JP2017173179A - プローブ案内部材及びその製造方法 - Google Patents

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【課題】シリコンに近い熱膨張係数、かつ精密加工性を持ち、工具摩耗の少ない半導体素子の検査に用いるプローブ案内部材を提供する。【解決手段】窒化ホウ素40質量部以上60質量部以下と、下記の式1で示されるサイアロン25質量部以上58質量部以下と、焼結助剤2質量部以上15質量部以下との合計100質量部を含む組成物からなり、相対密度が90%以上で且つJIS R1601:2008に従って測定する3点曲げ強さが250MPa以上の窒化ホウ素−サイアロン系複合セラミックス焼結体であることを特徴とするプローブカード用プローブ案内部材とする。Si6-ZAlZOZN8-Z、但しZ=0.2〜1.5 (式1)【選択図】なし

Description

本発明は、半導体素子の検査工程に好適な窒化ホウ素−サイアロン系複合セラミックスのプローブ案内部材及びその製造方法、並びに該プローブ案内部材を用いたプローブガイド加工品及びプローブカード製品に関するものである。
ICやLSI等の半導体素子の回路の良否を判定する検査工程では、プローブカードと呼ばれる測定装置ユニットが広く使用されている。
プローブカードは、導電性の触針(プローブともいう)を、プローブ案内部品(プローブガイド部品、または単にプローブガイドともいう)に設けられた多数の貫通孔に通すようにして作製された剣山状の構造を有し、各プローブの先端を、シリコンウエハー上に形成されているLSI等の電気回路配線に圧接して通電検査し、電気回路の導通性または絶縁性などの良否を判定するために使用する測定装置ユニットである。
このプローブガイド製品に用いられる材料、即ちプローブ案内部材は、各プローブ間の電気的絶縁性を保つため、そのもの自体は電気絶縁性に優れる材料であることが求められている。また該部材の熱膨張係数は、通電検査時の発熱や、加熱下での測定時に発生する、シリコンウエハー上のプローブ接触予定位置と、実際にプローブ先端が圧接する位置とのズレを最小限に抑えるため、シリコンウエハー、即ち高純度シリコンの熱膨張係数にほぼ等しい材料であることが望ましい。近年ではシリコンウエハーの大型化、回路の高集積化の進行に伴い、本特性はますます重要な要素となってきている。さらに、該プローブ案内部材は、十分な機械的強度を有することと共に、割れや欠けが生じずに高精度で微細な加工を施すことが可能であること、また他方では工具摩耗の少ない材料(即ち快削性の材料)であることも望まれている。
電気的絶縁性を有する快削性セラミックスとしては、窒化ホウ素が一般的に良く知られている。しかしながら、窒化ホウ素は代表的な難焼結性材料で、高密度の焼結体を得ることが困難であり、層間剥離しやすい材料でもあるため、それ単独では強度が低く、高精度で微細な加工には適さないという課題があった。これらの課題を解決するために、他のセラミックスと組み合わせる技術が多数提供されており、プローブ案内部材としても、特許文献1〜6に記載の窒化ホウ素と窒化珪素及び/またはジルコニアとを組み合わせた複合セラミックスが知られている。また、窒化ホウ素とサイアロンとを含む組み合わせである複合セラミックスとして特許文献7、8に記載のものが知られている。
特開2000−327402号公報 特開2001−354480号公報 特開2002−356374号公報 特開2003−286076号公報 特開2005−119941号公報 特開2007−332025号公報 特開平05−201771号公報 特開平06−263544号公報
窒化ホウ素−サイアロン系複合セラミックスそれ自体は公知の材料であるが、これまで溶融金属に対する耐食性、耐熱衝撃性の改良を目的としていたため、プローブ案内部材としての適正は検討されておらず、課題となっていた。本発明の目的は、十分な機械的強度を有すると共に、シリコンウエハーにほぼ等しい熱膨張係数を有し、高精度で微細な加工を施すことが可能で、工具摩耗の少ない、窒化ホウ素−サイアロン系複合セラミックス系のプローブ案内部材及びその製造方法、並びに該プローブ案内部材を用いたプローブガイド加工品及び該プローブガイド加工品を用いたプローブカード製品を提供することである。
本発明者らは、窒化ホウ素とサイアロン、並びに焼結助剤の配合比率に関して鋭意検討した結果、プローブ案内部材として適切な窒化ホウ素−サイアロン系複合セラミックスを見出した。
