JPH04246495A - 高炉用コークスの製造方法 - Google Patents

高炉用コークスの製造方法

Info

Publication number
JPH04246495A
JPH04246495A JP3250191A JP3250191A JPH04246495A JP H04246495 A JPH04246495 A JP H04246495A JP 3250191 A JP3250191 A JP 3250191A JP 3250191 A JP3250191 A JP 3250191A JP H04246495 A JPH04246495 A JP H04246495A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coke
coal
index
drum strength
test
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP3250191A
Other languages
English (en)
Inventor
Shingo Asada
真吾 朝田
Masaru Nishimura
勝 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Coke and Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Kansai Coke and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Coke and Chemicals Co Ltd filed Critical Kansai Coke and Chemicals Co Ltd
Priority to JP3250191A priority Critical patent/JPH04246495A/ja
Publication of JPH04246495A publication Critical patent/JPH04246495A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coke Industry (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、原料石炭の配合管理指
標として適切な要因を採用することによってドラム強度
の推定精度を顕著に向上させ、もって所望の強度のコー
クスを得ることができるようにした高炉用コークスの製
造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】高炉による製銑においては、副原料とし
て高炉用コークスが使用される。高炉用コークスの性状
は直接高炉操業に影響することから、所定の性状を確保
するために最大の関心が払われる。上記性状の中では特
にその硬さが重要である。 【0003】コークスの硬さを表す指標は種々存在する
が、コークスが高炉用である場合には通常ドラム強度が
用いられる。 【0004】このドラム強度は、所定のドラムに所定量
のコークスを装入し、当該ドラムを所定の速度で所定回
数回転させて後、それを取り出して所定の篩目の篩によ
って篩分けし、装入したコークス重量に対する所定の篩
目の篩上のコークス重量の割合でもって表現するもので
ある。 【0005】通常、上記ドラムの回転数は150回転/
分、篩目は15mm、30mm、50mmなどが採用さ
れるが、以下の説明においては150回転、篩目15m
mのドラム強度(DI15015)(JIS  K21
52に定めるドラム強度、DIはDrum Index
の略)によって代表させることにする。 【0006】高炉用コークスは、複数種類の原料石炭(
単味炭)を配合して装入炭となし、その装入炭をコーク
ス炉に装入して乾留することにより得られる。 【0007】高炉用コークスにとって重要な要素である
上記のドラム強度(DI15015)は、装入炭の性状
によって左右される。すなわち、他の操業条件が一定で
あるときは、装入炭の性状に対応して、得られるコーク
スのドラム強度(DI15015)の値が決まる。装入
炭は複数種類の原料石炭(単味炭)の混合物であるから
、高炉用コークスを製造するにあたっては、配合管理が
重要な意味を持つ。 【0008】コークスのドラム強度(DI15015)
に主眼を置いて配合管理を行うに際しては、原料石炭の
性状として石炭化度パラメーターと粘結性パラメーター
とを組み合わせて用いるのが通常であるが、このうち石
炭化度パラメーターとしては、揮発分(VM)、ビトリ
ニットの平均反射率(Ro)、強度指数(SI)などが
用いられ、粘結性パラメーターとしては、粘結力指数(
CI)、ギーセラー流動度試験における最高流動度(M
