JP4464835B2 - コークスの製造方法 - Google Patents
コークスの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4464835B2 JP4464835B2 JP2005001698A JP2005001698A JP4464835B2 JP 4464835 B2 JP4464835 B2 JP 4464835B2 JP 2005001698 A JP2005001698 A JP 2005001698A JP 2005001698 A JP2005001698 A JP 2005001698A JP 4464835 B2 JP4464835 B2 JP 4464835B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coke
- coal
- shrinkage
- estimated
- blended
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Coke Industry (AREA)
Description
そこで、室炉式コークスで製造されるコークスの粒径を推定し、目標粒径となるようにする各種の方法が検討され、コークス粒径制御技術の開発が行われてきた。
例えば、特許文献1には、乾留中におけるコークスの引張強度と引張応力を求め、この両方の比からコークス粒径を推定する方法が開示されている。
この引張強度は、引張強度試験により求めており、しかも乾留中のコークスは、不均質で多孔質であることから、その測定値に大きなばらつきが生じ、精度良くコークスの粒径を推定することができず、また試験作業も煩雑であるという欠点があった。
予め設定した基準温度T1における前記目標粒径Dのコークスを得るために、前記配合石炭が必要とするコークス推定収縮率R (T1) を下式(1−1)により求め、求められた前記コークス推定収縮率R (T1) を前記配合石炭の乾留時における前記炭化室の炉温Tで補正したコークス推定収縮率R (T) とし、該コークス推定収縮率R (T) になるように、前記配合石炭を構成する各石炭が有する前記炭化室の炉温Tにおける単味炭収縮率を加重平均して該各石炭の配合割合を決定する。
R (T1) =α×D+β・・・(1−1)
但し、
α、β:使用するコークス炉により決まる定数
予め設定した基準温度T1における前記目標粒径Dのコークスを得るために、前記配合石炭が必要とするコークス推定収縮率R (T1) を下式(1−2)により求め、求められた前記コークス推定収縮率R (T1) を前記配合石炭の乾留時における前記炭化室の炉温Tで補正したコークス推定収縮率R (T) とし、該コークス推定収縮率R (T) になるように、前記配合石炭を構成する各石炭が有する前記基準温度T1における単味炭収縮率を加重平均して該各石炭の配合割合を決定する。
R (T1) =α×D+β・・・(1−2)
但し、
α、β:使用するコークス炉により決まる定数
R(T)=R(T1)×(T/T1)・・・(2)
本発明の一実施の形態に係るコークスの製造方法は、複数銘柄の石炭を配合した配合石炭を乾留して、予め設定した目標粒径のコークスを得るために、この配合石炭が必要とするコークス推定収縮率Aを求め、このコークス推定収縮率Aになるように、各石炭が有するコークス推定収縮率Bを基にして各石炭の配合割合を調整し、この配合割合が調整された配合石炭を、コークス炉の炭化室に装入する方法である。以下、詳しく説明する。
コークス炉装入用の石炭を、容器内において、石炭の再固化温度以上の基準温度T1、例えば1000℃(℃)まで加熱する。なお、石炭の再固化温度は通常500℃前後である。
R(T1)=(VR −VT1)/VR ・・・(3)
なお、コークス推定収縮率を長さ収縮率と定義してもよく、この場合、再固化温度での内容物の長さをLR 、基準温度T1での内容物の長さをLT1とおくと、基準温度T1での石炭のコークス推定収縮率R(T1)(−)を、以下の式で定義することができる。
R(T1)=(LR −LT1)/LR ・・・(4)
このコークス推定収縮率R(T)は、前記した基準温度T1を炭化室が取り得る範囲内で種々変化させて求めた値でもよいが、前記したように、例えば、1000℃を基準温度T1として求めたコークス推定収縮率R(T1)を炭化室の炉温Tで補正(R(T1)×T/T1)したものを使用することが好ましい。
また、各銘柄別石炭の場合は、基準温度T1における各石炭のコークス推定収縮率R(T1)を加重平均した後、この収縮率ΣR(T1)を炭化室の炉温Tで補正(R(T1)×T/T1)してもよい。
なお、コークスの収縮率に影響を与えるのは、乾留末期の炭化室の炉温(温度)であるが、炭化室の炉温を直接測定できないため、燃焼室上部に設けられた温度計により燃焼室の温度を測定し、その平均値を炭化室の炉温として代用している。
以上の方法により、配合石炭又は各銘柄別石炭を乾留する炉温Tにおける石炭のコークス推定収縮率R(T) を求めることができる。
基準温度T1におけるコークス推定収縮率R(T1)と、製造するコークスの目標粒径とは、以下に示す(5)式のように、一次関数で現すことができる。
R(T1)=α×D+β ・・・(5)
但し、
α、β:使用するコークス炉により決まる定数
D:製造するコークスの目標粒径
R(T1):基準温度T1におけるコークス推定収縮率
これにより、製造するコークスの目標粒径を(5)式に代入することで、コークス推定収縮率R(T1)を求めることができる。
前記したコークス推定収縮率R(T1)とコークス推定収縮率R(T) を求める方法をそれぞれ使用して、配合石炭のコークス推定収縮率A又は各石炭が有するコークス推定収縮率Bを求めることができる。
まず、配合石炭のコークス推定収縮率Aを基準温度に対応した値、即ちコークス推定収縮率R(T1)とし、各石炭のコークス推定収縮率Bを炭化室の炉温に対応した値、即ちコークス推定収縮率R(T) として、配合石炭の配合割合を調整する方法について説明する。
