JP2006105346A - 回転機械の軸振動抑制装置、及び、回転機械の軸振動抑制方法 - Google Patents

回転機械の軸振動抑制装置、及び、回転機械の軸振動抑制方法 Download PDF

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勝也 山下
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隆信 小田
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2360/00Engines or pumps
    • F16C2360/44Centrifugal pumps

Abstract

【課題】異常時の触れ回りを瞬時に確実に抑制すること。
【解決手段】回転軸(2)を無接触に支持するラジアル磁気軸受(3−1)と、回転軸(2)を支持するラジアル補助軸受(5−1)とから構成されている。ラジアル補助軸受(5−1)は、環状の本体(9)と、本体(9)に可動的に支持され半径方向内向き成分を有して内向きに危急時に推進力を受ける複数の可動軸受(12)とから形成されている。複数の可動軸受(12)は本体(9)の軸心線のまわりに配列される。複数の可動軸受(12)は回転軸(2)を危急時に回転軸(2)に接触して回転自在に支持することにより回転軸(2)の触れ回り振動を抑制的に減衰させる。複数のラジアル補助軸受(5−1)は危急時にのみ同時的に動作して、1つの閉じた環状の軸受として動作し、その軸受構造は機械的に安定し、危急時に確実に回転軸の触れ回りを効果的に減衰させることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、回転機械の軸振動抑制装置、及び、回転機械の軸振動抑制方法に関し、特に、磁気軸受により回転軸が無接触に支持される回転機械の軸振動抑制装置、及び、回転機械の軸振動抑制方法に関する。
回転機械には、高速化、低損失、オイルフリーのように多様に高度な技術的事項が要求される。そのような要求に応えるために、磁気軸受が採用される。回転軸が軸受に非接触に支持される磁気軸受は、機械的摩擦がないので、高速化、低損失、オイルフリーの要求に応えることができる。
磁気軸受の磁気的支持力は、高速の定格回転運転の間には、磁気軸受制御装置により安定的に得られるが、停電時のバックアップバッテリーの故障又は磁気軸受制御装置の故障のような磁気軸受システムが動作しない場合には磁気軸受の機能は完全に失われる。そのような危急に対応するために、危急軸受(補助軸受)が機械的バックアップシステムに取り入れられている。危急軸受としては、多くの場合、潤滑性の要求を満たす転がり(玉)軸受が適用されている。回転軸は回転停止時と振動大のような危急時に危急軸受にタッチダウンするが、通常運転時には、回転軸と危急軸受との間には0.2〜0.3mmのクリアランスが与えられ、回転軸は危急軸受に対して非接触である。危急軸受システムでは、ラジアル危急軸受の他にスラスト危急軸受が必要である。
危急時に危急軸受にタッチダウンする回転軸と危急軸受との間の衝撃を緩和する技術は、後掲特許文献1で知られている。その公知技術は、衝撃力が大きい落下軌跡領域の回転軸を反落下方向に引きつける永久磁石を備えている。
磁気軸受機能が喪失した瞬間に高速度を有する回転軸と静止している危急軸受との間の危急時クリアランスは、正常回転時の回転軸と磁気軸受の間の正常時クリアランスの1/2倍程度に設計されていて、磁気軸受機能喪失瞬間に、支持力から瞬間的に解放される回転軸は、危急時クリアランスの中で大きく触れ回り、危急時のアンバランス振動は正常運転時のアンバランス振動の10倍以上に瞬間的に大きく成長する。特に、縦型回転機械では重力バランス的安定点が存在しないので、異常振動は異常発生から停止まで連続的に継続する恐れがある。回転機械が横型か縦型かによらずに、異常アンバランス振動の触れ(又は、振れ)回りの程度は、正常運転時の触れ回りの程度をはるかに越えていて、危急軸受又は危急軸受を支持している機械構造に大きな損傷を与える恐れがある。
