JP4066591B2 - プローブガイド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、黒色系の色に着色されたセラミックス、特に快削性セラミックスとその製造方法に関する。この黒色系快削性セラミックスは、高強度で微細な機械加工が可能であり、また光を吸収するため、光反射が抑えられる。従って、着色処理を行わずに、画像処理測定等の測定を正確に行うことが可能となり、このような測定により加工形状の寸法測定や位置合わせを行う絶縁性の微細加工部品、例えば、半導体検査装置などに使用されるプローブガイド、の材料として最適である。本発明のセラミックスを機械加工することにより、着色処理による寸法精度の低下を伴わずに、高い加工精度で微細加工部品を容易かつ安定して製造することができ、例えば、こうして得られる部品を用いた半導体検査装置の信頼性の向上につながる。
【0002】
【従来の技術】
セラミックス材料は、機械的特性や高温特性にも優れることから、半導体製造装置向けの絶縁性構造用部材に使用できる。しかし、セラミックスは焼結時の収縮が大きいため、所望の形状、寸法を高精度で得るには研削加工が必要となり、その際にセラミックスの難加工性が問題となる。
【0003】
セラミックスの加工性を改善するため、セラミックスやガラスマトリックスにへき開性を持つ別のセラミックス、例えばマイカや窒化硼素、を分散させた、快削性セラミックスと呼ばれる材料が知られており、半導体検査装置用部材に使われているが、高精度の微細加工に必要な優れた加工性を有するものは少ない。
【0004】
高精度の微細加工と絶縁性が要求される半導体製造装置用の部品として、LSI等の半導体素子の電気的特性を検査するための検査装置に使われるプローブガイド (プローブ案内部品) がある。この検査装置は、検査する半導体素子に形成された電極パッドと同数の測定プローブを設けたプローブカードを備え、このプローブを電極パッドに同時に接触させて検査を行う。
【0005】
図1(A) に示すように、プローブカード1はセラミックスなどの絶縁材料から形成され、そのほぼ中央に、検査する半導体素子より大きく、通常は朝顔型に開いた開口部Aを備える。プローブカード1の上面には、半導体素子の電極パッドと同数の金属製の測定プローブ2が、例えば接着剤により取り付けられている。プローブ2の先端は略L字型に曲がり、開口部Aを通ってカード1の下面から突き出ている。
【0006】
プローブカード1を検査する半導体素子の上に載せて押しつけると、開口部Aから突き出た測定プローブ2の先端が、半導体素子の電極パッド (図示せず) と接触し、半導体素子の電気的特性が検査される。そのためには、多数の測定プローブが全て同時に電極パッドと確実に接触しなければならない。しかし、金属製の細いプローブは、押しつけ時の撓みにより先端の位置がずれやすく、電極パッドとの確実な接触が困難となる。
【0007】
測定プローブの精密な位置あわせを容易にするため、図1(B) に示すように、絶縁材料の板材にプローブが通る貫通穴Bを電極パッドと同じパターンで設けたプローブガイド3が、プローブカード1の開口部Aを塞ぐように設置される。それにより、各プローブ2の先端は、プローブガイド3の貫通穴Bを通って突き出るため、撓みによる横方向の動きが制限され、電極パッドと確実に接触させることができる。
【0008】
このプローブガイド3には、測定プローブ2よりやや大きな径の貫通穴Bを電極パッドと同じピッチで形成する必要がある。最近のLSIは飛躍的に高密度化が進んでおり、電極パッドのピッチが100 μm以下となることも珍しくない。例えば図1(C) に示すように、電極パッドのピッチが70μmの場合、貫通穴Bの径が60μmであると貫通穴間の壁厚み (穴間の最少距離) は10μmとなり、壁の厚みが非常に薄くなる。このように微細で薄肉の貫通穴を、例えばドリル加工により精度よく形成することがプローブガイドには必要である。
【0009】
