JP6867647B2 - 継手、接合体および接合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、鋼管や杭などの各種棒状体を接合する継手、この継手により接合された接合体、および継手による棒状体の接合方法に関する。
特許文献1には、施工現場における鋼管の接続作業を効率よく迅速かつ低コストで実施できる機械式継手を提供することが記載されている。そのため、特許文献1には、2つの鋼管の端部にそれぞれ設けられた、鋼管の外周面よりも外側に突出する一対の突出部と、2つの鋼管の端部同士を突き合わせた状態において、一対の突出部の外側から装着され、内周面に一対の突出部を受容させる溝が形成された複数の接続部材と、一対の突出部に装着された複数の接続部材の外側に装着される筒状の固定部材を備えることを特徴とする、鋼管の継手構造が記載されている。
特開2009−270429号公報(要約)
本発明は、鋼管や杭などの各種棒状体の接合作業を効率よく実施可能な継手を提供する。
本発明の一態様は、外形が円形状のフランジ部の外周側に開口した開口部をそれぞれ有する一組の棒状体を接合する継手である。この継手は、一組の棒状体のフランジ部同士を突き合わせた状態で一組のフランジ部を接続する接続ユニットと、接続ユニットを外周側から締め付けることにより一組の棒状体に固定する固定ユニットとを含む。接続ユニットは、一組のフランジ部の外周側に周方向に配置される複数の接続部材を含み、複数の接続部材のそれぞれは、一組の棒状体の軸方向の両側から一組のフランジ部を挟むように配置される挟み部と、一組のフランジ部の開口部同士が組み合わされて形成される挿入部に挿入されるように挟み部から突出した突出部とを含む。
この継手では、一組の棒状体のフランジ部同士を突き合わせ、開口部同士を組み合わせて挿入部を形成した状態で、各接続部材の挟み部が一組のフランジ部を挟んだ状態となるように突出部を挿入部に挿入すると、突出部が挿入部に引っ掛かることで、挟み部が一組のフランジ部を挟むように配置された仮止め状態を維持しやすい。したがって、一組のフランジ部の周方向に仮止めされた各接続部材に対して、外周側から固定ユニットによる締め付け作業を効率よく行うことができる。これにより、各接続部材は、挟み部が一組のフランジ部を挟むように配置された状態で一組の棒状体に締め付け固定されるため、一組の棒状体が軸方向に引き離されることを防止できる。さらに、各接続部材の突出部が挿入部に挿入された状態となることで、突出部を介して一方の棒状体の回転トルクを他方の棒状体に伝達できる。
挿入部は角形状や円形状などであってもよいが、挿入部が四角形状である場合、突出部は、挿入部に沿って挿入されるように形成された四角柱状部を含むことが好ましい。四角形状の挿入部に沿った四角柱状部を挿入することで、各接続部材の仮止め状態を一層安定させやすく、回転トルクの伝達効率も向上させやすい。
挿入部が前記軸方向に垂直な対角線を有する菱形状である場合、四角柱状部は、挿入部に沿って挿入されるように形成された菱形柱状部を含むことが好ましい。軸方向に垂直な対角線を有する菱形状の挿入部に沿った菱形柱状部を挿入することで、回転トルクが伝達する方向、すなわちせん断方向の断面を大きくすることができるため、せん断抵抗を向上させやすい。
複数の接続部材は、周方向に組み合わされて雄ネジ部を形成する分割雄ネジ部をそれぞれ含み、固定ユニットは、雄ネジ部と締結可能な雌ネジ部を含むことが好ましい。各接続部材が一組のフランジ部の周方向に仮止めされるため、各接続部材の分割雄ネジ部を組み合わせて周方向に雄ネジ部を形成しやすい。したがって、仮止めされた複数の接合部材の雄ネジ部に対して、固定ユニットの雌ネジ部を簡単かつ効率よくネジ締めすることができる。
フランジ部は周方向に連続的に形成されており、開口部はフランジ部の外周面から切り欠かれた溝形状であることが好ましい。フランジ部は周方向に断続的に形成されていてもよく、その場合、開口部はフランジ部の途切れた部分が外周側に開口していればよいが、フランジ部を周方向に連続的に形成し、フランジ部自体に溝形状の開口部を切り欠くことで、一組の棒状体に作用する軸力をフランジ部の全周で負担することができる。
