JP2017172770A - 回転機械の停止方法及び回転機械の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転機械の停止方法及び回転機械の制御装置において、回転機械の停止時における危急軸受への衝撃力を緩和して損傷を防止する。【解決手段】ラジアル磁気軸受13に支持されて回転する回転軸12の回転を停止する工程と、回転軸12の回転停止後にラジアル磁気軸受13により回転軸12を危急軸受15における水平方向側の内面に接触させる工程と、ラジアル磁気軸受13により回転軸12を危急軸受15の内面に沿って下降させる工程とを有する。【選択図】図1
Description
本発明は、羽根車が設けられる回転軸を磁気軸受により支持する回転機械において、この回転機械を安定して停止させる回転機械の停止方法、回転機械の制御装置に関するものである。
ターボ冷凍機は、電気電子関連工場のようなクリーンルームを有する大型の工場空調や、地域冷暖房などの用途に幅広く使用されている大容量の熱源機器である。ターボ冷凍機は、ターボ圧縮機、凝縮器、蒸発器などの構成機器がユニット化して構成されている。このうち、ターボ圧縮機は、回転駆動部を構成する電動機と、この電動機により回転駆動する回転軸及び複数のインペラを有する圧縮部を備えている。このターボ圧縮機にて、回転軸は、軸受部により回転自在に辞されているが、軸受部として磁気軸受を適用しているものがある。
このような技術として、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。
回転軸が磁気軸受により支持されたターボ圧縮機では、磁気軸受に磁力を作用させ、回転軸を吸引させることで浮上させ、回転軸の中心が機器の中心に位置するように、磁気軸受へ流す電流量を調整して回転軸の位置を調整する。そして、ターボ圧縮機の停止時には、回転軸の回転停止後、磁気軸受に作用する磁力をなくし、吸引により浮上していた回転軸を自重により下降させ、別途設けた危急軸受により支持するようにしている。このとき、磁気軸受に作用する磁力を徐々に減少させることで、回転軸をゆっくりと下降させるように制御することは難しく、回転軸の下降時に危急軸受に接触するときに大きな衝撃力が作用し、危急軸受が損傷してしまうおそれがある。
本発明は上述した課題を解決するものであり、回転機械の停止時における危急軸受への衝撃力を緩和して損傷を防止する回転機械の停止方法及び回転機械の制御装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するための本発明の回転機械の停止方法は、磁気軸受に支持されて回転する回転軸の回転を停止する工程と、前記回転軸の回転停止後に前記磁気軸受により前記回転軸を危急軸受における水平方向側の内面に接触させる工程と、前記磁気軸受により前記回転軸を前記危急軸受の内面に沿って下降させる工程と、を有することを特徴とするものである。
従って、回転軸の回転停止後、回転軸は、危急軸受の内面に接触してこの危急軸受の内面に沿って下降することで、回転軸が自重により直ちに下降することはなく、回転軸と危急軸受との衝撃力が緩和されて危急軸受の損傷を防止することができる。
本発明の回転機械の停止方法では、前記回転軸の回転停止後に前記磁気軸受により前記回転軸を鉛直方向の上方側に移動して前記危急軸受の内面に接触させてから下降させることを特徴としている。
従って、回転軸の回転停止後に回転軸を鉛直方向の上方側に移動して危急軸受の内面に接触させることで、移動方向が重力方向と逆方向となり、回転軸と危急軸受との接触時における衝撃力を容易に緩和させることができる。
本発明の回転機械の停止方法では、前記回転軸の回転停止後に前記磁気軸受により前記回転軸を鉛直方向の斜め上方側に移動して前記危急軸受の内面に接触させることを特徴としている。
従って、回転軸の回転停止後に回転軸を鉛直方向の斜め上方側に移動して危急軸受の内面に接触させることで、移動方向が重力方向に逆らう斜め上方となり、回転軸と危急軸受との接触時における衝撃力を容易に緩和させることができると共に、磁気軸受の吸引力を低く設定することができ、電力消費を抑制することができる。
本発明の回転機械の停止方法では、前記回転軸の回転停止後に前記磁気軸受により前記回転軸を水平方向に移動して前記危急軸受の内面に接触させてから下降させることを特徴としている。
