JP2017171718A - コークスの強度推定方法、及び、コークスの製造方法 - Google Patents
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Description
複数種の単味炭と粘結材とを配合して得られる配合炭を乾留することにより得られるコークスの強度推定方法であって、
下記手順(a)〜(b)により、配合する各前記単味炭及び前記粘結材の指標IH/C及び指標IO/Cを得る工程A、
手順(a):単味炭、粘結材を加熱した際の加熱減量を用いて下記式(1)により算出される値を指標IH/Cとする。
IH/C=aX0+b・・・式(1)
(ただし、X0=加熱減量(mg/g-coal.daf)、また、a及びbは定数)
手順(b):前記手順(a)の際に発生したガス中のCH4,CO,CO2の発生量を用いて下記式(2)により算出される値を指標IO/Cとする。
IO/C=cX1+d・・・式(2)
(ただし、X1=1−[CH4/(CH4+CO+CO2)]、また、c及びdは定数)
工程Aにより得られた各前記単味炭及び前記粘結材の指標IH/C及び指標IO/Cと、各前記単味炭及び前記粘結材の配合割合とに基づいて、粘結材配合後の配合炭の指標IH/Cと指標IO/Cとの差dHI1を求め、次に、前記粘結材配合後の配合炭の指標dHI1から、粘結材配合前の配合炭の指標IH/Cと指標IO/Cとの差に相当するdHI0を求める工程B、及び、
工程Bにより得られた前記粘結材配合前の配合炭の指標dHI0と、粘結材の指標IH/Cと指標IO/Cとの差である指標dHIaと、前記粘結材の配合割合とに基づいて、粘結材配合後の配合炭のドラム強度DIを推定する工程C
を含むことを特徴とする。
また、粘結材配合前の配合炭の指標dHI0と、粘結材の指標dHIaと、前記粘結材の配合割合とに基づいて、粘結材配合後の配合炭のドラム強度DIを推定するため、種々の配合割合にてドラム強度DIを計算し(推定し)、トライアンドエラーにより配合割合を選択することができる。特に、ドラム強度DIを一定以上に保ちつつ、低品位炭の配合量を増加させた配合割合を容易に選択することが可能となる。
前記コークスの強度推定方法を用いて、コークス強度の推定値が一定以上となる単味炭及び粘結材の配合割合を決定する工程D、及び、
前記工程Dにて決定した配合割合で、単味炭及び粘結材を配合する工程E
を含むことを特徴とする。
本発明者らは、コークス強度は、粘結材の指標dHIaが小さいよりも大きい方が大きくなる傾向になることを見出した。そこで、前記粘結材として、前記構成のものを採用すると、ドラム強度DIを一定以上に保ちつつ、より低品位炭の配合量を増加させたコークスを製造することが可能となる。
複数種の単味炭と粘結材とを配合して得られる配合炭を乾留することにより得られるコークスの強度推定方法であって、
下記手順(a)〜(b)により、配合する各前記単味炭及び前記粘結材の指標IH/C及び指標IO/Cを得る工程A、
手順(a):単味炭、粘結材を加熱した際の加熱減量を用いて下記式(1)により算出される値を指標IH/Cとする。
IH/C=aX0+b・・・式(1)
(ただし、X0=加熱減量(mg/g-coal.daf)、また、a及びbは定数)
手順(b):前記手順(a)の際に発生したガス中のCH4,CO,CO2の発生量を用いて下記式(2)により算出される値を指標IO/Cとする。
IO/C=cX1+d・・・式(2)
(ただし、X1=1−[CH4/(CH4+CO+CO2)]、また、c及びdは定数)
工程Aにより得られた各前記単味炭及び前記粘結材の指標IH/C及び指標IO/Cと、各前記単味炭及び前記粘結材の配合割合とに基づいて、粘結材配合後の配合炭の指標IH/Cと指標IO/Cとの差dHI1を求め、次に、前記粘結材配合後の配合炭の指標dHI1から、粘結材配合前の配合炭の指標IH/Cと指標IO/Cとの差に相当するdHI0を求める工程B、及び、
工程Bにより得られた前記粘結材配合前の配合炭の指標dHI0と、粘結材の指標IH/Cと指標IO/Cとの差である指標dHIaと、前記粘結材の配合割合とに基づいて、粘結材配合後の配合炭のドラム強度DIを推定する工程C
を含む。
