JPH0554268U - ロール体保持用パレット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 保管又は搬送時において、ロ−ル体の損傷を
防止し、搬送状態を安定化するとともに、搬送動力を軽
減し、多数積み重ねることができるロ−ル体保持用パレ
ットを提供する。 【構成】 ロ−ル体保持用パレット１はパレット基台２
の上面に取付板材４により保持部材３を取着してなる。
パレット基台２はプラスチック製であり、側面に所要数
の差込口５を形成してある。保持部材３はプラスチック
製であり、先端部を円錐台形状とした円筒状の突起部８
を板状部７に所定間隔で突出形成してある。取付板材４
を保持部材３の上方に置き、ビス１１により締め付けて
パレット基台２に取着する。ロ−ル体ａの内穴部を突起
部８に嵌合してロ−ル体ａをロ−ル体保持用パレット１
に保持する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、紙管の外周に紙、フィルム等を巻き付けた巻付ロ−ル等のロ−ル体 を保管、搬送等するために保持するロ−ル体保持用パレットに関するものである 。

【０００２】

【従来の技術】

ストレッチ包装フィルム、ラップフィルム、トイレットペーパー、スーパーマ ーケット用包装袋等は、紙管に紙、フィルム、袋一つずつ切り離しできるミシン 目が刻まれた袋の連続体が２０〜６０ｍ巻かれた状態で使用される。

【０００３】 従来、この種のロールフィルム、ロール紙は、フィルム成形、フィルム袋成形 、トイレットペーパー製造後、成形機の最後の工程に取付けられている紙管にロ ール状に巻き取られ、一定長さのフィルム、袋、或いはトイレットペーパーが巻 き取られると巻取機が反転し、新たな紙管にそれらが巻き取られてロール体が生 産されている。 ロール巻きが終った紙管は、人手により巻取機の紙管保持棒より取り除かれ（ 通常は５〜６ロール）、段ボール箱内に梱包されていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

これらロールの製造は、三交替で昼夜なく生産されるか、あるいは二交替で朝 から夕方生産され、夜間は運転が中断されて行われている。 ロール体の巻取機からの取り外し、段ボール箱への梱包の人手作業は単純作業 であり、かつ、重労働であるので、近頃人手不足となってきており、巻取機から ロール体の取り外し、ロール体の保管作業をロボットにさせようとする試みを図 った。 本考案は、かかるロボットを用いたときの次々と生産されてくるロール体を保 管するロール体保持用パレットを提供するものであり、その目的とするところは 、保管又は搬送時にロ−ル体が水平方向に移動することを防止して、ロ−ル体の 損傷を防止し、搬送状態を安定化するとともに、ロ−ル体保持用パレットを極力 軽量化して、搬送動力を軽減し、保管時にも多数のロ−ル体保持用パレットを積 み重ねできるようにすることにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案のロ−ル体保持用パレットは、側面に差込 口を有するパレット基台と、先端部をテ−パ状とした円筒状の突起部を板状部に 所定間隔で形成してなるプラスチック製の保持部材とを設け、前記パレット基台 の上面にこの保持部材を着脱自在に取着してなるものである。

【０００６】

【作用】

ロ−ル体保持用パレットの上方よりロ−ル体の内穴部を保持部材の突起部に嵌 合させてロ−ル体を保持する。 突起部の先端部はテ−パ状としてあるから、ロ−ル体の内穴部を円滑に突起部 に嵌合することができる。

【０００７】 又、保持部材はロ−ル体保持用パレットに着脱自在としてあるから、ロ−ル体 の形状に対応した種々の保持部材を取着することができる。

【０００８】

【実施例】

本考案の一実施例について、図面を参照して説明する。

【０００９】 本考案のロ−ル体保持用パレット１は、図１及び図２に示すように、パレット 基台２の上面に取付板材４により保持部材３を取着したものである。

【００１０】 パレット基台２は、発泡ポリプロピレン、発泡ポリエチレン等の発泡プラスチ ック、廃プラスチック或いはアルミニウム製の一体成形品であって、前後、左右 側面には所要数の差込口５を形成してある。 又、上面部の所定位置にはネジ孔６ａを形成した金属製のインサ−ト部材６を 埋設してある。

【００１１】 保持部材３は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ＡＢＳ等のプラスチック製で あって、真空成形、ブロー成形、絞り成形等により板状部７に突出して所定間隔 で突起部８を形成したものである。

【００１２】 突起部８は、ロ−ル体ａの内穴部と略同一径の円筒状としてあり、ロ−ル体ａ の内穴部を嵌合し易くするために先端部はテ−パ（１５〜５０度）を設け、円錐 台形状としてある（図５参照）。