即ち本発明の実施形態が提供するのは、窒化ホウ素40質量部以上60質量部以下と、(式1)で示されるサイアロン25質量部以上58質量部以下と、焼結助剤2質量部以上15質量部以下との合計100質量部を含む組成物からなり、相対密度が90%以上で且つJIS R1601:2008に従って測定する3点曲げ強さが250MPa以上である複合セラミックスであることを特徴とするプローブ案内部材である。
Si6-ZAlZZ8-Z、但しZは0.2以上1.5以下の範囲の数、好ましくは0.2以上1.0以下の範囲の数である (式1)
また本発明の実施形態は、焼結助剤が希土類酸化物、アルミナ、およびマグネシアならびにこれらの複合酸化物からなる群から選ばれる1種以上であるプローブ案内部材も提供することができる。
さらに本発明の実施形態は、比表面積20m2/g以上の窒化ホウ素粉末と、比表面積6.0m2/g以上のサイアロン粉末及び/または比表面積6.0m2/g以上の窒化珪素、窒化アルミニウム、アルミナ、シリカから選ばれる1種以上の化合物粉末と、焼結助剤粉末とを含む混合粉末を、圧力10MPa以上50MPa以下、温度1510℃以上1780℃以下、保持時間1時間以上5時間以下の条件下でホットプレス焼成することを特徴とする、該プローブ案内部材の製造方法も提供する。
さらにまた本発明の実施形態は、本発明のプローブ案内部材を用いたプローブガイド加工品も提供でき、またさらに該プローブガイド加工品を用いたプローブカード製品も提供できる。
本発明によれば、高純度シリコンに近い熱膨張係数を有し、かつ精密加工性と、加工時における工具摩耗の少ないプローブ案内部材を得ることができ、また本発明のプローブ案内部材を用いたプローブガイド加工品及びプローブカード製品を得ることができる。
本発明において、窒化ホウ素−サイアロン系複合セラミックスを焼成するための原料としていう窒化ホウ素(原料窒化ホウ素という)粉末の比表面積は、粉体の混合性の観点から20m2/g以上であることが好ましい。なおハンドリング性の観点からは、当該比表面積は200m2/g以下であることが好ましい。
また、本発明において、窒化ホウ素−サイアロン系複合セラミックスを焼成するための原料としていうサイアロンは、(式1)の化学式で示される化学組成を有するサイアロン(原料サイアロンという)であるか、または焼成後に(式1)の化学式を満たすように窒化珪素(Si34)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化アルミニウム(Al23)、酸化珪素(SiO2)の少なくとも2種類以上を予め含めて組み合わせたもの(まとめて原料サイアロン前駆体という)、もしくは、該原料サイアロンと該原料サイアロン前駆体の組み合わせでも良い。
なお、(式1)の化学式において、Z=0.2未満となると、得られるプローブ案内部材の加工において切削工具が摩耗しやすくなり、例えば1本のドリル刃で削孔できる数が少なくなり、実用的ではなくなる。またZ=1.5を超えると、窒化ホウ素−サイアロン系複合セラミックス中におけるサイアロン粒子が大きく成長するため、部分的に強度が低下し、削孔した穴間の壁厚が薄いところでは欠けや割れが発生しやすくなり歩留まりが低下する。(式1)の化学式において、好ましいZ値の範囲は、Z=0.2以上1.5以下、好ましくは0.2以上1.0以下、より好ましくは0.3以上0.9以下である。
また、該原料サイアロン及び該原料サイアロン前駆体の粉末の比表面積は、それぞれ粉体の混合性の観点から6.0m2/g以上であることが好ましい。当該比表面積は、JIS R1626:1996に従ってBET法で測定するものである。
さらに、本発明の実施形態に係る窒化ホウ素−サイアロン系複合セラミックスは、窒化ホウ素40質量部以上60質量部以下、好ましくは41質量部以上59質量部以下、より好ましくは42質量部以上58質量部以下と、(式1)で示されるサイアロン25質量部以上58質量部以下、好ましくは26質量部以上57質量部以下、より好ましくは27質量部以上56質量部以下と、焼結助剤2質量部以上15質量部以下との合計100質量部を含む組成物を焼成することにより得られる。このとき、窒化ホウ素の量が40質量部未満であったり、サイアロンの量が58質量部を超える場合、最終的に得られるプローブ案内部材の硬度は高くなりすぎる。また、窒化ホウ素の量が60質量部を超える場合、またはサイアロンの量が25質量部未満の場合、プローブ案内部材の強度が不足するため、削孔加工に耐えられずに欠けや割れが発生する。なお成分中の窒化ホウ素に関しては、保存中にまたは加熱により酸化ホウ素を形成して揮発することが知られているが、その揮発分による組成の差異は実用上問題にならない程度(通常約1%程度)である。このため、当該技術分野においては、焼結体(焼成体)中の元素組成比を、その原料の配合比を以って表すことが通常行われていることに留意されたい。
