JP2008072808A - モータ一体型の磁気軸受装置 - Google Patents

モータ一体型の磁気軸受装置 Download PDF

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Abstract

【課題】軸受の長期耐久性を向上させることができ、かつモータロータの回転位相検出器の配線の簡略化とステータのコイル形状の最適化を提供する。
【解決手段】モータ一体型の磁気軸受装置において、電磁石17は、主軸13に設けられた強磁性体からなるスラスト板13a,13bに非接触で対向するように、スピンドルハウジング14に取り付けられる。モータロータ23aは、前記スラスト板13a,13bと共通の主軸13に設けられ、前記モータロータ23aと対向するようにモータステータ23bが配置され、主軸13を回転させる。モータロータの回転位相検出器を1個または2個設け、出力状態の切り替わる間隔を計測して、ステータコイルが回転磁界を発生するためのコイル電流印加タイミングを演算する演算器を設ける。この演算器の出力するコイル電流印加タイミングの信号に従ってステータコイル23baに電流を印加させるパワー回路を設ける。
【選択図】図1

Description

この発明は、空気サイクル冷凍冷却用タービンユニット等に用いられる磁気軸受装置に関し、特に、転がり軸受と磁気軸受を併用し、磁気軸受がアキシアル負荷と軸受予圧のどちらか一方または両方を支持するようにしたモータ一体型の磁気軸受装置に関する。
空気サイクル冷凍冷却システムは、冷媒として空気を用いるため、フロンやアンモニアガス等を用いる場合に比べてエネルギー効率が不足するが、環境保護の面では好ましい。また、冷凍倉庫等のように、冷媒空気を直接に吹き込むことができる施設では、庫内ファンやデフロストの省略等によってトータルコストを引下げられる可能性があり、このような用途で空気サイクル冷凍冷却システムが提案されている(例えば特許文献1)。
また、−30℃〜−60℃のディープ・コール領域では、空気冷却の理論効率は、フロンやアンモニアガスと同等以上になることが知られている。ただし、上記空気冷却の理論効率を得ることは、最適に設計された周辺装置があって、始めて成り立つとも述べられている。周辺装置は、圧縮機や膨張タービン等である。
圧縮機,膨張タービンとしては、コンプレッサ翼車および膨張タービン翼車を共通の主軸に取付けたタービンユニットが用いられている(特許文献1)。
なお、プロセスガスを処理するタービン・コンプレッサとしては、主軸の一端にタービン翼車、他端にコンプレッサ翼車を取付け、前記主軸を電磁石の電流で制御するジャーナルおよびスラスト軸受で支持した磁気軸受式タービン・コンプレッサが提案されている(特許文献2)。
また、ガスタービンエンジンにおける提案ではあるが、主軸支持用の転がり軸受に作用するスラスト荷重が軸受寿命の短縮を招くことを回避するため、転がり軸受に作用するスラスト荷重をスラスト磁気軸受により低減することが提案されている(特許文献3)。
特許第2623202号公報 特開平7−91760号公報 特開平8−261237公報
上記のように、空気サイクル冷凍冷却システムとして、ディープ・コール領域で高効率となる空気冷却の理論効率を得るためには、最適に設計された圧縮機や膨張タービンが必要となる。
圧縮機,膨張タービンとしては、上記のようにコンプレッサ翼車および膨張タービン翼車を共通の主軸に取付けたタービンユニットが用いられている。このタービンユニットは、膨張タービンの生じる動力によりコンプレッサ翼車を駆動できることで空気サイクル冷凍機の効率を向上させている。
しかし、実用的な効率を得るためには、各翼車とハウジングとの隙間を微小に保つ必要がある。この隙間の変動は、安定した高速回転の妨げとなり効率の低下を招く。
また、コンプレッサ翼車やタービン翼車に作用する空気により、主軸にスラスト力が作用し、主軸を支持する軸受にスラスト荷重が荷される。空気サイクル冷凍冷却システムにおけるタービンユニットの主軸の回転速度は、1分間に8万〜10万回転であり、一般的な用途の軸受に比べて非常に高速となる。そのため、上記のようなスラスト荷重は、主軸を支持する軸受の長期耐久性の低下、寿命低下を招き、空気サイクル冷凍冷却用タービンユニットの信頼性を低下させる。このような軸受の長期耐久性の課題を解消しなくては、空気サイクル冷凍冷却用タービンユニットの実用化が難しい。しかし、上記特許文献1に開示の技術は、この高速回転下におけるスラスト荷重の負荷に対する軸受の長期耐久性の低下については解決されるに至っていない。
特許文献2の磁気軸受式タービン・コンプレッサのように、主軸を磁気軸受からなるジャーナル軸受およびスラスト軸受で支持したものでは、ジャーナル軸受にアキシアル方向の規制機能がない。そのため、スラスト軸受の制御の不安定要因等があると、上記翼車とディフューザ間の微小隙間を保って安定した高速回転を行うことが難しい。磁気軸受の場合は、電源停止時における接触の問題もある。
