JP3115424U - 鋼管杭の接続構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 一方、他方の鋼管杭1と11に、それら鋼管杭の肉厚tより大の肉厚Tの継手管3、13を溶接する。そこにボルト穴6、16を形成する。そして鋼管杭の肉厚tと同等又はそれより大の肉厚Tのスリーブ管21を両継手管3、13にわたって被せ、ボルト、ナットで締結する。
【選択図】 図2
Description
1つは一方と他方の鋼管杭を溶接する方法である。この場合、現場で溶接作業を要するので作業効率の向上に限界を与える。
もう1つは、一方の鋼管杭に雄ネジを形成し、他方の鋼管杭に雌ネジを形成して、ネジ式にて継手する方法である。この場合、現場にて互いのネジを結合する際、一方と他方の鋼管杭が垂直に位置した態様で回転させないとネジの噛み合いがスムースに実施されず、結合が効率よく良好にできない。
種々の環境下で行なわれる現実の杭打ちの場合、多々にして鋼管杭が僅かではあるが垂直になっていないことがある。このような場合、雄ネジと雌ネジの噛み合いが悪いから、無理に締め切るとネジ山が欠損することになり、以後の使用に耐えない問題がある。
そこで一方と他方の鋼管杭をボルト、ナットを用いて機械的に結合する技術も実施されている。
即ち、実用新案登録第3097221号に示されている技術であって、連結のためその一端より所定間隔隔てた位置にその側壁から反対側の側壁に貫通する係止貫通孔を有する同一口径の鋼管杭を同軸的に連結する鋼管杭継手であって、
該鋼管杭が挿着され該鋼管杭の該貫通孔と同軸の共穴となる一方の側壁から反対側の側壁に貫通する共穴貫通孔を少なくとも一端側に有する鋼管製の継手本体と、
該継手本体の該共穴貫通孔と該継手本体に挿着された該鋼管杭の該係止貫通孔を同軸的に挿通係止するピン部材と、を有することを特徴とする鋼管杭継手である。
1及び11は一方及び他方(この例の場合一方は上の鋼管杭、他方は下の鋼管杭)の鋼管杭を示している。即ち、鋼管杭の工場在庫は一般に6.0m程度の長さが最も多く、現場状況や設計杭長の条件等により単位長の鋼管杭を接続して杭打ちを行う。状況によっては定尺物を、例えば1.0m毎、或いは2.0m毎と様々な単位長とし、これらを接続して杭打ちする。上記は互いに接続すべき一方と他方の鋼管杭を示している。
即ち、一方の鋼管杭1の下端2に鋼製又は鋳鋼製の一方の継手管3を溶接する。この場合継手管3の上端4を斜めに切断し、その上端4と下端2を溶接5する。
特に重要なことは、鋼管杭1の肉厚tに対して、それより大の肉厚Tをもつ継手管3を溶接5することである。例えば、鋼管杭1の肉厚は一般的には4.5mm程度であるから、それより大の肉厚T、例えば6.0mm程度のものを用いる。
そして、この継手管3にボルト通し穴6を形成する。
ここでも、鋼管杭11の肉厚tに対して、それより大の肉厚Tをもつ継手管13を溶接15することである。同じように、鋼管杭11の肉厚より大の肉厚T、例えば6.0mm程度のものを用いる。
そして、この継手管13にボルト通し穴16を形成する。
先ず、これら部材の互いの外径の関係は、鋼管杭1、11と継手管3、13は同じであり、施工条件に応じて種々あるが、例えば114.3mmに設定されており、この場合スリーブ管21はそれら継手管3、13の上に被せるので継手管3、13より大で施工条件に応じて種々あるが、例えば127mm、130mm、139.8mm程度である。
そして継手管3、13の互いの長さは同じであるが、それらとスリーブ管21の長さ関係は、一方、他方の鋼管杭1、11を接続すべく一方の鋼管杭1の継手管3の下端7と他方の鋼管杭11の継手管13の上端17を突き当てた状態で、それらの間にスリーブ管21が被さるものであるが、一方、他方の継手管3と13の合計の長さより、僅かにスリーブ管21の長さが短めに設定されている。
例えば、一方、他方の継手管3又は13の長さを50mm程度とすれば、スリーブ管21の一方の端部24から他方の端部24迄の長さは90mm程度に設定される。
続いて、一方、他方の継手管3、13に於けるボルト通し穴6、16の各々の形成位置は、下端7又は上端17から距離Lを置いた所に形成されており、他方スリーブ管21のボルト通し穴22、23については、上記距離Lの2倍、即ち互いに2L置いて形成されている。こうすることによって一方、他方の鋼管杭1、11を接続すべく一方、他方の継手管3、13の下端7と上端17を当接した態様で、それらの外側にスリーブ管21を被せた時、一方のボルト通し穴6とスリーブ管21のボルト通し穴22が連通し、他方のボルト通し穴16とスリーブ管21のボルト通し穴23が連通する。
