JP2017171766A - ゴム系樹脂独立気泡発泡シート - Google Patents
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Abstract
【課題】架橋を電離性放射線で行った場合でも、長期間優れた耐オゾン性を有し、シール性が低下しにくい、止水・水密性に優れたゴム系樹脂独立気泡発泡シート、及びその製造方法を提供する。【解決手段】[1]アクリロニトリル成分を30質量%以上含有するゴム系樹脂、塩化ビニル系重合体及び発泡剤を含む、ゴム系樹脂独立気泡発泡シート、及び[2]アクリロニトリル成分を30質量%以上含有するゴム系樹脂、塩化ビニル系重合体、及び発泡剤を含有してなる発泡性樹脂シートに電離性放射線を照射して前記発泡性樹脂シートを架橋した後、前記発泡性樹脂シートを加熱して発泡させる、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートの製造方法。【選択図】なし
Description
本発明は、止水・水密シール材として使用されるゴム系樹脂独立気泡発泡シート及びそ
の製造方法に関する。
の製造方法に関する。
現在、土木・建築、電気・エレクトロニクス、車輌などの各種分野におけるシール材と
して、発泡体が広く使用されている。このようなシール材に供される発泡体としては、例
えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂などからなる熱可塑性樹脂発泡体や、
合成ゴム又は天然ゴムからなるゴム発泡体などが挙げられる。
上記シール材の中でも止水・水密シール材は、建築物、電気機器、車輌などの各種構造
物の間隙を埋めて水の浸入を防止するのに使用されている。上記止水・水密シール材は、
圧縮された状態で被シール部分に配置され、その圧縮状態から形状回復しようとする反発
応力によって、被シール部分の界面に隙間なく密着するように構成されている。
して、発泡体が広く使用されている。このようなシール材に供される発泡体としては、例
えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂などからなる熱可塑性樹脂発泡体や、
合成ゴム又は天然ゴムからなるゴム発泡体などが挙げられる。
上記シール材の中でも止水・水密シール材は、建築物、電気機器、車輌などの各種構造
物の間隙を埋めて水の浸入を防止するのに使用されている。上記止水・水密シール材は、
圧縮された状態で被シール部分に配置され、その圧縮状態から形状回復しようとする反発
応力によって、被シール部分の界面に隙間なく密着するように構成されている。
ここで、止水・水密シール材の圧縮柔軟性が低いと、止水・水密シール材の反発応力が
強くなり過ぎて、被シール部分が変形するという問題が生じた。また、上記被シール部分の変形により構造物の間隙が拡大されて、止水・水密シール材の被シール部分への密着性(以下、「シール性」という)が低下するため、止水・水密性が不十分になるという問題も生じた。
強くなり過ぎて、被シール部分が変形するという問題が生じた。また、上記被シール部分の変形により構造物の間隙が拡大されて、止水・水密シール材の被シール部分への密着性(以下、「シール性」という)が低下するため、止水・水密性が不十分になるという問題も生じた。
そこで、上記止水・水密シール材としては、圧縮柔軟性に優れた連続気泡発泡体が使用
されている。しかしながら、上記連続気泡発泡体は、気泡間が連通してなり、水が発泡体
内を透過し易いため、止水・水密性に劣るという問題がある。また、連続気泡発泡体が水
との接触により吸水膨潤してシール性が向上されるものである場合、連続気泡発泡体は、
十分に吸水するまでのシール性に劣っており、シール性が十分に発揮される前に水を透過
させてしまうことがあった。
また、上記止水・水密シール材としては、止水・水密性の向上に寄与する独立気泡と、圧縮柔軟性の向上に寄与する連続気泡の双方を有する発泡体が用いられており、例えば、特許文献1に、独立気泡と連続気泡との両気泡を有する発泡構造体で気泡皮膜を吸水膨潤性とし、しかも長さ1cm当たりの気泡数を8個以上としたことを特徴とする定型シール材が開示されている。
特許文献2には、独立気泡を有する発泡構造体からなり、被シール部材との界面密着性に優れたゴム系樹脂独立気泡発泡シート及びそれを用いた高性能の止水・水密シール材が提案されている
されている。しかしながら、上記連続気泡発泡体は、気泡間が連通してなり、水が発泡体
内を透過し易いため、止水・水密性に劣るという問題がある。また、連続気泡発泡体が水
との接触により吸水膨潤してシール性が向上されるものである場合、連続気泡発泡体は、
十分に吸水するまでのシール性に劣っており、シール性が十分に発揮される前に水を透過
させてしまうことがあった。
また、上記止水・水密シール材としては、止水・水密性の向上に寄与する独立気泡と、圧縮柔軟性の向上に寄与する連続気泡の双方を有する発泡体が用いられており、例えば、特許文献1に、独立気泡と連続気泡との両気泡を有する発泡構造体で気泡皮膜を吸水膨潤性とし、しかも長さ1cm当たりの気泡数を8個以上としたことを特徴とする定型シール材が開示されている。
特許文献2には、独立気泡を有する発泡構造体からなり、被シール部材との界面密着性に優れたゴム系樹脂独立気泡発泡シート及びそれを用いた高性能の止水・水密シール材が提案されている
また、ゴムはもともと硫黄架橋させることで、耐オゾン性を向上させている(特許文献3、段落[0002]、[0003]等参照)が、近年、硫黄含有量の低減による耐候性の向上等の観点から架橋を電離性放射線(以下、「電子線」ということがある。)による架橋のみで行うことがある(特許文献4参照)。