そこで、本発明者等は、上記課題を解決するものとして、図12に示すようなモータ一体型の磁気軸受装置を開発した。このモータ一体型の磁気軸受装置は、主軸53の両端にコンプレッサ46のコンプレッサ翼車46aおよび膨張タービン47のタービン翼車47aを取付けた空気サイクル冷凍冷却用タービンユニットにおいて、主軸53のラジアル負荷を転がり軸受55,56で、アキシアル負荷を電磁石57でそれぞれ支持すると共に、主軸53に同軸に設けたモータ68による駆動力とタービン翼車47aの駆動力とでコンプレッサ翼車46aを回転駆動するようにしたものである。アキシアル負荷を支持する電磁石57は、主軸53に垂直かつ同軸に設けられたスラスト板53aに非接触で対向するように配置され、アキシアル方向の力を検出するセンサ58の出力に応じて磁気軸受用コントローラ59で制御される。モータ68はアキシアルギャップ型のものであって、主軸53に垂直かつ同軸に設けた別のスラスト板53bにモータロータ68aを形成すると共に、このモータロータ68aと軸方向に対向するようにモータステータ68bを配置して構成される。モータロータ68aは、前記スラスト板53bとこのスラスト板に周方向に等ピッチで設けられた複数個の永久磁石68aaとで構成される。モータステータ68bは、ステータヨーク68bbにステータコイル68baを巻回して構成される。このモータ68は、電磁石57とは独立にモータ用コントローラ69で制御される。
上記構成のモータ一体型の磁気軸受装置によると、主軸53にかかるスラスト力を電磁石57で支持するため、非接触でトルクの増大を抑えながら、転がり軸受55,56に作用するスラスト力を軽減することができる。その結果、各翼車46a,47aとハウジング46b,47bとの微小隙間を一定に保つことができ、スラスト荷重の負荷に対する転がり軸受の長期耐久性を向上させることができる。
ところで、上記構成のモータ一体型の磁気軸受装置では、アキシアルギャップ型のモータ68のモータステータ68bを構成するモータコイル68baのコイルインダクタンスが小さく、安定したセンサレス駆動ができないため、モータロータ68aの回転位相を検出する位相検出器が必要である。
すなわち、同期電動機のうち整流子を持たない無整流子電動機(ブラシレスDCモータ)では、一般的に回転体の位相検出のために三相電流制御用の3個の位相検出器が設けられるが、このような位相検出器を持たないセンサレス駆動方式として、モータコイルの誘起電圧を検出する方式やリラクタンスを検出する方式もある。しかし、センサレス駆動方式の場合、始動時の検出、高速回転時における演算器の処理能力といった課題があり、高速回転モータや大型モータでは安定性の面から位相検出器を設けたモータが使用される。
しかし、上記したモータ一体型の磁気軸受装置に用いられるアキシアルギャップ型のモータ68では、高速回転時の遠心強度の問題から回転体外径寸法の制限がある。そのため、限られたスペース内にモータコイル68baと位相検出器を配置する必要があるが、位相検出器を3個使用する場合は、配置スペースの関係からコイル形状に制約を与えるばかりでなく、モータステータ68bの組み立て性や位相検出器の配線が多くなるといった問題がある。
この発明の目的は、スラスト荷重の負荷に対する転がり軸受の長期耐久性を向上させることができ、かつモータにおけるモータロータの回転位相を検出する位相検出器の配線の簡略化とモータステータのコイル形状の最適化が可能なモータ一体型の磁気軸受装置を提供することである。
この発明のモータ一体型の磁気軸受装置は、転がり軸受と磁気軸受を併用し、転がり軸受がラジアル負荷を支持し、磁気軸受がアキシアル負荷と軸受予圧のどちらか一方もしくは両方を支持し、電磁石は主軸に設けられた強磁性体からなるフランジ状のスラスト板に非接触で対向するように、スピンドルハウジングに取り付けられており、モータロータは前記スラスト板と共通の主軸に設けられ、前記モータロータと対向するようにモータステータが配置され、モータロータとモータステータ間の磁気力ないしはローレンツ力により、主軸を回転させるモータ一体型の磁気軸気装置であって、モータロータの回転位相を検出する位相検出器を1個または2個設け、この位相検出器の出力状態の切り替わる間隔を計測して、モータステータコイルが回転磁界を発生するためのコイル電流印加タイミングを演算する演算器を設け、この演算器の出力するコイル電流印加タイミングの信号に従ってモータステータコイルに電流を印加させるパワー回路を設けたものである。
この構成によると、転がり軸受と磁気軸受を併用し、転がり軸受がラジアル負荷を支持し、磁気軸受がアキシアル負荷と軸受予圧のどちらか一方または両方を支持するものであるため、アキシアル方向の精度の良い支持が行え、また転がり軸受の長期耐久性が確保でき、磁気軸受のみの支持の場合における電源停止時の損傷も回避される。
また、モータの構成において、限られたスペース内にモータステータコイルと共に設ける位相検出器を1個または2個としているので、位相検出器を3個用いる一般的な構成例に比べて位相検出器の配線を簡略化でき、モータステータコイルの形状も制約を受けることなく最適化できる。
この発明において、前記位相検出器が1個であって、前記演算器は、1回前の位相検出器出力の立ち上がりエッジまたは立下りエッジ間の時間を計測し、その時間を6分周することでモータステータコイルの電流印加タイミングを演算し、回転磁界を生成する電流を前記パワー回路に印加させる信号を出力するものとしても良い。
この発明において、前記位相検出器が2個であって、前記演算器は、一方の位相検出器の立ち上がりエッジまたは立下りエッジから他方の位相検出器の立ち上がりエッジまたは立下りエッジ間の時間を計測し、その計測した時間を、それぞれの位相検出器の取り付け位置、回転方向によって決定される値で分周することでモータステータコイルの電流印加タイミングを演算し、回転磁界を生成する電流を前記パワー回路に印加させる信号を出力するものとしても良い。上記の位相検出器の取り付け位置、回転方向によって決定される値は、所定の計算式等によって適宜決定する。