従来のプローブガイドは、プラスチック製であるか、または特開昭58−165056号公報に提案されているように、快削性の結晶化ガラスセラミックス材料から作製されてきた。しかし、プラスチック製では高温で検査する必要性がある場合には用いることができず、また貫通穴の十分な寸法精度を得ることができない。結晶化ガラスセラミックス材料を用いた場合、高温検査への対応は可能となるが、熱膨張係数が半導体素子に比べて大きく、測定温度によっては位置ずれを起こすという問題がある。また、材料の強度が低いため、ドリル加工による穿孔時に欠けや割れがおきやすく、やはり充分な寸法精度が得られない。
【0010】
従来の結晶化ガラスセラミックスからなるプローブガイドには、色が白っぽいという別の問題点がある。プローブガイドの色が白いと、微細加工で形成した貫通穴の寸法検査のためや、プローブガイドをプローブカードに装着した際に位置合わせのために行う画像処理測定の際に、光を反射し易く、正確な測定が困難となる。また、外観上も汚れが目立ちやすく、汚れで商品価値が低下する。従って、プローブガイドのように、寸法検査や位置合わせ時に画像処理測定が適用される部品は、低反射性で汚れが目立たない黒っぽい外観とすることが好ましい。
【0011】
セラミックスの着色法として、特開昭63−139505号公報には、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化マンガン等の遷移金属酸化物を少量混入することが記載されている。また、特開昭63−236761号公報は、95%以上がジルコニアからなるセラミックスを還元処理すると、脱酸素により黒色化することが記載されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、プローブガイドの素材として好適な、容易に機械加工できる被削性と、穿孔等の機械加工時の割れや欠けを起こさない高強度とを併せ持ち、かつ黒みを帯びた低反射性の外観を有する、高強度の黒色系快削性セラミックスとその製造方法を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは先に、窒化珪素25〜60質量%と窒化硼素40〜75質量%とからなる主成分に焼結助剤を混合して焼成したセラミックスが、快削性で高強度であり、従来にない高い精度で機械加工することができることを見いだし、特許出願した (特願平11−133341号) 。
【0014】
この窒化物系の快削性セラミックスを用いると、ドリル加工によって図1(C) に示すような薄肉の貫通穴が割れや欠けを起こさずに形成できるだけでなく、図1(D) に示すような、壁厚みが5〜20μmで深さが壁厚みの15倍以上という、薄肉で深いスリットを砥石研削により精度よく (スリット間ピッチ精度±4μm以内で) 形成することができる。このような微細なスリット加工が可能となったことにより、図1(E) に示すように、貫通穴の代わりに、スリットでプローブの動きを制限した、スリット型のプローブガイドが可能となる。このセラミックスは、25〜600 ℃での熱膨張係数が3×10-6/℃以下と低くなるので、半導体素子との熱膨張係数の差が小さく、位置ずれを起こす心配がない。
【0015】
このように、上記の快削性セラミックスは、プローブガイドといった半導体製造装置用の微細加工部品の材料として理想的な特性を有しているが、上述したガラスセラミックスについて述べたのと同じ、色が白く、光反射性が高いという問題が残った。それにより、画像処理測定を利用した微細加工の寸法検査やプローブカードとの位置合わせが難しくなる。
【0016】
そこで、この窒化物系快削性セラミックスの黒色化について検討した。
まず、単純な方法として、プローブガイドの形状に微細加工を施した後、黒色の金属やセラミックスを蒸着するか、樹脂皮膜で黒色に被覆することが考えられる。しかし、剥離しやすいという欠点がある上、被覆自体が薄くても10μm近い厚みがあり、均一な膜厚を得にくいため、精度保持に支障をきたす。樹脂皮膜の場合には、高温で使用できないという問題もある。従って、被覆による黒色化は問題が多く、セラミックス自体を黒色化することが望ましい。
【0017】
公知のセラミックス着色法のうち、酸化クロムや酸化コバルト等の遷移金属酸化物を少量配合する方法で上記の窒化物系快削性セラミックスを着色してみたところ、着色成分の少量添加では、焼結体の中央部を中心とした同心円状の色むらが顕著であり、商品価値が低下すると共に、画像処理測定も不正確になる。色を濃くするために着色成分を多量に添加すると、破壊強度をはじめとする機械的特性の劣化をもたらし、加工性に悪影響を及ぼす。