しかしながら、特許文献1の上記定型シール材は、長期間の使用により反発応力が低下するため、シール性が低下して止水・水密性が不十分になるという問題を有していた。
特許文献2のシール材では、必ずしも、止水・水密性が十分ではなく、さらに高い性能を有することが要望されていた。
また、特許文献3の場合のように、加流の際に硫黄を用いた場合、電気部品等に用いる金属電極や金属配線部位等に用いられる金属部に腐食等の汚染が発生し、例えば、デバイスの安定性の低下や寿命低下等の問題が生じることがあった。特許文献4では、架橋を電子線で行った場合でも、特定の少量の硫黄分を含有した場合、耐オゾン性が十分でなくなるという問題が生じる可能性があった。
さらに、ゴム系樹脂、例えば、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)にポリ塩化ビニル(PVC)を配合すると、通常耐オゾン性が向上することがあるが、架橋を電離性放射線で行った場合については何ら検討がされていなかった。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、架橋を電離性放射線で行った場合でも、長期間優れた耐オゾン性を有し、シール性が低下しにくい、止水・水密性に優れたゴム系樹脂独立気泡発泡シート、及びその製造方法を提供する。
特許文献2のシール材では、必ずしも、止水・水密性が十分ではなく、さらに高い性能を有することが要望されていた。
また、特許文献3の場合のように、加流の際に硫黄を用いた場合、電気部品等に用いる金属電極や金属配線部位等に用いられる金属部に腐食等の汚染が発生し、例えば、デバイスの安定性の低下や寿命低下等の問題が生じることがあった。特許文献4では、架橋を電子線で行った場合でも、特定の少量の硫黄分を含有した場合、耐オゾン性が十分でなくなるという問題が生じる可能性があった。
さらに、ゴム系樹脂、例えば、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)にポリ塩化ビニル(PVC)を配合すると、通常耐オゾン性が向上することがあるが、架橋を電離性放射線で行った場合については何ら検討がされていなかった。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、架橋を電離性放射線で行った場合でも、長期間優れた耐オゾン性を有し、シール性が低下しにくい、止水・水密性に優れたゴム系樹脂独立気泡発泡シート、及びその製造方法を提供する。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、下記の発明により当該課題を達成できることを見出した。
[1]アクリロニトリル成分を30質量%以上含有するゴム系樹脂、塩化ビニル系重合体及び発泡剤を含む、ゴム系樹脂独立気泡発泡シート。
[2]前記ゴム系樹脂が、アクリロニトリル−ブタジエンゴムである、上記[1]に記載のゴム系樹脂独立気泡発泡シート。
[3]前記塩化ビニル系重合体の含有量が、前記ゴム系樹脂100質量部に対して3〜50質量部である、上記[1]又は[2]に記載のゴム系樹脂独立気泡発泡シート。
[4]ゴム系樹脂中のアクリロニトリル成分の含有量が、35〜50質量%である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のゴム系樹脂独立気泡発泡シート。
[5]アクリロニトリル成分を30質量%以上含有するゴム系樹脂、塩化ビニル系重合体、及び発泡剤を含有してなる発泡性樹脂シートに電離性放射線を照射して前記発泡性樹脂シートを架橋した後、前記発泡性樹脂シートを加熱して発泡させる、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートの製造方法。
[1]アクリロニトリル成分を30質量%以上含有するゴム系樹脂、塩化ビニル系重合体及び発泡剤を含む、ゴム系樹脂独立気泡発泡シート。
[2]前記ゴム系樹脂が、アクリロニトリル−ブタジエンゴムである、上記[1]に記載のゴム系樹脂独立気泡発泡シート。
[3]前記塩化ビニル系重合体の含有量が、前記ゴム系樹脂100質量部に対して3〜50質量部である、上記[1]又は[2]に記載のゴム系樹脂独立気泡発泡シート。
[4]ゴム系樹脂中のアクリロニトリル成分の含有量が、35〜50質量%である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のゴム系樹脂独立気泡発泡シート。
[5]アクリロニトリル成分を30質量%以上含有するゴム系樹脂、塩化ビニル系重合体、及び発泡剤を含有してなる発泡性樹脂シートに電離性放射線を照射して前記発泡性樹脂シートを架橋した後、前記発泡性樹脂シートを加熱して発泡させる、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートの製造方法。
本発明によれば、架橋を電離性放射線で行った場合でも、長期間優れた耐オゾン性を有し、シール性が低下しにくい、止水・水密性に優れたゴム系樹脂独立気泡発泡シート、及びその製造方法を提供することができる。
[ゴム系樹脂独立気泡発泡シート]
本発明のゴム系樹脂独立気泡発泡シートは、アクリロニトリル成分を30質量%以上含有するゴム系樹脂、塩化ビニル系重合体及び発泡剤を含む、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートである。