異常時の触れ回りを瞬時に抑制することが求められる。その抑制のために機械構造が簡素であることが望まれる。機械系は簡素な構造であることが重要である。
特開2000−97237号
本発明の課題は、異常時の触れ回りを瞬時に抑制する回転機械の軸振動抑制装置、及び、回転機械の軸振動抑制方法を提供することにある。
本発明の他の課題は、その抑制構造が簡素である回転機械の軸振動抑制装置、及び、回転機械の軸振動抑制方法を提供することにある。
本発明による回転機械の軸振動抑制装置は、回転軸(2)と、回転軸(2)を無接触に支持するラジアル磁気軸受(3−1)と、回転軸(2)を支持するラジアル補助軸受(5−1)とから構成されている。ラジアル補助軸受(5−1)は、環状の本体(9)と、本体(9)に可動的に支持され半径方向内向き成分を有して内向きに危急時に推進力を受ける複数の可動軸受(12)とから形成されている。複数の可動軸受(12)は本体(9)の軸心線のまわりに配列される。複数の可動軸受(12)は回転軸(2)を危急時に回転軸(2)に接触して回転自在に支持することにより回転軸(2)の触れ回り振動を抑制的に減衰させる。
複数のラジアル補助軸受(5−1)は危急時にのみ同時的に動作して、1つの閉じた環状の軸受として動作し、その軸受構造は機械的に安定し、危急時に確実に回転軸の触れ回りを効果的に減衰させることができる。複数のラジアル補助軸受(5−1)は完全に同期して同時的に動作しない場合にも、振れまわり偏心が大きい回転位置の回転軸部位に接触してその触れ回り慣性を減少させることができる。同期的動作は、顕著に有効である。
可動軸受(12)は、その推進力を受けて、回転軸(2)の放射方向線と回転軸(2)の外周円筒面に接し回転方向に向く接線との間で鋭角に向く鋭角方向に推進される。このような鋭角構造は、楔効果型の軸受支持力を与え、瞬間的な局部的接触に起因する反発力に有効に対抗することができる。楔効果力が十分過ぎることはかえって好ましくないので、可動軸受(12)の前進位置に制限を与えることは効果的である。可動軸受(12)は推進力を受けることにより回転軸に接した後に、回転軸と本体(9)に挟まれ楔効果力を受けて鋭角方向に推進される。
楔効果力を減衰させるために変形する弾性変形体が本体(9)と可動軸受(12)との間に介設されることは、楔効果力の過大な発現を防止し、且つ、瞬間的接触時の衝撃を緩和することができる。
本体(9)には、鋭角方向に推進される可動軸受(12)の運動を案内する案内溝(14)が形成されることは、可動軸受(12)の確実な運動を保証することができる点で好ましい。可動軸受(12)には、推進力の方向に逆向きである後退力がバイアスされていることは、回転軸(2)の停止後に可動軸受を抜き取る作業を容易にする。後退力をスプリング力で得ることは、機械的動作を確実にすることができる点で顕著に好ましい。
用語の混同を避けるために、既述の本体は第1本体と呼ばれ、既述の可動軸受は第1可動軸受と呼ばれ、既述の推進力は第1推進力と呼ばれる。アキシャル補助軸受が追加される。アキシャル補助軸受は、第2本体(21)と、第2本体(21)に支持され回転軸(2)に対して軸方向に第2推進力を受ける複数の第2可動軸受(23)とから形成されている。複数の第2可動軸受(23)は第2本体(21)の軸心線のまわりに配列され、複数の第2可動軸受(23)は回転軸(2)を危急時に回転軸(2)に接触して回転自在に支持することにより回転軸(2)の触れ回り振動に起因する軸方向振動を抑制的に減衰させる。構造的に且つ機能的に、アキシャル補助軸受は、ラジアル補助軸受に同じである。
本発明による回転機械の軸振動抑制方法は、既述の回転機械の軸振動抑制装置の軸振動を抑制する回転機械の軸振動抑制方法であり、回転軸(2)の振れまわりの規定値以上の半径方向偏差を計測すること、半径方向偏差の存在に対応してラジアル補助軸受の可動軸受を推進させることとから構成されている。半径方向偏差の大きさを検出することにより、可動軸受の動作タイミングを適正にすることができる。
回転軸の停止の後に推進力を解消することは有意義である。ラジアル磁気軸受の軸受機能の喪失を検出することは、更に有意義である。その推進させることは、その喪失と半径方向偏差の存在とのアンド回路信号に対応して実行されることは、有効である。