【0018】
そこで別のセラミックスの着色法について検討した結果、原料粉末にジルコニアを添加し、還元性雰囲気中で焼成すると、ジルコニアが還元されてセラミックスが黒色に着色することが判明した。この着色法を利用すると、ジルコニアの添加量が少量でも、上記の窒化物系快削性セラミックスが比較的均一に黒色系に着色することができる。
【0019】
ここで黒色系とは灰色、濃紺色、濃紫色も含む。
また、このジルコニアの焼成中の還元を利用した着色法は、上記の窒化物系快削性セラミックスに限らず、白色系セラミックス全般の黒色化に適用できることも判明した。ジルコニアにより白色系セラミックスを均一に黒色系に着色できる理由は完全には解明されていないが、CrやCoに比べてZrの酸化物が還元され易いことが関係していると推測される。
【0020】
ジルコニアを用いた黒色化では、添加量が少量でも均一に着色できるため、被削性を劣化させずに均一な黒色化が可能であるとともに、ジルコニア自体が高強度セラミックス材料であるため、その添加量をある程度増やしても、上記の窒化物系セラミックスの強度に悪影響が出ないことも判明した。
【0023】
本発明によれば、プローブが通る複数のスリットおよび/または穴を備えたセラミックス製のプローブガイドであって、前記セラミックスが、窒化珪素 25 〜 60 質量%および窒化硼素 40 〜 75 質量%からなる主成分 100 質量部に対して、ジルコニアの還元により生成したジルコニウムおよび/または酸素欠陥を有するジルコニアを ZrO 2 換算で 0.1 〜 20 質量部の割合で含有する黒色系快削性セラミックスであり、前記スリットおよび/または穴が機械加工により形成されたものであることを特徴とするプローブガイドもまた提供される。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明に係る黒色系快削性セラミックスは、窒化珪素25〜60質量%と窒化硼素40〜75質量%とからなる主成分(以下、骨材という)100質量部に対して、黒色化剤としてジルコニウムおよび/またはその酸化物0.1〜20質量%を含有する。黒色化剤のジルコニウムは、原料粉末にジルコニア(ZrO2)として添加される。ジルコニア自体は白色系であるが、還元性雰囲気での焼成中に還元される間に、結晶構造が酸素欠陥型に変化したり、金属ジルコニウムにまで還元されることにより黒色化するため、セラミックス全体が黒色系の色調を呈する。
【0026】
この黒色系快削性セラミックスは、次に述べる方法により製造することができる。
まず、窒化珪素25〜60質量%と窒化硼素40〜75質量%とからなる骨材に、焼結助剤成分とジルコニアをいずれも粉末状態で混合し、原料粉末を調製する。この混合は、たとえば湿式ボールミル等により行うことができる。
【0027】
セラミックス骨材中の窒化珪素の割合が75質量%より多くなると、セラミックスの被削性が劣化し、25質量%より下回るとセラミックスの強度が低下し、いずれの場合も、高精度の微細加工が困難となる。窒化珪素の割合は、好ましくは30〜60質量%である。
【0028】
窒化硼素は、グラファイト構造の六方晶系のもの(h-BN)がよい。微細加工の際に必要とされる高強度を得る観点から、骨材粉末、特に窒化硼素の粉末は、平均粒径1μm未満のものが望ましい。
【0029】
焼結助剤は、窒化珪素や窒化硼素の焼結に従来から使用されているものから選択することができる。好ましい焼結助剤は酸化アルミニウム (アルミナ) 、酸化マグネシウム (マグネシア) 、酸化イットリウム (イットリア) 、およびランタノイド金属の酸化物およびスピネルなどの複合酸化物から得られた1種もしくは2種以上であり、より好ましくはアルミナとイットリアの混合物、もしくはこれにさらにマグネシアを添加した混合物である。
【0030】
焼結助剤の配合量は、窒化珪素と窒化硼素とからなる骨材粉末の1〜15質量%、特に3〜10質量%の範囲とすることが望ましい。配合量が少なすぎると焼結が不十分となり、焼結体であるセラミックスの強度が低下し、配合量が多すぎると、強度の低い粒界ガラス層が増加し、やはりセラミックスの強度低下を招く。