まず、工程Aにおいて、下記手順(a)〜(b)により、配合する各前記単味炭及び前記粘結材の指標IH/C及び指標IO/Cを得る。
手順(a):単味炭、粘結材を加熱した際の加熱減量を用いて下記式(1)により算出される値を指標IH/Cとする。
IH/C=aX0+b・・・式(1)
(ただし、X0=加熱減量(mg/g-coal.daf)、また、a及びbは定数)
手順(b):前記手順(a)の際に発生したガス中のCH4,CO,CO2の発生量を用いて下記式(2)により算出される値を指標IO/Cとする。
IO/C=cX1+d・・・式(2)
(ただし、X1=1−[CH4/(CH4+CO+CO2)]、また、c及びdは定数)
工程Aにより得られた各前記単味炭及び前記粘結材の指標IH/C及び指標IO/Cと、各前記単味炭及び前記粘結材の配合割合とに基づいて、粘結材配合後の配合炭の指標IH/Cと指標IO/Cとの差dHI1を求め、次に、前記粘結材配合後の配合炭の指標dHI1から、粘結材配合前の配合炭の指標IH/Cと指標IO/Cとの差に相当する指標dHI0を求める。
その後、粘結材配合前の配合炭のdHI0を求める。粘結材配合前の配合炭のdHI0は、仮に粘結材を配合しなかった場合の配合炭のdHIを意味する。具体的には、まず、粘結材配合後の配合炭の指標dHI1から、粘結材のdHIaを配合割合に応じた分だけ差し引く。そうすると、この値は、粘結材を差し引いた状態を全体とした値であるから、この値を、粘結材を差し引いた状態の配合割合で割り算して、全体を100%とした値にする。これにより、粘結材配合前の配合炭のdHI0が求まる。
工程Bにより得られた前記粘結材配合前の配合炭の指標dHI0と、粘結材の指標IH/Cと指標IO/Cとの差である指標dHIaと、前記粘結材の配合割合とに基づいて、粘結材配合後の配合炭のドラム強度DIを推定する。
[推定ドラム強度DI]=f(dHIo)+α×dHIa×(X/(100−X)×100)
dHIo:粘結材配合前の配合炭の指標dHI0
f(dHIo):粘結材配合前の配合炭のドラム強度の推定値(焼成条件一定下における粘結材配合前の配合炭のdHIoから求められる。)
α:焼成条件で決定される、粘結材dHIa=1当たりのDI向上効果
α=k×dHIo+h (k,hは焼成条件で決定される定数であり、測定データを統計的な手法によって解析することにより定まる。)
dHIa:粘結材の指標IH/Cと指標IO/Cとの差
X:粘結材の配合率(内枠重量%)
この推定式を用いれば、粘結材配合後の配合炭のドラム強度DIを、高精度で推定することができる。この点については、後述の実施例において確認されている。
前記コークスの強度推定方法を用いて、粘結材配合後の配合炭のドラム強度DIの推定値が一定以上となる単味炭及び粘結材の配合割合を決定する工程D、及び、
前記工程Dにて決定した配合割合で、単味炭及び粘結材を配合する工程E
を含む。
まず、工程Dにおいて、前記コークスの強度推定方法を用いて、粘結材配合後の配合炭のドラム強度DIの推定値が一定以上となる単味炭及び粘結材の配合割合を決定する。
次に、前記工程Dにて決定した配合割合で、単味炭及び粘結材を配合する。
前記粘結材として、前記構成のものを採用すると、ドラム強度DIを一定以上に保ちつつ、より低品位炭の配合量を増加させたコークスを製造することが可能となる。
<コークス強度DIの実測値と推定値との相関関係の検証>
まず、表1に示す7種類の銘柄の単味炭(A炭〜G炭)、及び、1種類の粘結材(粘結材1)を準備した。なお、A炭〜D炭は、粘結炭(強粘結炭、又は、準強粘結炭)であり、E炭〜G炭は、低品位炭である。
表1には、これらの単味炭、粘結材の性状(灰分、揮発分、logMF、TI、IH/C、IO/C、dHI)についても示している。dHIは、IH/CからIO/Cを引いた値、すなわち、dHI=[IH/C−IO/C]である。表1中、灰分、揮発分、logMF、TIは、下記を意味する。
なお、指標IH/Cと指標IO/Cとを求めるのに必要な加熱減量、及び、CH4,CO,CO2の発生量は、リガク社製の装置名:示差熱天秤―質量分析同時測定装置 ThermoMass (TG-MS)を用い、800℃になるまで加熱して得た値を用いた。
灰分:石炭を空気中で加熱灰化した後に残留する灰の石炭全体に対する質量百分率(JIS M8812に規定されている)
