JP2005119941A - 快削性セラミックスとその製造方法およびプローブ案内部品 - Google Patents

快削性セラミックスとその製造方法およびプローブ案内部品 Download PDF

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Abstract

【課題】 高精度微細加工に必要な高強度と優れた加工性、そしてシリコンに近い熱膨張係数、さらに画像処理測定に好適でありかつ商品価値を高める均一な黒色系の色合いとを兼ね備えたセラミックスを提供する。
【解決手段】 窒化硼素30〜59.95質量%、ジルコニア40〜69.95質量%、窒化珪素0〜20質量%を含むとともに、さらに必要により、着色剤として、C、Si、長周期型周期表における第4周期IIIA 〜IVB族、第5周期IVA〜VB族および第6周期IVA〜VIB族の元素から選択された1種以上の元素の単体および/または化合物:0.05〜2.5質量% (但し、単体元素換算)を含む。
【選択図】なし

Description

本発明は快削性セラミックス、特に光反射性が少なく均一な色合いを呈し、熱膨張係数が目的用途に好適な範囲に制御された高強度快削性セラミックスに関する。本発明はまた、そのような快削性セラミックスの製造方法と、そのようなセラミックスから切断、研削および/またはドリル加工といった切削加工により製造された、例えばプローブ案内部品などの加工部品に関する。
一般に、セラミックス材料は、機械的特性や絶縁性に優れ、さらには高温特性にも優れることから、半導体製造装置の部品用材料として注目されている。しかし、セラミックスは焼結時の収縮が大きく、所望の形状、寸法を高精度で得るには研削のような切削加工が必要となる。しかし、ほとんどのセラミックスは難加工性である。
セラミックスの加工性は、セラミックスに、またはガラスセラミックスの場合にはそのガラスマトリックスに、へき開性を持つ別のセラミックス、例えばマイカや窒化硼素などを分散させることにより改善することができる。この種のセラミックスは一般に快削性セラミックスと呼ばれる。それらは切削性がよいため、高精度な微細加工性と絶縁性とが求められる半導体検査装置用の部品の製造にしばしば利用される。
しかし、高精度な微細加工に必要な高強度と優れた加工性、さらにシリコンに近い熱膨張係数とを兼ね備えたセラミックス材料は少ない。また、従来の快削性セラミックスは、色合いが均一でないため外観が劣り、そのため商品価値が低下する。さらに、この種のセラミックスは、光反射性が高い白色系の薄い色合いであるため、それから作製された加工部品の画像処理による検査や測定を正確に行うことが妨げられる。
例えば、IC、LSIなどの半導体素子の電気的特性は、通常は多数の電極パッドを備えたプローブカードを用いて検査される。検査は、プローブカードの全プローブを半導体素子の電極パッドに同時に接触させることにより行われる。
図1(A)は半導体素子の検査に使用する測定用プローブを備えたプローブカードの模式的縦断面図である。セラミックスなどの絶縁材料から形成されたプローブカード1は、そのほぼ中央に、検査する半導体素子とほぼ同寸法か、それより大きい開口部10を備えている。この開口部10は、図示のように朝顔型に上に開いた形状とするのが普通である。プローブカード1の上面には、半導体素子に形成されている電極パッドと同数の測定用プローブ2が、例えば接着剤により取り付けられている。
この測定用プローブ2は通常は導電性の金属材料から作られる。プローブ2の先端は、略L字型に折り曲げられ、開口部10を通してプローブカード1の下面から少し突き出ていて、半導体素子の電極パッドと同じ配列パターンを構成するようになっている。図示していないが、プロープ2の他端はプローブカード1の上面に形成された導電回路に半田などで電気的に接続されている。各プローブ2が互いに接触しないように、先端を除いた各プローブ2の周囲を耐熱性樹脂などで被覆しても良い。
半導体素子(図示せず)の電気的特性の検査は、プローブカード1を検査する半導体素子の上に載せて押し付けて、開口部10から突き出た測定用プローブ2の先端が半導体素子の電極パッドと接触するようにすることにより行われる。検査を正確に行うためには、多数の測定用プローブの全てが同時にその下に位置する半導体素子の電極パッドと確実に接触することが不可欠である。しかし、プローブは通常細い金属材であって、プローブカード1の押し付け時に撓んで、撓みによりプローブ2の先端の位置がずれやすい。そのため、プローブ2を電極パッドと確実に接触させるのが困難となる。
図1(B)に示すように、測定用プローブ2の精密な位置あわせを容易にするために、絶縁性の板材から形成されたプローブ案内部品(プローブガイド)3を、プローブカード1の開口部10をふさぐように開口部10に嵌め込むことができる。プローブ案内部品3は貫通穴12を有し、プローブ2はこの貫通穴12を通って、その先端がプローブ案内部品3の底面から突き出るようになる。貫通穴12は電極パッドと同じパターンで配列されている。プローブ案内部品3は、撓みによるプローブ2の横方向の動きを制限するように作用して、プローブ2が電極パッドとより確実に接触するのを可能にする。