本発明の他の態様は、上記継手と、上記継手により接合された一組の棒状体とを備える接合体である。
本発明のさらに他の態様は、継手により一組の棒状体を接合する接合方法である。一組の棒状体のそれぞれは、外形が円形状のフランジ部と、フランジ部の外周側に開口した開口部とを含み、継手は、一組の棒状体のフランジ部同士を突き合わせた状態で一組のフランジ部を接続する接続ユニットを含み、接続ユニットは、一組のフランジ部の外周側に周方向に配置される複数の接続部材を含み、複数の接続部材のそれぞれは、一組のフランジ部の開口部同士が組み合わされて形成される挿入部に挿入されるように突出した突出部を含み、当該接合方法は、突出部を挿入部に挿入することにより複数の接続部材のそれぞれを一組のフランジ部に対して仮止めすることを含む。
鋼管や杭などの各種棒状体の接合作業を効率よく実施可能な継手を提供できる。
本発明の第1の実施形態である接続ユニットを用いた接続体を示し、(a)は斜視図、(b)は断面斜視図、(c)はc−c矢視図、(d)はd−d断面図。 図1に示す接続体の分解斜視図。 図1に示す接続ユニットを用いて2つの棒状体を接続する方法を示す図。 本発明の第2の実施形態である接続ユニットを用いた接続体を示し、(a)は斜視図、(b)は断面斜視図、(c)はc−c矢視図、(d)はd−d断面図。 本発明の第3の実施形態である接続ユニットを用いた接続体を示し、(a)は斜視図、(b)は断面斜視図、(c)はc−c矢視図、(d)はd−d断面図。
(第1の実施形態)
図1に、本発明の第1の実施形態である継手10Xを用いた接合体100を示しており、同図の(a)は斜視図、(b)は断面斜視図、(c)はc−c矢視図、(d)はd−d断面図である。図2は、この接合体100の分解斜視図である。
この接合体100は、継手10Xと、この継手10Xにより接合された一組の棒状体20A,20Bとを備えている。この実施形態において棒状体20A,20Bは外形が円形状の鋼管であり、これらの鋼管が継手10Xにより接合されて、鋼管杭を形成する。
下に配置された一方の鋼管20Aの上端と上に配置された他方の鋼管20Bの下端にそれぞれ、外形が円形状のリング状の端板21A,21Bがフランジ部として取り付けられている。この実施形態では端板21A,21Bは、それぞれ鋼管20A,20Bの端部に溶接により取り付けられている。なお、図中の22は、溶接時の裏当てリングである。
端板21A,21Bの外径は鋼管20A,20Bの外径よりも大きく、端板21A,21Bの内径は鋼管20A,20Bの内径よりも小さい。したがって、端板21A,21Bを鋼管20A,20Bの端部に取り付けると、端板21A,21Bの外周側部分が、鋼管20A,20Bの外周面よりも外側に突出するフランジ突出部23A,23Bとなり、フランジ部の一部を構成する。すなわち、この実施形態では端板21A,21Bが一組のフランジ部21A,21Bとなり、この一組のフランジ部21A,21Bは周方向に連続的に形成されている。
この一組のフランジ部21A,21Bは、その外周側に開口した開口部24A,24Bをそれぞれ有する。この実施形態において開口部24A,24Bは、フランジ部21A,21Bの外周面から鋼管20A,20Bの中心部(鋼管20A,20Bの軸方向に垂直な方向の断面における中心部)に向かって伸びるように切り欠かれた溝形状を有する。またこの実施形態では、開口部24A,24Bは、鋼管20A,20Bのフランジ部21A,21Bの円周方向に沿って等間隔で3つずつ設けられており、各開口部24A,24Bは、等しい開口幅(溝幅)をもって、鋼管20A,20Bの中心部に向かって水平に形成されている。そして開口部24A,24Bは、フランジ部21A,21B同士を突き合わせた状態において、四角形状(この実施形態では正方形または長方形状)の挿入部25を形成する。なお、開口部24A,24Bの数は3つには限定されず2つや4つでもよく、伝達すべき回転トルクの大きさに応じて必要な数にすることができる。
鋼管20A,20Bを接合する継手10Xは、一組の鋼管20A,20Bのフランジ部21A,21B同士を突き合わせた状態で一組のフランジ部21A,21Bを接続する接続ユニット11と、この接続ユニット11を外周側から締め付けることにより一組の鋼管20A,20Bに固定する固定ユニット12とを含む。