本発明の実施形態で使用できる焼結助剤の種類は特に限定はないが、希土類酸化物やアルミナ、マグネシアやこれらの複合酸化物などを好ましく用いることができる。安定した焼結体を得る観点から好ましくは、希土類酸化物を用いることができ、より好ましくはイットリアを効果的に使用できる。
本発明の実施形態に係る窒化ホウ素−サイアロン系複合セラミックス全体を100質量部としたときの、焼結助剤の割合は2質量部以上15質量部以下である。焼結助剤の量が2質量部未満の場合は、高密度な焼結体を得ることは難しく、強度が低く、穴間の壁の最小厚みが薄くなると欠けや割れが発生する。焼結助剤の量が15質量部を超える場合、焼結体の結晶粒径が大きくなり、同様に強度低下や精密加工性に劣る。なお、焼結助剤のさらに好ましい範囲は3質量部以上14質量部以下、より好ましくは3質量部以上12質量部以下とすることができる。
なお、本発明の実施形態で用いる原料窒化ホウ素、原料サイアロン、原料サイアロン前駆体、焼結助剤、その他必要に応じて添加する化学物質(これらを全てまとめて原材料という)は、高純度であるのが好ましい。本発明に係るプローブカードが半導体素子に接する検査装置に用いられることからも、金属不純物は少ない方が好ましい。
原材料の粉末を混合する方法にも特に限定はなく、原材料のみをそのまま混合する乾式方式であっても、原材料に液体成分を加えて混合する湿式方式であっても特に制限はない。湿式方式の場合、溶媒としては例えばエタノールが好ましく用いられる。さらに混合装置も公知のものを用いることも可能である。
本発明の実施形態において、窒化ホウ素−サイアロン系複合セラミックスを得るための焼成に用いる焼成法や焼成装置の種類に特に限定はなく、セラミックスの分野で一般に用いられる焼成法、焼成装置を用いることができる。但し、一般的に緻密な焼成体を得るためには加圧焼成が好ましい。加圧焼成の方法としては、さらにホットプレス焼成、放電プラズマ焼成、超高圧焼成、ガス圧縮による熱間等方加圧焼成などが挙げられる。
焼成する際に、原料窒化ホウ素、原料サイアロン及び/または原料サイアロン前駆体、並びに焼結助剤を入れる容器や型の材質や形状に関しては、特に得られる窒化ホウ素−サイアロン系複合セラミックスの組成に影響を及ぼしたり、また焼成環境中において変質、変形や破損などしなければ特に限定はない。この点を考慮して、黒鉛製の容器や型が好ましく用いられる。
本発明の実施形態において窒化ホウ素−サイアロン系複合セラミックスを得るための、好ましい焼成温度は1510℃以上1780℃以下の範囲である。当該焼成温度範囲は、より好ましくは1520℃以上1760℃以下の範囲、さらに好ましくは1540℃以上1740℃以下の範囲とすることができる。焼成温度が1510℃未満では、十分に焼結が進行した焼結体が得られず、焼結体密度が90%未満となり、3点曲げ強度も250MPa未満の低いものとなる。一方、1780℃を超えるとサイアロンの結晶粒子が大きくなり、加工時の工具摩耗が大きくなる傾向がある。
また、加圧焼成する場合にかける圧力としては、10MPa以上50MPa以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは11MPa以上45MPa以下の範囲、さらに好ましくは13MPa以上40MPa以下の範囲である。圧力10MPa未満では、十分に焼結した密度の焼結体が得られず、相対密度は90%未満となり、曲げ強度250MPa未満の低いものとなる。圧力50MPaを超えると設備が大きくなり、コスト的に不利となる。
焼成時間(加圧保持時間も同じ)は1時間以上5時間以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは1.5時間以上4.5時間以下の範囲、さらに好ましくは1.5時間以上4時間以下の範囲である。保持時間1時間未満では、焼結体内の特性の分布が大きくなり易いという問題がある。保持時間5時間を超えると、本発明の窒化ホウ素−サイアロン複合セラミックス内部におけるサイアロンの結晶粒子が大きくなり、加工時の工具摩耗が大きくなる傾向がある。
