JP2014119083A - 磁気軸受装置および圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】補助軸受の異常の有無を判定する。
【解決手段】磁気軸受は、複数の電磁石の吸引力により回転軸400を非接触に支持する。補助軸受には、回転軸400が挿通される。制御部は、第1の径方向D1に作用する吸引力により回転軸400が補助軸受の内周面に接触するように磁気軸受を制御しつつ回転軸400が回転するようにモータを制御し、回転軸400と補助軸受の内周面との間の回転抵抗に応じた値が異常閾値よりも大きい場合に、補助軸受が異常であると判定する。
【選択図】図6

Description

この発明は、磁気軸受および補助軸受を備える磁気軸受装置に関し、特に、補助軸受の異常判定に関する。
従来より、複数の電磁石の吸引力(電磁力)により回転軸を非接触に支持する磁気軸受が知られている(例えば、特許文献1)。このような磁気軸受の近傍には、補助軸受(所謂、タッチダウン軸受)が設けられている。補助軸受は、磁気軸受による浮上制御(回転軸を非接触に支持しようとする制御)の停止が停止した場合に、回転軸を支持するように構成されている。磁気軸受による浮上制御が停止した場合に、補助軸受が回転軸に接触して支持することにより、回転軸と磁気軸受との接触を防止している。
特開平10−141373号公報
しかしながら、補助軸受の内輪と外輪との間の固着(または、内輪と外輪との間に配置された球体の変形)や、補助軸受の内輪の内周面の損傷などにより、補助軸受の内輪と外輪との間の摺動抵抗や、補助軸受の内輪の内周面の凹凸の度合いなどが増加すると、磁気軸受による浮上制御が破綻(急停止)して回転中の回転軸が補助軸受の内周面に接触した場合(以下、「タッチダウン」と表記)に、補助軸受の内周において回転軸が激しく動き回ってしまう可能性がある。このように、タッチダウンが発生した場合に補助軸受が回転軸の動きを十分に抑えることができない場合(補助軸受が異常である場合)、タッチダウンが発生した場合に回転軸が激しく動き回り、最終的に、回転軸が損傷してしまう可能性がある。
そこで、この発明は、補助軸受の異常の有無を判定することができる磁気軸受装置を提供することを目的とする。
この発明の1つの局面に従うと、磁気軸受装置(10)は、モータ(40)の回転軸(400)を非接触に支持する磁気軸受装置(10)であって、複数の電磁石(24)の吸引力により上記回転軸(400)を非接触に支持する磁気軸受(21)と、上記回転軸(400)が挿通される補助軸受(31)と、予め定められた第1の径方向(D1)に作用する吸引力により上記回転軸(400)が上記補助軸受(31)の内周面に接触するように上記磁気軸受(21)を制御しつつ該回転軸(400)が回転するように上記モータ(40)を制御し、該回転軸(400)と該補助軸受(31)の内周面との間の回転抵抗に応じた値が予め定められた異常閾値よりも大きい場合に、該補助軸受(31)が異常であると判定する制御部(11)とを備えている。
上記磁気軸受装置(10)では、第1の径方向(D1)に作用する吸引力により回転軸(400)が補助軸受(31)の内周面に接触するように磁気軸受(21)を制御しつつ回転軸(400)が回転するようにモータ(40)を制御することにより、タッチダウンが発生した場合の回転軸(400)と補助軸受(31)の内周面との間の回転抵抗(回転軸(400)の回転を妨げようとする力)を疑似的に再現することができる。また、回転軸(400)と補助軸受(31)の内周面との間の回転抵抗が大きくなるほど、タッチダウンが発生した場合の回転軸(400)の動きが大きくなることになる。したがって、回転軸(400)と補助軸受(31)の内周面との間の回転抵抗に応じた値と異常閾値とを比較することにより、補助軸受(31)の異常の有無を判定することができる。
実施形態1による磁気軸受装置を備えた圧縮機の構成例を示す概略図。 磁気軸受の構成例を示す横断面図。 磁気軸受の構成例を示す縦断面図。 補助軸受の構成例を示す横断面図。 実施形態1における異常判定処理を示すフローチャート。 実施形態1における回転軸の動きについて説明するための横断面図。 実施形態2における異常判定処理を示すフローチャート。 実施形態2における回転軸の動きについて説明するための横断面図。 実施形態3による磁気軸受装置を備えた圧縮機の構成例を示す縦断面図。 実施形態3における異常判定処理を示すフローチャート。
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一の符号を付しその説明は繰り返さない。
(実施形態1)
〔圧縮機〕
図1は、実施形態1による磁気軸受装置(10)を備える圧縮機(1)の構成例を示している。ここでは、圧縮機(1)は、ターボ圧縮機である。圧縮機(1)は、磁気軸受装置(10)の他に、モータ(40)と、ケーシング(50)と、羽根車(60)とを備えている。圧縮機(1)は、例えば、冷媒が循環して冷凍サイクル運転動作を行う冷媒回路(図示を省略)に接続され、冷媒を圧縮するものである。