従って、回転軸の回転停止後に回転軸を水平方向の上方側に移動して危急軸受の内面に接触させることで、移動方向が重力方向に直交する水平方向となり、回転軸と危急軸受との接触時における衝撃力を容易に緩和させることができると共に、磁気軸受の吸引力を低く設定することができ、電力消費を抑制することができる。
また、本発明の回転機械の制御装置は、中空形状をなすケーシングと、前記ケーシング内に収容される回転軸と、前記回転軸を前記ケーシングに回転自在に支持する磁気軸受と、前記磁気軸受の機能停止時に前記回転軸を前記ケーシングに回転自在に支持する危急軸受と、前記回転軸を駆動回転するモータと、前記ケーシング内で前記回転軸に設けられる羽根車と、を備える回転機械において、前記回転軸の回転停止後に前記磁気軸受の吸引力を変更して前記回転軸を前記危急軸受の内面に沿って下降させる、ことを特徴とするものである。
従って、回転軸の回転停止後に、磁気軸受の吸引力を変更して回転軸を危急軸受の内面に沿って下降させることで、回転軸が自重により直ちに下降することはなく、回転軸と危急軸受との衝撃力が緩和されて危急軸受の損傷を防止することができる。
本発明の回転機械の制御装置では、前記磁気軸受は、前記回転軸の外周面に所定隙間をもって対向すると共に、前記回転軸の軸心を通って直交する鉛直線及び水平線の間で周方向に所定間隔を空けて配置される複数の電磁石を有し、前記回転軸の回転停止後に鉛直方向の上方側で水平方向の一方側に位置する前記電磁石の吸引力を上げて前記回転軸を前記危急軸受の内面側に移動し、前記回転軸が前記危急軸受の内面に接触してから鉛直方向の上方側で水平方向の一方側に位置する前記電磁石の吸引力を下げて前記回転軸を下降させることを特徴としている。
従って、回転軸の回転停止後に回転軸を鉛直方向の斜め上方側に移動して危急軸受の内面に接触させてから下降することで、移動方向が重力方向に逆らう斜め上方となり、回転軸と危急軸受との接触時における衝撃力を容易に緩和させることができる。
本発明の回転機械の制御装置では、前記回転軸が前記危急軸受の内面に接触してから鉛直方向の上方側で水平方向の一方側に位置する前記電磁石の吸引力を下げて前記回転軸を下降させるとき、鉛直方向の下方側で水平方向の一方側に位置する前記電磁石の吸引力を上げて前記回転軸を下降させることを特徴としている。
従って、回転軸を斜め上方側に移動して危急軸受の内面に接触させてから下降させるとき、電磁石により吸引しながら下降させることで、回転軸をよりゆっくりと下降させることができ、回転軸と危急軸受との衝撃力が緩和されて危急軸受の損傷を防止することができる。
本発明の回転機械の停止方法及び回転機械の制御装置によれば、回転軸の回転停止後に回転軸が危急軸受の内面に沿って下降するので、回転軸と危急軸受との衝撃力が緩和されて危急軸受の損傷を防止することができる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る回転機械の停止方法及び回転機械の制御装置の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。
図1は、本実施形態のターボ圧縮機を表す概略構成図である。
本実施形態において、図1に示すように、回転機械としてのターボ圧縮機10は、ターボ冷凍機、ターボヒートポンプ等(以下、総称してターボ冷凍機という。)に適用されるものであり、凝縮器、絞り装置、蒸発器と共に公知の冷凍サイクルを構成し、低圧の冷媒ガスを高圧の冷媒ガスに圧縮することによって冷凍サイクル内を循環させる機能を担うものである。
ターボ圧縮機10は、ケーシング11と、回転軸12と、磁気軸受13,14と、危急軸受15と、モータ16と、羽根車17,18と、制御装置19とを備えている。
ケーシング11は、水平方向に長い中空形状をなし、隔壁21により2つの収容室22,23が区画されている。回転軸12は、ケーシング11の内部の中心に配置され、隔壁21を貫通することで、各収容室22,23に位置している。磁気軸受13,14は、複数(本実施形態では、2個)のラジアル磁気軸受13と、複数(本実施形態では、2個)のスラスト磁気軸受14とにより構成されている。ラジアル磁気軸受13は、回転軸12における径方向の変位を受け止めて回転自在に支持し、スラスト磁気軸受14は、回転軸12における軸方向の変位を受け止めて回転自在に支持する。