揮発分:石炭を加熱した際の減量の石炭全体に対する質量百分率(JIS M8812に規定されている)
logMF:ギーセラー最高流動度(ギーセラ−プラストメーターを使用する試験(JIS M8801にその詳細が規定されている石炭の加熱軟化溶融特性試験)において回転翼が最高回転数を示す値の対数値。原料石炭の粘結性を代表する指標)
TI:イナート組織全量の石炭全体に対する体積割合(JIS M 8816に従って測定できる)
A炭〜D炭を所定の割合で配合した。配合する際には、粉砕粒度が3mm以下のものが含まれる割合が約80%となるように、ジョークラッシャーあるいはコーヒーミルで粉砕した上で、配合した。
製造例1の配合(A炭〜D炭の配合)から、C炭の含有量を10%(配合炭全体を100%としたときの10%)減らし、代わりに、G炭を10%加えた。つまり、製造例2では、製造例1の配合炭全体のうちの10%のC炭をG炭に振り替えた配合とした。
製造例2の配合から、B炭の含有量を5%減らし、代わりに、粘結材1を5%加えた。つまり、製造例3では、製造例2の配合炭全体のうちの5%のB炭を粘結材1に振り替えた配合とした。粘結材を配合する際には、粉砕粒度が3mm以下のものが含まれる割合が約100%となるように、ジョークラッシャーあるいはコーヒーミルで粉砕した上で、配合した。以下の製造例においても、粘結材を配合する場合は同様である。
製造例2の配合から、B炭の含有量を10%減らし、代わりに、粘結材1を10%加えた。つまり、製造例4では、製造例2の配合炭全体のうちの10%のB炭を粘結材1に振り替えた配合とした。
製造例1の配合(A炭〜D炭の配合)から、C炭の含有量を25%減らし、代わりに、G炭を25%加えた。つまり、製造例5では、製造例1の配合炭全体のうちの25%のC炭をG炭に振り替えた配合とした。
製造例5の配合から、B炭の含有量を5%減らし、代わりに、粘結材1を5%加えた。つまり、製造例6では、製造例5の配合炭全体のうちの5%のB炭を粘結材1に振り替えた配合とした。
製造例5の配合から、B炭の含有量を10%減らし、代わりに、粘結材1を10%加えた。つまり、製造例7では、製造例5の配合炭全体のうちの10%のB炭を粘結材1に振り替えた配合とした。
製造例1の配合(A炭〜D炭の配合)から、C炭の含有量を10%減らし、代わりに、E炭を10%加えた。つまり、製造例8では、製造例1の配合炭全体のうちの10%のC炭をE炭に振り替えた配合とした。
製造例8の配合から、B炭の含有量を5%減らし、代わりに、粘結材1を5%加えた。つまり、製造例9では、製造例8の配合炭全体のうちの5%のB炭を粘結材1に振り替えた配合とした。
製造例1の配合(A炭〜D炭の配合)から、C炭の含有量を25%減らし、代わりに、E炭を25%加えた。つまり、製造例10では、製造例1の配合炭全体のうちの25%のC炭をE炭に振り替えた配合とした。
製造例10の配合から、B炭の含有量を5%減らし、代わりに、粘結材1を5%加えた。つまり、製造例11では、製造例10の配合炭全体のうちの5%のB炭を粘結材1に振り替えた配合とした。
製造例1の配合(A炭〜D炭の配合)から、C炭の含有量を10%減らし、代わりに、F炭を10%加えた。つまり、製造例12では、製造例1の配合炭全体のうちの10%のC炭をF炭に振り替えた配合とした。
製造例12の配合から、B炭の含有量を5%減らし、代わりに、粘結材1を5%加えた。つまり、製造例13では、製造例12の配合炭全体のうちの5%のB炭を粘結材1に振り替えた配合とした。
製造例12の配合から、B炭の含有量を10%減らし、代わりに、粘結材1を10%加えた。つまり、製造例14では、製造例12の配合炭全体のうちの10%のB炭を粘結材1に振り替えた配合とした。
配合炭の各性状のうち、灰分、揮発分、logMF、TI、IH/C、IO/Cは、配合した各炭、粘結材の性状(表1参照)を配合割合で加重平均して、求めた値である。例えば、製造例1の配合炭のIH/Cは、A炭〜D炭の各IH/Cを配合割合で加重平均して求めた値である。また、製造例1の配合炭のIO/Cは、A炭〜D炭の各IO/Cを配合割合で加重平均して求めた値である。