位相検出器を2個用いるこの構成の場合、回転方向の検出が可能となる。
この発明において、一方の位相検出器が出力異常になったことを判定する出力異常判定手段を設け、前記演算器は、1個正常時演算部および1個正常時演算部を有し、前記1個正常時演算部は、前記出力異常判定手段の判定出力が1個異常時の出力であるときに機能して、2つの位相検出器のうちの正常な方の位相検出器の出力のみを用いて、1回前の使用検出器出力の立ち上がりエッジまたは立下りエッジ間の時間を計測し、その時間を6分周することでモータステータコイルの電流印加タイミングを演算し、回転磁界を生成する電流を前記パワー回路の印加させる信号を出力するものとし、前記2個正常時演算部は、前記出力異常判定手段の判定出力が2個正常の出力であるときに機能して、一方の位相検出器の立ち上がりエッジまたは立下りエッジから他方の位相検出器の立ち上がりエッジまたは立下りエッジ間の時間を計測し、その計測した時間を、それぞれの位相検出器の取り付け位置、回転方向によって決定される値で分周することでモータステータコイルの電流印加タイミングを演算し、回転磁界を生成する電流を前記パワー回路に印加させる信号を出力するものとしても良い。この構成の場合、2つの位相検出器の一方が故障してもモータロータの回転位相を検出して、モータステータコイルに適正なタイミングでコイル電流を印加できる。
この発明において、前記位相検出器を2個設ける構成に代えて、位相検出器を3個設けると共に、3個のうちのいずれか1個または2個の位相検出器が出力異常になったことを判定する出力異常判定手段を設け、前記演算器は、前記2個正常時演算部および1個正常時演算部の他に3個正常時演算部を有し、前記3個正常時演算部は、出力異常判定手段の出力が3個正常の出力であるときに機能して、これら3個の位相検出器の出力状態の組合せから6パターンのコイル電流印加タイミングを形成し前記パワー回路に出力するものとしても良い。
この構成の場合、位相検出器の配線の簡略化や、モータステータコイルの形状の最適化はできないが、3個の位相検出器のうちのいずれか1個または2個の位相検出器が故障しても、モータロータの回転位相を検出して、モータステータコイルに適正なタイミングでコイル電流を印加できる。
この発明において、前記主軸に、コンプレッサ側翼車およびタービン側翼車が取付けられ、モータ動力とタービン側翼車で発生した動力のどちらか一方もしくは両方により、コンプレッサ側翼車を駆動させる、圧縮膨張タービンシステムに適用されていることを特徴としたものであっても良い。
この発明において、前記モータ一体型の磁気軸受装置を適用した圧縮膨張タービンシステムが、流入空気に対して、タービンユニットのコンプレッサによる圧縮、他の熱交換器による冷却、前記タービンユニットの膨張タービンによる断熱膨張、を順次行う空気サイクル冷凍冷却システムに適用されるものであっても良い。
この発明のモータ一体型の磁気軸受装置は、転がり軸受と磁気軸受を併用し、転がり軸受がラジアル負荷を支持し、磁気軸受がアキシアル負荷と軸受予圧のどちらか一方もしくは両方を支持し、電磁石は主軸に設けられた強磁性体からなるフランジ状のスラスト板に非接触で対向するように、スピンドルハウジングに取り付けられており、モータロータは前記スラスト板と共通の主軸に設けられ、前記モータロータと対向するようにモータステータが配置され、モータロータとモータステータ間の磁気力ないしはローレンツ力により、主軸を回転させるモータ一体型の磁気軸気装置であって、モータロータの回転位相を検出する位相検出器を1個または2個設け、この位相検出器の出力状態の切り替わる間隔を計測して、モータステータコイルが回転磁界を発生するためのコイル電流印加タイミングを演算する演算器を設け、この演算器の出力するコイル電流印加タイミングの信号に従ってモータステータコイルに電流を印加させるパワー回路を設けたため、スラスト荷重の負荷に対する転がり軸受の長期耐久性を向上させることができ、かつモータにおけるモータロータの回転位相を検出する位相検出器の配線の簡略化とモータステータのコイル形状の最適化が可能となる。
この発明の一実施形態を図1ないし図5と共に説明する。図1は、この実施形態のモータ一体型の磁気軸受装置を組み込んだタービンユニット5の断面図を示す。このタービンユニット5は圧縮膨張タービンシステムを構成するものであり、コンプレッサ6および膨張タービン7を有し、コンプレッサ6のコンプレッサ翼車6aおよび膨張タービン7のタービン翼車7aが主軸13の両端にそれぞれ嵌合している。主軸13の材料には、磁気特性の良好な低炭素鋼が使用される。
図1において、コンプレッサ6は、コンプレッサ翼車6aと微小の隙間d1を介して対向するコンプレッサハウジング6bを有し、中心部の吸込口6cから軸方向に吸入した空気を、コンプレッサ翼車6aで圧縮し、外周部の出口(図示せず)から矢印6dで示すように排出する。
膨張タービン7は、タービン翼車7aと微小の隙間d2を介して対向するタービンハウジング7bを有し、外周部から矢印7cで示すように吸い込んだ空気を、タービン翼車7aで断熱膨張させ、中心部の排出口7dから軸方向に排出する。