測定用プローブ2よりやや大きな径の貫通穴12は、プローブ案内部品3に、電極パッドと同じピッチで形成される。最近のLSIは、高密度化の進展により、電極パッドのピッチが100μm以下となることも珍しくない。
例えば図1(C)および1(D)にそれぞれ平面図および断面図で示すように、電極パッドのピッチが70μmの場合、貫通穴12の径が60μmであると、隣接する貫通穴間の壁厚み(穴間の最少距離)は10μmとなり、壁の厚みが非常に薄くなる。このように微細で薄肉の貫通穴を、例えばドリル加工によって、プローブ案内部品に精度良く形成する必要がある。
別の種類のプローブ案内部品を図2に斜視図で示す。図2において、枠形状のプローブ案内部品3a (これは、一体の絶縁性部品であるか、または絶縁性長板を組合わせて作製されたものでよい) には、枠の少なくとも1辺、通常は2辺または4辺に、検査する半導体素子 (図示せず) の電極パッドと同じピッチで縦方向のスリット14が設けられている。プローブ案内部品3aは、これをプローブカード (図示せず) の開口部の中に下側から挿入することにより、プローブカードの開口部の中に嵌め込むことができる。こうするとプローブカードの各プローブ2は対応するスリット14を通ってプローブカードの開口部の中に突き出ることになる。この場合も、プローブ2の横方向の動きはプローブ案内部品3aのスリット14を通ることによって制限され、プローブを電極パッドとより正確に接触させることができる。
図3は、図2に示したようなスリット14を有する枠形状のプローブ案内部品3aの1辺の模式的断面図である。図示のように、スリット14の形状は一般に各スリットの深さおよび幅と、隣接スリット間の距離である壁厚みにより規定される。この種のスリットは深くて細く、壁厚みが薄いのが普通である。例えば、図3に示すように、スリット14は、深さが300μm、幅が40μm、壁厚みが15μmの寸法をとりうる。このようなスリットは、一般に研削砥石を使用したスリット加工により形成される。
当然ながら、プローブカードには測定プローブ同士の短絡を防止するため絶縁性が求められ、体積固有抵抗で1.0×1010Ω・cm以上であることが必要である。
従来のプローブ案内部品は、プラスチック、またはAl2O3、SiO2、K2Oなどからなる快削性の結晶化ガラス系セラミックス材料から作製されてきた。最近では窒化硼素を含有する快削性セラミックスからも作製されている。
プラスチック製のプローブ案内部品は、高温で検査する必要性がある場合には用いることができず、また貫通穴またはスリットの十分な寸法精度を得ることができない。
結晶化ガラスセラミックス材料製のプローブ案内部品は、高温検査への対応は可能である。しかし、結晶化ガラスセラミックスの熱膨張係数が半導体素子に比べて大きく、測定温度によっては、測定用プローブと半導体素子の電極パッドとの間の位置ずれが起こることがある。また、結晶化ガラスセラミックスの強度はそれほど高くないので、ドリル加工や他の切削加工時に欠けや割れが起こり易く、やはり充分な寸法精度が得られない。特許文献1参照。
さらに、普通の結晶化ガラスセラミックス材料は色が白色系である。そのため、プローブ案内部品に形成した微細な貫通穴またはスリットの寸法検査や、プローブ案内部品をプローブカードに装着する際に位置合わせのために行う画像処理測定時に、プローブ案内部品の表面から光が反射されやすく、正確な画像を得ることが困難となる。また、白色系の色では、外観上も汚れが目立ちやすく、汚れで商品価値が低下する。特許文献1参照。
窒化アルミニウムと窒化硼素との複合材料は、熱膨張係数がシリコンに近い。従って、この材料から作製したプローブ案内部品を使用した場合には、熱膨張により起こる位置ずれは少ない。しかし、この材料は加工性が悪いため、高精度な微細加工に不向きである。また、商品価値を低下させる色ムラも存在する。特許文献2参照。
高強度の快削性窒化珪素/窒化硼素複合材料も提案されているが、シリコンに比べて熱膨張係数が小さい。従って、プローブ案内部品などの半導体検査用治具に用いた場合、測定温度によっては位置ずれが発生する。特許文献3参照。
特開昭58−165056号公報 特開昭60−195059号公報 特開2000−327402号公報
本発明の課題は、高精度な微細加工に必要な高強度と優れた加工性、そしてシリコンに近い熱膨張係数、さらに画像処理測定に好適であり、かつ商品価値を高める均一な黒色系の色合いとを兼ね備えたセラミックスとその製造方法、さらにそれから製作されたプローブ案内部品を提供することである。
本発明は、強度が240 MPa以上の高強度の快削性セラミックスを提供する。このセラミックスは、超硬K-10種工具による5分間旋削での工具逃げ面摩耗幅VBが0.2 mm以下、かつ被削材表面粗さRmaxが5μm以下という良好な被削性を示す。このような高強度で被削性に優れたセラミックスによって、ミクロンレベルの微細加工が可能になる。このセラミックスはまた均一な黒色系の色合いとシリコンに近い熱膨張係数を有するので、例えば、プローブ案内部品等用の絶縁材料として有用である。