本発明のゴム系樹脂独立気泡発泡シートは、アクリロニトリル成分を30質量%以上含有するゴム系樹脂、塩化ビニル系重合体及び発泡剤を含む、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートである。
(ゴム系樹脂)
ゴム系樹脂は、室温でゴム弾性(rubber elasticity)を有しているものであり、そのなかでも、アクリロニトリル成分を30質量%以上含有するゴム系樹脂が用いられる。このようなゴム系樹脂としては、アクリロニトリル系ゴムが好ましい。なお、ゴム系樹脂は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
ゴム系樹脂は、室温でゴム弾性(rubber elasticity)を有しているものであり、そのなかでも、アクリロニトリル成分を30質量%以上含有するゴム系樹脂が用いられる。このようなゴム系樹脂としては、アクリロニトリル系ゴムが好ましい。なお、ゴム系樹脂は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
アクリロニトリル系ゴムとしては、特に限定されず、例えば、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、水素化されたアクリロニトリル−ブタジエンゴム(HNBR)、カルボキシル化されたアクリロニトリル−ブタジエンゴム(XNBR)、アクリロニトリル−ブタジエン−イソプレンゴム(NBIR)、アクリロニトリル−イソプレンゴム(NIR)、及び、アクリロニトリルとブタジエンと老化防止機能などを有する機能性モノマーとの三元共重合体などのアクリロニトリル系ゴムが挙げられ、シール性、圧縮柔軟性、耐久性及び耐油性に優れたゴム系樹脂独立気泡発泡シートが得られる点から、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)が好ましい。
ゴム系樹脂中における、アクリロニトリル成分の含有量は、30質量%未満であると、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートを止水・水密シール材として用いた場合に、シール性が低下することがある。このため、通常30質量%以上に限定され、35質量%以上が好ましく、35〜50質量%がより好ましく、40〜45質量%がさらに好ましい。
上記ゴム系樹脂に常温にて液状のゴム系樹脂(以下、「液状ゴム系樹脂」という)を含有させてもよい。これは、上記発泡性樹脂組成物中に液状ゴム系樹脂を含有させることにより、後述する発泡性樹脂組成物の混練負荷を低減させることができるからである。
上記液状ゴム系樹脂とは、常温にて流動性を有するゴム系樹脂をいい、例えば、液状ア
クリロニトリル−ブタジエンゴム(液状NBR)、液状の水素化されたアクリロニトリル
−ブタジエンゴム(液状HNBR)、液状のカルボキシル化されたアクリロニトリル−ブ
タジエンゴム(液状XNBR)、液状アクリロニトリル−ブタジエン−イソプレンゴム(
液状NBIR)、液状アクリロニトリル−イソプレンゴム(液状NIR)、及び、アクリ
ロニトリルとブタジエンと老化防止機能などを有する機能性モノマーとの液状三元共重合
体などの液状アクリロニトリル系ゴム;液状イソプレンゴム(液状IR)などが挙げられ
る。これらの中では、シール性、圧縮柔軟性、耐久性及び耐油性に優れたゴム系樹脂独立気泡発泡シートを得る点から、液状アクリロニトリル系ゴムが好ましく、液状アクリロニトリル−ブタジエンゴム(液状NBR)がより好ましい。なお、上記液状ゴム系樹脂は、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。
クリロニトリル−ブタジエンゴム(液状NBR)、液状の水素化されたアクリロニトリル
−ブタジエンゴム(液状HNBR)、液状のカルボキシル化されたアクリロニトリル−ブ
タジエンゴム(液状XNBR)、液状アクリロニトリル−ブタジエン−イソプレンゴム(
液状NBIR)、液状アクリロニトリル−イソプレンゴム(液状NIR)、及び、アクリ
ロニトリルとブタジエンと老化防止機能などを有する機能性モノマーとの液状三元共重合
体などの液状アクリロニトリル系ゴム;液状イソプレンゴム(液状IR)などが挙げられ
る。これらの中では、シール性、圧縮柔軟性、耐久性及び耐油性に優れたゴム系樹脂独立気泡発泡シートを得る点から、液状アクリロニトリル系ゴムが好ましく、液状アクリロニトリル−ブタジエンゴム(液状NBR)がより好ましい。なお、上記液状ゴム系樹脂は、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。
(塩化ビニル系重合体)
本発明に用いる塩化ビニル系重合体は、電離性放射線による架橋処理を行っても耐オゾン性の機能を維持しているものを用いる。
塩化ビニル系重合体としては、塩化ビニル単独重合体(ポリ塩化ビニル)であってもよく、共重合体であってもよい。塩化ビニル系共重合体を構成するモノマーとしては、塩化ビニルと共重合可能な重合性モノマー等が挙げられる。例えば、エチレン、プロピレン、1−ヘキセン等のα−オレフィン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;ブチルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニルエーテル類;スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル類;(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル類;塩化ビニリデン、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル類;N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のN−置換マレイミド類;メチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、メチルアクリレート、n−ブチルアクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類等が挙げられる。これらは、1種であっても2種以上組み合わせて用いてもよい。