本発明による回転機械の軸振動抑制方法は、既述の回転機械の軸振動抑制装置の軸振動を抑制する回転機械の軸振動抑制方法であり、回転軸の振れまわりの規定値以上の半径方向偏差を計測すること、回転軸の規定値以上の軸方向偏差を計測すること、半径方向偏差の存在と軸方向偏差の存在のアンド回路信号に対応して、ラジアル補助軸受の可動軸受とアキシャル補助軸受の可動軸受を概ね同時に推進させることとから構成されている。両可動軸受の同時的動作は有効である。
本発明による回転機械の軸振動抑制装置、及び、回転機械の軸振動抑制方法は、異常時の触れ回りを瞬時に確実に抑制することができる。その抑制構造は、簡素であり、動作の確実性を保証する。
本発明による回転機械の軸振動抑制装置の実施の好ましい形態は、図に対応して、詳細に記述される。回転機械(例示:圧縮機)は、図1に示されるように、ロータ(例示:羽根車)1の一部分である回転軸2と軸受構造とから構成されている。その軸受構造は、回転軸2を囲むラジアル磁気軸受3と、回転軸2の端面側に配置されるスラスト磁気軸受4と、ラジアル危急軸受(ラジアル補助軸受)5と、スラスト危急軸受(スラスト補助軸受)6とから構成されている。ラジアル磁気軸受3は、軸方向に一方側に配置される第1ラジアル磁気軸受3−1と他方側に配置される第2ラジアル磁気軸受3−2とから形成されている。ラジアル危急軸受5は、軸方向に一方側に配置される第1ラジアル危急軸受5−1と他方側に配置される第2ラジアル危急軸受5−2とから形成されている。ラジアル磁気軸受3と回転軸2の間には、磁気的回転リング7が介設され、スラスト危急軸受6は回転軸2と同体に回転する。ラジアル磁気軸受3とスラスト磁気軸受4とラジアル危急軸受5は、ケーシング(機械本体)10に固定されている。ラジアル磁気軸受3と回転軸2との間のクリアランスは、0.3〜0.5mmの程度に設計されている。ラジアル危急軸受5と回転軸2との間のクリアランスは、0.3〜0.5mmの2分の1の程度に設計されている。
図2は、ラジアル危急軸受5の詳細構造を示している。ラジアル危急軸受5は、同一円周上に配列される多数(例示:11)のラジアル危急軸受の集合として提供されている。多数のラジアル危急軸受5は、単一環9と、ラジアル可動軸受11とから形成されている。単一環9は1体であり、多数のラジアル危急軸受5は単一環9に摺動可能に埋め込まれている。ラジアル可動軸受11は、ラジアル可動軸受本体12とラジアルピストンロッド13とから構成されている。ラジアルピストンロッド13は、ラジアル可動軸受本体12に一体に結合している。ラジアル可動軸受本体12は、接線方向に対して回転軸2の中心に向く方向に傾斜するラジアル動作直線L1の直線方向に進退動する。単一環9には、ラジアル可動軸受本体12の進退動を摺動的に許容しラジアル可動軸受本体12を嵌め込むラジアル進退案内溝14が形成されている。ラジアルピストンロッド13は、動作時には油圧力又は電磁力で駆動され、非動作時にはコイルスプリング(図示されず)により図示の非動作位置に後退している。
ラジアル可動軸受本体12の回転軸2の円筒外周面15に対抗する面は、円筒面16として形成されている。前進位置のラジアル可動軸受本体12の円筒面16は、危急動作時に円筒外周面15に摺動的に接触する。非動作時(後退時)には、円筒面16と円筒外周面15の間のクリアランスは、ラジアル危急軸受5と回転軸2の既述の間のクリアランスに等しく、又は、それより大きい。ラジアル可動軸受本体12は、全体にカーボンで形成され、又は、金属体とカーボン層の複合で形成されている。円筒面16に相当する表面には、MOS2のような潤滑剤が塗膜されることが好ましい。