本発明の実施形態に係るプローブ案内部材に削孔する細穴は、通常直径40μm以上100μm以下の場合が多いが、更に細いかまたは太いものであってもよい。また、一つのプローブ案内部材には、約500〜20,000個の穴の加工を施してプローブガイド加工品を製作することができる。なお本明細書で言う「精密加工性」とは、具体的には、穴そのものの形状の精度(即ち直径の誤差、及び真円度)、削孔位置の精度、穴間に破損がない等で判断される。プローブ案内部材の、削孔工具(通常はドリル刃)の摩耗性に及ぼす評価は、例えば1本のドリル刃で、要求される精密加工性を保持しつつ削孔できた穴数で評価することができる。即ち、1本のドリル刃で開けられる穴数が多くなるほど、プローブガイド加工品の製作コストを抑えられると肯定的に評価することができる。
本発明の実施形態に係るプローブ案内部材には精密加工を施すため、粒子間等の空隙は少ない方が好ましい。粒子間の空隙の多寡は相対密度の大小で判断することができるが、本発明の実施形態に係るプローブ案内部材の相対密度は90%以上であることが好ましく、より好ましくは相対密度は91%以上、さらに好ましくは92%以上である。相対密度90%以上では、粒子間の連通細孔が殆どなくなり、精密加工を施しても欠損が生じ難いという利点が得られる。しかし相対密度が90%未満であると、機械的強度が低くなり、穴間の壁の最小厚みが薄くなると欠けや割れが発生するため、プローブ案内部材として精密加工性面での適正が不足する問題がある。
相対密度は、理論密度に対する実測の密度の割合で求められるものであり、密度の測定は、簡便には形状と重量を測定し求められるが、より正確な値は、JIS R1634:1998に準拠して、適切に選んだ試験片を空気中と水中で秤量し、空気中の質量を浮力で除することにより求めることができる(アルキメデス法)。なお、理論密度は、窒化ホウ素とサイアロン及び焼結助剤の各個別成分の理論密度を加重平均して算出することができる。
本発明の実施形態に係るプローブ案内部材は、シリコンウエハー上に形成された電気回路配線の間隔に合わせて、プローブを圧接するためのガイドであるので、プローブ案内部材の熱膨張係数も高純度シリコンの熱膨張係数に近い方が圧接時の位置ズレ等は生じ難くなる。上記のように規定する窒化ホウ素とサイアロンの組成範囲内であれば、両者の熱膨張係数はほぼ同等となる。なお、熱膨張係数の測定はJIS R1618:2002に示されている方法に準拠して測定することができる。
プローブ案内部材の曲げ強さが250MPa未満の場合、削孔した穴間の壁の破損につながってしまう。そのため焼結体の曲げ強さは、250MPa以上であることが好ましい。またプローブ案内部材のショアー硬度が55未満の場合、加工工具の摩耗は少ないが、強度が低くなり、穴間の壁の破損につながる。ショアー硬度が75を超えると、工具の摩耗が大きくなり、ドリル刃の折れ等が発生しやすくなる傾向がある。
以下実施例により、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1〜16)
まず原料混合粉末は以下の方法で調整した。即ち、六方晶窒化ホウ素粉末(比表面積41m2/g、20m2/g)、4種のサイアロン粉末(Z=0.2、比表面積16m2/g、)、(Z=0.5、比表面積15m2/g)、(Z=0.9、比表面積16m2/g)、(Z=1.5、比表面積15m2/g)、さらに焼結助剤としてイットリア(純度99質量%、平均粒径0.4μm)、及びアルミナ(比表面積14m2/g、純度99.99質量%以上)を、表1に示す所定の割合に混合した。また、サイアロンの原材料として窒化ケイ素(α化率92%、比表面積14m2/g、純度99質量%以上)、(α化率91%、比表面積6m2/g、純度99質量%以上)、AlN(比表面積6m2/g)、Al23(比表面積14m2/g、純度99.99質量%以上)を使用し配合した。混合は、エタノールを使用し、ボールミルにて混合し、さらに真空乾燥して混合粉を得た。以上をまとめて表1に示す。
各混合粉を内径が直径80mmの黒鉛製のダイスにセットしてホットプレス焼結した。ホットプレス(HP)焼結条件を表1に示す。焼結体は取り出した後、外形を1mm程度研削し、アルキメデス法で相対密度を算出した。
該焼結体を幅4mm×厚さ4mm×長さ20mmに加工して、RIGAKU社製のTMA8301を用いて、25℃〜600℃の熱膨張係数を測定した。