ケーシング(50)は、両端が閉塞された円筒状に形成され、円筒軸線が水平向きとなるように配置されている。ケーシング(50)内の空間は、壁部(51)によって区画されている。壁部(51)よりも右側の空間が、羽根車(60)を収容するインペラ室(52)を形成し、壁部(51)よりも左側の空間が、モータ(40)を収容するモータ空間(53)を形成している。また、インペラ室(52)の外周側には、インペラ室(52)と連通する圧縮空間(52a)が形成されている。さらに、ケーシング(50)には、外部からの気体(例えば、冷凍回路からの冷媒)をインペラ室(52)へ導くための吸入管(54)と、インペラ室(52)内で圧縮された高圧の気体を外部(例えば、冷媒回路)へ戻すための吐出管(55)とが接続されている。羽根車(60)は、複数の羽根によって外形が略円錐形状となるように形成されている。羽根車(60)は、インペラ室(52)内に収容されている。
モータ(40)は、ケーシング(50)内に収容され、羽根車(60)を駆動する。この例では、モータ(40)は、いわゆる永久磁石同期モータ(例えば、三相交流式のモータ)である。モータ(40)は、ロータ(401)と、ステータ(402)と、回転軸(400)とを備えている。ロータ(401)は、所定の距離を隔ててステータ(402)に対向するようにステータ(402)に挿入されている。ステータ(402)は、ケーシング(50)の内周壁に固定されている。回転軸(400)は、その軸心がロータ(401)の軸心と同軸となるようにロータ(401)に固定されている。羽根車(60)は、回転軸(400)の一端に固定されている。また、この例では、回転軸(400)は、水平に配置され、磁気軸受(21,21)および補助軸受(31,31)は、円筒軸線が水平向きとなるように配置されている。
以下の説明において、「軸方向」とは、回転軸方向のことであって、回転軸(400)の軸心の方向のことであり、「径方向」とは、回転軸(400)の軸方向と直交する方向のことである。また、「外周側」とは、回転軸(400)の軸心からより遠い側のことであり、「内周側」とは、回転軸(400)の軸心により近い側のことである。
〔磁気軸受装置〕
磁気軸受装置(10)は、モータ(40)の回転軸(400)を非接触に支持するための装置であり、磁気軸受(21,21)と、補助軸受(31,31)と、位置検出部(111)と、コイル電流検出部(112)と、制御部(11)とを備えている。磁気軸受(21,21)は、軸方向においてロータ(401)を挟んで互いに対向するように配置されている。補助軸受(31,31)は、磁気軸受(21,21)の近傍にそれぞれ配置されている。磁気軸受(21,21)は、互いに同一の構成を有し、補助軸受(31,31)は、互いに同一の構成を有している。
〈磁気軸受〉
図2は、磁気軸受(21)の横断面(軸方向に直交する断面)を示し、図3は、磁気軸受(21)の縦断面(軸方向に沿った断面)を示している。ここでは、磁気軸受(21)は、ヘテロポーラ型のラジアル軸受を構成している。磁気軸受(21)は、コア部(22)と、複数(ここでは、8つ)のコイル(23,…,23)とを備えている。
《コア部》
コア部(22)は、電磁鋼板を積層して構成されている。また、コア部(22)は、バックヨーク部(22a)と、複数(ここでは、8つ)のティース部(22b,…,22b)とを備えている。バックヨーク部(22a)は、略筒状に形成されている。ティース部(22b,…,22b)は、バックヨーク部(22a)と一体形成され、バックヨーク部(22a)の内周面から径方向内方へ向けて突出している。また、ティース部(22b,…,22b)は、バックヨーク部(22a)の内周に沿って45°ピッチで配置されている。ティース部(22b)の内周側の面は、所定のギャップを隔てて回転軸(400)に対向している。
《コイル》
8つのコイル(23,…,23)は、8つのティース部(22b,…,22b)にそれぞれ巻回されている。コイル(23,…,23)の巻回方向やコイル(23,…,23)に流れる電流の向きは、図2に示した矢印の方向に磁束が発生するように設定されている。これにより、8つの電磁石(24-1,…,24-8)が形成されている。例えば、電磁石(24-1)のコイル(23)は、電磁石(24-2)のコイル(23)に繋がっている。そして、電磁石(24-1,24-2)のコイル(23,23)にコイル電流を流すことにより、径方向に作用する吸引力(電磁力)を発生させることができる。電磁石(24-3,24-4),電磁石(24-5,24-6),電磁石(24-7,24-8)についても同様である。
《電磁石》
電磁石(24-1,24-2)は、回転軸(400)を挟んで電磁石(24-5,24-6)に対向している。そして、電磁石(24-1,24-2,24-5,24-6)のコイル(23,23,23,23)に流れるコイル電流を制御することにより、電磁石(24-1,24-2,24-5,24-6)の吸引力(合成電磁力)を制御することができ、その結果、電磁石(24-1,24-2)と電磁石(24-5,24-6)とが対向する方向において回転軸(400)の位置を制御することが可能となる。電磁石(24-3,23-4)と電磁石(24-7,24-8)との組合せについても同様である。なお、以下の説明では、電磁石(24-1,…,24-8)の総称を「電磁石(24)」と表記する。
上記のように、磁気軸受(21)には、回転軸(400)が挿通される。そして、磁気軸受(21)は、複数の電磁石(24,…,24)の吸引力(合成電磁力)により回転軸(400)を非接触に支持するように構成されている。
〈補助軸受〉