接続ユニット11は、一組のフランジ部21A,21Bの外周側に周方向に配置される複数(この実施形態では3つであるが、これには限定されず例えば開口部24A,24Bの数に合わせて2つや4つでもよい。)の接続部材11aを含む。各接続部材11aは一組のフランジ部21A,21Bの外形に沿った円弧形状を有しており、その内周側に、フランジ部21A,21B同士を突き合わせた状態において、一組の鋼管20A,20Bの軸方向の両側から一組のフランジ部21A,21Bを挟むように配置される挟み部11bと、この挟み部11bから突出した突出部11cとを有する。この突出部11cは、上述した一組のフランジ部21A,21Bの開口部24A,24B同士が組み合わされて形成される四角形状の挿入部25に沿って挿入されるように四角柱状部11dを含む。これら接続部材11aは、一組のフランジ部21A,21Bの外周側から装着して周方向に組み合わせることにより、一組のフランジ部21A,21Bを囲む略リング形状を構成する。なお、この実施形態では、各接続部材11aの外周面は鋼管杭100の貫入方向である下に向けて縮径するテーパ形状を有し、その外周面には分割雄ネジ部11eが設けられている。これら分割雄ネジ部11eは各接続部材11を周方向に組み合わせたときに雄ネジ部11fを形成する。
固定ユニット12は、上述の略リング形状を構成する各接続部材11a(接続ユニット11)の外周側に装着して、この接続ユニット11を外周側から締め付けることにより一組の鋼管20A,20Bに固定する。この実施形態では固定ユニット12は円筒形状を有し、その内周面には各接続部材11の分割雄ネジ部11eが周方向に組み合わされて形成される雄ネジ部11fと締結(ネジ結合)可能な雌ネジ部12fを含む。この固定ユニット12の内周面は各接続部材11aの外周面と同様に鋼管杭100の貫入方向である下に向けて縮径するテーパ形状を有し、この固定ユニット12の外周面も鋼管杭100の貫入方向である下に向けて縮径するテーパ形状を有する。
次に、この継手10Xを用いた一組の鋼管20A,20Bの接合方法について、おもに図3を参照しながら説明する。なお、図3(a)〜(f)において上段は斜視図、下段は断面図である。
図3(a)には下の鋼管20Aを示しているが、この下の鋼管20Aの端部(上端)にはあらかじめ端板21Aをフランジ部として取り付けておく(図3(b))。図3(a)および(b)には示していないが、上の鋼管20Bの端部(下端)にもあらかじめ端板21Bをフランジ部として取り付けておく。そして、下の鋼管20Aに上の鋼管20Bを接合する際には、図3(b)に示しているように、固定ユニット12を下の鋼管20Aの外周を囲む位置に配置する。なお、図3(b)には示していないが固定ユニット12は、例えば下の鋼管20Aの外周側に設置した仮受け台の上に置くことにより、図3(b)の位置に配置することができる。
次に、図3(c)に示しているように、鋼管20A,20Bのフランジ部21A,21B同士を、フランジ突出部23A,23B同士および開口部24A,24B同士が整合するように突き合わせる。これにより、開口部24A,24B同士が組み合せられて四角形状の挿入部25が形成される。その後、図3(d)および(e)に示しているように、各接続部材11aの挟み部11bが一組のフランジ部21A,21B(フランジ突出部23A,23B)を挟んだ状態となるように突出部11cを挿入部25に挿入する。このように各接続部材11aの突出部11cを挿入部25に挿入することにより、各接続部材11aは、鋼管20A,20Bのフランジ部21A,21Bの周方向に仮止めされる。すなわち、接続部材11aの突出部11cを挿入部25に挿入したとき、接続部材11aが自重で脱落しようとしても、突出部11cの上端が挿入部25の上端に当たり引っ掛かるため、挟み部11bが一組のフランジ部21A,21B(フランジ突出部23A,23B)を挟むように配置された仮止め状態を維持しやすい。言い換えると、突出部11cの上端が挿入部25の上端に引っ掛かるように、突出部11cの長さと、突出部11cと挿入部25とのクリアランスとを設計している。