このタービンユニット5におけるモータ一体型の磁気軸受装置は、主軸13をラジアル方向に対し複数の軸受15,16で支持し、主軸13にかかるアキシアル負荷と軸受予圧のどちらか一方または両方を磁気軸受である電磁石17により支持すると共に、主軸13を回転駆動するアキシアルギャップ型のモータ28を設けたものである。このタービンユニット5は、主軸13に作用するスラスト力を検出するセンサ18と、このセンサ18の出力に応じて前記電磁石17による支持力を制御する磁気軸受用コントローラ19と、電磁石17とは独立に前記モータ28を制御するモータ用コントローラ29とを有している。
電磁石17は、主軸13の軸方向中間部において軸方向に並ぶように主軸13に垂直かつ同軸に設けられた強磁性体からなるフランジ状の2つのスラスト板13a,13bの各片面に非接触で対向するように、一対のものがスピンドルハウジング14に設置されている。具体的には、磁気軸受ユニットを構成する一方の電磁石17は、膨張タービン7寄りに位置するスラスト板13aの膨張タービン7側に向く片面を電磁石ターゲットとして、この片面に非接触で対向するようにスピンドルハウジング14に設置される。また、磁気軸受ユニットを構成する他方の電磁石17は、コンプレッサ6寄りに位置するスラスト板13bのコンプレッサ6側に向く片面を電磁石ターゲットとして、この片面に非接触で対向するようにスピンドルハウジング14に設置される。
モータ28は、前記電磁石17と並んで主軸13に設けられたモータロータ28aと、このモータロータ28aに対し軸方向に対向するモータステータ28bとでなるモータユニットである。具体的には、モータユニットの一部品を構成するモータロータ28aは、主軸13における前記各スラスト板13a,13bの電磁石17が対向する側とは反対側の各片面に、円周方向に等ピッチで並ぶ永久磁石28aaを配置することで左右一対のものが構成される。このように軸方向に対向配置される永久磁石28aaの間では、その磁極が互いに異極となるように設定される。主軸13には磁気特性の良好な低炭素鋼を使用しているので、主軸13と一体構造となるように設けられる前記各スラスト板13a,13bを、永久磁石28aaのバックヨークおよび電磁石ターゲットに兼用できる。
モータユニットの他の部品であるモータステータ28bは、前記左右一対のモータロータ28aに挟まれる軸方向中央の位置において、これら両モータロータ28aの各面に非接触で対向するようにコアの無い状態で配置したモータステータコイル28baを、スピンドルハウジング14に設置して構成される。このモータ28は、前記モータロータ28aとモータステータ28b間に作用するローレンツ力により、主軸13を回転させる。このように、このアキシアルギャップ型のモータ28はコアレスモータとされていることから、モータロータ28aとモータステータ28b間の磁気カップリングによる負の剛性はゼロとなっている。
主軸13を支持する軸受15,16は転がり軸受であって、アキシアル方向位置の規制機能を有するものであり、例えば深溝玉軸受やアンギュラ玉軸受が用いられる。深溝玉軸受の場合、両方向のスラスト支持機能を有し、内外輪のアキシアル方向位置を中立位置に戻す作用を持つ。これら2個の軸受15,16は、それぞれスピンドルハウジング14におけるコンプレッサ翼車6aおよびタービン翼車7aの近傍に配置されている。
主軸13は、中間部の大径部13cと、両端部の小径部13dとを有する段付き軸とされている。両側の軸受15,16は、その内輪15a,16aが小径部13dに圧入状態に嵌合し、片方の幅面が大径部13cと小径部13d間の段差面に係合する。
スピンドルハウジング14における両側の軸受15,16よりも各翼車6a,7a側の部分は、内径面が主軸13に近接する径に形成され、この内径面に非接触シール21,22が形成されている。この実施形態では、非接触シール21,22は、スピドルハウジング14の内径面に複数の円周溝を軸方向に並べて形成したラビリンスシールとしているが、その他の非接触シール手段でも良い。
前記センサ18は、タービン翼車7a側の軸受16の近傍における静止側、つまりスピンドルハウジング14側に設けられている。このセンサ18を近傍に設けた軸受16は、その外輪16bが軸受ハウジング23内に固定状態に嵌合している。軸受ハウジング23は、リング状に形成されて一端に軸受16の外輪16bの幅面に係合する内鍔23aを有しており、スピンドルハウジング14に設けられた内径面24にアキシアル方向に移動自在に嵌合している。内鍔23aは、アキシアル方向の中央側端に設けられている。
センサ18は主軸13の回りの円周方向複数箇所(例えば2箇所)に分配配置され、軸受ハウジング23の内鍔23a側の幅面と、スピンドルハウジング14に固定された部材である片方の電磁石17との間に介在させてある。また、センサ18は、センサ予圧ばね25により予圧が印加されている。センサ予圧ばね25は、スピンドルハウジング14に設けられた収容凹部内に収容されて軸受16の外輪16bをアキシアル方向に付勢するものとされ、外輪16bおよび軸受ハウジング23を介してセンサ18を予圧する。センサ予圧ばね25は、例えば主軸13の回りの円周方向複数箇所に設けられたコイルばね等からなる。
センサ予圧ばね25による予圧は、押し付け力によってスラスト力を検出するセンサ18が、主軸13のアキシアル方向のいずれの向きの移動に対しても検出できるようにするためであり、タービンユニット5の通常の運転状態で主軸13に作用する平均的なスラスト力以上の大きさとされる。