上記の中で、好ましくは、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、特に好ましくは、ポリ塩化ビニルである。
塩化ビニル系重合体の含有量は、前記アクリロニトリル成分を30質量%以上含有するゴム系樹脂100質量部に対して、好ましく2〜100質量部であり、より好ましくは3〜50質量部、さらに好ましくは5〜30質量部である。
塩化ビニル系重合体の含有量が100質量部を超えると、密着性が損なわれ、結果として止水性が低下する。
塩化ビニル系重合体の含有量が上記の範囲にあると、前述した耐オゾン性が高くなる。
本発明に用いる塩化ビニル系重合体は、電離性放射線による架橋処理を行っても耐オゾン性の機能を維持しているものを用いる。
塩化ビニル系重合体としては、塩化ビニル単独重合体(ポリ塩化ビニル)であってもよく、共重合体であってもよい。塩化ビニル系共重合体を構成するモノマーとしては、塩化ビニルと共重合可能な重合性モノマー等が挙げられる。例えば、エチレン、プロピレン、1−ヘキセン等のα−オレフィン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;ブチルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニルエーテル類;スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル類;(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル類;塩化ビニリデン、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル類;N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のN−置換マレイミド類;メチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、メチルアクリレート、n−ブチルアクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類等が挙げられる。これらは、1種であっても2種以上組み合わせて用いてもよい。
上記の中で、好ましくは、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、特に好ましくは、ポリ塩化ビニルである。
塩化ビニル系重合体の含有量は、前記アクリロニトリル成分を30質量%以上含有するゴム系樹脂100質量部に対して、好ましく2〜100質量部であり、より好ましくは3〜50質量部、さらに好ましくは5〜30質量部である。
塩化ビニル系重合体の含有量が100質量部を超えると、密着性が損なわれ、結果として止水性が低下する。
塩化ビニル系重合体の含有量が上記の範囲にあると、前述した耐オゾン性が高くなる。
本発明のゴム系樹脂独立気泡発泡シートは、その気泡が全て独立気泡である必要はなく
、気泡の一部に連続気泡が含まれていてもよい。具体的には、ゴム系樹脂独立気泡発泡シ
ートの独立気泡率は、低いと、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートの気泡間が連通して水が透
過し易くなり、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートの止水・水密性が低下することがあるので
、80〜100%が好ましく、85〜100%がより好ましい。
、気泡の一部に連続気泡が含まれていてもよい。具体的には、ゴム系樹脂独立気泡発泡シ
ートの独立気泡率は、低いと、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートの気泡間が連通して水が透
過し易くなり、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートの止水・水密性が低下することがあるので
、80〜100%が好ましく、85〜100%がより好ましい。
なお、上記ゴム系樹脂独立気泡発泡シートの独立気泡率の測定は以下の通り行う。
先ず、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートから一辺5cmの平面正方形状で且つ一定厚みの試験片を切り出す。続いて、上記試験片の質量W1を測定し、さらに、試験片の厚みを測定して試験片の見掛け体積V1を算出する。
次に、上記のようにして得られた値を下記式(1)に代入し、気泡の占める見掛け体積
V2を算出する。なお、試験片を構成している樹脂の密度はρg/cm3とする。
気泡の占める見掛け体積V2=V1−W1/ρ ・・・式(1)
続いて、上記試験片を23℃の蒸留水中に、試験片の上面から水面までの距離が100
mmになるように沈めて、試験片に15kPaの圧力を3分間に亘って加える。しかる後
、試験片を蒸留水中から取り出して、試験片の表面に付着した水分を除去して試験片の重
