JP2009209005A - プローブ案内部材 - Google Patents

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【課題】 高熱伝導性で、優れた精密加工性を持ち、シリコンに近い熱膨張を示す半導体素子の検査に用いるプローブ案内部材を提供する。
【解決手段】 窒化ホウ素37〜44質量%、窒化アルミニウム54〜60質量%、イットリアを含む焼結助剤1〜4質量%かつ相対密度92%以上のBN−AlN複合焼結体を用いるプローブ案内部材。熱伝導率70W/mK以上、熱膨張係数2.5〜3.5ppm/K、ショア硬度45〜58であるプローブ案内部材。 最大粒径10μm以下の窒化アルミニウム、GI値3〜10の窒化ホウ素、イットリア1〜3質量%及びアルミナ3質量%以下(0質量%を含む)の原料を用いて、圧力10〜30MPa、温度1,750〜1,900℃、保持時間1〜3時間のホットプレス焼成を用いるプローブ案内部材の製造方法。
【選択図】 なし

Description


本発明は、切削、研削、穴空け等、微細かつ精密な加工を施すことができるプローブ案内部材及びその製造方法に関するものである。
LSIやVLSI等の半導体では、回路の高精度、微細化が進行しており、これらの素子の電気的特性を検査する装置にも対応する技術が要求されている。検査する素子に形成された電極は全て測定しなければならないが、測定時には触針(プローブ)は各々絶縁された状態で、案内部品を通して電極に接するので、プローブの案内部品は、素子の電極に匹敵するレベルで、高精度、微細な加工が施される。
このような高精度加工を施した部品を得るために、当然ながら、素材は加工性が良好な、すなわち快削性が必要であるが、それ以外にもいくつかの要求を満たさなければならない。先ず、加工時に発生する応力で変形が生じないように、低硬度で高熱伝導かつ低熱膨張性が求められる。但し、あまり熱膨張率が小さいとシリコンとの熱膨張差が大きくなって、実際に使用する際に寸法誤差を生じるため、シリコンの熱膨張率と同程度または少し小さい程度が望ましい。低硬度が要求されるのは、加工工具刃先の摩耗を抑制するためで、摩耗が短時間で進むと加工精度が低下してしまう。
低硬度で低熱膨張且つ高熱伝導性で絶縁性の快削性セラミックスとしては、六方晶窒化ホウ素が良く知られている。しかしながら、窒化ホウ素は、代表的な難焼結性材料で、高密度の焼結体を得ることが困難で、C軸方向に層間剥離する摺動性材料であるため、ダストフリー化が難しいという欠点があり、そのままでは半導体製造プロセスにおいて、致命的と言わざるを得ない。この問題を解決するために、他のセラミックスと組み合わせて使用する技術が多数提供されており、プローブ案内部品としてもジルコニアや窒化ケイ素との組み合わせが公知である。(特許文献1、特許文献2)
しかしながら、窒化ケイ素は低熱膨張性材料であるため、窒化ホウ素との複合材がシリコンに近い熱膨張係数を得るためには、ジルコニアを多量に添加する必要があり、その結果、窒化ケイ素や窒化ホウ素の持つ高熱伝導性が損なわれてしまう。また、窒化ケイ素は、高強度、高靱性化する成分としても知られるが、そのメカニズムは、柱状のβ晶を粒成長させることで発現する繊維強化型であるため、多量に添加してダストの発生をなくすと、快削性そのものが損なわれてしまい、発達した柱状粒子を含む材料微構造は精密加工時に加工工具の刃先の逃げが生じ易い。すなわち、窒化ケイ素を多量に含む材料は、プローブ案内部品には適切であるとは言えない。
特開2001−3454480号公報 特開2003−286076号公報
本願発明の目的は、高熱伝導でシリコンに近い熱膨張係数を持ち、かつ精密加工性を有して半導体素子の検査工程に好適なBN−AlN系のプローブ案内部材を提供することである。
本願発明は、窒化ホウ素37〜44質量%、窒化アルミニウム54〜60質量%、イットリアを含む焼結助剤1〜4質量%かつ相対密度92%以上のBN−AlN複合焼結体を用いることを特徴とするプローブ案内部材である。