従ってボルト25、26の各々をそこに通しナット27、28で各々締め切ることができる。
そして杭打ち現場で単位長づつ杭打ち機械にて回転を与え地盤に打込む、規定の深さまで打込んだら、下方の鋼管杭11の継手管13にスリーブ管21を被せ、次いで上方の鋼管杭1の継手管3をスリーブ管21の上方から中に通す。その時上端17と下端7が当接する。
そしてボルト通し穴6と22を合わせ、且つボルト通し穴16と23とを合わせ、それらにボルト25、26を通し、ナット27、28で締め切る。こうすることによって一方、他方の鋼管杭1、11が接続される。接続した後、杭打ち機械により再び回転を与えて打込む。この際継手管3にかかる回転力は、そのボルト通し穴6及び22に通されたボルト25を介してスリーブ管21に伝えられ、スリーブ管21からはボルト通し穴23及び16に通されたボルト26を介して他方の継手管13に伝えられ、上下の鋼管杭1、11は一体として回転し、地盤中に打込まれる。この場合、ボルト通し穴6、16が各々形成された継手管3、13の肉厚Tは、鋼管杭1、11の肉厚tより大であって強度が大なので長期の使用に於いても回転トルクによって継手管3、13自体が変形、破損したり、又はボルト通し穴6、16が変形、破損したりしてその接続構造が破損又は不安定になることはないものである。従って、現場での接続作業が容易且つ安全であって、而も長期の使用に於いても変形、破損しない、安定した鋼管杭の接続構造を提供できる。
2 一方の鋼管杭の下端
3 一方の継手管
4 一方の継手管の上端
5 溶接部分
6 ボルト通し穴
7 一方の継手管の下端
11 他方の鋼管杭
12 他方の鋼管杭の上端
13 他方の継手管
14 他方の継手管の下端
15 溶接部分
16 ボルト通し穴
17 他方の継手管の上端
21 スリーブ管
22、23 ボルト通し穴
24 スリーブ管の端部
25、26、29、30 ボルト
27、28、31、32 ナット
t 一方、他方の鋼管杭の肉厚
T 一方、他方の継手管及びスリーブ管の肉厚
L 一方、他方の継手管のボルト通し穴と下端又は上端間の距離
Claims (1)
- 一方の鋼管杭と他方の鋼管杭間にスリーブ管を被せ、上記スリーブ管と一方の鋼管杭及び上記スリーブ管と他方の鋼管杭間にボルトを通し、ナットで締結して成る鋼管杭の接続構造に於いて、一方の鋼管杭1の端部と他方の鋼管杭11の端部各々に継手管3、13を溶接し、杭打ち時の鋼管杭接続時に於いて、継手管3、13と端部7、17を当接させた態様で、上記継手管3、13間にかけてスリーブ管21を被せ、そのスリーブ管21と一方の継手管3の間及びスリーブ管21と他方の継手管13の間にボルト25、2を通し、ナット27、28で締結して成り、而も上記継手管3、13の肉厚Tを、一方、他方の鋼管杭1、11の肉厚tより大の肉厚とすると共に上記スリーブ管21の肉厚Tを、一方、他方の鋼管杭1、11の肉厚tと同等又は大にしたことを特徴とする鋼管杭の接続構造。
Priority Applications (1)
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JP2005006276U JP3115424U (ja) | 2005-08-04 | 2005-08-04 | 鋼管杭の接続構造 |
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JP2005006276U JP3115424U (ja) | 2005-08-04 | 2005-08-04 | 鋼管杭の接続構造 |
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JP3115424U true JP3115424U (ja) | 2005-11-04 |
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JP2005006276U Expired - Lifetime JP3115424U (ja) | 2005-08-04 | 2005-08-04 | 鋼管杭の接続構造 |
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Cited By (6)
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2005
- 2005-08-04 JP JP2005006276U patent/JP3115424U/ja not_active Expired - Lifetime
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