量W2を測定し、下記式(2)に基づいて連続気泡率F1を算出して、この連続気泡率F1から独立気泡率F2を求める。
連続気泡率F1(%)=100×(W2−W1)/V2 ・・・式(2)
独立気泡率F2(%)=100−F1 ・・・式(3)
先ず、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートから一辺5cmの平面正方形状で且つ一定厚みの試験片を切り出す。続いて、上記試験片の質量W1を測定し、さらに、試験片の厚みを測定して試験片の見掛け体積V1を算出する。
次に、上記のようにして得られた値を下記式(1)に代入し、気泡の占める見掛け体積
V2を算出する。なお、試験片を構成している樹脂の密度はρg/cm3とする。
気泡の占める見掛け体積V2=V1−W1/ρ ・・・式(1)
続いて、上記試験片を23℃の蒸留水中に、試験片の上面から水面までの距離が100
mmになるように沈めて、試験片に15kPaの圧力を3分間に亘って加える。しかる後
、試験片を蒸留水中から取り出して、試験片の表面に付着した水分を除去して試験片の重
量W2を測定し、下記式(2)に基づいて連続気泡率F1を算出して、この連続気泡率F1から独立気泡率F2を求める。
連続気泡率F1(%)=100×(W2−W1)/V2 ・・・式(2)
独立気泡率F2(%)=100−F1 ・・・式(3)
そして、作製直後のゴム系樹脂独立気泡発泡シートの剥離強度(以下、「初期剥離強度
」という)は、低いと、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートのシール性が不十分になってしま
うことがあるので、20kPa以上が好ましいが、高過ぎると、貼り損じなどにより貼り
直し作業が必要となった際にゴム系樹脂独立気泡発泡シートを剥離させるのが困難になる
ことがあるので、20〜100kPaがより好ましい。
」という)は、低いと、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートのシール性が不十分になってしま
うことがあるので、20kPa以上が好ましいが、高過ぎると、貼り損じなどにより貼り
直し作業が必要となった際にゴム系樹脂独立気泡発泡シートを剥離させるのが困難になる
ことがあるので、20〜100kPaがより好ましい。
なお、上記ゴム系樹脂独立気泡発泡シートの初期剥離強度の測定方法は、幅25mm×長さ12.5mm×厚み3.0mmの作製直後のゴム系樹脂独立気泡発泡シートを用意し、このゴム系樹脂独立気泡発泡シートの両面にアクリル樹脂板(幅25mm×長さ100mm)を重ね合わせて積層体を作製し、この積層体を水平面上に載せた上で積層体の上面中央部上に500gの錘を載せて積層体の厚み方向に15分間加圧することにより、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートの両面のそれぞれにアクリル樹脂板が積層一体化されてなる試験体を作製し、作製直後の試験体をJIS K6850に準拠して、引張速度50mm/分で剥離させた際の剥離強度(kPa)を測定する。
さらに、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートには添加剤が含有されてもよい。このような添加剤としては、例えば、難燃剤、酸化防止剤、充填剤、顔料、着色剤、防カビ剤、発泡助剤、難燃助剤などが挙げられる。
難燃剤としては、特に限定されず、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物の他に、デカブロモジフェニルエーテルなどの臭素系難燃剤、ポリリン酸アンモニウムなどのリン系難燃剤などが挙げられ、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。なお、難燃剤としては、アルベマール社から商品名「SAYTEX8010」で市販されている。
酸化防止剤としては、特に限定されず、例えば、フェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤などが挙げられ、具体的には、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社から商品名「IRGANOX 1010」で市販されているフェノール系酸化防止剤などが挙げられる。なお、酸化防止剤は、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。
充填剤としては、特に限定されず、例えば、タルク、炭酸カルシウム、ベントナイト、カーボンブラック、フュームドシリカ、アルミニウムシリケート、アセチレンブラック、アルミニウム粉などが挙げられ、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。
[ゴム系樹脂独立気泡発泡シートの製造方法]
本発明のゴム系樹脂独立気泡発泡シートの製造方法としては、アクリロニトリル成分を30質量%以上含有するゴム系樹脂、塩化ビニル系重合体及び発泡剤を含有する発泡性樹脂組成物からなる発泡性樹脂シートに、電離性放射線を照射して、発泡性樹脂シートを架橋した後、発泡性樹脂シートを加熱して、発泡させるゴム系樹脂独立気泡発泡シートの製造方法が挙げられる。なお、アクリロニトリル成分の含有量は、30質量%未満であると、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートを止水・水密シール材として用いた場合に、シール性が低下することがあることから、通常30質量%以上に限定され、35質量%以上が好ましく、35〜50質量%がより好ましく、40〜45質量%がさらに好ましい。