センサ18の非配置側の軸受15は、スピンドルハウジング14に対してアキシアル方向に移動自在に設置され、かつ軸受予圧ばね26によって弾性支持されている。この例では軸受15の外輪15bが、スピンドルハウジング14の内径面にアキシアル方向移動自在に嵌合していて、軸受予圧ばね26は、外輪15bとスピンドルハウジング14との間に介在している。軸受予圧ばね26は、内輪15aの幅面が係合した主軸13の段面に対向して外輪15bを付勢するものとされ、軸受15に予圧を与えている。軸受予圧ばね26は、主軸13回りの円周方向複数箇所に設けられたコイルばね等からなり、それぞれスピンドルハウジング14に設けられた収容凹部内に収容されている。軸受予圧ばね26は、センサ予圧ばね25よりもばね定数が小さいものとされる。
上記タービンユニット5におけるモータ一体型の磁気軸受装置の力学モデルは簡単なバネ系で構成することができる。すなわち、このバネ系は、軸受15,16とこれら軸受の支持系(センサ予圧ばね25、軸受予圧ばね26、軸受ハウジング23など)とで形成される合成バネと、モータ部(電磁石17とモータ28)で形成される合成バネとが並列となった構成である。このバネ系において、軸受15,16とこれら軸受の支持系とで形成される合成バネは、変位した方向と逆の方向に変位量に比例して作用する剛性となるのに対し、電磁石17とモータ28とで形成される合成バネは、変位した方向に変位量に比例して作用する負の剛性となる。
このため、上記した両合成バネの剛性の大小関係を、
軸受等による合成バネの剛性値<電磁石・モータによる合成バネの負の剛性値…(1)とした場合、機械システムの位相は180°遅れとなり不安定な系となることから、電磁石17を制御する磁気軸受用コントローラ19において、予め位相補償回路を付加する必要が生じ、コントローラ19の構成が複雑なものになる。
そこで、この実施形態のモータ一体型の磁気軸受装置では、上記した両合成バネの剛性の大小関係を、
軸受等による合成バネの剛性値>電磁石・モータによる合成バネの負の剛性値…(2)としている。とくに、このモータ一体型の磁気軸受装置では、上記したようにアキシアルギャップ型のモータ28をコアレスモータとしているので、モータ28に作用する負の剛性値をゼロとすることができ、モータ28が高負荷動作し過大なアキシアル荷重が作用した状態においても上記(2)式の大小関係を保つことができる。
その結果、制御帯域において、機械システムの位相が180°遅れとなることを防止できるので、モータ28が高負荷動作し過大なアキシアル荷重が作用した状態でも磁気軸受用コントローラ19の制御対象を安定なものとでき、コントローラ19の回路構成を図2のように比例もしくは比例積分を用いた簡単なものに構成できる。
ブロック図で示す図2の磁気軸受用コントローラ19では、各センサ18の検出出力P1,P2をセンサ出力演算回路30で加減算し、その演算結果を比較器31で基準値設定手段32の基準値と比較して偏差を演算し、さらに演算した偏差をPI補償回路(もしくはP補償回路)33によりタービンユニット5に応じて適宜設定される比例積分(もしくは比例)処理を行うことで、電磁石17の制御信号を演算するようにしている。PI補償回路(もしくはP補償回路)33の出力は、ダイオード34,35を介して各方向の電磁石171 ,172 を駆動するパワー回路36,37に入力される。電磁石171 ,172 は、図1に示したスラスト板13a,13bに対向する一対の電磁石17であり、吸引力しか作用しないため、予めダイオード34,35で電流の向きを決め、2個の電磁石171 ,172 を選択的に駆動するようにしている。
同じくブロック図で示す図3のモータ用コントローラ29では、モータロータ28aの回転位相を基に、モータステータコイル28baが回転磁界を発生するためのコイル電流印加タイミングが位相調整回路からなる演算器38で演算され、この演算器38の出力するコイル電流印加タイミングの信号に従ってパワー回路39からモータステータコイル28baにコイル電流が印加される。モータロータ28aの回転位相は1個の位相検出器40で検出され、その検出信号が前記演算器38に入力される。
図4には、モータ28と演算器38とパワー回路39と位相検出器40の接続構成の概略図を示し、図5には位相検出器40の検出出力の信号波形(図5(A))と、演算器38から出力される電流指令であるコイル電流印加タイミングの信号波形(図5(B))とを示す。
図5の波形図で示すように、演算器38は、位相検出器40の1回前の出力の立ち上がりエッジまたは立ち下りエッジ間の時間Tを計測し、その時間を6分周することでモータステータコイル28baの電流印加タイミングを演算し、回転磁界を生成する電流をパワー回路39に印加させる信号を出力する。
この構成のタービンユニット5は、例えば空気サイクル冷凍冷却システムに適用されて、冷却媒体となる空気を後段の熱交換器(ここでは図示せず)により効率良く熱交換できるように、コンプレッサ6で圧縮して温度上昇させ、さらに後段の前記熱交換器で冷却された空気を、膨張タービン7により、目標温度、例えば−30℃〜−60℃程度の極低温まで断熱膨張により冷却して排出するように使用される。
このような使用例において、このタービンユニット5は、コンプレッサ翼車6aおよびタービン翼車7aが、前記スラスト板13aとモータロータ28aと共通の主軸13に嵌合し、モータ28の動力とタービン翼車7aで発生した動力のどちらか一方または両方によりコンプレッサ翼車6aを駆動するものとしている。このため、各翼車6a,7aの適切な隙間d1,d2を保って主軸13の安定した高速回転が得られ、かつ軸受15,16の長期耐久性の向上、寿命の向上が得られる。