最後に、図3(f)に示しているように、固定ユニット12を接続ユニット11の外周側に装着して接続ユニット11を外周側から締め付けることにより、この接続ユニット11を一組の鋼管20A,20Bに固定する。この実施形態では、固定ユニット12の内周面に設けている雌ネジ部12fと接続ユニット11の外周側に形成されている雄ネジ部11fとを締結(ネジ結合)する。このとき、上述のとおり各接続部材11aは一組のフランジ部21A,21Bの周方向に仮止めされるため、各接続部材11aの分割雄ネジ部11eを組み合わせて周方向に雄ネジ部11fを形成しやすい。したがって、仮止めされた複数の接合部材11aの雄ネジ部11fに対して、固定ユニット12の雌ネジ部12fを簡単かつ効率よくネジ結合することができる。
なお、固定ユニット12は、ネジ結合以外の手段、例えばテーパ面を有する固定ユニット12を押し込むことによって接続ユニット11の外周側に装着して当該接続ユニット11を外周側から締め付けるようにすることも可能である。この場合も、各接続部材11aは一組のフランジ部21A,21Bの周方向に仮止めされるため、この仮止めされた各接続部材11aに対して、外周側から固定ユニット12による締め付け作業を効率よく行うことができる。
以上により、図1に示した接合体(鋼管杭)100が得られる。このような鋼管杭は、その軸心周りに回転させながら地中に貫入されることがあるが、この鋼管杭100では、突出部11cが挿入部25に挿入されているので、突出部11cを介して一方の鋼管20Aの回転トルクを他方の鋼管20Bに伝達できるようになり、実際に鋼管杭100を地中に貫入する際には突出部11cを介して上の鋼管20Bの回転トルクを下の鋼管20Aに伝達できる。また、挟み部11により一組のフランジ部21A,21Bを挟んでいるので、一組の鋼管20A,20Bが軸方向(上下方向)に引き離されることを防止できる。さらに、継手10Xを用いて一組の鋼管20A,20Bを接合する際には、上述のとおり各接続部材11aを一組のフランジ部21A,21Bの周方向に仮止めすることができるので、仮止めされた各接続部材11aに対して、外周側から固定ユニット12による締め付け作業を効率よく行うことができる。また、この実施形態では、突出部11cが四角形状の挿入部25に沿った形状の四角柱状部11dを含むので、この四角柱状部11dを四角形状の挿入部25に沿って挿入することで、各接続部材11aの仮止め状態を一層安定させやすく、回転トルクの伝達効率も向上させやすい。加えてこの実施形態では、固定ユニット12の外周面が鋼管杭100の貫入方向である下に向けて縮径するテーパ形状を有するので、鋼管杭100を地中に貫入するときに固定ユニット12が外れにくいし、貫入時の抵抗を小さくできる。
なお、この実施形態では、各接続部材11aの外周面および固定ユニット12の内周面をそれぞれ鋼管杭100の貫入方向である下に向けて縮径するテーパ形状としたが、逆に下に向けて拡径するテーパ形状とすることもできる。下に向けて縮径するテーパ形状では、図3に示しているように固定ユニット12を上に持ち上げながら各接続部材11aに装着する必要があるが、下に向けて拡径するテーパ形状にすれば、固定ユニット12を各接続部材11aの上に仮置きしながら装着できるので、固定ユニット12の装着作業が容易になる。
(第2の実施形態)
図4に、本発明の第2の実施形態である継手10Yを用いた接合体100を示しており、同図の(a)は斜視図、(b)は断面斜視図、(c)はc−c矢視図、(d)はd−d断面図である。この図4に示す継手10Yは、図1に示した継手10Xとは、開口部24A,24Bおよび突出部11cの形状が異なり、そのほかは実質的に同一である。したがって、図4に示す継手10Yにおいて、図1に示した継手10Xと実質的に同一の構成には同一の符号を付し、その説明は省略する。