本発明のゴム系樹脂独立気泡発泡シートの製造方法としては、アクリロニトリル成分を30質量%以上含有するゴム系樹脂、塩化ビニル系重合体及び発泡剤を含有する発泡性樹脂組成物からなる発泡性樹脂シートに、電離性放射線を照射して、発泡性樹脂シートを架橋した後、発泡性樹脂シートを加熱して、発泡させるゴム系樹脂独立気泡発泡シートの製造方法が挙げられる。なお、アクリロニトリル成分の含有量は、30質量%未満であると、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートを止水・水密シール材として用いた場合に、シール性が低下することがあることから、通常30質量%以上に限定され、35質量%以上が好ましく、35〜50質量%がより好ましく、40〜45質量%がさらに好ましい。
発泡性樹脂シートの製造方法としては、例えば、上記発泡性樹脂組成物をバンバリーミキサーや加圧ニーダなどの混練機を用いて混練した後、押出機、カレンダ、コンベアベルトキャスティングなどにより連続的に混練して発泡性樹脂シートを製造する方法が挙げられる。
発泡性樹脂シートを架橋処理する方法としては、電離性放射線による架橋処理が行われる。これは、架橋に硫黄を使用しないため、少なくとも、硫黄の汚染による耐候性の劣化を防止することができるからである。さらに、上記電離性放射線による架橋処理によれば、均一に架橋された発泡性樹脂シートが得られ、この均一に架橋された発泡性樹脂シートを発泡させることにより径が小さく均一な気泡を有するゴム系樹脂独立気泡発泡シートを得ることができる。このような径が小さく均一な気泡を有するゴム系樹脂独立気泡発泡シートは、その表面が平滑であって、被シール部分に対する接触面積が大きくなり密着性が向上されているので、シール性が高く、止水・水密性に優れている。
架橋処理の際の電離性放射線の発泡性樹脂シートへの照射量は、ゴム系樹脂の特性やゴム系樹脂独立気泡発泡シートの用途によって適宜調整すればよいが、0.5〜10Mradが好ましく、0.7〜5.0Mradがより好ましい。
発泡性樹脂組成物に含有される発泡剤としては、特に限定されず、例えば、アゾジカルボンアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、トルエンスルホニルヒドラジド、4,4−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)などが挙げられ、アゾジカルボンアミドが好ましい。なお、上記発泡剤は、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。
発泡性樹脂組成物中における発泡剤の含有量は、少ないと、発泡性樹脂組成物が十分に発泡せず、所望形状のゴム系樹脂独立気泡発泡シートが得られないことがある一方、多すぎると、異常発泡や破泡などが発生して所定のゴム系樹脂独立気泡発泡シートを得ることができなくなることがあるので、ゴム系樹脂100質量部に対して、1〜30質量部が好ましい。
発泡性樹脂シートを発泡させる方法としては、オーブンのようなバッチ方式や、発泡性樹脂シートを長尺のシート状とし、連続的に加熱炉内を通す連続発泡方式を挙げることができる。発泡性樹脂シートを発泡させる際の温度は、使用する発泡剤の種類にもよるが、好ましくは200〜300℃、より好ましくは220〜280℃である。
本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
実施例1
<ゴム系樹脂独立気泡発泡シートの製造>
アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR、日本ゼオン社製、商品名「Nipol
1041」、密度:1.00g/cm3、アクリロニトリル成分量:40.5質量%)85質量部、ポリ塩化ビニル(カネカ社製、商品名「KS−3000」)15質量部、アゾジカルボンアミド(大塚化学社製、商品名「SO−L」、分解温度:197℃)15質量部及び粉体状のフェノール系酸化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名「IRGANOX 1010」)0.1質量部からなる発泡性樹脂組成物を加圧ニーダにより混練した。
次に、この発泡性樹脂組成物を押出機に供給して溶融混練した後、押出機から溶融状態
の発泡性樹脂組成物を押出速度50kg/時間にて、押出すことにより発泡性樹脂シートを製造した。
<ゴム系樹脂独立気泡発泡シートの製造>
アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR、日本ゼオン社製、商品名「Nipol
1041」、密度:1.00g/cm3、アクリロニトリル成分量:40.5質量%)85質量部、ポリ塩化ビニル(カネカ社製、商品名「KS−3000」)15質量部、アゾジカルボンアミド(大塚化学社製、商品名「SO−L」、分解温度:197℃)15質量部及び粉体状のフェノール系酸化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名「IRGANOX 1010」)0.1質量部からなる発泡性樹脂組成物を加圧ニーダにより混練した。
次に、この発泡性樹脂組成物を押出機に供給して溶融混練した後、押出機から溶融状態
の発泡性樹脂組成物を押出速度50kg/時間にて、押出すことにより発泡性樹脂シートを製造した。
続いて、上記発泡性樹脂シートの両面に加速電圧500keVにて電離性放射線を1.