F)、全膨張率(TD)、組織平衡指数(CBI)など
が用いられる。 【0009】ここで石炭化度パラメーターは、どの程度
石炭化度が進行しているかを示す指標であり、この値が
大きいほど石炭として成熟していることを表わす。一方
粘結性パラメーターは、原料石炭の粘結性を代表する指
標であって、この値が大きいほど粘結性が大きいことを
意味する。 【0010】上記のうちビトリニットの平均反射率(R
o)は顕微鏡下における原料石炭のビトリニット部分の
反射率を示し、マイクロフォトメーターを使って測定す
るものである。ギーセラー最高流動度(MF)はギーセ
ラープラストメーターを使用する試験において回転翼が
最高回転数を示す値の対数値である。これらの測定操作
はいずれも極めて煩雑である。 【0011】上記のうち組織平衡指数(CBI)および
強度指数(SI)は、各原料石炭の微細組織成分および
ビトリニットの平均反射率(Ro)を測定し、それらを
基に所定の複雑な計算を行って得られる指標である。 【0012】全膨張率(TD)は石炭試料を一定の速度
で加熱したときの長さの変化の最大値である。 【0013】通常、上記それぞれのパラメーターの組み
合わせによって配合管理が行われ、たとえば、・  揮
発分(VM)と粘結力指数(CI)との組み合わせ、 ・  揮発分(VM)とギーセラー最高流動度(MF)
との組み合わせ、 ・  揮発分(VM)と全膨張率(TD)との組み合わ
せ、 ・  ビトリニットの平均反射率(Ro)とギーセラー
最高流動度(MF)との組み合わせ(特開平2−975
89号公報参照)、 ・  強度指数(SI)と組織平衡指数(CBI)との
組み合わせ、などが採用されている。 【0014】配合管理に際しては、単味炭または装入炭
についてのこれらの指標を用い、乾留して得るコークス
のドラム強度(DI15015)を予測するのである。 【0015】近年、このような配合管理について上記以
外の新たな要因を採用する研究が種々行われている。 【0016】たとえば、特公平2−14398号公報(
特開昭61−87787号公報)においては、ギーセラ
ー試験における原料石炭の固化温度(Tr)と最高流動
度(MF)とをドラム強度(DI15015)を推定す
る要因として用いており、特に固化温度(Tr)を採用
している点では目新しい。特開昭62−192485号
公報の方法も、ドラム強度(DI15015)を推定す
るに際し、原料石炭の固化温度(Tr)と最高流動温度
(Tm)とを要因として用いている。 【0017】そのほか特開昭62−119291号公報
には、石炭の活性成分の水素対炭素原子数比および該成
分の酸素対炭素原子数比を指標として、石炭の粘結性ま
たは/およびコークス化性を評価するコークス用原料炭
の評価方法が示されている。 【0018】 【発明が解決しようとする課題】上述のように種々のパ
ラメーターの組み合わせを用いて原料石炭の配合管理を
行うことが提案され、実際にも使われているが、ビトリ
ニットの平均反射率(Ro)とギーセラー最高流動度(
MF)とを指標とする方法にあっては、平均反射率(R
o)の測定操作が煩雑であり、熟練者でないと信頼性の
あるデータが得られないばかりか、測定に要する時間も
かなりかかるという問題点がある。また、後述の図5の
ようにその推定精度にもおのずから限界があり、ユーザ
ーとしての高炉側の要求に基づく一定限度以上のドラム
強度(DI15015)を得るためには製品コークスの
ドラム強度(DI15015)の最小値が基準に達する
ような管理(つまりミニマム管理)を行わなければなら
ず、安価な石炭の配合量をできるだけ多くしたいという
要請に充分に応えることができない。 【0019】組織平衡指数(CBI)と強度指数(SI
)との組み合わせにより原料石炭の配合管理を行う場合
は、各単味炭または装入炭毎にビトリニットの平均反射
率(Ro)を含む石炭組織学上のあらゆるデータを所定
の試験によって採取し、複雑な所定の計算を予め行って
おかなければならず、日常の配合管理への適用には問題
が多い。 【0020】そして、上述のビトリニットの平均反射率
(Ro)とギーセラー最高流動度(MF)とを指標とす
る方法、組織平衡指数(CBI)と強度指数(SI)と
を指標とする方法のいずれにあっても、工業的レベルに
おける最重要強度支配因子である気孔構造の決定要因で
ある軟化溶融層内で発生するガス量や炉壁方向への圧密
作用の大小に関係する石炭性状について考慮されていな
いため、特に大型高炉用の強度レベル(高強度レベル)
におけるコークス強度管理精度に問題がある。 【0021】特公平2−14398号公報および特開昭
62−192485号公報に開示されている方法は、ギ
ーセラー試験の固化温度(Tr)をドラム強度(DI1
5015)を推定するための要因として採用している点
では改良されている。すなわち、固化温度(Tr)はド