この継手10Yにおいて開口部24A,24Bは、一組の鋼管20A,20Bのフランジ部21A,21B同士を突き合わせた状態において、一組の鋼管20A,20Bの軸方向に垂直な対角線を有する菱形形状の挿入部25を形成する。また、突出部11c(四角柱状部11d)は、この菱形状の挿入部25に沿って挿入されるように形成された菱形柱状部11gを含む。これにより、回転トルクが伝達する方向(せん断方向)の断面を大きくすることができるため、せん断抵抗を向上させやすい。すなわち、一組の鋼管20A,20Bにおいて回転トルクが伝達する方向(せん断方向)のせん断抵抗は、フランジ部21A,21B同士の突き合わせ面上の突出部11cの断面L(図4(c)参照)が負担するが、この突出部11cの断面Lは、菱形柱状部11gの対角線に沿う断面であるため、図1に示す継手10Xにおける四角柱状部11dに比べて大きくすることができ、せん断抵抗を向上させやすい。言い換えると、同じ回転トルク(せん断抵抗)を伝達(負担)する場合、菱形柱状部11gとする方が四角柱状部11d等に比べ、突出部11cを小さくできる。
また、図4(c)に示しているように、接合した一組の鋼管20A,20Bのフランジ部21A,21Bには軸力Pが作用するが、この軸力Pをスムーズに伝達するために、図1に示す継手10Xのように挿入部25が正方形または長方形状であるとその正方形または長方形状の底面から一定の厚みが必要である。これに対して、この実施形態の継手10Yのように挿入部25が菱形状であると、フランジ部21A,21B同士の突き合わせ面から下方に向けて形成された三角形状の部分Sにより軸力Pをスムーズに伝達することができるため、結果的に、鋼管20A,20Bのフランジ部21A,21Bの厚みを薄くできる。
(第3の実施形態)
図5に、本発明の第3の実施形態である継手10Zを用いた接合体100を示しており、同図の(a)は斜視図、(b)は断面斜視図、(c)はc−c矢視図、(d)はd−d断面図である。この図5に示す継手10Zは、図1に示した継手10Xとは、開口部24A,24Bおよび突出部11cの形状、ならびにフランジ部21A,21Bの内径が異なり、そのほかは実質的に同一である。したがって、図5に示す継手10Zにおいて、図1に示した継手10Xと実質的に同一の構成には同一の符号を付し、その説明は省略する。
この継手10Zにおいて開口部24A,24Bは鋼管20A,20Bの中心部に向かって開口幅が狭くなるテーパ形状を有し、これら開口部24A,24Bが組み合わされて形成される挿入部25も、鋼管20A,20Bの中心部に向かって小さくなるテーパ形状を有する。また、突出部11cもテーパ形状の挿入部25に嵌まり込むテーパ形状を有する。これにより、各突出部11cを各挿入部25に挿入しやすくなり、施工性が向上する。
また、この継手10Zにおいてフランジ部21A,21Bの内径は、図1に示した継手10Xのフランジ部21A,21Bの内径より小さく、その内孔面には雌ネジ部26A,26Bを設けている。これにより、例えば下のフランジ部21Aの雌ネジ部26Aに、図示していない吊り具の雄ネジ部をネジ結合することにより、この吊り具を用いて下の鋼管20Aを吊り上げて運搬や位置決めを行うことができる。なお、図5には示していないが、上の鋼管20Bの上端に、下の鋼管20Aの上端に取り付けているフランジ部21Aと同じフランジ部を取り付けけることで、上の鋼管20Bも同様に吊り具を用いて吊り上げて、運搬や下の鋼管20Aとの位置合わせを行うこともできる。
以上の実施形態では、各接続部材11aの突出部11cは、挿入部25の略全長にわたる長さとしたが、突出部11cは挿入部25に挿入できる程度の長さであればよい。すなわち、突出部11cは挿入部25の外周側部分にのみ挿入できる程度の長さとすることもできる。このように突出部11cが短くても、前述した仮止め用等としては機能し、突出部11cがない場合と比べて、一方の鋼管20Aから他方の鋼管20Bへの回転トルク伝達、およびその際のせん断抵抗にも寄与する。なお、突出部11cを短くする場合、突出部11cが挿入されない挿入部25の内周側部分には別部材を挿入することもできる。この場合、突出部11cには仮止め機能を優先し、回転トルク伝達機能はおもに別部材で果たすようにすることもできる。また、以上の実施形態において突出部11cの形状は角形状であったが、円柱形状や円錐台形状とすることもできる。