各ラジアル磁気軸受13は、ケーシング11の収容室22内で、収容室22の長手方向における一端部側と他端部側に配置され、回転軸12の軸方向における一端部と他端部を回転自在に支持している。各ラジアル磁気軸受13は、回転軸12の外周部に固定される鋼製の回転体13aと、ケーシング11に固定される複数の電磁石13bとから構成されている。回転体13aは、リング形状をなし、各電磁石13bは、回転体13aの外周面に所定隙間をもって対向すると共に、周方向に均等間隔を空けて配置されている。この場合、回転軸12が鋼製であれば、回転体13aはなくてもよい。
このラジアル磁気軸受13は、各電磁石13bのコイルに供給される電流により磁気吸引力を発生し、その内側に位置する回転体13a(回転軸12)を所定の位置に位置させることで、回転軸12に作用するラジアル荷重を受け止めることができる。そして、各電磁石13bのコイルにそれぞれ供給される電流量を調整し、回転体13aに対する磁気吸引力を制御することで、回転軸12の径方向における支持位置を任意の位置に制御できるものである。
各スラスト磁気軸受14は、ケーシング11の収容室22内で、収容室22の長手方向における一端部側に配置され、回転軸12の軸方向における一端部に固定された鋼製のスラストディスク24を回転自在に支持している。各スラスト磁気軸受14は、ケーシング11に固定されてスラストディスク24の一方の平面部を支持する複数の電磁石14aと、ケーシング11に固定されてスラストディスク24の他方の平面部を支持する複数の電磁石14bとから構成されている。各電磁石14a,14bは、スラストディスク24の外周部に所定隙間をもって対向すると共に、周方向に均等間隔を空けて配置されている。
このスラスト磁気軸受14は、各電磁石14a,14bのコイルに供給される電流により磁気吸引力を発生し、その間に位置するスラストディスク24を所定の位置に位置させることで、回転軸12に作用するスラスト荷重を受け止めることができる。そして、各電磁石14a,14bのコイルにそれぞれ供給される電流量を調整し、スラストディスク24に対する磁気吸引力を制御することで、回転軸12の軸方向における支持位置を任意の位置に制御できるものである。
各危急軸受15は、ケーシング11の収容室22内で、収容室22の長手方向における一端部側と他端部側に各ラジアル磁気軸受13に隣接して配置され、回転軸12の軸方向における一端部と他端部を回転自在に支持している。危急軸受15は、玉軸受であって、リング形状をなす内輪15aと、リング形状をなす外輪15bと、内輪15aと外輪15bの間に介装される複数のボール15cとから構成されている。そして、危急軸受15は、外輪15bがケーシング11に固定され、内輪15aにより回転軸12を支持可能となっている。
モータ16は、回転軸12に固定される回転体13aと、ケーシング11に固定されるステータ16bとから構成されている。羽根車17,18は、回転軸12の他端部に固定されて収容室23内に配置されている。羽根車17は、1段羽根車であって、低段側圧縮部を構成し、羽根車18は、2段羽根車であって、高段側圧縮部を構成する。ケーシング11は、長手方向の端部に吸入口25が設けられ、この吸入口25に入口ベーン26が設けられ、径方向の外周部に吐出口(図示略)が設けられている。そのため、吸入口25から入口ベーン26を介して吸込んだ低圧冷媒ガスは、低段側圧縮部の羽根車17により圧縮され、その吐出ガスが高段側圧縮部の羽根車18により吸込まれ、高圧冷媒ガスとなって吐出部から外部に排出される。
ここで、回転軸12に対するラジアル磁気軸受13と危急軸受15との関係について説明する。図2は、回転軸と磁気軸受及び危急軸受との関係を表す概略図、図3は、図2のIII−III断面図、図4は、図2のIV−IV断面図である。
ラジアル磁気軸受13は、回転体13aが回転軸12の外周部に固定され、各電磁石13bがケーシング11に固定され、回転軸12の中心Oとラジアル磁気軸受13の中心Oが一致したとき、回転体13aと電磁石13bとの間に隙間S1が設けられる。また、各電磁石13bは、回転体13aの外周面に対向すると共に、周方向に均等間隔を空けて配置される電磁石13b−1,13b−2,13b−3,13b−4から構成される。本実施形態にて、各電磁石13b−1,13b−2,13b−3,13b−4は、回転軸12の中心Oを通って直交する鉛直線及び水平線の間で周方向に所定間隔を空けて配置されている。一方、危急軸受15は、内輪15aが回転軸12の外周部側に配置され、外輪15bがケーシング11に固定され、回転軸12の中心Oと危急軸受15の中心Oが一致したとき、回転軸12と内輪15aとの間に隙間S2が設けられる。