2Mrad照射することにより、発泡性樹脂シートを架橋した。
そして、発泡性樹脂シートを発泡炉中に供給し240℃にて加熱することにより、発泡
性樹脂シートを発泡させて、見掛け密度35kg/m3、独立気泡率93%、厚み3.0
mmのゴム系樹脂独立気泡発泡シートを得た。
2Mrad照射することにより、発泡性樹脂シートを架橋した。
そして、発泡性樹脂シートを発泡炉中に供給し240℃にて加熱することにより、発泡
性樹脂シートを発泡させて、見掛け密度35kg/m3、独立気泡率93%、厚み3.0
mmのゴム系樹脂独立気泡発泡シートを得た。
実施例2〜4
ポリ塩化ビニルを15質量部から、30質量部(実施例2)、40質量部(実施例3)、5質量部(実施例4)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートを得た。
ポリ塩化ビニルを15質量部から、30質量部(実施例2)、40質量部(実施例3)、5質量部(実施例4)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートを得た。
比較例1
アクリロニトリル−ブタジエンゴムを100質量部とし、ポリ塩化ビニルを配合しない以外は、実施例1と同様の方法で、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートを得た。
アクリロニトリル−ブタジエンゴムを100質量部とし、ポリ塩化ビニルを配合しない以外は、実施例1と同様の方法で、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートを得た。
比較例2
ゴム系樹脂をエチレン−プロピレン共重合ゴム(EPDM:密度0.87g/cm3)100質量部とし、アクリロニトリル−ブタジエンゴム及びポリ塩化ビニルを配合しない以外は、実施例1と同様の方法で、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートを得た。
ゴム系樹脂をエチレン−プロピレン共重合ゴム(EPDM:密度0.87g/cm3)100質量部とし、アクリロニトリル−ブタジエンゴム及びポリ塩化ビニルを配合しない以外は、実施例1と同様の方法で、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートを得た。
得られたゴム系樹脂独立気泡発泡シートの耐オゾン性、初期剥離強度及び止水・水密性を下記の要領で測定し、その結果を表1に示した。
(耐オゾン性)
得られたゴム系樹脂独立気泡発泡シートを幅10mm×長さ60mmにカットし、伸張率10%、15%、20%の試験片をそれぞれ作製した。次に、それらを、以下の、JIS−D0205−1987に準拠した試験条件に設定された耐候性試験機(スガ試験機社製、型名「OMS−L」)に投入し、耐オゾン性試験を行った。
オゾン濃度:50±5pphm
温度:40±2℃
試験(放置)時間:216時間(途中、65時間後、137時間後、試験片を設置したまま観察)
試験後の最終評価は、それぞれの試験片の観察結果に基づき、以下の基準で行った。
○:外観上変化がなかった
△:サンプル表面にクラックが発生した
×:サンプルが破断した
得られたゴム系樹脂独立気泡発泡シートを幅10mm×長さ60mmにカットし、伸張率10%、15%、20%の試験片をそれぞれ作製した。次に、それらを、以下の、JIS−D0205−1987に準拠した試験条件に設定された耐候性試験機(スガ試験機社製、型名「OMS−L」)に投入し、耐オゾン性試験を行った。
オゾン濃度:50±5pphm
温度:40±2℃
試験(放置)時間:216時間(途中、65時間後、137時間後、試験片を設置したまま観察)
試験後の最終評価は、それぞれの試験片の観察結果に基づき、以下の基準で行った。
○:外観上変化がなかった
△:サンプル表面にクラックが発生した
×:サンプルが破断した
(初期剥離強度)
作製した直後のゴム系樹脂独立気泡発泡シートを幅25mm×長さ12.5mmに切り抜き、このゴム系樹脂独立気泡発泡シートの両面に幅25mm×長さ100mmのアクリル樹脂板を重ねて積層体を作製し、この積層体を水平面上に載せた上で、積層体の上面中央部上に500gの錘を載せて、積層体の厚み方向に15分間加圧することにより、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートの両面のそれぞれにアクリル樹脂板が積層一体化されてなる試験体を作製した。
作製した直後のゴム系樹脂独立気泡発泡シートを幅25mm×長さ12.5mmに切り抜き、このゴム系樹脂独立気泡発泡シートの両面に幅25mm×長さ100mmのアクリル樹脂板を重ねて積層体を作製し、この積層体を水平面上に載せた上で、積層体の上面中央部上に500gの錘を載せて、積層体の厚み方向に15分間加圧することにより、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートの両面のそれぞれにアクリル樹脂板が積層一体化されてなる試験体を作製した。