ラム強度(DI15015)への寄与の大きい原料石炭
の光学的異方性組織の多さと密接な関係があるから、同
様の関係を持つビトリニットの平均反射率(Ro)の代
替値として採用できるからである。 【0022】しかしながら、上記固化温度(Tr)と対
をなして用いられるギーセラー最高流動度(MF)共々
原料石炭性状そのものを表現する指標であり、実際の石
炭乾留においてはこれら以外の要因も作用するのである
。 実炉操業においては、上記これら以外の要因が大きな働
きをなす場合が多いが、上記公報によって開示された方
法にはその記載はない。 【0023】本発明は、実際のコークス炉の操業に則し
た研究を加えた結果得られたものであり、より簡便にか
つ精度良くコークスのドラム強度(DI15015)を
推定し、もって配合計画をより適正にすることが可能な
高炉用コークスの製造方法を提供することを目的とする
ものである。 【0024】 【課題を解決するための手段】本発明の高炉用コークス
の製造方法は、原料石炭を乾留して所定のドラム強度(
DI)を有するコークスを得るに際し、コークスのドラ
ム強度(DI)を従属変数とすると共に、独立変数の項
に原料石炭の流動性判断試験における再固化温度を基準
とする指標(X)と原料石炭のコークス炉ガス発生量の
多寡を示す指標(Y)とを含ませた相関式を予め試験デ
ータまたは操業データを基に統計的手法を用いて求めて
おき、上記相関式に基いて原料石炭を選択し、コークス
炉に装入して乾留することを特徴とするものである。 【0025】この場合、指標(X)がギーセラー試験に
より得られる固化温度(Tr)であり、指標(Y)が原
料石炭の揮発分(VM)であることが望ましい。 【0026】以下本発明を詳細に説明する。 【0027】図1はコークスを直方体に切り取ったサン
プルの斜視図である。図2はコークス炉炭化室内にある
コークスの状態を示すものであり、(A)はその斜視図
、(B)は(A)の部分拡大図、(C)はさらに(B)
の部分拡大図である。図3はコークスの基質強度および
気孔構造に与える要因を説明するための概念図である。 図4は原料石炭のギーセラー試験における固化温度と光
学的異方性組織との関係を示すグラフである。 【0028】石炭は、植物の化石化によって得られる炭
化物であるが、そのうち高炉用に適したものがコークス
製造のための原料石炭として採用される。 【0029】ところで、石炭は石炭組織学上その微細組
織成分中にビトリニット、エクジニットおよびイナーチ
ニットが存在するとされている。ビトリニットは主とし
て植物の木質部に由来する微細組織であり、エクジニッ
トは植物の葉、小枝、胞子、花粉、種子、水藻などに由
来する微細組織である。これら両者は、いずれも加熱時
に軟化溶融して化学的に活性化し、原料石炭がコークス
となるとき、自身も反応すると共に相互に結合する役目
を果たすので、活性化成分と言われる。なおイナーチニ
ットは、その名が示すように原料石炭中の不活性成分で
あり、コークスの骨材となる部分である。すなわち、こ
の不活性成分は、決してそれのみではコークスとなるこ
とができず、上記活性化成分の助けが必要である。 【0030】原料石炭を乾留すると、上記ビトリニット
やエクジニットが溶融し、その活性作用で互いに結合す
ると共に、不活性なイナーチニットをも取り込んでコー
クスとなる。このとき、ビトリニットやエクジニットは
その活性作用によって強固な結晶構造を形成するために
寄与し、その結晶構造が異方性を呈していればいるほど
硬いコークスとなる。 【0031】ところで、乾留に際してはコークス炉ガス
が発生するから、実際に得られるコークス(1) は、
その一部分を切り取ったサンプルを示す図1によって例
示するように、結晶構造を有する基質部分(2) とガ
スが抜け出るときにできる気孔部分(3) とによって
形成されている。 【0032】これを以下実炉操業時のコークスの状態に
よって説明するが、コークス炉炭化室内における乾留過
程のコークスの状況を示したのが図2である。 【0033】コークス(1) は図示せざる加熱炉壁(
図2の(A)のコークス(1) の両サイドにある)に
挟持されて図2の(A)に示すようにケーキ状で乾留さ
れる。乾留に要する熱はコークス(1) の両サイドに
ある加熱炉壁から供給されるので、順次炉壁に近い方か
ら左右対称に中心部に向かって乾留が進行する。(4)
 はすでに乾留が終了したコークス化域であり、(5)
 は現在乾留が進行中の軟化溶融域である。また、(6
) は未だ乾留が行われていない石炭域であり、原料石
炭がそのままの状態で存在する。 【0034】図2の(B)はケーキ状のコークス(1)
 の左半分の拡大図であり、(C)はさらにその軟化溶
融域(5) を拡大した図であるが、原料石炭のコーク
ス化はこの軟化溶融域(5) において行われる。さら
に詳細には、軟化溶融域(5) におけるコークス炉室