図4は、補助軸受(31)の横断面を示している。補助軸受(31)は、所謂、タッチダウン軸受であり、回転軸(400)が挿通される。より具体的には、補助軸受(31)は、磁気軸受(21)による浮上制御(回転軸(400)を非接触に支持しようとする制御)が停止した場合に、回転軸(400)を支持するように構成されている。磁気軸受(21)による浮上制御が停止した場合に、補助軸受(31)が回転軸(400)に接触して支持することにより、回転軸(400)と磁気軸受(21)との接触を防止することができる。なお、補助軸受(31)は、磁気軸受(21)により回転軸(400)が非接触に支持されている場合に、回転軸(400)に接触しないように構成されている。
補助軸受(31)は、内輪(301)と、外輪(302)と、複数の球体(300,…,300)とを備えている。内輪(301)および外輪(302)は、円筒状に形成されている。球体(300,…,300)は、内輪(301)の外周面と外輪(302)の内周面との間に転動可能に配置されている。また、内輪(301)の内径は、回転軸(400)の外径よりも広く、磁気軸受(21)の内径よりも狭くなっている。すなわち、内輪(301)は、所定のギャップ(磁気軸受(21)のティース部(22b)の内周側の面と回転軸(400)との間のギャップよりも狭いギャップ)を隔てて回転軸(400)に対向している。
《補助軸受の内輪と外輪との間の摺動抵抗》
ここで、補助軸受(31)の内輪(301)と外輪(302)との間の摺動抵抗(内輪(301)の滑りにくさ)について説明する。補助軸受(31)の内輪(301)と外輪(302)との間の固着や球体(300,…,300)の変形などにより、補助軸受(31)の内輪(301)と外輪(302)との間の摺動抵抗が増加すると、磁気軸受(21)による浮上制御が破綻(急停止)して回転中の回転軸(400)が補助軸受(31)の内周面(より具体的には、内輪(301)の内周面)に接触した場合(以下、「タッチダウン」と表記)に、補助軸受(31)の内輪(301)が回転軸(400)の回転に連動して滑らかに回転することができず、その結果、補助軸受(31)の内周において回転軸(400)が跳ね回ってしまう可能性がある。すなわち、回転軸(400)が補助軸受(31)の内周面に接触しながら周方向に激しく移動してしまう可能性がある。
《補助軸受の内周面の凹凸》
次に、補助軸受(31)の内周面の凹凸について説明する。補助軸受(31)の内輪(301)の内周面の損傷などにより、補助軸受(31)の内輪(301)の内周面の凹凸の度合いが増加すると、タッチダウンが発生した場合に、回転軸(400)が補助軸受(31)の内輪(301)の内周面の凹凸によって跳ねてしまう可能性がある。すなわち、回転軸(400)が補助軸受(31)の内周面に接触しながら上下方向に激しく移動してしまう可能性がある。
《補助軸受の異常》
上述のように、補助軸受(31)の内輪(301)と外輪(302)との間の摺動抵抗や、補助軸受(31)の内輪(301)の内周面の凹凸の度合いなどが増加すると、タッチダウンが発生した場合の回転軸(400)と補助軸受(31)の内周面との間の回転抵抗(回転軸(400)の回転を妨げようとする力)が増加してしまう。この場合、タッチダウンが発生した場合に補助軸受(31)の内周において回転軸(400)が激しく動き回ってしまうことになる。すなわち、回転軸(400)の位置ずれが大きくなってしまうことになる。このように、タッチダウンが発生した場合に補助軸受(31)が回転軸(400)の動きを十分に抑えることができない場合(補助軸受(31)が異常である場合)、タッチダウンが発生した場合に回転軸(400)が激しく動き回って、最終的に、回転軸(400)が損傷してしまう可能性がある。
〈位置検出部〉
位置検出部(111)は、回転軸(400)の位置を検出するように構成されている。例えば、位置検出部(111)は、電磁石(24-1,24-2)と電磁石(24-5,24-6)との対向方向(第1の対向方向)における回転軸(400)の位置を検出する第1の位置検出器と、電磁石(24-3,24-4)と電磁石(24-7,24-8)との対向方向(第2の対向方向)における回転軸(400)の位置を検出する第2の位置検出器とによって構成されていても良い。このような位置検出器は、ギャップセンサによって構成することが可能である。
〈コイル電流検出部〉
コイル電流検出部(112)は、電磁石(24,…,24)のコイル(23,…,23)に流れるコイル電流の電流値を検出するように構成されている。例えば、コイル電流検出部(112)は、電磁石(24-1,24-2)のコイル(23,23)に流れるコイル電流の電流値(第1のコイル電流値)を検出する第1のコイル電流検出器と、電磁石(24-5,24-6)のコイル(23,23)に流れるコイル電流の電流値(第2のコイル電流値)を検出する第2のコイル電流検出器と、電磁石(24-3,24-4)のコイル(23,23)に流れるコイル電流の電流値(第3のコイル電流値)を検出する第3のコイル電流検出器と、電磁石(24-7,24-8)のコイル(23,23)に流れるコイル電流の電流値(第4のコイル電流値)を検出する第4のコイル電流検出器とによって構成されていても良い。
〈制御部〉