コークスの目標粒径を45mm以上60mm以下の範囲内で設定し、前記した(5)式に代入することで、R(T1)を求める。なお、コークスの粒径とは、炭化室から押し出されて、消火車又はCDQホッパに収容された際のコークス粒径を意味する。
なお、ここでは、R(T1)が基準温度T1=1000(℃)での収縮率であるのに対し、各石炭のコークス推定収縮率Bは炭化室の炉温T(例えば、1000℃を超え1200℃以下程度)で補正したものを使用している。これは、炉温の上昇と共にコークスの収縮率が大きくなることに起因するものであり、これに基づき、各石炭のコークス推定収縮率Bを加重平均した収縮率をR(T1)より大きくすることで、目標粒径のコークスを確実に得ることを可能にできる。なお、R(T1)を炭化室の炉温Tで補正したR(T)を使用することも可能である。
以上の方法により、配合石炭を構成する各石炭の配合割合を決定し、この配合割合に調整した配合石炭を炭化室に装入して乾留し、コークスを製造する。
まず、コークスの目標粒径を45mm以上60mm以下の範囲内で設定し、前記した(5)式に代入することでR(T1)を求め、このR(T1)を炭化室の炉温Tで補正(R(T1)×T/T1)してR(T)を求める。
なお、ここでは、R(T) が炭化室の炉温T(例えば、1000℃を超え1200℃以下程度)で補正したものであるのに対し、各コークス推定収縮率Bは基準温度T1=1000(℃)での推定収縮率を使用している。このため、各コークス推定収縮率Bの加重平均した収縮率をR(T) より大きくすることで、より安定した高炉操業を可能にするものである。
以上の方法により、配合石炭を構成する各石炭の配合割合を決定し、この配合割合に調整した配合石炭を炭化室に装入して乾留し、コークスを製造する。
まず、配合石炭のコークス推定収縮率Aを炭化室の炉温に対応したコークス推定収縮率R(T) とし、各石炭のコークス推定収縮率Bを基準温度に対応したコークス推定収縮率R(T1)として、配合石炭の配合割合を調整し、コークスの粒径を測定した結果について説明する。
石炭としてはA炭〜P炭を使用し、配合石炭の製造に際しては、A炭〜P炭の中から複数の石炭を選択して使用した。ここで、使用した各石炭の配合割合を表1に、炭化室の操業条件及び実際に製造したコークス粒径の結果を表2にそれぞれ示す。
ここで、表1の実施例1〜3の各配合石炭の配合割合は、配合石炭の収縮率ΣRが、表2の実施例1〜3の各温度補正後の収縮率R(T)に近似するように、各石炭の基準温度での単味炭収縮率R(1000)を加重平均した値である。
表2に、コークスが常温になった段階で、その粒度を測定した結果を示す。
表2から明らかなように、算定収縮率R(T1)を炭化室の炉温Tで補正して求めた温度補正後の収縮率R(T) に基づいて、配合石炭の配合割合を調整することにより、目標コークス粒径に近い実績コークス平均粒径(実施例1:45.8mm、実施例2:50.1mm、実施例3:46.2mm)のコークスを安定に製造できた。
石炭としてはA炭〜T炭の中から複数の石炭を選択して使用した。ここで、使用した各温度毎(1000℃、1050℃、1100℃、1150℃、1200℃、1068℃)の各石炭の単味炭収縮率Rを表3に、炭化室の操業条件及び実際に製造したコークス粒径の結果を表4に、使用した各石炭の配合割合を表5にそれぞれ示す。
ここで、単味炭収縮率R1068は、1068℃における収縮率のことであり、以下の式に基づいて算出した値である。
R1050+{(R1100−R1050)×(1068℃−1050℃)/50℃}
ここで、表5の配合石炭の配合割合は、配合石炭の収縮率ΣRが、表4の実施例4の算定収縮率R(T1)に近似するように、各石炭の1068℃での単味炭収縮率R1068を加重平均した値である。
表4に、コークスが常温になった段階で、その粒度を測定した結果を示す。
表4から明らかなように、算定収縮率R(T1)に基づいて、配合石炭の配合割合を調整することにより、目標コークス粒径(47.0mm)に近い実績コークス平均粒径(実施例4:46.8mm)のコークスを安定に製造できた。
Claims (4)
- 複数銘柄の石炭を配合した配合石炭を炭化室に装入して乾留し、目標粒径のコークスを製造する方法において、
予め設定した基準温度T1における前記目標粒径Dのコークスを得るために、前記配合石炭が必要とするコークス推定収縮率R (T1) を下式(1−1)により求め、求められた前記コークス推定収縮率R (T1) を前記配合石炭の乾留時における前記炭化室の炉温Tで補正したコークス推定収縮率R (T) とし、該コークス推定収縮率R (T) になるように、前記配合石炭を構成する各石炭が有する前記炭化室の炉温Tにおける単味炭収縮率を加重平均して該各石炭の配合割合を決定することを特徴とするコークスの製造方法。
R (T1) =α×D+β・・・(1−1)
但し、
α、β:使用するコークス炉により決まる定数 - 複数銘柄の石炭を配合した配合石炭を炭化室に装入して乾留し、目標粒径のコークスを製造する方法において、
予め設定した基準温度T1における前記目標粒径Dのコークスを得るために、前記配合石炭が必要とするコークス推定収縮率R (T1) を下式(1−2)により求め、求められた前記コークス推定収縮率R (T1) を前記配合石炭の乾留時における前記炭化室の炉温Tで補正したコークス推定収縮率R (T) とし、該コークス推定収縮率R (T) になるように、前記配合石炭を構成する各石炭が有する前記基準温度T1における単味炭収縮率を加重平均して該各石炭の配合割合を決定することを特徴とするコークスの製造方法。
R (T1) =α×D+β・・・(1−2)
但し、
α、β:使用するコークス炉により決まる定数 - 請求項1及び2のいずれか1項に記載のコークスの製造方法において、前記配合石炭の乾留時における前記炭化室の炉温Tにおけるコークス推定収縮率R (T) は、前記基準温度T1における前記配合石炭が必要とするコークス推定収縮率R (T1) を下式により補正した値であることを特徴とするコークスの製造方法。