の中心側から原料石炭の粒子間の融着が起こり、順次炉
壁側に向かって脱揮発孔の発生、全面流動化、異方性の
発現(結晶化)と進んで、コークスが形成されて行くの
である。上記脱揮発孔は原料石炭中の揮発分がコークス
炉ガスとなって抜け出した後の孔であるが、この孔は最
後の異方性の発現のところでコークスの結晶化と共に気
孔部分(3) を形成する。発生したコークス炉ガスは
すでに乾留が完了したコークスの亀裂の間を通って炉外
に導出される。 【0035】工業的には、このようなメカニズムによっ
てコークスが得られるのであるから、コークスのドラム
強度(DI15015)を推定するに際してコークス炉
ガスの発生量は重要な要因として考慮されねばならない
。しかるに、従来においてはドラム強度(DI1501
5)を推定するとき、コークス(1) の基質部分(2
) にのみ注目されてきた嫌いがある。 【0036】本発明は、基質部分(2) については最
もドラム強度(DI15015)に対して影響を及ぼす
ギーセラー試験における固化温度をその要因として採用
すると共に、コークス炉ガス発生量の多寡を示す指標を
も併用するものである。なお図3には、上記メカニズム
を考慮に入れて図式化された本発明の成因を説明するた
めの概念を示してある。 【0037】すなわち、コークスのドラム強度(DI1
5015)は、基質部分(2) の強度と気孔部分(3
) の気孔構造によって決まり、このうち基質部分(2
) の強度は光学的異方性がどの程度発達するかによっ
て決まる。 【0038】上記光学的異方性については、原料石炭の
流動性判断試験における再固化温度を基準とする指標(
X)との間に密接な関係が存在することを見い出した。 ここで指標(X)としては、好ましくはギーセラー試験
により得られる固化温度(Tr)が採用されるが、該固
化温度(Tr)と一定の関係を有する指標、ギーセラー
試験に代る同様の流動性判断試験における同様の温度を
採用することもできる。 【0039】ギーセラー試験はJIS  M8801に
よって定められた試験であり、ギーセラープラストメー
ターを使用してレトルト内の石炭試料を所定の速度で昇
温・加熱しながら石炭試料内に所定トルクを付加して、
セットした回転翼の回転速度の変化を見るものである。 通常、回転翼の1分当りの回転数の最大値の対数値をも
って最高流動度(MF)と表現し、この値を原料石炭の
粘結性を示す指標として用いるのが一般的である。従来
、この最高流動度(MF)を指標の一つとして原料石炭
の配合管理が行われる場合が多いが、最高流動度(MF
)は必ずしも得られるコークスの光学的異方性を代表す
る要因ではない。これに対し上記固化温度(Tr)は、
石炭試料の軟化溶融が止み、回転翼の回転が停止したと
きの温度であるが、図4に示すようにこの固化温度(T
r)と光学的異方性の発達との間には高度の相関関係が
存在するのである。なお図4において、Isoは光学的
等方性組織、FMは微粒モザイク組織、CMは粗粒モザ
イク組織、Fibは繊維状組織、LTは葉片状組織であ
る。 【0040】一方、気孔部分(3) の気孔構造は、一
旦軟化溶融した原料石炭がコークスとなって再度固化す
るまでの軟化溶融層の粘性、内部より発生するコークス
炉ガスの発生量、軟化溶融層を炉壁側に押圧する該ガス
による圧力、および発生したガスの逃げ口としてのコー
クス化域(4) の亀裂の大きさと多さなどによって決
まると考えられる。 【0041】以上要すれば、 DI15015 =f(U,V,Y,Z)……(a) 
ただし、U:光学的異方性組織発達の要因V:軟化溶融
物の物性 Y:コークス炉ガス発生量の多寡を示す指標Z:コーク
スに生じる亀裂の大きさと数によってドラム強度(DI
15015)を推定するのが好ましいものであることが
わかる。 【0042】ところで、上記ZはUとVとYとによって
決まる要因であり、またUとVとは先に述べたように原
料石炭の流動性判断試験における再固化温度を基準とす
る指標(X)(好ましくはギースラー試験の固化温度(
Tr))によって代表させることが可能であるから、結
局 DI15015 =f(X ,Y)………(b) によ
って精度よく推定することが可能となるのである。 【0043】この場合、採取されるデータの面からXと
Yとを見たとき、これらは互いにほとんど交絡したもの
ではないとみなすことができるから、ドラム強度(DI
15015)を推定するに際し、ドラム強度(DI15
015)を従属変数とし、再固化温度を基準とする指標
(X)およびコークス炉ガス発生量の多寡を示す指標(
Y)を独立変数として採用し、実炉データや試験データ
を基に統計的な解析を行って(b) 式に見合う具体的
な相関式を導くことができるのである。 【0044】以上が、本発明においてドラム強度(DI
15015)を推定するために鋭意研究の結果得られた
