JP2013234561A - 鋼管杭継手構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本願発明は、異径若しくは同型の鋼管杭に限らず、接合時の鉛直性を向上させることができると共に、接合作業(溶接若しくはボルト圧着)を容易に行うことのできる鋼管杭継手構造を提供する。
【解決手段】 本願発明に係る鋼管杭継手構造は、前記地盤に最初に設置される下側鋼管杭2と、この下側鋼管杭2の上端に連結される上側鋼管杭4とを結合するための鋼管杭継手構造1,1A,1B,1C,1Dであって、前記下側鋼管杭2の上端に一体に接合され、下側鋼管杭2と同径の外径を有する円筒状の下杭特殊部3と、該下杭特殊部3に外嵌するために前記下杭特殊部3の外径と略等しい内径を有する外嵌部52と、前記上側鋼管杭4の下端部43に外嵌するために前記上側鋼管杭4の下端部43の外径と略等しい内径を有する上端固定部53とを具備する上杭特殊部5とによって構成されることにある。
【選択図】 図1

Description

本願発明は、下杭と上杭とを連結する鋼管杭継手構造に関する。
特許文献1(特開2001−64959号公報)は、下杭の上端部を破損させることなく、油圧機械などで強固の掴むことができ、しかも下杭の上端部に上杭の下端部を螺合して連結する際に、下杭頭部を損傷させることもなく、下杭本体管の上端部への雌ネジ継手部材の取り付けを容易に行える鋼管杭、下杭及び雌ネジ継手部材を提供することを目的とするもので、下杭本体管の上端部に取り付けられる継手部材が、下杭本体管の上端部周壁の内方にしっくりと嵌り込む内周ネジの筒部と、この筒部の上端部に一体に連接され、下杭本体管の周壁の上端面側に張り出す張り出し部を有し、下杭本体管と溶接により接合一体化されているものである。
特許文献2(特開2001−64962号公報)は、現場溶接やネジ式継手により上下の杭を連結していく場合に生じる問題を解消でき、しかも、ボルトへの力学的負担を小さくすることができて、上下の杭を少ない数のボルトでしっかりと連結することができ、さらに下杭と上杭との連結部が外方に大きく張り出してしまうのを防いで地盤への貫入を円滑に行うことができる構造の鋼杭を提供するもので、杭端に接合される端板と、連結板と、連結板が端板か杭軸線方向に所定の寸法、間隔を置くように、これら板を連結する足を有するものからなる継手部材を用い、これら継手部材で、上下の杭をボルト接合するものを開示する。
特許文献3(特開2003−105755号公報)は、ネジ継手部材により異径鋼管杭を容易に接続して施工時間の短縮が図れ、高度な溶接技術が要求されず、天候に左右されずに施工でき、上部鋼管杭から下部鋼管杭へスムーズに応力が伝達される安定した継手性能が発揮できる異径鋼管杭間の継手構造を提供するもので、下部鋼管杭の上端部に設けられる上部ネジ継手部材の下面側に該下部鋼管杭の外径よりも大きい内径を有する嵌合部を形成し、該嵌合部に下部鋼管杭の上端部を嵌入した状態で下部鋼管杭と上部ネジ継手部材が接合され、上部ネジ継手部材の雌ネジに、上部鋼管杭の下端部に設けられた下部ネジ継手部材の雄ネジを螺合締着して連結した構成である継手構造を開示する。
特許文献4(特開2008−25156号公報)は、耐震性に優れた拡頭杭を合理的かつ経済的な結合方法により構築できる異径鋼管杭を提供するものであり、大径の杭材とそれよりも小径の杭材とを連結する杭材であって、前記大径の杭材と結合することができる同径の第1端部と、前記小径の杭材と結合することができる同径の第2端部を備え、前記第1端部および第2端部のそれぞれから長手中心方向に第1直管部と第2直管部が設けられ、前記第1直管部から前記第2直管部に向かうに従い縮径する縮径部を有する異径鋼管杭を開示する。
特開2001−64959号公報 特開2001−64962号公報 特開2003−105755号公報 特開2008−25156号公報