dHI1は、粘結材配合後の配合炭のIH/Cから、配合炭のIO/Cを引いた値である。粘結材配合前の配合炭のdHI0は、仮に粘結材を配合しなかった場合の配合炭のdHIを意味している。具体的には、まず、粘結材配合後の配合炭の指標dHI1から、粘結材のdHIaを配合割合に応じた分だけ差し引いた。そうすると、この値は、粘結材を差し引いた状態を全体とした値であるから、この値を、粘結材を差し引いた状態の配合割合で割り算して、全体を100%とした値にした。これにより、粘結材配合前の配合炭のdHI0を求めた。
例えば、製造例4では、粘結材配合後の配合炭のdHI1は、−0.10であり、粘結材1の配合割合は、10%である。また、粘結材1のdHIaは、1.07である(表1参照)。
従って、粘結材配合後の配合炭のdHI1(−0.10)から、粘結材1のdHIaを配合割合に応じた分(1.07×10%)だけ差し引き、さらに、この値を、粘結材1を差し引いた状態の配合割合(90%)で割り算して、全体を100%とし値にした。
式にすると、以下の通りである。
[粘結材配合前の配合炭のdHI0]=([粘結材配合後の配合炭のdHI1]−[粘結材1のdHIaに配合割合を乗じた数])/[粘結材1を差し引いた状態の配合割合]
実際に製造例4の場合の数値を当てはめると以下の通りである。
[製造例4の粘結材配合前の配合炭のdHI0]=(−0.10−1.07×0.10)/0.90=−0.23
なお、表2の製造例1、製造例2、製造例5、製造例8、製造例10、製造例12の欄には、粘結材配合前の配合炭の指標dHI0の欄があるが、これらの製造例では、粘結材を配合していないため、粘結材配合後の欄のdHI1と同じ値となっている。
得られたコークスに対して、シャッター試験(落差2m)を2回実施後、JIS K 2151に規定されるコークス強度の評価方法(ドラム試験機で150回転)で、DI150 15を測定した。結果を表2の「実測値」の欄に示す。
粘結材配合後の配合炭のドラム強度DIの推定を、下記式により行った。
[推定ドラム強度DI]=f(dHIo)+α×dHIa×(X/(100−X)×100)
dHIo:粘結材配合前の配合炭の指標dHI0
f(dHIo):粘結材配合前の配合炭のドラム強度の推定値
α:焼成条件で決定される、粘結材dHI=1当たりのDI向上効果
α=k×dHIo+h (k,hは焼成条件で決定される定数)
dHIa:粘結材の指標IH/Cと指標IO/Cとの差
X:粘結材の配合率(内枠重量%)
f(dHIo)=−18.757×(dHIo)×(dHIo)+1.6271×(dHIo)+85.163
α=−1.199×(dHIo)−0.041 (粘結材配合率5%以下の場合)
α=−0.924×(dHIo)−0.064 (粘結材配合率5%より大きい場合)
<コークス強度DIの実測値と推定値との相関関係の検証>
まず、表3に示す9種類の銘柄の単味炭(H炭〜P炭)、及び、3種類の粘結材(粘結材2〜粘結材4)を準備した。なお、H炭〜M炭は、粘結炭(強粘結炭、又は、準強粘結炭)であり、N炭〜P炭は、低品位炭である。
表3には、これらの単味炭、粘結材の性状(灰分、揮発分、logMF、TI、IH/C、IO/C、dHI)についても示している。各性状の意味は、実施例1と同様である。
H炭〜P炭を所定の割合で配合した。配合する際には、粉砕粒度が3mm以下のものが含まれる割合が約80%となるように、ジョークラッシャーあるいはコーヒーミルで粉砕した上で、配合した。
製造例15の配合から、粘結炭の含有量を合計で19%減らし、代わりに、低品位炭を19%加えた。つまり、製造例16では、製造例15の配合炭全体のうちの19%の粘結炭を低品位炭に振り替えた配合とした。
製造例16の配合から、粘結炭の含有量を合計で5%減らし、代わりに、粘結材2を5%加えた。つまり、製造例17では、製造例16の配合炭全体のうちの5%の粘結炭を粘結材2に振り替えた配合とした。
製造例16の配合から、粘結炭の含有量を合計で5%減らし、代わりに、粘結材3を5%加えた。つまり、製造例18では、製造例16の配合炭全体のうちの5%の粘結炭を粘結材3に振り替えた配合とした。
製造例15の配合から、粘結炭の含有量を合計で18%減らし、代わりに、低品位炭を18%加えた。つまり、製造例19では、製造例15の配合炭全体のうちの18%の粘結炭を低品位炭に振り替えた配合とした。