図3は、スラスト危急軸受6を示している。スラスト磁気軸受4の複数の軸受要素と複数のスラスト危急軸受6は、単一の同一環19に埋め込まれている。スラスト危急軸受6は、同一環19の環部分と、アキシャル可動軸受22とから形成されている。アキシャル可動軸受22は、アキシャル可動軸受本体23とアキシャルピストンロッド24とから構成されている。アキシャルピストンロッド24は、アキシャル可動軸受本体23に一体に結合している。アキシャル可動軸受22は、軸方向成分を有して傾斜するアキシャル動作直線L2の直線方向に進退動する。同一環19の環部分には、アキシャル可動軸受本体23の進退動を摺動的に許容しアキシャル可動軸受本体23を嵌め込むアキシャル進退案内溝25が形成されている。アキシャルピストンロッド24は、動作時には油圧力又は電磁力で駆動され、非動作時にはコイルスプリング(図示されず)により図示の非動作位置に後退している。
アキシャル可動軸受本体23の回転軸2の端面(鍔の端面)26に対抗する面は、平面27に形成されている。前進位置のアキシャル可動軸受本体23の平面27は、危急時に端面26に摺動的に接触する。非動作時(後退時)には、端面26と平面27の間のクリアランスは、2〜3mmに設計されている。アキシャル可動軸受本体23は、全体にカーボンで形成され、又は、金属体とカーボン層の複合で形成されている。平面27に相当する表面には、MOS2のような潤滑剤が塗膜されていることが好ましい。
図1に示されるように、ラジアル危急軸受5の軸方向近傍でケーシング10の側に、ラジアル方向変位センサ17が配置されている。ラジアル方向変位センサ17は、回転軸2の周面の基準位置に対する半径方向変位偏差ΔRを計測する。回転軸2の末端面の近傍でケーシング7の側にアキシャル方向変位センサ18が配置されている。アキシャル方向変位センサ18は、回転軸2の末端面の基準位置に対する軸径方向変位偏差ΔAを計測する。
図4は、危急時軸受を動作させる動作回路を示している。ラジアル方向変位センサ17とアキシャル方向変位センサ18の他に、危急時の停電のように磁気軸受に電力を供給する電力供給線が断線する場合に、磁気軸受機能喪失を検出する磁気軸受機能喪失センサ28が追加されている。ラジアル方向変位センサ17は、危急時にラジアル方向変位異常信号29を出力する。アキシャル方向変位センサ18は、危急時にアキシャル方向変位異常信号31を出力する。磁気軸受機能喪失センサ28は、危急時に磁気軸受機能喪失信号32を出力する。ラジアル方向変位異常信号29とアキシャル方向変位異常信号31と磁気軸受機能喪失信号32は、論理回路33に入力される。論理回路33は、下記条件を満たす場合に、下記の危急軸受動作信号を出力する。
(1)磁気軸受機能喪失信号32が存在→ラジアル可動軸受11を駆動するラジアル可動軸受駆動信号34とアキシャル可動軸受22を駆動するアキシャル可動軸受駆動信号35
(2)ラジアル方向変位異常信号29の存在→ラジアル可動軸受駆動信号34
(3)アキシャル方向変位異常信号31の存在→アキシャル可動軸受駆動信号35
磁気軸受機能喪失、半径方向変位量の規定値以上の計測、軸方向変位量の規定値以上の計測の3条件のアンド回路信号により、ラジアル方向危急軸受動作とアキシャル方向危急軸受動作とを同時に実行させることは実施の好ましい形態であるが、磁気軸受機能喪失、半径方向変位量の規定値以上の計測、軸方向変位量の規定値以上の計測の3条件のオア回路信号により、ラジアル方向危急軸受動作を優先的に実行し、次いで、アキシャル方向危急軸受動作を遅延的に実行させることはより好ましい。
ラジアル可動軸受駆動信号34の解消とアキシャル可動軸受駆動信号35の解消は、回転軸2の完全停止の検出に基づいて実行されることが好ましい。ラジアルピストンロッド13を前進方向に駆動する駆動力F2が解消されれば、ラジアルピストンロッド13を復元させる復元力F1はコイルスプリングにより得られる。コイルスプリングの使用は、機械構造的に簡素であり、且つ、動作の確実性を保証することができる。アキシャルピストンロッド24を前進方向に駆動する駆動力F2’が解消されれば、アキシャルピストンロッド24を復元させる復元力F1’はコイルスプリングにより得られる。コイルスプリングの使用は、機械構造的に簡素であり、且つ、動作の確実性を保証することができる。