本願発明におけるBN−AlN系の複合焼結体は、以下の実施態様を有していることが好ましい。
(1)熱伝導率70W/mK以上であること。
(2)熱膨張係数が2.5〜3.5ppm/Kであること。
(3)ショア硬度45〜58であること。
プローブ案内部材の使用状況から考えて、上記(1)〜(3)が求められる温度域は、室温〜125℃の範囲内である。
本願発明のBN−AlN系の複合焼結体を得るために、以下の製造方法を提案するものである。
先ず原料として、
(1)最大粒径10μm以下の窒化アルミニウム
(2)GI値3〜10の窒化ホウ素
(3)イットリア1〜3質量%
(4)アルミナ3質量%以下(0質量%を含む)
を用い、以下の条件でホットプレス焼成するものである。
(5)圧力10〜30MPa
(6)温度1,750〜1,900℃
(7)保持時間1〜3時間
本発明によれば、高熱伝導性で、優れた精密加工性を持ち、シリコンに近い熱膨張を示すプローブ案内部材を得ることが出来る。
本願発明に用いる素材は、BN−AlN系複合体である。この材料自体は、従来から公知の材料であり、AlN単身系に比べて加工し易く、BN単身系に比べて高熱伝導性かつ高熱膨張性であることが知られている。本願発明の特徴は、高熱伝導性に加えて、精密加工性に優れ、かつシリコンに近い熱膨張係数を有するプローブ案内部材とする点である。従来のBN−AlN系材料は、AlN材の改良を目的としていたため、主としてAlNリッチの組成が検討されており、市販のBN−AlN系材料や部品もAlN70〜85質量%の範囲が使用されている。これに対して本願発明の素材ではAlN54〜60質量%の組成が採用される。この組成は、イットリアの含有量を2質量%とした場合のBN−AlN系複合体で換算すると、AlNが47.1〜53.6体積%に相当する。この組成に限定されるのは、精密加工性を確保するためであり、特にプローブ案内部材として最も重要視される多数の細穴加工には好適である。
プローブ案内部材の細穴は、直径50〜150μmの場合が多く、一つの部品に500〜20,000個の穴の加工が施される。この場合、精密加工性とは、具体的に、(1)
穴そのものの形状の精度、(2)穴位置の精度で測られる。(1)は設定した穴径とのズレ及び真円度が目安となり、(2)は穴中心位置または穴間隔の設定値とのズレが目安となる。例えば、直径100μmの穴を50μm間隔で開ける場合、精密加工性に劣る材料では、直径115μmの穴となり、穴間隔は20μmになってしまうことがある。更に、穴間隔が狭い場合は、穴間の絶縁を保つことが出来なくなる。また、素子の電極位置とのズレが大きくなって検査が出来なくなることもある。
BN系材料は本来加工性に優れているが、複合材にした場合、このような不具合が発生するのは、BNがセラミックスとしては、非常に柔らかい材料であるため、複合化する相手材との硬さ(硬度)に差があることに起因している。つまり、窒化アルミニウムのような硬い材料が多いと当然加工し難いが、逆に少なすぎても、柔らかい材料の中に硬い材料が点在している状態になって、硬い材料に当たった工具に逃げが生じ、穴形状や穴位置に設定値とのズレが生じる。つまり材料内に硬さの分布があると精密加工が出来なくなる。
窒化アルミニウムは、通常の焼結方法では、窒化ホウ素のような鱗片状や窒化ケイ素のような柱状等のような特異的な粒子形状を取ることはないため、窒化ホウ素中に偏在していなければ、ある程度以上の窒化アルミニウムの存在によって硬さの分布が不均一とはならないで、工具の逃げなどが生じ難い材料となる。一方、窒化アルミニウムが多いと材料自体の硬さが窒化アルミニウムに近づくため窒化ホウ素の持つ加工性が低下していく。BN−AlN系材料をプローブ案内部材とするためには、特定の組成を採用して、精密加工性を確保しなければならない。これに相当する範囲が、窒化ホウ素37〜44質量%、窒化アルミニウム54〜60質量%である。