【0031】
黒色化剤として添加するジルコニア(ZrO2)は、窒化珪素と窒化硼素とからなる骨材粉末100 質量部に対して 0.1〜20質量部の範囲の割合で配合する。一般にジルコニアの配合量に応じて、焼成後のセラミックスの黒色化の強さが変化する。この配合量が0.1 質量部より少ないと、ジルコニアの還元による充分な黒色化効果がほとんど得られず、20質量部より多くなると、セラミックスの被削性が低下し、微細加工が精度よく行えなくなる。ジルコニアの配合量は好ましくは 0.1〜5質量部である。この範囲では、特に微細なスリットおよび穴加工を高精度に行うことができる。
【0032】
黒色化剤として添加したジルコニアは焼結助剤として作用することもあるが、本発明では、ジルコニアは焼結助剤からは除外する。なお、焼結助剤とジルコニアの配合量が多すぎると、骨材の割合が相対的に少なくなり、セラミックスの強度が低下して、微細加工の精度が低下することがあるので、焼結助剤とジルコニアの合計量は、骨材100 質量部に対して20質量部以下、さらには15質量部以下とすることが好ましい。
【0033】
黒色化剤として用いるジルコニアは、ZrO2単味の粉末でもよいが、ZrO2に安定化剤としてY2O3、CeO2、MgO 、CaO などの少なくとも1種を添加した、安定化または部分安定化ジルコニアの粉末であってもよい。
【0034】
ジルコニアの添加はまた、原料粉末をボールミル等で混合する際に、混合容器 (ポット) および/または混合媒体 (ボール) として、ジルコニア製または上記の安定化もしくは部分安定化ジルコニア製のものを用いることにより、これらの容器や媒体の摩耗によって、原料粉末中にジルコニアを混入させることで行うこともできる。しかし、ジルコニアの配合量が例えば骨材100 質量部に対して1質量部以上になると、この摩耗混入で必要量のジルコニアを添加するには非常に長い混合時間が必要となり、現実的ではないので、この摩耗によるジルコニアの導入を利用する場合には、外部からのジルコニアの添加も併用することが好ましい。その場合、予め実験により、一定混合条件でのジルコニアの摩耗量を調べておき、不足する量のジルコニアを外部から添加すればよい。
【0035】
所定組成に調整した原料粉末を焼成して焼結させ、セラミックスとする。本発明では、ジルコニアによる黒色化のためにジルコニアの少なくとも一部を還元する必要があるので、焼成を還元性雰囲気中で実施して、焼成中にジルコニアを還元させる。高強度の緻密なセラミックスにするため、焼成は加圧下で行うことが好ましい。
【0036】
還元性雰囲気の圧力は、大気圧、加圧、減圧のいずれでもよい。還元性雰囲気は、たとえば炉内にカーボン部材を配置したり、原料粉末またはその成形体をカーボン治具中に充填または配置したり、および/またはカーボンヒーターを加熱手段に使用することによって得るのが簡便である。
【0037】
還元性雰囲気は、カーボンを利用して得る代わりに、水素ガスや、アンモニアの分解で発生する水素と窒素の混合ガスといった、水素含有ガス雰囲気とすることも可能である。
【0038】
焼成温度は1700〜1950℃の範囲内がよい。温度が低すぎると、焼結が不十分となるとともに、ZrO2の還元黒色化が起こらず、高すぎると主原料である骨材の熱分解が起こるようになる。
【0039】
焼成は高温加圧焼結法であるホットプレスを利用して行うことができる。その場合の加圧力は20〜50MPaの範囲が適当である。ホットプレスの持続時間は温度や寸法にもよるが、通常は1〜4時間程度である。高温加圧焼結はHIP (ホットアイソスタティクプレス)により行うこともできる。この場合の焼結条件も当業者であれば適宜設定できる。
【0040】
こうして製造された窒化物系セラミックスは、焼結助剤の種類や量を適切に選択すれば、25〜600 ℃での熱膨張係数が3×10-6/℃以下となるので、半導体素子との熱膨張係数の差が小さく、プローブガイドに使用した時の位置ずれが起きにくい。このセラミックスは、被削性に優れ、かつ高強度であるので、微細なスリットまたは穴加工を高精度で行えるとともに、内部まで均一な黒色味に着色しているので、加工した後も表面が黒色系を呈し、画像処理測定などの光学的形状測定の際の光反射が少ないため、測定を円滑に行うことができ、かつ汚れが目立ちにくく、美観に優れるという特徴を持つ。