そして、作製した直後の試験体について、JIS K6850に準拠して引張速度50
mm/分の速度で、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートをアクリル樹脂板から剥離させた際の剥離強度(kPa)を測定した。
mm/分の速度で、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートをアクリル樹脂板から剥離させた際の剥離強度(kPa)を測定した。
(止水・水密性)
先ず、得られたゴム系樹脂独立気泡発泡シートを外径100mm、内径80mmの円環
状(厚み:3.0mm)に切り抜いて試験片を作製した。次に、この試験片を平板状のア
クリル樹脂板の中心部に載せ、この試験片上に、中心部に貫通孔が貫設されてなる平板状
のアクリル樹脂板を、その貫通孔が試験片の円の中心上にくるように載せて積層体を作製
し、この積層体を試験片の厚み方向に圧縮することにより、2枚のアクリル樹脂板の対向
面間の距離が2.55mm(試験片圧縮率:15%)の試験体を得た。
先ず、得られたゴム系樹脂独立気泡発泡シートを外径100mm、内径80mmの円環
状(厚み:3.0mm)に切り抜いて試験片を作製した。次に、この試験片を平板状のア
クリル樹脂板の中心部に載せ、この試験片上に、中心部に貫通孔が貫設されてなる平板状
のアクリル樹脂板を、その貫通孔が試験片の円の中心上にくるように載せて積層体を作製
し、この積層体を試験片の厚み方向に圧縮することにより、2枚のアクリル樹脂板の対向
面間の距離が2.55mm(試験片圧縮率:15%)の試験体を得た。
続いて、上記試験体の貫通孔から、2枚のアクリル樹脂板の対向面と試験片とで囲まれ
た空間に蒸留水を供給して、この空間を蒸留水で満たした。しかる後、上記試験体の貫通
孔から15kPaの圧力を印加し、圧力を印加し始めてから蒸留水が漏れ出すまでの時間
(止水・水密時間(分))を測定した。なお、止水・水密時間が120分を超えたものに
ついては、表1に「水漏れ無」と表記した。
た空間に蒸留水を供給して、この空間を蒸留水で満たした。しかる後、上記試験体の貫通
孔から15kPaの圧力を印加し、圧力を印加し始めてから蒸留水が漏れ出すまでの時間
(止水・水密時間(分))を測定した。なお、止水・水密時間が120分を超えたものに
ついては、表1に「水漏れ無」と表記した。
表1の結果から明らかなように、本発明のゴム系樹脂独立気泡発泡シートは、塩化ビニル系重合体を含むことを特徴とし、架橋を電離性放射線で行った場合でも優れた耐オゾン性を有し、また高い剥離強度を有し、止水・水密性にも優れていることがわかる。
Claims (5)
- アクリロニトリル成分を30質量%以上含有するゴム系樹脂、塩化ビニル系重合体及び発泡剤を含む、ゴム系樹脂独立気泡発泡シート。
- 前記ゴム系樹脂が、アクリロニトリル−ブタジエンゴムである、請求項1に記載のゴム系樹脂独立気泡発泡シート。
- 前記塩化ビニル系重合体の含有量が、前記ゴム系樹脂100質量部に対して3〜50質量部である、請求項1又は2に記載のゴム系樹脂独立気泡発泡シート。
- ゴム系樹脂中のアクリロニトリル成分の含有量が、35〜50質量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴム系樹脂独立気泡発泡シート。
- アクリロニトリル成分を30質量%以上含有するゴム系樹脂、塩化ビニル系重合体、及び発泡剤を含有してなる発泡性樹脂シートに電離性放射線を照射して前記発泡性樹脂シートを架橋した後、前記発泡性樹脂シートを加熱して発泡させる、ゴム系樹脂独立気泡発泡シートの製造方法。
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JP2016058441A JP2017171766A (ja) | 2016-03-23 | 2016-03-23 | ゴム系樹脂独立気泡発泡シート |
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2016
- 2016-03-23 JP JP2016058441A patent/JP2017171766A/ja active Pending
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2017
- 2017-03-23 WO PCT/JP2017/011861 patent/WO2017164341A1/ja active Application Filing
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