さらに、以上の実施形態では、フランジ部21A,21Bを周方向に連続的に形成したが、周方向に断続的に形成することもできる。この場合、開口部はフランジ部の途切れた部分が外周側に開口していればよい。ただし、フランジ部を周方向に連続的に形成し、開口部をフランジ部の外周面から切り欠かれた溝形状とすることが、一組の棒状体に作用する軸力をフランジ部の全周で負担することができる点で好ましい。
また、以上の実施形態では、一組の棒状体として一組の鋼管20A,20Bを接合したが、一組の円柱や角柱を接合することもできる。要するに、本発明の継手は、外形が円形状であるフランジ部を有する一組の棒状体を接合できる。
100 接合体(鋼管杭)
10X,10Y,10Z 継手
11 接続ユニット
11a 接続部材
11b 挟み部
11c 突出部
11d 四角柱状部
11e 分割雄ネジ部
11f 雄ネジ部
11g 菱形柱状部
12 固定ユニット
12f 雌ネジ部
20A,20B 鋼管(棒状体)
21A,21B 端板(フランジ部)
22 裏当てリング
23A,23B フランジ突出部
24A,24B 開口部
25 挿入部
26A,26B 雌ネジ部

Claims (7)

  1. 外形が円形状のフランジ部の外周側に開口した開口部をそれぞれ有する一組の棒状体を接合する継手であって、
    前記一組の棒状体の前記フランジ部同士を突き合わせた状態で一組の前記フランジ部を接続する接続ユニットと、前記接続ユニットを外周側から締め付けることにより前記一組の棒状体に固定する固定ユニットとを含み、
    前記接続ユニットは、前記一組のフランジ部の外周側に周方向に配置される複数の接続部材を含み、
    前記複数の接続部材のそれぞれは、前記一組の棒状体の軸方向の両側から前記一組のフランジ部を挟むように配置される挟み部と、前記一組のフランジ部の前記開口部同士が組み合わされて形成される挿入部に挿入されるように前記挟み部から突出した突出部とを含む、継手。
  2. 前記挿入部は四角形状であり、
    前記突出部は、前記挿入部に沿って挿入されるように形成された四角柱状部を含む、請求項1に記載の継手。
  3. 前記挿入部は前記軸方向に垂直な対角線を有する菱形状であり、
    前記四角柱状部は、前記挿入部に沿って挿入されるように形成された菱形柱状部を含む、請求項2に記載の継手。
  4. 前記複数の接続部材は、周方向に組み合わされて雄ネジ部を形成する分割雄ネジ部をそれぞれ含み、
    前記固定ユニットは、前記雄ネジ部と締結可能な雌ネジ部を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の継手。
  5. 前記フランジ部は周方向に連続的に形成されており、前記開口部は前記フランジ部の外周面から切り欠かれた溝形状である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の継手。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の継手と、
    前記継手により接合された前記一組の棒状体とを備える接合体。
  7. 継手により一組の棒状体を接合する接合方法であって、
    前記一組の棒状体のそれぞれは、外形が円形状のフランジ部と、前記フランジ部の外周側に開口した開口部とを含み、
    前記継手は、前記一組の棒状体の前記フランジ部同士を突き合わせた状態で一組の前記フランジ部を接続する接続ユニットを含み、前記接続ユニットは、前記一組のフランジ部の外周側に周方向に配置される複数の接続部材を含み、前記複数の接続部材のそれぞれは、前記一組のフランジ部の前記開口部同士が組み合わされて形成される挿入部に挿入されるように突出した突出部を含み、
    当該接合方法は、前記突出部を前記挿入部に挿入することにより前記複数の接続部材のそれぞれを前記一組のフランジ部に対して仮止めすることを含む、接合方法。
JP2017145655A 2017-07-27 2017-07-27 継手、接合体および接合方法 Active JP6867647B2 (ja)

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