【0041】
本発明のセラミックスは、板状の形状とすることが好ましい。この板状セラミックスから、ドリルによる穴あけ加工または研削砥石によるスリット加工により、図1(C) に示すような複数の貫通穴または図1(D) に示すような複数のスリットを形成して、プローブガイドを製作することができる。もちろん、本発明のセラミックスの用途はプローブガイドに限られるものではない。絶縁性と高強度と快削性が要求され、かつ黒色が望ましい各種の用途に有用である。
【0042】
本発明の黒色系快削性セラミックスを利用すると、次のような穴あけ加工またはスリット加工の形状と精度を持つプローブガイドを製造することができる:
▲1▼穴あけ加工
穴径: 65μm以下、
穴間の壁厚み: 5〜20μm、
穴の深さ/壁厚み比: 15以上、
穴径と穴ピッチの精度:±4μm以内。
【0043】
▲2▼スリット加工
壁厚み: 5〜20μm、
深さ/壁厚み比: 15以上、
スリット間ピッチ精度:±4μm以内。
【0044】
本発明のセラミックスは、被削性が良好で、強度も高いため、壁厚みが薄くて深い穴やスリットを、加工中の割れや欠けを起こさずに、正確な形状に微細加工することができる。従って、高密度にプローブを保持することができ、かつプローブの位置あわせ精度が向上したプローブガイドが製作され、検査装置の信頼性が高まる。
【0045】
以上には、窒化珪素と窒化硼素を主成分とする快削性セラミックスの黒色化について本発明を説明したが、本発明は他の白色系セラミックスに黒色系の色調を付与するのに利用することもでできる。このような白色系セラミックスの例としては、アルミナ、マグネシア、窒化硼素、これらの1種以上を含む複合材料などが例示される。
【0046】
この場合も、黒色化剤として添加するジルコニアの種類や添加量は上記と同様でよく、やはり焼成後のセラミックスの黒色化の程度はジルコニアの添加量に依存する傾向がある。焼成も同様に還元性雰囲気中で行って、少なくとも一部のジルコニアを焼成中に還元することが、黒色化に必要である。焼成温度はセラミックスや焼結助剤の種類に応じて適宜設定すればよい。成形法は、用途に応じて広範囲の方法から選択することができる。セラミックスの緻密化が重要ではない用途では、スリップキャスティング法といった湿式成形法を利用することも可能である。
【0047】
【実施例】
以下に、本発明に係る黒色系快削性セラミックスに関する実施例および比較例を示す。実施例および比較例中の%および部は、特に指定しない限り、質量%および質量部である。
【0048】
(実施例1〜3)
平均粒径0.5 μm、純度99%の六方晶窒化硼素(h-BN)粉末と、平均粒径0.2 μmの窒化珪素粉末とを、表1のNo.1〜3に示す割合で混合して得た骨材粉末100 部に対して、焼結助剤としてアルミナ2部とイットリア6部を加え、エチルアルコールを溶媒として湿式ボールミル混合を行った。
【0049】
ボールミル混合は、ポリエチレン製ポット中で、混合媒体として3モル%のイトリアを含有する部分安定化ジルコニアボールを用いて行った。ボールからのジルコニア混入量が0.5 %となるように混合時間を調整し、これと合わせた全ジルコニア混入量が2%となるように、3モル%イットリアを含有する部分安定化ジルコニア粉末を、予めボールミルに添加しておいた。
【0050】
ボールミルでの混合により得られたスラリーを、減圧エバポレーターで乾燥させてエタノールを除去し、焼成用の原料粉末を得た。この原料粉末を黒鉛製ダイスに充填し、窒素雰囲気中で30MPaの圧力を加えながら1850℃にて2時間ホットプレス焼結を行って、65×65mm、厚み10mmの板状のセラミックス焼結体を得た。この場合、ダイスの黒鉛の存在により、焼成雰囲気は還元性雰囲気となる。得られた焼結体の外観は灰色の色調を帯び、骨材の2%という少量のジルコニアの含有でも、還元性雰囲気中での焼成により、セラミックスが黒色化することが実証された。
【0051】