本発明の1態様において、高強度快削性セラミックスは、主成分と焼結助剤とを含み、主成分が窒化硼素:30〜59.95質量%、ジルコニア:40〜69.95質量%、および窒化珪素:0〜20質量%を含み、黒色系の色合いを備えている。好ましくは、このセラミックスは、25℃〜600℃での熱膨張係数が3〜5×lO-6/℃の範囲である。
このセラミックスの黒色系の色合いは、セラミックスの主成分に着色成分を混入することにより付与することができる。着色成分は、C、Si、長周期型周期表における第4周期IIIA 〜IVB族、第5周期IVA〜VB 族および第6周期IVA〜VIB族の元素から選択された1種以上の元素である。この元素は、単体の形態と化合物形態のいずれか、またはその両方の形態で存在しうる。着色成分の合計量は、セラミックスの主成分に基づいて、単体元素換算で0.05〜2.5質量%である。
ここで、本発明における「主成分」とは、セラミックスの本体を構成する固体粒子成分を意味し、焼結助剤を含まない意味である。本発明に係るセラミックスの主成分は、窒化硼素、ジルコニア、着色成分、および場合により添加される窒化珪素を合わせたものである。
また、「焼結助剤」とは、焼結時に液相を生成し、焼結を促進させるものである。焼結後、焼結助剤は、粒子状の主成分骨材の粒界に不定形状で残存するか、あるいは焼結時に一部揮発する。
なお、ジルコニアには、低温側から順に、単斜晶、正方晶、立方晶の3つの結晶形態があり、常温でのジルコニアの普通の形態は単斜晶である。結晶形態の転移に伴う膨張または収縮により起こる亀裂発生を避けるため、ジルコニア質のセラミックスは、常温で正方晶もしくは立方晶またはその両方が生じている安定化ジルコニアの状態で通常は使用される。このような安定化ジルコニアには、完全安定化ジルコニア (FSZ、立方晶)、部分安定化ジルコニア (PSZ、立方晶+正方晶)、正方晶ジルコニア多結晶 (TZP、正方晶) がある。一般に、PSZとTZPは、FSZより高靱性である。
本発明において、高強度と快削性 (高靱性) とを両立させるために、PSZやTZPより加工性が比較的良いFSZが主に析出していることが望ましい。
本発明に係る快削性セラミックスは、窒化硼素、ジルコニアおよび任意成分の窒化珪素と、少なくとも1種の着色成分を含む主成分原料粉末を、該主成分原料粉末の1〜15質量%の焼結助剤とを混合して原料粉末を得る工程と、混合された原料粉末を高温加圧下に焼結する工程とを含む方法により製造することができる。プローブ案内部品のような加工部品は、このセラミックスから、切削加工とスリット形成用の研削加工および/または貫通穴形成用のドリル加工とを含む機械加工により製造することができる。
本発明にかかる快削性セラミックスは、均一な黒色系の色合いに着色されているため光反射が少なく、加工後に金属やセラミックスの蒸着、樹脂被膜による被覆処理といった加工寸法精度の低下をもたらす特別な着色処理を行う必要がない。そのため、画像処理測定等の測定や位置合わせを正確に行なうことができ、外観上も優れているから、商品価値も高い。
さらに、25℃〜600℃での熱膨張係数を、シリコンの熱膨張係数4×10-6/℃に近い、3〜5×10-6/℃の範囲に制御しているため、スリットおよび/または穴が形成された半導体検査装置用プローブ案内部品(プローブガイド)に用いた場合、熱膨張による被検査半導体素子との位置ずれを起こさない。
本発明によれば、薄い壁厚みで幅または直径の小さい深いスリットまたは貫通穴を精度良く形成できるので、高密度に設けたプローブを所定位置に保持でき、かつ測定温度による位置ずれが小さく、その結果、LSIの高密度化に対応可能な半導体素子の検査装置が実現できる。
本発明により、25℃〜600℃での熱膨張係数が3〜5×lO-6/℃とシリコンに近い熱膨張係数を有するとともに、均一な黒色系の色合いを呈する、下記(1)、(2) のような新規なセラミックス加工部品が提供される。
(1) 研削加工により形成された複数のスリットを備えた快削性セラミックス焼結体からなる加工部品であって、前記スリット間の壁厚みが5μm以上20μm未満、前記スリット深さ/壁厚み比が15以上かつ前記スリット間のピッチ精度が±4μm以内であることを特徴とするセラミックス加工部品。
(2) ドリル加工により形成された複数の穴を備えた快削性セラミックス焼結体からなる加工部品であって、前記穴径が65μm以下、前記穴間の壁厚みが5μm以上20μm未満、前記穴深さ/壁厚み比が15以上かつ前記穴径と穴ピッチの精度がいずれも±4μm以内であることを特徴とするセラミックス加工部品。
ここで穴間の壁厚みとは穴間の最小距離を意味する。
これらのセラミックス加工部品は、プローブが通る複数のスリットおよび/または穴を備えたプローブ案内部品であっても良い。
