JP2017171331A - 平パレット - Google Patents

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Abstract

【課題】ストレッチフィルムの引っ掛かりが良好であり、かつ、耐衝撃性に優れた平パレットを提案する。【解決手段】荷物の積載面を形成する天板1と、該天板1の下方で接地面を形成する底板2と、該天板1および該底板2をそれらのコーナー部、中央部、縁部中間部で相互に連結する複数本の柱部材3a〜3d、4、5a〜5dとを備えた平パレットにおいて、該柱部材3a〜3d、4、5a〜5dのうち、該天板1、該底板2をコーナー部において連結する隅柱部材3a〜3dは、R(アール)が付された外側コーナー頂部に、点状をなし、該隅柱部材の軸芯に直交する横向き姿勢で外方へ向けて突出する少なくとも1つの凸部7を設ける。凸部7は、該隅柱部材3a〜3dから遠ざかるにしたがって連続的または段階的に断面積が減少する錐状体で構成する。【選択図】図1

Description

本発明は、荷物の運搬や保管等に使用される平パレットに関するものである。
荷物の運搬や保管等に使用される平パレットは、荷物の載置面を形成する四角形状の天板と、該天板の下方で接地面を形成する四角形状の底板と、該天板および底板をそれらのコーナー部、中央部、縁部中間部で相互に連結する複数本の柱部材で構成されている。
かかる平パレットにより荷物を運搬、保管等するには、荷物を天板の上に載せたのち、一定幅になる透明または半透明のストレッチフィルムを荷物の上から螺旋状に巻き回して包装するとともにその一部分を平パレットのコーナー部に引っ掛けて固定保持するのが普通であり、これによって荷物の、運搬、保管時における荷崩れの防止を図っている。
ところで、従来の平パレットにおいては、以下に述べるような不具合が残されていた。
すなわち、搬送時に荷物が大きく揺れたりフォークリフトによる平パレットの持ち上げ時においてフォークの差し込み口に掛かっているストレッチフィルムがフォークリフトのフォークで上方へ押しやられた場合にストレッチフィルムの引っ掛かり部分がパレットからずれ上がってしまい、荷物の載置姿勢が不安定となって荷崩れを起こすことが懸念される。
また、平パレットが合成樹脂製からなるものにあっては、それを誤って落下させる等して大きな衝撃が加えられた場合に、とくに、平パレットのコーナー部が損傷を受け易い。
ストレッチフィルムの外れ止めに関連する先行技術としては、例えば、特許文献1〜4に開示された技術が知られており、これによってある程度の改善が見込まれているものの、パレットの落下等により大きな衝撃が加えられた場合のコーナー部の損傷を回避することについてまで言及されたものは今のところ存在していないのが現状である。
特許第4428474号公報 特許第3954303号公報 特開2004−168336号公報 実開平6−87232号公報
本発明の課題は、ストレッチフィルムのずれ止め効果が高く、かつ、耐衝撃性が改善された平パレットを提案するところにある。
本発明は、荷物の積載面を形成する天板と、該天板の下方で接地面を形成する底板と、該天板および該底板をそれらのコーナー部、中央部、縁部中間部で相互に連結する複数本の柱部材とを備えた平パレットであって、該柱部材のうち、該天板、該底板をコーナー部において連結する隅柱部材は、R(アール)が付された外側コーナー頂部に、点状をなし、該隅柱部材の軸芯に直交する横向き姿勢で外方へ向けて突出する少なくとも1つの凸部を有し、該凸部は、該隅柱部材から遠ざかるにしたがって連続的または段階的に断面積が減少する錐状体からなることを特徴とする平パレットである。
上記の構成からなる平パレットにおいて、前記錐状体は、前記隅柱部材の外側コーナー頂部を通り該隅柱部材をその平面視で左右に均等に二分する中心線に合致する軸芯を有し、その軸芯を含む縦断面形状が台形状であり、かつ、該中心線に直交する向きの横断面形状が円形、楕円、長円または角形であること、また、前記錐状体は、その突出端に、前記中心線に直交する向きの平坦面を有すること、また、前記錐状体は、前記隅柱部材の軸芯に沿い間隔を隔てて2つ以上設けられたものであること、さらに、前記錐状体は、その右隣りおよび左隣りの少なくとも一方に、該錐状体と同一形状、同一サイズになる1または2以上の錐状体を有すること、が好ましい。
上記の構成からなる本発明の平パレットによれば、ストレッチフィルムの引っ掛かりが良好であり、平パレット上で荷物の揺れ等が起きてもストレッチフィルムがずれ上がり難い。また、平パレットのコーナー部は、錐状体で保護されるため、誤って落下させる等して大きな衝撃が加えられた場合であってもその部位が簡単に損傷することはない。
本発明にしたがう平パレットの外観を模式的に示した斜視図である。 図1に示した平パレットに荷物を積載するとともにストレッチフィルムで梱包した状態を模式的に示した斜視図である。 図1に示した平パレットにつき、その天板と柱部材とを分断した状態で示した外観斜視図である。 図1に示した平パレットの要部拡大図であり、(a)は、柱部材の平面を断面で示した図であり、(b)は、柱部材の正面を示した図である。 (a)は、凸部(錐状体)の横断面を示した図であり、(b)は、その縦断面を示した図である。 (a)は、凸部(錐状体)の平面を示した図であり、(b)は、その側面を示した図である。 本発明にしたがう平パレットの他の実施の形態を模式的に示した図である。 本発明にしたがう平パレットの他の実施の形態を模式的に示した図である。 本発明にしたがう平パレットに適用可能な凸部(錐状体)の他の例を示した図である。
以下、図面を用いて本発明をより具体的に説明する。
図1は、本発明にしたがう平パレットの外観を模式的に示した斜視図であり、図2は、図1に示した平パレットに荷物を積載するとともにストレッチフィルムで梱包した状態を模式的に示した斜視図であり、図3は、図1に示した平パレットにつき、その天板と柱部材とを分断した状態で示した外観斜視図である。