制御部(11)は、回転軸(400)が非接触で支持されるように磁気軸受(21,21)を制御する通常モードと、補助軸受(31,31)の異常の有無を判定する異常判定モードとを有している。例えば、制御部(11)は、操作者によって操作される外部制御装置(図示を省略)から運転指示を受けると、異常判定モードに設定され、補助軸受(31,31)が正常であると判定すると、異常判定モードから通常モードへ移行するように構成されている(すなわち、通常運転を実行する前に、異常判定を実行するように構成されている)。なお、以下では、説明の便宜上、1つの磁気軸受(21)と1つの補助軸受(31)との組合せに対する処理を例に挙げて説明する。
制御部(11)は、異常判定モードに設定されると、異常判定処理を実行する。すなわち、制御部(11)は、予め定められた第1の径方向(D1)に作用する吸引力により回転軸(400)が補助軸受(31)の内周面に接触するように磁気軸受(21)を制御しつつ回転軸(400)が回転するようにモータ(40)を制御する。そして、制御部(11)は、回転軸(400)と補助軸受(31)の内周面との間の回転抵抗に応じた値が予め定められた異常閾値よりも大きい場合に、補助軸受(31)が異常であると判定する。ここでは、制御部(11)は、回転軸(400)の位置と予め定められた基準位置(回転軸(400)と補助軸受(31)の内周面との接触点(P0)が予め定められた基準点(P1)に一致している場合の位置)との差に応じた値を、回転軸(400)と補助軸受(31)の内周面との間の回転抵抗に応じた値として処理するように構成されている。例えば、基準点(P1)は、回転軸(400)を回転させていない状態で第1の径方向(D1)に作用する吸引力により回転軸(400)を補助軸受(31)の内周面に接触させた場合の回転軸(400)と補助軸受(31)の内周面との接触点に相当する。
制御部(11)は、制御演算部(101)と、磁気軸受駆動部(102)と、モータ駆動部(103)とを備えている。
《制御演算部》
制御演算部(101)は、位置検出部(111)によって検出された回転軸(400)の位置と目標位置との差が小さくなるように、位置検出部(111)によって検出された回転軸(400)の位置とコイル電流検出部(112)によって検出されたコイル電流の電流値とに基づいて、磁気軸受(21)を制御するための指令値(例えば、電圧指令値)を磁気軸受駆動部(102)に出力する。なお、目標位置は、通常モードでは、非接触位置(回転軸(400)が補助軸受(31)に接触していない場合の位置)に設定され、異常判定モードでは、基準位置に設定されている。
また、制御演算部(101)は、モータ(40)を制御するための指令値(例えば、モータ(40)の目標回転数)を出力する。例えば、異常判定モードにおける目標回転数は、通常運転の際の目標回転数以下に設定されている。
さらに、制御演算部(101)は、異常判定モードにおいて、回転軸(400)と補助軸受(31)の内周面との間の回転抵抗に応じた値(ここでは、回転軸(400)の位置と基準位置との差に応じた値)と異常閾値とを比較し、比較の結果に応じて異常検出信号(SA)を出力する。
《磁気軸受駆動部》
磁気軸受駆動部(102)は、制御演算部(101)からの指令値に基づいて、磁気軸受(21)を駆動するように構成されている。例えば、磁気軸受駆動部(102)は、スイッチング動作(スイッチング素子のオン/オフ)により直流電圧をコイル電圧に変換して磁気軸受(21)の電磁石(24,…,24)のコイル(23,…,23)に印加するスイッチング回路や、制御演算部(101)からの指令値(例えば、電圧指令値)に基づいてスイッチング回路のスイッチング動作を制御するスイッチング制御部などによって構成されている。
《モータ駆動部》
モータ駆動部(103)は、制御演算部(101)からの指令値に基づいて、モータ(40)を駆動するように構成されている。例えば、モータ駆動部(103)は、交流電圧を直流電圧に変換するコンバータ回路,スイッチング動作(スイッチング素子のオン/オフ)により直流電圧を交流電圧(例えば、三相交流電圧)に変換してモータ(40)に印加するインバータ回路,制御演算部(101)からの指令値(例えば、モータ(40)の目標回転数)に基づいてインバータ回路のスイッチング動作を制御するインバータ制御回路などによって構成されている。より具体的には、インバータ制御回路は、モータ回転数検出部(図示を省略)によって検出されたモータ(40)の回転数が目標回転数に近づくように、インバータ回路のスイッチング動作を制御しても良い。
〈異常判定処理〉
次に、図5,図6a,図6bを参照して、実施形態1における異常判定処理について説明する。ここでは、位置検出部(111)は、鉛直方向における回転軸(400)の位置を検出することができるように構成されているものとする。なお、図6aおよび図6bでは、球体(300,…,300)の図示を省略している。
《ステップ(ST101)》
まず、制御部(11)は、異常判定モードに設定されると、第1の径方向(D1)(ここでは、鉛直方向)に作用する吸引力により回転軸(400)が補助軸受(31)の内周面に接触するように磁気軸受(21)を制御する。これにより、図6aのように、回転軸(400)は、基準位置(回転軸(400)と補助軸受(31)の内周面との接触点(P0)が基準点(P1)に一致している場合の位置)に配置される。
《ステップ(ST102)》