そして、ラジアル磁気軸受13側の隙間S1は、危急軸受15側の隙間S2より大きく設定されている。そのため、ラジアル磁気軸受13における各電磁石13bのコイルに電流を供給しないとき、回転軸12が自重により下降するが、この回転軸12は、外周面が危急軸受15の内輪15aの内周面に受け止め支持されることで、ラジアル磁気軸受13の回転体13aと電磁石13bが接触しない構造となっている。
各ラジアル磁気軸受13は、制御装置19により制御され、制御装置19は、ラジアル磁気軸受13による回転軸12の吸引力を調整可能である。即ち、ラジアル磁気軸受13は、4個の電磁石13b−1,13b−2,13b−3,13b−4を有しており、制御装置19は、各電磁石13b−1,13b−2,13b−3,13b−4へ供給する電流量を増減することで、各電磁石13b−1,13b−2,13b−3,13b−4における回転体13a(回転軸12)の吸引力を変更し、回転軸12における径方向位置を調整することができる。一般に、制御装置19は、検出器(図示略)が検出したケーシング11に対する回転軸12の径方向位置に基づいてラジアル磁気軸受13による回転軸12の支持位置を径方向に沿って調整している。
そして、制御装置19は、ターボ圧縮機10を停止するとき、回転軸12の回転停止後にラジアル磁気軸受13の吸引力を変更して回転軸12を危急軸受15の内面に沿って下降させた後、回転軸12を危急軸受15に支持させた状態で停止する。
即ち、本実施形態のターボ圧縮機の停止方法は、ラジアル磁気軸受13に支持されて回転する回転軸12の回転を停止する工程と、回転軸12の回転停止後にラジアル磁気軸受13により回転軸12を危急軸受15における水平方向側の内面に接触させる工程と、ラジアル磁気軸受13により回転軸12を危急軸受15の内面に沿って下降させる工程とを有している。
この場合、回転軸12の回転停止後に、ラジアル磁気軸受13により回転軸12を鉛直方向の上方側、好ましくは、鉛直方向の斜め上方側に移動して危急軸受15の内面に接触させてから下降させる。
なお、ラジアル磁気軸受13により回転軸12を鉛直方向の上方側または鉛直方向の斜め上方側に移動したが、ラジアル磁気軸受13により回転軸12を水平方向に移動して危急軸受15の内面に接触させてから下降させるようにしてもよい。
ここで、本実施形態のターボ圧縮機の制御装置によるターボ圧縮機の停止方法について、具体的に説明する。図5から図8は、本実施形態のターボ圧縮機の制御方法を表す概略図である。
図1及び図5に示すように、ターボ圧縮機10において、制御装置19は、モータ16に通電して駆動すると、回転軸12と共に羽根車17,18が回転する。このターボ圧縮機10を停止するとき、制御装置19は、モータ16への通電を停止すると、回転軸12と共に羽根車17,18の回転が停止する。この回転軸12の停止時に、制御装置19は、ラジアル磁気軸受13による回転軸12の支持を停止し、回転軸12を危急軸受15により支持させる。そして、このとき、制御装置19は、回転軸12の回転停止後、ラジアル磁気軸受13による回転軸12の吸引力を変更することで、回転軸12を径方向に移動し、危急軸受15の内面に沿って下降させる。
即ち、まず、図1及び図6に示すように、制御装置19は、電磁石13b−1,13b−3,13b−4の電流量を低下(電流量0でもよい。)する一方、電磁石13b−2の電流量を上昇させることで、この電磁石13b−2の吸引力を上げる。すると、回転軸12は、回転体13aを介して電磁石13b−2に吸引されることで、鉛直方向の上方側で、且つ、水平方向の一方側、つまり、斜め上側に移動し、危急軸受15における内輪15aの内面側に接触する。
回転軸12が斜め上側に移動して危急軸受15の内面側に接触すると、次に、図1及び図7に示すように、電磁石13b−1,13b−4の電流量を維持し、電磁石13b−2の電流量を低下(電流量0でもよい。)する一方、電磁石13b−3の電流量を上昇させることで、この電磁石13b−3の吸引力を上げる。すると、回転軸12は、回転体13aを介して電磁石13b−3に吸引されることで、危急軸受15における内輪15aの内面側に接触したままで鉛直方向の下方側に移動する。