窒化アルミニウムも窒化ホウ素も難焼結性の材料であり、それだけでは、ホットプレスやホットアイソスタチックプレスで高温にしても、高密度な焼結体を得ることは難しいが、焼結助剤を用いることで、比較的容易に緻密な焼結体が得ることが出来る。助剤としては、通常、酸化物が用いられる。窒化ホウ素の助剤としては、酸化ホウ素や酸化カルシウム、アルミナが用いられる。窒化アルミニウムの助剤としては、イットリアをはじめとした希土類酸化物やアルミナ、マグネシア、カルシア、リチアなどがよく知られている。本願発明の組成に於いては、窒化アルミニウムの助剤だけを用いることでも十分緻密な焼結体が得られる。特にイットリアは効果が大きく、安定した焼結体が得られやすい。但し、助剤を余り多く添加すると変色や強度低下の原因となり易いため、添加量としては、1〜4質量%が適切である。また、アルミナはイットリアと共に添加すると、より効果を挙げやすいが、アルミナの添加は熱伝導率の低下を招き易いため、3質量%以下が適切であり、好ましくは2質量%以下である。
本願発明のプローブ案内部材は精密加工を施すため、粒子間等の空隙は少ない方が好ましく、少なくとも相対密度92%以上が必要であり、好ましくは94%以上である。相対密度は、理論密度に対する実測の密度の割合で求められるものであり、密度の測定は、簡便には形状を測定して体積を求め、重量で割って求められるが、より正確な値は、JISR 2250に準拠して、適切に選んだ試片を空気中と水中に浸かっている状態で秤量し、空気中の質量を浮力(体積に相当)で除することにより求める(アルキメデス法)。理論密度は、窒化アルミニウムと窒化ホウ素及び助剤の各個別成分の理論密度を加重平均して求められるものである。相対密度92%以上では、粒子間の連通細孔が殆どなくなり、精密加工を施しても大きな欠陥が生じ難い。
前述のような組成、密度を持つプローブ案内部材は、従来用いられている窒化ケイ素、ジルコニアを多量に含む窒化ホウ素の複合焼結体に比べて高熱伝導性を発現する。従来用いられてきた部材は、20〜30W/mK程度であり、窒化ホウ素の高熱伝導性が活かされているとは言い難いものである。この程度の熱伝導では、素子の発熱や、加熱下で素子を測定する際に、温度分布が生じて電極の位置ズレ、即ち測定誤差の発生となり易い。8インチや12インチなどの大きなウェハーを測定する際には特に敏感であり、プローブ案内部材としては高熱伝導性素材が好ましい。本願発明の部材では、従来部材に対して十分優位な熱伝導性を有するものであり、70W/mK以上である。
本願発明の部材は、素子の電極にプローブを接するための案内をするものであるので、当然、熱膨張係数もシリコンに近い方が位置ズレ等は生じ難くなるが、シリコンよりも大きい熱膨張係数であると、加工時に温度が上がった後、部品としてセットする常温までに熱収縮が生じてしまうため、シリコンより少し小さい熱膨張係数を有する部材であることが好ましい。具体的には2.5〜3.5ppm/Kである。熱膨張係数の測定はJIS R 1618に示されている方法に準拠して測定するが、使用温度を考えれば、測定温度範囲は室温から150℃程度で十分である。
本願発明の部材に精密加工を施す際には、穴位置や穴径などの精密加工性から言えば、前述の如く窒化アルミニウムや助剤がリッチなの組成の方が好ましいが、多過ぎると硬度が高くなるため、加工時間が長くなり、穴を開ける工具の損傷が早くなるなど生産性が低下する。特に微細な穴を多数開ける場合には、加工コストは素材コストを遙かに上回ることから、適切な範囲の硬度が好ましく、ショア硬度で45〜58の範囲が好ましい。ショア硬度は、JISB 7727に測定方法が示されているが、小型の測定器、サンプルで、簡便に測定することが出来る。
上記の様な熱伝導率、熱膨張係数、ショア硬度を有する素材は、窒化アルミニウムと窒化ホウ素の組成以外に以下の条件を適用することで得られる。
先ず原料として、