なお、本発明にしたがう平パレットは、天板、底板およびそれらの相互間に位置する柱部材が一体成型された合成樹脂製からなるものを基本とするが、天板、底板、柱部材をボルト、ナットの締結手段を介して連結した組立構造からなるものを適用することも可能であり、この点については限定されない。また、本発明の平パレットは、それ自体を反転させ、天板を底板とする一方、底板を天板として荷物の運搬、保管を行う使用形態を採用することもできる。
図1〜3における符号1は、荷物の積載面Mを形成する四角形状をなす天板、2は、天板1の下方で接地面を形成する四角形状をなす底板、3a〜3d、4、5a〜5dは、天板1および底板2をそれらのコーナー部、中央部、縁部中間部で相互に連結する柱部材である。柱部材3a〜3d、4、5a〜5dは、ここでは、軽量化を目的として中空の筒状体を例として示したが、その形状や構造については適宜変更することができる。また、天板1、底板2については平板状のものを図示しているがその表裏において貫通する種々の形状からなる貫通孔を設けることができる。
また、6は、柱部材3a〜3d、5a〜5dの相互間および天板1、底板2の相互間に形成され、フォークリフトのフォークを挿入する開口部である。開口部6にフォークリフトのフォークを差し入れることにより荷物を積載した平パレットの運搬が可能となる。
上記柱部材3a〜3d、4、5a〜5dのうち、天板1、底板2をコーナー部において連結する柱部材(以下、この柱部材を隅柱部材と表記する)3a〜3dは、その外側コーナー頂部3a1〜3d1に半径が20〜30mm程度のR(アール)が付されている。また、7は、隅柱部材3a〜3dの外側コーナー頂部3a1〜3d1に設けられた凸部である。この凸部7は、点状(ドット状)をなすものであり、隅柱部材3a〜3dの軸芯L1〜L4に直交する横向き姿勢で外方へ向けて突出している。
凸部7としては、隅柱部材3a〜3dからそれぞれ遠ざかるにしたがって連続的に断面積が減少する錐状体を適用することができる(以下、凸部7をその具体的な形態である錐状体7として表記する)。錐状体7は、隅柱部材3a〜3dに一体的に成形されたものであってもよいし、錐状体7を隅柱部材3a〜3dとは別体に設け、それを隅柱部材3a〜3dに取り付けたものであってもよい。
錐状体7は、具体的には、図4(a)(b)、図5(a)(b)に示すように、隅柱部材3a〜3dの外側コーナー頂部3a1〜3d1を通り該隅柱部材3a〜3dをその平面視で左右に均等に二分する中心線Nに合致する軸芯Pを有し、その軸芯Pを含む縦断面が台形状で、該中心線Nに直交する向きの横断面形状が円形であり、その突出端に中心線Nに直交する向きの平坦面7aを有するものを用いることができる。
上記の如き構成からなる平パレットにおいては、荷物を包装する際に、ストレッチフィルムFが錐状体7において強固に引っ掛かるため、荷物の搬送中に荷物が大きく揺れたり、開口部6においてストレッチフィルムFがフォークリフトのフォークにより上方へ押しやられることがあってもストレッチフィルムFが簡単に外れたりはしない。
錐状体7は、ここでは隅柱部材3a〜3dの軸芯L1〜L4に沿う向きに2つずつ設けた場合について例示したが、該錐状体7は、隅柱部材3a〜3dの各1本につき1つだけ設けてもよいし、3つ以上設けることもできる。とくに、錐状体7を隅柱部材3a〜3dの全長にわたって複数個設けることによりそれを隅柱部材3a〜3dの保護部材として機能させることができ、平パレットの落下等において大きな衝撃を受けたとしてもその損傷を効果的に回避し得る。
錐状体7は、上記中心線Nに直交する向きの横断面形状が円形をなす円錐台の如き形状からなる場合、その底面の径S1は、6〜12mm程度に、また、上面の径S2は、4〜10mm程度に、さらに、高さ(厚さ)tは、1〜5mm程度とするのがよく、上面と側壁とが交差する角部には巻き掛けられたストレッチフィルムFの破れを防止する観点から半径1〜2mmのアール(R)を付与しておくのが好ましい。
図6(a)(b)は、錐状体7の他の例を示した図である。錐状体7は、中心線Nに直交する向きの横断面形状が四角形になる正四角錐台の如き錐状体とすることもできる。この場合、底面の一辺は6〜12mm程度に、上面の一辺は4〜10mm程度に、高さ(厚さ)は、1〜5mm程度とするのが好ましく、この場合も、上面と側面とが交差する角部には巻き掛けられたストレッチフィルムFの破れを防止する観点から上面と側壁とが交差する角部に半径1〜2mmのアール(R)を付与しておくのが好ましい。
なお、錐状体7は、横断面形状を楕円、長円とすることも可能であり、このような錐状体7を適用してもストレッチフィルムFを平パレットにしっかりと引っ掛けることができる。
錐状体7の設置位置は、ストレッチフィルムFによる荷物の確実な梱包と該ストレッチフィルムFの平パレットへの確実な引っ掛かりを実現するために、天板1の上面から垂直距離hにして20〜30mmの範囲に設けるのがよい。また、錐状体7を複数設ける場合、そのピッチUは、20〜30mmとするのが望ましい(図4(b)参照)。
図7、図8は、錐状体7の右隣り、左隣りの両方に該錐状体7と同一形状、同一サイズになる錐状体8を設けた本発明にしたがう平パレットのさらに他の例を示した図(隅柱部材の展開図で表示)である。
かかる構成からなる平パレットは、錐状体7と錐状体8とのピッチU1を20〜30mm程度とし、錐状体8同士のピッチU2を20〜30mm程度とすることができるものであって、この場合、ストレッチフィルムFの引っ掛かりを良好とすることができるだけでなく、隅柱部材3a〜3dの保護効果をより一層高めることが可能となり、耐衝撃性を向上させ得る利点がある。なお、ピッチU1、U2は、隅柱部材3a〜3dとその外側コーナー頂部3a1〜3d1の形状を平面展開図とした場合の寸法である。
本発明にしたがう平パレットにおいて、錐状体7は、隅柱部材3a〜3dから遠ざかるにつれて断面積が段階的に減少する図9に示すようなものを適用することもできる。
本発明によれば、ストレッチフィルムの掛かりがより良好であり、耐衝撃性に優れた平パレットが提供できる。
1 天板
2 底板
3a〜3d、4、5a〜5d 柱部材
6 開口部
7 凸部(錐状体)
8 錐状体
F ストレッチフィルム