次に、制御部(11)は、予め定られた目標回転数(例えば、通常運転時の回転数以下の回転数)で回転軸(400)が回転するようにモータ(40)を制御する。このとき、回転軸(400)が補助軸受(31)の内輪(301)に接触しているので、補助軸受(31)の内輪(301)は、回転軸(400)の回転に連動して回転することになる。また、制御部(11)は、回転軸(400)の回転を開始すると、回転軸(400)の回転開始からの経過時間を計測し始める。
《ステップ(ST103)》
次に、制御部(11)は、回転軸(400)の回転開始から予め定められた準備時間(例えば、回転軸(400)の回転が安定するまでに必要な時間)が経過したか否かを判定する。回転軸(400)の回転開始から準備時間が経過している場合には、ステップ(ST104)へ進み、そうでない場合には、ステップ(ST103)の処理を繰り返す。
《ステップ(ST104)》
次に、制御部(11)は、位置検出部(111)によって検出された回転軸(400)の位置と基準位置との差に応じた値(例えば、鉛直方向における回転軸(400)の位置と基準位置との差を示す位置偏差値)を検出し、回転軸(400)の位置と基準位置との差に応じた値が異常閾値よりも大きいか否かを判定する。回転軸(400)の位置と基準位置との差に応じた値が異常閾値よりも大きい場合は、ステップ(ST105)へ進み、そうでない場合には、ステップ(ST106)へ進む。
ここで、補助軸受(31)の内周面に接触しながら回転している回転軸(400)の動きについて説明する。回転軸(400)と補助軸受(31)の内周面との間の回転抵抗が大きくなるほど、回転軸(400)を基準位置から離そうとする力が大きくなる。その結果、回転軸(400)の位置ずれが大きくなるので、回転軸(400)の位置と基準位置との差が大きくなる。例えば、図6bのように、回転軸(400)が補助軸受(31)の内周面に接触しながら鉛直方向に上昇していき、回転軸(400)と補助軸受(31)の内周面との接触点(P0)が、基準点(P1)から異常点(P2)まで移動することになる。このように、回転軸(400)と補助軸受(31)の内周面との間の回転抵抗が大きくなるほど、回転軸(400)の位置と基準位置との差が大きくなるので、回転軸(400)の位置と基準位置との差に応じた値(例えば、位置偏差値)が大きくなる。
《ステップ(ST105)》
回転軸(400)の位置と基準位置との差に応じた値が異常閾値よりも大きい場合、制御部(11)は、補助軸受(31)が異常であると判定して異常検知信号(SA)を出力する。そして、制御部(11)は、モータ(40)を停止させ、通常モードへは移行せずに処理を終了する。外部制御装置(図示を省略)は、制御部(11)から異常検知信号(SA)を受けると、補助軸受(31)が異常であることを操作者に通知する。
《ステップ(ST106)》
一方、回転軸(400)の位置と基準位置との差に応じた値が異常閾値よりも大きくならない場合、制御部(11)は、回転軸(400)の回転開始から予め定められた判定時間(例えば、補助軸受(31)の異常を検出するために必要な時間)が経過したか否かを判定する。なお、判定時間は、準備時間よりも長く設定されている。回転軸(400)の回転開始から判定時間が経過している場合には、ステップ(ST107)へ進み、そうでない場合には、ステップ(ST104)へ進む。
《ステップ(ST107)》
回転軸(400)の回転開始から判定時間が経過するまでに、回転軸(400)の位置と基準位置との差に応じた値が異常閾値よりも大きくならない場合、制御部(11)は、補助軸受(31)が正常であると判定して異常検知信号(SA)を出力しない。そして、制御部(11)は、モータ(40)を停止させ、異常判定モードから通常モードへ移行する。
〔効果〕
以上のように、第1の径方向(D1)に作用する吸引力により回転軸(400)が補助軸受(31)の内周面に接触するように磁気軸受(21)を制御しつつ回転軸(400)が回転するようにモータ(40)を制御することにより、タッチダウンが発生した場合の回転軸(400)と補助軸受(31)の内周面との間の回転抵抗を疑似的に再現することができる。また、回転軸(400)と補助軸受(31)の内周面との間の回転抵抗が大きくなるほど、タッチダウンが発生した場合の回転軸(400)の動きが大きくなることになる。したがって、回転軸(400)と補助軸受(31)の内周面との間の回転抵抗に応じた値(ここでは、回転軸(400)の位置と基準位置との差に応じた値)と異常閾値とを比較することにより、補助軸受(31)の異常の有無を判定することができる。すなわち、タッチダウンが発生した場合に補助軸受(31)が回転軸(400)の動きを十分に抑えることができるかを判定することができる。このように補助軸受(31)の異常の有無を判定することができるので、タッチダウンが発生した場合に回転軸(400)が損傷してしまう可能性を低減することができる。
さらに、鉛直方向における回転軸(400)の位置と基準位置との差に応じた値を、回転軸(400)と補助軸受(31)の内周面との間の回転抵抗に応じた値として処理することにより、回転軸(400)の周方向の位置ずれだけでなく、回転軸(400)の上下方向の位置ずれも検出することができる。これにより、補助軸受(31)の内周面の凹凸の異常を検出することができる。なお、制御部(11)は、鉛直方向ではない他の径方向(例えば、水平方向)における回転軸(400)と基準位置との差に応じた値を検出するように構成されていても良い。