【００１３】 又、板状部７には所定間隔で通孔９を穿設してある。

【００１４】 取付板材４は、前記保持部材３をパレット基台２の上面に取着するものであり 、アルミニウム等の軽金属製であって、所定間隔で通孔１０を穿設してある。

【００１５】 ロ−ル体保持用パレット１は上記構成部材よりなり、次のようにして組み立て る。

【００１６】 先ず保持部材３をパレット基台２の上面に置き、次いで保持部材３の周辺部に 取付板材４を置く。 そして取付板材４の通孔１０及び保持部材３の通孔９にビス１１を挿通し、ビ ス１１のネジ部１１ａをパレット基台２のインサ−ト部材６のネジ孔６ａに螺合 することにより保持部材３をパレット基台２の上面に固定して、ロ−ル体保持用 パレット１を組み立てる。

【００１７】 次に、ロ−ル体保持用パレット１の使用方法について説明する。

【００１８】 ロ−ル体保持用パレット１を床面等の水平面上に置き、図３に示すように、上 方よりロ−ル体ａをその内穴部が保持部材３の突起部８に嵌合するよう載置する 。 このとき、突起部８の先端部はテ−パ状としてあるから円滑にロ−ル体ａの紙 管内穴部を突起部８に嵌合することができる。

【００１９】 ロ−ル体保持用パレット１は、このようにして突起部８に複数のロ−ル体ａを 保持して保管することができ、又、差込口５にフォ−リフト又は産業用ロボット のア−ム等を挿入することによって搬送することもできる。

【００２０】 そして、ロ−ル体ａの紙管内穴部は突起部８に嵌合しており、ロ−ル体ａが水 平方向に移動することはないから、保管又は搬送時に隣接して保持されるロ−ル 体ａ同志が衝当して損傷することはなく、ロ−ル体保持用パレット１を多数積み 重ねて搬送する場合にも、極めて安定した状態で搬送することができる。

【００２１】 又、ロ−ル体保持用パレット１は、その殆どをプラスチック材料を使用した部 材とするときは、従来のものに比べて極めて軽量であり、搬送動力が軽減でき、 保管時にも多数積み重ねることができる。

【００２２】 さらに、ロ−ル体保持用パレット１はパレット基台２にビス１１により保持部 材３を取着する構成としたから、ロ−ル体ａに対応して種々形状の保持部材３を 取着することができる。

【００２３】 なお、未使用時にロ−ル体保持用パレット１を保管して置く場合には、図４に 示すように、四隅の突起部８に突起部８の高さと略同一高さとした円筒体１２を 被せれば、突起部８の高さが低いから、多数のロ−ル体保持用パレット１を積み 重ねることができる。

【００２４】

【考案の効果】

本考案のロ−ル体保持用パレットは、突起部をロ−ル体の内穴部に嵌合するよ う形成してあるから、ロ−ル体が水平方向に移動することはなく、保管又は搬送 時に隣接して保持されるロ−ル体同志が衝当して損傷するはなく、又多数のロ− ル体保持用パレットを積み重ねて搬送する場合にも極めて安定した状態で搬送す ることができる。

【００２５】 又、ロ−ル体保持用パレットは、その殆どをプラスチック材料を使用した部材 にしたときは、従来のものに比べて極めて軽量であり、搬送動力が軽減できると ともに、多数積み重ねて保管することもできる。

【００２６】 さらに、パレット基台に保持部材を着脱自在とする構成としたから、ロ−ル体 に対応した種々形状の保持部材を取着することができ、ロ−ル体保持用パレット として種々形状のものを制作する必要はなく、経費削減の一助ともなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のロ−ル体保持用パレットの外観斜視図
である。

【図２】同・組立斜視図である。

【図３】ロ−ル体保持用パレットにロ−ル体を保持した
状態を示す外観斜視図である。

【図４】ロ−ル体保持用パレットを積み重ねた状態を示
す側面図である。

【図５】保持部材の突起部の部分断面図である。

【符号の説明】

１ ロ−ル体保持用パレット ２ パレット基台 ３ 保持部材 ７ 板状部 ８ 突起部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 市岡 利彦 三重県四日市市川尻町1000番地 三菱油化 エンジニアリング株式会社四日市工場内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 側面に差込口を有するパレット基台と、
   先端部をテ−パ状とした円筒状の突起部を板状部に所定
   間隔で形成してなるプラスチック製の保持部材とを設
   け、前記パレット基台の上面にこの保持部材を着脱自在
   に取着してなるロ−ル体保持用パレット。