この焼結体から試験片を切り出し、破壊強度を3点曲げ試験で測定した。また、被削性を評価するため、超硬−K10種工具を用いて、研削速度18 m/min、送り速度0.03 mm/rev 、切り込み0.1 mmの条件で旋削試験を行い、5分後の被削材の表面粗さと工具の逃げ面摩耗幅 (工具の摩耗の程度を示す) を測定した。これらの値が小さいほど、被削性が良好である。さらにこの焼結体の熱膨張係数を室温 (25℃) 〜600 ℃の範囲で測定した。
【0052】
この焼結体を、厚さ300 μmの薄板状に切り出した後、直径50μmの超硬ドリル (材質SKH9) を用いて、図1(C) に示すように、壁厚み10μmで縦20列 (合計200 個) の穴あけ加工を行った。穴の直径は60μm、深さは300 μmである。
【0053】
得られた貫通穴の穴径と穴ピッチの精度を測定し、
この精度が±4μm以内で、割れや欠けがない場合を○、
穴あけ加工は可能であるものの、精度が不十分か、割れや欠けが発生した場合を△、
ドリルが折れるなどして穴あけ加工が不可能な場合を×、
と評価した。
【0054】
また、この焼結体に、研削砥石 (レジンボンドダイヤモンド砥石#200、厚み40μm、外径50 mm)を用いたスリット加工により、図1(D) に示す形状のスリット (幅=40μm、壁厚み=15μm、深さ=300 μm) を50個形成した。
【0055】
スリット加工は可能であるが、精度が不十分、 (ピッチ精度が±4μmを超える) か、割れおよび/ 欠け (チッピング) が発生した場合を△、
十分な精度でスリット加工が可能で、割れや欠けが発生しない場合を○と評価した。
【0056】
上述のスリットおよび穴加工を施したセラミックス焼結体について、加工部を含めた表面の色むらの有無 (着色の均一性) の検査を目視観察により行った。
均一に着色されていれば○、
むらなどがあれば×、
とした。
【0057】
色調についても検査し、
加工形状 (穴径や穴加工−位置など) の画像処理測定が円滑に行うことができれば黒色化度○、
光の反射などで計測がスムーズにできなかった場合を△、
とした。
【0058】
以上の調査結果を表1にまとめて示す。また、骨材の窒化珪素:窒化硼素の質量比が40:60である焼結体を穴あけ加工した場合の表面を示す走査型電子顕微鏡写真の1例を図2に示す。
【0059】
(実施例4〜6)
実施例1〜3と同様にしてセラミックス焼結体を作成したが、本例では、窒化珪素:窒化硼素の質量比を30:70で一定とし、ボールミルへの部分安定化ジルコニアの添加量を変化させて、ボールからの摩耗混入粉も合わせて、表1に示すジルコニア含有量の原料粉末が得られるようにした。得られた焼結体の破壊強度、被削性、熱膨張係数、スリットならびに穴あけ加工、色調、黒色化度を実施例1〜3と同様にして調査した結果を表1に併せて示す。なお、いずれの場合も、焼結体の色調は実施例1〜3と同じであったが、ジルコニアの含有量に応じて色の濃さは変化した。
【0060】
(比較例1、2)
窒化硼素粉末と窒化珪素粉末の質量比が本発明の範囲外であった点を除いて、実施例1〜3と同様にして焼結体を作製した。
【0061】
(比較例3、4)
窒化珪素:窒化硼素の質量比を40:60で一定とし、ジルコニアの含有量を本発明の範囲外で変化させた。比較例3では、混合時のボールからの摩耗混入粉も含めた全ジルコニア混入量が25質量%となるように原料粉末を作製した。比較例4では、ボールミル時のジルコニアの摩耗混入粉が0.05質量%となるように混合時間を調節し、ジルコニア粉末の添加は行わなかった。原料粉末の焼成は実施例1〜3と同様に実施して、焼結体を得た。
【0062】
(比較例5)
実施例1と同様に、窒化珪素:窒化硼素の質量比が40:60の骨材粉末に焼結助剤を添加した。これに着色剤として、モリブデン酸(H2MoO4)を、骨材粉末100 部に対してMoが0.1 部となる量で添加し、ポリエチレン製のポット内で混合媒体としてナイロン製ボールを使用して、湿式ボールミルにより混合し、乾燥して原料粉末を得た。この原料粉末を実施例1〜3と同様に焼成して、焼結体を得た。
【0063】
以上の比較例1〜5のセラミックス焼結体についても、破壊強度、被削性、熱膨張係数、スリットならびに穴あけ加工、色調、黒色化度を実施例1〜3と同様にして調査した結果を表1に併せて示す。