(1)最大粒径10μm以下の窒化アルミニウム
(2)GI値3〜10の窒化ホウ素
(3)イットリア1〜3質量%
(4)アルミナ3質量%以下(0質量%を含む)
を用い、以下の条件でホットプレス焼成する。
(5)圧力10〜30MPa
(6)温度1,750〜1,900℃
(7)保持時間1〜3時間
(3)、(4)の助剤については、既述の通りであるが、(1)窒化アルミニウムの最大粒径は、加工時の欠陥サイズに関係する。大きな窒化アルミニウム粒子があると周辺の窒化ホウ素リッチな組成の部位が先に加工され、工具の逃げとなって現れる。また、加工時に粒子が脱落するとそのまま欠陥となる。50〜100μmの直径の細穴加工では、この様な欠陥は10μm以下に抑制されるべきであるため、最大粒径10μm以下の窒化アルミニウム原料粉を用いる。粒径の測定方法には各種の方法があるが、このレベルの粒径ではレーザー回折・散乱法がもっとも安定しており、本願発明でも採用する。具体的にはJIS R 1629に準拠して行えばよい。懸濁液の調整方法を例示すると、ヘキサメタリン酸0.2質量%溶液中に、ホモジナイザーで3〜5分分散する。測定は日機装社のマイクロトラックSPA−MODEL−7997及び相当品で行う。
(2)窒化ホウ素のGI値の設定については、焼結性に関わる。GI値とは、黒鉛化指数とも言い、GraphitizationIndexの略称で、結晶性を表す指数である。粉末X線回折で(100)、(101)及び(102)面の回折線の積分強度を各々I100、I101、I102としたときに、次式で表される(J.Thomas,etal,J.Am.Chem.Soc.84,P.4619 (1962))。
GI=(I100+I101)/I102
GI値は小さくなるほど、結晶性が高いことを示しており、理論値では1.6が最小値であるが、実際には配向その他によって1位の値を取ることもある。窒化ホウ素は非常に焼結し難い材料で、昇温によって、酸素を含む低結晶性の粒子から吐き出されたホウ酸系の液相中で高結晶性の粒子が成長して絡み合い、接することで保形し、これを焼結と称しているため、酸化物のような収縮は殆ど生じない。従って、低結晶性の粉末ほど焼結し易いが、低結晶性の粒子は、酸素含有量が多く窒化アルミニウムとの複合体では熱伝導率が低くなり易い。また、低結晶性のものほど一次粒子は微細であるが、強固な凝集粒子を形成し易い特徴がある。すなわち、焼結性は保持しながら、高熱熱伝導性で凝集粒子の少ない焼結体を得るためには、適切なGI値を有する窒化ホウ素原料を選択する必要があり、具体的にはGI値3〜10の窒化ホウ素である。
本願発明の部材は、前述の原料を用いてホットプレス焼成することによって得られる。焼成条件は原料粉や助剤によっても異なるが、温度1,750〜1,900℃、圧力10〜30MPa、保持時間1〜3時間の範囲である。保持温度は窒化アルミニウムの粒成長を防ぐために低温が好ましいが、低温過ぎると密度が上がらない。圧力は低い方がコスト的に有利であるが、低圧過ぎると十分な密度が得られない。保持時間は温度、圧力によって適正値は異なるが、窒化アルミニウムの粒成長を防ぐためには短時間が好ましいが、余り短時間過ぎると焼結体内の特性の分布が大きくなり易い。
更に、本願発明の部材の原材料は、高純度であることが必要である。半導体素子に接する検査装置に用いることからも、金属不純物は少ない方が好ましく、例示すれば、鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、銅の重金属やナトリウム等のアルカリ金属不純物の合計が、0.1質量%以下、特に好ましくは、0.01質量%以下である。
以下実施例により、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