Claims (5)

  1. 荷物の積載面を形成する天板と、該天板の下方で接地面を形成する底板と、該天板および該底板をそれらのコーナー部、中央部、縁部中間部で相互に連結する複数本の柱部材とを備えた平パレットであって、該柱部材のうち、該天板、該底板をコーナー部において連結する隅柱部材は、R(アール)が付された外側コーナー頂部に、点状をなし、該隅柱部材の軸芯に直交する横向き姿勢で外方へ向けて突出する少なくとも1つの凸部を有し、
    該凸部は、該隅柱部材から遠ざかるにしたがって連続的または段階的に断面積が減少する錐状体からなることを特徴とする平パレット。
  2. 前記錐状体は、前記隅柱部材の外側コーナー頂部を通り該隅柱部材をその平面視で左右に均等に二分する中心線に合致する軸芯を有し、その軸芯を含む縦断面形状が台形状であり、かつ、該中心線に直交する向きの横断面形状が円形、楕円、長円または角形であることを特徴とする請求項1に記載した平パレット。
  3. 前記錐状体は、その突出端に、前記中心線に直交する向きの平坦面を有することを特徴とする請求項2に記載した平パレット。
  4. 前記錐状体は、前記隅柱部材の軸芯に沿い間隔を隔てて2つ以上設けられたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載した平パレット。
  5. 前記錐状体は、その右隣りおよび左隣りの少なくとも一方に、該錐状体と同一形状、同一サイズになる1または2以上の錐状体を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載した平パレット。
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