【0064】
(比較例6)
プローブガイドの従来材として、Al2O3-SiO2-K2O系の快削性結晶化ガラスセラミックス材料の板材を用意した。この従来材についても、実施例1〜3に述べたのと同様の穴あけ加工およびスリット加工を施したところ、材料の強度が弱く、微細加工を施すと、図3に示すように、欠け (チッピング) が発生し、精度良くきれいに穴あけすることができなかった。また、この従来材は白色を呈し、画像処理測定の際に、光の反射のため、穴位置の測定が困難であった。この従来材の着色以外の調査結果も表1に併せて示す。
【0065】
【表1】
表1から分かるように、従来のガラスセラミックス材料は、熱膨張係数が著しく大きい上、強度が弱い。そのため、穴あけ加工で簡単に欠けてしまい、きれいに穴をあけることができない。
【0066】
これに対し、本発明の窒化物系のセラミックスは、熱膨張係数が小さい。そして、骨材の窒化珪素:窒化硼素の質量比が25:75〜60:40の範囲内であると、高強度で被削性も良好となるため、割れや欠けを生じることなく、高精度の微細加工を行うことができる。さらに、ジルコニアを骨材100 部に対しては 0.1〜20部の範囲内の量で配合することにより、焼成中のジルコニアの還元により、被削性に悪影響を及ぼさずに、均一に黒色に着色したセラミックスが得られる。従って、本発明のセラミックスは、プローブガイドのように、壁厚みが薄く、深い穴やスリットを高密度で形成する部材の加工素材として最適である。
【0067】
しかし、骨材の窒化珪素と窒化硼素の質量比やジルコニアの配合量が多すぎると、強度と被削性の少なくとも一方が低下した。ジルコニアの配合量が少なすぎると、黒色化は均一であるものの、着色度が不十分で、画像処理測定が困難となった。着色剤がジルコニア以外であると、着色が不均一になった。
【0068】
【発明の効果】
本発明の黒色系快削性セラミックスは、薄い壁厚みで幅または直径が小さく深いスリットまたは貫通穴を精度よく形成できるので、高密度にプローブを所定位置に保持するプローブガイドをセラミックスから製作することが可能となる。また、このセラミックスが内部まで均一に黒色化しているため、加工形状の画像処理測定検査を反射光で妨害されずに円滑に行うことができ、セラミックス焼結体の熱膨張係数が小さいことから温度変化による位置ずれも起きにくいので、検査装置の信頼性が非常に高まる。その結果LSIの高密度化に対応可能な半導体素子の検査装置が実現できる。さらに、汚れが目立たない色調であるので、商品価値が低下しにくい。
【0069】
また、本発明に係るジルコニアの焼成中の還元を利用したセラミックスの黒色化は、ジルコニアとセラミックス原料との反応を利用したものではなく、ジルコニア自体の還元で黒色化するものであるから、白色系セラミックス一般に応用でき、その適用範囲は広い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A) はプローブカードの断面を示す説明図、図1(B) はプローブガイドを備えたプローブカードの断面を示す説明図、図1(C) はプローブガイドの貫通穴の上面 (左図) および断面 (右図) を示す説明図、図1(D) は本発明のセラミックスで加工可能な微細スリット形状を示す説明図、図1(E) はスリットを備えたプローブガイドの説明図である。
【図2】 本発明のセラミックスの穴あけ加工後の表面を示す走査型電子顕微鏡写真である。
【図3】 従来のガラスセラミックスの穴あけ加工後の表面を示す走査型電子顕微鏡写真である。
Claims (1)
- プローブが通る複数のスリットおよび/または穴を備えたセラミックス製のプローブガイドであって、前記セラミックスが、窒化珪素25〜60質量%および窒化硼素40〜75質量%からなる主成分100質量部に対して、ジルコニアの還元により生成したジルコニウムおよび/または酸素欠陥を有するジルコニアをZrO2換算で0.1〜20質量部の割合で含有する黒色系快削性セラミックスであり、前記スリットおよび/または穴が機械加工により形成されたものであることを特徴とするプローブガイド。
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