結論である。 【0045】上記におけるコークス炉ガス発生量の多寡
を示す指標(Y)としては、コークス炉ガスの対炭発生
量、原料石炭の水素/炭素原子数比、あるいは原料石炭
の揮発分(VM)などのうちのいずれかを選択して採用
すればよい。この選択は、各種データを用いて統計的な
相関回帰分析を実施し、相関係数が最も大きくなるもの
を選び出すことによって行うことができる。ただし、日
常の配合管理の面から考慮するとデータ採取の容易性も
考慮に入れねばならず、そういう意味では配合管理上従
来から定例的に測定が実施されている原料石炭の揮発分
(VM)を採用するのが良策である。 【0046】本発明の高炉用コークスの製造方法は、上
記のようにして得られた相関式を用い、所望のドラム強
度(DI15015)値が得られるように原料石炭の種
類(銘柄)および配合割合を選択し、コークス炉に装入
して乾留するものである。 【0047】 【作用】本発明において用いる上記(b) の相関式は
通常、 DI15015 =aX+bY+c……(c) ただし
、X:流動性判断試験における再固化温度を基準とする
指標 Y:コークス炉ガス発生量の多寡を示す指標によって表
現される。回帰係数のa、bおよび切片のcは、実炉操
業や試験のデータを基に統計的な回帰分析を行うことに
よって得ることができる。 【0048】なお、上記X、Y以外に、コークス炉操業
における炉温、置時間、窯出しサイクル、その他の要因
を付加することもできる。また、上記(c) 式は線形
式であるが、データ解析の結果ドラム強度(DI150
15)に対して独立変数が2次曲線的に効いてくるとき
は2乗の項を含ませるようにしてもよいし、その他の形
にしても差し支えない。 【0049】このようにして求めた相関式を基にして原
料石炭の配合を行う。配合は、各種銘柄の単味炭を組み
合わせて混合し装入炭とするのであるが、このとき各単
味炭の指標(X)および指標(Y)の値が既知の場合は
、まず配合比率を重みとして加重平均を行い、装入炭と
しての指標(X)および(Y)の値を計算し、その値を
相関式に代入して当該装入炭のドラム強度(DI150
15)を求める。このようにして得られたドラム強度(
DI15015)値が所望の値と異なっている場合は、
さらに配合比率を組み替えて再度計算し直し、この操作
を繰り返して配合比率を決定する。各単味炭の指標(X
)および試料(Y)の値が未知の場合は、所定の試験を
行って予めそれらの値を得る必要があるが、単味炭につ
いては試験を行わず装入炭そのものを対象として試験し
、最初から装入炭の指標(X)および指標(Y)の値を
直接測定するようにしてもよい。ただしこの場合、所望
のドラム強度(DI15015)値が得られないときは
、それが得られるまで配合比率変更の都度装入炭の指標
(X)および指標(Y)の値を得るための試験を行う必
要がある【0050】以上のようにして配合に供する原
料石炭の選択を行うと共に、装入炭の配合比率を決定す
る。このようにして得られた装入炭をコークス炉に装入
して乾留すると、指標(X)および指標(Y)とドラム
強度(DI15015)との高度な相関関係に規制され
て乾留が進行するので、所望のドラム強度(DI150
15)を有する製品コークスを得ることができる。 【0051】 【実施例】次に、実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。 【0052】図5はドラム強度(DI15015)の推
定に関する本発明の方式と従来の方式との比較を示すグ
ラフである。原料石炭の流動性判断試験における再固化
温度を基準とする指標(X)としてギーセラー試験によ
り得られる固化温度(Tr)を用いると共に、原料石炭
のコークス炉ガス発生量の多寡を示す指標(Y)として
原料石炭の揮発分(VM)を用い、コークスのドラム強
度(DI)を従属変数とすると共に、独立変数の項に固
化温度(Tr)と揮発分(VM)とを含ませた相関式を
予め試験データまたは操業データを基に統計的手法を用
いて求めた。 【0053】本発明にかかるドラム強度(DI1501
5)の推定方式と、従来行っていた推定方式とを実際に
行われた操業に当てはめて比較した。従来の方式として
は、ビトリニットの平均反射率(Ro)とギースラーの
最高流動度(MF)とを用いてドラム強度(DI150
15)を推定する方式を採用した。 【0054】推定のために用いたデータはそれぞれ月間
の平均値である。乾留のために使用したコークス炉は炉
高 6.5mの大型炉2炉団(実線で示したNo. 1
炉団と点線で示したNo. 2炉団)である。その2炉
団を対象として、各々につき得られたコークスのドラム
強度(DI15015)を実測すると共に、本発明の方
式による推定値および従来の方式による推定値を算出し
、それぞれ実測値との偏りを求めて整理したのが表1で
