JP3170641U - スクリューポイントおよびその連結体 - Google Patents
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Abstract
【課題】周方向回転力もしくは軸方向荷重が印加された場合に連結部における破断の発生を防止できるスクリューポイントを提供する。【解決手段】スクリューポイント1は、先端に小径部10と隣接して大径部12を備える段付形状を有して該大径部12の先端寄りの面が座面12bとして形成されたロッドもしくはロッドジョイント2を、後端部1aに連結することが可能なスクリューポイントである。当該後端部1aにおいて、前記小径部10が嵌合可能な溝部4、および前記大径部12が軸線方向長さの一部もしくは全部において嵌合可能な嵌合孔がそれぞれ設けられると共に、該嵌合孔の内底面5aが前記座面12bと当接する当接面として形成され、溝部4は、前記ロッドもしくはロッドジョイント2が嵌合された状態において、前記座面12bが当接面5aに当接するように深さが設定されている。【選択図】図10
Description
本考案は、スクリューポイントおよびその連結体に関し、より詳しくは、スクリューポイント、および該スクリューポイントとロッドもしくはロッドジョイントとが連結された連結体に関する。
本考案に係るスクリューポイントは、例えば、地盤調査の際に地盤中に貫入されるスクリューポイントである。ここで、地盤調査方法の例として、JIS規格で定められたスウェーデン式サウンディング試験による方法が挙げられる。その試験方法は、図19に示すように、下端に掘進スクリュー部材(スクリューポイント)101が装着された鉄製またはステンレス鋼製の中実ロッド103を地盤Gに垂直に突き立て、当該中実ロッド103の上部にクランプ102およびハンドル105を取り付ける。次いで、クランプ102上に複数枚の円盤状の錘104を順次載せて、中実ロッド103の沈み込みを観察して記録する。このとき、所定荷重となる全ての錘104を載せた段階で中実ロッド103の沈み込みがない場合には、ハンドル105による回転で掘進させて、当該中実ロッド103が25[cm]沈み込むのに要した回転回数を記録する。なお、中実ロッド103は最長で1[m]であるため、同図19に示すように、複数の継ぎ足し中実ロッド103aを継ぎ足して、所定深度(通常は地下10[m])まで掘進させる。
上記のスウェーデン式サウンディング試験に用いられるスクリューポイントの例として、特許文献1記載の技術が提案されている。このスクリューポイント201は、図20に示すように、所定の長さのロッド部材210先端に取り付けられ、所定の荷重と、必要に応じて付与される回転とによってロッド部材210と一体に地中に貫入されるスクリューポイントであって、先端尖鋭な本体部202を有し、この本体部202の基端部には雌ネジ203が形成されており、この雌ネジ203には、無頭ネジ部品204が一端を突出するよう螺合されている。この無頭ネジ部品204にロッド部材210の雌ネジ211を螺合することにより、スクリューポイント201はロッド部材210と連結されている。
ここで、図20のスウェーデン式サウンディング試験で用いられるスクリューポイント201に例示されるように、無頭ネジ部品204を用いてロッド部材210と連結されたスクリューポイントに回転負荷あるいは軸方向荷重(場合によっては軸方向衝撃力)を印加すると、当該負荷・荷重によってスクリューポイント201における無頭ネジ部品204との連結部(特に図20中のX部)が破断する課題が生じ得る。
一方、無頭ねじを用いた連結構造に代えて、図21に示すように連結用ネジ部302が一体形成されたスクリューポイント301の構成も考えられる。しかし、当該構成を備えるスクリューポイント301に回転負荷あるいは軸方向荷重(場合によっては軸方向衝撃力)を印加すると、当該負荷・荷重によってスクリューポイント301における連結用ネジ部302の根元部分(特に図21中のY部)が破断する課題が生じ得る。
本考案は、上記事情に鑑みてなされたものであり、周方向回転力もしくは軸方向荷重が印加された場合に、連結部における破断の発生を防止できるスクリューポイントを提供することを目的とする。
本考案は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
開示のスクリューポイントは、先端に小径部を備えて該小径部に隣接する後端寄りに大径部を備える段付形状を有して該大径部の先端寄りの面が座面として形成されたロッドもしくはロッドジョイントを、後端部に連結することが可能であり、周方向回転力もしくは軸方向荷重の少なくとも一方が付与されて地中に貫入されるスクリューポイントであって、該スクリューポイントの前記後端部において、前記ロッドもしくはロッドジョイントの小径部が嵌合可能な溝部、および該ロッドもしくはロッドジョイントの大径部が軸線方向長さの一部もしくは全部において嵌合可能な嵌合孔がそれぞれ設けられると共に、該嵌合孔の内底面が前記座面と当接する当接面として形成され、前記溝部は、前記ロッドもしくはロッドジョイントが嵌合された状態において、前記座面が前記当接面に当接するように深さが設定されていることを要件とする。
本考案によれば、中心軸を回転軸として回転負荷が印加された場合あるいは軸方向荷重が印加された場合に、スクリューポイントにおけるロッドもしくはロッドジョイントとの連結部に破断が発生することを防止できる。
以下、図面を参照して、本考案の実施形態について詳しく説明する。ここでは、図19に示されるようなスウェーデン式サウンディング試験装置において用いられるスクリューポイントを例に挙げて説明を行う。本考案の第一の実施形態に係るスクリューポイント1の正面図(一部断面図)を図1に示す。また、本考案の第二の実施形態に係るスクリューポイント1の正面図(一部断面図)を図2に示す。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。なお、本願における「スクリューポイント1の軸線方向」とは、「スクリューポイント1の(中心軸の)長手方向」の意である。
(ロッドおよびロッドジョイント)
先ず、本考案の実施形態に係るスクリューポイント1に連結されるロッドジョイント2およびロッド3について説明する。第一の実施形態に係るロッドジョイント2の側面図を図3(a)に、正面図を図3(b)に示す。また、ロッドジョイント2とロッド3とが連結された状態の概略図を図4に示す。なお、本願における「ロッドジョイント2の軸線方向」とは、「ロッドジョイント2の(中心軸の)長手方向」の意であり、「ロッド3の軸線方向」とは、「ロッド3の(中心軸の)長手方向」の意である。
先ず、本考案の実施形態に係るスクリューポイント1に連結されるロッドジョイント2およびロッド3について説明する。第一の実施形態に係るロッドジョイント2の側面図を図3(a)に、正面図を図3(b)に示す。また、ロッドジョイント2とロッド3とが連結された状態の概略図を図4に示す。なお、本願における「ロッドジョイント2の軸線方向」とは、「ロッドジョイント2の(中心軸の)長手方向」の意であり、「ロッド3の軸線方向」とは、「ロッド3の(中心軸の)長手方向」の意である。
ロッドジョイント2は、スクリューポイント1とロッド3との連結を行うための連結部材である。図3(a)、3(b)に示すように、軸線方向の先端部と後端部に小径の小径部10、10を有すると共に、中央部に大径の大径部12を有する。ここで、小径とは相対的に小径の意であり、具体的に大径部12の外径に対して小径の意である。同様に、大径とは相対的に大径の意であり、具体的に小径部10の外径に対して大径の意である。なお、本実施形態における小径部10は、中実の円柱形状であるが、これに限定されるものではなく、中空とすることも考えられる(不図示)。本実施形態における大径部12は、中実の円柱形状であるが、これに限定されるものではなく、中空とすることも考えられ、また、角柱形状とすることも考えられる(不図示)。
また、本実施形態における小径部10、10は、外周面に、雄ネジ部11A、11Bを有する。ここで、雄ネジ部11A、11Bは、共に正ネジ形状もしくは共に逆ネジ形状に形成する。これによって、スクリューポイント1およびロッド3と連結することができ、当該連結状態で回転力や垂直荷重の伝達が可能となる。
本実施形態に特徴的な構成として、ロッドジョイント2の大径部12は、軸線方向の両側に、連結されるロッド3の端面3aおよびスクリューポイント1の後端面1bもしくは嵌合孔5の内底面5a(詳細は後述)がそれぞれ当接する座面12a、12bを有している。なお、大径部12の外周面には、雄ネジ部は設けられていない。
本実施形態において、座面12a、12bはロッドジョイント2の軸線方向と直交する平面である。ただし、これに限定されるものではなく、例えば、連結されるスクリューポイント1の後端面1bと当接する座面(ここでは座面12b)を、ロッドジョイント2の軸線方向と直交する平面に対して、所定の角度をなすテーパ面として形成する構成が考えられる(図12、図14参照)。あるいは、当該座面12bを、曲面として形成する構成も考えられる(図16参照)。さらに、当該座面12bを、滑らかな面ではなく、凹凸を有する面形状(例えば、突起を設ける、粗面化加工を施す、等)とする構成も考えられる(図18参照)。
なお、図示を省略するが、ロッド3の端面3aと当接する座面(ここでは座面12a)についても、同様に、テーパ面、曲面、凹凸を有する面形状等とする構成も考えられる。
なお、図示を省略するが、ロッド3の端面3aと当接する座面(ここでは座面12a)についても、同様に、テーパ面、曲面、凹凸を有する面形状等とする構成も考えられる。
また、ロッドジョイント2の大径部12は、図3(a)に示すように、外周が円形状に形成されているが、これに限定されるものではなく、多角形状に形成することも考えられる(不図示)。
一方、本実施形態に係るロッド3は、図4に示すように、軸線方向の端部に溝部22、22を有している。これによれば、上記のロッドジョイント2の小径部10を溝部22に嵌合させることができる。
また、本実施形態における溝部22、22は、内周面に、雌ネジ部21A、21Bを有している。なお、図4は、ロッド3の両端部に雌ネジ部を有する場合の例を示しているが、ロッドジョイント2が連結されない端部については、雌ネジ部を有しない構成とすることも考えられる(不図示)。
ここで、ロッド3の雌ネジ部21A、21Bは、ロッドジョイント2の雄ネジ部11A、11Bが螺合可能なように径、ピッチ等が形成されている。これによって、図4に示すように、ロッド3の端部にロッドジョイント2を連結させることが可能となる。このとき、雌ネジ部21A、21Bは、ロッドジョイント2(雄ネジ部11A、11B)の先端部が底部22aに軸線方向で当接しない深さの溝部22内に形成されている。これによって、ロッドジョイント2の大径部12の座面(図4中では12a)が、ロッド3の端面(図4中では3a)に当接する構成とすることができる。この構成によれば、連結部において発生し得る破断を防止することが可能となる。
図4に示すようにロッド3が連結された状態のロッドジョイント2が、スクリューポイント1に連結されて、前述のスウェーデン式サウンディング試験装置に供される構成となる。
ここで、図4に示すロッドジョイント2とロッド3との連結体に代えて、図5に示すように、同様の外形を有するように一体成型されたロッド3を用いることも考えられる。すなわち、当該ロッド3は、先端に小径部10を備えて当該小径部10に隣接する後端寄りに大径部12を備える段付形状を有し、当該大径部12の先端寄りの面12bが座面として形成された構成を備える。なお、本実施形態に係るロッド3において、スクリューポイント1の後端面1bと当接する座面(ここでは座面12b)は、ロッド3の軸線方向と直交する平面である。ただし、これに限定されるものではなく、前述のロッドジョイント2と同様に、ロッド3の軸線方向と直交する平面に対して、所定の角度をなすテーパ面として形成する構成や、曲面として形成する構成、あるいは、滑らかな面ではなく、凹凸を有する面形状等とする構成も考えられる。
また、ロッドジョイント2の変形例として、図6に示すように、一方の小径部10の外周面には雄ネジ部11Aが設けられ、他方の小径部10の外周面には雄ネジ部が設けられていない構成とすることも考えられる。あるいは、図示を省略するが、両方の小径部10の外周面に雄ネジ部が設けられていない構成とすることも考えられる。いずれの構成においても、雄ネジ部が設けられていない小径部10を、スクリューポイント1の溝部4もしくはロッド3の溝部22に嵌合させて、ロッドジョイント2の大径部12とスクリューポイント1の後端部1aもしくはロッド3の端部とを溶接することによって部材同士を連結させることが可能となる。
あるいは、図7に示すように、先端の小径部10に雄ネジ部が設けられていない一体成型されたロッド3として構成することも考えられる。すなわち、当該ロッド3は、先端に小径部10を備えて当該小径部10に隣接する後端寄りに大径部12を備える段付形状を有し、当該大径部12の先端寄りの面12bが座面として形成された構成を備える。
(第一の実施形態)
続いて、本考案の第一の実施形態に係るスクリューポイント1について説明する。前述の通り、当該スクリューポイント1は、上記のロッドジョイント2もしくはロッド3が後端部1aに連結され、周方向回転力もしくは軸方向荷重の少なくとも一方が付与されて地中に貫入されるものである。
続いて、本考案の第一の実施形態に係るスクリューポイント1について説明する。前述の通り、当該スクリューポイント1は、上記のロッドジョイント2もしくはロッド3が後端部1aに連結され、周方向回転力もしくは軸方向荷重の少なくとも一方が付与されて地中に貫入されるものである。
本実施形態に係るスクリューポイント1は、図1に示すように、軸線方向の後端部1aに溝部4を有している。溝部4は、上記のロッドジョイント2もしくはロッド3の小径部10が嵌合可能に内径・深さが形成されている。
本実施形態における溝部4は、内周面に、雌ネジ部4Aを有している。当該雌ネジ部4Aは、ロッドジョイント2の雄ネジ部11B(図3参照)もしくはロッド3の雄ネジ部11B(図5参照)が螺合可能なように径、ピッチ等が形成されている。これによって、図8に示すように、スクリューポイント1の後端部1aにロッドジョイント2もしくはロッド3を連結させることが可能となる。なお、溝部4は、当該連結状態において、ロッドジョイント2(小径部10)もしくはロッド3(小径部10)の先端部が底部4aに軸線方向で当接しない深さとなるように形成されている。これによって、ロッドジョイント2もしくはロッド3の大径部12の座面(図8中では12b)が、スクリューポイント1の後端面1bに当接する構成とすることができる。
なお、前述の通り、スクリューポイント1の後端面1bに当接する座面(ここでは12b)は様々な形状とすることができるため、図示を省略するが、スクリューポイント1における当該後端面1bは、座面12bに対して面によって当接可能な形状とすればよい。
なお、前述の通り、スクリューポイント1の後端面1bに当接する座面(ここでは12b)は様々な形状とすることができるため、図示を省略するが、スクリューポイント1における当該後端面1bは、座面12bに対して面によって当接可能な形状とすればよい。
上記の構成によれば、従来のスクリューポイント201、301において発生していた破断についての課題解決が可能となる。
より詳しくは、図20に示すように従来のスクリューポイント201とこれに連結される無頭ネジ部品204とは、中心軸を回転軸とする回転負荷が印加されると無頭ネジ部品204がスクリューポイント201にねじ込まれる作用が生じる。その結果、無頭ネジ部品204の先端部がスクリューポイント201の溝部内の底部に軸線方向で当接するため、連結部(特に図20中のX部)に応力が生じて破断が発生し得る。
これに対して、本実施形態に係るスクリューポイント1では、ロッドジョイント2もしくはロッド3が連結される際に、ロッドジョイント2もしくはロッド3の大径部12の座面(図8中では12b)が、スクリューポイント1の後端面1bに当接し、ロッドジョイント2(小径部10)もしくはロッド3(小径部10)の先端部が、溝部4内の底部4aに軸線方向で当接しないため、課題となっていた連結部(特に、スクリューポイント1の溝部4内の底部4aに対して軸線方向において同位置およびその近傍位置)における破断の発生が防止できる。
一方、図21に示すように従来のスクリューポイント301では、回転負荷あるいは軸方向荷重(場合によっては軸方向衝撃力)を印加すると、当該負荷・荷重によってスクリューポイント301における連結部すなわち連結用ネジ部302の根元部分(特に図21中のY部)において破断が生じ易い。特に、軸方向荷重を厳密に軸方向と平行方向に印加することは困難であるため、軸方向と微小角度で軸方向加重(場合によっては軸方向衝撃力)を印加することによって連結用ネジ部302の根元部分に応力が集中したときに破断が生じ易い。
この課題に対しても、本実施形態に係るスクリューポイント1では、ロッドジョイント2もしくはロッド3が連結される際に、ロッドジョイント2もしくはロッド3の大径部12の座面(図8中では12b)が、スクリューポイント1の後端面1bに当接する構成によって、その課題の解決を図ることが可能となる。
なお、変形例として、図9に示すように、溝部4の内周面に雌ネジ部を設けない構成として、前述の図6、図7に示す雄ネジ部が設けられていないロッドジョイント2もしくはロッド3の小径部10を、当該溝部4に嵌合させて、ロッドジョイント2もしくはロッド3の大径部12とスクリューポイント1の後端部1aとを溶接することによって、スクリューポイント1とロッドジョイント2もしくはロッド3とを連結させることが可能となる。これによっても上記と同様の作用効果を奏することができる。
(第二の実施形態)
続いて、本考案の第二の実施形態に係るスクリューポイント1について説明する。第二の実施形態に係るスクリューポイント1は、前述の第一の実施形態と基本的な構成および作用効果は同様であるため、相違点を中心に説明する。
続いて、本考案の第二の実施形態に係るスクリューポイント1について説明する。第二の実施形態に係るスクリューポイント1は、前述の第一の実施形態と基本的な構成および作用効果は同様であるため、相違点を中心に説明する。
本実施形態に係るスクリューポイント1は、図2に示すように、軸線方向の後端部1aに嵌合孔5が設けられ、当該嵌合孔5内において先端方向へ延びる溝部4が設けられている。すなわち、嵌合孔5の内底面に溝部4が設けられている構成である。このとき、嵌合孔5は上記のロッドジョイント2もしくはロッド3の大径部12が嵌合可能に形成されており、且つ、溝部4は当該ロッドジョイント2もしくはロッド3の小径部10が嵌合可能に形成されている。ここで、ロッドジョイント2がスクリューポイント1に連結された状態を図10に示す。同図10のように、溝部4の雌ネジ部4Aと、ロッドジョイント2の雄ネジ部11Bとが螺合されて、スクリューポイント1の後端部1aにロッドジョイント2が連結された連結体が構成される。
なお、ロッド3がスクリューポイント1に連結された状態については、ロッドジョイント2の部分をロッド3に置き換えて考えればよいため図示を省略する。
なお、ロッド3がスクリューポイント1に連結された状態については、ロッドジョイント2の部分をロッド3に置き換えて考えればよいため図示を省略する。
また、嵌合孔5は、内底面5a(ここでは溝部4が設けられていない領域)がロッドジョイント2もしくはロッド3の大径部12の座面12bと当接する当接面として形成されている。このとき、溝部4は、上記のロッドジョイント2もしくはロッド3の小径部10が嵌合された状態において、ロッドジョイント2もしくはロッド3の大径部12の座面12bが嵌合孔5の当接面(内底面5a)に当接することができるように、嵌合される小径部10の軸方向長さよりも長い寸法の深さに形成されている。
ここで、前述の通り、ロッドジョイント2(もしくはロッド3)の座面(ここでは12b)は様々な形状とすることができるため、スクリューポイント1の嵌合孔5の当接面(内底面5a)は、座面12bに対して面によって当接可能な形状に形成される。例えば、図3に示すように、座面12bがロッドジョイント2の軸線方向と直交する平面である場合、図2に示すように嵌合孔5の当接面(内底面5a)をスクリューポイント1の軸線方向と直交する平面に形成すればよい。また、図12に示すように、座面12bがロッドジョイント2の軸線方向と直交する平面に対して所定角度をなすテーパ面である場合、図13に示すように嵌合孔5の当接面(内底面5a)をスクリューポイント1の軸線方向と直交する平面に対して当該所定角度と対応する角度をなすテーパ面に形成すればよい。また、図14に示すように、座面12bがロッドジョイント2の軸線方向と直交する平面に対して所定角度をなすテーパ面である場合、図15に示すように嵌合孔5の当接面(内底面5a)をスクリューポイント1の軸線方向と直交する平面に対して当該所定角度と対応する角度をなすテーパ面に形成すればよい。また、図16に示すように、座面12bが曲面である場合、図17に示すように嵌合孔5の当接面(内底面5a)を当該曲面と対応する曲面に形成すればよい。いずれの場合にも、当接面(内底面5a)と、座面12bとが面接触する構成が好適である。ただし、図18に示すように、座面12bが、滑らかな面ではなく、凹凸を有する面形状(例えば、突起を設ける、粗面化加工を施す、等)とすることも考えられるため、この場合には、嵌合孔5の当接面(内底面5a)を当該面形状に対して接触面積が最大化できるような面形状に形成すればよい(不図示)。
また、嵌合孔5は、内周面にネジ部が設けられておらず、一例として、ロッドジョイント2もしくはロッド3の大径部12と所定の嵌め合い公差で嵌合可能なように、当該大径部12と略同一寸法の内径を有する円形孔として形成されている。また、その深さは、一例として、図3に示すロッドジョイント2が連結される場合、大径部12が軸線方向長さの全部(一部であってもよい)において嵌合可能な深さに形成する構成が考えられる(図10参照)。あるいは、図5に示すロッド3が連結される場合、大径部12が軸線方向長さの一部において嵌合可能な深さに形成する構成が考えられる(不図示)。ただし、これらの構成に限定されるものではない。
また、本実施形態における溝部4は、前述の第一の実施形態と同様に、内周面に雌ネジ部4Aを有する構成(図2参照)、有しない構成(図11参照)のいずれの場合も考えられる。
上記に例示される構成を備えた本実施形態においても、前述の第一の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
以上説明した通り、開示のスクリューポイントおよび当該スクリューポイントとロッドもしくはロッドジョイントとの連結体によれば、スクリューポイントとロッドもしくはロッドジョイントとの連結部における破断の発生を防止することができる。
なお、本考案は、以上説明した実施例に限定されることなく、本考案を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。また、材質に関して、スクリューポイント、ロッド、ロッドジョイントは、一例として、いずれも鉄製またはステンレス鋼製であるが、他の金属材料を用いることができる。
1 スクリューポイント
2 ロッドジョイント
3 ロッド
4 溝部
4A 雌ネジ部
5 嵌合孔
10 小径部
11A、11B 雄ネジ部
12 大径部
12a、12b 座面
21A、21B 雌ネジ部
22 溝部
2 ロッドジョイント
3 ロッド
4 溝部
4A 雌ネジ部
5 嵌合孔
10 小径部
11A、11B 雄ネジ部
12 大径部
12a、12b 座面
21A、21B 雌ネジ部
22 溝部
Claims (5)
- 先端に小径部を備えて該小径部に隣接する後端寄りに大径部を備える段付形状を有して該大径部の先端寄りの面が座面として形成されたロッドもしくはロッドジョイントを、後端部に連結することが可能であり、周方向回転力もしくは軸方向荷重の少なくとも一方が付与されて地中に貫入されるスクリューポイントであって、
該スクリューポイントの前記後端部において、前記ロッドもしくはロッドジョイントの小径部が嵌合可能な溝部、および該ロッドもしくはロッドジョイントの大径部が軸線方向長さの一部もしくは全部において嵌合可能な嵌合孔がそれぞれ設けられると共に、該嵌合孔の内底面が前記座面と当接する当接面として形成され、
前記溝部は、前記ロッドもしくはロッドジョイントが嵌合された状態において、前記座面が前記当接面に当接するように深さが設定されていること
を特徴とするスクリューポイント。 - 先端に小径部を備えて該小径部に隣接する後端寄りに大径部を備える段付形状を有して該大径部の先端寄りの面が座面として形成されたロッドもしくはロッドジョイントを、後端部に連結することが可能であり、周方向回転力もしくは軸方向荷重の少なくとも一方が付与されて地中に貫入されるスクリューポイントであって、
該スクリューポイントの前記後端部において、前記ロッドもしくはロッドジョイントの小径部が嵌合可能な溝部が設けられると共に、後端面が前記座面と当接する当接面として形成され、
前記溝部は、前記ロッドもしくはロッドジョイントが嵌合された状態において、前記座面が前記当接面に当接するように深さが設定されていること
を特徴とするスクリューポイント。 - 前記溝部は、内周面に、雌ネジ部を有し、
前記ロッドもしくはロッドジョイントの外周面に設けられた雄ネジ部が前記雌ネジ部に螺合可能であること
を特徴とする請求項1または請求項2記載のスクリューポイント。 - 請求項1〜3のいずれか一項記載のスクリューポイントと、
先端に小径部を備えて該小径部に隣接する後端寄りに大径部を備える段付形状を有して該大径部の先端寄りの面が座面として形成されたロッドもしくはロッドジョイントと、が連結されて形成されていること
を特徴とする連結体。 - 前記ロッドもしくはロッドジョイントが前記スクリューポイントに嵌合されて、該ロッドもしくはロッドジョイントの大径部が該スクリューポイントの前記後端部に溶接されることによって、該スクリューポイントと該ロッドもしくはロッドジョイントとが連結されていること
を特徴とする請求項4記載の連結体。
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