すなわち、タービンユニット5の圧縮,膨張の効率を確保するためには、各翼車6a,7aとハウジング6b,7bとの隙間d1,d2を微小に保つ必要がある。例えば、このタービンユニット5を空気サイクル冷凍冷却システムに適用する場合には、この効率確保が重要となる。これに対して、主軸13を転がり形式の軸受15,16により支持するため、転がり軸受の持つアキシアル方向位置の規制機能により、主軸13のアキシアル方向位置がある程度規制され、各翼車6a,7aとハウジング6b,7bとの微小隙間d1,d2を一定に保つことができる。
しかし、タービンユニット5の主軸13には、各翼車6a,7aに作用する空気の圧力でスラスト力がかかる。また、空気冷却システムで使用するタービンユニット5では、1分間に例えば8万〜10万回転程度の非常に高速の回転となる。そのため、主軸13を回転支持する転がり軸受15,16に上記スラスト力が作用すると、軸受15,16の長期耐久性が低下する。
この実施形態は、上記スラスト力を電磁石17で支持するため、非接触でトルクの増大を抑えながら、主軸13の支持用の転がり軸受15,16に作用するスラスト力を軽減することができる。この場合に、主軸13に作用するスラスト力を検出するセンサ18と、このセンサ18の出力に応じて前記電磁石17による支持力を制御する磁気軸受用コントローラ19とを設けたため、転がり軸受15,16を、その軸受仕様に応じてスラスト力に対し最適な状態で使用することができる。
特に、軸方向に並べて主軸13に設けられた2つのスラスト板13a,13bの軸方向外側に2つの電磁石17を配置して磁気軸受ユニットを構成すると共に、前記両スラスト板13a,13bで挟まれる位置にアキシアルギャップ型のモータ28を配置してモータユニットを構成することにより、磁気軸受ユニットとモータユニットをコンパクトな一体構造としているため、主軸53の軸長を短くでき、それだけ主軸13の固有振動数が高くなって、主軸13を高速回転させることができる。
また、このモータ一体型の磁気軸受装置では、モータロータ28aの回転位相を検出するのに1個の位相検出器40を設け、この位相検出器40の出力状態の切り替わる間隔を計測して、モータステータコイル28baが回転磁界を発生するためのコイル電流印加タイミングを演算する演算器38を設け、この演算器38の出力するコイル電流印加タイミングの信号に従ってモータステータコイル28baに電流を印加させるパワー回路39を設けているので、モータ28の構成において、限られたスペース内にモータコイル28bと共に設ける位相検出器を3個とする一般的な構成例に比べて位相検出器の配線を簡略化でき、モータステータコイル28baの形状も制約を受けることなく最適化できる。
なお、この実施形態では、モータ28がコアレスモータである場合につき説明したが、ステータヨーク68bbにモータステータコイル68baをステータヨークに巻回してモータステータを構成したコア付きモータにも適用できる。
図6は、前記実施形態におけるモータ28において、モータロータ28aの回転位相を検出する位相検出器として2個の位相検出器40A,40Bを用いた場合のモータ用コントローラ29における演算器38の概略構成を示すブロック図である。図7には、この場合の位相検出器40A,40Bの検出出力の信号波形(図7(A))と、演算器38から出力される電流指令であるコイル電流印加タイミングの信号波形(図7(B))とを示す。この場合、演算器38は2個正常時演算部38aおよび1個正常時演算部38bを有し、演算器38とは別に、2個の位相検出器40A,40Bのうちいずれか一方の位相検出器が出力異常になったことを判定する出力異常判定手段41が設けられる。
演算器38の1個正常時演算部38bは、出力異常判定手段41の判定出力が1個異常時の出力であるときに機能して、2つの位相検出器40A,40Bのうちの正常な方の位相検出器の出力のみを用いて、図5の場合と同様に1回前の位相検出器出力の立ち上がりエッジまたは立下りエッジ間の時間Tを計測し、その時間を6周分することでモータステータコイル28baの電流印加タイミングを演算し、回転磁界を生成する電流を前記パワー回路39に印加させる信号を出力するものとしている。
演算器38の2個正常時演算部38aは、出力異常判定手段41の判定出力が2個正常の出力であるときに機能して、図7(A)のように一方の位相検出器の立ち上がりエッジまたは立下りエッジから他方の位相検出器の立ち下りエッジまたは立下りエッジ間の時間を計測し、その計測した時間を、それぞれの位相検出器の取付け位置、回転方向によって決定される値で分周することでモータステータコイル28baの電流印加タイミングを演算し、図7(B)のように回転磁界を生成する電流を前記パワー回路39に印加させる信号を出力するものである。
このように2個の位相検出器40A,40Bを用いる場合は、一方の位相検出器に故障が生じた場合でもモータロータ28aの回転位相を検出でき、また回転方向の検出も可能となる。
図8は、前記実施形態におけるモータ28において、3個の位相検出器40A,40B,40Cを用いた場合のモータ28と演算器38とパワー回路39と位相検出器40の接続構成の概略図を示す。図9は、この場合のモータ用コントローラ29における演算器38の概略構成を示すブロック図である。図10には、この場合の位相検出器40A〜40Cの検出出力の信号波形(図10(A))と演算器38から出力される電流指令であるコイル電流印加タイミングの信号波形(図10(B))とを示す。
この場合、出力異常判定手段41は、3個の位相検出器40A,40B,40Cのうちのいずれか1個または2個が出力異常になったことを判定する。演算器38は、2個正常時演算部38aおよび1個正常時演算部38bの他に、3個正常時演算部38cを有する。3個正常時演算部38cは、出力異常判定手段41の出力が3個正常の出力であるときに機能して、これら3個の位相検出器40A〜40Cの出力状態の組合せから図10(B)のように6パターンのコイル電流印加タイミングを形成しパワー回路39に出力するものとしている。
この構成の場合、位相検出器40A〜40Cの配線の簡略化や、モータステータコイル28baの形状の最適化はできないが、3個の位相検出器40A〜40Cのうちのいずれか1個または2個が故障しても、モータロータ28aの回転位相を検出して、モータステータコイル28baに適正なタイミングでコイル電流を印加できる。
図11は、図1に示すタービンユニット5を用いた空気サイクル冷凍冷却システムの全体の構成を示す。この空気サイクル冷凍冷却システムは、冷凍倉庫等の被冷却空間10の空気を直接に冷媒として冷却するシステムであり、被冷却空間10にそれぞれ開口した空気の取入口1aから排出口1bに至る空気循環経路1を有している。この空気循環経路1に、予圧縮手段2、第1の熱交換器3、空気サイクル冷凍冷却用タービンユニット5のコンプレッサ6、第2の熱交換器3、中間熱交換器9、および前記タービンユニット5の膨張タービン7が順に設けられている。中間熱交換器9は、同じ空気循環経路1内で取入口1aの付近の流入空気と、後段の圧縮で昇温し、冷却された空気との間で熱交換を行うものであり、取入口1aの付近の空気は熱交換器9a内を通る。
予圧縮手段2はブロア等からなり、モータ28により駆動される。第1の熱交換器3および第2の熱交換器8は、冷却媒体を循環させる熱交換器3a,8aをそれぞれ有し、熱交換器3a,8a内の水等の冷却媒体と空気循環経路1の空気との間で熱交換を行う。各熱交換器3a,8aは、冷却塔11に配管接続されており、熱交換で昇温した冷却媒体が冷却塔11で冷却される。なお、前記予圧縮手段2を含まない構成の空気サイクル冷凍冷却システムでもよい。
この空気サイクル冷凍冷却システムは、被冷却空間10を0℃〜−60℃程度に保つシステムであり、被冷却空間10から空気循環経路1の取入口1aに0℃〜−60℃程度で1気圧の空気が流入する。なお、以下に示す温度および気圧の数値は、一応の目安となる一例である。取入口1aに流入した空気は、中間熱交換器9により、空気循環経路1中の後段の空気の冷却に使用され、30℃まで昇温する。この昇温した空気は1気圧のままであるが、予圧縮手段2により1.4気圧に圧縮させられ、その圧縮により、70℃まで昇温する。第1の熱交換器3は、昇温した70℃の空気を冷却すれば良いため、常温程度の冷水であっても効率良く冷却することができ、40℃に冷却する。
熱交換により冷却された40℃,1.4気圧の空気が、タービンユニット5のコンプレッサ6により、1.8気圧まで圧縮され、この圧縮により70℃程度に昇温した状態で、第2の熱交換器8により40℃に冷却される。この40℃の空気は、中間熱交換器9で−30℃の空気により−20℃まで冷却される。気圧はコンプレッサ6から排出された1.8気圧が維持される。
中間熱交換器9で−20℃まで冷却された空気は、タービンユニット5の膨張タービン7により断熱膨張され、−55℃まで冷却されて排出口1bから被冷却空間10に排出される。この空気サイクル冷凍冷却システムは、このような冷凍サイクルを行う。
この空気サイクル冷凍冷却システムでは、タービンユニット5において、各翼車6a,7aの適切な隙間d1,d2を保って主軸13の安定した高速回転が得られ、かつ軸受15,16の長期耐久性の向上、寿命の向上が得られることで、軸受15,16の長期耐久性が向上することから、タービンユニット5の全体として、しいては空気サイクル冷凍冷却システムの全体としての信頼性が向上する。このように、空気サイクル冷凍冷却システムのネックとなっているタービンユニット5の主軸軸受15,16の安定した高速回転、長期耐久性、信頼性が向上するため、空気サイクル冷凍冷却システムの実用化が可能となる。
この発明の一実施形態にかかるモータ一体型の磁気軸受装置が組み込まれたタービンユニットの断面図である。 モータ一体型の磁気軸受装置に用いられる磁気軸受用コントローラの一例を示すブロック図である。 モータ一体型の磁気軸受装置に用いられるモータ用コントローラの一例を示すブロック図である。 モータ一体型の磁気軸受装置におけるモータと演算器とパワー回路の接続構成の概略図である。 (A)は位相検出器の検出出力の信号波形、(B)は演算器から出力されるコイル電流印加タイミングの信号波形である。 位相検出器を2個とした場合の演算器の構成を示すブロック図である。 (A)は位相検出器を2個とした場合の位相検出器の検出出力の信号波形、(B)は演算器から出力されるコイル電流印加タイミングの信号波形である。 位相検出器を3個とした場合のモータと演算器とパワー回路の接続構成の概略図である。 位相検出器を3個とした場合の演算器の構成を示すブロック図である。 (A)は位相検出器を3個とした場合の位相検出器の検出出力の信号波形、(B)は演算器から出力されるコイル電流印加タイミングの信号波形である。 図1のタービンユニットを適用した空気サイクル冷凍冷却システムの系統図である。 提案例の断面図である。
符号の説明
3…第1の熱交換器