また、回転軸(400)の回転開始から準備時間が経過した後に、回転軸(400)と補助軸受(31)の内周面との間の回転抵抗に応じた値と異常閾値とを比較することにより、回転軸(400)の回転が安定している状態において、補助軸受(31)の異常の有無を判定することができる。これにより、異常判定処理の判定精度を向上させることができる。なお、異常判定処理において、ステップ(ST103)が省略されていても良い。
また、回転軸(400)の回転開始から判定時間が経過するまでに、回転軸(400)の位置と基準位置との差に応じた値が異常閾値よりも大きくならない場合に、補助軸受(31)が正常であると判定することにより、補助軸受(31)が正常であると誤って判定する可能性を低減することができる。これにより、異常判定処理の判定精度を向上させることができる。なお、異常判定処理において、ステップ(ST106)が省略されていても良い。
また、第1の径方向(D1)は、鉛直方向であっても良いし、その他の径方向(例えば、水平方向)であっても良い。
(実施形態2)
実施形態2による磁気軸受装置(10)の構成は、実施形態1による磁気軸受装置(10)の構成と同様であるが、異常判定モードにおける磁気軸受(21)および制御部(11)の動作が異なっている。
〈磁気軸受〉
磁気軸受(21)は、異常判定モードにおいて、制御部(11)による制御に応答して、第1の径方向(D1)に作用する吸引力により回転軸(400)が補助軸受(31)の内周面に接触するように磁気軸受(21)を制御し、回転軸(400)の位置が予め定められた基準位置(回転軸(400)と補助軸受(31)の内周面との接触点(P0)が予め定められた基準点(P1)に一致している場合の位置)に維持されるように第1の径方向(D1)ではない第2の径方向(D2)に作用する吸引力により回転軸(400)の位置を制御する。
〈制御部〉
制御部(11)は、異常判定モードにおいて、コイル電流検出部(112)によって検出されたコイル電流の電流値の変動量に応じた値を、回転軸(400)と補助軸受(31)の内周面との間の回転抵抗に応じた値として処理するように構成されている。
〈磁気軸受の制御〉
次に、磁気軸受(21)の制御について詳しく説明する。ここでは、電磁石(24-1,24-2)と電磁石(24-5,24-6)との組合せに関する制御を例に挙げて説明する。なお、以下の説明では、「第1のコイル電流」とは、電磁石(24-1,24-2)のコイル(23,23)に流れるコイル電流のことであり、「第2のコイル電流」とは、電磁石(24-5,24-6)のコイル(23,23)に流れるコイル電流のことである。また、「第1のコイル電圧」とは、電磁石(24-1,24-2)のコイル(23,23)に印加されるコイル電圧のことであり、「第2のコイル電圧」とは、電磁石(24-5,24-6)のコイル(23,23)に印加されるコイル電圧のことである。
制御部(11)(制御演算部(101))は、位置検出部(111)によって検出された回転軸(400)の位置(電磁石(24-1,24-2)と電磁石(24-5,24-6)との対向方向における位置)と目標位置との差を示す位置偏差値に基づいて、第1および第2のコイル電流の設定値を決定する。なお、位置偏差値が大きくなるほど、第1および第2のコイル電流の電流値の差が大きくなるように制御される。そして、制御部(11)は、第1および第2のコイル電流の設定値に基づいて第1および第2の電圧指令値をそれぞれ設定する。第1および第2の電圧指令値は、第1および第2のコイル電圧の設定値をそれぞれ示している。
また、制御部(11)(制御演算部(101))は、コイル電流検出部(112)によって検出された第1および第2のコイル電流の電流値が第1および第2のコイル電流の設定値にそれぞれ近づくように、第1および第2の電圧指令値をフィードバック制御する。さらに、制御部(11)(磁気軸受駆動部(102))は、第1および第2の電圧指令値に基づいて第1および第2のコイル電圧を変化させる。
このように制御することにより、回転軸(400)の位置と目標位置との差(位置偏差値)が大きくなるほど、電磁石(24,…,24)のコイル(23,…,23)に流れるコイル電流の電流値の変動量(以下、「コイル電流の変動量」と表記)が大きくなり、その結果、回転軸(400)の位置を目標位置に近づけることができる。
〈異常判定処理〉
次に、図7,図8a,図8bを参照して、実施形態2における異常判定処理について説明する。実施形態2における異常判定処理では、図5に示したステップ(ST102)とステップ(ST103)との間にステップ(ST201)が実行され、図5に示したステップ(ST104)に代えてステップ(ST204)が実行される。なお、図8aおよび図8bでは、球体(300,…,300)の図示を省略している。
《ステップ(ST101,ST102)》
まず、制御部(11)は、異常判定モードに設定されると、第1の径方向(D1)(ここでは、鉛直方向)に作用する吸引力により回転軸(400)が補助軸受(31)の内周面に接触するように磁気軸受(21)を制御しつつ、目標回転数(例えば、通常運転時の回転数以下の回転数)で回転軸(400)が回転するようにモータ(40)を制御する(図8a参照)。
