状に応じた凹部141が形成されている。凹部141は、係合孔13Cに係合部材33Cを係合した際、係合部材33Cの上面が端板12Cの上面から突出しても吸収できる高さ寸法に設定されている。
一方の端板12Cおよび他方の端板22Cにせん断抵抗部となる係合孔13Cおよび係合部材33Cが設けられている。せん断抵抗部は、回転杭10、20の施工時に継手構造に作用する回転せん断力に抗することができる。したがって、回転杭10、20の掘削時に上方の回転トルクを下方の回転杭に伝達して、回転杭10、20の掘削施工を確実に行うことができる。
端板12C、22Cの外周を円形状としたことにより、端板の外周縁に沿って3カ所以上でボルト31による締結を行うことができるため、回転杭継手構造2Cの引き抜き力に抗する強度を向上することができる。
図10Aおよび図10Bには本発明の第5実施形態の回転杭継手構造2Dが示されている。図10Aは垂直方向側面図であり、図10Bは図10AのB-B線における断面からみた平面図である。
本実施形態は、前述した第1実施形態の杭1、回転杭継手構造2および回転杭10、20と基本構成が同様である。このため、共通の部分についての説明は省略し、以下に相違部分についてのみ説明する。
角形鋼管16Dの上下方向の端面はそれぞれ2枚の板ワッシャ161により塞がれている。
ボルト31およびナット32により、端板12D、22D同士を結合することで、端板12D側の角形鋼管16Dと、端板22D側の角形鋼管16Dとが上下方向から締め付けられて上下の回転杭10、20は結合される。
板ワッシャ161の管体11、21から突出する方向の突出寸法は、角形鋼管16Dの突出寸法よりも大きくなっている。そして、板ワッシャ161の突出方向のセンターには、ボルト挿通孔が形成されている。このため、ボルト31およびナット32によって角形鋼管16Dおよび板ワッシャ161を締結すると、角形鋼管16Dの突出方向のセンター位置から外側にオフセットされた位置で締結が行われる。
端板12D、22Dの外周の外側に角形鋼管16Dを設け、この部分でボルト31およびナット32で端板12D、22Dを接合しているため、端板12D、22Dに孔等の加工を施すことなく、回転杭継手構造2Dを施工できる。したがって、端板12D、22Dの欠損部分を少なくして、回転せん断力に抗する強度の向上を図ることができる。
さらに、仮にボルト31に回転せん断力が作用しても、角形鋼管16Dの内周面全体で作用することとなり、せん断荷重が分散するので、ボルト31がせん断力により折損する可能性を少なくすることができる。
図11Aから図11Cには本発明の第6実施形態の回転杭継手構造2Eが示されている。図11Aは回転杭継手構造2Eの平面図であり、図11Bは、図11AのB―B線における垂直断面図であり、図11Cは図11AのC-C線における垂直断面図である。
前述の第1実施形態では、端板12、22に係合孔13を形成し、係合孔13に係合部材33を挿通することにより、回転杭継手構造2に作用する回転せん断力を回転杭10から回転杭20に伝達していた。
具体的には、図11Aに示すように、端板12Eには、円形の鋼板の円弧上の2点を結ぶ弦に沿って端板12Eを切断して係合凸部121が2カ所形成されている。端板22Eには、円形上の2点を結ぶ弦から円周方向外側を厚さ方向に突出させた係合凹部122が2カ所形成されている。係合凸部121および係合凹部122は、端板12E、22Eの円形中心を中心として点対称の位置に形成されている。もちろん係合凸部121および係合凹部122の形成位置はこれに限られないが、点対称の位置に形成した方が、回転せん断力の伝達は、バランスよく有利である。また、端板12E、22Eの中央には土砂を流すための孔123が形成されている。
端板22Eの係合凹部122は、前述した弦の外側の部分に鋼板を溶接等により接合することにより形成できる。もちろん、係合凹部122は、端板12Eの形状に形成された鋳型を用い、鋳造により一体形成することもできる。
また、凹凸係合が端板12E、22Eの外周端部となっているため、回転せん断力に抗する力をより大きくすることができる。
さらに、端板12E、22Eの円弧上の2点を結ぶ弦上であって点対称の位置に係合凸部121および係合凹部122を形成することにより、回転杭20に対して回転杭10を水平方向にずらして係合を行うことができる。したがって、回転杭継手構造2Eの施工の簡単化を図ることができる。