軟弱な地盤に建築する場合、建築物を支持するために一般的に杭基礎が採用される。この場合、深く掘り下げることが要求されるため、先端部に切削刃、堀削爪、螺旋状の羽根を取り付けた下部鋼管杭(下杭)を回転駆動装置により回転推進させて地盤に設置し、さらにこの下杭の上部に上部鋼管杭(上杭)を接続してさらに回転推進させて地盤に深く設置する工法が知られている。
また、鋼管杭には、長期間に亘って上部構造物の荷重を支える役割と、地震等比較的短期間に発生する地上に近い部分で鋼管杭に横方向からかかる荷重(水平力)に抗する役割がある。この水平力は、地表に近いほど大きく深くなるほど小さくなるため、鋼管杭全体を同一断面積で形成する必要はない。このため、地表面に近い部分の構造体は、その投影面積を大きくし、主に垂直加重を受ける部分は圧縮や座屈に耐えれば良いため、上杭の断面積が大きく、下杭の断面積を小さくすることがコスト的に望ましい。
特許文献4は、これに対応するための大径の杭材とそれよりも小径の杭材とを連結するための異径鋼管杭を開示する。しかしながら、特許文献1で開示されているように、下杭を地盤に設置した後、下杭と異径鋼管杭、さらには異径鋼管杭と上杭とを現場溶接するには、雨天時や強風時には品質の良好な溶接が難しいという問題点がある。特に下杭に異径鋼管杭を溶接する場合及び径鋼管杭の上端に上杭を溶接する場合には、上に位置する異径鋼管杭若しくは上杭を溶接の間保持しておく必要があるが、垂直方向(鉛直性)の精度管理が難しいという問題点がある。
以上のことから、本願発明は、異径若しくは同型の鋼管杭に限らず、接合時の鉛直性を向上させることができると共に、接合作業(溶接若しくはボルト圧着)を容易に行うことのできる鋼管杭継手構造を提供することにある。
したがって、本願発明に係る鋼管杭継手構造は、前記地盤に最初に設置される下側鋼管杭と、この下側鋼管杭の上端に連結される上側鋼管杭とを結合するための鋼管杭継手構造であって、前記下側鋼管杭の上端に一体に接合され、下側鋼管杭と同径の外径を有する円筒状の下杭特殊部と、該下杭特殊部に外嵌するために前記下杭特殊部の外径と略等しい内径を有する外嵌部と、前記上側鋼管杭の下端部に外嵌するために前記上側鋼管杭の下端部の外径と略等しい内径を有する上端固定部とを具備する上杭特殊部とによって構成され、前記下杭特殊部に外嵌された上杭特殊部の下端部と前記下杭特殊部の外周部分とは固定手段によって固定されることにある。
また、前記固定手段は、溶接であることが望ましい。
これによって、たとえば先端部に切削刃、掘削爪、螺旋状の爪が取り付けられ、回転駆動装置によって回転推進されて地盤内にねじり込み設置される下側鋼管杭の上端に設けられた下杭特殊部に、上側鋼管杭の上杭特殊部を外嵌し、その下端周縁を前記下杭特殊部の外周面に溶接固定することによって、下側鋼管杭に上側鋼管杭を容易に装着固定できるものである。この場合、下側鋼管杭及び下杭特殊部と、上側鋼管杭及び上杭特殊部とは、工場にて溶接固定することができ、上側鋼管杭を下側鋼管杭に装着する場合には、上杭特殊部を下杭特殊部に外嵌させるため、垂直性を保持できるため、現場での溶接(固定)が容易となるものである。
さらに、前記固定手段は、前記下杭特殊部を径方向に貫通した第1の貫通孔と、該第1の貫通孔と対応した下杭特殊部の内周面に溶接固定されたナット部と、前記下杭特殊部の第1の貫通孔と対応する位置に貫通した第2の貫通孔と、前記上側鋼管杭の装着時に、前記第1の貫通孔及び第2の貫通孔を貫通して配されるボルトとによって構成されることが望ましい。
これによって、上側鋼管杭と下側鋼管杭とは、上側鋼管杭の上杭特殊部と下側鋼管杭の下杭特殊部とをボルト圧着によって固定することができるものである。ボルト圧着の場合、溶接と異なって特殊技術が必要ないため作業性が向上するものである。