回転軸12が斜め下側で危急軸受15の内面側に接触すると、最後に、図1及び図8に示すように、全ての電磁石13b−1,13b−2,13b−3,13b−4の電流量を0とすることで、各電磁石13b−1,13b−2,13b−3,13b−4の吸引力を0とする。すると、回転軸12は、ラジアル磁気軸受13からの吸引力がなくなることで、危急軸受15における内輪15aの内面側に沿って下方側に移動し、そのまま、危急軸受15に支持される。
このように本実施形態のターボ圧縮機の停止方法にあっては、ラジアル磁気軸受13に支持されて回転する回転軸12の回転を停止する工程と、回転軸12の回転停止後にラジアル磁気軸受13により回転軸12を危急軸受15における水平方向側の内面に接触させる工程と、ラジアル磁気軸受13により回転軸12を危急軸受15の内面に沿って下降させる工程とを有している。
従って、回転軸12の回転停止後、回転軸12は、危急軸受15の内面に接触してこの危急軸受15の内面に沿って下降することで、回転軸12が自重により直ちに下降することはなく、回転軸12と危急軸受15との衝撃力が緩和されて危急軸受15の損傷を防止することができる。
本実施形態のターボ圧縮機の停止方法では、回転軸12の回転停止後にラジアル磁気軸受13により回転軸12を鉛直方向の上方側に移動して危急軸受15の内面に接触させてから下降させる。従って、移動方向が重力方向と逆方向となり、危急軸受15により回転軸12をゆっくりと移動することができ、回転軸12と危急軸受15との接触時における衝撃力を容易に緩和させることができる。
本実施形態のターボ圧縮機の停止方法では、回転軸12の回転停止後にラジアル磁気軸受13により回転軸12を鉛直方向の斜め上方側に移動して危急軸受15の内面に接触させる。従って、移動方向が重力方向に逆らう斜め上方となり、危急軸受15により回転軸12をゆっくりと移動することができ、回転軸12と危急軸受15との接触時における衝撃力を容易に緩和させることができる。また、回転軸12を真上に移動させるより斜め上側に移動させる方がラジアル磁気軸受13の吸引力を低くすることができ、ラジアル磁気軸受13における電力消費を抑制することができる。
本実施形態のターボ圧縮機の停止方法では、回転軸12の回転停止後にラジアル磁気軸受13により回転軸12を水平方向に移動して危急軸受15の内面に接触させてから下降させる。従って、移動方向が重力方向に直交する水平方向となり、危急軸受15により回転軸12をゆっくりと移動することができ、回転軸12と危急軸受15との接触時における衝撃力を容易に緩和させることができる。また、回転軸12を真上に移動させるより水平に移動させる方がラジアル磁気軸受13の吸引力を低くすることができ、ラジアル磁気軸受13における電力消費を抑制することができる。
また、本実施形態のターボ圧縮機の制御装置にあっては、ケーシング11と、ケーシング11内に収容される回転軸12と、回転軸12をケーシング11に回転自在に支持するラジアル磁気軸受13と、ラジアル磁気軸受13の機能停止時に回転軸12をケーシング11に回転自在に支持する危急軸受15と、回転軸12を駆動回転するモータ16と、ケーシング11内で回転軸12に設けられる羽根車17,18と、ラジアル磁気軸受13による回転軸12の吸引力を調整する制御装置19とを備え、制御装置19は、回転軸12の回転停止後にラジアル磁気軸受13の吸引力を変更して回転軸12を危急軸受15の内面に沿って下降させる。
従って、回転軸12の回転停止後、回転軸12は、危急軸受15の内面に接触してこの危急軸受15の内面に沿って下降することで、回転軸12が自重により直ちに下降することはなく、回転軸12と危急軸受15との衝撃力が緩和されて危急軸受15の損傷を防止することができる。
本実施形態のターボ圧縮機の制御装置では、ラジアル磁気軸受13として、回転軸12の外周面に所定隙間をもって対向すると共に周方向に所定間隔を空けて配置される複数の電磁石13b−1,13b−3,13b−4を設け、回転軸12の回転停止後に斜め上方の電磁石13b−2(または、電磁石13b−1)の吸引力を上げて回転軸12を危急軸受15の内面側に移動し、回転軸12が危急軸受15の内面に接触してからこの電磁石13b−2(または、電磁石13b−1)の吸引力を下げて回転軸12を下降させる。従って、回転軸12の移動方向が重力方向に逆らう斜め上方となり、危急軸受15により回転軸12をゆっくりと移動することができ、回転軸12と危急軸受15との接触時における衝撃力を容易に緩和させることができる。