R(T)=R(T1)×(T/T1)・・・(2) - 請求項1〜3のいずれか1項に記載のコークスの製造方法において、前記コークスの目標粒径は45mm以上60mm以下であることを特徴とするコークスの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005001698A JP4464835B2 (ja) | 2005-01-06 | 2005-01-06 | コークスの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005001698A JP4464835B2 (ja) | 2005-01-06 | 2005-01-06 | コークスの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006188609A JP2006188609A (ja) | 2006-07-20 |
JP4464835B2 true JP4464835B2 (ja) | 2010-05-19 |
Family
ID=36796105
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005001698A Active JP4464835B2 (ja) | 2005-01-06 | 2005-01-06 | コークスの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4464835B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5052944B2 (ja) * | 2007-04-09 | 2012-10-17 | 新日本製鐵株式会社 | コークス炉の操業方法 |
JP6680163B2 (ja) * | 2016-09-21 | 2020-04-15 | 日本製鉄株式会社 | コークス粒径の推定方法 |
-
2005
- 2005-01-06 JP JP2005001698A patent/JP4464835B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006188609A (ja) | 2006-07-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2020200360A (ja) | コークスの熱間反応後強度の推定方法及びコークスの製造方法 | |
JP6680163B2 (ja) | コークス粒径の推定方法 | |
TWI608092B (zh) | Coal evaluation method and coke production method | |
JP4464835B2 (ja) | コークスの製造方法 | |
JP2018048297A (ja) | コークス強度の推定方法 | |
JP4299693B2 (ja) | コークス収縮率の測定方法及びそれを用いたコークス粒径の推定方法 | |
JP6323150B2 (ja) | 配合炭の比容積の推定方法 | |
JP2005232350A (ja) | コークス熱間反応後強度の推定方法及びコークスの製造方法 | |
KR101246502B1 (ko) | 배합원료에 함유된 프리-카본의 함량 측정 방법 | |
JP7067226B2 (ja) | コークス強度の評価方法 | |
KR101466475B1 (ko) | 코크스의 회분 예측방법 | |
JP6565642B2 (ja) | コークス収縮率の推定方法 | |
JP2014019814A (ja) | 成形コークスの強度推定方法 | |
KR101121813B1 (ko) | 코크스 열간강도 예측 장치 및 방법 | |
KR101377773B1 (ko) | 코크스 입경 예측방법 | |
JP5581630B2 (ja) | コークスケーキ押出し性の推定方法 | |
JP7070228B2 (ja) | コークスの表面破壊強度の推定方法 | |
JP2013053189A (ja) | コークス製造用原料の最高流動度の推定方法,コークス製造用原料の配合方法および該配合方法により作製されたコークス製造用原料 | |
JP2017171718A (ja) | コークスの強度推定方法、及び、コークスの製造方法 | |
KR20160149648A (ko) | 코크스 제조 방법 | |
JPH1192767A (ja) | 配合炭の収縮性推定方法 | |
JP4888452B2 (ja) | 高炉用コークスの製造方法 | |
JPS6341423B2 (ja) | ||
JPH0155313B2 (ja) | ||
JP4306406B2 (ja) | 高炉用コークスの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070904 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20091021 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091027 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091222 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100209 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100219 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130226 Year of fee payment: 3 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 4464835 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130226 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140226 Year of fee payment: 4 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |