JP2017178541A - 乗客コンベア - Google Patents
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Abstract
地震等により相互に相対変位が生じた場合において乗客コンベアの破損を防止しつつ、相対変位が生じない状態では、スライド床プレートと乗客コンベアの乗降床、或は、スライド床プレートと建築物床との間に段差を有さず平坦化可能な乗客コンベアを提供する。
【解決手段】
乗客コンベア1は、建築物の一方の床と他方の床との間に架設されるトラスフレーム2、建築受梁4aに固定されるトラス支持アングル3又は乗客コンベア支持部、建築物床10と乗客コンベア1の乗降床5との間にスライド可能に設けられたスライド床を有する。スライド床は、一端が建築物床10に固定され、上面が建築物床10及び乗降床5の高さに位置するスライド床プレート11を備え、建築物床10と乗降床5との間隙が縮小するよう相対変位する場合、スライド床プレート10の他端が乗降床5の上面に乗り上げる。
【選択図】 図3
Description
例えば、特許文献1には、本体枠の少なくとも一方の端部が建造物に対して相対変位可能に支持され、建造物側の床に対してスライド可能に設けられたスライド床を有する乗客コンベアが開示されている。そして、上記スライド床は、利用者の歩行面となる表面プレートと、表面プレートの裏面を支持する補強構造とを備え、補強構造は、本体枠の長手方向において、その両側に第1の隙間と第2の隙間とを有し、本体枠が長手方向に変位する場合に、本体枠側からの押圧力を受けて移動可能に設置される乗客コンベアが記載されている。
そこで、本発明は、地震等により相互に相対変位が生じた場合において乗客コンベアの破損を防止しつつ、相対変位が生じない状態では、スライド床プレートと乗客コンベアの乗降床、或は、スライド床プレートと建築物床との間に段差を有さず平坦化可能な乗客コンベアを提供する。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施形態に係る乗客コンベア1は、例えば、層間変位(相対変位とも称される)発生時において乗客コンベア1の破損を防止しつつ、層間変位が生じない平常時においてスライド床プレートと乗客コンベア1の乗降床5、或は、スライド床プレートと建築物床10との間に段差を有さず平坦化可能な構造を、少なくとも上階床側及び下階床側のうちいずれか一方に備える。以下では、下階床側に上記構造を有する場合を一例として、図面を用いて本発明の実施例について説明する。
スライド床プレート支持部15の上面が、スライド床プレート11の下面と共に滑動面を形成する。従って、本実施例におけるスライド床は、スライド床プレート11及びスライド床プレート支持部15から構成され、スライド床プレート11の上面は、建築躯体4の建築物床10の高さ及び乗客コンベア1の乗降床5の高さに位置する。また、スライド床プレート支持部15の上面は、仮に建築物床10と乗客コンベア1の乗降床5との間隙が拡大するよう層間変位(相対変位)が生じた場合に、乗降床5とスライド床プレート11とを繋ぐ、乗客コンベア1を利用する乗客のための床(歩行面)となる。なお、例えば、トラス支持アングル3の水平面の上面がスライド床プレート11の下面に当接するよう、トラス支持アングル3が鉛直方向上方へ配される場合は、トラス支持アングル3の水平面の上面がスライド床プレート11の下面と共に滑動面を形成することから、必ずしもスライド床プレート支持部15を設けなくとも良い。この場合、スライド床は、スライド床プレート11及びトラス支持アングル3により構成されることとなる。換言すれば、スライド床プレート11の滑動面が、乗降床5の上面よりも、スライド床プレート11の厚さ分だけ鉛直方向下方に位置すれば良い。
また、本実施例によれば、スライド床プレートの端部の傾斜面が、摺動接触用乗降床仕切り目地の鉛直方向上部の傾斜面と当接しつつ摺動するため、乗降床への層間変位量(相対変位量)に対応する押圧力の影響を低減させることが可能となる。
また、本実施例によれば、建築躯体4に形成された切り欠き部が浅い構造であって、寸法の制約条件が厳しい場合においても、乗客コンベア1の据え付け作業を良好に実行することが可能となる。
また、本実施例によれば、例えば既設の乗客コンベアに対し耐震改修工事を行う際、既設の乗客コンベアのトラス支持アングルの水平面の上面に、支持アングル延長部品(受梁延長部品)8を設け、第1スライド床プレート勘合支持体17a及び第2スライド床プレート勘合支持体17bを設けることで、容易に耐震改修工事を行うことが可能となる。
また、本実施例によれば、第1スライド床プレート勘合支持体17a、第2スライド床プレート勘合支持体17b、及び第3スライド床プレート勘合支持体17cにより形成される幅方向の間隙の面積を減少できると共に、トラス支持アングル部の強度を確保することが可能となる。
また、第2スライド床プレート勘合支持体17bの幅方向の側面が、支持アングル延長部品(受梁延長部品)8の幅方向の側面と当接することにより、トラス支持アングル3の幅方向の変位を規制することが可能となる。換言すれば、乗客コンベア1の幅方向の変位を規制することが可能となる。
2・・・トラスフレーム
3・・・トラス支持アングル
4・・・建築躯体
4a・・建築受梁
5・・・乗客コンベア乗降床
6・・・乗降床仕切り目地
7・・・高さ調整部
8・・・支持アングル延長部品(受梁延長部品)
9・・・踏段
10・・・建築物床
11・・・スライド床プレート
12・・・緩衝体
13・・・スライド床プレートエス固定部
14・・・スライド床プレート固定部
15・・・スライド床プレート支持部
16・・・摺動接触用乗降床仕切り目地
17・・・スライド床プレート勘合支持体
17a・・・第1スライド床プレート勘合支持体
17b・・・第2スライド床プレート勘合支持体
17c・・・第3スライド床プレート勘合支持体
Claims (12)
- 建築物の一方の床と他方の床との間に架設されるトラスフレームと、前記トラスフレームの一方の終端部に設けられ、前記建築物に設けられた建築受梁に載置される乗客コンベア支持部と、建築物床と乗客コンベアの乗降床との間にスライド可能に設けられたスライド床を有する乗客コンベアにおいて、
前記スライド床は、一端が前記建築物床に固定され、上面が前記建築物床及び乗客コンベアの乗降床の高さに位置するスライド床プレートを備え、
前記建築物床と前記乗客コンベアの乗降床との間隙が縮小するよう相対変位する場合、前記スライド床プレートの他端が前記乗客コンベアの乗降床の上面に乗り上げることを特徴とする乗客コンベア。 - 請求項1に記載の乗客コンベアにおいて、
前記スライド床プレートの他端は、下面から上面へと向かうに従い前記乗客コンベアの乗降床側へと近づくよう傾斜する傾斜面を有することを特徴とする乗客コンベア。 - 請求項2に記載の乗客コンベアにおいて、
前記乗客コンベアの乗降床は、前記建築物床に対向する側に、前記スライド床プレートの他端の傾斜面と当接するよう傾斜する第2の傾斜面を有することを特徴とする乗客コンベア。 - 請求項3に記載の乗客コンベアにおいて、
前記スライド床プレートの他端と、前記乗客コンベアの乗降床の前記建築物床に対向する側に形成された第2の傾斜面との間に、緩衝体を有することを特徴とする乗客コンベア。 - 請求項4に記載の乗客コンベアにおいて、
前記緩衝体は、前記スライド床プレートの他端の傾斜面と当接するよう傾斜する傾斜面と、前記乗客コンベアの乗降床の前記建築物床に対向する側に形成された第2の傾斜面と当接するよう傾斜する傾斜面とを備え、
前記緩衝体は、ゴム製の弾性体又はウレタンを含む樹脂製であることを特徴とする乗客コンベア。 - 請求項1乃至請求項3のうち、いずれか1項に記載の乗客コンベアにおいて、
前記乗客コンベア支持部上に配され、前記スライド床プレートの下面と共に滑動面を形成する上面を有し、前記スライド床プレートを支持するスライド床プレート支持体を有することを特徴とする乗客コンベア。 - 請求項6に記載の乗客コンベアにおいて、
前記スライド床プレート支持体は、前記乗客コンベア支持部、前記トラスフレーム、又は前記乗客コンベアの乗降床に固定されることを特徴とする乗客コンベア。 - 請求項7に記載の乗客コンベアにおいて、
前記スライド床は、前記スライド床プレート及び前記スライド床プレート支持体から構成され、
前記スライド床の鉛直方向の高さ寸法が、前記乗客コンベアの乗降床の鉛直方向の高さ寸法以下であることを特徴とする乗客コンベア。 - 請求項1乃至請求項3のうち、いずれか1項に記載の乗客コンベアにおいて、
前記スライド床プレートの下面と共に滑動面を形成する上面を備え、前記スライド床プレートを支持するスライド床プレート支持体を有し、
前記スライド床プレート支持体は、前記乗客コンベアの乗降床の幅方向に所定の間隔にて離間し複数配されることを特徴とする乗客コンベア。 - 請求項9に記載の乗客コンベアにおいて、
前記乗客コンベア支持部の上面であって、前記乗客コンベアの乗降床の幅方向に相互に所定の間隔にて離間し配される2つの支持アングル延長部品を備え、
前記支持アングル延長部品の下面が、前記乗客コンベア支持部の上面に固定され、
前記スライド床プレートの下面と共に滑動面を形成する上面を備え、前記スライド床プレートを支持すると共に、下面が前記支持アングル延長部品の上面に固定される第1スライド床プレート支持体と、
前記スライド床プレートの下面と共に滑動面を形成する上面を備え、前記スライド床プレートを支持すると共に、一端が前記建築物床に固定される第2スライド床プレート支持体と、を有し、
前記第2スライド床プレート支持体の側面が、前記支持アングル延長部品の側面に当接することを特徴とする乗客コンベア。 - 請求項9に記載の乗客コンベアにおいて、
前記乗客コンベア支持部の上面であって、前記乗客コンベアの乗降床の幅方向に相互に所定の間隔にて離間し配される2つの支持アングル延長部品を備え、
前記支持アングル延長部品の下面が、前記乗客コンベア支持部の上面に固定され、
前記スライド床プレートの下面と共に滑動面を形成する上面を備え、前記スライド床プレートを支持すると共に、一端が前記乗客コンベアの乗降床に固定される複数の第1スライド床プレート支持体と、
前記スライド床プレートの下面と共に滑動面を形成する上面を備え、前記スライド床プレートを支持すると共に、一端が前記建築物床に固定される複数の第2スライド床プレート支持体と、を有し、
前記第2スライド床プレート支持体の側面が、前記支持アングル延長部品の側面に当接すると共に、前記第1スライド床プレート支持体の側面が前記乗客コンベア支持部の幅方向両端部の側面に当接することを特徴とする乗客コンベア。 - 請求項10に記載の乗客コンベアにおいて、
前記乗客コンベアの乗降床の幅方向であって前記第2スライド床プレート支持体よりも外側に配され、前記スライド床プレートの下面と共に滑動面を形成する上面を備え、前記スライド床プレートを支持すると共に、前記乗客コンベアの乗降床及び/又は前記建築躯体に固定される第3スライド床プレート支持体を備え、
前記第1スライド床プレート支持体及び前記第3スライド床プレート支持体は、C型の断面形状を有し、前記支持アングル延長部品の上面に固定される前記第1スライド床プレート支持体の下面の面積よりも、前記第1スライド床プレート支持体の上面の面積が大きいことを特徴とする乗客コンベア。
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