ある。 【0055】           表1  ドラム強度(DI150
15)の実測値との偏りの比較───────────
─────────────────────────
                    従来の方式
(x)              本発明の方式(y
)    ────────────────────
────────────────         
     No.1炉団(x1)  No.2炉団(x
2)      No.1炉団(y1)  No.2炉
団(y2)────────────────────
────────────────         
        −0.07         −0.
07              0.28     
     0.15                
      0.12          0.50 
             0.07        
  0.25                   
   0.27          0.37    
          0.09         −0
.13                      
0.31          0.46       
       0.45          0.04
                     −0.2
8          0.00          
   −0.25         −0.03   
                   0.00  
        0.28             
−0.18          0.15      
                0.50     
     0.65             −0.
12          0.05         
             0.58        
  0.77              0.00 
         0.15            
          0.35          0
.46              0.07    
     −0.10               
       1.08          1.00
              0.31       
   0.08                  
    0.43          0.95   
           0.22          
0.27                     
 0.64          0.78      
       −0.12         −0.0
8                      1.
00          1.14         
     0.39          0.50  
                    0.54 
         0.61            
  0.04          0.28     
                 2.00    
      0.00              0
.00          0.00        
              0.58       
   0.78              0.00
         −0.09           
           5.00          
5.00              0.08   
      −0.04    ──────────
─────────────────────────
─データ点数  n   17           
 17                17    
        17       平均      
  m    0.0768        0.08
05            0.078      
   0.085   分散        σn  
 1.1719        1.1032    
        0.1914        0.1
645  不偏分散    σn−1 1.2080 
       1.1372            
0.1973        0.1699  ───
─────────────────────────
────────データ点数  n         
 34                      
         34             平
均        m           0.78
6                        
    0.082         分散     
   σn          1.1382    
                       0.