《ステップ(ST201)》
次に、回転軸(400)の回転が開始すると、磁気軸受(21)は、制御部(11)による制御に応答して、回転軸(400)の位置が基準位置に維持されるように、第1の径方向(D1)ではない第2の径方向(D2)(ここでは、水平方向)に作用する吸引力により回転軸(400)の位置を制御する(図8b参照)。次に、ステップ(ST103)へ進む。
《ステップ(ST103)》
次に、制御部(11)は、回転軸(400)の回転開始から準備時間が経過したか否かを判定する。回転軸(400)の回転開始から準備時間が経過している場合には、ステップ(ST204)へ進み、そうでない場合には、ステップ(ST103)の処理を繰り返す。
《ステップ(ST204)》
回転軸(400)の回転開始から準備時間が経過すると(または、回転軸(400)の回転開始から判定時間が経過していない場合)、制御部(11)は、コイル電流検出部(112)によって検出されたコイル電流の変動量に応じた値(例えば、所定時間内におけるコイル電流の最大値と最小値との差を示した電流変動値)を検出し、コイル電流の変動量に応じた値が異常閾値よりも大きいか否かを判定する。コイル電流の変動量に応じた値が異常閾値よりも大きい場合には、ステップ(ST105)へ進み、そうでない場合には、ステップ(ST106)へ進む。
ここで、補助軸受(31)の内周面に接触しながら回転している回転軸(400)の動きについて説明する。回転軸(400)と補助軸受(31)の内周面との間の回転抵抗が大きくなるほど、回転軸(400)を基準位置から離そうとする力が大きくなる。その結果、回転軸(400)を基準位置に戻そうとする力(吸引力)を大きくするために、磁気軸受(21)の電磁石(24)のコイル(23)に流れるコイル電流の変動量が大きくなるので、コイル電流の変動量に応じた値(例えば、電流変動値)が大きくなる。
《ステップ(ST105)》
コイル電流の変動量に応じた値が異常閾値よりも大きい場合、制御部(11)は、補助軸受(31)が異常であると判定して異常検知信号(SA)を出力する。
《ステップ(ST106,ST107)》
一方、回転軸(400)の回転開始から判定時間が経過するまでにコイル電流の変動量に応じた値が異常閾値よりも大きくならない場合、制御部(11)は、補助軸受(31)が正常であると判定して異常検知信号(SA)を出力しない。
〔効果〕
以上のように、回転軸(400)の位置が基準位置に維持されるように第2の径方向(D2)に作用する吸引力により回転軸(400)の位置を制御し、コイル電流の電流値の変動量に応じた値を、回転軸(400)と補助軸受(31)の内周面との間の回転抵抗に応じた値として処理する場合も、補助軸受(31)の異常の有無を判定することができる。
なお、第2の径方向(D2)は、水平方向であっても良いし、その他の径方向であっても良い。
(実施形態3)
図9は、実施形態3による磁気軸受装置(10)の構成例を示している。実施形態3による磁気軸受装置(10)は、実施形態1による磁気軸受装置(10)の構成(図1参照)に加えて、モータ電流検出部(113)を備えている。また、実施形態3の制御部(11)の異常判定モードにおける動作が、実施形態1の制御部(11)の異常判定モードにおける動作と異なっている。
〈モータ電流検出部〉
モータ電流検出部(113)は、モータ(40)に流れるモータ電流(より具体的には、モータ(40)の各相に流れる電流)の電流値を検出するように構成されている。
〈制御部〉
制御部(11)は、異常判定モードにおいて、モータ電流検出部(113)によって検出されたモータ電流の電流値と予め定められた基準値(例えば、通常運転の際にモータ(40)に流れるモータ電流の電流値)との差に応じた値を、回転軸(400)と補助軸受(31)の内周面との間の回転抵抗に応じた値として処理するように構成されている。
〈異常判定処理〉
次に、図6a,図6b,図10を参照して、実施形態3における異常判定処理について説明する。実施形態3における異常判定処理では、図5に示したステップ(ST104)に代えてステップ(ST304)が実行される。
《ステップ(ST101,ST102,ST103)》
まず、制御部(11)は、異常判定モードに設定されると、第1の径方向(D1)(ここでは、鉛直方向)に作用する吸引力により回転軸(400)が補助軸受(31)の内周面に接触するように磁気軸受(21)を制御しつつ、目標回転数(例えば、通常運転時の回転数以下の回転数)で回転軸(400)が回転するようにモータ(40)を制御する(図6a参照)。そして、制御部(11)は、回転軸(400)の回転開始から準備時間が経過したか否かを判定する。回転軸(400)の回転開始から準備時間が経過している場合には、ステップ(ST304)へ進み、そうでない場合には、ステップ(ST103)の処理を繰り返す。
《ステップ(ST304)》
回転軸(400)の回転開始から準備時間が経過すると、制御部(11)は、モータ電流検出部(113)によって検出されたモータ電流の電流値と基準値との差に応じた値(例えば、モータ電流の電流値と基準値との差を示す電流差分値)を検出し、モータ電流の電流値と基準値との差に応じた値が予め定められた異常閾値よりも大きいか否かを判定する。モータ電流の電流値と基準値との差に応じた値が異常閾値よりも大きい場合には、ステップ(ST105)へ進み、そうでない場合には、ステップ(ST106)へ進む。