図5は、既述の形態の力学系を模型的に示している。ラジアル可動軸受本体12は、円筒外周面15に面接触する円筒面(近似的には平面)16とラジアル進退案内溝14に摺動する摺動案内面(ラジアル動作直線L1に平行である面)36とは90度より小さい鋭角を形成し、円筒面16と摺動案内面36はラジアル可動軸受本体12の楔効果面を形成している。回転軸2の回転方向Dがラジアル可動軸受本体12の前進方向に近似している場合には、その楔効果面は、円筒外周面15とラジアル進退案内溝14とが形成する相手側楔効果面に接触した瞬間の後に、相手側楔効果面が形成する狭域に吸い込まれ、ラジアル可動軸受本体12は楔効果力で回転する回転軸2と単一環9の環部分21とに吸着し、吸着開始初期で瞬時に楔効果力が発生する。その吸着の初期の接触開始時には、図6に示されるように、回転軸2に振れまわりが発生していることが想定され、回転軸2にΔRの偏心が生じていることが想定される。角速度に対応する回転周期がωで表され、偏心回転中心Gの位置で表現される回転体(回転軸2と回転翼のような回転軸2に同体である物体)の全質量がMで表されれば、偏心による遠心力f1は、MRω[2]で表され。ここで、[2]はωの二乗であることを示す。
摺動摩擦力f2に対応する楔効果力に起因する求心力は、sinθ・f2で表される。ラジアル可動軸受本体12が回転軸2から受ける接触対抗力は、MRω[2]−sinθ・f2で表される。回転軸2は完全停止するまで、遠心慣性力により触れ回り力を有し、ΔRは緩やかに減少するとともに、楔効果力と接触対抗力はともに緩やかに減衰し、回転軸2も回転速度は滑らかに減少して、回転軸2は滑らかにラジアル可動軸受本体12に対してタッチダウン(ソフトランディング)する。
タッチダウンの後にラジアル可動軸受本体12はある程度に大きい楔効果力で回転軸2とラジアル可動軸受本体12の間に挟まれていて、ラジアル可動軸受本体12を前進させる推力(電磁力又は油圧力)が零になった後にも、ラジアル可動軸受本体12を引いて抜き出すことが困難であることが想定される。その場合に、ラジアル可動軸受本体12は既述の通り、スプリング力でマイナスのバイアス力がかけられているので、その引き抜き力の助けを借りて容易にラジアル可動軸受本体12を引き抜いてそれのメンテナンスを実行することができる。
回転軸2の触れ回りに起因して回転軸2が軸方向に振動する際には、図3に示されるように、アキシャル可動軸受本体23の楔効果が働いて、端面26はアキシャル可動軸受本体23に滑らかにタッチダウンすることができる。
既述の減衰効果は、図5に示される摺動案内面36とラジアル進退案内溝14の摺動面の一方又は両方を弾性的変形可能物体(例示:エラストマーのようなゴム弾性を有する硬質樹脂)により形成することにより、更に一層に助長される。文字通りに瞬時に発現する楔効果力を接触初期時に緩和することは有意義である。ゴム弾性物質に代えてワイヤメッシュ弾性変形体を用いることは有意義である。ゴムを用いることができない高温環境下では、ワイヤメッシュ弾性変形体は特に有意義である。本発明は、ガスタービン、圧縮機、ポンプのような回転機械に適用される。
図1は、本発明による回転機械の軸振動抑制装置の実施の好ましい形態を示す断面図である。 図2は、ラジアル補助軸受の実施の好ましい形態を示す側面断面図である。 図3は、アキシャル補助軸受の実施の好ましい形態を示す側面断面図である。図である。 図4は、本発明による回転機械の軸振動抑制方法の実施の好ましい形態を示す回路ブロック図である。 図5は、力学的作用を示す断面図である。 図6は、他の力学的作用を示す断面図である。
符号の説明
2…回転軸
3−1…ラジアル磁気軸受
5−1…ラジアル補助軸受
9…本体
12…可動軸受
14…案内溝
21…第2本体
23…第2可動軸受

Claims (14)

  1. 回転軸と、
    前記回転軸を無接触に支持するラジアル磁気軸受と、
    前記回転軸を支持するラジアル補助軸受とを具え、
    前記ラジアル補助軸受は、
    環状の本体と、
    前記本体に可動的に支持され半径方向内向き成分を有して内向きに危急時に推進力を受ける複数の可動軸受とを備え、前記複数の前記可動軸受は前記本体の軸心線のまわりに配列され、前記複数の可動軸受は前記回転軸を前記危急時に前記回転軸に接触して回転自在に支持することにより前記回転軸の触れ回り振動を抑制的に減衰させる
    回転機械の軸振動抑制装置。
  2. 前記複数の可動軸受は同時的に動作する