1787        不偏分散    σn−1 
       1.1554            
               0.1814    
    ─────────────────────
───────────────【0056】まず、従
来の方式と本発明の方式との間に差があるかどうかを確
認するために、以下の通り有意差の検定を行った。 【0057】 |mx−my|=|0.786 −0.082 |=0
.704     2.58[σx(n−1)2/nx
+σy(n−1)/ny ]1/2 (1%の危険率の
有意水準)                    
  =2.58[1.15542/34 +0.181
42/34]1/2=0.517   従って、  |
mx−my|>2.58[σx(n−1)2/nx+σ
y(n−1)/ny ]1/2 【0058】故に、従
来の方式と本発明の方式とは1%の危険率で有意の差が
存在することが確認された。 【0059】また、本発明方式を採用した場合において
、炉団の間に差が存在するかどうかを知るために、以下
の通り検定を行った。 【0060】     |my1 −my2 |=|0.078 −0
.085 |=0.007     1.96[σy1
(n−1)2/ny1+σy2(n−1)/ny2 ]
1/2 (5%の危険率の有意水準)        
              =1.96[0.197
32/17 +0.16992/17]1/2=0.1
23   従って、|my1 −my2 |<1.96
[ σy1(n−1)2/ny1+σy2(n−1)/
ny2 ]1/2 【0061】故に、本発明の方式を
使用してコークスのドラム強度(DI15015)を推
定するに当たって、炉団が異なっても推定結果に差は生
じないと言える。 【0062】本発明の方式および従来の方式の双方につ
いて、ドラム強度(DI15015)の実測値に対する
偏りを示したのが図5のグラフである。図5からも、上
記偏りはそのバラツキが従来方式の場合はσn =1.
10〜1.17であるのに対して、本発明の方式の場合
はσ=0.16〜0.19と小さく、従来の方式よりも
精度よくドラム強度(DI15015)を推定すること
ができることがわかる。 【0063】 【発明の効果】本発明においては、コークスの基質部分
(2) の強度と気孔部分(3) の気孔構造とに着目
し、コークスのドラム強度(DI15015)の推定を
、原料石炭の流動性判断試験における再固化温度を基準
とする指標(X)(典型的にはギーセラー試験により得
られる固化温度(Tr))と原料石炭のコークス炉ガス
発生量の多寡を示す指標(Y)(典型的には揮発分(V
M))とを含ませた相関式を用いて行うようにしたため
、従来よりもはるかにすぐれた精度で所望の品質のコー
クスを得ることが可能となる。 【0064】このように精度良く所望のドラム強度(D
I15015)を有する製品コークスが製造できるため
、コークス炉の操業が安定する上、安価な石炭の配合量
を極限にまで高めることができ、さらには高炉の操業も
一段と安定化する。
【図面の簡単な説明】
【図1】コークスを直方体に切り取ったサンプルの斜視
図である。
【図2】コークス炉炭化室内にあるコークスの状態を示
すものであり、(A)はその斜視図、(B)は(A)の
部分拡大図、(C)はさらに(B)の部分拡大図である
【図3】コークスの基質強度および気孔構造に与える要
因を説明するための概念図である。
【図4】原料石炭のギーセラー試験における固化温度と
光学的異方性組織との関係を示すグラフである。
【図5】ドラム強度(DI15015)の推定に関する
本発明の方式と従来の方式との比較を示すグラフである
【符号の説明】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原料石炭を乾留して所定のドラム強度(D
    I)を有するコークスを得るに際し、コークスのドラム
    強度(DI)を従属変数とすると共に、独立変数の項に
    原料石炭の流動性判断試験における再固化温度を基準と
    する指標(X)と原料石炭のコークス炉ガス発生量の多
    寡を示す指標(Y)とを含ませた相関式を予め試験デー
    タまたは操業データを基に統計的手法を用いて求めてお
    き、上記相関式に基いて原料石炭を選択し、コークス炉
    に装入して乾留することを特徴とする高炉用コークスの
    製造方法。
  2. 【請求項2】指標(X)がギーセラー試験により得られ
    る固化温度(Tr)であり、指標(Y)が原料石炭の揮
    発分(VM)である請求項1記載の高炉用コークスの製
    造方法。
JP3250191A 1991-01-31 1991-01-31 高炉用コークスの製造方法 Withdrawn JPH04246495A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3250191A JPH04246495A (ja) 1991-01-31 1991-01-31 高炉用コークスの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3250191A JPH04246495A (ja) 1991-01-31 1991-01-31 高炉用コークスの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04246495A true JPH04246495A (ja) 1992-09-02