5…タービンユニット
6…コンプレッサ
6a…コンプレッサ翼車
7…膨張タービン
7a…タービン翼車
8…第2の熱交換器
13…主軸
13a,13b…スラスト板
14…スピンドルハウジング
15,16…転がり軸受
17…電磁石
28…モータ
28a…モータロータ
28b…モータステータ
28ba…モータステータコイル
38…演算器
38a…2個正常時演算部
38b…1個正常時演算部
38c…3個正常時演算部
39…パワー回路
40,40A〜40C…位相検出器
41…出力異常判定手段

Claims (7)

  1. 転がり軸受と磁気軸受を併用し、転がり軸受がラジアル負荷を支持し、磁気軸受がアキシアル負荷と軸受予圧のどちらか一方もしくは両方を支持し、電磁石は主軸に設けられた強磁性体からなるフランジ状のスラスト板に非接触で対向するように、スピンドルハウジングに取り付けられており、モータロータは前記スラスト板と共通の主軸に設けられ、前記モータロータと対向するようにモータステータが配置され、モータロータとモータステータ間の磁気力ないしはローレンツ力により、主軸を回転させるモータ一体型の磁気軸気装置であって、
    モータロータの回転位相を検出する位相検出器を1個または2個設け、この位相検出器の出力状態の切り替わる間隔を計測して、モータステータコイルが回転磁界を発生するためのコイル電流印加タイミングを演算する演算器を設け、この演算器の出力するコイル電流印加タイミングの信号に従ってモータステータコイルに電流を印加させるパワー回路を設けたことを特徴とするモータ一体型の磁気軸受装置。
  2. 請求項1において、前記位相検出器が1個であって、前記演算器は、1回前の位相検出器出力の立ち上がりエッジまたは立下りエッジ間の時間を計測し、その時間を6分周することでモータステータコイルの電流印加タイミングを演算し、回転磁界を生成する電流を前記パワー回路に印加させる信号を出力するものとしたモータ一体型の磁気軸受装置。
  3. 請求項1において、前記位相検出器が2個であって、前記演算器は、一方の位相検出器の立ち上がりエッジまたは立下りエッジから他方の位相検出器の立ち上がりエッジまたは立下りエッジ間の時間を計測し、その計測した時間を、それぞれの位相検出器の取り付け位置、回転方向によって決定される値で分周することでモータステータコイルの電流印加タイミングを演算し、回転磁界を生成する電流を前記パワー回路に印加させる信号を出力するものとしたモータ一体型の磁気軸受装置。
  4. 請求項3において、一方の位相検出器が出力異常になったことを判定する出力異常判定手段を設け、前記演算器は、1個正常時演算部および1個正常時演算部を有し、
    前記1個正常時演算部は、前記出力異常判定手段の判定出力が1個異常時の出力であるときに機能して、2つの位相検出器のうちの正常な方の位相検出器の出力のみを用いて、1回前の使用検出器出力の立ち上がりエッジまたは立下りエッジ間の時間を計測し、その時間を6分周することでモータステータコイルの電流印加タイミングを演算し,回転磁界を生成する電流を前記パワー回路の印加させる信号を出力するものとし、
    前記2個正常時演算部は、前記出力異常判定手段の判定出力が2個正常の出力であるときに機能して、一方の位相検出器の立ち上がりエッジまたは立下りエッジから他方の位相検出器の立ち上がりエッジまたは立下りエッジ間の時間を計測し、その計測した時間を、それぞれの位相検出器の取り付け位置、回転方向によって決定される値で分周することでモータステータコイルの電流印加タイミングを演算し、回転磁界を生成する電流を前記パワー回路に印加させる信号を出力するものとしたモータ一体型の磁気軸受装置
  5. 請求項1において、前記位相検出器を2個設ける構成に代えて、位相検出器を3個設けると共に、3個のうちのいずれか1個または2個の位相検出器が出力異常になったことを判定する出力異常判定手段を設け、
    前記演算器は、前記2個正常時演算部および1個正常時演算部の他に3個正常時演算部を有し、
    前記3個正常時演算部は、出力異常判定手段の出力が3個正常の出力であるときに機能して、これら3個の位相検出器の出力状態の組合せから6パターンのコイル電流印加タイミングを形成し前記パワー回路に出力するものとした
    モータ一体型の磁気軸受装置。
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記主軸に、コンプレッサ側翼車およびタービン側翼車が取付けられ、モータ動力とタービン側翼車で発生した動力のどちらか一方もしくは両方により、コンプレッサ側翼車を駆動させる、圧縮膨張タービンシステムに適用されていることを特徴としたモータ一体型の磁気軸受装置。
  7. 請求項5において、前記モータ一体型の磁気軸受装置を適用した圧縮膨張タービンシステムが、流入空気に対して、タービンユニットのコンプレッサによる圧縮、他の熱交換器による冷却、前記タービンユニットの膨張タービンによる断熱膨張、を順次行う空気サイクル冷凍冷却システムに適用されることを特徴としたモータ一体型の磁気軸受装置。
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JP2014222966A (ja) * 2013-05-13 2014-11-27 三菱自動車工業株式会社 車両制御装置
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