また、該焼結体を幅4mm×厚さ3mm×長さ40mmに加工して、JIS R1601:2008に準じ3点曲げ強さを測定した。
さらに該焼結体を幅40mm×長さ40mm×厚さ1mmのサンプルを加工し、さらに該サンプルの中心部に幅5mm×長さ5mm×厚さ200μmのザグリ部を設けた後、該ザグリ部に、マシニングセンターで直径40μmの超硬マイクロドリル刃を用い、回転数15,000rpmにて削孔加工を乾式で行った。60μmピッチ(穴−穴の隔壁設定値20μm、深さ200μm)の穴を400個開けて、穴径と穴位置をCNC光学測定器を用いて測定した。穴径と位置が±4μmの規格に入っているものを合格と評価(○)し、規格外を不合格(×)とした。また穴間の壁の割れと欠けの無いものを合格(○)とし、割れ欠けが発生した場合を不合格(×)とした。さらに1本のドリル刃で加工できた穴数を測定し、400個の穴が開いたものを合格(○)とし、穴が400個未満であった場合を不合格(×)とした。これらの結果を表2に示す。
(比較例1〜13)
比較例1〜13として、実施例と同じく表1に示す条件で配合、焼結した。評価結果を表2に示した。
Figure 2017173179
Figure 2017173179
実施例のホットプレス焼結体は、窒化ホウ素−サイアロン系複合セラミクックスであることをX線回折により確認した。又、サイアロンのZ値は、格子定数により確認した。
表2の測定結果から明らかなように、本発明の実施例では、いずれも相対密度90%以上、曲げ強さ250MPa以上、ショアー硬度55〜75、熱膨張係数1〜3×10-6/℃と比較的高密度かつ高強度でありながら、加工時の工具摩耗が少なく1本のドリル刃で削孔可能な穴数が多く、プローブガイドのような精密加工部品に好適であった。又シリコンの熱膨張率に近く、適切な熱膨張係数を有するものであった。
適切な組成・条件範囲に入っていない比較例においては、窒化ホウ素が過剰な場合、強度が低く、穴壁の欠けが発生、窒化ホウ素が少ない場合は、1本のドリル刃で削孔可能な穴数が少なく、刃が折れるため精密加工性に劣るものであった。また、サイアロンのZ値が0.2未満の場合やZ値が1.5を超えても、同様に精密加工性に欠けていた。具体的には結晶粒径が大きくかつ低強度であり、穴壁に欠けが発生してしまった。
本発明のプローブ案内部材は、精密加工性に優れ、適切な熱膨張係数を有しているため、従来材料に比べて安価に作製することが可能で、正確に半導体素子の検査を行うことが出来る。特に今後、更に大型のシリコンウエハーを使って更に微細な電極構造を持った素子が普及することが予想されるため、本発明のプローブ案内部材の必要性が益々高まって行く。

Claims (6)

  1. 窒化ホウ素40質量部以上60質量部以下と、下記の式1で示されるサイアロン25質量部以上58質量部以下と、焼結助剤2質量部以上15質量部以下との合計100質量部を含む組成物からなり、相対密度が90%以上で且つJIS R1601:2008に従って測定する3点曲げ強さが250MPa以上、下式に示すサイアロン組成のZ値が0.2以上1.5以下の、窒化ホウ素−サイアロン系複合セラミックス焼結体であることを特徴とするプローブ案内部材。
    Si6-ZAlZZ8-Z、但しZ=0.2〜1.5 (式1)
  2. サイアロン組成のZ値が0.2以上1.0以下である、請求項1記載のプローブ案内部材。
  3. 焼結助剤が希土類酸化物、アルミナ、およびマグネシアならびにこれらの複合酸化物からなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする、請求項1または2記載のプローブ案内部材。
  4. 比表面積20m2/g以上の窒化ホウ素粉末と、比表面積6.0m2/g以上のサイアロン粉末及び/または比表面積6.0m2/g以上の窒化珪素、窒化アルミニウム、アルミナ、シリカから選ばれる1種以上の化合物粉末と、焼結助剤粉末とを含む混合粉末を、圧力10MPa以上50MPa以下、温度1510℃以上1780℃以下、保持時間1時間以上5時間以下の条件下でホットプレス焼成することを特徴とする、請求項1〜3記載のプローブ案内部材の製造方法。
  5. 請求項1〜3記載のプローブ案内部材を用いたプローブガイド加工品。
  6. 請求項5記載のプローブガイドを用いたプローブカード製品。
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