図12Aおよび図12Bには本発明の第7実施形態の回転杭継手構造2Fが示されている。図12Aは回転杭継手構造2Fの平面図であり、図12Bは図12AのB-B線における断面図である。
前述の第6実施形態の回転杭継手構造2Eは端板12E、22Eの点対称位置に、端板12E、22Eの円弧上の2点を結ぶ弦に沿って係合凸部121および係合凹部122を形成していた。
これに対して、本実施形態では、端板12Fの外周縁を6角形状とし、これを係合凸部124として、端板22Fにこの6角形の外周に応じた6角形状の係合凹部125とした点が相違する。
図12Aおよび図12Bに示すように、端板12Fには、端板22Fの係合凸部124がはめ込まれる6角形状の係合凹部125が形成されている。
端板12Fおよび端板22Fのボルト締結は、係合凸部124の6角形の各頂点から内側にオフセットした位置に形成されたボルト孔16Cに、ボルト31を挿通し、ナット32によって行われる。
図13および図14には本発明の第8実施形態の回転杭継手構造2G、2Hが示されている。
前述した第4実施形態では、回転杭継手構造2Cは、回転杭10、20の回転中心を中心とした点対称の係合孔13および係合部材33Cにより回転杭10、20の結合を行っていた。
これに対して、本実施形態の回転杭継手構造2Gは、図13に示すように、端板12Fおよび端板22Fに扁平形状の係合孔13Eを形成し、係合孔13Dに扁平形状の係合部材33Dを採用している点が相違する。
このような本実施形態によっても前述した作用および効果と同様の作用および効果を享受できる。
なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形などは本発明に含まれる。
前述した各実施形態では、回転杭10、20あるいは回転杭10A、10Bを接続するために、端板12、22あるいは端板12A、12Bの四隅のボルト孔16、16Bを挿通するボルト31およびナット32を用いた。しかし、ボルト31およびナット32の設置位置および設置数は任意であり、適宜変更することができる。
また、ボルト31およびナット32に代えて、一対の端板12、22あるいは端板12A、12Bを挟持する部材などを用いてもよい。
係合孔13、23は回転加工を行うために円形孔であることが望ましいが、例えば打ち抜きなどで加工するのであれば、複数の多角形の孔であってもよい。
Claims (8)
- 回転杭の端部に固定された一対の端板と、
一方の前記端板および他方の前記端板に設けられ、前記回転杭の回転せん断力に抗するせん断抵抗部と、を備え、
前記せん断抵抗部は、前記端板の各々を貫通する係合孔と、
一方の前記端板の前記係合孔から他方の前記端板の前記係合孔まで挿通され、掘削に十分なトルクの伝達性能を有する係合部材と、を有し、
前記係合孔の周囲の前記端板の表面に固定されて前記係合孔に挿通された前記係合部材が当接可能なストッパ、を有することを特徴とする回転杭継手構造。 - 請求項1に記載の回転杭継手構造において、
前記係合孔は、前記回転杭の回転中心から離れた位置を中心とする円形孔であることを特徴とする回転杭継手構造。 - 請求項2に記載の回転杭継手構造において、
前記円形孔は、前記回転杭の回転中心まわりに複数が配列されていることを特徴とする回転杭継手構造。 - 請求項3に記載の回転杭継手構造において、
前記係合部材は、前記円形孔に挿通される丸棒材であることを特徴とする回転杭継手構造。 - 請求項1に記載の回転杭継手構造において、
前記係合孔は、前記回転杭の回転中心と同心の多角形の孔であり、前記係合部材は、前記係合孔に係合可能な多角形の板材であることを特徴とする回転杭継手構造。 - 請求項5に記載の回転杭継手構造において、
前記係合孔および前記係合部材は、8角形であることを特徴とする回転杭継手構造。 - 請求項5に記載の回転杭継手構造において、
前記係合孔および前記係合部材は、6角形であることを特徴とする回転杭継手構造。 - 請求項1に記載の回転杭継手構造において、
前記係合孔は、前記回転杭の回転中心から内側端縁の長さが互いに異なる短軸および長軸を有する扁平孔であり、前記係合部材は、前記扁平孔に係合可能な扁平形の板材であることを特徴とする回転杭継手構造。
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