ここで、補助軸受(31)の内周面に接触しながら回転している回転軸(400)の動きについて説明する。回転軸(400)を基準位置から離そうとする力は、モータ(40)の負荷トルクとして作用することになる。したがって、回転軸(400)と補助軸受(31)の内周面との間の回転抵抗が大きくなるほど、モータ(40)の負荷トルクが大きくなる。その結果、モータ(40)に流れるモータ電流の電流値が大きくなるので、モータ電流の電流値と基準値との差に応じた値(例えば、電流差分値)が大きくなる。
《ステップ(ST105)》
モータ電流の電流値と基準値との差に応じた値が異常閾値よりも大きい場合、制御部(11)は、補助軸受(31)が異常であると判定して異常検知信号(SA)を出力する。
《ステップ(ST106,ST107)》
一方、回転軸(400)の回転開始から判定時間が経過するまでに、モータ電流の電流値と基準値との差に応じた値が異常閾値よりも大きくならない場合、制御部(11)は、補助軸受(31)が正常であると判定して異常検知信号(SA)を出力しない。
〔効果〕
以上のように、モータ電流の電流値と基準値との差に応じた値を、回転軸(400)と補助軸受(31)の内周面との間の回転抵抗に応じた値として処理する場合も、補助軸受(31)の異常の有無を判定することができる。
(その他の実施形態)
以上の実施形態において、磁気軸受(21)は、ヘテロポーラ型のラジアル軸受を構成していても良いし、他のタイプの磁気軸受(例えば、ホモポーラ型のラジアル軸受)を構成していても良い。
また、制御演算部(101)は、マイクロコンピュータ(ソフトウェア)およびマイクロコンピュータを作動させるプログラムによって実現されていても良いし、専用回路(ハードウェア)によって実現されていても良い。
以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、上述の磁気軸受装置は、圧縮機に備えられたモータの軸受などとして有用である。
1 圧縮機
10 磁気軸受装置
11 制御部
21 磁気軸受
22 コア部
23 コイル
24 電磁石
31 補助軸受
40 モータ
401 ロータ
402 ステータ
400 回転軸
50 ケーシング
60 羽根車
111 位置検出部
112 コイル電流検出部
113 モータ電流検出部

Claims (5)

  1. モータ(40)の回転軸(400)を非接触に支持する磁気軸受装置(10)であって、
    複数の電磁石(24)の吸引力により上記回転軸(400)を非接触に支持する磁気軸受(21)と、
    上記回転軸(400)が挿通される補助軸受(31)と、
    予め定められた第1の径方向(D1)に作用する吸引力により上記回転軸(400)が上記補助軸受(31)の内周面に接触するように上記磁気軸受(21)を制御しつつ該回転軸(400)が回転するように上記モータ(40)を制御し、該回転軸(400)と該補助軸受(31)の内周面との間の回転抵抗に応じた値が予め定められた異常閾値よりも大きい場合に、該補助軸受(31)が異常であると判定する制御部(11)とを備えている
    ことを特徴とする磁気軸受装置。
  2. 請求項1において、
    上記回転軸(400)の位置を検出する位置検出部(111)をさらに備え、
    上記制御部(11)は、上記位置検出部(111)によって検出された上記回転軸(400)の位置と予め定められた基準位置との差に応じた値が上記異常閾値よりも大きい場合に、上記補助軸受(31)が異常であると判定するように構成されている
    ことを特徴とする磁気軸受装置。
  3. 請求項1において、
    上記複数の電磁石(24)のコイル(23)に流れるコイル電流の電流値を検出するコイル電流検出部(112)をさらに備え、
    上記磁気軸受(21)は、上記回転軸(400)の位置が予め定められた基準位置に維持されるように上記第1の径方向(D1)ではない第2の径方向(D2)に作用する吸引力により該回転軸(400)の位置を制御し、
    上記制御部(11)は、上記コイル電流検出部(112)によって検出された上記コイル電流の電流値の変動量に応じた値が上記異常閾値よりも大きい場合に、上記補助軸受(31)が異常であると判定するように構成されている
    ことを特徴とする磁気軸受装置。
  4. 請求項1において、
    上記モータ(40)に流れるモータ電流の電流値を検出するモータ電流検出部(113)をさらに備え、
    上記制御部(11)は、上記モータ電流検出部(113)によって検出された上記モータ電流の電流値と予め定められた基準値との差に応じた値が上記異常閾値よりも大きい場合に、上記補助軸受(31)が異常であると判定するように構成されている
    ことを特徴とする磁気軸受装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の磁気軸受装置(10)と、
    上記磁気軸受装置(10)により回転軸(400)が非接触に支持されるモータ(40)と、
    上記モータ(40)により駆動される圧縮機構とを備えている
    ことを特徴とする圧縮機。
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