また、前記下杭特殊部を径方向に貫通する円錐台形状の第1の貫通孔及び該第1の貫通孔に対応して前記上杭特殊部を貫通する円錐台形状の第2の貫通孔によって構成され、前記上杭特殊部を前記下杭特殊部に装着した時に、前記第1の貫通孔及び第2の貫通孔によって、前記下杭特殊部と前記上杭特殊部を貫通し前記下杭特殊部と前記上杭特殊部の内側が小径でその外側が大径である連続した円錐台形状の装着孔を形成し、前記固定手段が、該円錐台形状の装着孔に対応した内側小径部と外側大径部とを有する円錐台形状をし、軸方向に貫通孔を有すると共に前記内側小径部には凹状の装着凹部を画成するテーパ斜面を有する環状の周壁とを有するコマ部と、前記周壁内の装着凹部に嵌入して前記周壁を外側に変形させるヘッド、前記コマ部の貫通孔に挿通される雄ネジが切られたロッド及びロッドを固定するための回転保持部によって構成される固定用ボルトと、該固定用ボルトのロッドに螺合して回転され前記固定用ボルトのヘッドを前記装着凹部にめり込ませるナットとによって構成されることが望ましい。
これによって、下杭特殊部に上杭特殊部を装着した場合、下杭特殊部と上杭特殊部の第1及び第2の貫通孔により、円錐台形状の装着孔が形成され、これに固定用ボルト及びナットが装着されたコマ部を挿着し、回転保持部を固定してナットを回転させることによって固定用ボルトのヘッドがコマ部の装着凹部にめり込んで行くため、テーパ斜面を内側に有する周壁がヘッドのめり込みによって外側に広がるため前記固定手段のコマ部を前記装着孔に固定することができるものである。また、これによって、ボルトよりも径の大きいコマ部によって、前記下杭特殊部と上杭特殊部とを固定できるため、下杭特殊部と上杭特殊部を強度的にしっかりと固定できるものである。
前記下杭特殊部は、前記下側鋼管杭よりも肉厚に形成されることが望ましい。
これによって、下側鋼管杭をねじり込み推進させるための回転力に対して下杭特殊部の変形を防止できるものである。
以上のように、本願発明によれば、上側鋼管杭の下端に形成された上杭特殊部を、下側鋼管杭の上端に形成された下杭特殊部に外嵌又は内嵌させて固定するようにしたため、接合時の鉛直性を向上させることができること、はめ込み式のため、上側鋼管杭の転倒を防止することができること、二重管構造となるため、強度を上げることができること、上杭特殊部及び下杭特殊部をそれぞれ上側鋼管杭及び下側鋼管杭に工場で溶接により接合することができるため、確実に溶接固定することができること、などの効果を奏することができるものである。
また、下杭特殊部に上杭特殊部を装着したときに円錐台形状となる装着孔を形成すると共に、固定手段の円錐台形状のコマ部を装着孔に挿着して下杭特殊部と上杭特殊部を固定するようにしたので、ボルトの径を大きくすることなく、ボルトよりも大きな径のコマ部によって固定できるため、下杭特殊部と上杭特殊部との固定力を向上させることができるものである。
本願発明の実施例1に係る鋼管杭継手構造の説明図であり、(a)はその一部正面図であり、(b)は断面図である。 本願発明の実施例1に係る鋼管杭継手構造の上杭特殊部の断面図である。 本願発明の実施例1に係る鋼管杭継手構造の下杭特殊部の断面図である。 本願発明の実施例2に係る鋼管杭継手構造の断面図である。 (a)は本願発明の実施例2に係る鋼管杭継手構造の上杭特殊部の断面図であり、(b)は本願発明の実施例1に係る鋼管杭継手構造の下杭特殊部の断面図である。 (a)は本願発明の実施例3に係る鋼管杭継手構造の正面図あり、(b)は本願発明の実施例3に係る鋼管杭継手構造の断面図である。 本願発明の実施例4に係る鋼管杭継手構造の断面図である。 (a)は本願発明の実施例4に係る鋼管杭継手構造の上杭特殊部の断面図であり、(b)は、本願発明の実施例4に係る鋼管杭継手構造の下杭特殊部の断面図である。 (a)は本願発明の実施例5に係る鋼管杭継手構造の側面断面図であり、(b)は本願発明の実施例5に係る鋼管杭継手構造の平面断面図である。 は本願発明の実施例5に係る鋼管杭継手構造の装着状態を示した説明図である。 本願発明の実施例5に係る鋼管杭継手構造の固定手段の説明図である。
以下、この発明の実施例について図面により説明する。