製造例19の配合から、粘結炭の含有量を合計で5%減らし、代わりに、粘結材2を5%加えた。つまり、製造例20では、製造例19の配合炭全体のうちの5%の粘結炭を粘結材2に振り替えた配合とした。
製造例19の配合から、粘結炭の含有量を合計で5%減らし、代わりに、粘結材3を5%加えた。つまり、製造例21では、製造例19の配合炭全体のうちの5%の粘結炭を粘結材3に振り替えた配合とした。
製造例19の配合から、粘結炭の含有量を合計で5%減らし、代わりに、粘結材4を5%加えた。つまり、製造例22では、製造例19の配合炭全体のうちの5%の粘結炭を粘結材4に振り替えた配合とした。
なお、表4の製造例15、製造例16、製造例19の欄には、粘結材配合前の配合炭の指標dHI0の欄があるが、これらの製造例では、粘結材を配合していないため、粘結材配合後の欄のdHI1と同じ値となっている。
得られたコークスに対して、実施例1と同様にして、DI150 15を測定した。結果を表4の「実測値」の欄に示す。
粘結材配合後の配合炭のドラム強度DIの推定を、実施例1と同様、下記式により行った。
[推定ドラム強度DI]=f(dHIo)+α×dHIa×(X/(100−X)×100)
dHIo:粘結材配合前の配合炭の指標dHI0
f(dHIo):粘結材配合前の配合炭のドラム強度の推定値
α:焼成条件で決定される、粘結材dHI=1当たりのDI向上効果
α=k×dHIo+h (k,hは焼成条件で決定される定数)
dHIa:粘結材の指標IH/Cと指標IO/Cとの差
X:粘結材の配合率(内枠重量%)
f(dHIo)=−107.7×(dHIo)×(dHIo)+7.96893×(dHIo)+84.805
α=−1.199×(dHIo)−0.041 (粘結材配合率5%以下の場合)
α=−0.924×(dHIo)−0.064 (粘結材配合率5%より大きい場合)
Claims (4)
- 複数種の単味炭と粘結材とを配合して得られる配合炭を乾留することにより得られるコークスの強度推定方法であって、
下記手順(a)〜(b)により、配合する各前記単味炭及び前記粘結材の指標IH/C及び指標IO/Cを得る工程A、
手順(a):単味炭、粘結材を加熱した際の加熱減量を用いて下記式(1)により算出される値を指標IH/Cとする。
IH/C=aX0+b・・・式(1)
(ただし、X0=加熱減量(mg/g-coal.daf)、また、a及びbは定数)
手順(b):前記手順(a)の際に発生したガス中のCH4,CO,CO2の発生量を用いて下記式(2)により算出される値を指標IO/Cとする。
IO/C=cX1+d・・・式(2)
(ただし、X1=1−[CH4/(CH4+CO+CO2)]、また、c及びdは定数)
工程Aにより得られた各前記単味炭及び前記粘結材の指標IH/C及び指標IO/Cと、各前記単味炭及び前記粘結材の配合割合とに基づいて、粘結材配合後の配合炭の指標IH/Cと指標IO/Cとの差dHI1を求め、次に、前記粘結材配合後の配合炭の指標dHI1から、粘結材配合前の配合炭の指標IH/Cと指標IO/Cとの差に相当するdHI0を求める工程B、及び、
工程Bにより得られた前記粘結材配合前の配合炭の指標dHI0と、粘結材の指標IH/Cと指標IO/Cとの差である指標dHIaと、前記粘結材の配合割合とに基づいて、粘結材配合後の配合炭のドラム強度DIを推定する工程C
を含むことを特徴とするコークスの強度推定方法。 - 請求項1に記載のコークスの強度推定方法を用いて、コークス強度の推定値が一定以上となる単味炭及び粘結材の配合割合を決定する工程D、及び、
前記工程Dにて決定した配合割合で、単味炭及び粘結材を配合する工程E
を含むことを特徴とするコークスの製造方法。 - 前記粘結材として、指標dHIaが0.80以上、灰分が0.2〜9.0%、揮発分が30〜55%、イナート組織全量の石炭全体に対する体積割合TIが0〜40%となる粘結材を0〜10%用いることを特徴とする請求項2に記載のコークスの製造方法。
- 前記工程Bは、得られるdHI0が、−0.60〜−0.05となるように、各前記単味炭及び前記粘結材の配合割合を決定する工程を含む請求項2又は3に記載のコークスの製造方法。
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