本発明にかかる加工部品は、窒化硼素、ジルコニア、所望により添加される窒化珪素および着色成分から成る主成分に、適宜の焼結助剤を混合した原料粉末を高温加圧下で、例えばホットプレスまたはHIPで焼結してセラミックス焼結体を得る工程、およびこのセラミックス焼結体を研削砥石またはドリルで加工する工程を含む方法により製造することができる。
ここで、窒化硼素、ジルコニアの原料粉末は平均粒径1μm未満のものが好適である。窒化硼素を添加することによってその本来の快削性に加えて高熱伝導性も付与することになり、その両者によって優れた加工性が得られる。ジルコニアは高強度であるが、その熱膨張率はシリコンより大きい。窒化珪素は必須ではないが、熱膨張率がシリコンよりも低い上、高強度である。
従って、本発明のセラミックスの熱膨張率は、原料粉末中のジルコニア、窒化硼素および窒化珪素の割合により調整することができる。また、窒化珪素の添加により、強度をさらに高めることができる。
本発明における着色成分は、C、Si、ならびに長周期型周期表における第4周期IIIA〜IVB族および第5周期IVA〜VB族および第6周期IVA〜VIB族の元素から選ばれる1種以上の元素の単体またはその化合物である。適当な化合物としては、窒化物、炭化物、硼化物、酸化物、珪化物、酸水和物、硝酸塩、炭酸塩、酢酸塩、硫酸塩などが例示される。ただし、主成分中に含まれる化合物種は除く。窒化硼素、ジルコニアだけでは光反射の少ない均一な黒色系の色合いを出すことはできない。
着色成分の原料は焼結前の加熱中または焼結中に反応を受けてもよい。即ち、この原料は焼結したセラミックス中に存在する着色成分の前駆体であってもよい。例えば、Cの前駆体として有機樹脂を使用してもよく、また金属酸化物の前駆体として金属塩を使用することもできる。特に後者の場合、焼結前に金属塩または他の前駆体を金属酸化物に転化させるために、原料粉末を予め空気中または他の酸化性雰囲気中で仮焼してもよい。仮焼は、焼結助剤を添加する前または添加した後のいずれに行ってもよい。
CおよびSiは、それぞれカーボンもしくは珪素の単体または炭化珪素の形態で添加することができる。それ以外の場合で、金属の炭化物または珪化物として含有されるときは、その金属元素の炭化物または珪化物として扱う。
長周期型周期表の第4周期IIIA〜IVB族の元素としては、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、およびGeが挙げられる。第5周期IVA〜VB族の元素としては、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、およびSbが挙げられる。第6周期IVA〜VIB族の元素としては、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Hg、Tl、Pb、Bi、およびPoが挙げられる。
これらの元素の中でも、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Mo、Wなどの遷移金属の単体および/または酸化物を添加したとき、焼成中に金属や低価数酸化物への還元黒色化が起こり特に均一な色合いとなるとともに、これらの酸化物は窒化物、炭化物、硼化物よりも低硬度で加工性への影響が少ないことから好ましい。
特に、Tiの単体および/または酸化物を添加したときには、色ムラがより目立ちにくい均一な色合いになるとともに、加工性への影響も少なく、より好適である。
また、C (カーボン) 添加も、加工性への影響が少ない点から好適であるが、これらは炭素粉末や炭化性樹脂の形態で配合すればよい。炭化性樹脂の場合は炭化後に所望のC添加率となるようにその添加量を調整すればよい。
本発明に係るセラミックスは、240 MPa以上の高強度であるとともに、快削性を呈し、高精度な微細加工を行なうことができる。そして、25℃〜600℃での熱膨張係数が3〜5×10-6/℃とシリコンに近い値を示すことから、半導体検査装置に使用されるプローブ案内部品(プローブガイド)に用いた場合、温度変化があっても検査する半導体素子との間で位置ずれを起こさない。また、均一な黒色系の色合いに着色されているため、加工後の画像処理測定等の測定を正確に行なうことができるとともに、外観上も優れており、その商品価値を高める。
セラミックス加工部品の単純な着色方法としては、金属やセラミックスの蒸着、樹脂被膜での被覆が考えられる。しかし、これらの方法では、被覆が剥離しやすい上、被覆自体が10μm程度の厚みが有り、膜厚も不均一になりやすいため、加工精度保持が難しいなどの問題があるので、セラミックス素材自体を着色することが望ましい。
また、着色成分の添加量については、少量過ぎると光反射の少ない均一な色合いを呈した焼結体を得ることができない。逆に多量すぎると、強度が低下するとともに、被削性も劣化して微細加工性に影響を与え、さらに絶縁性も低下するので、半導体検査装置用のプローブ案内部品に用いた場合、プローブ間の短絡などの問題が発生する。