本願発明の実施例1に係る鋼管杭継手構造1は、図1乃至図3に示すように、下側鋼管杭2に上側鋼管杭4を溶接固定するためのものである。この実施例1において、上側鋼管杭4は、地表部分に大きな断面積を有するように上部断面積が大きい拡径部41と、下側鋼管杭2と接合するために縮径された縮径部42とによって構成されるもので、その縮径部42の下端部43には、上杭特殊部5が設けられる。
この上杭特殊部5は、図2に示されるように、前記上側鋼管杭4の縮径部42の下端部43に外嵌される上端固定部53と、前記下側鋼管杭2に外嵌するための外嵌部52とによって構成され、溶接7によって前記上側鋼管杭4に固定されるものである。この溶接7による固定作業は工場において行われるものである。これによって現場での作業を簡略化できる。また、この上杭特殊部5の内径は、下記する下側鋼管杭2の外径と略等しいものである。
下側鋼管杭2の図示しない下端には、たとえば、切削刃、掘削爪、螺旋状の羽根などが取り付けられ、回転駆動装置等によってねじり込み推進させて、下側鋼管杭2を地盤に設置するものである。
下側鋼管杭2の設置後、下側鋼管杭2の上端に上側鋼管杭4の上杭特殊部5を外嵌するように下側鋼管杭2に上側鋼管杭4を載置することができ、さらに上側鋼管杭4の下端部43と下側鋼管杭2の上端部分21を当接させることができるので、下側鋼管杭2と上側鋼管杭4の鉛直性を容易に出すことができるものである。また、下側鋼管杭2を上杭特殊部5にはめ込むことから、上側鋼管杭4を容易に保持することができるため、上杭特殊部5の下端周縁部51と下側鋼管杭2の外周面22との間に容易に固定手段としての溶接8を施すことができるものである。
図4及び5で示される本願発明の実施例2に係る鋼管杭継手構造1Aは、固定手段として溶接固定ではなく、ボルト圧着によることを特徴としたものである。尚、以下の実施例において、同一の構成及び同一の効果を奏する箇所には同一の符号を付して説明を省略する。
また、本願発明の実施例2に係る鋼管杭継手構造1Aにおいては、図5(b)で示すように、ボルト圧着することから下側鋼管杭2よりも肉厚に形成された下杭特殊部3を下側鋼管杭2の上部に設け、溶接6によって工場にて固定するものである。これによってボルト圧着部分の強度を向上させることができるものである。
前記下杭特殊部3の内周面には、下杭特殊部3を径方向に貫通した第1の貫通孔32と、該第1の貫通孔32と対応した下杭特殊部3の内周面37に溶接34によって固定されたナット部33とが形成されると共に、前記上杭特殊部5には、前記下杭特殊部3の第1の貫通孔32と対応する位置に貫通した第2の貫通孔54が形成され、上側鋼管杭4の装着時に、前記第1の貫通孔32及び第2の貫通孔54を貫通してボルト35を装着し、該ボルト35をナット部33に螺合して前記上側鋼管杭4を前記下側鋼管杭2に装着固定できるものである。
この場合、下杭特殊部3と上杭特殊部5とはボルト圧着となるため下杭特殊部3の外周面31と上杭特殊部5の内周面55との摩擦抵抗力が発生するので、下側鋼管杭2と上側鋼管杭4との接合力を向上させることができるものである。
本願発明の実施例3に係る鋼管杭継手構造1Bは、図6で示すように、実施例2に係る鋼管杭継手構造1Aと同一の構成であるが、上側鋼管杭4Aが、均一の断面積を有する同径円筒状である点で異なっている。この場合も、上側鋼管杭4Aに上杭特殊部5を工場にて溶接して搬入することができるために、作業工程に応じて上側鋼管杭4,4Aの形状を臨機応変に変更できるものである。
尚、実施例2及び3において、ボルト圧着による固定としたが、さらにボルト圧着の固定の後、上杭特殊部5の下側周縁部51と下杭特殊部3の外周面との間をさらに溶接するようにしても良いものである。
本願発明に実施例4に係る鋼管杭継手構造1Cは、図7及び図8に示されるように、該下側鋼管杭2に内嵌するために前記下側鋼管杭2の内径と略等しい外径を有する内嵌部5と、前記上側鋼管杭4の下端部43に内嵌するために前記上側鋼管杭の下端部43の内径と略等しい外径を有する上端固定部53とを具備する上杭特殊部5Aを設けるようにしたものである。