先ず原料粉末は以下の方法で調整した。市販の六方晶窒化ホウ素粉末A(比表面積33m/g、平均粒径4.0μm、GI値5)、市販の窒化アルミニウム粉末(純度97.8質量%、平均粒径1.3μm)市販のイットリア(純度99質量%、平均粒径0.3μm)、及びアルミナ(比表面積13.5m/g、純度99.99質量%以上)を、表1に示す所定の割合に混合した。混合は特級エタノール試薬を溶媒としてアルミナ製のボールを混合媒体とするボールミルで24時間行って、濾過、真空乾燥した。また、現行材の比較例として、窒化アルミニウムの替わりに市販の窒化ケイ素(α化率92%、平均径0.7μm、純度99質量%以上)をくわえたもの及び市販のAlN白板(厚さ0.635mm、熱伝導率180W/mK)も採用した。
各原料を内径が直径50mmの黒鉛製のダイスにセットしてホットプレス(HP)焼結した。焼結条件も表1に示す。焼結体は取り出した後、外形を1mm程度研削し、アルキメデス法で相対密度を算出した。直径25mm、厚さ1mmに加工して、NETZSH社のFlash Apparatus LFA 447 Nanoflashを用いて熱伝導率を測定した。幅4mm×長さ4mm×厚さ20mmに加工して、RIGAKU社のTMA8301を用いて、室温〜125℃の熱膨張係数を測定した。幅20mm×長さ20mm×厚さ2mmのサンプルを加工して今井精機社製ショア硬度計D型を用いてショア硬度を測定した。幅10mm×長さ40mm×厚さ1mmのサンプルを加工して、マシニングセンターで直径100μmのマイクロエンドミルの穴加工を乾式で行った。穴センターで150μmピッチ(穴−穴の隔壁設定値50μm)の穴を連続30穴開けて、表面の最大穴径と裏面のセンター位置の最大ズレを、CNC光学測定器(測定精度5μm)を用いて測定した。加工条件は、回転数8,000rpm、加工速度10mm/min.である。これらの結果を表2に示す。
Figure 2009209005
Figure 2009209005


表2の測定結果から明らかなように、本発明の実施例では、いずれも比較的高密度で適切なショア硬度を示し、加工性も良好であり、プローブ案内部品のような精密加工部品に好適であった。また、70W/mK以上の高熱伝導率で且つ適切な熱膨張係数を有するものであったのに対し、適切な組成範囲に入っていない比較例1及び2では加工性に劣り、特に窒化アルミニウムが過剰である比較例1や窒化ケイ素を用いた比較例4、AlN白板を用いた比較例5ではマイクロエンドミルが折れてしまい、加工性に劣ることが判った。また、相対密度が低い比較例2及び3は熱膨張係数が小さく、ショア硬度も小さすぎるため、加工性に劣っていた。尚、組成範囲から外れている比較例1、相対密度が範囲外である比較例3、窒化ケイ素を用いた比較例4では熱伝導率も低く、高熱伝導性とは言い難い。
本発明のプローブ案内部材は、精密加工性に優れ、高熱伝導性で適切な熱膨張係数を有しているため、従来材料に比べて安価に作製することが出来、正確に半導体素子の検査を行うことが出来る。特に今後、更に大型のシリコンウェハーを使って更に微細な電極構造を持った素子が普及することが予想されるため、本発明のプローブ案内部材の必要性が益々高まって行く。

Claims (3)

  1. 窒化ホウ素37〜44質量%、窒化アルミニウム54〜60質量%、イットリアを含む焼結助剤1〜4質量%かつ相対密度92%以上のBN−AlN複合焼結体を用いることを特徴とするプローブ案内部材。
  2. 熱伝導率70W/mK以上、熱膨張係数2.5〜3.5ppm/K、ショア硬度45〜58であることを特徴とする請求項1記載のプローブ案内部材。
  3. 最大粒径10μm以下の窒化アルミニウム、GI値3〜10の窒化ホウ素、イットリア1〜3質量%及びアルミナ3質量%以下(0質量%を含む)の原料を用いて、圧力10〜30MPa、温度1,750〜1,900℃、保持時間1〜3時間のホットプレス焼成を用いることを特徴とする請求項1又請求項2に記載のプローブ案内部材の製造方法。
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