また、本発明における光反射の少ない均一な黒色系の色合いとは、黒色、灰色、濃紺色、濃紫色、濃緑色などである。具体的には、例えばマンセル表色系 (JIS Z8721:色の三属性による表示方法) における明度の基準でいえば、8.5以下の範囲である。
本発明の快削性セラミックスの製造方法によれば、窒化硼素30〜59.95質量%とジルコニア40〜69.95質量%、窒化珪素0〜20質量%および着色成分とからなる主成分に焼結助剤成分を添加し、混合して原料粉末を調製する。この混合は、たとえば湿式ボールミル等により行うことができる。
窒化硼素は六方晶系のもの (h−BN)でよい。微細加工の際必要とされる高強度を得る観点から、主成分原料粉末、特に窒化硼素粉末は平均粒径1μm未満のものが好適である。ジルコニアも同様に、平均粒径1μm未満のもの、さらに好ましくは0.5μm未満のものを使用することによって、所望の高強度快削性セラミックスを確実に製造することができる。
本発明において用いる焼結助剤は、窒化硼素や窒化珪素の焼結に従来から使用されているものから選択することができる。好ましい焼結助剤は、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化マグネシウム(マグネシア)、酸化イットリウム(イットリア)、およびランタノイド金属の酸化物およびスピネルなどの複合酸化物から得られた1種もしくは2種以上であり、より好ましくはアルミナとイットリアとの混合物、もしくはこれにさらにマグネシアを添加した混合物である。
焼結助剤成分の配合量は、主成分原料粉末の1〜15質量%、特に3〜10質量%の範囲とすることが望ましい。配合量が少なすぎては、焼結が不十分となって、焼結体の強度が低下する。配合量が多すぎると、強度の低い粒界ガラス層が増加して、焼結体の強度低下を招く。
着色成分の前駆体である金属塩を金属酸化物に転化させるために、焼結助剤を添加した後に原料粉末を仮焼した場合、仮焼中に普通は粉末の凝集が起こるので、仮焼粉を解凝集のために再び湿式ボールミル混合することが好ましい。
主成分原料粉末と焼結助剤成分とを混合した原料粉末を高温加圧下で焼結させる。高温加圧焼結法としてはホットプレスがあり、窒素雰囲気中または加圧窒素中で行ってもよい。ホットプレス温度は1400〜1800℃の範囲がよい。温度が低すぎると焼結が不十分となり、高すぎると助剤成分の溶出などの問題が発生する。加圧力は20〜50 MPaの範囲内が適当である。ホットプレスの持続時間は、温度や寸法にもよるが、通常は1〜4時間程度である。
高温加圧焼結はHIP (ホットアイソスタティクプレス)により行うこともできる。この場合の焼結条件も、当業者であれば適宜設定できる。
得られた焼結体は均一に黒色系の色合いに着色しており、焼結助剤の種類や量ならびにジルコニアおよび窒化珪素 (使用する場合) の割合を適切に選択すれば、25℃〜600℃での熱膨張係数が3〜5×10-6/℃となる。
また、この焼結体の微細組織を走査型電子顕微鏡 (SEM) で観察したところ、主成分である窒化硼素、ジルコニア、窒化珪素および着色成分とも平均粒径が5μm以下であった。
この焼結体は被削性に優れ、かつ高強度であるので、微細なスリット加工または穴加工を高精度で行なえる。また、シリコンに近い熱膨張係数を示すことから、半導体検査装置に使用されるプローブ案内部品(プローブガイド)に用いた場合、温度変化があっても被検査半導体素子との間で位置ずれを起こさない。さらに、光反射性の低い均一な黒色系の色合いに着色されているため、加工後の金属やセラミックスの蒸着、樹脂被膜による被覆処理といった、加工寸法精度の低下をもたらす特別な着色処理無しに、画像処理測定等の測定や位置合わせを正確に行なうことができる。また、外観上もすぐれているので、商品価値も高い。
本発明にかかるセラミックス加工部品は、図1(B)および図2に示すように、一般に板状または枠形状でよく、研削砥石によるスリット加工で形成された複数のスリットおよび/またはドリルによる穴あけ加工により形成された複数の貫通穴を有するプローブ案内部品とすることができる。その外形は、このプローブ案内部品を装着するプローブカードの開口部に嵌合するように決めればよい。
壁厚みないしは穴間の壁厚みが、例えば5μm以上、20μm未満と薄く、かつ精度良く加工ができるため、本発明に係るプローブ案内部品は、高密度にプローブを保持することができ、かつプローブの位置合わせ精度が向上し、検査装置の信頼性が高まる。
従って、こうして製造された、均一な黒色系の色合いを呈し、熱膨張係数がシリコンに近い高強度快削性セラミックスの用途は、特に制限されないが、半導体素子の検査に使用されるプローブカードに装着されるプローブ案内部品として有用である。
本発明における実施例並びにそれに対する比較例を述べ、結果を表1に示す。実施例および比較例中の「%」は特に指定しない限り、「質量%」である。
[実施例1]
平均粒径0.9μm、純度99%の六方晶窒化硼素 (h−BN) 粉末、平均粒径0.1μmのジルコニア粉末、および平均粒径0.1μmのカーボン粉末を、表1に示す割合で混合した。この混合粉末 (主成分原料粉末)に対して、焼結助剤として2%のアルミナと6%のイットリアを加え、エチルアルコールを溶媒として湿式ボールミル混合を行った。この時、ポリエチレン製ポット、メディアとしてジルコニアボールを用い、得られたスラリーを減圧エバポレーターにより乾燥させて、原料粉末を得た。
この原料粉末を黒鉛製のダイスに充填し、窒素雰囲気中30 MPaの圧力を加えながら1600℃で2時間ホットプレス焼結を行って 65 mm×65 mm、厚み10 mmのセラミックス焼結体を得た。
この焼結体より試験片を切り出し、破壊強度を3点曲げ試験で測定した。また、被削性を評価するため、超硬K-lO種工具を用いて、研削速度18 m/min、送り速度0.03 mm/rev、切り込み0.1 mmの条件で旋削試験を行い、5分後の被削材の表面粗さと工具の逃げ面摩耗幅(工具の摩耗の程度を示す)を測定した。さらに、この焼結体の熱膨張係数を室温(25℃)〜600℃の範囲で測定した。また、室温にて体積固有抵抗を測定した。
色合いについては、65 mm×65 mm焼結体の表層を研削除去後、目視にて評価し、「均一性」の欄に、色むらが無く着色されていれば○、色むらが見られれば×とした。色調についても検査し、「着色度合い」の欄において、加工形状(穴径や穴加工位置など)の画像処理測定を円滑に行なうことができた場合を着色度○、光の反射などで円滑に測定できなかった場合を着色度×とした。さらに、マンセル表色系 (JIS Z8721) における明度を、標準色票と製品研削面色合いとを比較することにより測定した。これらの結果を表1に示す。
この焼結体に、研削砥石(レジンボンドダイヤモンド砥石No.200、厚み40μm、外径50 mm)を用いたスリット加工により、図3に示す形状のスリット(幅=40μm、壁厚み=15μm、深さ=300μm)を100 個形成した。「スリット」の欄に、スリット加工ができない場合を×、スリット加工は可能であるが、精度が不十分(ピッチ精度が±4μmを超える)か、割れおよび/欠け(チッピング)が発生した場合を△、十分な精度でスリット加工が可能で、割れや欠けが発生しない場合を○と評価した。
また、得られた焼結体を厚さ300μmの薄板状に切り出した後、直径50μmの超硬ドリル材質SKH 9) を用いて、図1(C)、(D)に示すように、壁厚み10μmで縦20列(合計200個)の穴あけ加工を行った。穴の直径は60μm、深さは300μmである。
得られた貫通穴の穴径と穴ピッチの精度を測定し、「穴あけ」の欄において、この精度が±4μm以内で、割れや欠けがない場合を○、穴あけ加工は可能であるものの、精度が不十分か、割れや欠けが発生した場合を△、穴あけ加工ができない場合を×と評価した。結果を表1にあわせて示す。
[実施例2]
平均粒径0.9μm、純度99%の六方晶窒化硼素 (h-BN) 粉末と、平均粒径0.1μmのジルコニア粉末と、平均粒径0.1μmの窒化珪素粉末と、平均粒径0.1μmのカーボン粉末を表1に示す割合で混合して主成分原料粉末を調製した。その他の条件は実施例1と同様にして、焼結体を作製し、評価した。結果は表1に示す。
[実施例3]
平均粒径0.9μm、純度99%の六方晶窒化硼素 (h-BN) 粉末と、平均粒径0.1μmのジルコニア粉末と、C供給源のフェノール樹脂を、炭化後に表1に示す割合になるように混合して主成分原料粉末を調製した。その他の条件は実施例1と同様にして焼結体を作製し、評価を行った。結果は表1に示す。
[実施例4]
平均粒径0.9μm、純度99%の六方晶窒化硼素 (h-BN) 粉末と、平均粒径0.1μmのジルコニア粉末と、モリブデン酸(H2MoO4) をMo換算で表1に示す割合になるように混合して主成分原料粉末を調製した。その他の条件は実施例1と同様にして焼結体を作製し、評価した。結果は表1に示す。
[実施例5〜8]
平均粒径0.9μm、純度99%の六方晶窒化硼素 (h-BN) 粉末と、平均粒径0.1μmのジルコニア粉末と、場合により平均粒径0.1μmの窒化珪素粉末と、酸化チタン(TiO2)をTi換算で表1に示す割合になるように混合して主成分原料粉末を調製した。その他の条件は実施例1と同様にして焼結体を作製し、評価した。結果は表1に示す。
[実施例9]
平均粒径0.9μm、純度99%の六方晶窒化硼素 (h-BN) 粉末と、平均粒径0.1μmのジルコニア粉末と、炭化チタン(TiC) をTi換算で表1に示す割合になるように混合して主成分原料粉末を調製した。その他の条件は実施例1と同様にして焼結体を作製し、評価した。結果は表1に示す。
[実施例10]
平均粒径0.9μm、純度99%の六方晶窒化硼素 (h-BN) 粉末と、平均粒径0.1μmのジルコニア粉末と、平均粒径0.1μmの窒化珪素粉末と、窒化チタン(TiN)をTi換算で表1に示す割合になるように混合して主成分原料粉末を調製した。その他の条件は実施例1と同様にして焼結体を作製し、評価した。結果は表1に示す。
[実施例11]
平均粒径0.9μm、純度99%の六方晶窒化硼素 (h-BN) 粉末と、平均粒径0.1μmのジルコニア粉末と、硼化チタン(TiB2)をTi換算で表1に示す割合になるように混合して主成分原料粉末を調製した。その他の条件は実施例1と同様にして焼結体を作製し、評価した。結果は表1に示す。
[実施例12]
平均粒径0.9μm、純度99%の六方晶窒化硼素 (h-BN) 粉末と、平均粒径0.1μmのジルコニア粉末と、平均粒径0.1μmの窒化珪素粉末と、炭化タングステンをW換算で表1に示す割合になるように混合して主成分原料粉末を調製した。その他の条件は実施例1と同様にして焼結体を作製し、評価した。結果は表1に示す。
[実施例13]
平均粒径0.9μm、純度99%の六方晶窒化硼素 (h-BN) 粉末と、平均粒径0.1μmのジルコニア粉末と、平均粒径0.1μmの窒化珪素粉末と、塩基性炭酸コバルト(II)をCo換算で表1に示す割合になるように混合して調製した主成分原料粉末に、実施例1と同様に焼結助剤を加えて湿式ボールミル混合した。得られた原料粉末を大気中400 ℃で仮焼して炭酸コバルトを酸化コバルトに分解し、この仮焼粉をエチルアルコールを用いて再び湿式ボールミル混合して解凝集した後、実施例1と同様にして焼結体を作製し、評価した。結果は表1に示す。
[実施例14]
平均粒径0.9μm、純度99%の六方晶窒化硼素 (h-BN) 粉末と、平均粒径0.1μmのジルコニア粉末と、平均粒径0.1μmの窒化珪素粉末と、平均粒径0.1μm、純度99.9%のニッケル粉末を表1に示す割合になるように混合して主成分原料粉末を調製した。その他の条件は実施例1と同様にして焼結体を作製し、評価した。結果は表1に示す。
[実施例15]
平均粒径0.9μm、純度99%の六方晶窒化硼素 (h-BN) 粉末と、平均粒径0.1μmのジルコニア粉末と、平均粒径0.1μmの窒化珪素粉末と、酢酸マンガン(II)4水和物をMn換算で表1に示す割合になるように混合して調製した主成分原料粉末に、実施例1と同様に焼結助剤を加えて湿式ボールミル混合した。得られた原料粉末を大気中400 ℃で仮焼して酢酸マンガンを酸化マンガンに分解し、この仮焼粉をエチルアルコールを用いて再び湿式ボールミル混合して解凝集した後、実施例1と同様にして焼結体を作製し、評価した。結果は表1に示す。
[実施例16]
平均粒径0.9μm、純度99%の六方晶窒化硼素 (h-BN) 粉末と、平均粒径0.1μmのジルコニア粉末と、平均粒径0.1μmの窒化珪素粉末と、硝酸銅(II)3水和物をCu換算で表1に示す割合になるように混合して調製した主成分原料粉末に、実施例1と同様に焼結助剤を加えて湿式ボールミル混合した。得られた原料粉末を大気中400 ℃で仮焼して硝酸銅を酸化銅に分解し、この仮焼粉をエチルアルコールを用いて再び湿式ボールミル混合して解凝集した後、実施例1と同様にして焼結体を作製し、評価した。結果は表1に示す。
[実施例17]
平均粒径0.9μm、純度99%の六方晶窒化硼素 (h-BN) 粉末と、平均粒径0.1μmのジルコニア粉末と、平均粒径0.1μmの窒化珪素粉末と、酸化銀(I) (Ag2O) をAg換算で表1に示す割合になるように混合して主成分原料粉末を調製した。その他の条件は実施例1と同様にして焼結体を作製し、評価した。結果は表1に示す。
[実施例18]
平均粒径0.9μm、純度99%の六方晶窒化硼素 (h-BN) 粉末と、平均粒径0.1μmのジルコニア粉末と、平均粒径0.1μmの窒化珪素粉末と、酸化スカンジウム (Sc2O3) をSc換算で表1に示す割合になるように混合して主成分原料粉末を調製した。その他の条件は実施例1と同様にして焼結体を作製し、評価した。結果は表1に示す。
[実施例19]
平均粒径0.9μm、純度99%の六方晶窒化硼素 (h-BN) 粉末と、平均粒径0.1μmのジルコニア粉末と、平均粒径0.1μmの窒化珪素粉末と、酸化バナジウム(V) (V2O5) をV換算で表1に示す割合になるように混合して主成分原料粉末を調製した。その他の条件は実施例1と同様にして焼結体を作製し、評価した。結果は表1に示す。
[実施例20]
平均粒径0.9μm、純度99%の六方晶窒化硼素 (h-BN) 粉末と、平均粒径0.1μmのジルコニア粉末と、平均粒径0.1μmの窒化珪素粉末と、酸化亜鉛 (ZnO) をZn換算で表1に示す割合になるように混合して主成分原料粉末を調製した。その他の条件は実施例1と同様にして焼結体を作製し、評価した。結果は表1に示す。
[実施例21]
平均粒径0.9μm、純度99%の六方晶窒化硼素 (h-BN) 粉末と、平均粒径0.1μmのジルコニア粉末と、平均粒径0.1μmの窒化珪素粉末と、酸化ガリウム(III) (Ga2O3)をGa換算で表1に示す割合になるように混合して主成分原料粉末を調製した。その他の条件は実施例1と同様にして焼結体を作製し、評価した。結果は表1に示す。
[実施例22]
平均粒径0.9μm、純度99%の六方晶窒化硼素 (h-BN) 粉末と、平均粒径0.1μmのジルコニア粉末と、平均粒径0.1μmの窒化珪素粉末と、硝酸鉄(III) 9水和物をFe換算で表1に示す割合になるように混合して調製した主成分原料粉末に、実施例1と同様に焼結助剤を加えて湿式ボールミル混合した。得られた原料粉末を大気中400 ℃で仮焼して硝酸鉄を酸化鉄に分解し、この仮焼粉をエチルアルコールを用いて再び湿式ボールミル混合して解凝集した後、実施例1と同様にして焼結体を作製し、評価した。結果は表1に示す。