このように、図7及び図8に示すように、本願発明の実施例4に係る鋼管杭継手構造1Bは、図1乃至3に示される実施例1の鋼管杭継手構造1に対して、上杭特殊部5Aを前記上側鋼管杭4の縮径部42に外嵌するのではなく内嵌させたことを特徴とするものである。この場合、図8(a)で示されるように上杭特殊部5Aと縮径部42とは工場において溶接部11が施されて現場に運ばれ、現場にて前記上杭特殊部5Aを下側鋼管杭2に挿入して、下側鋼管杭2の上端部21と縮径部42の下端部43とを当接し、ここでさらに溶接10を行って両者を固定するようにしたものである。
以上説明したように、本願発明によれば、上側鋼管杭4,4Aの下方端部に上杭特殊部5、5Aを工場溶接によって外嵌若しくは内嵌して固定し、下側鋼管杭2若しくは下側鋼管杭の上端に工場溶接によって延出固定した下杭特殊部3を、前記上杭特殊部5に内嵌若しくは外嵌して、溶接若しくはボルト圧着によって固定できるために、現場での作業性を向上させることができると共に、二重管構造となるため接合部分での強度を上げることができるものである。
本願発明の実施例5に係る鋼管杭継手構造1Dは、上述した実施例2に係る鋼管杭継手構造1Aの変形例である。従来、鋼管杭継手構造に使用されるボルト径は、その鋼管杭継手構造にかかる負荷に応じて太くする必要があるが、ボルト径の大きさについては制限されているため、その数を増やすことで対応するしかなかったが、数を増やすにも上限がある。
このため、本願発明に実施例5に係る鋼管杭継手1Dは、例えば図9(a),(b)に示されているように、固定手段として特別な固定機構100を設けたことを特徴とするものである。この実施例5では、前記下杭特殊部3と上杭特殊部5との間を固定するために、90度毎に配置された4つの固定機構100が設けられる。
この固定機構100を配置するために、実施例5に係る鋼管杭継手構造1Dにおいては、図10に示されるように、前記下杭特殊部3を径方向に貫通する第1の貫通孔34Aを円錐台形状に形成すると共に、この第1の貫通孔34Aに対応して前記上杭特殊部5を貫通する第2の貫通孔54Aを前記第1の貫通孔34Aに連設される円錐台形状に形成し、前記上杭特殊部5を前記下杭特殊部3に装着した時に、前記第1の貫通孔34A及び第2の貫通孔54Aによって、前記下杭特殊部3と前記上杭特殊部5を貫通し前記下杭特殊部3と前記上杭特殊部5の内側が小径でその外側が大径である連続した円錐台形状の装着孔90を形成する。
前記固定機構100は、図11に示すように、該円錐台形状の装着孔90に対応した内側小径部101aと外側大径部101bとを有する円錐台形状をしたコマ部101と、コマ部101を固定するための固定用ボルト102と、固定用ボルト102に螺合するナット103と、ナット103とコマ部101との間に配置されるワッシャ104とによって構成される。
前記コマ部101は、軸方向に前記固定用ボルト102のロッド102bが貫通する貫通孔101cを有し、前記内側小径部101aには凹状の装着凹部101dを画成するテーパ斜面101eを内側に有する環状の周壁101fを具備する。
また、前記固定用ボルト102は、前記周壁101f内の装着凹部101dに嵌入して前記周壁101fを外側に変形させるヘッド102aと、前記コマ部101の貫通孔101cに挿通される雄ネジが切られたロッド102bと、このロッド102bを固定するための回転保持部102cによって構成される。尚、回転保持部102cは、作業終了後に折って排除することができるものである。
以上の構成により、上杭特殊部5を下杭特殊部3に装着し、下杭特殊部3の第1の貫通孔34Aと上杭特殊部5の第2の貫通孔54Aとの位置を整合させて円錐台形状の装着孔90を形成する。この実施例5では4つの装着孔90が形成される。そして、下杭特殊部3と上杭特殊部5とを固定するために、前記装着孔90に、前記コマ部101が装着孔90内に装着される。このとき、装着孔90及びコマ部101は、先端が小さく後端が大きい円錐台形状に形成されていることから、固定機構100の装着が容易であるという利点がある。