    請求項1の回転機械の軸振動抑制装置。
  3. 前記可動軸受は、前記推進力を受けて、前記回転軸の放射方向線と前記回転軸の外周円筒面に接し回転方向に向く接線との間で鋭角に向く鋭角方向に推進される
    請求項1の回転機械の軸振動抑制装置。
  4. 前記可動軸受は前記推進力を受けることにより前記回転軸に接した後に、前記回転軸と前記本体に挟まれ楔効果力を受けて前記鋭角方向に推進される
    請求項3の回転機械の軸振動抑制装置。
  5. 前記楔効果力を減衰させるために変形する弾性変形体が前記本体と前記可動軸受との間に介設されている
    請求項4の回転機械の軸振動抑制装置。
  6. 前記本体には、前記鋭角方向に推進される前記可動軸受の運動を案内する案内溝が形成されている
    請求項4の回転機械の軸振動抑制装置。
  7. 前記可動軸受には、前記推進力の方向に逆向きである後退力がバイアスされている
    請求項1〜6から選択される1請求項の回転機械の軸振動抑制装置。
  8. 前記後退力はスプリング力として与えられている
    請求項7の回転機械の軸振動抑制装置。
  9. 前記本体は第1本体と呼ばれ、前記可動軸受は第1可動軸受と呼ばれ、前記推進力は第1推進力と呼ばれ、
    アキシャル補助軸受を更に具え、
    前記アキシャル補助軸受は、
    第2本体と、
    前記第2本体に支持され前記回転軸に対して軸方向に第2推進力を受ける複数の第2可動軸受とを備え、前記複数の前記第2可動軸受は前記第2本体の軸心線のまわりに配列され、前記複数の第2可動軸受は前記回転軸を前記危急時に前記回転軸に接触して回転自在に支持することにより前記回転軸の触れ回り振動に起因する軸方向振動を抑制的に減衰させる
    請求項1〜8から選択される1請求項の回転機械の軸振動抑制装置。
  10. 前記第2可動軸受は前記第2推進力を受けることにより前記回転軸に接した後に、前記回転軸と前記第2本体に挟まれ楔効果力を受けて前記軸方向に推進される
    請求項9の回転機械の軸振動抑制装置。
  11. 請求項1の回転機械の軸振動抑制装置の軸振動を抑制する回転機械の軸振動抑制方法であり、
    前記回転軸の振れまわりの規定値以上の半径方向偏差を計測すること、
    前記半径方向偏差の存在に対応して前記ラジアル補助軸受の前記可動軸受を推進させること
    とを具える回転機械の軸振動抑制方法。
  12. 前記回転軸の停止の後に前記推進力を解消すること
    を更に具える請求項11の回転機械の軸振動抑制方法。
  13. 前記ラジアル磁気軸受の軸受機能の喪失を検出することを更に具え、
    前記推進させることは、前記喪失と前記半径方向偏差の存在とのアンド回路信号に対応して実行される
    請求項11の回転機械の軸振動抑制方法。
  14. 請求項9の回転機械の軸振動抑制装置の軸振動を抑制する回転機械の軸振動抑制方法であり、
    前記回転軸の振れまわりの規定値以上の半径方向偏差を計測すること、
    前記回転軸の規定値以上の軸方向偏差を計測すること、
    前記半径方向偏差の存在と前記軸方向偏差の存在のアンド回路信号に対応して、前記ラジアル補助軸受の前記可動軸受と前記アキシャル補助軸受の前記可動軸受を概ね同時に推進させること
    とを具える回転機械の軸振動抑制方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102008051446B3 (de) * 2008-10-13 2010-05-27 Siemens Aktiengesellschaft Fanglager eines Magnetlagers oder Luftlagers
JP2017172770A (ja) * 2016-03-25 2017-09-28 三菱重工業株式会社 回転機械の停止方法及び回転機械の制御装置
CN113597515A (zh) * 2019-03-26 2021-11-02 三菱重工制冷空调系统株式会社 涡轮制冷机

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