本実施形態のターボ圧縮機の制御装置では、回転軸12が危急軸受15の内面に接触してから斜め上方の電磁石13b−2(または、電磁石13b−1)の吸引力を下げて回転軸12を下降させるとき、斜め下方の電磁石13b−3(または、電磁石13b−4)の吸引力を上げて回転軸12を下降させる。従って、回転軸12を電磁石13b−3(または、電磁石13b−4)により吸引しながら下降させることで、回転軸12をよりゆっくりと下降させることができ、回転軸12と危急軸受15との衝撃力が緩和されて危急軸受15の損傷を防止することができる。
なお、上述した本実施形態では、ラジアル磁気軸受13として、4個の電磁石13b−1,13b−2,13b−3,13b−4を設けたが、その数や配置に限定されるものではない。
10 ターボ圧縮機
11 ケーシング
12 回転軸
13 ラジアル磁気軸受
13a 回転体
13b,13b−1,13b−2,13b−3,13b−4 電磁石
14 スラスト磁気軸受
14a,14b 電磁石
15 危急軸受
15a 内輪
15b 外輪
15c ボール
16 モータ
17,18 羽根車
19 制御装置
21 隔壁
22,23 収容室
24 スラストディスク
25 吸入口
26 入口ベーン
S1,S2 隙間
11 ケーシング
12 回転軸
13 ラジアル磁気軸受
13a 回転体
13b,13b−1,13b−2,13b−3,13b−4 電磁石
14 スラスト磁気軸受
14a,14b 電磁石
15 危急軸受
15a 内輪
15b 外輪
15c ボール
16 モータ
17,18 羽根車
19 制御装置
21 隔壁
22,23 収容室
24 スラストディスク
25 吸入口
26 入口ベーン
S1,S2 隙間
Claims (7)
- 磁気軸受に支持されて回転する回転軸の回転を停止する工程と、
前記回転軸の回転停止後に前記磁気軸受により前記回転軸を危急軸受における水平方向側の内面に接触させる工程と、
前記磁気軸受により前記回転軸を前記危急軸受の内面に沿って下降させる工程と、
を有することを特徴とする回転機械の停止方法。 - 前記回転軸の回転停止後に前記磁気軸受により前記回転軸を鉛直方向の上方側に移動して前記危急軸受の内面に接触させてから下降させることを特徴とする請求項1に記載の回転機械の停止方法。
- 前記回転軸の回転停止後に前記磁気軸受により前記回転軸を鉛直方向の斜め上方側に移動して前記危急軸受の内面に接触させることを特徴とする請求項2に記載の回転機械の停止方法。
- 前記回転軸の回転停止後に前記磁気軸受により前記回転軸を水平方向に移動して前記危急軸受の内面に接触させてから下降させることを特徴とする請求項1に記載の回転機械の停止方法。
- 中空形状をなすケーシングと、
前記ケーシング内に収容される回転軸と、
前記回転軸を前記ケーシングに回転自在に支持する磁気軸受と、
前記磁気軸受の機能停止時に前記回転軸を前記ケーシングに回転自在に支持する危急軸受と、
前記回転軸を駆動回転するモータと、
前記ケーシング内で前記回転軸に設けられる羽根車と、
を備える回転機械において、
前記回転軸の回転停止後に前記磁気軸受の吸引力を変更して前記回転軸を前記危急軸受の内面に沿って下降させる、
ことを特徴とする回転機械の制御装置。 - 前記磁気軸受は、前記回転軸の外周面に所定隙間をもって対向すると共に、前記回転軸の軸心を通って直交する鉛直線及び水平線の間で周方向に所定間隔を空けて配置される複数の電磁石を有し、前記回転軸の回転停止後に鉛直方向の上方側で水平方向の一方側に位置する前記電磁石の吸引力を上げて前記回転軸を前記危急軸受の内面側に移動し、前記回転軸が前記危急軸受の内面に接触してから鉛直方向の上方側で水平方向の一方側に位置する前記電磁石の吸引力を下げて前記回転軸を下降させることを特徴とする請求項5に記載の回転機械の制御装置。
- 前記回転軸が前記危急軸受の内面に接触してから鉛直方向の上方側で水平方向の一方側に位置する前記電磁石の吸引力を下げて前記回転軸を下降させるとき、鉛直方向の下方側で水平方向の一方側に位置する前記電磁石の吸引力を上げて前記回転軸を下降させることを特徴とする請求項6に記載の回転機械の制御装置。
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