[実施例23]
平均粒径0.9μm、純度99%の六方晶窒化硼素 (h-BN) 粉末と、平均粒径0.1μmのジルコニア粉末と平均粒径0.1μmの窒化珪素粉末と、酸化クロム (Cr2O3) をCr換算で表1に示す割合になるように混合して主成分原料粉末を調製した。その他の条件は実施例1と同様にして焼結体を作製し、評価した。結果は表1に示す。
[実施例24]
平均粒径0.9μm、純度99%の六方晶窒化硼素 (h-BN) 粉末と、平均粒径0.1μmのジルコニア粉末と、平均粒径0.1μmの窒化珪素粉末と、酸化スズ(II) (SnO) をSn換算で表1に示す割合になるように混合して主成分原料粉末を調製した。その他の条件は実施例1と同様にして焼結体を作製し、評価した。結果は表1に示す。
[比較例1〜3]
比較のために、窒化硼素、ジルコニア、および/または着色添加剤の質量比が本発明の範囲外であった点を除いて実施例4と同様にして (但し、主成分原料粉末は平均粒径0.1μmの窒化珪素粉末を場合により含有) 焼結体を作製し、評価した。結果は表1に示す。
[比較例4]
比較のため、従来の快削性結晶化ガラス系セラミックス材料について実施例と同様なスリット加工および穴加工を施したところ、材料の強度が弱く、微細加工を施すと欠け(チッピング)が発生し、精度良くきれいに穴あけすることができなかった。このセラミックス材料の各種特性や加工結果も表1に併記する。
[比較例5]
比較のため、従来の窒化アルミニウムと窒化硼素の複合快削性セラミックス材料について実施例と同様なスリット加工および穴加工を施したところ、材料の加工性が悪く、精度良くきれいに穴あけすることができなかった。このセラミックス材料の各種特性や加工結果も表1に併記する。
Figure 2005119941
表1から分かるように実施例の範囲内の条件で作製された焼結体からなるセラミックス材料を用いると、割れや欠けを生じることなく高精度な微細加工を行うことができる。しかも均一な黒色系の色合いを呈しており、画像測定などによる加工寸法測定も円滑に行なえる。さらにこの材料の熱膨張係数は従来の結晶化ガラス系セラミックス材料に比べて小さく、シリコンの熱膨張係数に近い値を示すことがわかる。
図1(A) は従来のプローブカードの断面を示す部分略式説明図、図1(B) は、貫通穴を備えたプローブ案内部品を装着したプローブカードの断面を示す略式説明図、図1(C) は貫通穴の形状を示すプローブ案内部品の略式上面図、図1(D) はその断面を示すプローブ案内部品の略式説明図である。 スリットを備えたプローブ案内部品の略式説明図である。 実施例で形成したスリット形状の説明図である。
符号の説明
1:プローブカード、2:プローブ、3、3a:プローブ案内部品、10:開口部、12:貫通穴、14:スリット

Claims (7)

  1. 主成分として、窒化硼素:30〜59.95質量%、およびジルコニア:40〜69.95質量%を含み、黒色系の色合いを備えたことを特徴とする快削性セラミックス。
  2. 主成分として、窒化硼素:30〜59.95質量%、ジルコニア:40〜69.95質量%、およびC、Si、長周期型周期表における第4周期IIIA 〜IVB族、第5周期IVA〜VB 族および第6周期IVA〜VIB族の元素から選択された1種以上の元素の単体および/または化合物:0.05〜2.5質量% (但し、単体元素換算)を含むことを特徴とする快削性セラミックス。
  3. 主成分として、窒化硼素:30〜59.95質量%、ジルコニア:40〜69.95質量%、およびSc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、MoおよびWから選択された1種以上の金属の単体および/または酸化物:0.05〜2.5質量% (但し、単体元素換算)を含むことを特徴とする快削性セラミックス。
  4. 主成分として、さらに、窒化珪素20質量%以下を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の快削性セラミックス。
  5. 25℃〜600 ℃の熱膨張係数が3〜5×10-6/℃である請求項1〜4のいずれかに記載の快削性セラミックス。
  6. 窒化硼素、ジルコニアおよび着色成分を含む主成分原料粉末と、該主成分原料粉末の1〜15質量%の焼結助剤とを混合して原料粉末を得る工程と、混合された原料粉末を高温加圧下に焼結する工程とを含む、請求項1〜5のいずれかに記載の快削性セラミックスの製造方法。
  7. プローブが通る複数のスリットおよび/または貫通穴を備えたプローブ案内部品であって、請求項1〜5のいずれかに記載の快削性セラミックスからなることを特徴とするプローブ案内部品。
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