固定機構100の装着後、回転保持部102cを保持してナット103を締め込んでいくことによって、固定用ボルト102のヘッド102aがコマ部101の装着凹部101dにテーパ斜面101eに沿って入り込んでいくため、周壁101fが外側へ変形する。これによって、固定機構100がしっかりと装着孔90に固着されるので、下杭特殊部3と上杭特殊部5とをしっかりと固定できるものである。また、ボルト径よりも大きいコマ部101によって両者が固定されることから、結合部分に係る負荷を十分に受けることができるものである。
以上のように、本願発明の実施例5に係る鋼管杭継手構造1Dでは、固定機構100を容易に装着することができると共に、結合部分に十分な強度を付与できるという効果を奏するものである。
1,1B、1C,1D 鋼管杭継手構造
2 下側鋼管杭
3 下杭特殊部
4、4A 上側鋼管杭
5、5A 上杭特殊部
6,7,8 溶接
32,32A 第1の貫通孔
33 ナット部
34 溶接
35 ボルト
43 下端部
52 外嵌部
53 上端固定部
54,54A 第2の貫通孔
90 装着孔
100 固定機構
101 コマ部
102 固定用ボルト
103 ナット

Claims (5)

  1. 前記地盤に最初に設置される下側鋼管杭と、この下側鋼管杭の上端に連結される上側鋼管杭とを結合するための鋼管杭継手構造であって、
    前記下側鋼管杭の上端に一体に接合され、下側鋼管杭と同径の外径を有する円筒状の下杭特殊部と、
    該下杭特殊部に外嵌するために前記下杭特殊部の外径と略等しい内径を有する外嵌部と、前記上側鋼管杭の下端部に外嵌するために前記上側鋼管杭の下端部の外径と略等しい内径を有する上端固定部とを具備する上杭特殊部とによって構成され、
    前記下杭特殊部に外嵌された上杭特殊部の下端部と前記下杭特殊部の外周部分とは固定手段によって固定されることを特徴とする鋼管杭継手構造。
  2. 前記固定手段は、溶接であることを特徴とする請求項1記載の鋼管杭継手構造。
  3. 前記固定手段は、前記下杭特殊部を径方向に貫通した第1の貫通孔と、該第1の貫通孔と対応した下杭特殊部の内周面に溶接固定されたナット部と、前記下杭特殊部の第1の貫通孔と対応する位置に貫通した第2の貫通孔と、前記上側鋼管杭の装着時に、前記第1の貫通孔及び第2の貫通孔を貫通して配されるボルトとによって構成されることを特徴とする請求項1記載の鋼管杭継手構造。
  4. 前記下杭特殊部を径方向に貫通する円錐台形状の第1の貫通孔及び該第1の貫通孔に対応して前記上杭特殊部を貫通する円錐台形状の第2の貫通孔によって構成され、前記上杭特殊部を前記下杭特殊部に装着した時に、前記第1の貫通孔及び第2の貫通孔によって、前記下杭特殊部と前記上杭特殊部を貫通し前記下杭特殊部と前記上杭特殊部の内側が小径でその外側が大径である連続した円錐台形状の装着孔を形成し、
    前記固定手段が、該円錐台形状の装着孔に対応した内側小径部と外側大径部とを有する円錐台形状をし、軸方向に貫通孔を有すると共に前記内側小径部には凹状の装着凹部を画成するテーパ斜面を内側に有する環状の周壁とを有するコマ部と、前記周壁内の装着凹部に嵌入して前記周壁を外側に変形させるヘッド、前記コマ部の貫通孔に挿通される雄ネジが切られたロッド及びロッドを固定するための回転保持部によって構成される固定用ボルトと、該固定用ボルトのロッドに螺合して回転され前記固定用ボルトのヘッドを前記装着凹部にめり込ませるナットとによって構成されることを特徴とする請求項1記載の鋼管杭継手構造。
  5. 前記下杭特殊部は、前記下側鋼管杭よりも肉厚に形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の鋼管杭継手構造。
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