Family

ID=12360742

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3250191A Withdrawn JPH04246495A (ja) 1991-01-31 1991-01-31 高炉用コークスの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04246495A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011089002A (ja) * 2009-10-22 2011-05-06 Jfe Steel Corp 冶金用コークスの製造方法
JP2016148019A (ja) * 2015-02-10 2016-08-18 関西熱化学株式会社 コークスの製造方法
JP2017173294A (ja) * 2016-03-22 2017-09-28 関西熱化学株式会社 コークスの強度推定方法、及び、コークスの製造方法
JP2017171718A (ja) * 2016-03-22 2017-09-28 関西熱化学株式会社 コークスの強度推定方法、及び、コークスの製造方法
CN112176135A (zh) * 2020-09-15 2021-01-05 万洲电气股份有限公司 一种基于高炉能效分析的优化节能方法及系统

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011089002A (ja) * 2009-10-22 2011-05-06 Jfe Steel Corp 冶金用コークスの製造方法
JP2016148019A (ja) * 2015-02-10 2016-08-18 関西熱化学株式会社 コークスの製造方法
JP2017173294A (ja) * 2016-03-22 2017-09-28 関西熱化学株式会社 コークスの強度推定方法、及び、コークスの製造方法
JP2017171718A (ja) * 2016-03-22 2017-09-28 関西熱化学株式会社 コークスの強度推定方法、及び、コークスの製造方法
CN112176135A (zh) * 2020-09-15 2021-01-05 万洲电气股份有限公司 一种基于高炉能效分析的优化节能方法及系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2000006669A1 (fr) Procede de production de coke metallurgique
WO2010103828A1 (ja) 石炭の膨張率の測定方法、石炭の比容積の推定方法、空隙充填度の測定方法及び石炭配合方法
EP2832822B1 (en) Coal blending method for coke production, production method for coke
JP5045039B2 (ja) 高強度コークスの製造方法
JPH04246495A (ja) 高炉用コークスの製造方法
JP2020200360A (ja) コークスの熱間反応後強度の推定方法及びコークスの製造方法
JP5772277B2 (ja) コークス熱間反応後強度の推定方法
JP2007262296A (ja) 冶金用コークスの製造方法
JP2005232350A (ja) コークス熱間反応後強度の推定方法及びコークスの製造方法
KR101879554B1 (ko) 야금용 코크스 및 그 제조 방법
JP5304049B2 (ja) 冶金用コークスの製造方法
JP3914641B2 (ja) コークス強度の推定方法
CN107250323A (zh) 煤的评价方法和焦炭的制造方法
JPH04275389A (ja) 冶金用コークスの製造方法
JP4147986B2 (ja) 石炭のコークス強度の測定方法及びコークスの製造方法
KR102299553B1 (ko) 코크스 냉간강도 예측방법
JPS5933383A (ja) コ−クスの熱間性状予測方法
JP5716271B2 (ja) 冶金用コークスの製造方法
CN112507287A (zh) 聚合物改性沥青相容性设计方法
JPS6341423B2 (ja)
JPH0214398B2 (ja)
JP6979267B2 (ja) コークスの製造方法
JP2015030841A (ja) バインダーピッチの製造方法
WO2021085146A1 (ja) 石炭のイナート組織の表面張力推定方法、石炭の表面張力推定方法およびコークスの製造方法
JP3142637B2 (ja) 石炭膨張圧の推定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19980514